JP2000251239A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2000251239A JP5414399A JP5414399A JP2000251239A JP 2000251239 A JP2000251239 A JP 2000251239A JP 5414399 A JP5414399 A JP 5414399A JP 5414399 A JP5414399 A JP 5414399A JP 2000251239 A JP2000251239 A JP 2000251239A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性が向上し、信頼性高くデータの記録・
再生を行い得る磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 厚み7μm以下の支持体上に一層以上の
磁性層が設けられており、50℃で19.1MPaの引
張応力を媒体長手方向に25分間加えたときの媒体長手
方向のクリープ変形量が0.04%未満である磁気記録
媒体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐久性、特にサイ
クル環境特性が向上した磁気記録媒体に関し、詳細には
サイクル環境下での繰り返し使用後においても媒体の不
均一な伸びが抑制され、データを信頼性高く記録・再生
し得る磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】磁気記
録媒体の高容量化の手段の一つとして、支持体を薄くす
る手段がある。しかし、支持体を薄くすると、記録・再
生時のドライブ駆動テンションによって媒体が長手方向
に次第に不均一に引き伸ばされる現象が生じて、巻き乱
れが発生したり媒体の走行安定性が低下して、データの
正確な記録・再生が出来なくなる場合がある。上記現象
は熱収縮等の起こり易い高温下での保存・使用の際に特
に顕著となる。そして、上記現象は、データの記録及び
再生の信頼性が極めて重要なデータバックアップ用記録
媒体の分野において深刻な問題となる。そこで、過酷な
環境下においても媒体の不均一な伸びが発生しない高耐
久性を有する信頼性の高い磁気記録媒体の開発が要請さ
れている。
【0003】従って、本発明は、耐久性が向上し、信頼
性高くデータの記録・再生を行い得る磁気記録媒体を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、磁気記録
媒体の形状安定性について種々検討した結果、特定条件
下で測定された媒体のクリープ変形量を特定の値未満と
することにより、上記目的を達成し得る磁気記録媒体が
得られることを知見した。
【0005】本発明は上記知見に基づきなされたもの
で、厚み7μm以下の支持体上に一層以上の磁性層が設
けられており、50℃で19.1MPaの引張応力を媒
体長手方向に25分間加えたときの媒体長手方向のクリ
ープ変形量が0.04%未満である磁気記録媒体を提供
することにより上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体を、
その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の磁気
記録媒体の一実施形態においては、支持体の一面上に磁
性又は非磁性の下層が設けられており、該下層上に最上
層としての磁性層(以下、単に上層という)が設けられ
ている。また、上記支持体の裏面上にバックコート層が
設けられている。
【0007】本発明の磁気記録媒体においては、支持体
としてその厚みが7μm以下、好ましくは2〜7μm、
更に好ましくは2〜4.5μmのものが用いられる。即
ち、本発明の磁気記録媒体は極めて薄型のものである。
薄型の磁気記録媒体をドライブで記録再生すると、駆動
テンションによって媒体に不均一な伸びが発生し走行安
定性が低下するが、本発明の磁気記録媒体においては、
上述の条件下で測定されたクリープ変形量の値を上述の
値未満とすることで、媒体を過酷な環境下に保存又は使
用しても不均一な伸びが発生せず、媒体の耐久性、特に
サイクル耐久性が向上する。その結果、データを信頼性
高く記録・再生することができる。
【0008】上記クリープ変形量の値が、0.04%未
満、好ましくは0.038%以下であると、媒体の不均
一な伸びを効果的に防止される。上記クリープ変形量の
値は、小さければ小さいほど好ましく、0であることが
理想的であるが、現状の技術で到達可能な下限値は0.
012%程度である。
【0009】磁気記録媒体の上記クリープ変形量に関係
する規格値は、残留伸びとしてJISに規定されている
が(JIS X 6141)、このJIS規格に記載の残留伸び
は、かなり緩やかな条件下で測定されたものであり、本
発明のようにシビアなものではない。従って、上記のJ
IS規格を満たす媒体であっても本発明の目的を達成す
ることができない。本発明は、媒体が上記のJIS規格
を満たすか否かにかかわらず、上記条件下で測定された
上記クリープ変形量が上記の値未満となれば、媒体を過
酷な環境下に保存又は使用しても不均一な伸びが発生し
ないという点に特徴を有するものである。また上記のJ
IS規格に従い本発明における上記クリープ変形量を求
めても有意差のある結果が得られない。そこで本発明に
おける上記クリープ変形量は、後述する実施例において
詳述する方法で測定される。
【0010】上記クリープ変形量を上記の値未満とする
方法に特に制限は無いが、媒体を所定温度で所定時間熱
処理することが特に有効であることが見出された。
【0011】上記熱処理における温度は、好ましくは、
磁気記録媒体における支持体を構成する材料の平衡ガラ
ス転移点(以下、平衡Tgという)よりも1〜25℃低
い温度、特に1〜20℃低い温度である。熱処理の温度
が支持体を構成する材料の平衡Tgよりも25℃を超え
て低いと熱処理時間が長くなり過ぎ、一方、熱処理の温
度が平衡Tgよりも高いと上記クリープ変形量を上記の
値未満とすることができないことがある。本発明におい
て平衡Tgとは、支持体について、測定周波数0.00
16〜16Hzの範囲内で測定される損失弾性率のピー
ク温度を、周波数と絶対温度の逆数に対してプロットし
たアルレニウスプロットが、WLFタイプ〔M. L. Will
iams et al., J. Am. Chem. Soc., 77,3701(1955)〕
となるように、該支持体に対して適当な熱処理を行って
得られた該支持体の該アルレニウスプロットを、低周波
側へ外挿したときの極限温度と定義される。
【0012】上記熱処理の具体的な温度は支持体を構成
する材料によって異なり、例えば該材料として平衡Tg
95℃のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと
いう)を用いる場合には、好ましくは55〜94℃、特
に好ましくは60〜94℃である。
【0013】上記熱処理の時間は、加熱温度にもよる
が、好ましくは数分〜240時間、更に好ましくは10
分〜240時間、一層好ましくは30分〜240時間で
ある。熱処理の時間が短すぎると熱処理の効果が安定し
て発現しない場合があり、240時間を超えても、それ
以上の処理時間と効果は変わらず生産効率上好ましくな
い。この熱処理の後は、媒体を室温状態まで徐冷するこ
とが好ましい。
【0014】特に、支持体としてPETを用いる場合に
は、該支持体中の非晶鎖のミクロブラウン運動に関係す
る0.0016Hzでの損失弾性率のピーク温度値が該
支持体の平衡状態の値より8℃以内、特に7℃以内で低
くなるまで媒体を熱処理すれば、上記クリープ変形量を
上記の値未満とすることが容易となる。ここで、平衡状
態とは、損失弾性率のピーク温度(緩和温度)を、周波
数と絶対温度の逆数に対してプロットして得られるアル
レニウスプロットが、周波数0.0016Hz−16H
zの範囲内でWLFタイプとなる状態を意味し、例え
ば、PETでは85℃で7日間熱処理すればこの状態と
なる。
【0015】支持体を構成する材料としては、周波数範
囲0.0016〜16Hz、温度範囲10〜60℃の間
で、力学緩和ピーク(損失弾性率の温度依存性における
ピーク)を持たない高分子材料であればよい。具体的に
は、PET、ポリフェニレンサルファイド等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これらの材料
から構成される支持体は一軸あるいは二軸延伸されたも
のでもよい。これらの材料は単独で又は二種以上を組み
合わせて用いることもできる。また、これらの材料から
構成される上記支持体には、必要に応じてコロナ放電処
理等が施されていてもよい。これらの材料のうち、成膜
性、強度、コストの点から特にPETが好ましく用いら
れる。
【0016】支持体上に設けられる下層は、各種粉末が
結合剤に分散されて構成されてなるものである。該粉末
としては、非磁性粉末、研磨材、カーボンブラック等が
用いられる。下層が磁性の層である場合には、上記粉末
に加えて六方晶系バリウムフェライト等の各種強磁性粉
末が配合される。下層は、これらの成分が溶剤に分散さ
れてなる下層塗料を塗布し乾燥させることによって形成
される。上記結合剤、非磁性粉末、潤滑剤、研磨材、カ
ーボンブラック及びその他添加剤としては公知のものが
使用できる。具体的には、結合剤として特開平9−35
246号公報の第4欄第25〜32行に記載のもの、非
磁性粉末として特開平9−35246号公報の第9欄第
44行〜第10欄24行に記載されているもの等が挙げ
られる。
【0017】下層の乾燥厚みは、上層のカレンダー特性
の劣化の防止、上層との接着性の向上、媒体の対衝撃性
及び耐久性等の向上、並びに媒体の過剰なカッピングの
防止の点から、好ましくは0.2〜3.0μm、更に好
ましくは0.5〜2.5μmである。
【0018】下層の上に設けられる上層は、強磁性粉末
が結合剤に分散されて構成されている。該強磁性粉末の
形状は表面平滑性が得られやすい針状又は紡錘状が好ま
しい。そのような形状の強磁性粉末としては強磁性金属
粉末や強磁性酸化鉄粉末等が挙げられる。上記結合剤と
しては下層に含有されるものと同様のものを用いること
ができる。また上層に、上記強磁性粉末及び結合剤以外
の成分として、下層に関して説明した各種成分と同様の
ものを含有させ得る。上層は、これらの成分が溶剤に分
散されてなる上層塗料を塗布し乾燥させることによって
形成される。
【0019】上層の乾燥厚みは、短波長記録時の再生出
力の向上、表面性及び配向性の向上、並びに高S/Nの
達成の点から、好ましくは0.02〜2.5μm、更に
好ましくは0.02〜2.2μm、一層好ましくは0.
05〜1.8μmである。
【0020】支持体の裏面側に設けられるバックコート
層は、単層又は複数層から構成される。単層のバックコ
ート層としては、磁気記録媒体で用いられる公知のもの
が使用できる。具体的には、例えば特開平9−3524
6号公報の第5欄41行〜第9欄4行に記載のものが使
用できる。その厚みは0.05〜0.8μm、特に0.
1〜0.7μmであることが好ましい。
【0021】上述の実施形態は、重層塗布型の磁気記録
媒体についてのものであるが、上層、下層及びバックコ
ート層のうちの少なくとも何れか一層は、蒸着やスパッ
タ等の真空成膜法により形成された連続薄膜でもよい。
しかし、本発明は、塗布型媒体において塗布膜を薄くし
た場合に特に顕著な効果を示すので、重層塗布型媒体に
おいて好ましいものである。
【0022】本発明の磁気記録媒体は、ヘリカルスキャ
ンヘッド等の回転ヘッド方式及び固定ヘッド方式で記録
・再生が行われる記録再生システムの何れにも用いられ
るが、特に固定ヘッド方式の記録再生システムに用いた
場合に顕著な効果を示す。
【0023】
【実施例】以下の例中、特に断らない限り「部」は「重
量部」を意味する。
【0024】〔実施例1〕下記の配合成分(硬化剤を除
く)を、それぞれニーダーにて混練し、次いで撹拌機に
て分散し、更にサンドミルにて微分散し、1μmのフィ
ルターにて濾過後、硬化剤を最後に添加して、下記組成
の上層塗料、下層塗料及びバックコート塗料をそれぞれ
調製した。
【0025】 <上層塗料> ・強磁性粉末 100部 (鉄を主体とする針状強磁性金属粉末、長軸長0.07μm、針状比6、保磁力 180kA/m、飽和磁化135Am2 /kg) ・塩化ビニル系共重合体(結合剤) 10部 〔日本ゼオン製のMR110(商品名)〕 ・ポリウレタン樹脂(結合剤) (固形分として)10部 〔東洋紡製のUR8200(商品名)〕 ・研磨材 10部 (α−アルミナ、一次粒子の平均粒径:0.3μm) ・カーボンブラック(一次粒子の平均粒径:20nm) 2部 ・ミリスチン酸(潤滑剤) 2部 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 4部 ・硬化剤 (固形分として)3部 〔日本ポリウレタン工業(株)製のコロネートL(商品名)〕 ・メチルエチルケトン(溶剤) 100部 ・トルエン(溶剤) 50部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 100部
【0026】<下層塗料> ・強磁性粉末 30部 (微小平板状の六方晶系バリウムフェライト、板径0.27μm、板状比5、保 磁力200kA/m、飽和磁化70Am2 /kg) ・非磁性粉末 70部 (α−Fe2 3 、平均長軸長0.15μm、針状比:11) ・塩化ビニル系共重合体(結合剤) 10部 〔日本ゼオン製のMR110(商品名)〕 ・ポリウレタン樹脂(結合剤) (固形分として)5部 〔東洋紡製のUR8200(商品名)〕 ・研磨材 5部 (α−アルミナ、一次粒子の平均粒径:0.3μm) ・カーボンブラック(一次粒子の平均粒径:20nm) 5部 ・ミリスチン酸(潤滑剤) 2部 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 2部 ・硬化剤 (固形分として)3部 〔日本ポリウレタン工業(株)製のコロネートL(商品名)〕 ・メチルエチルケトン(溶剤) 100部 ・トルエン(溶剤) 50部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 100部
【0027】 <バックコート塗料> ・カーボンブラック 40部 (一次粒子の平均粒径:18nm) ・カーボンブラック 2部 (一次粒子の平均粒径:75nm) ・ポリウレタン樹脂(結合剤) (固形分として)20部 〔日本ポリウレタン工業(株)製のニッポラン2301(商品名)〕 ・ニトロセルロース(結合剤) (固形分として)20部 〔旭化成工業(株)製のCelnova BTH 1/2 (商品名)〕 ・硬化剤 (固形分として)4部 〔武田薬品工業(株)製のポリイソシアネート、D−250N(商品名)〕 ・銅フタロシアニン 5部 ・潤滑剤(ステアリン酸) 1部 ・メチルエチルケトン(溶剤) 140部 ・トルエン(溶剤) 140部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 140部
【0028】厚さ6μmのPETフィルム(平衡Tg:
95℃、二軸延伸処理品)を支持体として用い、この支
持体上に、下層塗料及び上層塗料を、上層の乾燥膜厚が
0.15μm及び下層の乾燥膜厚が2.1μmとなるよ
うに、ダイコーターにて同時重層塗布を行い塗膜を形成
した。次いで、これらの塗膜が湿潤状態から乾燥状態に
なる間で、400kA/mのソレノイドにより磁場配向
処理をした。更に、乾燥炉中にて、80℃の温風を10
m/分の速度で塗膜に吹きつけて乾燥した。乾燥後、塗
膜をカレンダー処理し、上層及び下層を形成した。引き
続き、上記支持体の反対側の面上に上記バックコート塗
料を乾燥厚さが0.7μmになるように塗布し、90℃
にて乾燥してバックコート層を形成した。次に12.7
mm(1/2インチ)幅にスリットして磁気テープを製
造した。最後にこの磁気テープを表1に示す条件下で熱
処理した。
【0029】〔実施例2〜6及び比較例1〜4〕表1に
示す支持体を用い且つ同表に示す条件下で熱処理を行う
以外は実施例1と同様にして磁気テープを得た。尚、表
1中、PENはポリエチレンナフタレートを意味する。
【0030】〔性能評価〕実施例及び比較例の磁気テー
プの性能を評価するため、以下の方法でテープのクリー
プ変形量、支持体の損失弾性率のピーク温度の平衡状態
との差、及びテープの不均一な伸びの発生率を測定し
た。これらの結果を表1に示す。
【0031】〔クリープ変形量〕磁気テープから長さ2
2.5mm、幅6mmのサンプルを切り出した。測定は
米国Rheometrics 社製のRheometrics Solids Analyzer
(RSA-II) を用いてConstant Stress Modeで行った。測
定制御用のソフトウエアはRhios Ver.4.4.4 を用いた。
ステップ状の応力を加える際の、ステップの急峻さを決
めるEstimaed Viscosityは2.54×1010Pa・sと
した。測定温度は50℃とした(温度制御用の気体に
は、コンプレッサーより供給される乾燥空気を用い
た)。測定はサンプルをセットし3分経過した後に行っ
た。Stressは、1段目1.91MPa/1分、2段目1
9.1MPa/25分の2段階で与えた。測定開始より
66.12秒後(19.1MPaの応力が負荷される初
期点)のサンプル長をサンプル初期長として、2段目2
5分経過後のサンプル伸び率(百分率)を算出して、こ
れをクリープ変形量とした。
【0032】〔損失弾性率のピーク温度の平衡状態との
差〕溶剤を用いて上下層及びバックコート層を磁気テー
プから除去して支持体のみを取り出す。この支持体を、
長さ22.5mm、幅6mmの短冊状に2枚切り出し支
持体サンプルとする。2枚の支持体サンプルのうちの1
枚の緩和挙動を、Rheometrics Solids Analyzer(RSA-I
I) を用いて測定した。測定モードはDynamicFrequency
Temperature Stepとし、Frequency:0.0016,0.
0034,0.0074,0.016,0.034,
0.074,0.16,0.34,0.76,1.6,
3.4,7.4,16Hz、Temperature Step:7℃、
ThermalSoak Time:1min 、Pretension:dynamic force
の200%増し、Dynamic strain:0.03%で、注
目する緩和領域を十分に含む温度範囲で測定した。もう
1枚の支持体サンプルを85℃で1週間熱処理した後、
同様に緩和挙動を測定した。これらの支持体サンプルに
ついて0.0016Hzでの損失弾性率の温度依存性を
表すカーブを描きピーク温度をそれぞれ求めた。未処理
サンプルのピーク温度をT、熱処理サンプルのピーク温
度をTeqとし、平衡状態との温度差(Teq−T)を算出
した。
【0033】〔テープの不均一な伸びの発生率〕DLT
4000ドライブを用い磁気テープ全長に対し、40℃
/相対湿度80%で48時間、連続して書き込み/読み
出しを行った後、カートリッジからテープを引き出し、
テープ全長についてテープエッジに伸びが発生している
か否かを目視により判断した。20本のテープを測定対
象とし、伸びが発生したテープの割合を百分率で表し
た。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示す結果から明らかなように、特定
の条件下で測定されたクリープ変形量の値が特定の値未
満である実施例の磁気テープ(本発明品)は、比較例の
磁気テープに比して、過酷な条件下での信号の記録・再
生を行ってもテープに不均一な伸びが発生しておらず、
耐久性が高いことが判る。
【0036】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体によれば、耐久性
が向上し、信頼性高くデータの記録・再生を行うことが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み7μm以下の支持体上に一層以上の
    磁性層が設けられており、50℃で19.1MPaの引
    張応力を媒体長手方向に25分間加えたときの媒体長手
    方向のクリープ変形量が0.04%未満である磁気記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 上記支持体がポリエチレンテレフタレー
    トからなり、該支持体は、その非晶鎖のミクロブラウン
    運動に関係する0.0016Hzでの損失弾性率のピー
    ク温度値が該支持体の平衡状態の値より8℃以内で低い
    ものである請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記支持体と上記磁性層との間に磁性又
    は非磁性の下層を有する請求項1又は2記載の磁気記録
    媒体。
  4. 【請求項4】 固定ヘッド方式で記録・再生が行われる
    記録再生システムに用いられる請求項1〜3の何れかに
    記載の磁気記録媒体。
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JP2007294075A (ja) * 2006-03-29 2007-11-08 Fujifilm Corp 磁気記録媒体

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