JP2000252166A - 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサおよびその製造方法

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JP2000252166A JP5031099A JP5031099A JP2000252166A JP 2000252166 A JP2000252166 A JP 2000252166A JP 5031099 A JP5031099 A JP 5031099A JP 5031099 A JP5031099 A JP 5031099A JP 2000252166 A JP2000252166 A JP 2000252166A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンデンサの内部抵抗が低く、静電容量が高
く、かつ使用等に耐えうる機械的強度を維持する電気二
重層コンデンサ用のセパレータを提供する。 【解決手段】少なくとも一方が分極性電極2からなる一
対の電極間に、電解液を含浸した気孔率60%以上の多
孔質セラミック焼結体からなるセパレータ3を配設した
電気二重層コンデンサ1を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部抵抗が小さい
ことによって急速充放電ができる、静電容量が大きい電
気二重層コンデンサおよびその製造方法に関するもの
で、特に電気二重層コンデンサのセパレータの改良に関
する。
【0002】
【従来技術】最近、大電流の充放電が可能な電気二重層
コンデンサが注目されている。電気二重層コンデンサ
は、電極と電解液との界面においてイオンの分極により
できる電気二重層を利用したコンデンサであり、従来の
コンデンサに比較して大容量の静電容量を充電できると
ともに、急速充放電が可能であり、その応用が期待され
ている。
【0003】このような電気二重層コンデンサは、電解
液を含浸した2枚の分極性電極間に絶縁性の多孔質セパ
レータを配設した構成となっており、セパレータは、通
常一対の分極性電極間に配置され、その役割は、正極と
負極の間を電気的に隔離することと、充放電に伴って起
きる電解液中のイオンの移動を円滑にする通路を提供す
ることである。
【0004】従来、この種のセパレータには、電解紙、
ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエス
テル不織布、クラフト紙、マニラ麻シート、ガラス繊維
シートなどが知られている(特開平1−283811号
公報、特開平1−304719号公報等)。
【0005】また、ガラス繊維シートからなる気孔率の
高いセパレータも提案され、コンデンサの内部抵抗を小
さくできることが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
セパレータでは、それ自体剛性が低いものであり、使用
時に発生する振動や衝撃等のために、振動、変形によ
り、比較的強度の低い分極性電極中にクラックが生じた
り、場合によっては破損する恐れがあった。
【0007】また、特開平1−283811号公報、特
開平1−304719号公報等に記載されるセパレータ
では、気孔率が55%以下と小さく、電解液の吸液性と
保液性が小さいために、内部抵抗の大きい電気二重層コ
ンデンサとなり、実用性が乏しかった。また、セパレー
タの有する電解液の吸液性と保液性が小さいため、セパ
レータの液切れによって性能が劣化する場合があった。
【0008】さらに、ガラス繊維シートからなる気孔率
の高いセパレータでは強度が低いためにセパレータの厚
みを200μm以上とする必要があり、コンデンサの小
型化には不向きであった。
【0009】本発明は、前記課題を解決せんとしてなさ
れたもので、その目的は、コンデンサの機械的信頼性を
高めることができるとともに、内部抵抗の低減と静電容
量の向上が図れる電気二重層コンデンサを作製すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
対して鋭意研究の結果、セパレータとして多孔質セラミ
ック焼結体を用いることにより、それ自体強度が高く、
かつ剛性も高いことから、分極性電極の補強材として機
能することができ、コンデンサの強度を高めることがで
きるとともに、コンデンサの内部抵抗が小さく、静電容
量を高めることができることを見出した。
【0011】すなわち、本発明の電気二重層コンデンサ
は、少なくとも一方が分極性電極からなる一対の電極間
に、電解液を含浸した気孔率60%以上の多孔質セラミ
ック焼結体からなるセパレータを配設してなることを特
徴とするものである。
【0012】ここで、前記多孔質セラミック焼結体は、
Al2 3 、ZrO2 、SnO2 、TiO2 、Si
2 、ZnO、MgO、SiC、AlN及びSi3 4
の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とすること、
平均気孔径が0.01μm〜10μmであることが望ま
しく、また前記セパレータの厚みが500μm以下であ
ることが望ましい。
【0013】また、本発明の電気二重層コンデンサの製
造方法は、セラミック粉末50〜95重量%と炭素質成
分5〜50重量%とを混合、成形後、焼成して気孔率が
60%以上の多孔質セラミック焼結体を作製する工程
と、該多孔質セラミック焼結体の両面に少なくとも一方
が分極性電極である一対の電極を積層する工程と、前記
多孔質セラミッ焼結体中に電解液を注入する工程とを具
備するものである。
【0014】なお、前記炭素質成分が、カーボンブラッ
ク、コークス、活性炭、モレキュラーシーブカーボン、
黒鉛、カーボンファイバから選ばれる少なくとも1種で
ある炭素質粉末を含有すること、該炭素質粉末の平均粒
径が、0.05〜20μmであることが望ましい。
【0015】さらに、本発明の電気二重層コンデンサの
他の製造方法は、セラミック粉末50〜95重量%と炭
素質成分5〜50重量%とを混合、成形後、焼成して気
孔率が60%以上の多孔質セラミック焼結体を作製する
工程と、該多孔質セラミック焼結体の両面に少なくとも
一方が分極性電極用成形体である一対の電極形成体を積
層する工程と、該積層体を熱処理する工程と、前記多孔
質セラミック焼結体中に電解液を注入する工程とを具備
することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の電気二重層コンデンサを
その基本セルの一例である図1に基づいて説明する。図
1によれば、電気二重層コンデンサ1は、電解液を含浸
した2枚の固形状活性炭質電極( 以下、電極と略す。)
2間に絶縁性の多孔質セパレータ (以下、セパレータと
略す。) 3が形成されている。また、電極2の上下面に
は集電体4が形成され、さらに、図1によれば、電極2
およびセパレータ3の両端部は、封止部材5によって外
部から封止されている。
【0017】セパレータ3は、電極2間を絶縁するため
に形成されるものであるが、電極2内に含有される前記
電解液中のイオンを透過させることができる多孔質体に
より形成される。
【0018】本発明によれば、セパレータ3が、気孔率
60%以上の多孔質セラミック焼結体からなることが大
きな特徴である。これにより、電解液の保液性および吸
液性の高いセパレータとなることから、結果的に内部抵
抗の低いコンデンサを得ることができるとともに、セパ
レータ3の強度および剛性が高まることから電極2の補
強材として機能することができる。
【0019】なお、前記多孔質セラミック焼結体として
は、Al2 3 、ZrO2 、SnO2 、TiO2 、Si
2 、ZnO、MgO、SiC、AlN及びSi3 4
から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることが望ま
しく、これにより、耐薬品性が高く、強度の高いセパレ
ータを形成することができ、特にZrO2 が強度および
靭性が高い点で最適である。
【0020】また、コンデンサの静電容量を高め、小型
化を図る上で、セパレータ3は500μm以下であるこ
とが望ましく、セパレータ3の保液性および吸液性を高
め、瞬時のイオンの移動に伴う内部抵抗の増大を抑制す
るために、平均気孔径が0.01〜10μmであること
が望ましい。
【0021】一方、電極2を構成する固体状活性炭質構
造体は、高い比表面積を有する活性炭粒子と、該活性炭
粒子を結合するために配合された炭素成分とからなるも
のである。なお、構造体としての強度を高める上では、
前記固形状活性炭質構造体中に有機バインダ成分が残存
することが望ましい。
【0022】また、コンデンサの高静電容量を維持しつ
つ、製造時の取り扱いに支障のない強度を得るために
は、電極2の比表面積が1000〜3000m2 /gで
あることが望ましい。
【0023】なお、バインダとして添加される炭素成分
は、活性炭粒子間に存在し、活性炭粒子間の焼結性およ
び結合性を高める働きをするが、電極2の比表面積を高
めるためには、該炭素成分量は少ないことが望ましく、
各活性炭層中に占める割合が、5〜50重量%であるこ
とが望ましい。
【0024】また、電極2は、板状であることが望まし
く、また、前記固形状活性炭質電極は、コンデンサ製造
時の取り扱い等に耐えうる機械的な信頼性の点で3点曲
げによる強度が300gf/mm2 以上、特に600g
f/mm2 以上であることが望ましい。
【0025】電極2中に含浸される電解液としては、硫
酸や硝酸等の水溶液や、プロピレンカーボネート、γ−
ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、エチ
レンカーボネート、スルホラン、3−メチルスルホラン
等の有機溶媒と4級アンモニウム塩、4級スルホニウム
塩、4級ホスホニウム塩等の電解質を組み合わせた有機
溶液が使用可能である。
【0026】さらに、集電体4は、導電性を有する導電
性ブチルゴム、アルミ箔、アルミのプラズマ溶射等によ
り形成され、電極2との間で電荷をやり取りすることが
できる。また、封止部材5は、合成ゴム等により構成さ
れ、集電体4および封止部材5によって電極2に含まれ
る電解液が外部に漏れることを防止する。
【0027】上記のような電気二重層コンデンサを作製
する方法の一例について説明する。まず、セパレータを
形成するための多孔質セラミック焼結体の製造方法の一
例について説明する。
【0028】まず、純度90%以上、平均粒径0.1〜
10μmのAl2 3 、ZrO2 、SnO2 、Ti
2 、SiO2 、ZnO、MgO、SiC、AlN及び
Si3 4 の群から選ばれる少なくとも1種の粉末に対
し通常焼結助剤として添加される焼結助剤成分を所定量
添加した粉末50〜95重量%に対して、炭素質成分5
〜50重量%を添加する。
【0029】炭素質成分としては、ポリビニルアルコー
ル(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、アク
リル酸エステル、ワックス、乳剤、ポリビニル酢酸塩、
ポリエチレングリコール、グリセリン、メチルセルロー
ス、セルロース誘導体等の有機バインダ成分の他に、カ
ーボンブラック、コークス、活性炭、モレキュラーシー
ブカーボン、黒鉛等の炭素質粉末やカーボンファイバ、
熱硬化性有機樹脂等が使用可能であるが、多孔質セラミ
ック焼結体の細孔径を制御する上では、カーボンブラッ
ク、コークス、活性炭、モレキュラーシーブカーボン、
黒鉛から選ばれる少なくとも1種を含有することが望ま
しく、該炭素質粉末の平均粒径が0.05〜20μmで
あることが望ましい。
【0030】また、炭素質成分の添加量については、5
重量%より少ないとセラミックスの気孔率を60%以上
とすることができず、また50重量%より多いとセラミ
ックスの強度が低下する。
【0031】上記の粉末に水、メチルセルソルブ、アン
モニア水、エタノール、メタノール、トルエン、アセト
ン等の溶媒を添加して混合して得られた混合粉末または
スラリーをプレス成形法、ドクターブレード法、押し出
し成形法、カレンダーロール法、ロール成形法等の公知
の成形手段により所定形状に成形して板状体を作製す
る。成形方法としては、厚みを薄くすることが容易であ
るとともに、成形体の密度が高くできるロール成形が好
適である。
【0032】得られた成形体を、所望により所定の形状
にカットした後、酸化性雰囲気中あるいは非酸化性雰囲
気中にて焼成する。焼成に際しては、まず有機バインダ
が分解する温度にて保持した後、その他の炭素質成分が
分解する温度まで昇温、保持し、さらにセラミックスが
焼結する温度に昇温、保持して焼成することにより得ら
れる。
【0033】次に、分極性電極を形成する固形状活性炭
質構造体(以下、活性炭構造体と略す。)を作製する方
法について説明する。
【0034】まず、活性炭を作製するための炭素原料を
準備する。一次原料としては、ヤシ殻、木材、樹脂等に
対して水蒸気賦活、薬品賦活やガス賦活により作製され
る活性炭が高比表面積を有することから好適であり、そ
れ以外にもカーボンブラック、炭素繊維、石炭等が使用
できる。
【0035】また、その形状は、球状、フレーク状、突
起状あるいは不定形があり、特に限定するものではな
く、また、粉末、粒状、顆粒状のいずれであってもよ
く、さらに、その粒径は5〜50μmであることが望ま
しい。
【0036】上記の各活性炭原料に所定量の有機バイン
ダを焼成後の炭素質成分量が5〜50重量%となる量で
添加、混合する。有機バインダとしては、フェノール、
PTFE、コールタール、ポリビニルブチラール(PV
B)、ポリビニルホルマール(PVFM)等のポリビニ
ルアセタール、酢酸ビニル等の公知の有機バインダが挙
げられ、とりわけ成形性および得られる固形状活性炭質
構造体の強度の点から、ポリビニルブチラール(PV
B)が最も望ましい。
【0037】得られた粉末をプレス成形法、ドクターブ
レード法、押し出し成形法、カレンダーロール法、ロー
ル成形法、等の公知の成形手段により所定形状に成形す
る。成形方法としては、生産性の高いテープ状の成形が
容易であるとともに、成形体の密度が高くできるロール
成形が好適に使用できる。
【0038】また、前記テープ状成形体複数枚を積層、
接着してもよく、この場合には、60〜100℃、20
0〜500kg/cm2 にて熱圧着し一体化するか、前
記テープ間に密着液や接着剤等を塗布し接着することに
より、後述の熱処理における層間剥離を防止することが
できる。
【0039】次に、所望により、前記成形体を大気等の
酸化性雰囲気中、150〜300℃に加熱し、保持する
エージング処理を施した後、非酸化性雰囲気中、600
〜1200℃、特に700〜900℃で炭化処理して有
機バインダ成分を炭化させるとともに、活性炭間を焼結
一体化させる。
【0040】焼成温度を上記範囲に限定した理由は、6
00℃よりも低いと粒子間の焼結が不十分で構造体の強
度が低下するためであり、逆に1200℃よりも高い
と、焼結が進行しすぎてしまい、活性炭の比表面積を制
御することが困難となるためである。なお、上記炭化処
理後、前記有機バインダの一部が残存していてもよい。
【0041】さらに、所望により、大気中にて、700
〜1000℃、特に800〜900℃で、大気中賦活熱
処理するか、またはアルカリ賦活処理を行うことによ
り、炭化熱処理により焼結が進行し減少した細孔を酸化
により再度増加させることができ、特定の比表面積およ
び細孔径を有する固形状活性炭質構造体を得ることがで
きる。なお、上記賦活熱処理温度が700℃より低い
と、賦活が不充分であり、1000℃を超えると、賦活
が進行しすぎ、強度が低下する。
【0042】そして、上述した活性炭構造体2枚の間に
上述の多孔質セラミック焼結体を配置するとともに、外
周表面に封止部材5を配置し、該活性炭構造体および多
孔質セラミック焼結体に電解液を含浸させ、電極2およ
びセパレータ3を形成する。そして、該積層体の上下面
に集電体4を形成するための成分を含むペーストを塗布
して焼成したり、板状の集電体4を貼り付けたり、また
は溶射等により集電体4を形成することにより電気二重
層コンデンサを作製できる。
【0043】また、電気二重層コンデンサの製造方法
は、上記の方法に限定されるものではなく、電極用成形
体とセパレータとを積層した後、炭化熱処理することも
でき、この方法によれば製造時の取り扱いにより電極2
用の固形状活性炭質構造体が破損する危険性が低くな
る。
【0044】
【実施例】(実施例)純度90%以上、平均粒径1μm
の表1、2に示す種類および量の多孔質セラミック焼結
体を形成するための原料粉末と炭素質成分を調合し、こ
れにメチルセルソルブを添加、混合し、スラリーを作製
した。なお、表1、2に示す主成分の他に添加物とし
て、Zr2 3 についてはY2 3 を、SiCおよびS
3 4についてはY2 3 およびAl2 3 を少量添
加した。
【0045】そして、上記スラリーをドクターブレード
法によってテープ状に成形し、カットした。その後、表
1、2に示す温度にて焼成し、41mm×61mmで表
1に示す厚みの多孔質セラミック焼結体を作製した。
【0046】得られた多孔質セラミック焼結体につい
て、密度を測定し、気孔率を算出した。また、水銀圧入
法により平均気孔径を測定した。
【0047】一方、ヤシ殻を炭化、賦活した活性炭粉末
100重量部に対して、それぞれポリビニルブチラール
(PVB)を50重量部混合して高速混合撹拌機にて撹
拌し、得られた粉体を40メッシュでメッシュパスを行
った後、ロール成形して平板状の成形体を作製した。
【0048】その後、前記成形体を大気中、200℃で
エージング処理を行った後、真空中、900℃の温度で
炭化熱処理を行い、縦40mm、横60mm、厚さ1m
mの固形状活性炭質構造体を作製した。
【0049】そして、前記固形状活性炭質構造体2枚を
作製し、1mol/lのテトラエチルアンモニウムテト
ラフルオロボレート(Et4 NBF4 )の炭酸プロピレ
ン(PC)溶液を電解液として含浸させた後、上述の多
孔質セラミック焼結体を介して積層するとともに、該セ
ラミックス中にも前記電解液を含浸し、その上下面にア
ルミニウム製集電体を積層し、さらに、絶縁性のブチル
ゴム製封止部材で該積層体を固定一体化して、図1の電
気二重層コンデンサの基本セルを作製した。
【0050】得られた電気二重層コンデンサの基本セル
について、JISR1601の3点曲げ試験に準じて3
点曲げ強度を測定した。また、2.5Vの電圧で30分
間充電した後、3mA/cm2 の定電流放電法にて電極
単位重量当たりの静電容量(F/g)を求めた。また、
1kHzにおける実抵抗をインピーダンスアナライザに
て測定した。結果は表1、2に示した。
【0051】(比較例1)平均粒径1μmのZrO2
末60重量部と、ポリテトラオロエチレン(以下、PT
FEと称す)粉末40重量部とを秤量し、これにエタノ
ールを加えて混練したペーストをロール成形によってシ
ート状に成形し、40mm×60mmの寸法にカット
し、これに電解液を含浸させたたものをセパレータとし
て用いる以外は実施例と同様にして電気二重層コンデン
サを作製し、評価した。結果は表2に示した(試料N
o.32)。
【0052】(比較例2)セパレータとして、ポリプロ
ピレン不織布、マニラ麻シート、ガラス繊維シートを用
いる以外は実施例と同様にして電気二重層コンデンサを
作製し、評価した(試料No.33〜35)。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】表1、2より、ZrO2 粉末とPTFEと
の混合物からなるセパレータを用いた試料No.31で
は、電気二重層コンデンサの基本セルの曲げ強度が12
kg/cm2 以下と低く、また内部抵抗値が高く、静電
容量の低いものであった。
【0056】これに対し、本発明に従う気孔率60%以
上の多孔質セラミック焼結体からなるセパレータを用い
た試料では、いずれも電気二重層コンデンサの基本セル
の曲げ強度16kg/cm2 以上、特に20kg/cm
2 以上、さらに40kg/cm2 以上と高い強度を有
し、内部抵抗値0.48Ω以下、静電容量21.8F/
gの優れた特性を有するものであった。
【0057】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明の電気二
重層コンデンサによれば、多孔質セラミック焼結体から
なるセパレータを用いることにより、コンデンサの内部
抵抗が小さく、静電容量を高めることができるととも
に、それ自体強度が高く、かつ剛性も高いことから、分
極性電極の補強材として機能することができ、コンデン
サの強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気二重層コンデンサの基本セルの一
例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 電気二重層コンデンサ 2 電極 3 セパレータ 4 集電体 5 封止部材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が分極性電極からなる一対
    の電極間に、電解液を含浸した気孔率が60%以上の多
    孔質セラミック焼結体からなるセパレータを配設してな
    ることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  2. 【請求項2】前記多孔質セラミック焼結体の平均気孔径
    が0.01μm〜10μmであることを特徴とする請求
    項1記載の電気二重層コンデンサ。
  3. 【請求項3】前記多孔質セラミック焼結体が、Al2
    3 、ZrO2 、SnO2 、TiO2 、SiO2 、Zn
    O、MgO、SiC、AlN及びSi3 4 の群から選
    ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする
    請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
  4. 【請求項4】前記セパレータの厚みが500μm以下で
    あることを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデ
    ンサ。
  5. 【請求項5】セラミック粉末50〜95重量%と、炭素
    質成分5〜50重量%とを混合、成形後、焼成して気孔
    率が60%以上の多孔質セラミック焼結体を作製する工
    程と、該多孔質セラミック焼結体の両面に少なくとも一
    方が分極性電極である一対の電極を積層する工程と、前
    記多孔質セラミック焼結体中に電解液を注入する工程と
    を具備することを特徴とする電気二重層コンデンサの製
    造方法。
  6. 【請求項6】前記セラミック粉末が、Al2 3 、Zr
    2 、SnO2 、TiO2 、SiO2 、ZnO、Mg
    O、SiC、AlN及びSi3 4 の群から選ばれる少
    なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項5
    記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】前記炭素質成分が炭素質粉末を含有するこ
    とを特徴とする請求項5記載の電気二重層コンデンサの
    製造方法。
  8. 【請求項8】前記炭素質粉末の平均粒径が、0.05〜
    20μmであることを特徴とする請求項7記載の電気二
    重層コンデンサの製造方法。
  9. 【請求項9】前記炭素質粉末が、カーボンブラック、コ
    ークス、活性炭、モレキュラーシーブカーボン、黒鉛、
    カーボンファイバから選ばれる少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする請求項7または8記載の電気二重層コン
    デンサの製造方法。
  10. 【請求項10】セラミック粉末50〜95重量%と炭素
    質成分5〜50重量%とを混合、成形後、焼成して気孔
    率が60%以上の多孔質セラミック焼結体を作製する工
    程と、該多孔質セラミック焼結体の両面に少なくとも一
    方が分極性電極用成形体である一対の電極形成体を積層
    する工程と、該積層体を熱処理する工程と、前記多孔質
    セラミック焼結体中に電解液を注入する工程とを具備す
    ることを特徴とする電気二重層コンデンサの製造方法。
  11. 【請求項11】前記セラミック粉末が、Al2 3 、Z
    rO2 、SnO2 、TiO2 、SiO2 、ZnO、Mg
    O、SiC、AlN及びSi3 4 の群から選ばれる少
    なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1
    0記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
  12. 【請求項12】前記炭素質成分が炭素質粉末を含有する
    ことを特徴とする請求項10記載の電気二重層コンデン
    サの製造方法。
  13. 【請求項13】前記炭素質粉末の平均粒径が、0.05
    〜20μmであることを特徴とする請求項12記載の電
    気二重層コンデンサの製造方法。
  14. 【請求項14】前記炭素質粉末が、カーボンブラック、
    コークス、活性炭、モレキュラーシーブカーボン、黒
    鉛、カーボンファイバから選ばれる少なくとも1種であ
    ることを特徴とする請求項12または13記載の電気二
    重層コンデンサの製造方法。
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CN112928325A (zh) * 2021-02-05 2021-06-08 清华大学深圳国际研究生院 固液混合电解质的制备方法及应用其的电化学装置

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