JP2000256477A - フィルムの製造方法、液晶表示部材に使用されるフィルムの製造方法、及び液晶表示部材に使用されるフィルム - Google Patents

フィルムの製造方法、液晶表示部材に使用されるフィルムの製造方法、及び液晶表示部材に使用されるフィルム

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JP2000256477A
JP2000256477A JP11063814A JP6381499A JP2000256477A JP 2000256477 A JP2000256477 A JP 2000256477A JP 11063814 A JP11063814 A JP 11063814A JP 6381499 A JP6381499 A JP 6381499A JP 2000256477 A JP2000256477 A JP 2000256477A
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filter paper
less
cellulose
cellulose ester
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Kunio Shimizu
邦夫 清水
Masato Takada
昌人 高田
Isamu Michihashi
勇 道端
Noriki Tachibana
範幾 立花
Koichi Nagayasu
浩一 永安
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光状態が阻害されること無く、異常発光は
少なく、高精細な液晶表示素子に適したフィルムを提供
することである。 【解決手段】 保留粒子径が8μm以下の濾紙を用いて
セルロースエステルを溶解したドープ組成物を濾過して
製膜した液晶表示部材に使用されるフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶表示装
置の偏光板の保護フィルムとして好適なフィルムに関す
るものである。
【0002】
【従来技術、及び発明が解決しようとする課題】液晶表
示装置(LCD)は、低電圧、低消費電力で、IC回路
への直結が可能であり、そして、特に、薄型化が可能で
あることから、ワードプロセッサやパーソナルコンピュ
ータ等の表示装置として広く採用されている。このLC
Dは、基本的な構成は、例えば液晶セルの両側に偏光板
を設けたものである。
【0003】ところで、偏光板は、一定方向の偏波面の
光だけを通すものである。従って、LCDにおいては、
電界による液晶の配向の変化を可視化させる重要な役割
を担っている。すなわち、偏光板の性能によってLCD
の性能が大きく左右される。偏光板の一般的な構成を、
図1に示す。図1中、1は偏光子であり、この偏光子1
の両側に偏光板保護フィルム2が積層されている。この
ような構成の偏光板を液晶セルに対して積層すること
で、LCDが構成される。
【0004】前記偏光子は、ヨウ素などを高分子フィル
ムに吸着・延伸したものである。すなわち、二色性物質
(ヨウ素)を含むHインキと呼ばれる溶液を、ポリビニ
ルアルコールのフィルムに湿式吸着させた後、このフィ
ルムを一軸延伸することにより、二色性物質を一方向に
配向させたものである。偏光板保護フィルムとしては、
セルロース樹脂、特にセルローストリアセテートが用い
られている。
【0005】ところで、従来のLCDにおいては、偏光
状態が阻害され、異常発光現象の認められることがあっ
た。そして、LCDの高精細化が進んで来た今日では、
この問題が大きい。従って、本発明が解決しようとする
課題は、偏光状態が阻害されること無く、異常発光は少
なく、高精細な液晶表示素子に適したフィルムを提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記偏光状態の阻害、異
常発光現象についての研究を鋭意押し進めて行った結
果、この現象は、特定の異物がフィルム中に存在してい
ることに起因することが判って来た。すなわち、直交状
態(クロスニコル)で配置した2枚の偏光子の間にセル
ローストリアセテートフィルムを置き、一方の偏光子の
外側から光を当て、他方の偏光子の外側から観察する
と、異物部分で屈折率が異なる為に偏光状態が阻害さ
れ、異常発光現象が起きることを究明するに至った。
【0007】そして、この異物についての研究を更に押
し進めて行った結果、セルローストリアセテートフィル
ムを溶媒に溶解し、製膜する際、エステル化が不十分な
部分が未溶解の異物としてフィルム中に残存し、これに
起因するのであろうとの推察がなされた。この知見を基
にして本発明がなされたものであり、前記の課題は、保
留粒子径が8μm以下の濾紙を用いてセルロースエステ
ルを溶解したドープ組成物を濾過して製膜することを特
徴とするフィルムの製造方法によって解決される。
【0008】特に、保留粒子径が8μm以下の濾紙を用
いてセルロースエステルを溶解したドープ組成物を濾過
して製膜することを特徴とする液晶表示部材に使用され
るフィルムの製造方法によって解決される。又、上記方
法により得られたことを特徴とする液晶表示部材に使用
されるフィルムによって解決される。
【0009】すなわち、保留粒子径が8μm以下の濾紙
を用いてセルロースエステルを溶解したドープ組成物を
濾過して製膜することにより得られたフィルムは、エス
テル化が不十分な部分が除去され、その結果、屈折率が
異なる部分がなくなり、偏光状態が阻害される部分がな
くなり、異常発光現象が認められなくなったと考えられ
た。
【0010】尚、保留粒子径が7μm以下、更には6μ
m以下の濾紙を用いてセルロースエステルを溶解したド
ープ組成物を濾過して製膜するのが一層好ましかった。
又、保留粒子径が8μm以下の濾紙を用いて濾過するだ
けでなく、濾紙は、濾水時間が20sec以上(特に、
40秒以上)のものであるのが一層好ましかった。加え
て、濾紙は厚さが0.75mm以上(特に、1.0mm
以上)のものであるのが一層好ましかった。すなわち、
このような条件の濾紙を用いて濾過することにより、エ
ステル化が不十分な部分の除去が一層高まり、屈折率が
異なる部分が一層少なくなり、偏光状態が阻害される部
分が一層少なくなり、異常発光現象が認められなくなっ
た。
【0011】そして、上記のような濾紙を用いて濾過す
る際のドープ組成物の流量は150L/m2 ・hr以下
(特に、85L/m2 ・hr以下、更には70L/m2
・hr以下)であるのが好ましい。すなわち、このよう
な条件で濾過することにより、エステル化が不十分な部
分の除去が一層高まり、屈折率が異なる部分が一層少な
くなり、偏光状態が阻害される部分が一層少なくなり、
異常発光現象が認められなくなった。
【0012】因みに、上記のようにして得たフィルムに
ついて、異常発光現象をもたらすと考えられる異物を観
察した処、偏光クロスニコル状態で認識される大きさが
5〜50μmの異物は面積250mm2 当たり200個
以下(特に、100個以下。更には、90個以下。)で
あり、偏光クロスニコル状態で認識される大きさが50
μmを越える異物は面積250mm2 当たり実質上0個
であった。
【0013】本発明で用いる濾紙は、特に、天然繊維を
用いて構成されたものである。例えば、コットンリンタ
ーパルプやウッドパルプを主原料としたものである。
又、本発明で対象とするセルロースエステルは、特に、
セルロースの低級脂肪酸エステルである。ここで、セル
ロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは炭
素原子数が6以下の脂肪酸を意味し、セルロースアセテ
ート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレー
ト等がセルロースの低級脂肪酸エステルの好ましい例と
して挙げられる。その他にも、セルロースアセテートプ
ロピオネートやセルロースアセテートブチレート等の混
合脂肪酸エステルを用いることが出来る。最も好ましい
セルロースの低級脂肪酸エステルはセルローストリアセ
テートである。特に、酢化度が54〜62%、更には5
9〜62%のセルローストリアセテートである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明になるフィルムの製造方法
は、保留粒子径が8μm以下(特に、7μm以下、更に
は6μm以下)の濾紙(例えば、コットンリンターパル
プやウッドパルプを主原料とした天然繊維製の濾紙)を
用いてセルロースエステルを溶解したドープ組成物を濾
過して製膜する方法である。
【0015】本発明になる液晶表示部材に使用されるフ
ィルムの製造方法は、保留粒子径が8μm以下(特に、
7μm以下、更には6μm以下)の濾紙(例えば、コッ
トンリンターパルプやウッドパルプを主原料とした天然
繊維製の濾紙)を用いてセルロースエステルを溶解した
ドープ組成物を濾過して製膜する方法である。本発明に
なる液晶表示部材に使用されるフィルムは、保留粒子径
が8μm以下(特に、7μm以下、更には6μm以下)
の濾紙(例えば、コットンリンターパルプやウッドパル
プを主原料とした天然繊維製の濾紙)を用いてセルロー
スエステルを溶解したドープ組成物を濾過して製膜した
ものである。
【0016】上記濾紙は、濾水時間が20sec以上
(特に、40秒以上)のものである。又、厚さが0.7
5mm以上(特に、1.0mm以上)のものである。濾
過に際しての濾過圧力は、ドープ組成物の流量が150
L/m2 ・hr以下(特に、85L/m2 ・hr以下、
更には70L/m2 ・hr以下)となる程度のものであ
る。
【0017】尚、本明細書において、保留粒子径は、J
IS Z 8901に準拠して測定されるものであっ
て、一定粒度のダストを混合した濾液を一定条件で濾過
を行った時に90%以上濾紙が捕捉する粒子の径であ
る。濾水時間は、JIS P 3801 7.5に準拠
して測定されるものであって、ヘルツベルヒ濾過速度試
験器を用い、蒸留水(100ml,20℃)が10cm
2 の面積の濾紙を水柱100mmの圧力によって透過す
る時間である。
【0018】厚さは、JIS P 8118に準拠して
測定されるものであって、一定の荷重を加えた時に測定
した厚さである。以下、更に詳しく説明する。上記フィ
ルムは、特に、セルロースの低級脂肪酸エステルからな
る。例えば、セルロースジアセテートやセルローストリ
アセテート等のセルロースアセテート、セルロースプロ
ピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテ
ートプロピオネートやセルロースアセテートブチレート
等の混合脂肪酸エステルが挙げられる。最も好ましいセ
ルロースの低級脂肪酸エステルはセルローストリアセテ
ートである。特に、酢化度が54〜62%(更には、5
9〜62%)のセルローストリアセテートである。更に
は、重合度が250〜400のセルローストリアセテー
トである。
【0019】上記フィルムは、セルロースエステルの他
に、必要に応じて、酸化珪素などの微粒子と言ったマッ
ト剤を含有する。又、好ましくは、一種または二種以上
の紫外線吸収剤を含有する。紫外線吸収剤は、液晶の劣
化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収
能に優れ、かつ、液晶表示性の観点から、波長400n
m以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。例え
ば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾー
ル系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェ
ノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル
錯塩系化合物などが挙げられる。特に好ましい紫外線吸
収剤は、ベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン
系化合物である。中でも、ベンゾトリアゾール系化合物
は、セルロースエステルに対する不要な着色が少ないこ
とから、好ましい。
【0020】又、好ましくは、一種または二種以上の可
塑剤を含有する。例えば、トリフェニルホスフェート、
トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフ
ェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニル
ビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリブチルホスフェート等のリン酸エステル系の可塑
剤、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブ
チルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等
のフタル酸エステル系の可塑剤、トリアセチン、トリブ
チリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフ
タリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリ
コレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のグリ
コール酸エステル系の可塑剤などが挙げられる。中で
も、フタル酸エステル系やグリコール酸エステル系の可
塑剤は、セルロースエステルの加水分解を引き起こし難
いことから、好ましい。又、凝固点(共立出版社の化学
大辞典に記載の真の凝固点)が20℃以下の可塑剤が含
まれることが好ましい。このような可塑剤としては、例
えばトリクレジルホスフェート、クレジルフェニルホス
フェート、トリブチルホスフェート、ジエチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブ
チルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
トリアセチン、エチルフタリルエチルグリコレートなど
が挙げられる。可塑剤の含有量は、寸法安定性の観点か
ら、セルロースエステルに対して1〜10wt%、特に
3〜7wt%であるのが好ましい。尚、セルロースエス
テルフィルムの柔軟性を向上させ、フィルムの加工性
(スリット加工とか、打抜加工。これらの加工性が悪い
と、切断面が鋸状になり、切り屑が発生する。そして、
これらの屑がフィルムに付着すると、液晶表示性能が悪
くなる。)が良くなることから、凝固点が20℃以下、
特に14℃以下の可塑剤が多い方が好ましい。この観点
から、可塑剤は、全てが、凝固点が20℃以下、特に1
4℃以下のものであっても良い。
【0021】ドープ組成物を構成する溶剤としては、例
えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール等の
アルコール類(特に、低級アルコール類)、シクロヘキ
サン、ジオキサン、メチレンクロライド等の脂肪族炭化
水素類や塩化物類などが挙げられる。溶剤の比率は、メ
チレンクロライドにあっては70〜95wt%、その他
の溶剤では30〜5wt%程度が好ましい。セルロース
エステルの濃度は10〜50wt%程度が好ましい。
【0022】溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の
沸点以上で、かつ、溶液が沸騰しない範囲の温度が好ま
しい。例えば、60℃以上、特に80〜110℃の温度
に設定される。圧力は、設定温度において、溶液が沸騰
しないように定められる。溶解後、冷却しながら、容器
から取り出すか、又は、容器からポンプ等で抜き出して
熱交換器で冷却し、そして濾過に供する。
【0023】そして、濾過後、溶液流延法により製膜す
ることにより、セルロースの低級脂肪酸エステルを原料
とした本発明になるフィルムが得られる。本発明になる
フィルムの製造に際しては、例えば米国特許2,49
2,978号、同2,739,070号、同2,73
9,069号、同2,492,977号、同2,33
6,310号、同2,367,603号、同2,60
7,704号、英国特許64,071号、同735,8
92号、特公昭45−9074号、同49−4554
号、同49−5614号、同60−27562号、同6
1−39890号、同62−4208号に記載の方法を
参照して製膜できる。
【0024】但し、偏光クロスニコル状態で認識される
大きさが5〜50μmの異物が面積250mm2 当たり
200個以下(100個以下。更には、90個以下。特
に50個以下。)であり、偏光クロスニコル状態で認識
される大きさが50μmを越える異物は面積250mm
2 当たり実質上0個のフィルムを製膜する為には、上記
のフィルム構成材料(セルロースエステル、可塑剤、紫
外線吸収剤、マット剤など)を溶剤に溶解したドープ
を、次のようにして濾過する工程を経るのが大事であ
る。用いる濾紙は、例えばコットンリンターパルプやウ
ッドパルプを主原料とした天然繊維製のものである。
又、保留粒子径は8μm以下(特に、7μm以下、更に
は6μm以下)のものである。又、濾水時間が20se
c以上(特に、40秒以上)のものである。尚、濾水時
間の上限値に格別な制約は無いが、約200秒程度であ
る。又、厚さが0.75mm以上(特に、1.0mm以
上)のものである。尚、厚さの上限値に格別な制約は無
いが、約7mm程度である。濾紙は複数枚用いられても
良い。この時、少なくとも一枚が上記条件を満たしてお
れば良い。濾過に際しての濾過圧力は、ドープ組成物の
流量が150L/m2 ・hr以下(特に、85L/m2
・hr以下、更には70L/m2 ・hr以下)となる程
度のものである。尚、ドープ組成物の流量の下限値に格
別な制約は無いが、約5L/m2 ・hr程度である。
【0025】このようにして得られた本発明のフィルム
は、その厚さが、10〜500μmが好ましい。特に、
20μm以上、更には35μm以上が好ましい。又、1
00μm以下、更には85μm以下が好ましい。本発明
の液晶表示部材、例えば偏光板は、次のようにして製造
される。例えば、ヨウ素などを高分子フィルムに吸着・
延伸した偏光子の両面に、上記のようにして得、そして
アルカリ処理したセルロースエステルフィルムを、完全
ケン化型ポリビニルアルコール水溶液により貼り合わせ
る。アルカリ処理の代わりに、特開平6−94915号
や特開平6−118232号に記載の方法を使用しても
良い。
【0026】本明細書で言う液晶表示部材とは液晶表示
装置に使用される部材である。例えば、上記偏光板の
他、偏光板保護フィルム、位相差板、反射板、視野角向
上フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、帯電防止
フィルム等が挙げられる。中でも、本発明は、偏光板保
護フィルムに好適である。
【0027】
【実施例】 〔ドープ組成物〕 トリアセチルセルロース(酢化度61.0%、重合度300)100重量部 2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾト リアゾール 1重量部 エチルフタリルエチルグリコレート 4重量部 メチレンクロライド 475重量部 エタノール 50重量部 上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で70℃に保温
し、攪拌しながら、完全に溶解させた。
【0028】次に、このドープを表−1に示す濾紙およ
び濾過条件で濾過した。 表−1 濾紙の構成 濾過条件 濾紙A 濾紙B 濾過流量 保留粒子径 濾水時間 厚さ 保留粒子径 濾水時間 厚さ L/m2・hr (μm) (秒) (mm) (μm) (秒) (mm) 本発明1 8 15 0.7 170 本発明2 7 25 1.15 170 本発明3 4 75 1.27 170 本発明4 5 120 0.75 100 本発明5 8 15 1.02 7 25 1.15 70 本発明6 7 25 1.15 6 40 1.00 70 本発明7 8 15 1.02 4 75 1.27 70 本発明8 7 25 1.15 4 75 1.27 70 本発明9 6 40 1.00 4 75 1.27 60 本発明10 8 15 1.02 5 120 0.75 60 発明外1 9 15 0.7 170 発明外2 9 20 0.7 170 発明外3 9 25 1.0 170 発明外4 9 25 1.0 100 発明外5 9 25 1.0 9 25 1.0 100 発明外6 9 25 1.0 9 50 1.2 70 *2枚の濾紙を組み合わせた本発明5〜10及び発明外5,6において、 濾紙Aは濾紙Bの上に配置。 その後、濾過されたドープを用いて溶液流延法により製
膜した。すなわち、ベルト流延装置を用い、ドープ温度
33℃でステンレスバンド支持体上に均一に流延した。
そして、ステンレスバンド支持体を25℃に制御しなが
ら溶媒を蒸発させ、ステンレスバンド支持体から剥離し
た。その後、乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させなが
ら乾燥させ、膜厚80μmのセルローストリアセテート
フィルムを得た。
【0029】上記のようにして得た膜厚80μmのセル
ローストリアセテートフィルムを直交状態(クロスニコ
ル状態)で配置した2枚の偏光板の間に置き、一方の偏
光板の外側から光を当て、他方の偏光板の外側から顕微
鏡(透過光源で倍率30倍)で25mm2 当たり光って
白く抜けて見える異物の数を10箇所にわたって測定
し、計250mm2 当たりの個数とし、この評価を5回
繰り返して平均値を求め、この平均値をもって異物の数
とした。その結果を表−2に示す。
【0030】 *異物の大きさは、直交状態で確認された異物をマーク
し、光学的に異常な範囲として観察される部分の最大径
を異物の大きさとした。
【0031】又、上記セルローストリアセテートフィル
ムを40℃の2.5Nの水酸化ナトリウム水溶液で60
秒間アルカリ処理し、3分間水洗してケン化処理層を形
成し、アルカリ処理フィルムを得た。又、厚さ120μ
mのポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ素1重量
部、ホウ酸4重量部を含む水溶液100重量部に浸漬
し、50℃で4倍に延伸して偏光子を作製した。
【0032】そして、この偏光子の両面に前記アルカリ
処理セルローストリアセテートフィルムを完全鹸化型ポ
リビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として貼り合わ
せ、偏光板を作製した。このようにして得られた偏光板
を、10.4インチのTFT型フルカラー液晶ディスプ
レイ(タイプXGA、画素数768×1024ドット)
の表面側に組み込み、液晶ディスプレイの表示を全面グ
レーにし、画面の異常発光を目視および15倍のルーペ
で観察したので、その結果を表−3に示す。
【0033】 表−3 異常発光 本発明1 異常発光が、目視では認められず、ルーペで画面当たり10個以上認 められる。 本発明2 異常発光が、目視では認められず、ルーペで画面当たり10個以上認 められる。 本発明3 異常発光が、目視では認められず、ルーペで画面当たり1〜9個認め られる。 本発明4 異常発光が、目視では認められず、ルーペで画面当たり1〜9個認め られる。 本発明5 異常発光が、目視でもルーペでも認められず。 本発明6 異常発光が、目視でもルーペでも認められず。 本発明7 異常発光が、目視でもルーペでも認められず。 本発明8 異常発光が、目視でもルーペでも認められず。 本発明9 異常発光が、目視でもルーペでも認められず。 本発明10 異常発光が、目視でもルーペでも認められず。 発明外1 異常発光が、目視で画面当たり10個以上認められる。 発明外2 異常発光が、目視で画面当たり10個以上認められる。 発明外3 異常発光が、目視で画面当たり1〜9個認められる。 発明外4 異常発光が、目視で画面当たり1〜9個認められる。 発明外5 異常発光が、目視で画面当たり1〜9個認められる。 発明外6 異常発光が、目視で画面当たり1〜9個認められる。 この表−3から判る通り、本発明になるフィルムが偏光
板に用いられた場合、異常発光が、目視では認められな
い。特に、本発明5〜10のものでは、ルーペによる観
察でも、異常発光が認められない。
【0034】従って、本発明になるフィルムは偏光板保
護フィルム等に極めて好ましいことが判る。
【0035】
【発明の効果】本発明のフィルムは、光学特性に優れて
おり、かつ、異常発光が少なくとも目視では認められな
いものであり、高精細なLCDを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光板の概略図
【符号の説明】
1 偏光子 2 偏光板保護フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/30 G02B 1/10 Z 4L055 (72)発明者 道端 勇 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 立花 範幾 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 永安 浩一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA27 BB33 BB43 BC09 BC22 2H091 FA08X FA08Z GA16 LA16 2K009 AA12 AA15 CC02 CC12 CC38 4F071 AA09 AG31 AH12 BA02 BB02 BC01 4J002 AD021 DJ016 FD206 GQ00 4L055 AA01 AA08 AF09 EA08 EA16 EA24 GA46

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保留粒子径が8μm以下の濾紙を用いて
    セルロースエステルを溶解したドープ組成物を濾過して
    製膜することを特徴とするフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 濾水時間が20sec以上の濾紙を用い
    ることを特徴とする請求項1のフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 厚さが0.75mm以上の濾紙を用いる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のフィルムの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 濾紙がコットンリンターパルプ及び/又
    はウッドパルプを用いて構成されたものであることを特
    徴とする請求項1〜請求項3いずれかのフィルムの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 セルロースエステルがセルロースの低級
    脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1〜請求
    項4いずれかのフィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 濾過されるドープ組成物の流量が150
    L/m2 ・hr以下であることを特徴とする請求項1〜
    請求項5いずれかのフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6いずれかのフィルム
    の製造方法であることを特徴とする液晶表示部材に使用
    されるフィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項6いずれかのフィルム
    の製造方法により得られたことを特徴とする液晶表示部
    材に使用されるフィルム。
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