JP2000169128A - カーボンシート、導電性複合シート及びそれらの製造方法 - Google Patents

カーボンシート、導電性複合シート及びそれらの製造方法

Info

Publication number
JP2000169128A
JP2000169128A JP10351177A JP35117798A JP2000169128A JP 2000169128 A JP2000169128 A JP 2000169128A JP 10351177 A JP10351177 A JP 10351177A JP 35117798 A JP35117798 A JP 35117798A JP 2000169128 A JP2000169128 A JP 2000169128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
weight
activated carbon
carbon
electric double
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10351177A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Nanba
洋一 南波
Tsutomu Masuko
努 増子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP10351177A priority Critical patent/JP2000169128A/ja
Publication of JP2000169128A publication Critical patent/JP2000169128A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な静電容量を有し、充放電を繰り返して
も劣化せず且つ生産性が良い電極シート並びにこれを複
合シート化して、ハンドリング性と電極シートと金属集
電シート間電気抵抗等の間題を解消した活性炭電極シー
トの提供。 【解決手段】 平均粒径1〜30μmの活性炭粉末が7
0〜85重量%、重量平均分子量1,000以上のフエ
ノール樹脂粉末が7〜20重量%及びセルロース質繊維
が7〜20重量%から製造されたカーボンシートであっ
て、水系電気二重層コンデンサー静電容量が少なくとも
25F/ccまたは有機系電気二重層コンデンサー静電
容量が少なくとも20F/cc有するカーボンシート、
及び該抄造シートを金属シートまたはグラファイトを含
む導電性成形板と積層した後、5kg/cm2 以上の加
圧下、220〜400℃の温度において焼成し、一体化
した積層複合シート並びにそれらを使用した電気二重層
コンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造が容易で静電
容量が大きく、充・放電を繰り返しても劣化し難い電気
二重層コンデンサー(キャパシター)用のカーボンシー
ト及びその製造方法、並びに該カーボンシートを用いた
肉薄であっても強度が大きく、かつ電極シートと金属集
電シート間の接合部の電気抵抗を改善した活性炭電極シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気二重層コンデンサー(キャパシタ
ー)は、従来、半導体メモリのバックアップ電源やマイ
クロコンピュータやlCメモリ等、電子機器の予備電源
やソーラ時計の電池やモータ駆動用の電源等として使用
されてきた。しかし近年の地球環境問題等から、電気自
動車(EV)やハィブリットカー等の電源やエネルギー
変換・貯蔵システムとしてとしての開発が精カ的に進め
られている。電気二重層コンデンサーに使用する分極性
電極には、静電容量を大きくするために、原料として大
表面積を持つ活性炭粉末や活性炭繊維等が多く使用され
ている。電気二重層コンデンサーに使用する分極性電極
の製造法としては、前記活性炭粉末を適当なバインダ一
と一緒にプレス成形、圧延ロール成形またはポリビニル
アルコール繊維等の繊維状バィンダーと混合して製造さ
れる不織布の中に抄き込む抄紙法等が従来から知られて
いる。このカーボンシートの製造法としてはプレス成
形、圧延ロ一ル成形があるが、大型基板への成形性、得
られたシートの機械的強度さらには量産性に難があるた
め、抄紙法によるシート化技術が有利である。
【0003】活性炭微粉末等の粒子状のカーボン材料を
パルプ等の繊維状物質と混合してシート中に抄き込む技
術としては、例えば炭微粒子と繊維状ポリビニルアルコ
ール系バインダ一及びパルプを抄紙法でシート化したも
のが活性炭の吸着性能を殆ど損なうことなく高い強度を
有するシートが得られることが特開平9−173429
に提案されている。しかしこれらのカーボンシートは通
常の活性炭としてのガス吸着性能、ベンゼン等の溶剤吸
着性能には優れるものの、ポリビニルアルコール系バイ
ンダ一がシート成形時に活性炭のミクロ孔(20nm以
下)、メソ孔(20〜500nm)などのマイクロポア
を埋めてしまうため、電気二重層コンデンサー等の分極
性電極等の用途には性能的に不十分である。また、特開
平8−119615号には、活性炭をポリオレフィンパ
ルプをバインダ一として抄造後、抄造シートを加熱プレ
スして成形したシートが提案されている。このシートは
加熱プレス温度が120℃程度と低いため、抄造時に使
用した水や溶剤が抜けきれず活性炭細孔内に残り、キャ
パシター特性の容量が低下する問題があった。
【0004】これらの対策として本発明者らは、活性炭
粉末とセルロース質繊維とフェノール樹脂からなる抄造
シートを800℃〜3000℃の高温で焼成したカーボ
ンシートの製法等(特開平5−121271号)を開発
した。該製造法では活性炭粉末とセルロース質繊維とフ
ェノール樹脂とからなる抄造シートを750〜1100
℃の温度で賦活処理することにより、電気二重層コンデ
ンサー等の分極性電極等の用途として良好な性能が得ら
れることを見出している。然るにこれらのカーボンシー
トは高温での焼成処理、または賦活処理が必要であるた
め、量産性、コスト等の点で問題があった。また、電気
二重層コンデンサー用集電シートとして、抄造シートに
フエノール樹脂を含浸したシートを800℃以上の温度
で焼成して該集電シートを製造する方法(特開平5−1
66676号)を開示した。該集電シートは電気特性は
優れた集電シートであるが脆さがあり、ハンドリング性
の更なる改善や商品化のために不可欠な低コスト化が必
要であった。
【0005】現在電気二重層コンデンサーには、導電性
ゴムシートや金属AIシートを集電シートとして多く用
いられているが、活性炭電極シートとの接合に困難があ
り、電気抵抗の低減下のためAI表面をエッチング処理
する方法、接着剤に工夫を施す方法等により電極シート
との密着化を図る等の工夫がなされているが、いまだ満
足できる技術が開発されていない。またバインダーとし
てテフロン等の樹脂バインダーを用いた活性炭電極シー
トは、0.1〜1mmと肉薄のシートであり、強度不足
のためハンドリングし難く、また集電シートとの密着性
が悪く、その解決を求められている。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、電気二重
層コンデンサー用電極シートとして十分な静電容量を有
しかつ、該静電容量は充放電を繰り返しても劣化しない
特性を有し、且つ生産性に優れた活性炭電極シートを開
発することを目的とする。更に活性炭シートと金属及び
グラファイトを含む導電性成形板の集電シートを一体化
した複合シート化して、ハンドリング性を改良すると共
に電極シートと金属集電シート間の接合部の電気抵抗等
の間題をも同時に解消できる活性炭電極シートを開発す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、[1] 平均
粒径1〜30μmの活性炭粉末が70〜85重量%、重
量平均分子量1,000以上のフエノール樹脂粉末が7
〜20重量%及びセルロース質繊維が7〜20重量%か
ら製造されたカーボンシートであって、水系電気二重層
コンデンサー静電容量が少なくとも25F/ccまたは
有機系電気二重層コンデンサー静電容量が少なくとも2
0F/cc有することを特徴とするカーボンシート、
【0008】[2] 平均粒径1〜30μmの活性炭粉
末が70〜85重量%、重量平均分子量1,000以上
のフエノール樹脂が7〜20重量%及びセルロース質繊
維が7〜20重量%から抄造されたシートを、1枚また
は複数枚積層して1kg/cm 2 以上の加圧下に220
〜400℃の温度において少なくとも10分間焼成して
なることを特徴とするカーボンシートの製造方法、
[3] 活性炭粉末の比表面積が少なくとも500m2
/gである前記[2]に記載のカーボンシート、
【0009】[4] 前記[1]に記載のカーボンシー
トと金属シートおよび/またはグラファイトからなる導
電性成形板とを積層一体化した、貫通方向の電気抵抗が
極めて低いことを特徴とする積層複合シート、[5]
金属シートが炭化物を生成し易い金属である前記[4]
に記載の積層複合シート、
【0010】[6] カーボン粉末、フェノール樹脂粉
末及びセルロース質繊維から抄造された抄造シートをそ
のまま、金属シートまたはグラファイトを含む導電性成
形板と積層した後、5kg/cm2 以上の加圧下、22
0〜400℃の温度において焼成し、一体化することを
特徴とする積層複合シートの製造方法、及び
【0011】[7] 電気二重層コンデンサーの電極と
して前記[1]に記載のカーボンシートを用いた電気二
重層コンデンサー、を開発し、上記目的を達成できるこ
とを見いだした。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における活性炭カーボンシートに使用される活性
炭は、椰子殻、おが屑、石炭、フェノール樹脂、レーヨ
ン、ピッチ等を炭化したもの、或いは炭化後賦活処理し
たもの等、通常の活性炭粉末(短繊維を含む)である。
本発明における活性炭の平均粒径は、1〜30μm、特
に3〜20μmが好ましい。平均粒径が1μm未満の場
合は粉砕コストがかかるだけで得れる効果は少ない。ま
た30μmより大きいと抄造性を悪化させる。活性炭の
比表面積は、BET法(Brunauer,Emmet
t&Teller法表面積)で測定して500m2 /g
以上、特に800m2 /g以上が好ましい。比表面積が
500m2 /g以下であると電極として用いた時電気二
重層コンデンサー(キャパシター)の容量が低下する。
抄造シート中の活性炭粉末の配合量は70〜85重量
%、好ましくは70〜80重量%である。活性炭粉末の
配合量が、70重量%未満であると電極シート中の活性
炭粉末の有する表面積が小さくなり、これに比例してキ
ャパシター容量が低下する。一方活性炭粉末の配合量が
85重量%以上となると他の配合物であるフェノール樹
脂粉末および/またはセルロース質繊維の配合量が必要
量を確保できなくなり、製造されるカーボンシートの物
理的強度などが低下するため十分な性能を発揮できなく
なる。
【0013】抄造シート中のセルロース質繊維として
は、木材パルプがコスト、性能の面から最も好ましい。
配合量としては7〜20重量%、好ましくは10〜18
重量%である。セルロース質繊維が7重量%末満では、
抄造が困難となりカーボンシートの十分な機械的強度が
得られない。またセルロース質繊維が20重量%より多
いと他の成分の配合制約から活性炭粉末の配合量が少な
くなるため、結果としてキャパシターの容量の低下を招
くことになる。
【0014】カーボンシートにおいて、バインダーの働
きをなすフェノール樹脂は、重量平均分子量1,000
以上の微粒子状フェノール樹脂であれば特に制限がな
い。重量平均分子量1,000未満であると加圧焼成時
にフエノール樹脂が流れ易くなり、活性炭の細孔を埋め
て比表面積を小さくする危険が大きく、結果としてキャ
パシターとして必要な容量が得られなくなることが多い
ので、好ましくはノボラック樹脂として市販されている
ものの使用が好ましい。抄造シート中のフエノール樹脂
粉末の配合量は7〜20重量%、好ましくは10〜20
重量%である。フェノール樹脂粉末の配合量が7重量%
未満ではバインダー機能が不足し電極シートの十分な機
械的強度が得られない。また20重量%より多いと抄造
性を確保するための他の成分の配合制約から活性炭粉末
の配合量が少なくなるため、結果としてキャパシターと
して必要な容量が得られなくなるので避けることが好ま
しい。
【0015】抄造は、活性炭粉末、フェノール樹脂粉
末、セルロース質繊維(パルプ)を水に分散したスラリ
ーを丸網抄造機等で抄造する。また必要に応じて更にロ
ール間を通すなどによりシートの質を調整する。活性炭
粉末を含む抄造シートは、ホットプレス等を用いて加圧
下にそのまま焼成して製品とすることもできるが、未焼
成の抄造シートを複数枚重ねて圧着したのち、同様に焼
成することもできる。焼成は、グリーン成型シートの1
枚または複数枚を黒鉛板等に挟んで1kg/cm2
上、通常は1〜50kg/cm2 の加圧下、220〜4
00℃、好ましくは250〜400℃において焼成す
る。焼成時間は焼成温度により変わり、高温度では短時
間ですむ。この焼成時間は簡単なテストでその適切な時
間を確定できるが、通常10分以上加圧下に加熱するこ
とにより焼成できる。
【0016】焼成時の加圧が1kg/cm2 未満では、
活性炭電極シートの嵩密度が低すぎて良好なカーボンシ
ートが得られずカーボンシートとして十分な性能を発揮
できない。焼成温度が220℃より低いとフェノール樹
脂の熱分解が進まないので、結果として電気二重層コン
デンサー(キャパシター)として必要な容量が得られな
い。また400℃より高い温度で焼成するとセルロース
質繊維(パルプ)の熱分解による劣化、また空気酸化に
よる劣化等がおき、カーボンシートの機械的強度が低下
する。カーボンシートの厚みは特に限定しないが、電気
二重層コンデンサーに使用する時は好ましくは30μm
以上1mm以下である。厚みが30μm以下ではシート
の機械的強度が弱く取り扱いが難しくなる。また、1m
m超の厚さになると電解液等の浸透性が悪くなり電気二
重層コンデンサーとしての性能が低下するので好ましく
ない。電気二重層コンデンサー以外の用途に使用する時
はこの厚さも用途により変更することが必要となる。
【0017】本発明の活性炭カーボンシートは静電容量
が大きく、これを電気二重層コンデンサー(キャパシタ
ー)用電極として使用する場合、焼成した活性炭カーボ
ンシートをそのまま使用することも可能であるが、焼成
前の抄造シートと、金属炭化物を生成し易いアルミニウ
ム、チタン、鉄(ステンレススチールを含む)などの金
属シートまたはその合金シート(箔を含む)および/ま
たはグラファイトを含む導電性成形シートとを積層し、
同様に5kg/cm2 以上の加圧下、220〜400℃
で少なくとも10分間焼成し、カーボンシートと金属お
よび/またはグラファイトを含む導電性成形板の集電シ
ートを一体化することで機械的強度、例えば引張強度を
数十倍ないし百数十倍と顕著に向上させることができ且
つ現行の電極と集電シートの接触抵抗が高くなることを
解消できる。本発明によるカーボンシートの活性炭層と
金属および/またはグラファイトを含む導電性成形板の
集電シートの貫層方向の電気抵抗(接触抵抗)が大きく
低下する理由の詳細は明らかではないが、加圧下での焼
成がその低下を引き起こしていると推察される。
【0018】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【実施例1】活性炭は、特開平3−1644416号公
報に示された方法により製造されたフェノール樹脂発泡
体を炭化後粉砕した活性炭粉末であり、平均粒子径3μ
m(レーザー回折式粒度分布計使用)、比表面積(BE
T法)1000m2 /gの活性炭Aを使用した。木材パ
ルプを12重量%、フェノール樹脂粉末(鐘紡(株)製
ベルパールS−890:重量平均分子量約10,00
0)を15重量%及び活性炭Aを73重量%を配合した
スラリーを抄造機[(株)東洋精機製作所製、TSS式
マシーン]を用いてシートを抄造し、カレンダーロール
処理を施し抄造シートとした。シート厚さは0.2mm
で目付は110g/m2 であった。この抄造シート2枚
を40kg/cm2 、150℃、20分間積層プレス圧
着してグリーンシートとした後、黒鉛板に挟み2kg/
cm2 の加圧下、250℃、30分焼成し、カーボンシ
ート(活性炭電極シート)を作製した。
【0019】この活性炭電極シートを使用した電気二重
層コンデンサー(キャパシター)としての性能を調ベる
ため、図1に示した基本構成のセルを作製し、電解液と
して35重量%濃度の硫酸(水系)を用い単セルとして
の性能を測定した。電極の中央部を仕切るセパレータ2
には、イオン透過性で電気絶縁性であるガラスフィルタ
ー(アドバンテック(株)製:ガラスフィルターGA1
00)を使用した。集電シート4としては、液不浸透性
ガラス状カーボン(昭和電工(株)製:SGカーボン、
厚さ0.6mm)を使用し、封止材3としては、テフロ
ン製パッキングシート(ダイキンエ業(株)製:PF
A)を切り出して使用した。このようにして組み立てた
電気二重層コンデンサーをガラス容器に封入し、集電板
の上下から約5kg/cm2 の圧カで締め上げた状態で
セルを組み立てた。静電容量の測定は充放電試験器(北
斗電工(株)製)を使用し、電流密度0.02mA/c
2 の定電流で0.9Vまで充電を行い、0.8Vから
0.1Vまで放電するのに要する時間から静電容量を算
出した。測定結果を表1に示す。
【0020】
【実施例2】活性炭は、実施例1と同じフェノール樹脂
発泡体より得られた活性炭A粉末を使用した。木材パル
プを15重量%、フェノール樹脂粉末(鐘紡(株)製ベ
ルパールS一895:重量平均分子量約6,000)を
10重量%、活性炭A粉末75重量%を水に分散したス
ラリーを実施例1と同様に抄造、カレンダーロール処理
して抄造シートを得た。シート厚さは0.2mmで目付
は100g/m2 であった。この抄造シート3枚を積層
し、50kg/cm2 、160℃で、30分間プレス圧
着してグリーンシートとした後、黒鉛板に挟み5kg/
cm2 の加圧下、300℃、30分焼成しカーボンシー
ト(活性炭電極シート)を作製した。この活性炭電極シ
ートを使用した水系電気二重層コンデンサー(キャパシ
ター)としての性能を調べるため、実施例1と同様の方
法にてセルを作製して単セルとしての容量を測定した。
測定結果を表1に示す。
【0021】
【実施例3】粒状活性炭(武田薬品工業(株)製,白
鷺,LPK)を振動ボールミルで微粉砕し、平均粒子径
10μm、比表面積1100m2 /gの活性炭Bを使用
した。木材パルプを10重量%、フェノール樹脂粉末
(ベルパールS−890:重量平均分子量約10,00
0)を7重量%及び活性炭B粉末83重量%を配合した
スラリーを、実施例1と同様にして抄造し、カレンダー
ロール処理して抄造シートとした。シート厚さは0.2
mmで目付は100g/m2 であった。この抄造シート
2枚を積層し、50kg/cm2 、160℃、30分間
プレス圧着してグリーンシートとした後、実施例1と同
様にして7kg/cm2 の加圧下、300℃20分焼成
してカーボンシート(活性炭電極シート)を作製した。
【0022】この活性炭電極シートの電気二重層コンデ
ンサー(キャパシター)性能を調べるため、実施例1と
同様に図1に示した基本構成のセルを作製して、単セル
としての性能を測定した。前記活性炭電極シートを12
5℃、60分加熱乾燥させた後に、有機系電解液として
2mol一テトラエチルメチルアンモニウム4フッ化ボ
レート/プロピレンカーボネート液:三菱化学(株)
製、ソルライトCAGを電解液(有機系)として使用
し、電気二重層コンデンサーを作成した。電極の中央部
を仕切るセパレータ2には、実施例1と同様にガラスフ
ィルターを使用した。集電シート、封止材等は実施例1
と同様にした。電流密度を1.6mA/cm2 とし、
2.5Vまで充電を行い、2.4Vから0.1Vまで放
電するのに要する時間から静電容量を算出した。また集
電シートと電極シートの接触抵抗の寄与の差を調べるた
めにセル抵抗を測定した。測定結果を表1、表2に示
す。
【0023】
【実施例4】活性炭粉末としては、前述の活性炭Bを使
用した。木材パルプを10重量%、フエノール樹脂粉末
(ベルパールS−895:重量平均分子量約6000)
を7重量%、活性炭B粉末83重量%を配合したスラリ
ーを実施例1と同様に抄造、カレンダーロール処理して
抄造シートを得た。シート厚さは0.2mmで目付は1
00g/m2 であった。抄造シート2枚を厚さ30μm
のアルミシートの上に積層し、アルミシートと一緒に5
0kg/cm2 、160℃、30分間積層プレス圧着し
てグリーンシートとした後、実施例1と同様に黒鉛板に
挟み10kg/cm2 の加圧下、300℃、30分焼成
してアルミシートと活性炭カーボンシートが一体化した
電極シートを作製した。図2に該積層集電シートの基本
構成を示す。該電極シートの二重層コンデンサー性能を
調べるため、実施例3と同様の方法にてセルを作製して
単セルとしての容量を測定すると共に、集電シートと電
極シートの接触抵抗の寄与の差を調べるためにセル抵抗
を測定した。測定結果を表1、表2に示す。
【0024】
【比較例1】実施例1で得られたグリーンシート(焼成
しない状態)の電気二重層コンデンサー容量を実施例1
と同法で測定した。測定結果を表1に示す。
【比較例2】実施例3で得られたグリーンシートの電気
二重層コンデンサー容量を実施例3と同法で測定した。
測定結果を表1に示す。
【0025】
【比較例3】実施例3で得られた抄造シートをフェノー
ル樹脂液(昭和高分子(株)製:BRL一120Z:重
量平均分子量約800)に浸漬し、120℃、1分間乾
燥し、プリプレグシートとした。このプリプレグシート
2枚を50kg/cm2 、160℃、30分間積層プレ
ス圧着しグリーンシートを作製した後、黒鉛板に挟み実
施例4と同様に300℃、30分焼成し活性炭電極シー
トを作製した。この活性炭電極シートの電気二重層コン
デンサー性能を実施例3と同様の方法で測定した。測定
結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【発明の効果】本発明の活性炭粉末を原料として用いた
カーボンシートは、抄造によるので大型基板の製造及び
得られたシートの機械的強度が高くすることが容易であ
り、また生産性の高い方法で製造が容易である。また得
られたカーボンシートは静電容量が大きく、かつ充・放
電を繰り返しても容量低下が小さく高容量な電気二重層
コンデンサー(キャパシター)を得ることができる。ま
た、該カーボンシートを金属シートなどと積層し、焼成
して一体化した導電性複合シートは、肉薄であっても強
度が高く、更にこれを電気二重層コンデンサーの電極シ
ートとして使用する時は集電シートと一体化されている
ため集電シートの貫層方向の電気抵抗を大きく低減で
き、ハンドリング性の改善と共に従来問題となっていた
電極と集電シートの接触抵抗の問題を同時に解決できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンデンサー特性測定のための電気二重層コン
デンサの基本構成を示す断面図。
【図2】積層集電シートの基本構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 電解液を含む分極性電極 2 電気絶縁性でイ才ン透過性のセパレーター 3 封止材 4 集電板 11 カーボンシート 12 金属シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G032 AA01 AA14 AA41 AA57 BA05 GA06 4G046 CA00 CA04 CB01 CB03 CB09 EA03 EB06 EC01 EC03 EC06 HB00 HB02 HB05 HC14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径1〜30μmの活性炭粉末が7
    0〜85重量%、重量平均分子量1,000以上のフエ
    ノール樹脂粉末が7〜20重量%及びセルロース質繊維
    が7〜20重量%から製造されたカーボンシートであっ
    て、水系電気二重層コンデンサー静電容量が少なくとも
    25F/ccまたは有機系電気二重層コンデンサー静電
    容量が少なくとも20F/cc有することを特徴とする
    カーボンシート。
  2. 【請求項2】 平均粒径1〜30μmの活性炭粉末が7
    0〜85重量%、重量平均分子量1,000以上のフエ
    ノール樹脂が7〜20重量%及びセルロース質繊維が7
    〜20重量%から抄造されたシートを、1枚または複数
    枚積層して1kg/cm2 以上の加圧下に220〜40
    0℃の温度において少なくとも10分間焼成してなるこ
    とを特徴とするカーボンシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 活性炭粉末の比表面積が少なくとも50
    0m2 /gである請求項2に記載のカーボンシート。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のカーボンシートと金属
    シートおよび/またはグラファイトからなる導電性成形
    板とを積層一体化した、貫通方向の電気抵抗が極めて低
    いことを特徴とする積層複合シート。
  5. 【請求項5】 金属シートが炭化物を生成し易い金属で
    ある請求項4に記載の導電性複合シート。
  6. 【請求項6】 カーボン粉末、フェノール樹脂粉末及び
    セルロース質繊維から抄造された抄造シートをそのま
    ま、金属シートまたはグラファイトを含む導電性成形板
    と積層した後、5kg/cm2 以上の加圧下、220〜
    400℃の温度において焼成し、一体化することを特徴
    とする導電性複合シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 電気二重層コンデンサーの電極として、
    請求項1に記載のカーボンシートを用いた電気二重層コ
    ンデンサー。
JP10351177A 1998-12-10 1998-12-10 カーボンシート、導電性複合シート及びそれらの製造方法 Pending JP2000169128A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10351177A JP2000169128A (ja) 1998-12-10 1998-12-10 カーボンシート、導電性複合シート及びそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10351177A JP2000169128A (ja) 1998-12-10 1998-12-10 カーボンシート、導電性複合シート及びそれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000169128A true JP2000169128A (ja) 2000-06-20

Family

ID=18415580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10351177A Pending JP2000169128A (ja) 1998-12-10 1998-12-10 カーボンシート、導電性複合シート及びそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000169128A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001284186A (ja) * 2000-04-04 2001-10-12 Kansai Coke & Chem Co Ltd 電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法
WO2003058657A1 (en) * 2001-12-21 2003-07-17 Graftech Inc. High surface area carbon composites
US6709560B2 (en) 2001-04-18 2004-03-23 Biosource, Inc. Charge barrier flow-through capacitor
WO2007013705A1 (en) * 2005-07-27 2007-02-01 Exaenc Corp. Thermally improve conductive carbon sheet base on mixed carbon material of expanded graphite powder and carbon nano tube powder
US7368191B2 (en) 2001-07-25 2008-05-06 Biosource, Inc. Electrode array for use in electrochemical cells
JP2012131232A (ja) * 2012-03-07 2012-07-12 Mitsubishi Electric Corp カーボン凝結体成形品の製造方法及びカーボン凝結体成形品
JP2014212314A (ja) * 2013-04-04 2014-11-13 有限会社ターナープロセス 活性炭を含む電極

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001284186A (ja) * 2000-04-04 2001-10-12 Kansai Coke & Chem Co Ltd 電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法
US6709560B2 (en) 2001-04-18 2004-03-23 Biosource, Inc. Charge barrier flow-through capacitor
US7833400B2 (en) 2001-04-18 2010-11-16 Biosource, Inc. Method of making a flow through capacitor
US8002963B2 (en) 2001-04-18 2011-08-23 Biosource, Incorporated Charge barrier flow-through capacitor-based method of deionizing a fluid
US7368191B2 (en) 2001-07-25 2008-05-06 Biosource, Inc. Electrode array for use in electrochemical cells
WO2003058657A1 (en) * 2001-12-21 2003-07-17 Graftech Inc. High surface area carbon composites
WO2007013705A1 (en) * 2005-07-27 2007-02-01 Exaenc Corp. Thermally improve conductive carbon sheet base on mixed carbon material of expanded graphite powder and carbon nano tube powder
JP2012131232A (ja) * 2012-03-07 2012-07-12 Mitsubishi Electric Corp カーボン凝結体成形品の製造方法及びカーボン凝結体成形品
JP2014212314A (ja) * 2013-04-04 2014-11-13 有限会社ターナープロセス 活性炭を含む電極

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3076416B1 (en) Lithium ion capacitor
KR20100129307A (ko) 이온 액체를 포함하는 전극막 및 전극, 그들의 제조 방법, 그리고 축전 디바이스
EP3712916B1 (en) Positive electrode coating liquid, positive electrode precursor, and nonaqueous lithium electric storage element
KR20110089870A (ko) 전극막, 전극 및 그 제조 방법, 그리고 축전 디바이스
KR20130086955A (ko) 초고용량 캐패시터용 다층 전극
KR20190131615A (ko) 비수계 리튬 축전 소자
JP2000169128A (ja) カーボンシート、導電性複合シート及びそれらの製造方法
WO2009123031A1 (ja) 電気化学素子用電極の製造方法
JP2002270470A (ja) 電気二重層キャパシタ
JPH11340103A (ja) 活性炭素材の製造方法
US11456451B2 (en) Method for preparing dry electrode
JP7184555B2 (ja) 正極前駆体
JP2018041921A (ja) 非水系リチウム蓄電素子
JP2001185452A (ja) 電気二重層コンデンサおよびその製造方法
JP4025456B2 (ja) 電気二重層コンデンサ及びその製造方法
JP2020013875A (ja) 非水系リチウム蓄電素子
JP7219118B2 (ja) 非水系リチウム型蓄電素子用正極
JP7481707B2 (ja) 非水系アルカリ金属蓄電素子
JP2024011759A (ja) 非水系リチウム蓄電素子
JP2023050802A (ja) 非水系リチウム蓄電素子
JP3132098B2 (ja) 分極性電極材の製造法
JP2023024002A (ja) 正極前駆体及びその製造方法
JP2002231586A (ja) 電気二重層キャパシタ用電極およびそれを用いた電気二重層キャパシタ
JP2000169127A (ja) 固形状活性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ並びにその製造方法
JP2001155971A (ja) 電気二重層コンデンサおよびその製造方法