JP2000249680A - スラグ酸化度測定プローブ - Google Patents

スラグ酸化度測定プローブ

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JP2000249680A
JP2000249680A JP11050345A JP5034599A JP2000249680A JP 2000249680 A JP2000249680 A JP 2000249680A JP 11050345 A JP11050345 A JP 11050345A JP 5034599 A JP5034599 A JP 5034599A JP 2000249680 A JP2000249680 A JP 2000249680A
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製鋼工程において、スラグの酸化度を簡便、
迅速に測定でき、製鋼中にその測定結果を反映させたス
ラグの改質を可能とすることのできるスラグ酸化度測定
プローブを提供する。 【解決手段】 一端閉管状の酸素イオン導電性を有する
固体電解質5と、この固体電解質の内部に配置された所
定の酸素ポテンシャルを与える基準極7とを備えた標準
電極3に対し、鉄で構成した測定極27を設ける。この
測定極には、スラグの流入を許容する開口を備えた、内
部にスラグを収容保持可能なスラグ収容室33を設る。
標準電極は、少なくとも部分的にこのスラグ収容室内位
置するように挿入、配置される。これにより、該プロー
ブを溶鋼内に浸漬すると該スラグ収容室にスラグが確実
に溜められ、基準極と測定極との間に鉄と酸化鉄との平
衡反応部分が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製鋼工程において使用
されるプローブに関し、さらに詳細に言えば、例えば取
鍋内で溶鋼の上に存在するスラグの酸化度を測定するプ
ローブに関する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の精錬中に行われる不純物の除去、
例えば脱酸の程度は、スラグの酸化度に反映される。従
って鋳造後に得られる鋼材の清浄度は、例えば二次精錬
工程での取鍋内のスラグの酸化度により評価することが
できる。従来、このスラグの酸化度は、人手により分析
用の試料を採取し、化学分析によったり、又は固体電解
式起電力法(参考文献1:T.Ogura et a
l. Met.Trans. submitted f
or publication)を用いたスラグ中酸化
鉄活量自動測定装置によって求められていた。このよう
に、いずれの方法によっても、分析用試料を採取し、そ
の試料を分析、測定する必要があり、分析結果が得られ
るまでには相当の時間を要する。従って、分析結果が得
られたときには既にその分析の対象は二次精錬も鋳造も
終わって鋼材となっており、分析結果に基づく処理を施
してその鋼材の清浄度を高めるということは行えないの
が実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、製鋼工程例え
ば精錬工程で処理を行っている間にスラグの酸化度が即
時に判明すれば、その結果に基づき直ちにスラグの改質
を行い、溶鋼内の不純物の除去を更に進める等して、ス
ラグに起因する品質欠陥を減らし、鋼材の清浄度を高め
ることが出来る。
【0004】本願発明は上記従来技術の問題点に鑑みな
されたものであり、本願発明者は、製鋼用酸素プローブ
を応用することにより、スラグの酸化度を簡易、迅速に
測定することが可能であることを見出した。すなわち、
本願発明が解決しようとする課題は、簡易且つきわめて
短時間にスラグの酸化度を測定することが可能な、スラ
グ酸化度測定プローブを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明に係るスラグ酸化度測定プローブにおいて
は、以下の構成とした。すなわち、一端閉管状の酸素イ
オン導電性を有する固体電解質と、前記固体電解質の内
部に配置された所定の酸素ポテンシャルを与える基準極
とを備えた標準電極に対し、鉄で構成した測定極を設け
る。そしてこの測定極には、スラグの流入を許容する開
口を備えた、内部にスラグを収容保持可能なスラグ収容
室を設け、標準電極は、少なくとも部分的にこのスラグ
収容室内位置するように挿入、配置したものである。こ
れにより、該プローブを溶鋼内に浸漬すると該スラグ収
容室にスラグが確実に溜められ、基準極と測定極との間
に鉄と酸化鉄との平衡反応部分が形成される。
【0006】或る実施の態様では、スラグ収容室には、
スラグの進入に伴い該スラグ収容室内のガスを排出する
ガス抜き穴が設けられる。これにより、スラグのスラグ
収容室への進入が容易確実となるとともに、ガスを排出
することにより、酸化度のより正確な測定が可能とな
る。
【0007】ある実施の態様では、プローブの先端に、
スラグに浸漬されたときにスラグを飛散させない材質で
構成されたスラグ割り手段を備えている。これにより、
プローブの浸漬時に、固化したスラグを割り、スラグ収
容室へのスラグの進入を容易にする。
【0008】ある実施の態様では、溶鋼の温度を測定す
る温度測定手段を一体に備え、プローブが溶鋼に浸漬さ
れたときに、起電力の測定とともに温度の測定が同時に
行われる。
【0009】ある実施の態様では、固体電解質はスラグ
収容室から、3mm以上10mm以下の長さで突出して
いる。
【0010】ある実施の態様では、スラグ収容室は、内
径が10mm以上30mm以下、深さが10mm以上2
0mm以下である。
【0011】ある実施の態様では、標準電極と測定極と
からなる測定ユニットは保護管の一端に取り付けられ、
その保護管は、その一端から所定の長さの範囲で、少な
くともその外周は、セラミックファイバーで構成されて
いる。これにより、スラグの飛散が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本願発明の具
体的実施の形態を説明するが、本願発明の範囲は以下に
説明される実施の形態に限定されるものではない。
【0013】本願発明のスラグ酸化度測定プローブ(以
下、単に「プローブ」という)は、測定ユニットと該測
定ユニットが取り付けられる保護管からなるが、先ず図
1により、本発明のプローブ1に組み込まれる標準電極
3の構成を説明する。符号5は、下端5aが閉じられ上
端5bが開いた管、即ち一端閉管状の形をしたジルコニ
ア固体電解質である。この固体電解質5の内部空所5c
の下端5a側には、CrとCr2O3 の混合粉末からなる
基準極7が設けられている。
【0014】基準極7の上には石英ウールから構成され
た押さえ9が載置され、さらにその上に石英管11が上
方へ延びて立設されている。固体電解質5の開口した上
端5bはキャップ13として機能する無機質の接着剤に
より封止され、このキャップ13は同時に石英管11の
上端をも押さえることとなり、これにより基準極7は、
固体電解質5の下端5a及びその近傍において、固体電
解質5の内壁に接触した状態で固定されている。そし
て、符号15はMo製の基準極リードであり、その先端が
固体電解質5の下端5a部の内壁に接触し、基準極7、
押さえ9、石英管11及びキャップ13を貫通して外部
へ引き出されている。
【0015】製鋼用酸素プローブの固体電解質としては
一般的に一端閉管状のジルコニア固体電解質が用いら
れ、基準極としては通常CrとCr2O3 、MoとMoO2、Fe
とFeO、NiとNiO 等の金属の粉末とその金属の酸化物の
粉末との混合粉末が使用されるが、本願発明ではこれら
に限定されるものではなく、製鋼用酸素プローブに使用
できる材料であれば良い。
【0016】図2は上述した標準電極3を組み込んだプ
ローブ1の断面図であり、このプローブ1は、標準電極
3を備えた測定ユニット2と、この測定ユニット2が先
端に取り付けられる保護管41からなる。そして測定ユ
ニット2は、標準電極3が取り付けられたハウジング2
1と、ハウジング21の上部に取り付けられたコネクタ
ー23と、ハウジングの下部に取り付けられた測定極2
7とで構成される。
【0017】ハウジング21はセラミック製であり、下
方から、標準電極3と、石英管に挿通された熱電対25
の上端がそれぞれ挿入され、内部空所に耐火セメントを
詰めることにより、標準電極3及び熱電対25即ち石英
管はハウジングに固定される。この構成は製鋼用酸素プ
ローブでは公知であるので、詳細な図示及び説明は省略
する。
【0018】測定極27は、鉄製であり、短い円筒部2
9と、その上端を閉じる頂部壁31を備え、内部に、後
述するようにこのプローブ1を使用する際にスラグを収
容するスラグ収容室33を形成している。そして、円筒
部29にはその上端部即ち頂壁部31に繋がる位置で、
円周方向で適宜な間隔で、スラグ収容室33と外部を連
通するガス抜き穴34が貫通して、複数個設けられてい
る。頂部壁31の上面側には、ハウジング21の下端に
形成されたフランジ21aの形状に対応した窪み31a
形成され、この窪み31aにフランジ21aが収受さ
れ、無機接着剤により固定されている。なお、ハウジン
グ21に取り付けられた標準電極3と、熱電対25と
は、頂部壁31に設けられた穴を通ってスラグ収容室3
3内を下方へ延びている。その穴の空所には、耐火セメ
ントが充填されている。標準電極3の先端は、円筒部2
9の下端29aより下方へ僅かに突出している。熱電対
25はさらに僅かながら下方に延びている。
【0019】符号35は、後に説明するスラグを割るた
めのスラグ割り部材であり、所定の長さの金属製の棒で
構成され、周方向適宜間隔で複数本設けられ、円筒部2
9の下端29aに取り付けられ、下方へ延びている。そ
の先端は、熱電対25の先端を越えて延びている。
【0020】コネクター23は、ハウジング21の上部
に形成された窪み(図示せず)に嵌入され、無機接着剤
によりハウジングに固定されている。このコネクター2
3には、標準電極3、熱電対25及び測定極27からの
リード線(図示せず)が繋がっており、使用時に保護管
41の上部から挿入され、このコネクターに結合される
パイプ状の、一般にホルダーと称されるプローブ保持具
(図示せず)内に組み込まれた補償導線を通じて外部の
測定器に接続される。これらの構成は、製鋼用酸素プロ
ーブにおいて公知であり、詳細な図示及び説明は省略す
る。
【0021】保護管41は内外2層構造になっている。
内側保護管43は紙管である。そして外側保護管45
は、上下二つの部材で構成され、下側の下部外側保護管
47はセラミックファイバー製のスリーブであり、上側
の上部外側保護管49は紙管である。この保護管41の
下端に測定ユニット2のハウジング21が挿入され、フ
ランジ21aと測定極27の頂部壁31の上面が保護管
41の下端面に当接した状態で接着等適宜手段で固定さ
れる。
【0022】使用に当たっては、上記の如く構成された
プローブ1をホルダーに装着して、図2に示す如く測定
ユニット2を下側にして溶鋼中に浸漬する。この際、溶
鋼の上に浮いているスラグ層を通過する時に、測定極2
7内に形成されたスラグ収容室33内にスラグを溜め込
み、その状態で溶鋼内へ浸漬される。なお、測定極27
の円筒部29には、ガス抜き穴34が設けられているの
で、スラグ収容室33内にスラグが進入するに従い、収
容室33内の空気がこのガス抜き穴34から排出され、
確実にスラグ収容室33内にスラグが溜められる。
【0023】ところで、このようにスラグ収容室33内
にスラグが入った状態になると、測定極27は鉄製なの
で、測定極27と、スラグ収容室33内に溜め込まれた
スラグ中の酸化鉄との間で下記の(1)式で示される平
衡反応が形成される。そしてその平衡定数(K)は
(2)式の関係となる。ここで酸化鉄の活量[a(酸化
鉄)]と鉄の活量[a(Fe)]は1又は一定になるた
め、平衡反応部分の酸素活量[a(O)]を測定するこ
とにより、スラグの酸化度すなわちスラグ中の酸化鉄の
活量[a(酸化鉄)]が求められる。平衡反応部分の酸
素活量は(3)式により求められる。ここで実際に測定
されるのは、基準極7と測定極27との間の起電力E
と、スラグ収容室33内のスラグ或いは溶鋼の温度Tで
ある。
【0024】
【数1】
【0025】測定極27を構成する鉄とスラグ中の酸化
鉄を平衡させ、その平衡反応部分の酸素活量を正確且つ
確実に測定するためには、固体電解質5すなわち標準電
極3の測定極27から突出する部分の長さは、3mm以
上、10mm以下とするのが適当であることが判明し
た。また、スラグ収容室33内にスラグを確実に溜める
には、スラグ収容室33の内径が10mm以上、30m
m以下で、深さが10mm以上、20mm以下が望まし
いことも判明した。スラグ収容室33を大きくしすぎる
と測定極27そのものが大きくなり、プローブの外径も
大きくなってしまい、製造コストが高くなる。また、ス
ラグ収容室33が小さすぎると、スラグが入りにくくな
る。
【0026】プローブ1の先端に設けたスラグ割り35
は、プローブ1を溶鋼に浸漬するときに溶鋼の上に浮い
ているスラグを割るためである。すなわち、スラグの表
層は大気と接して温度が下がり、固まっていることが多
いため、測定部ユニット2の進入に先立ってこれを割
り、スラグのスラグ収納室33内への進入を容易にし、
且つ、測定ユニット2の不測の損傷を防止するのが望ま
しい。なお、プローブ1を浸漬したとき、測定極27は
スラグ層を突き抜け、その下の溶鋼内に留まるので、測
定極27及び収容室33内のスラグは溶鋼と同じ温度に
保たれ、収容室33内のスラグが固化することはなく、
基準極7と測定極27の間に平衡反応部分が確実に形成
される。なお、スラグ割り35の材料としては、紙やプ
ラスチックは適しない。これらの材料素使用すると、ス
ラグ割り35がスラグ層に進入したときにボイリングが
起こってスラグを飛散させてしまい、スラグをスラグ収
容室33に溜めにくくなる。本実施の態様では鉄を使用
したが、モリブデン等も使用可能である。要するに、機
械的強度を有し、浸漬時にボイリングを生じさせない材
料であれば良い。
【0027】下部外側保護管45をセラミックファイバ
ー製のスリーブとしたのは、やはりこの部分がスラグや
溶鋼に接触したときにボイリングが起こるのを防止する
ためである。これにより、スラグ収容室へのスラグの進
入を妨げず、また、一端スラグ収容室に入ったスラグが
吐き出されるようなことはない。
【0028】
【実施例】500kg高周波誘導炉に300kgの市販
純鉄を溶解し、そこに造滓剤を投入してスラグを作り、
図1に示した構成のスラグ酸化度測定プローブを用いて
スラグ酸化度の測定を行った。スラグ組成のコントロー
ルによりスラグの酸化度を調整し、溶鋼側は未脱酸とア
ルミ脱酸の条件で行った。プローブを構成する部材やそ
の仕様は次の通りである。 ジルコニア固体電解質:ZrO2−8mol %MgO (φ3.6mm
×φ2.2mm ×30mm) 基準極:Cr98重量部とCr2O3 2重量部の混合粉末
0.05g 基準極リード:φ0.5mm のMo線 測定極:外径34mmの炭素鋼 スラグ収納室の大きさ:内径26mm、深さ13mm 熱電対:φ0.075 のType−R ジルコニア電解質の測定極先端からの突出長さ:5mm スラグ割り:φ3mm の鉄棒4本を測定極に取付け 表1に測定データを示す。スラグ酸化度測定プローブの
測定値は、(3)式から計算した酸素活量であり、スラ
グ酸化度理論値は、スラグ酸化度プローブでの測定直後
に採取したスラグを分析し、そのスラグ組成から計算し
た酸素活量の理論計算値である。また、最右列に示した
酸素プローブ測定値は、スラグ酸化度測定プローブでの
測定直前に通常の酸素プローブで測定した溶鋼中での酸
素活量である。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなとおり、スラグ酸化度測
定プローブでの測定値と、通常の酸素プローブでの測定
値は全く異なっており、スラグ酸化度測定プローブでの
測定が溶鋼中の酸素活量を測定しているのではなく、ス
ラグ中の酸素活量を測定していることを示している。ま
た、図3にスラグ酸化度の理論計算値(参考文献2:萬
谷志郎 第122・123回西山記念技術講座「スラグ
の熱力学総論」(1988)P11 参考文献3:日本
学術振興会 製鋼第19委員会編 製鋼反応の推奨平衡
値(1984))とスラグ酸化度測定プローブでの測定
値との比較を示す。絶対値は異なるが対応は良好であ
り、本願発明に係るプローブでのスラグ酸化度の測定は
十分可能であることを示している。また、スラグ酸化度
測定プローブでの測定に要する時間は10秒乃至15秒
ときわめて短時間であり、この測定結果に基づきスラグ
の改質を行っても、精錬工程の進行を妨げるほど時間を
要することはない。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明に係るスラ
グ酸化度測定プローブによれば、簡易迅速に取鍋等にお
いて、スラグの酸化度を測定できる。従って、製鋼工程
の進行を妨げることなく、その測定結果に基づいてスラ
グの改質を行うことが可能となり、スラグに起因する鋼
材の品質欠陥を防止することだできる。また、危険な人
手によるスラグ試料採取作業をなくすことができる。
【0032】本発明では、測定極を鉄で作り、この測定
極によりスラグ収容室を画成し、この収容室内に標準極
を挿入配置したので、スラグが確実にスラグ収容室に溜
められ、基準極と測定極とのあいだに鉄と酸化鉄の間の
平衡反応部分が確実に形成され、スラグの酸化度が確実
に測定できる。
【0033】スラグ割り手段を備えた場合、大気との接
触によりスラグ表面が固化していた場合でも、これが破
砕され、スラグ収容室へのスラグの補足が確実におこな
われる。なお、スラグ割り手段として、スラグに浸漬さ
れた場合にボイリングを起こさない材質で構成されてい
るので、スラグが飛散することはない。
【0034】保護管の下端から所定の長さの範囲で、そ
の外周をセラミックファイバーで構成すると、溶鋼への
浸漬時にボイリングが防止される。
【0035】固体電解質が測定極の前記スラグ収容室か
ら、3mm以上10mm以下の長さで突出して延びてい
ると、良好な測定結果が得られる。
【0036】スラグ収容室を、その内径が10mm以上
30mm以下、深さが10mm以上20mm以下とする
と、スラグの収容が良好に行え、且つプローブが大型化
しないですむ。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で使用する標準電極を示す
断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るスラグ酸化度測定プ
ローブを示す断面図である。
【図3】スラグ酸化度測定プローブでの測定値と理論値
との比較を示すグラフである。
【符号の説明】
1 スラグ酸化度測定プローブ 2 測定ユニット 3 標準電極 5 固体電解質 7 基準極 15 基準極リード 21 ハウジング 23 コネクター 25 熱電対 27 測定極 33 スラグ収容室 34 ガス抜き穴 35 スラグ割り部材 41 保護管 43 内側保護管 45 外側保護管 47 下部外側保護管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 栄司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 古田 周良 大阪府大阪市淀川区宮原4丁目1番14号 住友生命新大阪北ビル 大阪酸素工業株式 会社内 (72)発明者 長塚 利男 大阪府大阪市淀川区宮原4丁目1番14号 住友生命新大阪北ビル 大阪酸素工業株式 会社内 Fターム(参考) 2G004 CA01 CA03 CA04 CA06 4K002 AA01 AE01 AF10 CA03 4K013 CF01 CF13 FA05 4K056 AA06 CA02 FA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端閉管状の酸素イオン導電性を有する
    固体電解質と、前記固体電解質の内部に配置された所定
    の酸素ポテンシャルを与える基準極とを備えた標準電極
    と、測定極とを含み、前記基準極と前記測定極との間の
    電位差を測定可能に構成されたスラグ酸化度測定プロー
    ブにおいて、前記測定極は鉄で構成され、スラグの流入
    を許容する開口及び内部のガスを排出するためのガス抜
    き穴を備えたスラグ収容室を備え、前記標準電極は、少
    なくとも部分的に前記スラグ収容室内に挿入、配置され
    ていることを特徴とする、スラグ酸化度測定プローブ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスラグ酸化度測定プロ
    ーブにおいて、前記プローブの先端には、スラグに浸漬
    されたときにスラグを飛散させない材質で構成されたス
    ラグ割り手段を備えていることを特徴とする、スラグ酸
    化度測定プローブ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のスラグ酸化度測定プロ
    ーブにおいて、前記プローブが溶鋼に浸漬されたとき
    に、該溶鋼の温度を測定する温度測定手段をさらに備え
    ていることを特徴とする、スラグ酸化度測定プローブ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のスラグ酸化度測定プロ
    ーブにおいて、前記固体電解質は前記測定極の前記スラ
    グ収容室から、3mm以上10mm以下の長さで突出し
    て延びていることを特徴とする、スラグ酸化度測定プロ
    ーブ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のスラグ酸化度測定プロ
    ーブにおいて、前記スラグ収容室は、内径が10mm以
    上30mm以下、深さが10mm以上20mm以下であ
    ることを特徴とする、スラグ酸化度測定プローブ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のスラグ酸化度測定プロ
    ーブにおいて、前記プローブは、その一端に前記標準電
    極と測定極とからなる測定ユニットが取り付けられる保
    護管を備え、前記保護管は、前記一端から所定の長さの
    範囲で、少なくともその外周は、セラミックファイバー
    で構成されていることを特徴とする、スラグ酸化度測定
    プローブ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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