JP2000256074A - 物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板およびその製造方法 - Google Patents

物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板およびその製造方法

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ceramic sintered
body substrate
porous ceramic
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Kiyohisa Yamaguchi
清久 山口
Koji Nakagawa
弘司 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウエハー、液晶、ガラス基板等の物体
の搬送、移送に適合し、破損、ゴミ、汚れがない無接触
型浮上搬送装置に用いられる物体浮上用通気性多孔質セ
ラミックス焼結体基板およびその製造方法を提供する 【解決手段】 通気性多孔質セラミックス焼結体基板か
ら成り側面部に、ガラス質部材で形成された密封封止用
のガラス質被膜層4が形成された物体浮上用通気性多孔
質セラミックス焼結体基板1からなるもので、この基材
を用いることによって半導体ウエハー、液晶、ガラス基
板等の物体を気体源を応用して無接触で安全に浮上搬
送、移送する事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップやウ
エハー、液晶、ガラス基板等の物体の無接触型浮上搬送
装置に用いられる通気性多孔質セラミックス焼結体基板
およびその製造方法
【0002】
【従来の技術】半導体チップやウエハー、液晶、ガラス
基板等の物体の搬送にはロボット等を用いた種々の方式
がある。最近では気体原理を応用した装置が開発されて
いる。しかし、特に、ゴミ、汚れ等を極度に嫌う物体の
搬送方法にはいまだ決定的な装置が無く、各産業分野で
研究開発が続けられている。一方、多孔質の部材を用い
た装置も提案されている(特開平04−174526
号)が決定的な機能を持ったものが存在していないのが
現状であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、半導
体、電子、電気機器やその他産業界に於いて製品(物
体)自体が高性能化され、その形状も、著しく複雑に成
り極薄板化、大型化の傾向に成って来ており、さらには
微少なゴミ、汚れが嫌われ、また、製品の損傷、静電気
の発生を防止することも大きな課題であった。これらの
対策の一つとして、前記従来の特開平04−17452
6号のIC基板の移送装置にあっては多孔質の部材を用
いた移送装置である。その内容としては気体源を用い、
搬送物体を多孔質基材を介して真空ポンプ等の真空作用
で物体を吸引吸着させ、目的位置に搬送ものであった。
しかし、物体を吸引吸着させ搬送することは非常に制約
されるもので、例えば、極薄板、大型基板、複雑形状物
の物体では吸着の位置決め移動、さらには損傷等の多く
の問題点があった。また、これら多孔質の材料としてポ
ーラスガラス部材も考えられるが機械的強度が低く、ま
た側面部の封止にガラス剤を用いた場合、ガラス同志の
反応が生じ多くの問題点があった。本発明は前記従来の
問題点を解決するもので半導体、電子、電気機器やその
他産業分野に利用できる。物体の搬送、移送に適合した
無接触型浮上搬送装置に用いられる物体浮上用通気性多
孔質セラミックス焼結体基板およびその製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、通気性多孔質セラミックス焼結体基板から
成る基材にあって、前記基材の側面部に、ガラス質部材
で密封封止被膜層が形成された通気性多孔質セラミック
ス焼結体基板およびその製造方法からなるもので、この
基材を用いることによって半導体チップやウエハー、液
晶、ガラス基板等の物体を気体源を応用して無接触で安
全に浮上搬送、移送する事を可能にしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、通気性多孔質セラミックス焼結体基板から成る基材
にあつて、前記基材の側面部に、ガラス質部材で密封封
止被膜層が形成された形状の構造物から構成されたもの
で、通気性多孔質セラミックス焼結体基板を用いること
は、基板の基材内部に通気孔があり、空気等の気体源を
流通させることが容易になる。その結果、空気層等の気
体膜を作り無接触で安定に物体を浮上させることが可能
になる。また、高温で焼成された多孔質セラミックス焼
結体であるため微細な未焼結粉末、ゴミ等が含まれてお
らず、さらには基材の側面部に形成するガラス質被膜層
を安定に作成することができる。そしてクリーン度の高
い室内での使用にも適合している。また、耐熱性、機械
的強度さらには耐薬品性に優れており使用時に於ける損
傷や発生ガスに対しても安定で、しかも、静電気の発生
が著しく小さく、いかなる悪環境条件下においても気体
の供給量および流速を安定にする作用効果を持った基材
となる。
【0006】基材の側面部に、ガラス質部材で密封封止
被膜層が形成された事によって側面部からの不必要な気
体の入出量、さらには設計外の流れを防止でき安定した
供給量および流速が得られる。その結果、従来考えられ
ていた封止用の金属リング、樹脂、ゴム等のパッキング
が不要となり組立作業工数が低減するとともに品質の安
定した良好な作用を有する。また、ガラス質部材の成分
と融着焼付け処理温度を変化させることによって、著し
く高い高温領域の使用にも変化しない作用効果がある。
【0007】本発明の請求項2に記載の発明は、通気性
多孔質セラミックス焼結体基板から成る基材にあつて、
前記基材の表面または裏面が研磨または研削された面が
形成された形状の構造物から構成されたもので、請求項
1に記載の通気性多孔質セラミックス焼結体基板から成
る基材の表面または裏面が研磨または研削された面を有
することによって基板面の粗さ、平滑度が著しく安定に
なる。その結果、浮上させる物体にキズ等をつけず、し
かも気体の流通がすむうすに一定となり安定した気体膜
を得る作用を有する。
【0008】本発明の請求項3に記載の発明は、通気性
多孔質セラミックス焼結体基板から成る基材にあつて、
前記基材がアルミナ、炭化珪素、ジルコニヤ、ジルコン
成分を主体とした基材の一種または複合体の構造物から
構成されたもので、アルミナ、炭化珪素、ジルコニヤ、
ジルコン成分を主体とした基材の一種または複合体の通
気性多孔質セラミックス焼結体基板を用いることによっ
て耐熱性、機械的強度さらには耐薬品性に優れているの
で、基板の大型化そして最小限に薄くすることが可能と
なる。その結果、無接触型浮上搬送装置での設計基準が
大きく進歩する作用を有する。また、通気性多孔質セラ
ミックス焼結体基板から成る基材の側面部に形成する、
ガラス質部材との融着性が高まり接着強度の向上に作用
する。
【0009】本発明の請求項4に記載の発明は、通気性
多孔質セラミックス焼結体基板から成る基材にあつて、
前記基材が着色化された構造物から構成されたもので、
基材を着色化することによって、浮上物体の区別、使用
時におけるゴミ、汚れを識別することが可能になる。ま
た、気孔径の異なる通気性多孔質セラミックス焼結体基
板を複数枚もちい櫛形状に設計配置する場合、部材管理
における作用効果を有する。
【0010】本発明の請求項5に記載の発明は、通気性
多孔質セラミックス焼結体基板から成る基材にあつて、
前記基材の形状が長方形、ひし形、台形、円形、あるい
はこれらの複合形から形成された構造物より構成された
もので、基材の形状を長方形、ひし形、台形、円形、あ
るいはこれらの複合形にすることによって、目的の浮上
物体の形状に合わせて効果的な設計が可能になり気体源
を有効に使う作用を有する。
【0011】本発明の請求項6に記載の発明は、通気性
多孔質セラミックス焼結体基板から成る基材にあつて、
熱膨張係数値を9×10−6/℃(約20〜800℃)
以下、気孔率を13〜50%の範囲内に制御するため、
前記基材が、アルミナ、炭化珪素、ジルコニヤ、ジルコ
ン成分を主体とした組成物の一種または複合体より成る
組成物100に対して添加物としてSiO2、TiO
2、CaO、MgO、Li2O、Al2O3、K2O、
Na2O、CuO、Cr2O3、CeO2、MnO2、
NiO成分の内、1種または2種以上の合計が1〜1
5.0wt%の範囲内で添加され1300〜1550℃
の温度範囲内で焼成することより構成されたもので、こ
れにより通気性多孔質セラミックス焼結基板の焼結温度
幅を広げ熱膨張係数値を9×10−6/℃(約20〜8
00℃)以下、気孔率を13〜50%の範囲内に特性を
制御する作用を有する。
【0012】尚、上記特性において、熱膨張係数値が9
×10−6/℃(約20〜800℃)以下の必要性は高
温使用時における耐スーポリング性(急熱急冷)による
損傷さらには発生ガス、不燃焼物材料との高温反応が著
しく小さく、特に炉内の雰囲気(酸化、還元焔)に左右
されない耐熱性に優れた作用効果を得るものである。気
孔率が13〜50%の範囲内の必要性は、13%以下に
なるにつれ物体の浮上効果が著しく低下するため好まし
くない。50%を越えるにつれ物体の浮上が不安定にな
り、さらには側面部にガラス質部材で密封封止ガラス被
膜層を形成する工程にあつて均一な安定したガラス被膜
層が得られず、その結果、安定した密封封止効果を得る
ことが困難となり好ましくない。
【0013】添加成分の動作として、SiO2の添加は
焼結体基板の耐熱性さらには機械的強度、耐薬品性を高
めることができる。TiO2の添加は焼結温度を下げ焼
結体基板の結晶粒径の成長を抑えることができる。Ca
Oの添加は焼結温度幅を広げることができる。MgOの
添加は焼結温度幅を広げ熱膨張係数値を小さくすると共
に結晶粒径を小さくコントロールすることができる。そ
の結果、多孔質で機械的強度の強い焼結体基板を得るこ
とができる。Li2Oの添加は焼結温度幅を広げ熱膨張
係数値を小さくできる。Al2O3の添加は焼結温度幅
を広げ焼結性を向上させると共に焼結体基板の耐熱性さ
らには機械的強度を高めることができる。K2Oの添加
は焼結温度幅を広げ基板を硬質化にすることができ、さ
らに焼結温度を下げることができる。Na2Oの添加は
焼結温度幅を広げ基板を硬質化にすることができる。C
uOの添加は焼結温度を下げると共に焼結体基板を青、
緑色に着色化することができる。Cr2O3の添加は焼
結温度を下げると共に焼結体基板を緑色に着色化するこ
とができる。CeO2の添加は焼結温度幅を広げ焼結性
を向上させると共に焼結体基板を赤色に着色化すること
ができる。MnO2の添加は焼結温度幅を広げ焼結性を
向上させると共に焼結体基板を黒色に着色化することが
できる。NiOの添加は焼結温度幅を広げ焼結性を向上
させると共に焼結体基板を青色に着色化することができ
る。
【0014】尚、添加物としてSiO2が1wt%未満
になるにつれ焼結体基板の耐熱性さらには機械的強度、
耐薬品性を高める効果が小さくなる。SiO2が15w
t%を越えるにつれ焼結体基板の焼結温度が高くなる、
その結果、気孔率が大きくなる傾向が生じ好ましくな
い。TiO2が1wt%未満になるにつれ焼結体基板の
焼結温度を下げ結晶粒径の成長を抑える効果が小さい。
TiO2が15wt%を越えるにつれ焼結性が悪化し気
孔率が大きくなる傾向が生じ好ましくない。CaOが1
wt%未満になるにつれ焼結温度幅を広げる効果が小さ
い。CaOが15wt%を越えるにつれ熱膨張係数値も
大きくなり耐熱性も低下するため好ましくない。MgO
が1wt%未満になるにつれ焼結体基板の熱膨張係数値
を小さく、機械的強度を高める効果が弱い。MgOが1
5wt%を越えるにつれ焼結性が悪化し気孔率が大きく
なる傾向が生じ好ましくない。Li2Oが1wt%未満
になるにつれ焼結体基板の焼結温度を下げ熱膨張係数値
を小さくする効果が小さい。Li2Oが15wt%を越
えるにつれ焼結体基板の焼結温度を下げ気孔率を高める
効果が弱い。Al2O3が1wt%未満になるにつれ焼
結体基板の焼結温度幅を広げ耐熱性を高める効果が小さ
い。Al2O3が15wt%を越えるにつれ焼結性が悪
化し機械的強度を高める効果が弱い。K2Oが1wt%
未満になるにつれ焼結体基板の焼結温度幅を広げ基板を
硬質化にする効果が小さい。K2Oが15wt%を越え
るにつれ焼結体基板の機械的強度が低下するため好まし
くない。Na2Oが1wt%未満になるにつれ焼結体基
板の焼結温度幅を広げ基板を硬質化にする効果が小さ
い。Na2Oが15wt%を越えるにつれ焼結体基板の
機械的強度が低下するため好ましくない。CuOが1w
t%未満では焼結体基板への着色化する効果が弱くなり
好ましくない。CuOが15wt%を越えるにつれ焼結
体基板の機械的強度が弱くなり好ましくない。
【0015】Cr2O3が1wt%未満では焼結体基板
の焼結温度を下げる効果が小さく、さらに着色化する効
果が弱くなり好ましくない。Cr2O3が15wt%を
越えるにつれ焼結体基板が脆くなり機械的強度が弱くな
り好ましくない。CeOが1wt%未満になるにつれ焼
結体基板への着色化する効果が弱くなり好ましくない。
CeO2が15wt%を越えるにつれ焼結温度幅を広げ
焼結性を向上させる効果が低下するため好ましくない。
MnO2が1wt%未満になるにつれ焼結体基板への着
色化する効果が弱くなり好ましくない。MnO2が15
wt%を越えるにつれ焼結温度幅を広げ焼結性を向上さ
せる効果が低下し、さらに焼結体基板が脆くなり機械的
強度が弱くなる傾向が生じ好ましくない。NiOが1w
t%未満になるにつれ焼結体基板への着色化する効果が
弱くなり好ましくない。NiOが15wt%を越えるに
つれ焼結温度幅を広げ焼結性を向上させる効果が低下す
る傾向が生じ好ましくない。
【0016】また。焼成温度が1300℃以下では焼結
性が不足し良好な特性を有する物体浮上通気性多孔質セ
ラミックス焼結体基板を得ることが困難に成るため好ま
しくない。焼成温度が1550℃を越えるにつれ焼結体
基板が脆くなり機械的強度が弱く、さらには気孔率が大
きく不安定になるため好ましくない。
【0017】本発明の請求項7に記載の発明は、通気性
多孔質セラミックス焼結体基板の基材にあって、前記基
材のアルミナ、炭化珪素、ジルコニヤ、ジルコン主成分
の各原料粉末の粒子径が8μm〜325μmの範囲内に
有ることより構成されたもので、これにより通気性多孔
質セラミックス焼結基板の気孔率を13〜50%の範囲
内に特性を制御する作用を有する。尚、原料粉末の粒子
径が8μmと小さくなるに伴い気孔率は小さくなる。ま
た、325μmと大きくなるに伴い気孔率を大きくする
作用を有する。
【0018】本発明の請求項8に記載の発明は、物体浮
上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の側面部に、
ガラス質部材で密封封止被膜層を形成するガラス化剤と
してSiO2成分10〜87wt%、AI2O3成分8
〜68wt%、CaO成分5〜22wt%の範囲内にあ
る組成物100に対してMgO、B2O3、ZnO、L
i2O、PbO、K2O、Na2O成分の内、1種また
は2種以上の合計が2〜20.0wt%の範囲内で添加
し、溶解されたガラスフリット粉末成分の焼付温度が8
00〜1300℃の範囲内で熱処理をすることより構成
されたもので、これによつて通気性多孔質セラミックス
焼結体基板の側面部に安定した強固なガラス質被膜層を
得る作用を有する。
【0019】尚、成分の動作として、SiO2、AI2
O3、CaO成分の範囲内組成物をガラス主成分とする
ことによつて アルミナ、炭化珪素、ジルコニヤ、ジル
コン成分等を主体とした通気性多孔質セラミックス焼結
体基板の基材の側面部に安定した強固なガラス質被膜層
として形成することができ焼結体基板との融合性を安定
にするので表面の凹凸を埋め平滑化し、かつ亀裂、剥離
等の発生がなく密封封止被膜層を形成させることを可能
にする。ガラス主成分においてSiO2が10wt%未
満になるにつれ熱処理温度が高く成り密封封止の効果が
弱い。SiO2が87wt%を越えるにつれ熱処理温度
が高く成り不安定な溶解状態に成り亀裂の発生する傾向
が生じ好ましくない。AI2O3が8wt%未満になる
につれ溶解状態が不安定に成り亀裂、剥離が発生する傾
向が生じ好ましくない。AI2O3が68wt%を越え
るにつれ熱処理温度が高く成り融着性が悪化し安定した
ガラス質層が得がたく好ましくない。CaOが5wt%
未満になるにつれ安定したガラス質層が得がたく亀裂、
剥離が発生する傾向が生じ好ましくない。CaOが22
wt%を越えるにつれ炉内の雰囲気条件に対して安定し
たガラス質層が得がたく融着強度が劣化し好ましくな
い。
【0020】添加成分の動作として、MgOの添加は炉
内の雰囲気条件の変化に対して安定にする。B2O3の
添加は良好な流動性があり表面と強い結合効果を持つて
いる。ZnOの添加は炉内の雰囲気条件に対してガラス
化の温度幅を安定にする。Li2Oの添加は熱膨張係数
値を小さくし耐スポーリング性を向上させる。PbOの
添加はガラス化の流動融着を容易にする。K2Oの添加
はガラス化の流動性を容易にする。Na2Oの添加はガ
ラス化の温度を低下させ流動融着を容易にする。
【0021】また、添加成分としてMgOが2wt%未
満になるにつれ炉内の雰囲気条件に対して安定したガラ
ス質層が得がたく好ましくない。MgOが20wt%を
越えるにつれ熱処理温度が高く成り融着性が悪化し安定
したガラス質層が得がたく好ましくない。B2O3が2
wt%未満になるにつれ焼結体基板の側面部との結合効
果が弱くなる。B2O3が20wt%を越えるにつれガ
ラスの表面強度が弱くなる。ZnOが2wt%未満にな
るにつれ炉内の雰囲気条件に対してガラス化の温度幅が
狭くなり好ましくない。ZnOが20wt%を越えるに
つれガラス化の温度幅が狭く成り流動性が悪化し好まし
くない。
【0022】Li2Oが2wt%未満になるにつれガラ
ス化の流動性が弱くなり熱膨張係数値を小さくし耐スポ
ーリング性を向上させる効果が小さくなる。Li2Oが
20wt%を越えるにつれ安定したガラス質層が得がた
く好ましくない。PbOが2wt%未満になるにつれ焼
結体基板の側面部との結合効果が弱くなる。PbOが2
0wt%を越えるにつれ炉内の雰囲気条件に対して安定
したガラス質層が得がたく融着強度が劣化し好ましくな
い。K2Oが2wt%未満になるにつれガラス化の流動
性が弱くなる。K2Oが20wt%を越えるにつれガラ
ス化の温度幅が狭く成り流動性が悪化し好ましくない。
Na2Oが2wt%未満になるにつれガラス化の温度が
高く成り流動性が悪く成る。Na2Oが20wt%を越
えるにつれ融着性が悪化し安定したガラス質層が得がた
く好ましくない。
【0023】尚、ガラス主成分であるSiO2、AI2
O3、CaO組成物に対して上記添加物成分を範囲内で
添加し溶解した、ガラスフリット粉末成分の焼結体基板
の側面部への焼付温度において800℃未満になるにつ
れ溶解が十分に進行しなくなる。その結果、通気性多孔
質セラミックス焼結体基板の側面部との結合効果が弱く
なり良好なガラス質被膜層が得られなく密封封止の効果
が低下するため好ましくない。1300℃を越えるにつ
れ異常な流動性が発生し安定したガラス質被膜層を得る
ことが困難になり好ましくない。
【0024】以下、本発明の実施の形態について図1、
図2及び(表1)、(表2)、(表3)、(表4)を用
いて説明する。図1は一実施の形態における物体浮上用
通気性多孔質セラミックス焼結体基板の一例を示した基
材の正面図。
【0025】図2は本発明の一実施の形態における物体
浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の基材を組
込んだ無接触型浮上搬送装置の一例を示した全体斜視
図。
【0026】図1において1は物体浮上用の無接触型浮
上搬送装置に用いられる長方形の平板形状をした物体浮
上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板、2は基板の
表面、3は基板の裏面、5は通気孔、ガラス質被膜層4
は基板の側面部に形成され空気等の気体源の通過を完全
に密封封止遮断している。尚、2および3の面を研磨ま
たは研削することによって更に良好な結果が得られるも
のである。
【0027】物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結
体基板1の基材はアルミナ成分を主体とし、1400℃
前後の焼成温度で焼結されており微細な通気孔を有し、
気孔径は0.01〜0.07mm、気孔率は42%、熱
膨張係数値は7.5×10−6/℃(約20〜800
℃)の物性特性を示す。無接触型浮上搬送装置6に用い
た場合、非常に安定した気体を通す作用をもつている。
しかし、上記通気性多孔質セラミックス焼結体基板であ
っても、焼結性が不足し吸水性のある基材では、未焼結
の粉末が基板内に残りゴミの原因となる。また、基板の
側面部に形成するガラス質部材の融着性も悪く不均一な
被覆層になり密封封止効果が低下する、その結果、安定
した浮上効果が得られず、さらには多くの気体圧力が必
要となり好ましくない。
【0028】図2は本発明の物体浮上用通気性多孔質セ
ラミックス焼結体基板1の基材を組込んだ無接触型浮上
搬送装置6の一例である。通気性多孔質セラミックス焼
結体基板1の下部面(裏面)3より、内在する通気孔5
を通して、上部面(表面)2に圧搾空気(気体源)7を
噴出させ気体膜8を作りガラス基板10である物体を浮
上させることが可能になる。
【0029】尚、無接触型浮上搬送装置6に於いて、9
はアルミ金属で作成された箱型容器の形状を有し、圧搾
空気(気体源)7の送入は空気圧力配管11を経て送り
込まれる、空気圧力は浮上させる物体の形状、大きさ等
によって異なりコンピュータを駆使した装置で安定に供
給される。
【0030】尚、上記の一例では単体の装置について説
明したが、半導体ウエハー、液晶基板等の物体の浮上搬
送には上記装置を数台直列に並べるか、さらには、目的
に応じて数10枚の通気性多孔質セラミックス焼結体基
板の基材を組込み大型の無接触型浮上搬送装置に利用す
ることも可能である。
【0031】
【実施例】次に、本発明における具体例の一例を挙げ説
明する。本発明における物体浮上用通気性多孔質セラミ
ックス焼結体基板の作り方について説明する。まず、ア
ルミナ質の基材として、酸化アルミニウム(ホワイトア
ランダム100μm)100に対して、TiO2を1w
t%、SiO2を2wt%、Na2Oを2wt%、K2
Oを2wt%の成分比率の各原料を用いウレタン製のポ
ットミル中に投入し、ウレタンボールと水を加え24時
間湿式混合を行い均一に混合した。この混合物を乾燥さ
せ、この混合粉末物にメチルセルローズ溶液からなる有
機バインダーを5wt%添加し均一に分散させた後、通
気性多孔質セラミックス焼結体基板として高さ10m
m、長さ160mm、幅80mmの寸法形状を呈した長
方形の基板を、油圧プレスを用い圧力800kg/Cm
で成型した。
【0032】その後、乾燥し水分を除き、この成型体を
高純度のアルミナ製サヤ鉢の中に入れ、カンタルヒータ
を用いた電気炉にて温度1400℃2時間保持焼成を行
い通気性多孔質セラミックス焼結体基板を得た。得られ
た焼結体基板は白色を呈し、表面も均一な粒子形状を有
していた。その後、基板の表面と裏面を研磨により0.
3ミクロンの粗さに仕上げた。また、物性特性を表1及
び2に示す(表1と表2は関連しており表1の組成に対
しての特性結果が表2に示してある)。表1及び2の結
果(試料NO6)より気孔率は42.1%、熱膨張係数
値は7.5×10−6/℃(約20〜800℃)の特性
値を示していた。尚、表には示していないが耐熱性とし
て温度1650℃の熱サイクル(5回繰り返し)も安定
であり、さらには機械的強度は350kg/Cm、塩
酸溶液に10時間浸績するも変化がなく耐薬品性に優れ
ていることも確認できた。 尚、実施例では多孔質セラ
ミックス焼結体基板から成る基材としてアルミナ質の組
成物で原料粉末としてホワイトアランダム100μmの
粒子径のものを用いたが、他の基材、添加物さらには粒
子径の異なる物、また、焼成温度を変化させ前記と同様
な方法で通気性多孔質セラミックス焼結体基板を作り、
その特性値を表1及び2に示した。(範囲外の実施例に
は*印を付与した)
【0033】表1及び2より明らかなように、NO1〜
3、6、16〜18はアルミナ成分の原料粉末の粒子径
及び添加物と添加量を変化させ焼成温度を1400℃一
定とした場合の特性であり、範囲内の粒子径及び添加量
の試料は良好な特性を示していた。NO4〜8はアルミ
ナ成分で原料粉末の粒子径100μm及び添加物と添加
量を一定にし、焼成温度を1250〜1600℃と変化
させた場合の特性であり、温度の低いNO1は気孔率が
11.2%と小さく、また、温度が高いNO8は逆に気
孔率が55.7%と大きく悪い値であった。また、NO
12〜15は着色化を目的としたものでいずれも良好な
色呈を示していた。また、基材としてアルミナ成分以外
の他の材料も、範囲内の原料粉末粒子径及び添加物と添
加量、さらには焼成温度のものは安定した優秀な特性値
を有することが確認できた。また、添加物として単体の
成分粉末を用いたが、SiO2成分、Al2O3成分、
Na2O成分、K2O成分が含まれている天然鉱物粉末
の長石を用いたNO23でも良好な結果が得られた。ま
た、焼結体基板の形状として長方形の基板を作製した
が、側面を段付き、更には他の形状にしても良好な結果
が得られるものである。
【0034】
【表1】
【表2】
【表1】
【表2】
【0035】次いで、上記焼結体基板の側面部に密封封
止被膜層のガラス質部材を形成するため、ガラス組成の
一例としてSiO2成分60wt%、AI2O3成分2
8wt%、CaO成分12wt%の成分100に対して
K2Oを5wt%、B2O3を7wt%のPbOを5w
t%添加配合し高純度のアルミナ製ルツボを用い温度1
320℃で溶解し水中に投入し、ガラス質カレットを作
製。その後、アルミナ製ポットミル中に投入し、アルミ
ナボールと水を加え12時間粉砕を行なった。この粉砕
物を乾燥させ、封止用ガラス部材のガラスフリット粉末
を得た。
【0036】次いで、ガラスフリット粉末にターピネオ
イルを混ぜ塗布用のペースト液を作製した。その後、上
記で得られた通気性多孔質セラミックス焼結体基板の側
面部に塗布、乾燥後、温度1000℃30分間保持で焼
付を行い約1.5〜2.5mmの厚みの密封封止ガラス
被膜層を形成した。以上のようにして得られた、物体浮
上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の部材を用い
無接触型浮上搬送装置(図2)に組込みガラス基板の物
体浮上テストを行った。その結果、ゴミ及び不純物等は
全く発生せず、浮上効果としては約4mm程度浮上しガ
ラス基板のたわみ、傾き等は全く発生せず無接触型浮上
で搬送、移送が可能であることが認められ、本発明の物
体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の優秀性
が確認できた。
【0037】また、他のガラス組成についても上記の方
法でガラスフリット粉末を作成し密封封止ガラス被膜層
の効果を確認するため、試験片として通気性多孔質セラ
ミックス焼結体基板を用い、高さ10mm、長さ50m
m、幅30mmの長方形の形状を呈した焼結体基板の外
周側面にガラスフリット粉末を塗布し(空気の送入口の
一部には付与せず)焼付け処理温度を変化させガラス被
膜層を形成した。次いで、ガラス化の溶融状態(多孔質
セラミックス焼結体基板との結合融着性)、ピンホー
ル、亀裂、剥離等を観察した。また 密封封止状態を調
べるため、上記寸法の形状に合った金属の治具を作成し
試験片を組込み空気を送入し密封状態の効果を調べその
結果を表3及び4に示した(表3と表4は関連しており
表3の組成に対しての特性結果が表4に示してある)。
【0038】表3及び4より明らかなように、NO1〜
2は主成分であるSiO2成分、AI2O3成分、Ca
O成分の成分量が範囲外にあり、いずれも多孔質セラミ
ックス焼結体基板との結合融着性において亀裂が生じ、
また、密封封止被膜層の空気の漏れテストも悪い結果で
あつた。NO5〜11は主成分であるSiO2成分60
wt%、AI2O3成分28wt%、CaO成分12w
t%合計100に対して、添加物としてK2O、B2O
3、PbO及び添加量を一定にしたガラスフリットを用
い、焼付温度を750〜1350℃の範囲で変化させ、
焼結体基板との結合融着性さらには、密封封止被膜層の
空気の漏れ状態を調べた。焼付温度の低いNO5は融着
状態が不安定で、空気の漏れも少し認められた。また、
焼付温度の高いNO11は焼結体基板の内部迄ガラスが
溶解し、空気の漏れも大であつた。
【0039】範囲内の焼付け処理温度が800〜130
0℃の試料NO6〜10はいずれも良好な融着状態を示
し空気の漏れも認められなかつた。特にNO8は融着後
の表面状態が綺麗で光沢を呈し安定していた。尚、本実
施例では長方形の基板の側面部に形成したが段付き形
状、更には他の形状の側面部に形成しても同じ効果が得
られるものである。
【0040】
【表3】
【表4】
【表3】
【表4】
【0041】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明による物体浮上
用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の基材によれ
ば、耐熱性、機械的強度さらには耐薬品性に優れてお
り、使用時に於ける損傷や発生ガス、ゴミ、汚れに強く
安定している。また、基材の内部には微細な通気孔があ
り、使用時には安定した気体源を流通させ物体を浮上さ
せる効果が得られる。さらに、基材の側面部にガラス質
部材で密封封止被膜層が形成されているので、側面部よ
り流出する気体源を防止する効果がある。また、設計ど
うりの安定した供給量および流速が得られるので無接触
型浮上搬送装置への組込みの組立作業工数が低減でき、
品質が安定し作業性さらには量産性に優れていることか
らコストダウンを図る有効な効果がある。
【0042】また、焼結体基板の基材にあつて、アルミ
ナ、炭化珪素、ジルコニヤ、ジルコン成分を主体とした
組成物の一種または複合体より成る組成物に対して決め
られた添加物と範囲内の添加量、さらには範囲内の焼成
温度で焼結することによつて、熱膨張係数値、気孔率等
の物性特性を制御することが可能となる効果が得られ
る。また、側面部に形成するガラス質部材にあつてガラ
ス化剤としてSiO2成分、AI2O3成分、CaO成
分の主成分組成物に対して添加物として範囲内の添加
量、さらにはガラスフリット粉末を範囲内の焼付温度で
熱処理をすることによつて通気性多孔質セラミックス焼
結体基板の基材の側面部に安定した強固なガラス質被膜
層として形成することができる。また、焼結体基板との
融着性を安定にするので表面の凹凸を埋め平滑化し、そ
して、ピンホール、亀裂、剥離等の発生がなく密封封止
ガラス被膜層を形成する効果が得られる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による物体浮上用通気性
多孔質セラミックス焼結体基板を示した部材の正面図
【図2】本発明の一実施の形態による物体浮上用通気性
多孔質セラミックス焼結体基板の基材を物体浮上用基板
として組込んだ無接触型浮上搬送装置の全体斜視図
【符号の説明】
1 物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板 2 基板の表面 3 基板の裏面 4 ガラス質被膜層 5 通気孔 6 無接触型浮上搬送装置 7 圧搾空気(気体源) 8 気体膜 9 アルミ金属で作成された箱型容器 10 ガラス基板 11 空気圧力配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B65G 49/07 H01L 21/68 A H01L 21/68 B01D 29/04 510Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性多孔質セラミックス焼結体基板か
    ら成る基材にあつて、前記基材の側面部に、ガラス質部
    材で密封封止被膜層が形成された事を特徴とする物体浮
    上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板
  2. 【請求項2】 通気性多孔質セラミックス焼結体基板か
    ら成る基材にあつて、前記基材の表面または裏面が研磨
    または研削された面を有する事を特徴とする請求項1記
    載の物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板
  3. 【請求項3】 通気性多孔質セラミックス焼結体基板か
    ら成る基材にあつて、前記基材が、アルミナ、炭化珪
    素、ジルコニヤ、ジルコン成分を主体とした基材の一種
    または複合体より成る事を特徴とする請求項1〜2記載
    の物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板
  4. 【請求項4】 通気性多孔質セラミックス焼結体基板か
    ら成る基材にあつて、前記基材が着色化されている事を
    特徴とする請求項1〜3記載の物体浮上用通気性多孔質
    セラミックス焼結体基板
  5. 【請求項5】 通気性多孔質セラミックス焼結体基板か
    ら成る基材にあつて、前記基材の形状が、長方形、ひし
    形、台形、円形、あるいはこれらの複合形から成る事を
    特徴とする請求項1〜4記載の物体浮上用通気性多孔質
    セラミックス焼結体基板
  6. 【請求項6】 通気性多孔質セラミックス焼結体基板の
    基材にあって、前記基材の熱膨張係数値を9×10−6
    /℃(約20〜800℃)以下、気孔率を13〜50%
    の範囲内に制御するため、前記基材が、アルミナ、炭化
    珪素、ジルコニヤ、ジルコン成分を主体とした組成物の
    一種または複合体より成る組成物100に対して添加物
    としてSiO2、TiO2、CaO、MgO、Li2
    O、Al2O3、K2O、Na2O、CuO、Cr2O
    3、CeO2、MnO2、NiO成分の内、1種または
    2種以上の合計を1〜15.0wt%の範囲内で添加し
    1300〜1550℃の温度範囲で焼成した事を特徴と
    する物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の
    製造方法
  7. 【請求項7】通気性多孔質セラミックス焼結体基板の基
    材にあって、前記基材のアルミナ、炭化珪素、ジルコニ
    ヤ、ジルコン主成分の各原料粉末の粒子径が8μm〜3
    25μmの範囲内に有る事を特徴とする請求項6記載の
    物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の製造
    方法
  8. 【請求項8】 物体浮上用通気性多孔質セラミックス焼
    結体基板の基材にあって、前記基材の側面部に、ガラス
    質部材で密封封止被膜層を形成するガラス化剤としてS
    iO2成分10〜87wt%、AI2O3成分8〜68
    wt%、CaO成分5〜22wt%の範囲内にある組成
    物100に対してMgO、B2O3、ZnO、Li2
    O、PbO、K2O、Na2O成分の内、1種または2
    種以上の合計が2〜20.0wt%の範囲内で添加し溶
    解されたガラスフリット粉末成分の焼付温度が800〜
    1300℃の範囲内で熱処理した事を特徴とする物体浮
    上用通気性多孔質セラミックス焼結体基板の製造方法
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002282628A (ja) * 2001-03-26 2002-10-02 Seikatsu Kachi Sozo Jutaku Kaihatsu Gijutsu Kenkyu Kumiai 水浄化フィルター及び水の浄化方法
KR100490971B1 (ko) * 2002-12-12 2005-05-23 (주)에스티아이 액정표시장치용 유리기판의 부상장치
JP2007099584A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Nitsukatoo:Kk 多孔質導電性ジルコニア質焼結体およびそれよりなる真空チャック部材
CN107685994A (zh) * 2016-08-04 2018-02-13 昕芙旎雅有限公司 振动盘送料器
US11521889B2 (en) 2018-07-05 2022-12-06 Max Tech Co., Ltd. Conductive porous ceramic substrate and method of manufacturing same

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