JP2003318417A - Mos型可変容量および半導体集積回路 - Google Patents

Mos型可変容量および半導体集積回路

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JP2003318417A
JP2003318417A JP2002116949A JP2002116949A JP2003318417A JP 2003318417 A JP2003318417 A JP 2003318417A JP 2002116949 A JP2002116949 A JP 2002116949A JP 2002116949 A JP2002116949 A JP 2002116949A JP 2003318417 A JP2003318417 A JP 2003318417A
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capacitance
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mos
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voltage
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Takaaki Nozaki
孝明 野崎
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のMOS型可変容量は容量変化比が2か
ら3程度と小さく、比を大きくするためにゲート酸化膜
厚や半導体基板の不純物濃度を変化させるとC−Vカー
ブの移動に伴い制御電圧範囲に制限を生じたり、発振振
幅を大きくすると容量変化比が減少する等の欠点を有し
ていた。また、電圧制御水晶発振回路に使う場合、バイ
アス電圧印加用の抵抗素子とDCカット容量が必要とな
る。 【解決手段】 P型半導体基板1の上に形成した薄いシ
リコン酸化膜2と、N型のポリシリコンのゲート電極3
と、ゲート電極3に覆われる半導体表面領域に接して設
けたN型半導体領域10とから構成され、P型半導体基
板1に接続した端子4を接地電位に接続し、N型半導体
領域10に接続した端子11を容量端子とし、ゲート電
極3に接続したゲート端子5を容量制御電源12に接続
して容量制御端子として用いる3端子型のMOS型可変
容量素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOS構造を利用
した3端子型の電圧制御可変容量とそれを利用した電圧
制御水晶発振回路や温度補償型水晶発振回路およびそれ
らをを搭載する半導体集積回路に関するものである。温
度補償型電圧制御水晶発振回路は携帯電話などの無線送
受信機の基準信号源として、また電圧制御水晶発振回路
はネットワーク通信機器のPLL(Phase Loc
ked Loop)回路の一部として広く使用されてい
る。これら水晶発振回路は電圧制御可能な可変容量素子
を用いて発振周波数を制御しているが、補償温度範囲を
広げたり、周波数ロック範囲を広げるために電圧制御可
変容量に対しては、より広い容量変化比と適正な制御電
圧範囲をもつが求められている。
【0002】
【従来の技術】従来より電圧制御型可変容量としてはP
N接合ダイオード型と、MOS型の2種類が用いられて
いる。PN接合ダイオード型はPN接合部の不純物濃度
勾配に工夫を加えることで容量変化比を広くとることが
可能な反面、低電圧化し難く、エピタキシャル工程を必
要とするなどCMOS半導体集積回路との混載用途には
適していない。一方、MOS型は半導体基板上にゲート
酸化膜とゲート電極を形成し、半導体基板とゲート電極
間の容量がゲート電圧により変化することを利用した可
変容量素子であり、構造上、通常のMOSトランジスタ
と類似しているため、容量変化比が広く取れない欠点は
あるものの、CMOS半導体集積回路との混載用途には
もっぱらMOS型可変容量が使われている。
【0003】MOS型可変容量はさらに、半導体表面が
蓄積状態から空乏状態に変化する領域を利用するタイプ
と、反転状態から空乏状態に変化する領域を利用するタ
イプの2つに分類することができる。これ以降、それぞ
れの分類を多数キャリア型、少数キャリア型と呼ぶこと
にする。初めに、多数キャリア型と少数キャリア型のM
OS型可変容量の動作を説明し、次にMOS型可変容量
を利用した電圧制御水晶発振回路の従来例を説明する。
【0004】図10は多数キャリアとして正孔を用いる
多数キャリア型のMOS型可変容量の構造を示す図であ
る。P型半導体基板1の上に形成した薄いシリコン酸化
膜2と、N型ポリシリコンのゲート電極3とから構成さ
れ、P型半導体基板に接続した端子4を接地電位とし、
ゲート電極に接続したゲート端子5を容量端子と制御端
子とに兼ねて用いる2端子型の可変容量素子である。
【0005】図11はこのMOS型可変容量のゲート端
子に印加するゲート電圧に対するMOS容量の変化を相
対値で示したC−Vカーブである。MOS構造のフラッ
トバンド電圧は記号VFBで示し、半導体表面に反転層
が生じる時の閾値電圧は記号VTHで示してある。ゲー
ト電圧がVFBより低い場合は、図10に示すように半
導体表面6に正孔7が引き寄せられた蓄積状態にあり、
このときのMOS容量は図11の等価回路1に示すよう
にゲート酸化膜容量Coxのみとなり最大である。ゲー
ト電圧がVFBより高くなると、半導体表面には空乏層
が形成されるため、MOS容量は図の等価回路2に示す
ようにゲート酸化膜容量Coxと空乏層容量Cdの直列
容量となり、ゲート電圧の増加とともに減少する。ゲー
ト電圧がVTHに達すると半導体表面には少数キャリア
の電子が誘起されて反転層が形成され、同時に、それ以
上空乏層は広がらなくなる。このとき空乏層容量は最小
値Cdminとなり、MOS容量は最小となる。このと
きの等価回路を図11の等価回路3に示す。
【0006】図12は少数キャリアとして電子を用いる
少数キャリア型のMOS型可変容量の構造を示す図であ
る。P型半導体基板1の上に形成した薄いシリコン酸化
膜2と、N型ポリシリコンのゲート電極3と、ゲート電
極3に覆われる半導体表面領域に接して設けたN型半導
体領域10とから構成され、P型半導体基板1に接続し
た端子4と、N型半導体領域10に接続した端子11と
を接地電位に接続し、ゲート電極に接続したゲート端子
5を容量端子と制御端子とに兼ねて用いる2端子型の可
変容量素子である。少数キャリア型のMOS型可変容量
は、構造的に見ると、通常のMOSトランジスタから、
ドレインまたはソース領域のどちらかを省略して作成し
た素子と同じである。
【0007】図13に少数キャリア型のMOS型可変容
量のC−Vカーブを示す。この例では通常のエンハンス
メント型NチャンネルMOSトランジスタと同じ工程で
作成したMOS型可変容量のもので、MOSトランジス
タの敷居値電圧VTHは0.5V、フラットバンド電圧
VFBは−0.25Vの場合を示している。ゲート電圧
がVFB以下の領域からVTH近傍までの容量変化は、
多数キャリア型と同じ振る舞いをするが、ゲート電圧が
VTHに達すると、図12で示すように、半導体表面6
に誘起された少数キャリアの電子9はN型半導体領域1
0を通って接地電位に流れるため、図13の等価回路4
に示すように空乏層容量Cdminは反転層によって接
地電位にショートされ、MOS容量はゲート酸化膜容量
のCoxまで増加する。少数キャリア型は、ゲート電圧
がVTH近傍でMOS容量が急峻に増加する領域を使う
MOS型可変容量である。
【0008】次に2端子型のMOS型可変容量を用いた
電圧制御水晶発振回路を図14を用いて説明する。発振
回路にCMOSインバータ型アンプを利用した電圧制御
水晶発振回路である。CMOSインバータ51はバイア
ス抵抗52で直流バイアスした負の増幅率をもつ増幅回
路として用いられ、水晶振動子53はその両端に2端子
型のMOS型可変容量54および55とDCカット容量
56および57を接続したものを並列共振回路として用
いた負帰還発振回路である。MOS型可変容量は2端子
素子のため、周波数制御端子58に与えられた制御電圧
は、バイアス抵抗501および502を通してMOS型
可変容量のゲート端子503および504に印加され
る。周波数制御電圧を変化させるとMOS型可変容量の
直流バイアス電圧が変化してMOS容量が変化し、この
MOS容量の変化により水晶振動子に対する並列容量が
変化し、最終的には並列共振周波数の変化を通して発振
周波数が変化する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のMOS型可変容
量は容量変化比を大きくするために、素子パラメータを
変化させようとする時、いくつかの限界が存在する。M
OS型可変容量は、多数キャリア型と少数キャリア型い
ずれの場合でも、その最大値はゲート酸化膜容量であ
り、最小値はゲート酸化膜容量と反転状態での空乏層容
量との直列容量である。容量変化比を大きくするにはゲ
ート酸化膜容量を大きくするか、次式で表される反転状
態における空乏層幅Xdを大きくすればよい。Xd =
(2・εsi・2・φ/q/N)1/2ここで、φ、
N、εsi、qはそれぞれ半導体基板のフェルミレベ
ル、不純物濃度、誘電率、電子の電荷である。容量変化
比を大きくとるには、(1)ゲート酸化膜を薄くしてC
oxを大きくする、(2)半導体基板の不純物濃度を下
げて空乏層幅を広げるの一方、または両方を実施すれば
よい。しかしゲート酸化膜厚を薄くするとフラットバン
ド電圧が蓄積側へ移動し、また半導体基板の不純物濃度
を薄くしてもやはりフラットバンド電圧が蓄積側へ移動
してしまう。
【0010】図15は多数キャリア型のMOS可変容量
において前記(1)や(2)の改善を施すことでC−V
カーブがどのように変化するかを示したものである。C
−Vカーブ61が改善前、C−Vカーブ62が改善後の
カーブである。改善によって容量変化比は増加している
が、同時にフラットバンド電圧VFBが蓄積側へ移動す
るため、C−Vカーブ全体が負電圧の方向に移動してい
るのがわかる。ここで示したP型半導体基板を用いたM
OS型可変容量は通常、接地電位に対しプラス電源で使
用するのでMOS型可変容量のゲート電圧もプラス電源
の範囲での用いるのが普通である。もし、ゲート電圧を
電源電圧の範囲内で使用するように限定すると、容量変
化幅は図中の幅63から幅64に減少して、実質的に、
容量変化比が現象してしまうという欠点を有する。ま
た、ゲートにマイナス電圧を印可する場合には、新たに
マイナス電源を用意する等の不便が生じる。これをゲー
ト電圧範囲の制限による容量変化比減少問題と呼ぶこと
にする。
【0011】以上のような多数キャリア型の問題点は、
少数キャリア型のMOS型可変容量を使うことで改善さ
れることが特開平11−298246号公報で示されて
いるが、やはり容量変化比を大きくするうえでの幾つか
の問題点が存在している。その第一の問題点は、多数キ
ャリア型と同じく、C−Vカーブのシフトに起因したゲ
ート電圧範囲の制限による容量変化比減少問題である。
図16は少数キャリア型を用いて容量変化比を大きくす
るための改善を加えた場合のC−Vカーブを示したもの
である。改善前のC−Vカーブ71に対して、改善後の
C−Vカーブ72は容量変化幅が幅73から幅74に確
かに増大しているが、容量が最小になるゲート電圧がす
でにマイナス電圧にまで低下しているため、ゲート電圧
の利用範囲をプラス電圧に限ると、これ以上に容量変化
比を大きくとることが出来ない。
【0012】少数キャリア型での第二の問題点は、MO
S型可変容量を水晶発振回路に組み込んで使用する時
に、容量端子に対して、ある一定の振幅の信号波形が印
加されている時の実質的な容量変化比の減少に関するも
のである。図17は少数キャリア型のMOS型可変容量
の単体でのC−Vカーブ81と、図14で示した発振回
路と組み合わせて実際に発振波形が容量端子に加わって
いる状態でのC−Vカーブ82を重ねて示したものであ
る。ここでは周波数制御電圧が0.5Vで、発振振幅が
1.0Vの正弦発振波形83がMOS型可変容量に印加
される場合を示してある。MOS容量は発振波形の時間
変化とともに波形84のように歪んだ形で変化する。こ
のように複雑に変化する容量の時間平均を考えるとMO
S容量は本来の値に対して平均値85になる。制御電圧
を変化させて考えると結局、発振状態でのC−Vカーブ
82は、単体でのC−Vカーブ81に比べて傾きが緩や
かになると同時に、容量変化量も減少してしまうため、
容量変化比が実質的に減少してしまうことが明らかであ
る。これは、MOS容量がゲート電圧に対してV字型に
変化するためである。
【0013】ここで説明した容量平均化による容量変化
比の減少を考慮すると、先に説明した第一の問題点はは
より深刻となる。図18は、図16で説明したC−Vカ
ーブ71と72に対し、容量平均化による効果を考慮し
たC−Vカーブはそれぞれ91と92の様にカーブが緩
やになり、かつ容量変化量も減少する。ゲート電圧の変
化範囲をプラス電源の範囲に制限した場合の容量変化比
は、容量変化比を向上させるための改善を加えたにも関
わらず、実際は幅93から幅94で示すように、僅かし
か改善されない結果となる。
【0014】ここで説明した容量平均化による容量変化
比の減少は、発振振幅が大きいほど顕著に表れることは
明らかである。この説明では発振振幅を1.0Vとして
いたが、電源電圧が5.0Vや3.3Vの回路で、発振
振幅が電源電圧の半分程度の場合を想定すると、容量変
化比の減少の問題は重大である。
【0015】電圧制御水晶発振回路を無線機器や、ネッ
トワーク機器用途に使用する上では位相ノイズの低減
や、ジッターの低減が求められているが、発振回路段で
の発振振幅が小さいと当然次段で増幅が必要となり、そ
の結果、位相ノイズやジッターが増加してしまう。つま
り、位相ノイズやジッターに関しては、発振振幅はなる
べく大きいほうが有利であるが、発振振幅を大きくする
と容量変化比の減少を生じてしまう。
【0016】少数キャリア型のMOS型可変容量で容量
変化比を大きくする工夫として、特開平11−2203
29号公報では、半導体基板をフローティング状態にす
る方法が示されているが、この場合においても容量平均
化は生じるので、発振振幅の増大に対して容量変化比が
減少してしまう。前記公報では、発振振幅の増大に対す
る実質的な容量変化比の減少を防ぐ手段として、発振振
幅を制限するためのダイオードクランプの導入を提案し
ている。しかし振幅を制限することで必然的に位相ノイ
ズやジッターの増加を招いてしまう欠点を有する。
【0017】さらに、電圧制御水晶発振回路において
は、周波数制御電圧は使用電源電圧内で出来るだけ幅広
く、同時に周波数直線性の良いものが望まれているが、
従来の少数キャリア型のMOS型可変容量では、閾値電
圧付近の急峻な容量変化を利用するために、どうしても
電圧範囲が狭くなってしまう。また、電圧範囲を広げる
には、発振振幅を増加させればよいが、そうすると容量
変化比が減少してしまう欠点を有する。
【0018】また、別の問題点として、従来のMOS型
可変容量は2端子素子のため直流バイアス電圧を印可す
るためにDCカット容量が必要となり、実質的に容量変
化比を低下させていた。DCカット容量を増やせばMO
S容量との直列容量の変化比の減少は防げるはずだが、
実際はDCカット容量の寄生容量のため、容量変化比の
減少を一定以下に小さくするのは困難である。また、D
Cカット容量のための素子領域が増大するという欠点を
有する。
【0019】以上のように、従来のMOS型可変容量で
容量変化比を大きくするには様々な困難があり、容量変
化比は従来2〜3程度しか得ることができなかった。以
上のような課題に対し、本発明のMOS型可変容量は特
殊な工程や特殊な素子構造が不要な、CMOS半導体集
積回路に容易に混載可能なMOS型可変容量を実現する
ものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、本発明のMOS型可変容量は第1導電型半導体領域
と、該第1導電型半導体領域上に形成した絶縁膜と、該
絶縁膜上に形成した導電膜と、該絶縁膜を介して該導電
膜に対向する該第1導電型半導体領域の表面に接するよ
うに設けた第2導電型半導体領域を有する構造のMOS
型可変容量において、前記第1導電型半導体領域に第1
の端子を設け、前記導電膜に第2の端子を設け、前記第
2導電型半導体領域に第3の端子を設け、前記第1の端
子を接地し、前記第2の端子に制御電圧を印加すること
により、前記第3の端子と前記第1の端子の間の静電容
量を可変とするとともに、前記第3の端子と前記第2の
端子の間の静電容量を可変とすることを特徴とする。ま
た、本発明のMOS型可変容量は、MOSトランジスタ
の端子間に生ずる容量要素を利用したMOS型可変容量
において、ソース端子が高インピーダンス状態にあるM
OSトランジスタのバルク端子を接地し、ゲート端子に
制御電圧を印加することにより、ドレイン端子と前記バ
ルク端子の間の静電容量を可変とするとともに、ドレイ
ン端子と前記ゲート端子の間の静電容量を可変とするこ
とを特徴とする。また、本発明のMOS型可変容量は、
MOSトランジスタの端子間に生ずる容量要素を利用し
たMOS型可変容量において、ドレイン端子とソース端
子を接続して容量端子を設け、バルク端子を接地し、ゲ
ート端子に制御電圧を印加することにより、前記容量端
子と前記バルク端子の間の静電容量を可変とするととも
に、前記容量端子と前記ゲート端子の間の静電容量を可
変とすることを特徴とする。また、本発明の半導体集積
回路は、同一の半導体基板上に、発振用増幅器と可変容
量とを構成要素とする半導体集積回路において、前記可
変容量は前述のいずれかのMOS型可変容量であること
を特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は本発明のMOS型可変容量の構
造と、その使い方を示した図である。P型半導体基板1
の上に形成した薄いシリコン酸化膜2と、N型ポリシリ
コンのゲート電極3と、ゲート電極3に覆われる半導体
表面領域に接して設けたN型半導体領域10とから構成
され、P型半導体基板1に接続した端子4を接地電位に
接続し、N型半導体領域10に接続した端子11を容量
端子とし、ゲート電極3に接続したゲート端子5を容量
制御電源12に接続して制御端子として用いる3端子型
のMOS型可変容量素子である。
【0022】図2は本発明のMOS型可変容量のゲート
端子に印加するゲート電圧に対する容量端子の容量変化
を相対値で示したC−Vカーブである。ここに示したM
OS型可変容量は、通常のエンハンスメント型Nチャン
ネルMOSトランジスタと同じ工程で作成したもので、
MOSトランジスタの敷居値電圧VTHは0.5V、フ
ラットバンド電圧VFBは−0.25Vの場合を示して
いる。容量端子の直流バイアス電圧Vbiasを0Vと
し、容量端子に10mV程度の微小な正弦波信号を印加
した時に得られるC−V特性を示している。本発明のM
OS型可変容量はゲート電圧が閾値電圧VTHに達する
までは最小の容量を示し、ゲート電圧がVTH近傍で急
激に増加し、容量が最大値に近づくにつれてなだらかな
カーブを描いて最大値に漸近してゆく特性を示す。容量
変化比は従来型のMOS型可変容量が2から3程度の値
であるに比べて5以上の大きな値が得られた。
【0023】次に、本発明のMOS型可変容量がなぜ大
きな容量変化比が得られるかを説明する。本発明のMO
S型可変容量はゲート電圧の範囲により3つの領域に分
けて考えることができ、図3は3つの領域における素子
内部の様子と等価回路を示したものである。
【0024】ゲート電圧Vgがフラットバンド電圧VF
Bより低い場合を図3(a)に示す。この領域では半導
体表面6には多数キャリアの正孔7が引き寄せられ、蓄
積状態にある。容量端子11から見た容量はN型半導体
領域10とP型半導体基板1の間に形成される空乏層1
3による接合容量Cdjのみであり、これがMOS容量
の最小値となる。ゲート酸化膜容量Coxは空乏層13
により絶縁されているため、MOS容量には全く寄与し
ていない。なお、図1に示す図において、ゲート端子5
に接続された容量制御電源12は交流的に見ると低イン
ピーダンスで接地された状態と考えることが出来るの
で、図3に示す等価回路では、ゲート容量Coxの一方
の端子は接地した状態に表現している。
【0025】次にゲート電圧Vgがフラットバンド電圧
VFBより高く、しかし閾値電圧VTHには達していな
い場合を図3(b)に示す。この領域では半導体表面6
の直下に空乏層8が形成されている。この空乏層8の空
乏層容量Cdはゲート電圧により変化する状態である
が、反転層はまだ形成されていないので空乏層容量Cd
はやはり空乏層13により絶縁されている。したがって
容量端子11から見た容量は依然として空乏層13によ
る接合容量Cdjのみとなり、MOS容量は最小値のま
まである。
【0026】次にゲート電圧Vgが閾値電圧VTH近傍
およびVTHより高い場合を図3(c)に示す。この領
域では半導体表面6には少数キャリアの電子9が誘起さ
れ反転層が形成される。反転層中の電子9はN型半導体
領域10と自由に行き来できるようになるため、反転層
とN型半導体領域10とは導通状態となり、いままで絶
縁されていた半導体表面下の空乏層8の空乏層容量Cd
と、さらにゲート酸化膜容量Coxとが反転層を通じて
容量端子に並列に接続されることになる。この結果、容
量端子は急激に増加する。反転層が形成された後はゲー
ト電圧をさらに高くしても空乏層容量Cdはほぼ一定と
なるので容量端子11から見た容量は一定となる。
【0027】従来のMOS型可変容量と比較すると、M
OS容量の最小値は従来型がゲート酸化膜容量と空乏層
容量との直列値なのに対し、本発明のMOS型可変容量
ではN型半導体領域の接合容量のみである。この接合容
量は接合面積に比例するが、ゲート領域の面積よりはず
っと小さくすることが可能なので、最小値は従来型より
小さくすることができる。一方、MOS容量の最大値は
従来型がゲート酸化膜容量だけであるのに対し、本発明
のMOS型可変容量は、N型半導体領域の接合容量とゲ
ート酸化膜容量と空乏層容量との和となるので、最大値
は従来型より大きくすることができる。このように、本
発明のMOS型可変容量は従来型のMOS型可変容量に
比べ、最小値はより小さく、最大値はより大きくするこ
とが出来るため、大きな容量変化比を得ることが出来
る。
【0028】以上の動作原理説明では、容量端子のバイ
アス電圧Vbiasは0Vであったが、次にバイアス電
圧を変化させた時のMOS容量の動作を説明する。図4
に示すC−Vカーブはバイアス電圧を0Vから3Vまで
変化させた時のゲート電圧に対するMOS容量の変化を
実測したものものである。MOS型可変容量はP型半導
体基板上に作成し、ゲート電極にはN型ポリシリコンを
用い、ゲート酸化膜厚175Å、閾値電圧0.5V、ゲ
ートのサイズは長さ4.0μm、幅1200μm、ゲー
ト面積4800μmである。容量測定には周波数1M
Hz、振幅10mVの正弦波信号を使用した。
【0029】バイアス電圧Vbiasが0Vの時のC−
Vカーブはゲート電圧Vgが閾値電圧VTH以下でMO
S容量はおよそ1.3pF程度を示し、ゲート電圧がV
TH付近で急激に立ち上がり、ゲート電圧が1V以降で
ほぼ一定の最大値8pFに達する。容量変化比はおよそ
6程度と大きな値が得られた。バイアス電圧が増加する
に従い、容量立ち上がり電圧も増加し、同時にMOS容
量の最大値は減少してくる。バイアス電圧が3.0Vの
時の容量立ち上がり電圧はおよそ4.0V、MOS容量
の最大値は4.5pF程度であった。以上の様に、本発
明のMOS型可変容量はゲート電圧によってMOS容量
が大きく変化すると同時に、容量端子のバイアス電圧に
よって容量立ち上がり電圧も変化するという特徴を有し
ている。
【0030】次に、このバイアス電圧によって容量立ち
上がり電圧が変化する現象を用いて説明する。図5はM
OS型可変容量の素子内部の様子を示した図で、MOS
構造の閾値電圧VTHは0.5Vとし、ゲート電圧Vg
に1.0V、容量端子11にバイアス電圧Vbiasに
1.5Vを印加したときの様子を示してある。印加され
たゲート電圧は閾値電圧より高いので、半導体表面には
少数キャリアの電子9が誘起され、その下には空乏層8
が伸びている。N型半導体領域10近傍の半導体表面1
3を注目してみると、この領域では容量端子11に印加
したバイアス電圧のために表面電位が上昇しており、そ
の結果、反転層は消滅し空乏化した状態になる、いわゆ
るピンチオフ(pinch−off)現象が生じる。ピ
ンチオフが生じている状態ではN型半導体領域10と反
転層内の電子9との間は空乏層で絶縁されるためドレイ
ンから見た容量はN型半導体領域の接合容量のみとな
り、MOS容量は最小容量となる。ゲート電圧を増加し
てゆき、MOS容量が立ち上がるところでピンチオフは
消滅し、容量が急激に増加する。
【0031】以上に説明したように本発明のMOS型可
変容量は、ゲート端子に与えるゲート電圧によって容量
端子の容量を変化させることが可能な3端子型の可変容
量素子であり、ゲート電圧によって容量が変化する同時
に、容量端子のバイアスによって立ち上がり電圧が変化
する特徴を有している。このような特徴を持つMOS型
可変容量を電圧制御水晶発振回路に応用した場合、従来
のMOS型可変容量に比べて、容量変化比を広くするた
めの素子パラメータの調整が行ないやすく、またゲート
電圧に対して広い電圧範囲で容量が線形に変化する可変
容量として利用することが可能となることを次に説明す
る。
【0032】図6は本発明のMOS型可変容量を利用し
た電圧制御水晶発振回路の実施例である。CMOSイン
バータ51はバイアス抵抗52で直流バイアスした負の
増幅率をもつ増幅回路として用いられ、CMOSインバ
ータの入力151と出力152に水晶振動子53と、本
発明のMOS型可変容量151と152を接続すること
で並列共振回路を形成した負帰還発振回路を構成してい
る。本発明のMOS型可変容量は、基本的にはNチャン
ネルMOSトランジスタと類似の構造を有するので図6
に示す回路図ではMOS型可変容量をMOSトランジス
タの記号を用いて表現してある。MOS型可変容量の特
性は図4で示したものと同じとすると、容量端子153
と154が1.5V付近にバイアスされている時にゲー
ト電圧が2.3V付近で容量が変化する特性を有してい
るため、容量端子をDCカットコンデンサを経由するこ
となく直接CMOSインバータ型アンプの入力508と
出力509に接続することが可能である。さらに周波数
制御端子68はバイアス抵抗を経由することなく、直接
MOS型可変容量の制御端子155と156に接続する
ことが可能である。
【0033】この電圧制御水晶発振回路が動作状態にあ
る時の、MOS型可変容量の実効的なC−Vカーブがど
うなるかを図7を用いて説明する。発振回路の電源電圧
は3.0Vとし、CMOSインバータの入力508と出
力509はおよそ電源電圧の半分の1.5Vにバイアス
されていて、発振振幅はおよそ1.0Vの正弦波状で発
振している状態を考えて見る。MOS型可変容量の容量
端子に実際に加わる発振波形電圧は1.0Vから2.0
Vの間を正弦波状に変化するので、例えば、制御電圧が
2.3Vの時の容量波形は図7の波形161のように広
範囲に変化するし、制御電圧が3.0Vの場合は波形1
62のように狭い範囲で変化する。各制御電圧での実効
的なMOS容量は容量波形の平均値となるため、実効的
なC−Vカーブはカーブ163に示すように元のC−V
カーブに比べて緩やかな傾斜を持つ特性を示す。実効的
なC−Vカーブ163の容量の最大値と最小値はバイア
ス電圧Vbiasが1.5Vの時のC−Vカーブと同じ
値を持つので、つまり容量変化比の自体は劣化せず、そ
の傾きのみが緩やかになっていることが従来の少数キャ
リア型のMOS容量と異なる。
【0034】次に、MOS型可変容量の容量変化比を大
きくする目的で素子パラメータを変更した時に、特性が
どのように改善されるかを説明する。本発明のMOS型
可変容量においては容量変化比を大きくするためには、
最小値を減らすために(1)N型半導体領域の接合容量
Cdjを減らすか、最大値を増やすために(2)ゲート
酸化膜容容量Coxを増やすか、あるいは(3)空乏層
容量Cdを大きくする等の改良を行えばよい。接合容量
Cdjを減らすにはN型半導体領域の面積を減らす、P
型半導体基板の不純物濃度を下げる等を行えばよい。ゲ
ート酸化膜容量を大きくするには、ゲート酸化膜厚を薄
くしゲート面積を増やせばよい。また空乏層容量Cdを
増やすにはP型半導体基板の不純物濃度を増やせばよ
い。P型半導体基板の不純物濃度に対する要求は相反す
るが、これはゲート領域にのみ追加的にイオン注入を行
うなどの手段で容易に対処することが可能である。
【0035】従来型のMOS型可変容量で容量変化比を
増やそうとすると、C−Vカーブのシフトをもたらし、
ゲート電圧の有効利用範囲の減少問題を生じることを以
前に示したが、本発明のMOS型可変容量ではこの問題
がどうなるかを次に説明する。フラットバンド電圧はゲ
ート酸化膜厚を薄くすることで負電圧方向にシフトし、
逆にゲート領域での不純物濃度を増やすことで正電圧の
方向にシフトする。したがって、素子パラメータの設定
次第でC−Vカーブを移動することも、移動しないよう
にすることも可能である。さらにC−Vカーブが移動す
るような場合でも、もともと容量が変化するときのゲー
ト電圧はバイアス電圧で自由に設定できるので、ゲート
電圧の有効利用範囲の減少問題を生じることはない。
【0036】さらに、従来型の少数キャリア型のMOS
型可変容量における、V字型の容量変化の平均化による
容量変化比の減少に関しても、本発明のMOS型可変容
量のC−VカーブはV字型をとらないので、減少問題を
生じない。逆に、発振振幅が増加させた場合、容量の平
均化によって、容量変化量が減少することなくカーブを
緩やかにすることが可能で、電圧制御水晶発振回路のゲ
ート電圧の動作範囲を増やすことが可能である。
【0037】また、本発明のMOS型可変容量の容量変
化は、従来の少数キャリア型の容量変化に比べて急峻な
変化を示すため、ゲート電圧の変化に対してより直線的
な容量変化を示す。これは、特にPLL向けの応用にと
って有利である。この急峻な変化が生じる理由は、本発
明のMOS型可変容量においては、半導体表面の反転層
自体は常時形成されていて十分導電性を持った状態にあ
り、それをピンチオフ現象で接続をオン、オフしている
のに対し、少数キャリア型のMOS型可変容量では反転
層自体が形成されたり消滅したりしているために急峻な
変化が得にくいと考えられる。
【0038】また、本発明のMOS型可変容量の抵抗損
失成分は、従来の少数キャリア型に比べて小さくするこ
とが可能である。すでに説明したように発振状態におい
ては、MOS容量は発振振幅に応じてC−Vカーブの平
均値で動作するが、容量変化が急峻であればあるほど、
急峻に変化しているゲート電圧領域にいる時間割合が減
少することになる。容量が変化している領域において
は、容量端子とゲート酸化膜容量Coxと空乏層容量C
dがピンチオフ部の抵抗で接続されている状態であるた
めに、抵抗による損失成分の大きな容量となっている。
これは少数キャリア型のMOS型可変容量においても同
じである。容量変化が急峻であれば、損失の大きい状態
にいる確率が減るため、より損失の少ないMOS容量と
なる。
【0039】本発明のMOS型可変容量の第二の実施形
態は、MOSトランジスタを利用した形態である。図8
はNチャンネルMOSトランジスタ20のバルクBを接
地電位として、ドレインDを容量端子11として用い、
ゲートGを制御端子5として用い、容量制御電源12を
ゲートGに接続して用いる。ソースSはどこにも接続し
ない状態で使用する。MOSトランジスターを利用した
MOS容量の場合、最大容量はドレイン領域の接合容量
とゲート酸化膜容量と空乏層容量以外にソース領域の接
合容量が加算されることになる。
【0040】本発明のMOS型可変容量の第三の実施形
態はMOSトランジスタを利用した別の形態である。図
9において、NチャンネルMOSトランジスタ20のバ
ルクBを接地電位として、ドレインDとソースSを接続
して容量端子11として用い、ゲートGを制御端子5と
して用い、容量制御電源12をゲートGに接続して用い
る。この実施形態では最小容量にドレインとソースの両
方の領域の拡散接合容量が加算されるため容量変化比は
若干悪化する。
【0041】さらに、本発明のMOS型可変容量の別の
実施形態として、2つの以上のMOSトランジスタを並
べて配置し、隣合うMOSトランジスタの拡散領域を共
用した構造をとることも可能である。
【0042】さらに、本発明のMOS型可変容量の別の
実施形態として、ゲートを環状に形成しその中心に容量
端子用の拡散領域を形成することで、接合容量を減少さ
せて容量可変比を大きくとることも可能である。
【0043】さらに、本発明のMOS型可変容量の別の
実施形態として、例えばSOI(Silicon On
Insulator)構造のMOSトランジスタのよ
うな、絶縁膜上に形成した薄膜トランジスタを使うこと
も可能である。特に活性層の薄い完全空乏タイプを使う
と接合容量を非常に小さくすることが出来るので容量変
化比を大きくすること可能である。
【0044】以上、本発明のMOS型可変容量の実施例
は全て少数キャリアとして電子を用いるタイプにいて説
明したが、もちろん少数キャリアとして正孔を用いたタ
イプを用いることも出来る。またN型半導体基板上のP
ウエル領域中に形成したタイプや、P型半導体基板上の
Nウエル領域中に形成しタイプを用いることももちろん
可能である。また、ポリシリコンゲートの不純物濃度や
不純物の極性を変えたものでも利用することが出来る。
また、ゲート材料としてポリシリコン以外にアルミゲー
ト電極やタングステンシリサイドやチタンシリサイド等
を用いてもかまわない。また、MOS構造にはエンハン
スメント型を用いたが、ディプリーション型を用いるこ
とも可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明のMOS型可変容量は、従来のM
OS型可変容量に比べて容量変化比を大きく出来る。ま
た、本発明のMOS型可変容量は容量変化比を大きくす
るような素子パラメータを用い場合に、C−Vカーブの
移動を伴ったとしても容量変化比が減少しにくい特徴を
有する。また、本発明のMOS型可変容量は印加する信
号波形の振幅を大きくしても容量変化量が減少しにくい
特徴を有する。また、本発明のMOS型可変容量は、従
来の少数キャリア領域を利用したMOS型可変容量に比
べて制御電圧の電圧範囲を広くすることが可能である。
また、本発明のMOS型可変容量は、従来の少数キャリ
ア領域を利用するMOS型可変容量に比較して、MOS
容量の内部損失を小さくすることが可能である。また、
本発明のMOS型可変容量は3端子型なので、電圧制御
水晶発振回路に応用する場合、バイアス電圧印加用のバ
イアス抵抗とDCカット容量が不要である。また、本発
明のMOS型可変容量のMOS容量の制御端子の電圧
と、容量端子のバイアス電圧の両方を使うことも可能で
ある。また、本発明のMOS型可変容量は、制御端子と
容量端子を機能的に分離して使用できるため回路構成の
自由度が高い。また、本発明のMOS型可変容量は、通
常のMOSトランジスタ構造と同一であるため、CMO
S半導体集積回路上に特殊な工程など一切不要で実現で
き、アナログ回路とロジック回路との混載が容易とな
り、コスト増加も招かない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMOS型可変容量の第一の実施例を示
す図である。
【図2】本発明のMOS型可変容量のC−V特性を説明
する図である。
【図3】本発明のMOS型可変容量の動作を説明するた
めの構造図と等価回路図である。
【図4】本発明のMOS型可変容量の容量端子のバイア
ス電圧依存性を示すC−V特性である。
【図5】本発明のMOS型可変容量のバイアス電圧依存
性を説明するための図である。
【図6】本発明のMOS型可変容量を使った電圧制御水
晶発振回路の一例を示す回路図である。
【図7】本発明のMOS型可変容量を使った電圧制御水
晶発振回路の実効的なC−V特性を説明する図である。
【図8】本発明のMOS型可変容量の第二の実施例の構
成を示す図である。
【図9】本発明のMOS型可変容量の第三の実施例の構
成を示す図である。
【図10】従来例における多数キャリア型のMOS型可
変容量を示す構造図である。
【図11】従来例における多数キャリア型のMOS型可
変容量のC−V特性と動作を説明する図である。
【図12】従来例における少数キャリア型のMOS型可
変容量を示す構造図である。
【図13】従来例における少数キャリア型のMOS型可
変容量のC−V特性と動作を説明する図である。
【図14】従来例における電圧制御水晶発振回路を示す
回路図である。
【図15】従来例における多数キャリア型のMOS型可
変容量の可変容量比の改善を説明する図である。
【図16】従来例における少数キャリア型のMOS型可
変容量の可変容量比の改善を説明する図である。
【図17】従来例における少数キャリア型のMOS型可
変容量の実効的なC−V特性を説明する図である。
【図18】従来例における少数キャリア型のMOS型可
変容量の可変容量比の改善を説明する図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 ゲート酸化膜 3 ゲート電極 4 半導体基板側端子 5 制御端子 6 半導体表面 7 半導体表面に蓄積した正孔 8 半導体表面直下に形成された空乏層 9 半導体表面に引き寄せられた電子 10 N型半導体領域 11 容量端子 12 容量制御用の電圧源 13 ピンチオフ領域 20 MOSトランジスタ 51 CMOSインバータ 53 水晶振動子 54、55 MOS型可変容量 56、57 DCカット容量 68 周波数制御電圧 501、502 バイアス抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体領域と、該第1導電型
    半導体領域上に形成した絶縁膜と、該絶縁膜上に形成し
    た導電膜と、該絶縁膜を介して該導電膜に対向する該第
    1導電型半導体領域の表面に接するように設けた第2導
    電型半導体領域を有する構造のMOS型可変容量におい
    て、前記第1導電型半導体領域に第1の端子を設け、前
    記導電膜に第2の端子を設け、前記第2導電型半導体領
    域に第3の端子を設け、前記第1の端子を接地し、前記
    第2の端子に制御電圧を印加することにより、前記第3
    の端子と前記第1の端子の間の静電容量を可変とすると
    ともに、前記第3の端子と前記第2の端子の間の静電容
    量を可変とすることを特徴とするMOS型可変容量。
  2. 【請求項2】 MOSトランジスタの端子間に生ずる容
    量要素を利用したMOS型可変容量において、ソース端
    子が高インピーダンス状態にあるMOSトランジスタの
    バルク端子を接地し、ゲート端子に制御電圧を印加する
    ことにより、ドレイン端子と前記バルク端子の間の静電
    容量を可変とするとともに、ドレイン端子と前記ゲート
    端子の間の静電容量を可変とすることを特徴とするMO
    S型可変容量。
  3. 【請求項3】 MOSトランジスタの端子間に生ずる容
    量要素を利用したMOS型可変容量において、ドレイン
    端子とソース端子を接続して容量端子を設け、バルク端
    子を接地し、ゲート端子に制御電圧を印加することによ
    り、前記容量端子と前記バルク端子の間の静電容量を可
    変とするとともに、前記容量端子と前記ゲート端子の間
    の静電容量を可変とすることを特徴とするMOS型可変
    容量。
  4. 【請求項4】 同一の半導体基板上に、発振用増幅器と
    可変容量とを構成要素とする半導体集積回路において、
    前記可変容量は請求項1から請求項3のいずれか一に記
    載のMOS型可変容量であることを特徴とする半導体集
    積回路。
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