JP2000256142A - 5α−レダクターゼ阻害組成物 - Google Patents
5α−レダクターゼ阻害組成物Info
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- JP2000256142A JP2000256142A JP11055525A JP5552599A JP2000256142A JP 2000256142 A JP2000256142 A JP 2000256142A JP 11055525 A JP11055525 A JP 11055525A JP 5552599 A JP5552599 A JP 5552599A JP 2000256142 A JP2000256142 A JP 2000256142A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 5α−レダクターゼ阻害活性を有するととも
に、ざ瘡の予防または治療効果を示し、かつ養毛効果に
優れた組成物の提供。 【解決手段】 インドネシアで民間薬または生薬として
使用されることのあるジャンカン(Jangkang)
およびダウン・トラワズ(Daun trawas)か
らなる群より選ばれる植物体からの抽出物を有効成分と
して含んでなる組成物。
に、ざ瘡の予防または治療効果を示し、かつ養毛効果に
優れた組成物の提供。 【解決手段】 インドネシアで民間薬または生薬として
使用されることのあるジャンカン(Jangkang)
およびダウン・トラワズ(Daun trawas)か
らなる群より選ばれる植物体からの抽出物を有効成分と
して含んでなる組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インドネシアで民
間薬または生薬として使用されることのある植物体の抽
出物を用いる化粧料に関する。
間薬または生薬として使用されることのある植物体の抽
出物を用いる化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】テストステロンから、いわゆる作用型ア
ンドロゲンと称される5α-ジヒドロテストステロンへ
の変換に関与するテストステロン5α-レダクターゼ
(または5α-ヒドロゲナーゼ)活性の阻害物質が、各
種植物体から抽出されている。そして、これらの物質の
作用機序を考慮し、脂腺系の活性亢進によって生じるざ
瘡、特に尋常性ざ瘡(ニキビ)や脱毛防止に該物質を使
用することが提案されている(例えば、特開昭60−1
46829号、同63−88121号および同64−3
125号公報参照)。
ンドロゲンと称される5α-ジヒドロテストステロンへ
の変換に関与するテストステロン5α-レダクターゼ
(または5α-ヒドロゲナーゼ)活性の阻害物質が、各
種植物体から抽出されている。そして、これらの物質の
作用機序を考慮し、脂腺系の活性亢進によって生じるざ
瘡、特に尋常性ざ瘡(ニキビ)や脱毛防止に該物質を使
用することが提案されている(例えば、特開昭60−1
46829号、同63−88121号および同64−3
125号公報参照)。
【0003】上記特開昭60−146829号公報によ
れば、各種生薬エキスが雄性ラットの前立腺、睾丸から
調製された5α-リダクターゼ阻害活性を有し、尋常性
ざ瘡や毛髪阻害などの予防もしくは治療に有効であるこ
とが記載されている。そして、高阻害活性が、アセンヤ
ク、ゴバイシおよびヨクイニンに認められ、中程度の阻
害活性がウイキョウ等に認められている。
れば、各種生薬エキスが雄性ラットの前立腺、睾丸から
調製された5α-リダクターゼ阻害活性を有し、尋常性
ざ瘡や毛髪阻害などの予防もしくは治療に有効であるこ
とが記載されている。そして、高阻害活性が、アセンヤ
ク、ゴバイシおよびヨクイニンに認められ、中程度の阻
害活性がウイキョウ等に認められている。
【0004】また、特開昭63−88121号公報によ
れば、人毛根を用いる5α-リダクターゼ阻害活性の測
定法により、タデ科(Polygonaceae)のギ
シギシ(Rumex japonicus Hout
t.)に由来する抽出物が、高阻害活性を示し、養毛
料、尋常性ざ瘡治療剤などに使用できることが示唆され
ている。
れば、人毛根を用いる5α-リダクターゼ阻害活性の測
定法により、タデ科(Polygonaceae)のギ
シギシ(Rumex japonicus Hout
t.)に由来する抽出物が、高阻害活性を示し、養毛
料、尋常性ざ瘡治療剤などに使用できることが示唆され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
技術は、それぞれ一定の目的を達成できることが記載さ
れている。しかし、殊に養毛剤としての実使用の現状、
ならびに脱毛をもたらす原因の多様性および発毛機構の
複雑さを考慮すると、さらなる多種多様な組成物を提供
する必要性は依然として存在する。したがって、本発明
の目的は、多様な植物源に由来するテストステロン5α
-レダクターゼ(以下、5α-レダクターゼと称する場合
もある)阻害活性を有し、かつ育毛の促進およびざ瘡の
防止に有効な組成物を提供することにある。
技術は、それぞれ一定の目的を達成できることが記載さ
れている。しかし、殊に養毛剤としての実使用の現状、
ならびに脱毛をもたらす原因の多様性および発毛機構の
複雑さを考慮すると、さらなる多種多様な組成物を提供
する必要性は依然として存在する。したがって、本発明
の目的は、多様な植物源に由来するテストステロン5α
-レダクターゼ(以下、5α-レダクターゼと称する場合
もある)阻害活性を有し、かつ育毛の促進およびざ瘡の
防止に有効な組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有用物質
のスクリーニング対象を敢えて、5α-レダクターゼ阻
害活性を示すことが示唆されていない植物体抽出物に広
げ、上記目的を達成すべく検討してきた。その結果、イ
ンドネシアでジャンカン(Jangkang)、ダウン
・トラワズ(Daun trawas)と称されている
民間薬または生薬として使用されることのある植物体の
抽出物が、高い5α-レダクターゼ阻害活性を示し、か
つ育毛促進およびざ瘡防止効果をもつことを見い出し
た。
のスクリーニング対象を敢えて、5α-レダクターゼ阻
害活性を示すことが示唆されていない植物体抽出物に広
げ、上記目的を達成すべく検討してきた。その結果、イ
ンドネシアでジャンカン(Jangkang)、ダウン
・トラワズ(Daun trawas)と称されている
民間薬または生薬として使用されることのある植物体の
抽出物が、高い5α-レダクターゼ阻害活性を示し、か
つ育毛促進およびざ瘡防止効果をもつことを見い出し
た。
【0007】したがって、本発明によれば、東南アジア
地域で民間薬または生薬として使用されることのあるジ
ャンカン(Jangkang)、およびダウン・トラワ
ズ(Daun trawas)、ならびにこれらの同等
物からなる群より選ばれる少なくとも1種の植物体から
の抽出物を有効成分として含んでなるテストステロン-
5α-レダクターゼ阻害組成物、ならびに該阻害組成物
の特定の用途に向けられる育毛用組成物およびざ瘡防止
用組成物が提供される。
地域で民間薬または生薬として使用されることのあるジ
ャンカン(Jangkang)、およびダウン・トラワ
ズ(Daun trawas)、ならびにこれらの同等
物からなる群より選ばれる少なくとも1種の植物体から
の抽出物を有効成分として含んでなるテストステロン-
5α-レダクターゼ阻害組成物、ならびに該阻害組成物
の特定の用途に向けられる育毛用組成物およびざ瘡防止
用組成物が提供される。
【0008】本発明にいう「民間薬または生薬として使
用されることのある」とは、必ずしもある種の公的機関
等によって医薬としての使用が認可されていることを前
提とするものでなく、例えば、特定地域で伝承的に医薬
に用いられる可能性があるものも包含することを意味す
る。以下、本発明をより具体的に説明する。
用されることのある」とは、必ずしもある種の公的機関
等によって医薬としての使用が認可されていることを前
提とするものでなく、例えば、特定地域で伝承的に医薬
に用いられる可能性があるものも包含することを意味す
る。以下、本発明をより具体的に説明する。
【0009】本発明で使用されるジャンカン(Jang
kang)は、アオギリ科(Sterculiacea
e)に属するスタークリアフォエチダ(Stercul
iafoetida L.)に由来するものとみなされ
ており、その果皮を主な使用対象とする。その同等物と
は、スタークリア属に属する植物に由来し、インドネシ
ア以外の国または地域で民間薬または生薬として使用さ
れており、その抽出物が本発明の目的に沿うもののすべ
てを包含する(以下、本発明で使用する他の植物体の同
等物も、同様な概念を意味することが意図されてい
る。)。具体的なものとしては、カラヤゴムノキ(St
erculia unens Roxb.)等が挙げら
れる。
kang)は、アオギリ科(Sterculiacea
e)に属するスタークリアフォエチダ(Stercul
iafoetida L.)に由来するものとみなされ
ており、その果皮を主な使用対象とする。その同等物と
は、スタークリア属に属する植物に由来し、インドネシ
ア以外の国または地域で民間薬または生薬として使用さ
れており、その抽出物が本発明の目的に沿うもののすべ
てを包含する(以下、本発明で使用する他の植物体の同
等物も、同様な概念を意味することが意図されてい
る。)。具体的なものとしては、カラヤゴムノキ(St
erculia unens Roxb.)等が挙げら
れる。
【0010】また、本発明で使用されるダウン・トラワ
ズ(Daun trawas)は、クスノキ科(Lau
raceae)に属するリツェアエ オドリフェラ(L
itsea odorifera Val.)に由来す
るものとみなされており、該植物およびその同等植物の
果実が主な対象である。
ズ(Daun trawas)は、クスノキ科(Lau
raceae)に属するリツェアエ オドリフェラ(L
itsea odorifera Val.)に由来す
るものとみなされており、該植物およびその同等植物の
果実が主な対象である。
【0011】本発明にいう抽出物は、上記植物の適当な
部分を生のまま、或いは必要により乾燥した後、そのま
まもしくは粉砕して溶媒抽出に供して得ることができ
る。使用できる溶媒としては、熱水やメタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、n-ブタノール等の低級ア
ルコールあるいはプロピレングリコール、1-3ブチレ
ングリコール等の多価アルコール、あるいはこれらの含
水物、あるいは炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサ
ン、トルエン等が挙げられるが、メタノールまたはエタ
ノールを使用するのが好都合である。低級アルコールを
使用する場合、得られる抽出液をそのまま、本発明の組
成物に含ませることができるが、抽出溶媒を留去し、必
要により乾燥した後、そのままもしくは適当な溶媒に溶
解して本発明の組成物に含ませてもよい。
部分を生のまま、或いは必要により乾燥した後、そのま
まもしくは粉砕して溶媒抽出に供して得ることができ
る。使用できる溶媒としては、熱水やメタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、n-ブタノール等の低級ア
ルコールあるいはプロピレングリコール、1-3ブチレ
ングリコール等の多価アルコール、あるいはこれらの含
水物、あるいは炭化水素系溶媒、例えば、n-ヘキサ
ン、トルエン等が挙げられるが、メタノールまたはエタ
ノールを使用するのが好都合である。低級アルコールを
使用する場合、得られる抽出液をそのまま、本発明の組
成物に含ませることができるが、抽出溶媒を留去し、必
要により乾燥した後、そのままもしくは適当な溶媒に溶
解して本発明の組成物に含ませてもよい。
【0012】こうして得られる抽出物は、使用する植物
により含有物が異なるが、精油、糖類、タンパク質等を
一般に一体として含む。これらのいずれの成分に由来す
るかは定かでないが、上記のように、本発明に従う抽出
物は、強い5α-レダクターゼ阻害活性を示し、かつ育
毛促進(脱毛防止および発毛促進、ならびにふけ、痒み
防止)およびざ瘡、特に尋常性ざ瘡(にきび)の予防ま
たは治療効果を奏する。
により含有物が異なるが、精油、糖類、タンパク質等を
一般に一体として含む。これらのいずれの成分に由来す
るかは定かでないが、上記のように、本発明に従う抽出
物は、強い5α-レダクターゼ阻害活性を示し、かつ育
毛促進(脱毛防止および発毛促進、ならびにふけ、痒み
防止)およびざ瘡、特に尋常性ざ瘡(にきび)の予防ま
たは治療効果を奏する。
【0013】したがって、具体的には、上記抽出物を有
効成分として含んでなる組成物は、皮膚手入用、化粧
料、尋常性ざ瘡の予防および処置用化粧料、ならびに包
括的なざ瘡の予防および処置用医薬製剤、頭髪の育毛用
薬用化粧料などを包含する皮膚外用組成物の有効成分と
して使用できる。なお、上記したように本発明にいう
「育毛」とは、発毛促進、脱毛防止、さらにはふけ、痒
み抑制作用などを包含する概念で使用されている。
効成分として含んでなる組成物は、皮膚手入用、化粧
料、尋常性ざ瘡の予防および処置用化粧料、ならびに包
括的なざ瘡の予防および処置用医薬製剤、頭髪の育毛用
薬用化粧料などを包含する皮膚外用組成物の有効成分と
して使用できる。なお、上記したように本発明にいう
「育毛」とは、発毛促進、脱毛防止、さらにはふけ、痒
み抑制作用などを包含する概念で使用されている。
【0014】また、上記皮膚障害の他、5α-リダクタ
ーゼの作用に起因するその他の障害もしくは疾患の予防
または治療上の目的で使用する組成物の有効成分とし
て、上記抽出物を含めることもできる。この組成物は、
皮膚外用に限定されるものでなく、使用目的に応じて、
それ自体既知の希釈剤、賦形剤などを必要により加え、
経口用および非経口用剤型とすることができる。
ーゼの作用に起因するその他の障害もしくは疾患の予防
または治療上の目的で使用する組成物の有効成分とし
て、上記抽出物を含めることもできる。この組成物は、
皮膚外用に限定されるものでなく、使用目的に応じて、
それ自体既知の希釈剤、賦形剤などを必要により加え、
経口用および非経口用剤型とすることができる。
【0015】本発明の組成物への上記抽出物の配合量
は、組成物の形態または使用目的に応じて変動しうるの
で特定されるものでない。しかし、皮膚外用剤を例にと
ると、後述の実施例に記載の方法に従って得られる抽出
物を使用する場合、皮膚外用剤総量中、一般に乾燥物が
0.005〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量
%となるように配合される0.005重量%未満である
と、本発明でいう効果が十分に発揮されず、好ましくな
い。20重量%を超えると製剤上好ましくない。
は、組成物の形態または使用目的に応じて変動しうるの
で特定されるものでない。しかし、皮膚外用剤を例にと
ると、後述の実施例に記載の方法に従って得られる抽出
物を使用する場合、皮膚外用剤総量中、一般に乾燥物が
0.005〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量
%となるように配合される0.005重量%未満である
と、本発明でいう効果が十分に発揮されず、好ましくな
い。20重量%を超えると製剤上好ましくない。
【0016】本発明の皮膚外用剤は、液状、乳液、軟膏
など外皮に適用できる性状のものであればいずれでもよ
く、前記の必須成分に加えて使用目的に応じて、本発明
の効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医
薬品等に一般に用いられる各種成分、油分、保湿剤、増
粘剤、防腐剤、酸化防止剤、香料、色剤、薬剤、その他
の活性成分を配合することができる。また、本発明の皮
膚外用剤の剤型は任意であり、例えば育毛剤、トニッ
ク、ヘアークリーム、ムース、シャンプー、リンス、ク
リーム、乳液、化粧水、パック等の剤型をとることがで
きる。
など外皮に適用できる性状のものであればいずれでもよ
く、前記の必須成分に加えて使用目的に応じて、本発明
の効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医
薬品等に一般に用いられる各種成分、油分、保湿剤、増
粘剤、防腐剤、酸化防止剤、香料、色剤、薬剤、その他
の活性成分を配合することができる。また、本発明の皮
膚外用剤の剤型は任意であり、例えば育毛剤、トニッ
ク、ヘアークリーム、ムース、シャンプー、リンス、ク
リーム、乳液、化粧水、パック等の剤型をとることがで
きる。
【0017】特に育毛用組成物の補助成分として、本願
の組成物に加えることができる上記の成分の具体的なも
のとしては次の化合物が挙げられる。油分、例えば高級
脂肪酸、固形パラフィン、流動パラフィン、シリコーン
油、スクワラン等;保湿剤、例えばヒアルロン酸、プロ
ピレングリコール、マルチトール、アテロコラーゲン、
乳酸ナトリウム等;増粘剤、マルメロ粘質物、カルボキ
シビニールポリマー、キサンタンガム等;その他の活性
成分、例えばモノオレイン酸グリセリル等の油分、ニコ
チン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、ビタミンEアセテ
ート、センブリ抽出物、塩化カルプロニウム、センブリ
エキス、アセチルコリン誘導体等の血管拡張剤、セリ
ン、メチオニン等のアミノ酸類、ビタミンB6、ビタミ
ンE及びその誘導体、ビオチン等のビタミン類、パント
テン酸及びその誘導体グリチルレチン酸及びその誘導
体、ニコチン酸ベンジルなどのニコチン酸エステル類、
セファランチン等の皮膚機能亢進剤、エストラジオール
等の女性ホルモン剤等を同時に配合してもよい。
の組成物に加えることができる上記の成分の具体的なも
のとしては次の化合物が挙げられる。油分、例えば高級
脂肪酸、固形パラフィン、流動パラフィン、シリコーン
油、スクワラン等;保湿剤、例えばヒアルロン酸、プロ
ピレングリコール、マルチトール、アテロコラーゲン、
乳酸ナトリウム等;増粘剤、マルメロ粘質物、カルボキ
シビニールポリマー、キサンタンガム等;その他の活性
成分、例えばモノオレイン酸グリセリル等の油分、ニコ
チン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、ビタミンEアセテ
ート、センブリ抽出物、塩化カルプロニウム、センブリ
エキス、アセチルコリン誘導体等の血管拡張剤、セリ
ン、メチオニン等のアミノ酸類、ビタミンB6、ビタミ
ンE及びその誘導体、ビオチン等のビタミン類、パント
テン酸及びその誘導体グリチルレチン酸及びその誘導
体、ニコチン酸ベンジルなどのニコチン酸エステル類、
セファランチン等の皮膚機能亢進剤、エストラジオール
等の女性ホルモン剤等を同時に配合してもよい。
【0018】一方、本発明の5α-レダクターゼ阻害活
性組成物は、上記皮膚外用剤の剤型の他に、経口または
非経口的投与剤として液状、シロップ状、錠剤の剤型の
製剤とすることができる。特に、液状製剤とするには、
生理食塩液、エタノールを希釈剤または担体として使用
することができる。
性組成物は、上記皮膚外用剤の剤型の他に、経口または
非経口的投与剤として液状、シロップ状、錠剤の剤型の
製剤とすることができる。特に、液状製剤とするには、
生理食塩液、エタノールを希釈剤または担体として使用
することができる。
【0019】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。本発明はこれにより限定されるものではな
い。配合量は重量%である。 (5αレダクターゼ阻害活性測定法)5α-レダクター
ゼ阻害活性に関する本発明の効果は、高安らの方法
(S.Takayasu, K.Adachi, J.
Clin. Endocrinol. Metab.,
34、1098−1101(1972))に従って行
うことができる。すなわち、人毛根を用い、テストステ
ロンが5α−DHTに還元される量を測定し、各植物抽
出物メタノールエキス乾燥物の0.1%、70%エタノ
ール溶液についてテストステロン−5−α−レダクター
ゼ阻害活性を測定し、以下の式に従って阻害率を求める
ことにより評価できる。
説明する。本発明はこれにより限定されるものではな
い。配合量は重量%である。 (5αレダクターゼ阻害活性測定法)5α-レダクター
ゼ阻害活性に関する本発明の効果は、高安らの方法
(S.Takayasu, K.Adachi, J.
Clin. Endocrinol. Metab.,
34、1098−1101(1972))に従って行
うことができる。すなわち、人毛根を用い、テストステ
ロンが5α−DHTに還元される量を測定し、各植物抽
出物メタノールエキス乾燥物の0.1%、70%エタノ
ール溶液についてテストステロン−5−α−レダクター
ゼ阻害活性を測定し、以下の式に従って阻害率を求める
ことにより評価できる。
【0020】
【数1】 (トリコグラム試験)養毛剤(すなわち、発毛促進また
は脱毛防止)に関する本発明の効果は、下記のトリコグ
ラム試験を行うことにより評価することができる。
は脱毛防止)に関する本発明の効果は、下記のトリコグ
ラム試験を行うことにより評価することができる。
【0021】被検物質の使用前と使用後の抜去毛髪の毛
根を顕微鏡下で観察し、毛根の形態から休止期毛根数を
計数し、その割合の増減によって養毛料の養毛作用を比
較する。休止期毛根とは成長の止まった毛の毛根であ
り、脱毛を訴える人は正常な人よりもこの休止期毛根の
割合が多いことが認められている。
根を顕微鏡下で観察し、毛根の形態から休止期毛根数を
計数し、その割合の増減によって養毛料の養毛作用を比
較する。休止期毛根とは成長の止まった毛の毛根であ
り、脱毛を訴える人は正常な人よりもこの休止期毛根の
割合が多いことが認められている。
【0022】各被検物質をそれぞれ男性被験者複数名の
頭皮に1日2回、1回2mlずつ6ケ月間連続して塗布
し、塗布直前および6ケ月間塗布終了直後に被験者1名
につき100本ずつ毛髪を抜去し、それぞれの毛根を調
べる。
頭皮に1日2回、1回2mlずつ6ケ月間連続して塗布
し、塗布直前および6ケ月間塗布終了直後に被験者1名
につき100本ずつ毛髪を抜去し、それぞれの毛根を調
べる。
【0023】(発毛試験)実験動物として毛周期の休止
期にあるC3H/HeNCrJマウスを使用し、小川ら
の方法(ノーマル アンド アブノーマル エピダーマ
ル デイフアレンシエーシヨン[Normal and
Abnormal EpidermalDiffer
entiation]、M.SeijiおよびI.A.
Bernstein編集、第159〜170ページ、1
982年、東大出版)により行なった。
期にあるC3H/HeNCrJマウスを使用し、小川ら
の方法(ノーマル アンド アブノーマル エピダーマ
ル デイフアレンシエーシヨン[Normal and
Abnormal EpidermalDiffer
entiation]、M.SeijiおよびI.A.
Bernstein編集、第159〜170ページ、1
982年、東大出版)により行なった。
【0024】すなわち、マウスを1群10匹とし、それ
ぞれ被検物質と対照試料用(70%エタール)の6群に
分け、バリカンおよびシエーバーでマウスの背部を剃毛
し、それぞれの試料を1日1回、0.1mlずつ塗布し
た。24日後に毛の再生面積を測定する。結果は平均値
で表される。
ぞれ被検物質と対照試料用(70%エタール)の6群に
分け、バリカンおよびシエーバーでマウスの背部を剃毛
し、それぞれの試料を1日1回、0.1mlずつ塗布し
た。24日後に毛の再生面積を測定する。結果は平均値
で表される。
【0025】(尋常性ざ瘡(ニキビ症状)の改善効果試
験)尋常性ざ瘡に対する本発明組成物の効果は、被検試
料を男子40名女子40名で年齢15〜21才を被験者
とし、毎日2回、洗顔後に化粧水を少量塗布し、2週間
後にそのニキビ症状の改善効果を試験し、下記基準に従
って評価できる。
験)尋常性ざ瘡に対する本発明組成物の効果は、被検試
料を男子40名女子40名で年齢15〜21才を被験者
とし、毎日2回、洗顔後に化粧水を少量塗布し、2週間
後にそのニキビ症状の改善効果を試験し、下記基準に従
って評価できる。
【0026】評価基準 各症状の程度を次の4つに区分した。 全治:全部症状が無くなった。 著効:著しく効果がある。 有効:全て軽くなる。 無効:使用前後で変化無し。
【0027】実施例1〜2:抽出物の調製 市販のジャンカン(Jangkang)およびダウン・
トラワズ(Dauntrawas)を、それぞれメタノ
ール冷浸抽出法で処理した。具体的には、前記乾燥物
(500g)を、7.5リットルメタノールで5日間処
理し、それぞれJangkang由来のメタノールエキ
ス乾燥物40.0g(実施例1)およびDaun tr
awas由来のメタノールエキス乾燥物51.2g(実
施例2)を得た。
トラワズ(Dauntrawas)を、それぞれメタノ
ール冷浸抽出法で処理した。具体的には、前記乾燥物
(500g)を、7.5リットルメタノールで5日間処
理し、それぞれJangkang由来のメタノールエキ
ス乾燥物40.0g(実施例1)およびDaun tr
awas由来のメタノールエキス乾燥物51.2g(実
施例2)を得た。
【0028】実施例3〜4:5α-レダクターゼ阻害活
性試験 上記実施例1〜2で得られた各エキス乾燥物を80%エ
タノールにそれぞれ溶解し、エキス分1%濃度のエタノ
ール溶液を得た。この溶液を反応系中に50g添加し、
最終資料濃度0.05%になるようにした。上記測定法
により、各試料の5α-レダクターゼ阻害活性を求め
た。結果を、下記表Iに原料を指定して示す。
性試験 上記実施例1〜2で得られた各エキス乾燥物を80%エ
タノールにそれぞれ溶解し、エキス分1%濃度のエタノ
ール溶液を得た。この溶液を反応系中に50g添加し、
最終資料濃度0.05%になるようにした。上記測定法
により、各試料の5α-レダクターゼ阻害活性を求め
た。結果を、下記表Iに原料を指定して示す。
【0029】 表I:5α-レダクターゼ阻害活性(試験濃度0.05%) 実施例 被検物質 阻害率(%) 3 Jangkang 88.1 4 Daun trawas 86.7 実施例5〜7:養毛料の調製 実施例2で得た、Daun trawas由来のエキス
(1、2、4%)を、それぞれ70%エタノール(90
%)、硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加
物(1.0%)およびイオン交換水(残余)と混合撹拌
し、それぞれ養毛料1、2、3を得た。
(1、2、4%)を、それぞれ70%エタノール(90
%)、硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加
物(1.0%)およびイオン交換水(残余)と混合撹拌
し、それぞれ養毛料1、2、3を得た。
【0030】実施例8〜10:発毛試験 上記発毛試験法に従い、対照として70%エタノールを
使用し、上記養毛料についてC3H/HeNCrJマウ
スの毛の再生面積を求めた。結果を下記表IIに示す。
使用し、上記養毛料についてC3H/HeNCrJマウ
スの毛の再生面積を求めた。結果を下記表IIに示す。
【0031】 表II:発毛試験 実施例番号 試 料 毛再生面積(%) 8 養毛料1 74 9 2 46 10 3 18 比較例 クロトン油(0.1%) 4.9 実施例11〜12:尋常性ざ瘡(にきび)の改善試験 上記尋常性ざ瘡の改善効果試験法に従い、下記試料につ
いて評価した。
いて評価した。
【0032】 試料の調製(化粧水) (A相) ソルビトール 3.0 グリセリン 5.0 レゾルシン 0.02 イオン交換水 残部 (B相) 表IIIに記載する各植物エキス 1.0 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5 95%エタノール 20.3 香料 適量 A相の各成分を混合溶解し、これにB相の混合溶液を撹
拌しながら加えて均質な溶液として化粧水を調製した。
拌しながら加えて均質な溶液として化粧水を調製した。
【0033】なお、対照として、上記B相に植物の抽出
物を配合しない組成物も調製した。試験結果を下記表II
Iに示す。
物を配合しない組成物も調製した。試験結果を下記表II
Iに示す。
【0034】 表III:にきびに対する臨床試験結果 実施例 試験試料 性別 評 価(人) 番号 全治 著効 有効 無効 全症例中の 有効率(%) 11 Jang kang 男 2 7 8 3 85 女 2 6 7 5 75 12 Daum trawas 男 2 10 7 1 95 女 3 6 6 5 75 対照 男 0 0 4 16 20 女 0 0 6 14 30 実施例13 上記トリコグラム試験法に従い、実施例10(Daum
trawas由来の養毛料1)で調製した各養毛料を
用い、育毛効果を評価した。
trawas由来の養毛料1)で調製した各養毛料を
用い、育毛効果を評価した。
【0035】なお、対照は植物エキスを含まない組成物
を用いた。結果を下記表IVに示す。
を用いた。結果を下記表IVに示す。
【0036】 表IV:トリコグラム試験結果 実施例 試験試料 休止期毛根の割合(%) 養毛効果 番号 の評価 20%以上減少 ±20% 20%以上増加 13 養毛料7 60 30 10 有効 対照 10 50 40 無効 実施例14(組成物):ヘアートニック (1)ポリエチレングリコール200 2.0 (2)L−メントール 0.2 (3)ダウン・トラワズ果実の乾燥抽出物 5.0 (4)95%エタノール 50.0 (5)香料 適量 (6)精製水 100に調整 (4)に(1)、(2)、(3)および(5)を添加
し、撹拌溶解した後、(6)を加えてヘアートニックを
得た。
し、撹拌溶解した後、(6)を加えてヘアートニックを
得た。
【0037】
【発明の効果】本発明に従う組成物は、5α−レダクタ
ーゼに対して強い阻害活性を示すとともに、優れたにき
びの治療効果を奏し、かつ優れた養毛効果(発毛促進
等)も併せもつ。
ーゼに対して強い阻害活性を示すとともに、優れたにき
びの治療効果を奏し、かつ優れた養毛効果(発毛促進
等)も併せもつ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/78 A61K 35/78 C (72)発明者 横川 佳浩 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 田島 正裕 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AB052 AC102 AC122 AC132 AC432 AC472 AD532 CC04 CC32 CC37 EE14 EE22 4C088 AB33 AC04 CA03 NA14 ZA89 ZA92 ZC20
Claims (3)
- 【請求項1】 インドネシアで民間薬または生薬として
使用されることのあるジャンカン(Jangkang)
およびダウン・トラワズ(Daun trawas)、
ならびにこれらの同等物からなる群より選ばれる少なく
とも1種の植物体からの抽出物を有効成分として含んで
なるテストステロン-5α-レダクターゼ阻害組成物。 - 【請求項2】 ウォロ(Wolo)、レグロ(Regu
lo)およびダウン・トラワズ(Daun trawa
s)または同等物からなる植物体からの抽出物を有効成
分として含んでなる養毛用組成物。 - 【請求項3】 ざ瘡の予防または治療用の請求項1記載
の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11055525A JP2000256142A (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 5α−レダクターゼ阻害組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11055525A JP2000256142A (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 5α−レダクターゼ阻害組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000256142A true JP2000256142A (ja) | 2000-09-19 |
Family
ID=13001147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11055525A Pending JP2000256142A (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 5α−レダクターゼ阻害組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000256142A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009064023A1 (en) * | 2007-11-15 | 2009-05-22 | Anbas Corporation | Skin moisturizer, blood circulation promoter, and external preparations for the skin containing the skin moisturizer and the blood circulation promoter |
-
1999
- 1999-03-03 JP JP11055525A patent/JP2000256142A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009064023A1 (en) * | 2007-11-15 | 2009-05-22 | Anbas Corporation | Skin moisturizer, blood circulation promoter, and external preparations for the skin containing the skin moisturizer and the blood circulation promoter |
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