JP2000252480A - Mos型キャパシタ及び半導体集積回路装置 - Google Patents
Mos型キャパシタ及び半導体集積回路装置Info
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Abstract
とにより広範囲の周波数可変のでき、かつ集積化容易な
電圧制御型発振器(VCO)の集積回路装置を提供す
る。 【解決手段】 一方の電極となる第1導電型半導体領域
51上に容量絶縁膜54を介して他方の電極となる導電
体層53を有し、前記第1導電型半導体基板51の前記
導電体層53に対向する領域に近接した表面近傍に第2
導電型不純物領域52を有するMOS型キャパシタをV
COを構成する可変容量キャパシタとする。
Description
る、水晶振動子、セラミック振動子などを利用した電圧
により発振周波数の制御ができる発振回路(以下、VC
O(Voltage Controlled Osci
later)と称する)に関し、特に半導体集積回路装
置にした場合において、制御電圧による発振周波数の可
変範囲を大きくでき、電子機器の精密な調整を容易に
し、低コスト化を図ることができるようにしたものであ
る。
た水晶発振回路の発振周波数の温度変動を表すグラフで
ある。縦軸は25℃の周波数をf0とした時の温度変動
△f/f0(ppm)を示し、横軸は温度(℃)であ
る。このグラフからわかるように、例えば−40℃から
+90℃の間で±(プラス・マイナス)40ppmの変
動がある。さらに同一条件で量産したATカット水晶振
動子の個体間にも30〜50ppm程度の発振周波数の
偏差がある。これらの要因で発振周波数がねらいの周波
数から偏移すると、近年の電子機器、特には無線電波を
使用する携帯電話や携帯情報端末などの発振周波数とし
て使用した場合、数々の問題が生じることになる。従っ
て、発振周波数を例えば±10ppm以内、さらには1
ppm以内に調整するためには、制御電圧により発振周
波数を変えることのできる機能を持つVCOが使われて
いる。
用いたVCOの代表的な回路図である。かかる回路は、
外部に接続される水晶振動子110を接続するための外
部接続端子121及び122を有する。また、CMOS
インバータ123を有し、このCMOSインバータ12
3は、その入力側端子124と出力側端子125との間
に接続されたバイアス抵抗Rf126と一体で増幅回路
を構成する。この増幅回路の出力端となる出力側端子1
25と外部接続端子122との間には、抵抗Rd127
(1MHz以上の高い周波数の発振回路の場合は省くこ
とも多いが、発振周波数の安定化のためにはあった方が
良い)が接続されている。また、外部接続端子122に
は、容量Cd128が接続され、その間に設けられたC
o容量接続端子129には、外付けで調整用外付け付加
容量Co115(必要がなければ不要)が接続されてい
る。一方、外部接続端子121には、直流電圧を遮断す
る容量Cp130を介して容量Cg131、可変容量素
子としてのPN接合キャパシタ(PN接合ダイオードと
同じ構成である)Di132、及び抵抗R1133が接
続され、抵抗R1133の他端がVc端子134となっ
ている。
0、容量Cd128、調整用外付け付加容量Co11
5、容量Cg131、可変容量素子としてのPN接合キ
ャパシタDi132、及び容量Cp130は共振回路を
構成し、かかる共振回路は、CMOSインバータ123
及びバイアス抵抗Rf126とで構成される増幅回路に
より駆動されるようになっている。また、前記共振回路
からの出力は、前記増幅回路の出力側に接続された水晶
振動子110の反対側端子が接続された外部接続端子1
21から前記増幅回路の入力側端子124に帰還される
構成となっている。さらに、周波数制御電圧は、Vc端
子134より、抵抗R1133を介して、PN接合キャ
パシタDi132に入力される構成となっている。
する容量Cd128、調整用外付け容量抵抗Co11
5、容量Cg131、PN接合キャパシタDi132及
び直流遮断容量Cp130からなる合成容量が発信周波
数f0を決定する。従って、Vc端子134から入力さ
れる電圧により可変容量としてのPN接合キャパシタD
i132の容量を変化させ、これにより発信周波数f0
を変更することができる。
電圧−容量特性(C−V特性)を図4の曲線72に示
す。図4において、横軸が制御電圧、縦軸が容量値を示
し、制御電圧0〜4Vの範囲で単位面積あたりの容量の
変化量は大略2倍程度である。
容量素子としてのPN接合キャパシタでは、制御電圧を
0Vから4V程度としたときの容量変化は大略2倍であ
り、この容量変化量では、水晶振動子で考えた場合、発
振周波数の可変幅△f/f0は±80ppm程度とな
る。
述した温度変動や振動子の製造ばらつきの他にも幾つか
の要因があるため、±80ppm程度の補正量では不充
分な場合が多く、望ましくは±100ppmから±20
0ppmの変化量が必要である。もちろんPN接合キャ
パシタでも、PN接合近傍の不純物の濃度プロファイル
に工夫を加えることで大きな容量変化率をもつPN接合
キャパシタを作ることは可能であるが、そのようなPN
接合キャパシタを、増幅器等を構成するMOS回路とか
CMOS回路等と同一の半導体基板上に形成するのは、
多くの困難を伴う。
PN接合キャパシタを複数個用意して切換えるなどの措
置も考えられるが、チップサイズの増大や補正システム
の複雑化につながるものである。
としては、Vc端子134にかける直流電圧が0Vの近
傍にある時に、発振回路の振動振幅が0.6Vを越えて
大きくなると、PN接合キャパシタはダイオードと同じ
構造を有するためダイオードの順方向電流が流れ、これ
が発振周波数の安定性を失わせるという弊害を挙げるこ
とができる。
が知られている。このMOS型キャパシタは、図10に
示すような構成を有する。
断面図である。P-型半導体基板151には、MOSキ
ャパシタを構成するポリシリコンゲート電極153が絶
縁膜154を介して設けられている。
極153に+(プラス)電圧が印加されると、P-型半
導体基板151内の表面近傍に空乏層155が形成さ
れ、さらにゲート電極153に印加される電圧が増加す
ると、基板表面に強反転層が形成されて、空乏層155
の厚みは印加電圧に依らずに飽和する。
は、絶縁膜154の容量C0と、空乏層155の容量と
の直列合成容量である。従って、合成容量はゲート電極
153に印加される電圧と共に初めのうちは減少する
が、強反転層が形成されると共に飽和してしまうという
問題がある。
うな問題を解決することのできるMOS型キャパシタ及
びそれを用いた半導体集積回路装置を提供することを課
題とする。
明の第1の態様は、一方の電極となる第1導電型半導体
領域上に容量絶縁膜を介して他方の電極となる導電体層
を有し、前記第1導電型半導体基板の前記導電体層に対
向する領域に近接した表面近傍に第2導電型不純物領域
を有することを特徴とするMOS型キャパシタにある。
て、前記導電体層に制御電圧を印加することにより、容
量要素としての容量値が変化することを特徴とするMO
S型キャパシタにある。
て、前記第2導電型不純物領域に直流電圧を印加した状
態で用いられることを特徴とするMOS型キャパシタに
ある。
て、前記直流電圧は前記第1半導体基板及び第2不純物
領域からなるダイオードの逆方向電圧となっていること
を特徴とするMOS型キャパシタにある。
の態様において、前記導電体層は、フラットバンド電圧
が0V近傍となるように設けられていることを特徴とす
るMOS型キャパシタにある。
の態様において、前記第1導電型半導体の少なくとも前
記ゲート電極に対向する領域の表面近傍に、第1導電型
の高濃度層を有することを特徴とするMOS型キャパシ
タにある。
の態様において、前記第1導電型半導体基板の前記導電
体層に対向する領域の周辺近傍に第1導電型の高濃度領
域を有することを特徴とするMOS型キャパシタにあ
る。
上に、発振用増幅器及び制御電圧により容量値を可変で
きる可変容量キャパシタを少なくともその構成要素とす
る電圧制御発振回路を搭載した半導体集積回路装置にお
いて、前記可変容量キャパシタは、一方の電極となる第
1導電型半導体領域上に容量絶縁膜を介して他方の電極
となる導電体層を有すると共に該導電体層に近接して前
記第1導電型半導体基板表面近傍に第2導電型不純物領
域を有する構造を有するMOS型キャパシタからなる容
量要素を有することを特徴とする半導体集積回路装置に
ある。
て、前記MOS型キャパシタは、前記導電体層に制御電
圧を印加することにより、容量要素としての容量値が変
化することを特徴とする半導体集積回路装置にある。
いて、前記MOS型キャパシタは、前記第2導電型不純
物領域に直流電圧を印加した状態で用いられることを特
徴とする半導体集積回路装置にある。
おいて、前記MOS型キャパシタは、前記直流電圧は前
記第1半導体基板及び第2不純物領域からなるダイオー
ドの逆方向電圧となっていることを特徴とする半導体集
積回路装置にある。
れかの態様において、前記MOS型キャパシタは、前記
導電体層がフラットバンド電圧が0V近傍となるように
設けられたものであることを特徴とする半導体集積回路
装置にある。
れかの態様において、前記MOS型キャパシタは、前記
第1導電型半導体の少なくとも前記ゲート電極に対向す
る領域の表面近傍に、第1導電型の高濃度層を有するこ
とを特徴とする半導体集積回路装置にある。
れかの態様において、前記MOS型キャパシタは、前記
第1導電型半導体基板の前記導電体層に対向する領域の
周辺近傍に第1導電型の高濃度領域を有することを特徴
とする半導体集積回路装置にある。
れかの態様において、前記MOS型キャパシタは、MO
S集積回路あるいはCMOS集積回路を作る工程で作ら
れていることを特徴とする半導体集積回路装置にある。
圧制御の可変容量素子として、PN接合型キャパシタの
代わりに用いることができる。かかる新規のMOS型キ
ャパシタは、上述したとおりであるが、半導体基板上に
形成された絶縁膜(MOSトランジスタのゲート絶縁膜
と同様の工程で作成されたものでも良い)を介してポリ
シリコンあるいは高融点金属シリサイドなどで形成され
た導電性電極(ゲート電極)を有する構造で、且つ該ゲ
ート電極に平面的形状で隣接して、すなわち、ゲート電
極に対向する領域に隣接して、該半導体基板がP型半導
体基板の場合にはそれと反対の導電型のN型不純物領域
を有する構造をとり、該N型不純物領域に電圧を印加で
きる構成を有する。このような新規MOS型キャパシタ
は、VCOの電圧制御の可変容量素子に用いるのが好適
である。
図面を参照して説明する。
集積回路装置の回路図であり、セラミック振動子あるい
は水晶振動子を外部に接続して用いるVCO回路を表
す。かかる回路は、従来技術として説明した図9の回路
図における可変容量素子であるPN接合キャパシタDi
132を新規構造のMOS型キャパシタ50で置き換え
た回路構成となっている。よって、図9と同一作用を有
する部分には同一符号を付して重複する説明は省略す
る。
VCO回路の場合と同様に、周波数制御電圧は、Vc端
子134より抵抗R1133を介して、MOS型キャパ
シタ50に入力され、該MOS型キャパシタ50は、共
振回路を構成する容量Cd128、調整用外付け容量抵
抗Co115、容量Cg131、及び直流遮断容量Cp
130などと一体となって合成容量を形成し、発信周波
数f0を決定している。本実施形態においては、かかる
構成をとることにより、以下の機能・効果が得られる。
ャパシタ50の構造について説明する。図2は新規MO
S型キャパシタ50の構造を表す模式的断面図である。
シタを構成するポリシリコンゲート電極53が絶縁膜5
4を介して設けられている。また、P-型半導体基板5
1のゲート電極53に対向する領域に近接してN+型不
純物領域52が形成されている。また、絶縁膜54のN
+型不純物領域52に対向する領域にはコンタクトホー
ル54aが形成され、N+型不純物領域52に電圧を印
加できるようになっている。なお、図2には、これらの
他に、新規MOS型キャパシタの動作を説明するため、
ゲート電極53の電圧により現れる空乏層領域55及び
半導体基板51が強反転状態になったときに現れる表面
電荷56も図示してある。
は、絶縁膜54の容量C0と、空乏層55の容量との直
列合成容量である。従って、合成容量はゲート電極53
に印加される電圧と共に減少する。
い従来のMOS型キャパシタ(図10参照)では、強反
転層が形成されると共に容量の低下が飽和してしまうと
いう問題がある。
部からの少数キャリア(P型基板の場合にはe:エレク
トロン)のビルトアップにより、基板の表面電位がゲー
ト電極53に印加される電圧に依らず熱平衡状態の電位
(約0.6V)に固定された状態と考えることができ
る。
は、N+型不純物領域52が上述したようにゲート電極
53に対向する領域に近接して設けてあり、このN+型
不純物領域52に、P-基板51とN+型不純物領域52
とからなるダイオードの逆方向電圧をバイアスすると、
基板表面に集まってくる少数キャリアは、逆方向ににバ
イアスされたN+型不純物領域52に吸収されてしま
い、強反転状態になりにくくなる。即ち、逆方向にバイ
アスされたN+型不純物領域52のおかげで、ゲート電
極53に印加する電圧の増加に対し空乏層の厚みは飽和
することなく成長する。例えば、この逆方向電圧とし
て、N+型不純物領域52にVdd(=5V)がバイアス
されている場合には、P-基板51に対して空乏層表面
の電位が5.6Vになるまで、空乏層の厚みは成長を続
ける。したがって、本発明にかかるMOS型キャパシタ
では、容量値Cの可変幅を大きく取ることが可能とな
る。
に印加された制御電圧、縦軸はゲート電極からみたMO
Sキャパシタの微分容量C(微小振幅の交流信号に対す
る容量)と絶縁膜のみできまる容量Coの比(相対的容
量)を示す。
シタの容量変化を示し、曲線62は、図10に示した従
来技術にかかるMOS型キャパシタの容量変化を示す。
このグラフより、本発明のMOS型キャパシタでは、ゲ
ート電圧に印加される電圧と共に相対容量が低下するこ
とが明らかである。
接合型キャパシタとのC−V特性を比較する模式的グラ
フである。横軸は印加電圧(V)、縦軸は単位面積あた
りの容量を示している。
は曲線71となり、PN型キャパシタのC−V特性72
となる。このグラフより、同じ印加電圧範囲において、
本発明のMOS型キャパシタのC−V特性は、PN型キ
ャパシタのC−V特性と比べて、大きな容量変化率を示
していることが明らかである。
Cdなどからなる合成容量CLに対するVCOの発振周
波数変化を表す模式的グラフである。横軸は該合成容量
CL、縦軸はVCOの発振周波数f0(MHz)を表して
いる。図5(b)は、図8の従来のVCOと図1の本発
明にかかるVCOとでの、可変容量素子に印加される電
圧と発振周波数変化の関係(以下、周波数可変特性と称
す。)を表すグラフである。横軸が印加電圧、縦軸が発
振周波数である。
る周波数可変特性82では、周波数調整範囲が印加電圧
0から4Vの範囲で約±80ppmであるのに対し、本
発明のMOS型キャパシタによる容量要素による周波数
可変特性81の場合、2倍以上の周波数可変幅をとるこ
とも可能となる。
いては、制御電圧は単極性であり、図1の場合について
言えば、0V〜+3Vあるいは+4Vまでの電圧を使
い、負の電圧は使用しない。従って、この正の電圧範囲
で容量の可変幅を大きく取るには、制御電圧0Vの時の
容量Ci65を大きくすればよいことになる。この容量
Ci65を大きくするには、3つの手段がある。
ド電圧VFB66を0Vに近づけることであり、そのため
には、例えば、ゲート電極53を、P-基板と仕事関数
の同じ材料、あるいは同じ導電型のシリコン電極などで
形成すればよい。このように構成することにより、フラ
ットバンド電圧VFB66を0Vに近づけることができ、
容量Ci65を大きくすることができる。
イオン注入などの手段により、濃いP型層を作り、ゲー
ト電極53が0V以下での空乏層の厚みを薄く抑えるこ
とである。すなわち、図6に示すように、ゲート電極5
3に対向する領域にP+型層57を設けることにより、
ゲート電極53が0V以下での空乏層の厚みを薄く抑え
ることができ、容量Ci65を大きくすることができ
る。
使うのが効果的であるが、P-基板51の不純物濃度を
できるだけ薄くする。これにより、ゲート電極53に正
の電圧がかかったときの空乏層を厚くなるようにするこ
とができ、制御電圧が大きいときの容量値が減少するた
め、容量の変化幅を大きくすることができる。
一例を図7を参照して説明する。
したい場合、P-型基板51の不純物濃度は薄い方が望
ましいことは述べたが、一方、P-型基板51の不純物
濃度が薄い場合、P-型基板51と基板表面のゲート電
極53との間に、寄生抵抗が挿入され、この抵抗が大き
いと発振器の動作に重大な悪影響を及ぼすことになる。
この例は、この寄生抵抗を減少させるために、P-型基
板51のゲート電極53に対向する領域の周辺近傍にP
型の高濃度領域であるP+領域58を設けたものであ
る。
減少させる目的で形成されるので、図7(a)に例示し
たように、該P+領域58はできるだけゲート電極53
に対向する領域の近くで、かつゲート電極53に対向す
る領域との境界を長く取れるよう配置すれば、寄生容量
を無視できる程度まで下げることができる。従って、こ
の例では、ゲート電極53の長手辺側の両側にP+領域
58を設け、N+型不純物領域52を短手辺側に近接し
て設けている。なお、この構造は、前記第3の手段を講
じたときに特に大きな効果を発揮する。
ゲート電極53から少し離して形成しているが、図7
(c)に示すように自己整合的に形成してもよい。
パシタは、大きな容量可変幅を有するということに加え
て、容量素子として以下のような優位性を持っている。
PN接合型キャパシタは、PN接合にかかる電圧がマイ
ナス側(ダイオードの順方向電圧側)に振れた場合、順
方向電流が流れるため、抵抗成分をもつ低品質の容量と
なってしまういう問題がある。一方、本構成例のMOS
型キャパシタではゲート電極と半導体基板が絶縁膜によ
り隔てられているため、そういった問題もないことが判
る。
タを作る方法について述べる。図2に示されているよう
にMOS型キャパシタはNMOSトランジスタの構造に
極めて類似している(NMOSトランジスタのドレイン
あるいはソースの一方がない構造である)ことからわか
るように、容量絶縁膜54はMOSトランジスタのゲー
ト酸化膜を作る工程で形成でき、N+の不純物領域52
はNMOSトランジスタのソース・ドレインを作る工程
で形成できる。ここで、MOS型キャパシタにおけるN
+型不純物領域52は、該ゲート電極53に対して近接
しながらも最小限のオーバーラップ(オーバーラップ部
分は不用な容量となる)に抑える構成とするのが望まし
いが、同一半導体基板内に形成されるNMOSトランジ
スタを作る方法と同様に、ゲート電極53に対して自己
整合的にイオン注入方式で導入することでほぼ理想的な
構造を作ることができる。
領域58はCMOS集積回路装置においては、PMOS
トランジスタのソース・ドレインを作る工程で同時に形
成することが可能である。
きくする手段として上述した、MOS型キャパシタのフ
ラットバンド電圧VFBを0V近傍にすることも、同極ゲ
ートCMOS集積回路を作るプロセスであれば、容易に
達成できる。同極ゲートCMOSプロセスでは、NMO
Sトランジスタのゲート電極としてP+ポリシリコンを
使うため、図2及び図7のゲート電極にそのP+ポリシ
リコンを使えば良い。このようにフラットバンド電圧V
FBを0V近傍としてMOS型キャパシタを作るに際して
も特別の工程を必要としないようにすることも可能であ
る。
般的ではないため、MOS型キャパシタの可変幅を大き
くするために、図6に示すように、P-型基板表面近傍
にP型の高濃度層(P+型層57)を形成する場合につ
いて述べる。この高濃度層を作る一番簡便な方法は、通
常のNMOSトランジスタを作る時に、その閾値調整の
ためNMOSトランジスタのチャンネル領域にP型不純
物をイオン注入により導入しているので、その時同時に
MOS型キャパシタの基板表面にもP型不純物のイオン
注入をおこなえばよい。この方法で実用上問題のないレ
ベルまでMOS型キャパシタの可変幅を大きくすること
ができる。
型キャパシタは、十分に大きな容量可変幅のある構造を
作る上でも、通常のMOS及びCMOS集積回路の製造
工程に特別の工程を何ら付加することなく形成可能でき
る。
発明のMOS型キャパシタをP-基板上に形成した場合
について説明したが、かかるMOS型キャパシタはPウ
ェル上に作製することも可能であり、また、N基板やN
ウェル上に上記の実施例と逆の不純物領域を形成するこ
とで、電気的に逆の極性を有するMOS型キャパシタを
作ることができることは言うまでもない。
べてきたように、本発明によれば、周波数可変幅を大き
く取れるMOS型キャパシタが実現でき、VCO回路を
構成する半導体集積回路装置に好適に用いることができ
る。また、かかる構成は、他の回路との集積化が容易
で、小型化、低コストを可能とするものである。
回路図及び模式図である。
新規のMOS型キャパシタを表す模式的断面図である。
V特性を説明する模式的グラフである。
路の発振周波数と制御電圧の関係を比較した模式的グラ
フである。
dなどからなる合成容量CLに対する発振周波数の変化
を表す模式的グラフ、及びPN接合キャパシタを用いた
VCOと新規MOS型キャパシタを用いたVCOの各容
量要素に印加される電圧とそれぞれの発振周波数の変化
を比較したグラフである。
を表す模式的断面図である。
を表す模式的平面図と断面図である。
化を表すグラフである。
断面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 一方の電極となる第1導電型半導体領域
上に容量絶縁膜を介して他方の電極となる導電体層を有
し、前記第1導電型半導体基板の前記導電体層に対向す
る領域に近接した表面近傍に第2導電型不純物領域を有
することを特徴とするMOS型キャパシタ。 - 【請求項2】 請求項1において、前記導電体層に制御
電圧を印加することにより、容量要素としての容量値が
変化することを特徴とするMOS型キャパシタ。 - 【請求項3】 請求項2において、前記第2導電型不純
物領域に直流電圧を印加した状態で用いられることを特
徴とするMOS型キャパシタ。 - 【請求項4】 請求項3において、前記直流電圧は前記
第1導電型半導体基板及び第2導電型不純物領域からな
るダイオードの逆方向電圧となっていることを特徴とす
るMOS型キャパシタ。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記導
電体層は、フラットバンド電圧が0V近傍となるように
設けられていることを特徴とするMOS型キャパシタ。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記第
1導電型半導体の少なくとも前記ゲート電極に対向する
領域の表面近傍に、第1導電型の高濃度層を有すること
を特徴とするMOS型キャパシタ。 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記第
1導電型半導体基板の前記導電体層に対向する領域の周
辺近傍に第1導電型の高濃度領域を有することを特徴と
するMOS型キャパシタ。 - 【請求項8】 同一の半導体基板上に、発振用増幅器及
び制御電圧により容量値を可変できる可変容量キャパシ
タを少なくともその構成要素とする電圧制御発振回路を
搭載した半導体集積回路装置において、前記可変容量キ
ャパシタは、一方の電極となる第1導電型半導体領域上
に容量絶縁膜を介して他方の電極となる導電体層を有す
ると共に該導電体層に近接して前記第1導電型半導体基
板表面近傍に第2導電型不純物領域を有する構造を有す
るMOS型キャパシタからなる容量要素を有することを
特徴とする半導体集積回路装置。 - 【請求項9】 請求項8において、前記MOS型キャパ
シタは、前記導電体層に制御電圧を印加することによ
り、容量要素としての容量値が変化することを特徴とす
る半導体集積回路装置。 - 【請求項10】 請求項9において、前記MOS型キャ
パシタは、前記第2導電型不純物領域に直流電圧を印加
した状態で用いられることを特徴とする半導体集積回路
装置。 - 【請求項11】 請求項10において、前記MOS型キ
ャパシタは、前記直流電圧は前記第1導電型半導体基板
及び第2導電型不純物領域からなるダイオードの逆方向
電圧となっていることを特徴とする半導体集積回路装
置。 - 【請求項12】 請求項8〜11の何れかにおいて、前
記MOS型キャパシタは、前記導電体層がフラットバン
ド電圧が0V近傍となるように設けられたものであるこ
とを特徴とする半導体集積回路装置。 - 【請求項13】 請求項8〜12の何れかにおいて、前
記MOS型キャパシタは、前記第1導電型半導体の少な
くとも前記ゲート電極に対向する領域の表面近傍に、第
1導電型の高濃度層を有することを特徴とする半導体集
積回路装置。 - 【請求項14】 請求項8〜13の何れかにおいて、前
記MOS型キャパシタは、前記第1導電型半導体基板の
前記導電体層に対向する領域の周辺近傍に第1導電型の
高濃度領域を有することを特徴とする半導体集積回路装
置。 - 【請求項15】 請求項8〜14の何れかにおいて、前
記MOS型キャパシタは、MOS集積回路あるいはCM
OS集積回路を作る工程で作られていることを特徴とす
る半導体集積回路装置。
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