JP3838103B2 - スラグの塩基度測定方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属精錬工程において溶融金属層の上層に形成されるスラグの塩基度を測定する方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄鋼精錬においては、溶鋼中に含まれる不純物の成分調整は、溶鋼の上層に形成されるスラグ層の成分制御を通じて行われるため、スラグ中不純物の監視と制御が重要である。なかでも、CaO/SiO2やCaO/Al23等で表現されるスラグの塩基度は製品品質に大きな影響を与えることから、特に監視が必要である。また、塩基度が高すぎると炉壁の損耗も早まることから、この観点からも塩基度の監視が必要である。
このように、塩基度の重要性についての認識が高まっているにもかかわらず、塩基度の測定手法としては、旧来のオフライン測定の手法、即ち、スラグ層から採取したサンプルを、操業環境から切り離した分析室に持ち込んで時間をかけて分析するという手法しかなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのようなオフライン測定では、測定結果を得るまでに時間を要し、測定結果をスラグ改質操作にフィードバックすることができず、先に行った改質操作の効果を確認しながら、次の操作に移ることができず、精密制御を行う上での制限になっていた。
本発明は、かかる現況に鑑みてなされたものであり、スラグの塩基度を操業環境の中で、オンライン測定できるようにし、測定結果を反映したスラグ改質操作を可能とすることにより、溶鋼の成分制御をより精密に行わんとするものであり、そしてさらにはこの技術を、スラグの存在を伴う金属製錬一般、更には非金属を対象としたものにも適用せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明者は研究を重ねた結果、スラグの比伝導度が塩基度と関連していることを見いだし、本発明を完成させたものである。
本発明者の知見によれば、電極間距離が常に一定であるならば、スラグの塩基度は、スラグの比伝導度、酸化度及び温度の3つの要素によって、ほぼ決まる。そしてこれは、他の条件に左右されず、再現性がある。そうすると温度及び酸化度が既知であれば、比伝導度が特定できればスラグの塩基度を算出することができることになる。
そこで本発明では、例えば化学分析などの他の手法を使って、スラグの比伝導度、酸化度及び温度の3つの変数とスラグ塩基度との関係を、これら3つの変数が現実にとりうる数値範囲の中で変化させて求めておき、これを参照することで、目的とする塩基度を求めようとするものである。
【0005】
すなわち本発明は、容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層を満たすスラグの塩基度測定方法であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブに、相互間距離を一定となした第1電極と第2電極とを設けるとともに、プローブの降下途上でスラグを捕捉する空間を設け、前記第1電極及び第2電極をこの空間内に位置づけ、これら両電極を共に前記空間内に捕捉したスラグと接触させて、両電極間の比伝導度を測定し、この測定された比伝導度をスラグの温度及び酸化度の値とともに、予め求めておいた比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係に当てはめて、スラグの塩基度を算出するスラグの塩基度測定方法を提供する。
【0006】
ここで、第1電極及び第2電極とは独立して設けた第3電極と、この第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極とを備えさせ、この第4電極と前記第3電極との間で発生する起電力を測定し、この測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出し、この酸化度の値をスラグ塩基度の算出に用いることができる。また、第4電極が溶融金属層及びスラグ層を収容する容器であることが好ましい。
【0007】
また、本発明は、容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層を満たすスラグの塩基度測定方法であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブに、相互間距離を一定となした第1電極と第2電極とを設け、第1電極及び第2電極とは独立して設けた第3電極と、この第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極とを備えさせ、前記第1電極と第2電極の両電極を共にスラグと接触させて、両電極間の比伝導度を測定するとともに、前記第4電極と前記第3電極との間で発生する起電力を測定し、この測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出し、前記測定された比伝導度と、前記算出された酸化度の値を、スラグの温度の値とともに、予め求めておいた比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係に当てはめて、スラグの塩基度を算出するスラグの塩基度測定方法をも提供する。
【0008】
ここで、第4電極が溶融金属層及びスラグ層を収容する容器であることが好ましい。
【0009】
また、本発明は、容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層の塩基度を測定する装置であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブにスラグを捕捉する空間を設け、該プローグにおける前記空間内に捕捉されるスラグに接触する位置に設けた第1電極と、同じく前記プローグにおける前記空間内に捕捉されるスラグに接触する位置に設けられ、前記第1電極との相互間距離が一定に保たれ、前記第1電極がスラグに接触するとき、共にスラグに接触する位置関係に設定された第2電極と、第1電極と第2電極間の比伝導度を測定する比伝導度計測回路と、スラグの比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係が管理され、前記比伝導度計測回路によって特定される比伝導度の値が、スラグの温度及び酸化度の値とともに入力されると、前記相関関係に基づいてスラグの塩基度を算出する塩基度算出部と、を備えたスラグの塩基度測定装置をも提供する。
【0010】
ここで、スラグを捕捉する空間がプローブ先端に向かって拡張開放した空間であるものが好ましい。また、酸化度を測定する手段をプローブに搭載したものが好ましい。
【0011】
とくに、酸化度を測定する手段が、標準極を内装した固体電解質と前記標準極に対応する測定極とを備えた酸素濃淡電池と、前記標準極と測定極の間で発生する起電力を測定する回路とを備えるものが好ましい。
【0012】
また、酸化度を測定する手段が、前記第1電極及び前記第2電極と独立して設けた第3電極と、前記第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極と、前記第3電極と前記第4電極間との間で発生する起電力の大きさを測定する起電力測定回路と、前記測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出する酸化度算出部と、を備えているものが好ましく、とくに溶融金属層及びスラグ層を収容する容器を酸素濃淡電池における測定極としたものが好ましい。そして、測温装置を搭載したものが好ましい。
【0013】
また、本発明は、容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層の塩基度を測定する装置であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブに設けた第1電極と、前記第1電極との相互間距離が一定に保たれ、前記第1電極がスラグに接触するとき、共にスラグに接触する位置関係に設定された第2電極と、第1電極と第2電極間の比伝導度を測定する比伝導度計測回路と、プローブに搭載される酸化度を測定する手段として前記第1電極及び前記第2電極と独立して設けた第3電極と、前記第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極と、前記第3電極と前記第4電極間との間で発生する起電力の大きさを測定する起電力測定回路と、前記測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出する酸化度算出部と、スラグの比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係が管理され、前記比伝導度計測回路によって特定される比伝導度の値と、前記酸化度算出部で算出された酸化度の値が、スラグの温度の値とともに入力されると、前記相関関係に基づいてスラグの塩基度を算出する塩基度算出部と、を備えたスラグの塩基度測定装置をも提供する。
【0014】
ここで、酸化度を測定する手段が、標準極を内装した固体電解質と前記標準極に対応する測定極とを備えた酸素濃淡電池と、前記標準極と測定極の間で発生する起電力を測定する回路とを備えるものが好ましく、とくに溶融金属層及びスラグ層を収容する容器を酸素濃淡電池における測定極としたものが好ましい。また、測温装置を搭載したものが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に基づき説明する。
本発明は、スラグの塩基度と、スラグの比伝導度が密接な関係を有しているとの発見に基づくものである。
以下の説明では、鉄鋼精錬を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されず、スラグの生成が不可避な金属精錬一般にも適用できる。
【0016】
塩基度とは、酸の1分子中に含まれる水素原子のうち、金属原子又は陽性基で置換されうる水素原子の数をいう。例えば溶鋼などでは、CaO/SiO2やCaO/Al23等などである。本発明者の研究によれば、塩基度は比伝導度、酸化度、温度の3つの物理状態量を変数とする関数であるとして取り扱っても実務上問題はない。もちろん厳密には他の物理状態量も関与しているが、溶融金属の精錬を目的とする場合、上記以外の要素は無視しても操業上差し支えないと判断される。
【0017】
塩基度が比伝導度、酸化度、温度の3つの物理状態量を変数とする関数として表現できるのであれば、これら3つの変数のうちの2つが既知であるとき、例えば、温度及び酸化度が既知であるとき、塩基度は、残る1つの要素である比伝導度が特定されれば、一義的に特定できることになる。
図9及び図10はこの根拠を示している。図9は、実験室にてFeO成分を含まないスラグを作製し、このスラグについて、塩基度(CaO/SiO2)と比伝導度との関係を測定した結果を示している。結果は、片対数グラフにおいて、二次曲線的な関係があることが確認でき、塩基度(CaO/SiO2)と比伝導度とは明らかに相関性があることがわかる。
一方、実際の転炉において生成されるスラグにはFeO成分が存在している。図10は、転炉から採取したFeO成分の含有率30%、40%、即ち、酸化度30%、40%の温度1350度のスラグについて、塩基度(CaO/SiO2)と比伝導度との関係を調べたものである。この図よりわかるように、酸化度40%と30%のいずれにおいても、塩基度が高まると比伝導度が片対数グラフにおいて二次曲線的に上昇変化する傾向が見られ、酸化度が高い方が、その曲線は直線に近似する傾向があることも見て取れ、FeO成分存在下においても塩基度と比伝導度とは相関性があると判断される。そうすると実際のスラグについて比伝導度を測定し、その測定結果からFeO成分の存在が比伝導度に与えている影響を排除できれば、スラグの比伝導度を測定することでスラグの塩基度を特定することができることになる。
【0018】
したがって、温度と酸化度のさまざまな組み合わせのケースについて塩基度と比伝導度の関係を表したデータテーブルのようなものを、化学分析等を駆使してあらかじめ作っておけば、このデータテーブルを使用することで、温度と酸化度が既知である場合には、比伝導度を特定するだけで、スラグの塩基度を特定することができるようになる。これが本発明の基本的考え方である。塩基度と比伝導度との相関関係は、通常は、実測データの集積としてのデータテーブルの形式で与えられるが、前記実測データを回帰分析して得られる近似式の形式で与えられるものであってもよい。また当然、理論的に解析できるならば、理論式であってもよい。
【0019】
また、本発明者は、さらなる工夫として、酸化度の測定を固体電解質等を用いないで行う方法をも提案する。この方法は、スラグ層と溶融金属層との界面を挟むように電極を配置した時には、これら電極間には、酸素濃淡電池の原理による電位差が発生する点に着目したものである。図11として示すものが、この手法の妥当性を検証した装置であり、図12はその結果を示している。
図11の装置を簡単に説明すると、当該実験装置は、光源101を搭載した集光炉100の内部に鉄製ルツボ102を、熱電対を内部に組み込んだ台座105によって支持した構成であり、前記鉄製ルツボの内部には溶鋼104とスラグ103を収容し、スラグ層内に位置づけた上部電極106と台座105との間で発生する熱起電力をアンプ107で増幅して、その結果をデータロガー108により記録するとともに、マイクロコンピューター109によって演算処理するというものである。測定結果は図12で示されるように、FeOの濃度と出力電圧とは、極低濃度の領域を除いてほぼ直線的な関係を有していることがわかった。そしてこの秩序ある結果には再現性があることも確認されたことから、このFeO濃度(酸化度)と起電力との相関関係を利用すれば、高価な固体電解質を使用した酸素濃淡電池方式の酸素センサを用いなくても、酸化度を特定できることがわかった。そして、この特定された酸化度は塩基度特定に活用することができる。
【0020】
以上を総括すると次のことが言える。スラグの塩基度は、温度と酸化度が既知であれば、スラグ中に位置づけられた電極間の比伝導度を測定することで特定することができる。そしてその特定の具体的手法は、これら相関関係を規定したデータテーブルを、あらかじめ作っておき、このデータテーブルを参照することで行えばよい。
そして、さらなる応用として、酸化度の測定そのものをも固体電解質を用いることなく、電極相互間の発生電圧によって特定することができる。従って最も革新的な塩基度測定手法は、温度情報以外はすべて電極間の電気的特性のみからデータを得るというものである。そして、温度情報も電極間の電気特性から測定できる可能性があるから、究極的には、塩基度測定のすべてを、電極間の電気特性の測定によって特定するという測定手法が想定される。
【0021】
以下、本発明の具体的実施例について説明する。図1〜図4はいずれも転炉に測定プローブを浸漬した状態を示している。図中Rは転炉であり、9はその炉壁である。炉壁9は内壁が耐火煉瓦を敷き詰めた構成であり、外壁は鉄皮で大地に接地しており、電気的には大地と同電位となっている。そして、溶鋼の移し替え操作に伴い溶鋼が内壁から口縁に至る箇所を濡らし、これら箇所に地金が付着する結果、内外壁は導通し、転炉内の溶鋼は大地と同電位となっている。
図中Mは溶鋼層、図中Sはスラグ層、図中Aは大気である。また図中Pは測定プローブであり、自動投入装置等に装着されて、転炉内を、その移動距離を計測しながら昇降する構成となっている。
【0022】
このような共通の構成を前提として、図1のものはプローブ先端に相互間距離を一定に保った第1電極1と第2電極2とを設けている。そしてこの一対の電極である第1電極1と第2電極2とがスラグ層内に位置づけられている。これら電極のスラグ層への位置づけは、大気中にあるプローブを溶鋼層Mに向かって降下させる過程、あるいは溶鋼層中にあるプローブを引き上げる過程のいずれで行ってもよく、またそのスラグ層内での滞在のあり方は、完全停止であってもよいし、スピードダウンであってもよい。このような構成において第1電極1と第2電極2との間の比伝導度を測定し、この測定された比伝導度をスラグの温度及び酸化度とともに、予め求めておいたスラグ塩基度と比伝導度、温度、酸化度との相関関係に当てはめて、スラグの塩基度を算出するというものである。ここで比伝導度測定用電源Eとしては高周波交流電源を用いる。これは直流電源を用いると塩基成分のイオン化を招き、これが測定誤差につながるからである。
【0023】
図2は、酸化度を測定する手段をプローブに搭載した例であり、酸化度と同時に求めることにより、本プローブの一回の浸漬動作で、塩基度を算出するために必要となるスラグの比伝導度と酸化度とを測定しようとするものである。酸化度の測定は固体電解質を使用した酸素濃淡電池方式の酸素センサを用い、酸化度検出用の起電力測定回路を、その回路の一部を塩基度測定用の比伝導度測定回路と共用し、切換スイッチ31を操作することで、酸化度測定モードと塩基度測定モードとを切り換えるようにしている。酸化度測定を目的とする起電力測定と塩基度測定を目的とする比伝導度測定とは、ともにプローブ先端をスラグ中に位置づけて行う。酸素濃淡電池方式の酸素センサとしては、ジルコニアなどの固体電解質を棒状に成形したものを標準極30としてプローブ先端中央に設け、他方、前記第2電極を、酸素濃淡電池における測定極として兼用するものである。
【0024】
このような測定においてはプローブ先端をスラグ層中に位置づける必要があるが、スラグ層は薄いため、スラグ層への位置づけを容易化するための何らかの工夫が必要になる。図3はこの工夫を施した実施例である。
この実施例では、第1電極1及び第2電極2とは独立して第3電極3を設け、転炉Rを接地極である第4電極として設定し、プローブの昇降動作に伴って変化する第3電極と第4電極と間の電気的状態が、「導通状態」、「発電状態」、「絶縁状態」のいずれかの状態にあるかを監視することで、プローブ先端が、大気中、スラグ中あるいは溶鋼中のいずれに存在するかを特定するものである。
【0025】
即ち、第3電極3が溶鋼層M内にあるときは、鉄壁から溶鋼層M内を経て第4電極と第3電極とが導通する「導電状態」が存在し、また第3電極がスラグ層S内にあるときは、鉄壁からスラグ層を経て第1電極に至る「発電状態」が第3電極と第4電極との間に存在することになる。この「発電状態」は、スラグと鉄壁及び溶鋼層との間に酸素分圧の差があることが原因である。また、第3電極が大気中にあるときは、第3電極から第4電極に至る電気的経路を大気が遮断する「絶縁状態」が存在する。電極間の電気特性が前記各業態の何れに該当するかの判別は、一定の信号レベルを境に0と1に振り分ける二値化処理によればよい。起電力および比伝導度の測定は、前記電気的状態が、「発電状態」であることを確認したうえ行うことで、正確にスラグを対象としてそれらを測定することができる。
【0026】
また、電気的状態変化の間隔を測定することでスラグの厚みを特定することもできる。これは具体的には、プローブの降下動作に伴う「絶縁状態」から「発電状態」への状態移行点と、「発電状態」から「導電状態」への状態移行点との間の距離差又は時間差を検出することで行うことになる。
また、この実施例の構成を利用して、固体電解質使用の酸素濃淡電池方式の酸素センサを用いることなく、酸化度測定を行うようにしてもよい。これは、前記電気的状態に関する情報を得るために行う第3電極と第4電極間で発生する起電力を、予め他の手段を用いて作成しておいた起電力値と酸化度との相関性を規定するデータテーブル等に当てはめることで、前記起電力に対応する酸化度を特定するというものである。
【0027】
前記図3で示したものは、電気的状態特定用の第3電極を第1電極及び第2電極と独立して設けたが、図4に示すように、切換スイッチ32を設けて、塩基度測定用の第1電極と接地極間に発生する電力を測定できるモードへの切り換えをできるようにすれば、独立した第3電極を設けなくても酸化度測定を行うことができる。
またさらなる実施例として、測温手段をプローブに搭載することもでき、さらにこの測温手段を、スラグの電気特性から知ることも不可能ではない。したがって、究極の実施例として、スラグの塩基度を特定するために必要となる比伝導度、酸化度及び温度のすべての情報をプローブの1回の浸漬動作により得ることができ、しかも高価な固体電解質を用いることのない理想的な塩基度測定プローブが提案できる。
【0028】
以上、さまざまな実施例について述べたが、より具体的な装置としては図5〜図8として示すものがあげられる。図はプローブの先端部分の構成のみを示しているが、これらは長尺紙管等の耐熱保護管の先端に取り付けて使用される。
【0029】
図5として示すプローブ10は、鋳物砂や耐火セメントなどの耐熱素材製の外装体11の先端に、先端に向かって拡張開口したすりばち状のスラグ捕捉空間14を形成し、その空間底部に固体電解質12と、それを二重に囲むようにして内電極13と外電極21を設けている。15は固体電解質12や内電極13から導出されたリード線であり、16は接続用のコネクタである。
【0030】
このプローブでは、内電極13及び外電極21とで比伝導度を検出し、固体電解質12と内電極13又は外電極21のいずれか一方とで酸化度検出用のセンサが構成される。内電極13又は外電極21が、標準極である固体電解質12に対して測定極としての機能をはたしている。ここで重要なのは、スラグ捕捉空間14はスラグ層通過時にスラグを空間内に確実に案内し、且つスラグ通過後も空間内にスラグを保持し続けていること、加えて固体電解質12、内電極13及び外電極21のすべてが同時的にスラグに接触している必要があるということである。本実施例の構成では、スラグ捕捉空間14は先端側が拡張開放したすりばち状であるため、スラグのスムーズな導入が保証される。またスラグは溶鋼よりも比重が軽いから、プローブの降下動作中はもちろんのこと、降下動作を停止したとしてもスラグを捕捉空間から逃すおそれはない。
【0031】
また、本実施例では、内電極13及び外電極21よりも、固体電解質12の先端を外方へ突出させている。これは固体電解質が内電極13や外電極21の高さよりも沈み込んだ位置にあると、リング状である前記電極の開口を塞ぐような状態でスラグが架け渡されたとき、その下方にある固体電解質がスラグと非接触となるおそれがあることに対する対策である。尚、外電極21の高さを内電極13の高さと違えて、スラグとの接触を確実化する工夫を施すことなども好ましい実施例である。
【0032】
本構成のプローブは、スラグ層通過後も各電極のスラグとの接触状態が維持されるため、測定時にプローブ先端をスラグ層内に位置づけておく必要がなくなり、測定作業が容易となる。尚、スラグ捕捉空間14へのスラグ導入を促進するために、侵入したスラグにより逃げ場を失ったエアーを外部に逃すための排出孔を設けることなども好ましい実施例といえる。
【0033】
図6として示すものは、リング状電極を用いる代わりに、点状電極15a、15bを用いるようにした場合である。この場合、前述のリング状電極のようにスラグが架設状態になることによる、もう一方の電極へのスラグの接触が不完全になるという問題の発生を回避できる反面、電極面積が小さいため、電極へのスラグの付着を確実化するための工夫を施す必要が生ずる。
【0034】
図7及び図8として示すものは、比伝導度を測定する機能と酸化度を測定する機能に加えて測温機能をも1つのプローブ10aに搭載した実施例であり、図7はプローブ先端の斜視図、図8(a)は比伝導度測定と酸化度測定を行う部分の要部断面図、図8(b)はプローブ先端面を示す平面図である。本プローブは、プローブ先端に、比伝導度測定ユニットと測温ユニットを搭載している。比伝導度及び酸化度測定ユニットは、スラグ捕捉空間14a内に固体電解質12a、点状電極20a、20bを配置した構成であり、一方、測温ユニット17は熱電対18を鉄製カバー19で外装した構成である。この実施例ではスラグ捕捉空間14aは垂直壁となっているが、前述の実施例のようにすりばち状の傾斜壁を採用してもよい。このプローブは、自動投入機に装着されて使用され、各ユニットから導き出された出力信号はプローブ外部の処理装置に送られ処理される。その処理装置には、比伝導度計測回路とこの回路によって特定された比伝導度から塩基度を算出する処理部(塩基度算出部)が設けられている。このプローブは、1回の浸漬操作で、スラグの塩基度を特定する上で必要な要素である、比伝導度、酸化度及び温度のすべてのデータを得ることができ、しかも同じプローブに搭載して、これら各測定を行うから、測定条件を完全に一致させることができる。そしてスラグ捕捉空間を備えているため、プローブ先端をスラグ層内に停止させる必要もない。
【0035】
以上、転炉への適用を中心に実施例について説明したが、本発明は、転炉以外の他の容器、例えば、タンディッシュ、取鍋、トピード、モールド、プラズマ溶融炉などに適用することもできる。尚、この中でプラズマ溶融炉は廃棄物の焼却に使用されるものであって金属精錬とは無関係であるが、スラグが形成されるという意味において、本発明の適用対象となる。プラズマ溶融炉の場合、塩基度は炉体寿命に大きく影響することから、塩基度を知ることは、炉体寿命を制御する上で極めて重要である。
【0036】
【発明の効果】
本願発明によれば、従来、化学分析などのオフライン測定しか行われていなかった塩基度測定をオンラインで行うことができるようになり、得られた測定結果をスラグの改質操作にフィードバックすることができるので、金属精錬作業等におけるより精密な制御が可能となる。
【0037】
請求項及び6に係る発明のように、スラグ捕捉空間を設けた場合、測定時にプローブ先端をスラグ層内に滞在させる必要性がなくなるので、プローブの投入機構に高精度な距離管理機構が不要となる。
【0038】
請求項に係る発明のように、第1電極及び第2電極とは独立した第3電極を設け、この電極と前記第1電極及び第2電極の一方との間で発生する起電力を測定するようにした場合、この測定値を用いてスラグの酸化度を特定することができる。そしてこの酸化度の値を塩基度測定のためのデータとして用いることができる。この場合、高価な固体電解質使用の酸素センサを用いる必要がないので、塩基度測定装置を低コストで提供できる。
【0039】
請求項7に係る発明のように、スラグ捕捉空間をプローブ先端に向かって拡張開放した場合、当該空間へのスラグの導入が円滑に行われる。
【0040】
請求項9に係る発明のように、プローブに搭載する酸化度測定手段が固体電解質を用いたものである場合、コスト的に高価ではあるものの、固体電解質使用の酸素センサにおいて蓄積された従来技術を活用することができる。
【0041】
請求項11に係る発明のように、転炉などの容器を測定極とした場合、狭面積であるプローブ先端から測定極をなくすことができるため、プローブの設計の自由度が高まる。
【0042】
請求項12に係る発明のように、測温装置を搭載した場合、別途、測温する必要がなくなることに加えて、比伝導度や酸化度算出用の起電力の測定と同じ条件下で測定を行なえるため、測定精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 先端面に一対の電極を設けたプローブをスラグ層に位置づけた実施例を示す説明図。
【図2】 酸化度測定手段をプローブに搭載した実施例を示す説明図。
【図3】 第3電極を設けたプローブの実施例を示す説明図。
【図4】 塩基度測定回路における第1電極を酸化度測定回路の一部に共用した実施例を示す説明図。
【図5】 スラグ捕捉空間を設けたプローブの実施例であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図。
【図6】 スラグ捕捉空間内に点状電極を配したプローブの実施例であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図。
【図7】 固体電解質よりなる酸素センサと測温素子を搭載したプローブの実施例を示す斜視図。
【図8】 (a)は比伝導度及び起電力測定ユニットの断面図、(b)は同ユニットを含むプローブの平面図
【図9】 FeO成分の存在しないスラグについての塩基度と比伝導度との関係を示すグラフ。
【図10】 比伝導度と塩基度の関係を示すグラフ。
【図11】 酸化度に関する実験設備の説明図。
【図12】 起電力の出力電圧と酸化度の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
R 転炉
M 溶鋼層、
S スラグ層
A 大気
P 測定プローブ
1 第1電極
2 第2電極
3 第3電極
9 炉壁
10 プローブ
10a プローブ
11 外装体
12 固体電解質
12a 固体電解質
13 内電極
14 スラグ捕捉空間
14a スラグ捕捉空間
15 リード線
16 コネクタ
17 測温ユニット
18 熱電対
19 アルミニウム製カバー
20a、20b 点状電極
21 外電極
30 標準極
31、32 切換スイッチ
101 光源
100 集光炉
102 鉄製ルツボ
105 台座
104 溶鋼
103 スラグ
106 上部電極
107 アンプ
108 データロガー
109 マイクロコンピューター

Claims (16)

  1. 容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層を満たすスラグの塩基度測定方法であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブに、相互間距離を一定となした第1電極と第2電極とを設けるとともに、プローブの降下途上でスラグを捕捉する空間を設け、前記第1電極及び第2電極をこの空間内に位置づけ、これら両電極を共に前記空間内に捕捉したスラグと接触させて、両電極間の比伝導度を測定し、この測定された比伝導度をスラグの温度及び酸化度の値とともに、予め求めておいた比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係に当てはめて、スラグの塩基度を算出するスラグの塩基度測定方法。
  2. 第1電極及び第2電極とは独立して設けた第3電極と、この第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極とを備えさせ、この第4電極と前記第3電極との間で発生する起電力を測定し、この測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出し、この酸化度の値をスラグ塩基度の算出に用いる請求項1記載のスラグの塩基度測定方法。
  3. 第4電極が溶融金属層及びスラグ層を収容する容器である請求項記載のスラグの塩基度測定方法。
  4. 容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層を満たすスラグの塩基度測定方法であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブに、相互間距離を一定となした第1電極と第2電極とを設け、第1電極及び第2電極とは独立して設けた第3電極と、この第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極とを備えさせ、前記第1電極と第2電極の両電極を共にスラグと接触させて、両電極間の比伝導度を測定するとともに、前記第4電極と前記第3電極との間で発生する起電力を測定し、この測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出し、前記測定された比伝導度と、前記算出された酸化度の値を、スラグの温度の値とともに、予め求めておいた比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係に当てはめて、スラグの塩基度を算出するスラグの塩基度測定方法。
  5. 第4電極が溶融金属層及びスラグ層を収容する容器である請求項記載のスラグの塩基度測定方法。
  6. 容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層の塩基度を測定する装置であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブにスラグを捕捉する空間を設け、該プローグにおける前記空間内に捕捉されるスラグに接触する位置に設けた第1電極と、同じく前記プローグにおける前記空間内に捕捉されるスラグに接触する位置に設けられ、前記第1電極との相互間距離が一定に保たれ、前記第1電極がスラグに接触するとき、共にスラグに接触する位置関係に設定された第2電極と、第1電極と第2電極間の比伝導度を測定する比伝導度計測回路と、スラグの比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係が管理され、前記比伝導度計測回路によって特定される比伝導度の値が、スラグの温度及び酸化度の値とともに入力されると、前記相関関係に基づいてスラグの塩基度を算出する塩基度算出部と、を備えたスラグの塩基度測定装置。
  7. スラグを捕捉する空間がプローブ先端に向かって拡張開放した空間である請求項6記載のスラグの塩基度測定装置。
  8. 酸化度を測定する手段をプローブに搭載した請求項6又は7記載のスラグの塩基度測定装置。
  9. 酸化度を測定する手段が、標準極を内装した固体電解質と前記標準極に対応する測定極とを備えた酸素濃淡電池と、前記標準極と測定極の間で発生する起電力を測定する回路とを備える請求項8記載のスラグの塩基度測定装置。
  10. 酸化度を測定する手段が、前記第1電極及び前記第2電極と独立して設けた第3電極と、前記第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極と、前記第3電極と前記第4電極間との間で発生する起電力の大きさを測定する起電力測定回路と、前記測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出する酸化度算出部と、を備えている請求項8記載のスラグの塩基度測定装置。
  11. 溶融金属層及びスラグ層を収容する容器を酸素濃淡電池における測定極とした請求項9記載のスラグの塩基度測定装置。
  12. 測温装置を搭載した請求項〜11のいずれか1項記載のスラグの塩基度測定装置。
  13. 容器内に収容された溶融金属層の上に形成されるスラグ層の塩基度を測定する装置であって、スラグ層を通って溶融金属層と大気中との間を昇降するプローブに設けた第1電極と、前記第1電極との相互間距離が一定に保たれ、前記第1電極がスラグに接触するとき、共にスラグに接触する位置関係に設定された第2電極と、第1電極と第2電極間の比伝導度を測定する比伝導度計測回路と、プローブに搭載される酸化度を測定する手段として前記第1電極及び前記第2電極と独立して設けた第3電極と、前記第3電極がスラグ層内に位置するとき、溶融金属層に電気的に導通するような配置関係で設けられる第4電極と、前記第3電極と前記第4電極間との間で発生する起電力の大きさを測定する起電力測定回路と、前記測定された起電力の大きさを、予め別の手段で求めておいたスラグ酸化度と起電力値との相関関係に当てはめて酸化度を算出する酸化度算出部と、スラグの比伝導度、温度、酸化度の3つの変数とスラグ塩基度との相関関係が管理され、前記比伝導度計測回路によって特定される比伝導度の値と、前記酸化度算出部で算出された酸化度の値が、スラグの温度の値とともに入力されると、前記相関関係に基づいてスラグの塩基度を算出する塩基度算出部と、を備えたスラグの塩基度測定装置。
  14. 酸化度を測定する手段が、標準極を内装した固体電解質と前記標準極に対応する測定極とを備えた酸素濃淡電池と、前記標準極と測定極の間で発生する起電力を測定する回路とを備える請求項13記載のスラグの塩基度測定装置。
  15. 溶融金属層及びスラグ層を収容する容器を酸素濃淡電池における測定極とした請求項14記載のスラグの塩基度測定装置。
  16. 測温装置を搭載した請求項13〜15のいずれか1項記載のスラグの塩基度測定装置。
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