JP2000251390A - カーオーディオシステム及びその制御方法 - Google Patents

カーオーディオシステム及びその制御方法

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JP2000251390A
JP2000251390A JP11053248A JP5324899A JP2000251390A JP 2000251390 A JP2000251390 A JP 2000251390A JP 11053248 A JP11053248 A JP 11053248A JP 5324899 A JP5324899 A JP 5324899A JP 2000251390 A JP2000251390 A JP 2000251390A
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bus
signal
audio signal
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悟 金沢
Sadafumi Hamashima
貞文 浜島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部機器からの音声データをディジタル信号
のままメインユニットに送ることで、外部機器を制御す
る制御用信号のラインと音声データのラインを共通に
し、構成を単純化するとともに、音質の劣化を防ぎ、メ
インユニット内での音声データの加工を容易にする。 【解決手段】 インターフェース部3は、一定量Qの音
声データを一定周期Tで音声データ用バッファ21に送
信すると、音声データ制御部22に送信の終了を通知す
る。音声データ制御部22は、音声データ用バッファ2
1のデータを送信用バッファ12へ転送する。バス変換
部1は、送信用バッファ12内に格納された一定量Qの
音声データを、メインユニットMから一定周期Tで送ら
れて来る要求に応じて、バスB経由でメインユニットM
へ送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カーオーディオ
システムにかかわる技術の改良に関するもので、より具
体的には、外部機器を制御する制御用信号のラインと音
声データのラインとを共通にしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車などに搭載し、CD
(コンパクトディスク)などに記録された音声を再生す
るカーオーディオシステムが知られている。このような
カーオーディオシステムの構成として、音源選択やボリ
ューム調整といった各種制御を行うメインユニットと、
CDチェンジャー等の外部機器とを、コンピュータ等で
使うようなバスで接続するものが考えられる。
【0003】このような構成では、メインユニットと外
部機器との間で、再生コマンドなどの情報を受け渡しす
るための通信が、上記のバスを介して行われ、カーナビ
ゲーションシステムや車載用コンピュータとの親和性が
向上する。そして、このようなカーオーディオシステム
において、外部機器から送られる音声をメインユニット
経由でスピーカ等から再生する場合、従来では、外部機
器内でCD等の記録媒体から読み取られたディジタル音
声データを、アナログ音声信号等に変換したうえ、メイ
ンユニットに送信する必要があった。
【0004】ここで、図8は、上記のような従来のカー
オーディオシステムにおける外部機器の一例として、C
D再生用のCDドライブの構成例を示す機能ブロック図
である。この例では、メインユニットから送られる再生
コマンドが、バス変換部10及びインターフェース部3
0を通じてメカ制御用CPU40に送られる。そして、
このメカ制御用CPU40からの制御にしたがって、サ
ーボプロセッサ50が、ドライバ60を通じて、トラッ
キングサーボ、フォーカスサーボ、スピンドルサーボと
いったサーボ機構を制御する。
【0005】また、光学ピックアップで読み取られた信
号は、RFアンプ70で増幅され、サーボプロセッサ5
0へフィードバックされるとともに、信号処理部80で
分流され、その1つは信号変換部20でアナログ音声信
号に変換されたうえ、アナログのオーディオ出力ライン
へ出力される。また、信号処理部80で分流された他の
信号の流れは、制御のためメカ制御用CPU40やデコ
ーダ90などへ送られる。
【0006】また、上記のような構成において、外部機
器から送られる音声を再生する場合、従来では、1回に
1曲分あるいはそれ以上を要求するようなコマンドをメ
インユニットから送信し、外部機器内においてもそのコ
マンドをそのままメカ制御用CPUに送信していた。つ
まり、外部機器の音声を再生したい場合、まず、メイン
ユニット内で1曲分あるいはそれ以上の曲数を1度に要
求するような音楽再生用のコマンドが作られ、バスに送
信される。そして、そのコマンドは、外部機器で受け取
られると、バス変換部10、インターフェース部30を
介して、メカ制御用CPU40に送られる。この場合、
メカ制御用CPU40に送られた1回の音楽再生要求コ
マンドにより、1曲あるいはそれ以上の再生が行われて
いた。
【0007】また、上記のような従来技術では、図8に
示したようなCDドライブにおいて、メディアの傷等の
原因でデータの読み取りエラーが生じた場合、そのエラ
ー処理は、メカ制御用CPU40とこれによって制御さ
れるサーボプロセッサ50などのメカニズム部分(再生
手段と呼ぶ)において行われていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術では、メインユニットから外部機器を制
御するコントロール信号(制御用信号と呼ぶ)のライン
と、外部機器からメインユニットに音声信号を送るライ
ンとを別個独立に設ける必要があったため、機器構成が
複雑化するという問題点があった。
【0009】また、外部機器側でディジタル音声データ
をアナログ音声信号に変換していたため、外部機器内で
この変換のための手段や処理が必要となるだけでなく、
アナログ音声信号をそのまま伝送する場合と比べて、音
質の劣化が生じるという問題点があった。
【0010】さらに、メインユニット側では、音声信号
がアナログ音声信号で送られてくるため、そのままでは
DSP(デジタルシグナルプロセッサ)によるイコライ
ザ処理などのディジタル処理を行うことができず、音声
信号の加工が難しいという問題点があった。また、上記
のような従来技術では、外部機器において上記のような
コマンドにしたがって少なくとも1曲分再生中に、メイ
ンユニットで1曲先送り(トラックアップと呼ぶ)や1
曲戻し(トラックダウンと呼ぶ)の操作が行われた場
合、メインユニットから外部機器へ一旦再生をストップ
するコマンドを送る必要があった。すなわち、曲の再生
について、メインユニットから外部機器へ1曲以上の単
位で再生用コマンドが送られているため、上記のような
再生ストップのコマンドを送って再生を停止させた後、
更に改めて目的の位置からの再生を要求するコマンドを
送信する必要があり、処理が複雑化するという問題点が
あった。
【0011】また、上記のようにメインユニットから外
部機器へ1曲以上の単位で再生用コマンドが送られてい
るため、外部機器の再生手段において、メディアすなわ
ちディスクの傷や震動等でデータが途切れるなどのエラ
ーが発生した場合の処理が困難で、動作の安定性の確保
が難しいという問題点があった。
【0012】一方、メディアの傷等の原因でデータの読
み取りエラーが生じた場合の処理を再生手段のみで単独
で行うと、インターフェース部、バス変換部、メインユ
ニットといった他の部分において、エラー情報を認知し
たりこれに対応した動作を行うなどの処理が困難とな
り、円滑な処理に問題を生じる可能性もある。
【0013】この発明は、上記のような従来技術の問題
点を解決するために提案されたもので、その目的は、外
部機器からの音声データをディジタル信号のままメイン
ユニットに送ることで、外部機器を制御する制御用信号
のラインと音声データのラインを共通にし、構成を単純
化するとともに、音質の劣化を防ぎ、メインユニット内
での音声データの加工を容易にすることである。
【0014】また、本発明の他の目的は、メインユニッ
トからの音楽再生のコマンドを外部機器内で等時間間隔
に分離し、細分化して再生手段に送信することにより、
処理の効率化及び安定を図ることである。
【0015】また、本発明の他の目的は、データ読み取
りのエラー処理をバス変換部で行うことにより、エラー
の発生やエラー処理の内容をバス変換部やメインユニッ
トで認知できるようにし、多様なエラー処理及びシステ
ムの安定動作を容易にすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、再生しようとする音声信号を取
得するための第1のユニットと、制御用信号を使って前
記第1のユニットを制御すると共に、与えられた音声信
号を再生するための第2のユニットと、前記第1のユニ
ットと前記第2のユニットとの間で通信を行うためのバ
スと、を備えたカーオーディオシステムにおいて、前記
第1のユニットと前記第2のユニットとの間で、前記制
御用信号と前記音声信号とを、前記バスを経由してディ
ジタル形式でやり取りするように構成されたことを特徴
とする。請求項5の発明は、請求項1の発明を方法とい
う見方からとらえたもので、再生しようとする音声信号
を取得するための第1のユニットと、制御用信号を使っ
て前記第1のユニットを制御すると共に、与えられた音
声信号を再生するための第2のユニットと、前記第1の
ユニットと前記第2のユニットとの間で通信を行うため
のバスと、を備えたカーオーディオシステムを制御する
ためのカーオーディオシステムの制御方法において、前
記第1のユニットと前記第2のユニットとの間で、前記
制御用信号と前記音声信号とを、前記バスを経由してデ
ィジタル形式でやり取りするステップを含むことを特徴
とする。請求項2の発明は、請求項1記載のカーオーデ
ィオシステムにおいて、前記第1のユニットは、前記バ
スを介した信号のやり取りを制御するためのバス変換手
段と、前記バスを介して前記音声信号をやり取りするた
めの制御手段と、を備えたことを特徴とする。請求項6
の発明は、請求項2の発明を方法という見方からとらえ
たもので、請求項5記載のカーオーディオシステムの制
御方法において、前記第1のユニットにおいて前記バス
を介した信号のやり取りを制御するためのステップと、
前記第1のユニットにおいて前記バスを介して前記音声
信号をやり取りするためのステップと、を含むことを特
徴とする。請求項1,5,2,6の発明では、CDチェ
ンジャーなどの外部機器といった第1のユニットから、
メインユニットなどの第2のユニットへ音声信号を送る
ラインと、第2のユニットから第1のユニットへ制御用
信号を送るラインの両方を、共通のバスとして実現する
ことができる。すなわち、例えば外部機器からメインユ
ニットへ、音声信号がディジタル形式のまま転送され
る。このため、2系統のラインが不要となるだけでな
く、外部機器では、CDなどから読み取ったディジタル
形式の音声信号をアナログ形式に変換する機能を設ける
必要もなくなるので、全体の構成が単純化される。ま
た、再生される音質の劣化がなくなり、メインユニット
内での音声信号の加工も容易になる。
【0017】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
カーオーディオシステムにおいて、前記第1のユニット
は、記録媒体から音声信号を読み取るための再生手段を
備え、前記バス変換手段は、指定する記録媒体上のアド
レスから、予め決められた分量の音声信号を読み取らせ
るためのコマンドを、与えられる制御用信号の内容に応
じて、予め決められた時間間隔で前記再生手段へ送るた
めのコマンド分離手段を備えたことを特徴とする。請求
項7の発明は、請求項3の発明を方法という見方からと
らえたもので、請求項5又は6記載のカーオーディオシ
ステムの制御方法において、前記第1のユニットは、記
録媒体から音声信号を読み取るための再生手段を備え、
指定する記録媒体上のアドレスから、予め決められた分
量の音声信号を読み取らせるためのコマンドを、与えら
れる制御用信号の内容に応じて、予め決められた時間間
隔で前記再生手段へ送るためのステップを含むことを特
徴とする。請求項3,7の発明では、第2のユニットか
ら再生開始のコマンドが送られてくると、第1のユニッ
トでは、送られてきたコマンドに代えて、所定のブロッ
クごとの再生を指示するコマンドが一定時間間隔ごとに
再生手段に送られる。すなわち、第2のユニットは、再
生中にトラックアップやトラックダウンの操作が行われ
た場合も、停止コマンドを第1のユニットに送る必要が
ない。つまり、トラックアップなどの信号を受けた第1
のユニットでは、スタートアドレスを変化させた再生要
求のコマンドを再生手段に送るだけで対応できる。この
ため、第2のユニットが第1のユニットを制御するため
の処理が効率化される。また、第2のユニットで再生停
止の操作が行われ、その旨の信号が第1のユニットに送
られてきた場合も、第1のユニットでは、再生手段に再
生停止のコマンドを改めて送ることなく、再生要求コマ
ンドの送信を停止するだけで対応できる。このように、
再生の開始、スタートアドレスの指定、停止といった制
御を第1のユニット内で行うことにより、傷・震動等の
ため再生手段でエラーが発生した場合の処理も容易にな
り、システムの安定性も向上する。
【0018】請求項4の発明は、請求項1から3のいず
れか1つに記載のカーオーディオシステムにおいて、前
記バス変換手段は、前記音声信号の読み取りエラーが発
生したときにエラー処理を行うための手段を備えたこと
を特徴とする。請求項8の発明は、請求項4の発明を方
法という見方からとらえたもので、請求項5から7のい
ずれか1つに記載のカーオーディオシステムの制御方法
において、前記第2のユニットにおいて、前記音声信号
の読み取りエラーが発生したときにエラー処理を行うた
めのステップを含むことを特徴とする。請求項4,8の
発明では、第2のユニットのバス変換手段などでエラー
処理を行うことで、メディアの傷等の原因で音声信号の
読み取りエラーが生じた場合でも、エラーの発生や処理
内容などの情報が、バス変換手段やメインユニットで認
知可能となる。このため、システム各部による多様なエ
ラー処理が可能となり、システムの安定性が向上し、特
に、連続したエラーが続いた場合に実益が大きい。ま
た、このような構成を前記コマンド分離の手段や処理と
ともに用いれば、第2のユニットは再生開始やトラック
アップといった制御用信号を第1のユニットに送るだけ
で、スタートアドレスの変更やエラー処理を含む必要な
処理が第1のユニットで行われ、第2のユニットの負担
が軽減される。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、この発明のカーオーディオ
システム及びその制御方法の実施の形態(以下「実施形
態」という)について、図面を参照して具体的に説明す
る。なお、この実施形態を実現するための回路やマイク
ロコンピュータなどの構成要素については、具体的な構
成が各種考えられるので、以下では、この発明や実施形
態に含まれる個々の機能を実現する仮想的回路ブロック
を使って、この発明と実施形態とを説明する。
【0020】〔1.第1実施形態〕 〔1−1.構成〕まず、第1実施形態は、図1に示すよ
うに、外部機器DとメインユニットMとを、バスBで接
続したカーオーディオシステムである。このうち、外部
機器Dは、再生しようとする音声信号を取得するための
第1のユニットである。また、メインユニットMは、制
御用信号を使って外部機器Dを制御すると共に、与えら
れた音声信号を再生するための第2のユニットである。
【0021】また、バスBは、外部機器Dとメインユニ
ットMとの間で通信を行うためのものであり、メインユ
ニットMには、他の外部機器D2やバスB2を同時に接
続することもできる。そして、第1実施形態は、外部機
器DとメインユニットMとの間で、前記制御用信号と前
記音声信号とを、バスBを経由してディジタル形式でや
り取りするように構成されたものである。なお、本出願
において、ディジタル形式の音声信号を特に音声データ
と呼ぶ。
【0022】より具体的には、第1実施形態では、外部
機器Dのうち、バスBを介した信号のやり取りを制御す
るためのバス変換部に、音声信号のやり取りを制御する
ための制御手段を付加することにより、ディジタル音声
信号のバスBへの送信を可能にしている。
【0023】ここで、図2は、第1実施形態における外
部機器Dの具体的な構成を示す機能ブロック図である。
すなわち、外部機器Dは、バス変換部1と、音声データ
処理部2と、インタフェース部3と、メカ制御用CPU
4と、サーボプロセッサ5と、ドライバ6と、RFアン
プ7と、信号処理部8と、デコーダ9と、を備えてい
る。
【0024】このうちインタフェース部3は、外部機器
Dが外部との入出力を行うための入出力制御回路であ
る。また、メカ制御用CPU4は、図示しないハードウ
ェアメカニズムすなわち機構を制御するためのCPUで
あり、このメカ制御用CPU4とそれらメカニズムは、
記録媒体から音声信号を読み取るための再生手段を構成
している。なお、メカニズムとしては、図示はしない
が、ディスクのローディング機構、光学ピックアップや
その送り機構、スピンドルモータやこれらの制御回路や
各種センサなどが挙げられる。
【0025】また、ドライバ6は、図示しない光学ピッ
クアップ用のスレッドモータやトラッキングアクチュエ
ータ、フォーカスコイル、ターンテーブル用のスピンド
ルモータなどの機構を制御する部分である。また、サー
ボプロセッサ5は、ドライバ6を通じて、トラッキング
サーボ、フォーカスサーボ、スピンドルサーボといった
サーボ機構の働きを実現する部分である。
【0026】また、RFアンプ7は、前記光学ピックア
ップがCDなどの記録媒体から読み取ったピットパター
ンの信号を増幅する部分であり、RFアンプ7からの出
力は、信号処理部8に送られる他、サーボプロセッサ5
へフィードバックされる。また、信号処理部8は、増幅
された信号をクリッピングなどの処理によって予め決め
られた形式に変換し、メカ制御用CPU4及びデコーダ
9へ渡す部分である。また、デコーダ9は、信号処理部
8から渡された信号を予め決められた形式のディジタル
音声データに変換する部分である。
【0027】また、バス変換部1は、バスBを介した信
号のやり取りを制御するためのバス変換手段であり、よ
り具体的には、バス変換制御部11と、送信用バッファ
12と、を備えている。このうちバス変換制御部11
は、インタフェース部3とバスBとの間で、電圧変換や
パケット制御などの処理を行う部分である。また、送信
用バッファ12は、インタフェース部3や音声データ処
理部2から送信用信号が渡されるタイミングと、バスB
上の転送タイミングとの調整を行うための、例えばFI
FOバッファである。
【0028】また、音声データ処理部2は、バスBを介
して音声データをやり取りするための制御手段であり、
より具体的には、音声データ用バッファ21と、音声デ
ータ制御部22と、を備えている。このうち音声データ
用バッファ21は、インタフェース部3から音声データ
を渡されるタイミングと、バス変換部1が音声データを
バスBに送り出すタイミングとを調整するための、例え
ばFIFOバッファである。また、音声データ制御部2
2は、予め決められた転送ペース等の条件を満たすよう
に、音声データをバス変換部1に渡す制御を行う部分で
ある。
【0029】〔1−2.作用〕上記のように構成された
本実施形態は、次のように作用する。 〔1−2−1.全体的作用〕第1実施形態では、メイン
ユニットMから送られた再生コマンドが、バス変換部1
及びインターフェース部3を通じてメカ制御用CPU4
に送られると、メカ制御用CPU4からの制御にしたが
って、サーボプロセッサ5が、ドライバ6を通じて、ト
ラッキングサーボ、フォーカスサーボ、スピンドルサー
ボといったサーボ機構を制御する。
【0030】また、光学ピックアップで読み取られた信
号は、RFアンプ7で増幅され、サーボプロセッサ5へ
フィードバックされるとともに、信号処理部80で変換
され、制御のためメカ制御用CPU4へ渡される他、デ
コーダ9で所定の形式のディジタル音声データに変換さ
れたうえ、インタフェース部3を経て音声データ処理部
2へ渡される。
【0031】音声データ処理部2では、予め決められた
転送ペースにしたがったメインユニットMからの要求に
したがって、音声データがバス変換部1へ送られ、バス
変換部1では、インタフェース部3から渡される他の信
号のやり取りと共に、音声データもバスBからメインユ
ニットMへ送られる。
【0032】〔1−2−2.音声データ送信の手順〕続
いて、第1実施形態における音声データ送信の手順をよ
り具体的に説明する。まず、図3は、第1実施形態にお
ける処理手順を示すフローチャートである。すなわち、
この手順では、インターフェース部3は、一定量Qの音
声データを一定周期Tで音声データ用バッファ21に送
信する(ステップ31)。そして、この一定量Qの送信
が終了すると、インターフェース部3は音声データ制御
部22に送信の終了を通知する(ステップ32)。
【0033】そして、音声データ制御部22は、音声デ
ータ用バッファ21のデータを送信用バッファ12へ転
送する(ステップ33)。また、バス変換部1は、送信
用バッファ12内に格納された一定量Qの音声データ
を、メインユニットMから一定周期Tで送られて来る要
求に応じて、バスB経由でメインユニットMへ送信する
(ステップ34)。以上の制御により、バスBを経由し
たディジタル音声データの送信が可能となる。
【0034】〔1−3.効果〕以上のようにして、第1
実施形態では、外部機器DからメインユニットMへ音声
データを送るラインと、メインユニットMから外部機器
Dへ制御用信号を送るラインの両方を、共通のバスBと
して実現することができる。このため、外部機器Dから
メインユニットMへ、音声データがディジタル形式のま
ま転送される。この結果、2系統のラインが不要となる
だけでなく、外部機器Dでは、CDなどから読み取った
ディジタル形式の音声データをアナログ形式に変換する
機能を設ける必要もなくなるので、全体の構成が単純化
される。また、再生される音質の劣化がなくなり、メイ
ンユニットM内ではDSP等を用いたディジタル処理を
活用した音声データの加工も容易になる。
【0035】〔2.第2実施形態〕次に第2実施形態
は、第1実施形態の構成に加え、図4に示すように、バ
ス変換部1にコマンド分離部13を付加することによ
り、音楽の再生を要求するコマンドを等時間間隔に分離
してメカ制御用CPU4に送信することを可能にしたも
のである。ここでいう分離は、メインユニットMから制
御用信号として送られたコマンドを、全体として等値の
複数のコマンドに置き換えることである。
【0036】すなわち、コマンド分離部13は、指定す
る記録媒体上のアドレスから、予め決められた分量の音
声信号を読み取らせるためのコマンドを、与えられる制
御用信号の内容に応じて、予め決められた時間間隔で前
記再生手段へ送るためのコマンド分離手段である。
【0037】この第2実施形態では、メインユニットM
から再生開始のコマンドが送られてくると、外部機器D
では、コマンド分離部13が、所定のブロックごとの再
生を指示するコマンドを一定時間間隔ごとに、メカ制御
用CPU4に送る処理を開始する。
【0038】ここで、このコマンド分離部13を使って
行われる処理手順を図5のフローチャートに示す。すな
わち、この手順において、コマンド分離部13は、メイ
ンユニットから1曲分(Xブロック分)の音楽を要求す
るコマンドを受け取ると、これを1ブロック分の音楽再
生を要求する複数のコマンドに変換し、変換後の個々の
コマンドを順次インターフェース部3へ送信する(ステ
ップ51)。
【0039】その後、コマンド分離部13は、音声デー
タ処理部22から、1ブロック分のデータを受け取った
旨の通知を受けると(ステップ52)、残りブロック数
を1減算し、0でない場合は(ステップ53)、読み取
りの対象とするアドレス(スタートアドレスと呼ぶ)を
1加算し(ステップ54)、再び次の1ブロック分の音
楽再生を要求するコマンドを送信する処理を繰り返す
(ステップ51)。以上の処理は、残りブロック数が0
になるまで繰り返される(ステップ53)。
【0040】このような第2実施形態では、メインユニ
ットMは、再生中にトラックアップやトラックダウンの
操作が行われた場合も、停止コマンドを外部機器Dに送
る必要がない。つまり、トラックアップなどの信号を受
けた外部機器Dでは、コマンド分離部13が、スタート
アドレスを変化させた再生要求のコマンドをメカ制御用
CPU4に送るだけでトラックアップなどの処理を実行
することができる。このため、メインユニットMが外部
機器Dを制御するための処理が効率化される。
【0041】また、メインユニットMで再生停止の操作
が行われ、その旨の信号が外部機器Dに送られてきた場
合も、外部機器Dでは、メカ制御用CPU4に再生停止
のコマンドを改めて送ることなく、コマンド分離部13
において再生要求コマンドの送信を停止するだけで対応
できる。このように、第2実施形態では、再生の開始、
スタートアドレスの指定、停止といった制御を外部機器
D内で行うことにより、傷・震動等のためメカ制御用C
PU4以降の再生手段でエラーが発生した場合の処理も
容易になり、システムの安定性も向上する。
【0042】〔3.第3実施形態〕また、第3実施形態
は、第2実施形態の構成に加え、図6に示すように、バ
ス変換部1に傷処理部14を付加したもので、この傷処
理部14は、音声信号の読み取りエラーが発生したとき
にエラー処理を行うための手段である。このように、デ
ータ読み取りのエラー処理をバス変換部1で行うことに
より、メディアの傷等の原因で音声信号の読み取りエラ
ーが生じた場合でも、エラーの発生やエラー処理の内容
をバス変換部1やメインユニットMで認知可能となり、
多様なエラー処理及びシステムの安定動作が容易にな
る。
【0043】ここで、傷処理部14を使った具体的な処
理手順を図7に示す。すなわち、この手順では、まず、
コマンド分離部13が、メインユニットから1曲分の音
楽再生を要求するコマンドを受け取ると、これを1ブロ
ック分の音楽再生を要求する複数のコマンドに変換し、
変換後の個々のコマンドを順次インターフェース部3へ
送信する(ステップ71)。
【0044】ここで、このコマンドで要求しているアド
レスのブロックについて、記録媒体の傷等が原因でデー
タの読み取りエラーが発生したとする(ステップ7
5)。この場合、メカ制御用CPU4などの再生手段が
これを検知してインターフェース部3に通知し、更にイ
ンターフェース部3は、データ読み取りエラーが発生し
たことをバス変換部1に通知する。そして、傷処理部1
4は、この情報を受け取り、アドレスをXブロック分、
すなわちエラー処理に必要な適切なブロック数分加算し
た値をスタートアドレスとし(ステップ76)、このス
タートアドレスから再び1ブロック分の音楽再生を要求
するコマンドを送信するようコマンド分離部13に通知
する(ステップ71)。
【0045】このような第3実施形態では、システム各
部による多様なエラー処理、特に上記の例ではバス変換
部1によるエラー処理が可能となり、システムの安定性
が向上し、特に、自動車の悪路走行時のように連続した
エラーが続いた場合に実益が大きい。また、このような
構成をコマンド分離部13とともに用いることで、メイ
ンユニットMは再生開始やトラックアップといった制御
用信号を外部機器Dに送るだけで、スタートアドレスの
変更やエラー処理を含む必要な処理が外部機器Dで行わ
れ、メインユニットMの負担が軽減される。
【0046】〔4.他の実施の形態〕なお、この発明は
上に述べた実施形態に限定されるものではなく、次に例
示するような他の実施の形態も含むものである。例え
ば、上記各実施形態に示した構成や動作手順は一例に過
ぎない。より具体的な例を挙げれば、第1のユニットは
同時に複数使うこともでき、例えばある外部機器はメイ
ンユニットへディジタル音声データを送信するように
し、他の外部機器は従来のようにアナログ音声信号をメ
インユニットに送るようにしてもよい。
【0047】また、バスBの具体的な種類は自由である
が、USBのようにいもづる式のデイジーチェーン接続
が可能なバスを用いれば、メインユニットなどをハブと
したスター型配線よりも配線がすっきり簡潔になるとい
う利点がある。また、本発明のカーオーディオシステム
は、移動体全般に適用可能であり、例えば二輪車などに
搭載するものも含む。
【0048】また、メカニズムなどを含む再生手段、そ
のような再生手段を含む外部機器すなわち第1のユニッ
ト、メインユニットすなわち第2のユニットなどの具体
的な構成は自由であり、例えば、第2のユニットで再生
する音声信号は、他の外部機器から送信されたものには
限定されず、例えば、第2のユニットに内蔵されたラジ
オチューナやCDドライブから与えられる音声信号を再
生することも可能である。
【0049】また、第2のユニットから送られたコマン
ドを複数のコマンドに分離即ち分割したり、エラー処理
を行う場合の具体的な基準やフォーマットも自由に決め
ることができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、外部機
器からの音声データをディジタル信号のままメインユニ
ットに送ることで、外部機器を制御する制御用信号のラ
インと音声データのラインを共通にし、構成を単純化す
るとともに、音質の劣化を防ぎ、メインユニット内での
音声データの加工を容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の全体構成を示す機能ブ
ロック図。
【図2】本発明の第1実施形態における外部機器の具体
的な構成を示す機能ブロック図。
【図3】本発明の第1実施形態における音声データ送信
の手順を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2実施形態における外部機器の具体
的な構成を示す機能ブロック図。
【図5】本発明の第2実施形態における処理手順を示す
フローチャート。
【図6】本発明の第3実施形態における外部機器の具体
的な構成を示す機能ブロック図。
【図7】本発明の第3実施形態における処理手順を示す
フローチャート。
【図8】従来技術における外部機器の具体的な構成を示
す機能ブロック図。
【符号の説明】
D…外部機器 M…メインユニット B…バス 1…バス変換部 11…バス変換制御部 12…送信用バッファ 13…コマンド分離部 14…傷処理部 2…音声データ処理部 21…音声データ用バッファ 22…音声データ制御部 3…インタフェース部 4…メカ制御用CPU 5…サーボプロセッサ 6…ドライバ 7…RFアンプ 8…信号処理部 9…デコーダ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生しようとする音声信号を取得するた
    めの第1のユニットと、 制御用信号を使って前記第1のユニットを制御すると共
    に、与えられた音声信号を再生するための第2のユニッ
    トと、 前記第1のユニットと前記第2のユニットとの間で通信
    を行うためのバスと、 を備えたカーオーディオシステムにおいて、 前記第1のユニットと前記第2のユニットとの間で、前
    記制御用信号と前記音声信号とを、前記バスを経由して
    ディジタル形式でやり取りするように構成されたことを
    特徴とするカーオーディオシステム。
  2. 【請求項2】 前記第1のユニットは、 前記バスを介した信号のやり取りを制御するためのバス
    変換手段と、 前記バスを介して前記音声信号をやり取りするための制
    御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載のカーオーディ
    オシステム。
  3. 【請求項3】 前記第1のユニットは、記録媒体から音
    声信号を読み取るための再生手段を備え、 前記バス変換手段は、 指定する記録媒体上のアドレスから、予め決められた分
    量の音声信号を読み取らせるためのコマンドを、与えら
    れる制御用信号の内容に応じて、予め決められた時間間
    隔で前記再生手段へ送るためのコマンド分離手段を備え
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のカーオーディ
    オシステム。
  4. 【請求項4】 前記バス変換手段は、前記音声信号の読
    み取りエラーが発生したときにエラー処理を行うための
    手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれ
    か1つに記載のカーオーディオシステム。
  5. 【請求項5】 再生しようとする音声信号を取得するた
    めの第1のユニットと、 制御用信号を使って前記第1のユニットを制御すると共
    に、与えられた音声信号を再生するための第2のユニッ
    トと、 前記第1のユニットと前記第2のユニットとの間で通信
    を行うためのバスと、 を備えたカーオーディオシステムを制御するためのカー
    オーディオシステムの制御方法において、 前記第1のユニットと前記第2のユニットとの間で、前
    記制御用信号と前記音声信号とを、前記バスを経由して
    ディジタル形式でやり取りするステップを含むことを特
    徴とするカーオーディオシステムの制御方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のユニットにおいて前記バスを
    介した信号のやり取りを制御するためのステップと、 前記第1のユニットにおいて前記バスを介して前記音声
    信号をやり取りするためのステップと、 を含むことを特徴とする請求項5記載のカーオーディオ
    システムの制御方法。
  7. 【請求項7】 前記第1のユニットは、記録媒体から音
    声信号を読み取るための再生手段を備え、 指定する記録媒体上のアドレスから、予め決められた分
    量の音声信号を読み取らせるためのコマンドを、与えら
    れる制御用信号の内容に応じて、予め決められた時間間
    隔で前記再生手段へ送るためのステップを含むことを特
    徴とする請求項5又は6記載のカーオーディオシステム
    の制御方法。
  8. 【請求項8】 前記第2のユニットにおいて、前記音声
    信号の読み取りエラーが発生したときにエラー処理を行
    うためのステップを含むことを特徴とする請求項5から
    7のいずれか1つに記載のカーオーディオシステムの制
    御方法。
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