JP2000251326A - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JP2000251326A
JP2000251326A JP11050200A JP5020099A JP2000251326A JP 2000251326 A JP2000251326 A JP 2000251326A JP 11050200 A JP11050200 A JP 11050200A JP 5020099 A JP5020099 A JP 5020099A JP 2000251326 A JP2000251326 A JP 2000251326A
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JP
Japan
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recording
disk
time
jitter
groove
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JP11050200A
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Hitoshi Takita
仁 滝田
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数回オーバライト記録しても記録済み信号
の劣化が少ない光ディスクを提供する。 【解決手段】円盤状の第1の透明基板である第1のディ
スク10あるいは第1の透明基板上に光学式情報を記録
可能とした相変化型記録層を有する第1のディスクと、
円盤状の第2の透明基板1上に光学式情報を記録可能と
した相変化型記録層3を有する第2のディスク12と
を、両面粘着性シート11により貼り合わせてなる光デ
ィスク20において、前記両面粘着性シートの熱伝導率
の値を5.0×10-3cal/(sec・cm・℃)か
ら5.0×10-4cal/(sec・cm・℃)の範囲
内とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚のディスクを
両面粘着性シートで貼り合わせた光ディスクに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクとして例えば再生専用
のCDが広範に利用されている。これに対し、近年、さ
らに大容量の高密度型光ディスクとして例えば再生専用
のDVD−ROMや記録再生型のDVD−RAMが利用
されるようになってきている。これらは、CDの厚みの
半分である0.6mm厚さにすることも含め、種々の改
善により高密度化を達成しているのであるが、この厚さ
の薄型ディスクでは面振れが大きくなり、正常な記録再
生が出来ない。
【0003】ここで、DVDは、薄型基板を2枚貼り合
わせた構造を採用することにより、安定な記録再生を可
能とし、CDに対し例えば約4倍の高記録密度化を実現
している。2枚の薄型基板の貼り合わせには、ホットメ
ルト接着剤を使用する方法、紫外線硬化接着剤を使用す
る方法、両面粘着性シートを用いる方法などが知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの高
密度型光ディスクの中で、記録再生型ディスクとして、
その記録層に相変化型記録材料を用いるものがある。こ
れは、その記録層にレーザを所定の量照射することによ
り結晶/アモルファス間の可逆的な相変化が生ずること
を利用するものである。
【0005】しかるに相変化型記録材料を用いた光ディ
スクの場合、多数回オーバーライト記録を行なうと以下
に示す問題が発生し、これを解決することが求められて
いた。 (1)レーザ照射による蓄熱現象により、記録マークの
形状が涙滴状に歪むため、記録したトラックの信号品質
が徐々に劣化する。 (2)高記録密度化を達成するために、従来の溝部トラ
ック(以下、グルーブともいう)だけでなく、グルーブ
とグループの間の溝間部トラック(以下、ランドともい
う)にも記録する方法を採用している場合、蓄積した熱
が隣接する両側のランド(又はグルーブ)に移動する事
により、隣接ランド(又はグルーブ)の信号品質も劣化
する。
【0006】そこで本発明は、薄型基板を貼り合わせた
記録再生型光ディスクにおいて、多数回オーバライト記
録しても記録済み信号の劣化が少ない光ディスクを提供
する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、本発明の光ディスクは、円盤状の第1の
透明基板である第1のディスクあるいは第1の透明基板
上に光学式情報を記録可能とした相変化型記録層を有す
る第1のディスクと、円盤状の第2の透明基板上に光学
式情報を記録可能とした相変化型記録層を有する第2の
ディスクとを、両面粘着性シートにより貼り合わせてな
る光ディスクにおいて、前記両面粘着性シートの熱伝導
率の値を5.0×10-3cal/(sec・cm・℃)
から5.0×10-4cal/(sec・cm・℃)の範
囲内としたことを特徴とする光ディスクを提供しようと
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の光ディス
クを示す厚さ方向の断面図である。
【0009】(実施例1)まず、ディスクの形成につい
て説明する。最初に、平坦な面を有するスタンパの取り
付けられた金型を用い、ポリカーボネート樹脂を射出成
形し、厚さ0.6mm、外周径120mm及び内周径1
5mmである、表面が平坦な円盤状の透明基板からなる
第1のディスク10を得た。
【0010】次に、スタンパを交換し、所定のプリピッ
ト及び0.74μm幅を有するシングル・スパイラル形
状である信号記録用の溝部トラック(すなわちグルー
ブ)/溝間部トラック(すなわちランド)の設けられた
スタンパを金型に取付け、ポリカーボネート樹脂を射出
成形し、厚さ0.6mm、外周径120mm及び内周径
15mmである、片面に所定のプリピット及び0.74
μm幅を有するシングル・スパイラル形状である信号記
録用の溝部トラック(すなわちグルーブ)及び溝間部ト
ラック(すなわちランド)の形成された円盤状の透明基
板1を得た。
【0011】次に、マグネトロンスパッタ装置を用い
て、透明基板1のピット及びグルーブ/ランドの形成さ
れている面上に、厚さ100nmのZnS−SiO2誘
電体膜2、厚さ20nmのGeSbTe記録膜3、厚さ
20nmZnS−SiO2誘電体膜4及び厚さ150n
mのAl反射膜5を順次形成した。この後、スピンコー
タを用い、反射膜5上に変性アクリレートを主成分とす
る紫外線硬化樹脂を塗付し、所定時間紫外線を照射して
所定の厚さの保護膜6を形成し、第2のディスク12を
得た。
【0012】次に、透明基板1上に誘電体膜2から保護
膜6まで順次形成されている第2のディスクと第1のデ
ィスク10とを、両面粘着性テープ11で貼り合わせ、
光ディスク20を得た。第1のディスク10の片面と第
2のディスク12の保護膜6とが両面粘着性シートに接
している。両面粘着性シートには、両シート面側にPE
Tからなり、容易に剥離できるセパレータが付着されて
おり、貼り合わせ時にはこのセパレータを除去すれば良
い。両面粘着性シート11は、シート厚みが50±5μ
m、外周径119mm及び内周径23mmのディスク状
に成形されている。
【0013】この両面粘着性シートは、粘着性シートB
と称して、その粘着剤の熱伝導率は、5.0×10-4
al/(sec・cm・℃)であった。これは、後の表
1に示す。
【0014】貼り合わせ方法は、透明基板1上の保護膜
6の所定位置に両面粘着シート11のセパレータをはが
した側を密着させ貼り付けた後、両面粘着シート11の
もう一方のセパレータをはがし、透明基板10を所定位
置に重ね合せ、貼り付ける。この貼り合わせ時には、
0.05kg/cm2の荷重をかけ、さらにオートクレ
ーブ中で5kg/cm2の荷重をかけて貼り合わせ、光
ディスク20を得る。
【0015】次に、この光ディスク20を記録可能にす
るため、相変化型材料であるGeSbTe記録膜の初期
結晶化を行なった。これには、各トラックに対し所定の
パワーの無変調レーザ光を照射した。
【0016】このようにして得られた光ディスク20に
信号を記録し再生しそのオーバライト特性を測定した。
【0017】まず、この光ディスク20の特定のグルー
ブに、レーザ光を用いて、マルチパルス記録により、8
/16変調のランダムパターンをマークエッジ記録方式
で記録した。記録時のトラックの線速度は6.0m/s
ecであり、オーバーライトの記録レーザパワーを1
1.0mWとし、消去レーザパワーを5.0mWとし
た。レーザ光源には、波長650nmの半導体レーザを
使用し、対物レンズの開口数NAを0.6とした。
【0018】次に、記録時と同一の光学系及びトラック
線速度により、再生レーザパワーを1.0mWとして、
記録された信号を再生し、タイムインターバルアナライ
ザ(TIA)を使用して、再生2値化信号のジッタ値を
測定し、信号品質の良悪を評価した。
【0019】(1)この特定グルーブに対する記録再生
を、オーバライト10万回まで行い、ジッタ値を得た。
測定結果は、次の通りである。1回目のジッタ値は、
7.5%であり、1万回目では7.9%、2万回目では
8.0%、3万回目では8.0%、4万回目では8.1
%、5万回目では8.1%、6万回目では8.2%、7
万回目では8.2%、8万回目では8.3%、9万回目
では8.3%、10万回目では8.4%であった。ここ
で良好なデータの読取りができるジッタ目標値は8.5
%以下であり、いずれも良好な結果が得られている。こ
の結果は、図2に示してある。
【0020】(2)上記の特定グルーブに対すると同様
の記録再生を、特定のランドに対して行なって、オーバ
ライト10万回目までのジッタ値を得た。測定結果は、
次の通りである。1回目のジッタ値は、7.5%であ
り、1万回目では7.9%、2万回目では8.0%、3
万回目では8.0%、4万回目では8.1%、5万回目
では8.1%、6万回目では8.2%、7万回目では
8.2%、8万回目では8.3%、9万回目では8.3
%、10万回目では8.3%であった。いずれも、ジッ
タ目標値の8.5%以下の良好な結果が得られている。
この結果は図3に示してある。
【0021】(3)上記と同様の条件で特定のグルーブ
に1回記録再生を行い、ジッタ値7.5%を得た。次に
このグルーブに隣接する両側のランドに1回、1万回及
び10万回オーバライトし、その後グルーブそれぞれ再
生しジッタ値を得た。1回目は7.6%、1万回目は
7.8%、10万回目は8.2%であった。いずれも、
ジッタ目標値の8.5%以下の良好な結果が得られてい
る。この結果は、表2に示してある。
【0022】(4)上記と同様の条件で、今度は特定の
ランドに1回記録を行い、ジッタ値7.5%を得た。次
にこのグルーブに隣接する両側のグルーブに1回、1万
回及び10万回オーバライトし、その後ランドをそれぞ
れ再生しジッタ値を得た。1回目は7.6%、1万回目
は7.8%、10万回目は8.2%であった。いずれ
も、ジッタ目標値の8.5%以下の良好な結果が得られ
ている。この結果は、表3に示してある。
【0023】(実施例2)実施例1において用いた両面
粘着性シートに代えて、粘着性シートCと称して、その
粘着剤の熱伝導率が、1.0×10-3cal/(sec
・cm・℃)である両面粘着性シートを用いた以外は、
実施例1と同様にして光ディスクを作成した。
【0024】各特性の測定結果は以下の通りであった。 (1)この特定グルーブに対する記録再生を、オーバラ
イト10万回まで行い、ジッタ値を得た。測定結果は、
次の通りである。1回目のジッタ値は、7.5%であ
り、1万回目では7.8%、2万回目では7.9%、3
万回目では7.9%、4万回目では7.9%、5万回目
では8.0%、6万回目では8.0%、7万回目では
8.1%、8万回目では8.1%、9万回目では8.2
%、10万回目では8.2%であった。ここで良好なデ
ータの読取りができるジッタ目標値は8.5%以下であ
り、いずれも良好な結果が得られている。この結果は、
図2に示してある。
【0025】(2)上記の特定グルーブに対すると同様
の記録再生を、特定のランドに対して行なって、オーバ
ライト10万回までのジッタ値を得た。測定結果は、次
の通りである。1回目のジッタ値は、7.5%であり、
1万回目では7.8%、2万回目では7.9%、3万回
目では7.9%、4万回目では7.9%、5万回目では
8.0%、6万回目では8.0%、7万回目では8.1
%、8万回目では8.1%、9万回目では8.1%、1
0万回目では8.2%であった。いずれも、ジッタ目標
値の8.5%以下の良好な結果が得られている。この結
果は図3に示してある。
【0026】(3)上記と同様の条件で特定のグルーブ
に1回記録再生を行い、ジッタ値7.5%を得た。次に
このグルーブに隣接する両側のランドに1回、1万回及
び10万回オーバライトし、その後グルーブをそれぞれ
再生しジッタ値を得た。1回目は7.6%、1万回目は
7.8%、10万回目は8.0%であった。いずれも、
ジッタ目標値の8.5%以下の良好な結果が得られてい
る。この結果は、表2に示してある。
【0027】(4)上記と同様の条件で、今度は特定の
ランドに1回記録を行い、ジッタ値7.5%を得た。次
にこのグルーブに隣接する両側のグルーブに1回、1万
回及び10万回オーバライトし、その後ランドをそれぞ
れ再生しジッタ値を得た。1回目は7.6%、1万回目
は7.7%、10万回目は8.2%であった。いずれ
も、ジッタ目標値の8.5%以下の良好な結果が得られ
ている。この結果は、表3に示してある。
【0028】(実施例3)実施例1において用いた両面
粘着性シートに代えて、粘着性シートDと称して、その
粘着剤の熱伝導率が、5.0×10-3cal/(sec
・cm・℃)である両面粘着性シートを用いた以外は、
実施例1と同様にして光ディスクを作成した。
【0029】各特性の測定結果は以下の通りであった。 (1)ある特定グルーブに対する記録再生を、オーバラ
イト10万回まで行い、ジッタ値を得た。測定結果は、
次の通りである。1回目のジッタ値は、7.5%であ
り、1万回目では7.7%、2万回目では7.8%、3
万回目では7.8%、4万回目では7.9%、5万回目
では7.9%、6万回目では8.0%、7万回目では
8.0%、8万回目では8.0%、9万回目では8.1
%、10万回目では8.1%であった。ここで良好なデ
ータの読取りができるジッタ目標値は8.5%以下であ
り、いずれも良好な結果が得られている。この結果は、
図2に示してある。
【0030】(2)上記の特定グルーブに対すると同様
の記録再生を、特定のランドに対して行なって、オーバ
ライト10万回までのジッタ値を得た。測定結果は、次
の通りである。1回目のジッタ値は、7.5%であり、
1万回目では7.7%、2万回目では7.7%、3万回
目では7.8%、4万回目では7.9%、5万回目では
7.9%、6万回目では7.9%、7万回目では8.0
%、8万回目では8.0%、9万回目では8.1%、1
0万回目では8.1%であった。いずれも、ジッタ目標
値の8.5%以下の良好な結果が得られている。この結
果は図3に示してある。
【0031】(3)上記と同様の条件で特定のグルーブ
に1回記録再生を行い、ジッタ値7.5%を得た。次に
このグルーブに隣接する両側のランドに1回、1万回及
び10万回オーバライトし、その後グルーブそれぞれ再
生しジッタ値を得た。1回目は7.5%、1万回目は
7.7%、10万回目は7.9%であった。いずれも、
ジッタ目標値の8.5%以下の良好な結果が得られてい
る。この結果は、表2に示してある。
【0032】(4)上記と同様の条件で、今度は特定の
ランドに1回記録を行い、ジッタ値7.5%を得た。次
にこのグルーブに隣接する両側のグルーブに1回、1万
回及び10万回オーバライトし、その後ランドをそれぞ
れ再生しジッタ値を得た。1回目は7.6%、1万回目
は7.7%、10万回目は8.0%であった。いずれ
も、ジッタ目標値の8.5%以下の良好な結果が得られ
ている。この結果は、表3に示してある。
【0033】(比較例)実施例1において用いた両面粘
着性シートに代えて、粘着性シートAと称して、その粘
着剤の熱伝導率が、1.0×10-4cal/(sec・
cm・℃)である両面粘着性シートを用いた以外は、実
施例1と同様にして光ディスクを作成した。
【0034】各特性の測定結果は以下の通りであった。 (1)ある特定グルーブに対する記録再生を、オーバラ
イト10万回まで行い、ジッタ値を得た。測定結果は、
次の通りである。1回目のジッタ値は、7.5%であ
り、1万回目では8.0%、2万回目では8.2%、3
万回目では8.2%、4万回目では8.3%、5万回目
では8.3%、6万回目では8.5%、7万回目では
9.0%、8万回目では10.2%、9万回目では1
1.5%、10万回目では13.0%であった。ここで
良好なデータの読取りができるジッタ目標値は8.5%
以下であるが、6万回を越えると、8.5%に達し、そ
の後回数の増加とともに急激にジッタ値が増加し、安定
な記録再生ができなくなることを示している。この結果
は、図2に示してある。
【0035】(2)上記の特定グルーブに対すると同様
の記録再生を、特定のランドに対して行なって、オーバ
ライト10万回までのジッタ値を得た。測定結果は、次
の通りである。1回目のジッタ値は、7.5%であり、
1万回目では8.0%、2万回目では8.2%、3万回
目では8.2%、4万回目では8.3%、5万回目では
8.3%、6万回目では8.4%、7万回目では8.8
%、8万回目では10.0%、9万回目では11.2
%、10万回目では12.5%であった。7万回目で、
ジッタ目標値の8.5%以下を越えて、8.8%とな
り、その後回数の増加とともに急激にジッタ値が増加
し、安定な記録再生ができなくなることを示している。
この結果は図3に示してある。
【0036】(3)上記と同様の条件で特定のグルーブ
に1回記録再生を行い、ジッタ値7.5%を得た。次に
このグルーブに隣接する両側のランドに1回、1万回及
び10万回オーバライトし、その後グルーブそれぞれ再
生しジッタ値を得た。1回目は7.8%、1万回目は
8.3%、10万回目は10.2%であった。10万回
目で、ジッタ目標値の8.5%以下を越えて10.2%
となり、安定な記録再生ができなくなることを示してい
る。この結果は、表2に示してある。
【0037】(4)上記と同様の条件で、今度は特定の
ランドに1回記録を行い、ジッタ値7.5%を得た。次
にこのグルーブに隣接する両側のグルーブに1回、1万
回及び10万回オーバライトし、その後ランドをそれぞ
れ再生しジッタ値を得た。1回目は7.8%、1万回目
は8.2%、10万回目は10.2%であった。10万
回目で、ジッタ目標値の8.5%以下を越えて10.2
%となり、安定な記録再生ができなくなることを示して
いる。この結果は、表3に示してある。
【0038】
【表1】 表1には、実施例1−3及び比較例に用いた両面粘着性
シートの種類を示してある。
【0039】図2は、グルーブに対するオーバライト時
のジッタ値を示すグラフ図である。図3は、ランドに対
するオーバライト時のジッタ値を示すグラフ図である。
これらによれば、グルーブ又はランドへのオーバライト
において、比較例はオーバライト回数が7万回を越える
と、ジッタ値が悪化して目標値を越えてしまうが、それ
は、熱伝導率の低い粘着性シートAを使用しているの
で、蓄熱効果により記録マークの歪が発生するためであ
ることが分かる。これに対して実施例1−3において用
いた粘着性シートB−Dはいずれも熱伝導率が高いた
め、記録時の蓄熱効果による記録マークの歪が少なく、
良好なデータ読取りができるジッタ目標値8.5%以下
を10万回オーバライト後も達成している。
【0040】
【表2】 表2には、グルーブに最初に記録再生し、その後そのグ
ルーブに隣接する両側のランドにオーバライトした後、
グルーブについて得られたジッタ値を示してある。
【0041】
【表3】 表3には、ランドに最初に記録再生し、その後そのラン
ドに隣接する両側のグルーブにオーバライトした後、ラ
ンドについて得られたジッタ値を示してある。
【0042】これらによれば、比較例はオーバライト回
数が10万回を越えると、ジッタ値が悪化して目標値を
越えてしまうが、それは、熱伝導率の低い粘着性シート
Aを使用しているので、隣接する両側のランド(又はグ
ルーブ)の記録時に熱が蓄積する。その結果、中央のグ
ルーブ(又はランド)も隣接ランド(又はグルーブ)の
蓄熱の影響を受け、記録膜温度が徐々に上昇し、記録マ
ークが変化してジッタ値が悪化している。
【0043】これに対して実施例1−3に使用の粘着性
シートB−Dは、熱伝導率が高いために、隣接する両側
のランド(又はグルーブ)の記録時に蓄熱が少なく、中
央のグルーブ(又はランド)も熱の影響を受けにくいた
め、隣接する両側のランド(又はグルーブ)で10万回
オーバーライトしても、中央のグルーブ(又はランド)
のジッタ値は良好なデータ読みとりができる目標値8.
5%以下を達成していることが分かる。
【0044】なお、両面粘着性シートの粘着剤の熱伝導
率が5.0×10-3cal/(sec・cm・℃を越え
るものについては、粘着力が大きく低下し、両面粘着性
シートとして機能しないことが分かっている。なお、実
施例では、第1のディスクを記録面の有しない透明基板
としたが、第1のディスクも透明基板上に相変化型記録
層を有するようにして、第2のディスクと同様に貼り合
わせるようにしてもその効果は変わらない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
クは、円盤状の第1の透明基板である第1のあるいは第
1の透明基板上に光学式情報を記録可能とした相変化型
記録層を有する第1のディスクと、円盤状の第2の透明
基板上に光学式情報を記録可能とした相変化型記録層を
有する第2のディスクとを、両面粘着性シートにより貼
り合わせてなる光ディスクにおいて、前記両面粘着性シ
ートの熱伝導率の値を5.0×10-3cal/(sec
・cm・℃)から5.0×10-4cal/(sec・c
m・℃)の範囲内としたことことにより、多数回オーバ
ライト記録しても記録済み信号の劣化が少ない光ディス
クを提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ディスクの厚さ方向の断面図で
ある。
【図2】グルーブに対するオーバライト時のジッタ値を
示すグラフ図である。
【図3】ランドに対するオーバライト時のジッタ値を示
すグラフ図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 誘電体膜 3 記録膜 4 誘電体膜 5 反射膜 6 保護膜 10 第1のディスク 11 両面粘着性シート 12 第2のディスク 20 光ディスク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤状の第1の透明基板である第1のディ
    スクあるいは第1の透明基板上に光学式情報を記録可能
    とした相変化型記録層を有する第1のディスクと、円盤
    状の第2の透明基板上に光学式情報を記録可能とした相
    変化型記録層を有する第2のディスクとを、両面粘着性
    シートにより貼り合わせてなる光ディスクにおいて、前
    記両面粘着性シートの熱伝導率の値を5.0×10-3
    al/(sec・cm・℃)から5.0×10-4cal
    /(sec・cm・℃)の範囲内としたことを特徴とす
    る光ディスク。
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