JP2000169127A - 固形状活性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ並びにその製造方法 - Google Patents

固形状活性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ並びにその製造方法

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JP2000169127A JP10339354A JP33935498A JP2000169127A JP 2000169127 A JP2000169127 A JP 2000169127A JP 10339354 A JP10339354 A JP 10339354A JP 33935498 A JP33935498 A JP 33935498A JP 2000169127 A JP2000169127 A JP 2000169127A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い比表面積を有するとともに、機械的強度が
高く、振動等に対する耐久性に優れた固形状活性炭質構
造体を分極性電極とし、高い静電容量を有するとともに
高信頼性の電気二重層コンデンサを提供する。 【解決手段】窒素吸着法(BET法)による比表面積が
1500〜3000m2/gの活性炭を主成分とする第
1固形状活性炭質層と、前記比表面積が500〜140
0m2 /gの活性炭を主成分とする第2固形状活性炭質
層との積層体からなる固形状活性炭質構造体を電気二重
層コンデンサの電極として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックアップ電
源、車両用電源、補助電源などに用いられる小型大容量
のコンデンサの電極材料、あるいはガス吸着剤や上水
用、食料精製用、排水浄化用の濾過剤などに用いられる
多孔質体として一般に広く適用し得る固形状活性炭質構
造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ並びにそ
の製造方法に関するもので、とりわけ静電容量が大き
く、かつ保形性や振動に対する機械的耐久性に優れた電
気二重層コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来技術】電気二重層コンデンサは、電極と電解液の
界面においてイオンの分極によりできる電気二重層を利
用したコンデンサであり、コンデンサと電池の両方の機
能を兼ね備えたものである。
【0003】このような電気二重層コンデンサは、従来
のコンデンサと比較して発生する単位体積当たりの静電
容量が数千倍に及ぶとともに、メンテナンスフリーであ
り、環境汚染を招く恐れがないことから、小型のメモリ
ーバックアップ電源や大容量のモーター等の補助電源等
として、急速にその需要が伸びている。
【0004】一般に、このような電気二重層コンデンサ
の構造は、複数の電解液を含浸させた固形状活性炭質電
極間に形成された絶縁性の多孔質セパレータにて前記固
形状活性炭質電極間を絶縁するとともに、該積層体の上
下面に集電体を形成し、該集電体を通して電気を充放電
することにより、該集電体間に静電容量を発生するもの
である。
【0005】従来、このような固形状活性炭質構造体と
しては、例えば、活性炭等の炭素成分と、四フッ化エチ
レン樹脂又は含フッ素重合体等の有機樹脂を混練してロ
ール成形法や圧縮成形法等、公知の成形手段でシート状
に成形したもの等が用いられていた。
【0006】このような電気二重層コンデンサにおいて
は、高容量化および小型化が求められ、静電容量を高め
ることが要求されている。このような要求に対し、例え
ば、特開平8−119614号公報によれば、電極材料
として高い比表面積を有する活性炭を用いることによ
り、コンデンサの高静電容量化が可能であることが開示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電気二重層コンデンサ
の機械的な信頼性を高める上では、コンデンサの電極
は、コンデンサ製造時の取り扱いに支障のない保形性を
有すること、また、コンデンサを使用する際に生じうる
振動等により破損しないことが求められ、このために、
電極の強度を高くする必要がある。
【0008】しかしながら、特開平8−119614号
公報によれば、高い比表面積を有するためにコンデンサ
の静電容量を増加させることができるものの、活性炭電
極の機械的な強度が低下してしまい、振動等により破損
する恐れがあるため、コンデンサの機械的な信頼性が損
なわれるという問題があった。そのため、実用的な活性
炭の比表面積は、せいぜい1400m2 /g程度であ
り、コンデンサの静電容量も低いものであった。
【0009】従って、本発明の目的は、高い比表面積を
有すると同時に、保形性や振動等に対する機械的耐久性
に優れた固形状活性炭質構造体を得るとともに、これを
電気二重層コンデンサの電極として用いることにより高
い静電容量を有し、かつ機械的信頼性の高い電気二重層
コンデンサを得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
に対して鋭意研究の結果、比表面積の高い活性炭によっ
て形成される固形状活性炭質層と、比較的比表面積の低
い活性炭によって形成され高強度を有する固形状活性炭
質層とを積層することによって、ガス吸着剤やフィルタ
として高性能であり、また、これを電気二重層コンデン
サの電極として用いることにより高容量を有するととも
に保形性や振動等に対する耐久性に優れた電気二重層コ
ンデンサが作製可能であることを知見し、本発明に至っ
た。
【0011】すなわち、本発明の固形状活性炭質構造体
は、窒素吸着法(BET法)による比表面積が1500
〜3000m2 /gの活性炭を主成分とする第1固形状
活性炭質層と、前記比表面積が500〜1400m2
gの活性炭を主成分とする第2固形状活性炭質層との積
層体からなることを特徴とするものである。
【0012】ここで、前記第1固形状活性炭質層と、前
記第2固形状活性炭質層との界面が、焼結によって固着
していることが望ましい。
【0013】また、前記第1固形状活性炭質層の総厚み
(t1 )と、前記第2固形状活性炭質層の総厚み
(t2 )との比(t2 /t1 )は、0.2〜4であるこ
とが望ましく、前記積層体の最外層が前記第2固形状活
性炭質層からなることが望ましい。
【0014】また、本発明の電気二重層コンデンサは、
電解液を含浸した少なくとも2 枚の固体状活性炭質電極
と、該2つの固体状活性炭質電極間配設、積層された絶
縁性の多孔質セパレータと、該積層体の上下面に配設さ
れた集電体とを具備する電気二重層コンデンサにおい
て、前記固形状活性炭質電極が、窒素吸着法(BET
法)による比表面積が1500〜3000m2 /gの活
性炭を主成分とする第1固形状活性炭質層と、前記比表
面積が500〜1400m2 /gの活性炭を主成分とす
る第2固形状活性炭質層との積層体からなることを特徴
とするものである。
【0015】さらに、本発明の電気二重層コンデンサの
製造方法は、窒素吸着法(BET法)による比表面積が
2100〜5000m2 /gの炭素を主原料とする第1
固形状活性炭質シートと、前記比表面積が700〜20
00m2 /gの炭素を主原料とする第2固形状活性炭質
シートとを作製する工程と、前記第1固形状活性炭質シ
ートと前記第2固形状活性炭質シートとを積層した後、
該積層体を炭化、賦活して固形状活性炭質電極を形成す
る工程と、少なくとも2枚の固形状活性炭質電極間に多
孔質セパレータが介在するように積層するとともに、該
積層体の上下面に集電体を形成する工程と、前記固形状
活性炭質電極内に電解液を含浸する工程と、を具備する
ことを特徴とするものである。
【0016】また、前記第1固形状活性炭質シートと前
記第2固形状活性炭質シートとを積層する工程におい
て、該積層体の最外層に前記第2固形状活性炭質シート
を配置して積層することが望ましい。
【0017】
【作用】電気二重層コンデンサにおいて、活性炭を主成
分とする電極を用いる場合、活性炭と電解液との界面に
電気二重層が形成されるため、電極内に含まれる活性炭
粒子が有する比表面積がコンデンサの静電容量に大きく
関与する。具体的には、コンデンサの静電容量は、電極
内に含まれる活性炭の比表面積が増すに伴って増加する
が、活性炭の比表面積が1500m2 /g以上になると
急激に静電容量が増加するものである。
【0018】一方、構造体としては、電極内に含まれる
活性炭の比表面積が増すに伴って機械的な特性が低下す
る傾向にあり、構造体としての保形性を保つためには活
性炭の強度が3点曲げ強度で300gf/mm2 以上で
あることが望ましく、そのために活性炭の比表面積は1
400m2 /g以下とする必要がある。本発明によれ
ば、固形状活性炭質構造体が、高比表面積を有する活性
炭を主成分とする層と、高い強度を有する構造体との積
層体からなることが大きな特徴である。すなわち、第1
固形状活性炭質層が活性炭粒子の内部に非常に高い比表
面積を有することから、吸着剤や濾過剤等としての性能
や電気二重層コンデンサの静電容量の増加等、各種用途
での性能が向上するとともに、第2固形状活性炭質層
は、比較的に緻密な活性炭粒子からなることから機械的
強度も高く、構造体としては、保形性、耐久性等の機械
的強度に優れたものとなる。
【0019】本発明によれば、上記2つの特性を有する
層の積層体からなるために、これらの特性を兼ね備えた
優れた特性の構造体および電気二重層コンデンサの電極
となる。
【0020】また、前記固形状活性炭質構造体を電気二
重層コンデンサの分極性電極とした場合、電極内の活性
炭粒子が高い比表面積を有することから電極と電解液と
の接点が増加し、電解液と電極との界面に生じる電気二
重層が多くでき、高い静電容量を得ることができるとと
もに、保形性、耐久性等の機械的強度に優れ、機械的信
頼性の高い電気二重層コンデンサが得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明によれば、前記固形状活性
炭質構造体が、窒素吸着法(BET法)による比表面積
が1500〜3000m2 /gの活性炭を主成分とする
第1固形状活性炭質層( 以下、第1活性炭層と略す。)
と、前記比表面積が500〜1400m2 /gの活性炭
を主成分とする第2固形状活性炭質層( 以下、第2活性
炭層と略す。) との積層体からなることが大きな特徴で
ある。これにより、活性炭層の比表面積を高めることが
できるとともに、構造体の保形性、耐久性等の機械的強
度が向上する。
【0022】また、かかる構造体によっては、3点曲げ
強度が300gf/mm2 以上、特に600gf/mm
2 以上に高めることができる。
【0023】ここで、前記第1活性炭層と、前記第2活
性炭層とは、同時焼成により形成されることが望まし
く、その界面は焼結によって固着していることが望まし
い。
【0024】また、前記第1活性炭層の総厚み(t1
と、前記第2活性炭層の総厚み(t2 )との比(t2
1 )は、0.2〜4であることが望ましく、これによ
り、活性炭層の比表面積を高め、保形性等の機械的特性
との両方の特性を実用的な範囲とすることができる。
【0025】さらに、前記第1活性炭層と前記第2活性
炭層との積層は、少なくとも1層ずつ配置され、また、
複数層を積層したものでもよいが、単独の構造体として
の保形性を高める上では、前記第1固形状活性炭質層を
前記第2固形状活性炭質層によって挟持した構造が望ま
しい。
【0026】本発明の固形状活性炭質構造物における各
活性炭質層は、高い比表面積を有する活性炭粒子と、該
活性炭粒子を結合するために配合された炭素成分とから
なるものである。
【0027】なお、バインダとして添加される炭素成分
は、活性炭粒子間に存在するが、各活性炭層中に占める
割合が、5〜50重量%であることが望ましく、これに
より活性炭粒子間の焼結性および結合性を高めることが
できる。
【0028】次に、本発明の固形状活性炭質構造体を得
る方法について説明する。まず、第1固形状活性炭質シ
ート( 以下第1シートと略す。) を形成するための窒素
吸着法(BET法)による比表面積が2100〜500
0m2 /gの炭素原料と、第2固形状活性炭質シート(
以下第2シートと略す。) を形成するための窒素吸着法
(BET法)による比表面積が700〜2000m2
gの炭素原料とを準備する。
【0029】炭素原料としては、ヤシ殻、木材、樹脂等
に対して薬品賦活やガス賦活により作製される活性炭が
高比表面積を有することから好適であり、それ以外にも
カーボンブラック、カーボンファイバー、石炭等が使用
できる。また、その形状は、球状、フレーク状、突起状
あるいは不定形があり、特に限定するものではなく、ま
た、粉末、粒状、顆粒状のいずれであってもよく、さら
に、その粒径は5〜50μmであることが望ましい。
【0030】上記の各活性炭原料に所定量の有機バイン
ダを焼成後の炭素成分量が5〜50重量%となる量で添
加、混合する。有機バインダとしては、フェノール、テ
フロン、コールタール、ポリビニルブチルアルコール
(PVB)、ポリビニルホルマール(PVFM)等のポ
リビニルアセタール、酢酸ビニル等の公知の有機バイン
ダが挙げられ、とりわけ成形性および得られる固形状活
性炭質構造体の強度の点から、ポリビニルブチルアルコ
ール(PVB)が最も望ましい。
【0031】得られた成形用原料をそれぞれプレス成形
法、ドクターブレード法、押し出し成形法、カレンダー
ロール法、ロール成形法等の公知の成形手段により所定
形状に成形して第1シートと第2シートを作製する。成
形方法としては、生産性の高いテープ状の成形が容易で
あるとともに、成形体の密度が高くできるロール成形が
好適に使用できる。
【0032】得られた2種類のシートを前述したような
所望の順序で積層し、60〜100℃、200〜500
kg/cm2 にて熱圧着することにより一体化する。こ
の時、積層体の焼成により得られる構造体の保形性を保
つためには、前記積層体の最外層に第2シートを配置し
て積層することが望ましい。
【0033】次に、前記積層体を非酸化性雰囲気中、6
00〜1200℃、特に700〜900℃で炭化熱処理
して有機バインダ成分を炭化させるとともに、活性炭間
を焼結一体化させる。焼成温度を上記範囲に限定した理
由は、600℃よりも低いと粒子間の焼結が不十分で構
造体の強度が低下するためであり、逆に1200℃より
も高いと、焼結が進行しすぎてしまい、活性炭の比表面
積を制御することが困難となるためである。
【0034】さらに、大気中、300〜600℃、特に
350〜500℃で賦活熱処理することにより、炭化熱
処理により焼結が進行し減少した細孔を酸化により再度
増加させることができ、特定の比表面積および細孔径を
有する固形状活性炭質構造体を得ることができる。
【0035】次に、本発明の電気二重層コンデンサの一
例として、その概略断面図である図1に基づいて説明す
る。
【0036】図1によれば、電気二重層コンデンサ1
は、電解液を含浸した2枚の固形状活性炭質構造体から
なる固形状活性炭質電極( 以下、電極と略す。) 2間に
絶縁性の多孔質セパレータ (以下、セパレータと略
す。) 3が形成されている。また、電極2の上下面には
集電体4が形成され、さらに、図1によれば、電極2お
よびセパレータ3の両端部は、封止部材5によって外部
から封止されている。
【0037】電極2を構成する前記固体状活性炭質構造
体は、窒素吸着法(BET法)による比表面積が150
0〜3000m2 /gの活性炭を主成分とする第1固形
状活性炭質層と、前記比表面積が500〜1400m2
/gの活性炭を主成分とする第2固形状活性炭質層との
積層体からなることが大きな特徴であり、これにより電
極中の活性炭を高比表面積となり高容量化ができるとと
もに、電極2の機械的な強度が向上することから、コン
デンサの機械的信頼性が向上する。なお、電極2内に含
まれる活性炭の比表面積が500m2 /gより小さいと
コンデンサの静電容量は極端に低下する。
【0038】ここで、前記第1活性炭層と前記第2活性
炭層との界面が焼結によって固着していることが望まし
く、また、コンデンサの静電容量を高め電極の機械的強
度を実用上問題ない程度とするためには、前記第1活性
炭層の総厚み(t1 )と、前記第2活性炭層の総厚み
(t2 )との比(t2 /t1 )が、0.2〜4であるこ
とが望ましい。
【0039】さらに、電極2の集電体4と接する面は、
電極の製造時の保形性および集電体4の作製の容易さの
点で、第2活性炭層により形成されることが望ましい。
【0040】また、電極2は、板状であることが望まし
く、また、前記固形状活性炭質構造体からなる電極は、
機械的な信頼性の点で3点曲げによる強度が300gf
/mm2 以上、特に600gf/mm2 以上であること
が望ましい。
【0041】電極2中に含浸される電解液としては、硫
酸や硝酸等の水溶液や、プロピレンカーボネート、γ−
ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、エチ
レンカーボネート、スルホラン、3−メチルスルホラン
等の有機溶媒と4級アンモニウム塩、4級スルホニウム
塩、4級ホスホニウム塩等の電解質を組み合わせた有機
溶液が使用可能である。
【0042】また、セパレータ3は、パルプやポリエチ
レン、ポリプロピレン等の有機フィルムまたはガラス繊
維不織布等およびセラミックス等により形成され、電極
2間を絶縁するために形成されるものであるが、電極2
内に含有される前記電解液中のイオンを透過させること
ができる多孔質体により形成される。
【0043】さらに、集電体4は、導電性を有する導電
性ブチルゴム、アルミ箔、アルミのプラズマ溶射等によ
り形成され、電極2との間で電荷をやり取りすることが
できる。また、封止部材5は、合成ゴム等により構成さ
れ、集電体4および封止部材5によって電極2に含まれ
る電解液が外部に漏れることを防止する。
【0044】上記のような電気二重層コンデンサを作製
する方法の一例について説明する。まず、上述したよう
に第1のシートと第2のシートを積層後、炭化処理、賦
活処理して作製した固形状活性炭質構造体を2枚以上準
備する。該構造体の外周表面に封止用部材5を配置する
とともにセパレータ3を介して前記固形状活性炭質構造
体を積層し、前記構造体に電解液を含浸させ、固形状活
性炭質電極2を形成する。そして、該積層体の上下面に
集電体4を形成するための成分を含むペーストを塗布し
て焼成したり、板状の集電体4を貼り付けたり、または
溶射等により集電体4を形成することにより電気二重層
コンデンサを作製できる。
【0045】また、他の方法として、前記固形状活性炭
質構造体を作製するためのシートとセパレータとを積層
し、同時焼成することも可能であるが、この場合、前記
セパレータは、同時焼成により変質しない耐熱性を有す
ることが望ましく、また、第2のシート−第1のシート
−セパレータ−第1のシート−第2のシートと配置して
積層、焼成することにより、少ない積層数で保形性の良
いコンデンサを得ることができる。
【0046】
【実施例】本発明の固形状活性炭質基板及びそれを用い
た電気二重層コンデンサを以下のようにして評価した。
【0047】まず、表1に示す比表面積を有する活性炭
原料に対して、ポリビニルブチルアルコール(PVB)
を活性炭の比表面積1000m2 /gあたり600gと
なるように添加し、高速混合攪拌機にて攪拌混合、造粒
した後、篩別した。
【0048】次に、得られた成形用原料をそれぞれロー
ル成形により成形し、長辺100mm、短辺70mmの
平板状の成形体として、高比表面積の第1シートと低比
表面積の第2シートとを作製した。その後、第1シート
を2枚の第2シートで挟持して配置、積層し、80℃、
300kg/cm2 の条件で熱圧着、一体化させた積層
体を得た。
【0049】得られた積層体に対して、真空中、900
℃で10分間炭化熱処理を行った後、大気中、450℃
で180分間賦活熱処理を行い、縦90mm、横60m
m、構造体の厚さ3mmの固形状活性炭質構造体を作製
した。なお、第1活性炭層の総厚みt1 と第2活性炭層
の総厚みt2 との比(t2 /t1 )を表1に示したが、
(t2 /t1 )の変化は、各シートの厚みを変更するこ
とにより調整した。
【0050】得られた固形状活性炭質構造体について、
JISR1601に従い、室温における3点曲げ強度を
測定した。測定に際しては、第2活性炭層の表面側にピ
ンを押し当てて測定した。結果は、表1に示した。
【0051】次に、前記固形状活性炭質構造体2枚に対
し、炭酸プロピレン溶液を溶媒とした過塩素酸リチウム
1mol/l電解液を含浸させた後、93mm×63m
m×0.3mmのガラス繊維不織布からなる多孔質セパ
レータを介して積層し、その上下面に93mm×63m
m×0.5mmのアルミニウム製集電体を積層し、さら
に、絶縁性のブチルゴム製封止部材で該積層体を固定一
体化して、電気二重層コンデンサを作製した。
【0052】得られた電気二重層コンデンサについて、
2.5Vの電圧で30分間充電した後、3mA/cm2
の定電流放電法にて電極単位重量当たりの静電容量(F
/g)を求めた。結果は、表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】表から明らかなように、電極内の第1活性
炭層に含まれる活性炭の比表面積が3000m2 /gよ
り高い試料No.1では、強度が300gf/mm2
り低くなり、また、電極内の第1活性炭層に含まれる活
性炭の比表面積が1500m2 /gより低い試料No.
17では、静電容量が20F/gより小さいものであっ
た。また、電極内の第2活性炭層に含まれる活性炭の比
表面積が700m2 /gより低い試料No.2、8にお
いても、コンデンサの静電容量が低下した。さらに、電
極内の第2活性炭層に含まれる活性炭の比表面積が14
00m2 /gより高い試料No.16では、強度が30
0gf/mm2 より低くなり、試料No.12において
は、取り扱いにより破損してしまった。
【0055】これに対して、本発明に基づく試料では、
3点曲げ強度が300gf/mm2以上、静電容量が2
0F/g以上の高い静電容量を得ることができた。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の固形状活
性炭質構造体およびそれを用いた電気二重層コンデンサ
並びにその製造方法によれば、静電容量を大きくするこ
とができるとともに、機械的強度を高くすることがで
き、振動等に対する耐久性に優れた固形状活性炭質構造
体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気二重層コンデンサの概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1 電気二重層コンデンサ 2 固形状活性炭質電極 3 多孔質セパレータ 4 集電体 5 封止部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G032 AA06 BA05 GA06 GA12 4G046 HA01 HA02 HA03 HA05 HB00 HB01 HB05 HC12

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒素吸着法(BET法)による比表面積が
    1500〜3000m2 /gの活性炭を主成分とする第
    1固形状活性炭質層と、前記比表面積が500〜140
    0m2 /gの活性炭を主成分とする第2固形状活性炭質
    層との積層体からなることを特徴とする固形状活性炭質
    構造体。
  2. 【請求項2】前記第1固形状活性炭質層と、前記第2固
    形状活性炭質層との界面が、焼結によって固着している
    ことを特徴とする請求項1記載の固形状活性炭質構造
    体。
  3. 【請求項3】前記第1固形状活性炭質層の総厚み
    (t1 )と、前記第2固形状活性炭質層の総厚み
    (t2 )との比(t2 /t1 )が、0.2〜4であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の固形状活性炭
    質構造体。
  4. 【請求項4】前記積層体の最外層が前記第2固形状活性
    炭質層からなることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか記載の固形状活性炭質構造体。
  5. 【請求項5】電解液を含浸した少なくとも2 枚の固体状
    活性炭質電極と、該2つの固体状活性炭質電極間に配
    設、積層された絶縁性の多孔質セパレータと、前記積層
    体の上下面に配設された集電体とを具備する電気二重層
    コンデンサにおいて、前記固形状活性炭質電極が、窒素
    吸着法(BET法)による比表面積が1500〜300
    0m2 /gの活性炭を主成分とする第1固形状活性炭質
    層と、前記比表面積が500〜1400m2 /gの活性
    炭を主成分とする第2固形状活性炭質層との積層体から
    なることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  6. 【請求項6】前記第1固形状活性炭質層と、前記第2固
    形状活性炭質層との界面が、焼結によって固着している
    ことを特徴とする請求項5記載の電気二重層コンデン
    サ。
  7. 【請求項7】前記第1固形状活性炭質層の総厚み
    (t1 )と、前記第2固形状活性炭質層の総厚み
    (t2 )との比(t2 /t1 )が、0.2〜4であるこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の電気二重層コ
    ンデンサ。
  8. 【請求項8】前記積層体の最外層が前記第2固形状活性
    炭質層からなることを特徴とする請求項5乃至7のいず
    れか記載の電気二重層コンデンサ。
  9. 【請求項9】窒素吸着法(BET法)による比表面積が
    2100〜5000m2 /gの炭素を主原料とする第1
    固形状活性炭質シートと、前記比表面積が700〜20
    00m2 /gの炭素を主原料とする第2固形状活性炭質
    シートとを作製する工程と、前記第1固形状活性炭質シ
    ートと前記第2固形状活性炭質シートとを積層した後、
    該積層体を炭化、賦活して固形状活性炭質電極を形成す
    る工程と、前記工程で得られた少なくとも2枚の固形状
    活性炭質電極間に多孔質セパレータを介在させて積層す
    るとともに、該積層体の上下面に集電体を形成する工程
    と、前記固形状活性炭質電極内に電解液を含浸する工程
    と、を具備することを特徴とする電気二重層コンデンサ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】前記第1固形状活性炭質シートと前記第
    2固形状活性炭質シートとを積層する工程において、最
    外層に前記第2固形状活性炭質シートを配置して積層す
    ることを特徴とする請求項9記載の電気二重層コンデン
    サの製造方法。
  11. 【請求項11】前記第1固形状活性炭質シートの総厚み
    (t1 )と、前記第2固形状活性炭質シートの総厚み
    (t2 )との比(t2 /t1 )が、0.2〜4であるこ
    とを特徴とする請求項9または10に記載の電気二重層
    コンデンサの製造方法。
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