JP2000249319A - 内フィン旋回型分解装置及び廃ガス中の有機化合物を熱分解する方法 - Google Patents

内フィン旋回型分解装置及び廃ガス中の有機化合物を熱分解する方法

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JP2000249319A JP11047273A JP4727399A JP2000249319A JP 2000249319 A JP2000249319 A JP 2000249319A JP 11047273 A JP11047273 A JP 11047273A JP 4727399 A JP4727399 A JP 4727399A JP 2000249319 A JP2000249319 A JP 2000249319A
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和義 信田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有毒物質を含有する廃ガスを熱分解する上で
の熱分解滞留時間を満足させるコンパクトな廃ガス熱分
解装置の提供。 【解決手段】 内フィン旋回型分装置14は、ハウジン
グの両端部に廃ガス入口10と廃ガス出口11を備え、
その内部に軸線に沿って固定軸4が取付けられ、その固
定軸4周りで螺旋状廃ガス流路を形成する旋回羽根5が
設けられている。燃焼バーナー15は炉本体上流側端部
の接線方向に吹き出し口を有し、螺旋状流路に沿って廃
ガスを加温するように設けられている。廃ガス入口10
及び廃ガス出口11はハウジング外套の接線方向に開口
を有し、開口が前記螺旋状流路の上流側基端部及び下流
側基端部に指向するように配置されている。よって、分
解装置内はガス停滞部分が少ない廃ガス流となり熱分解
効率が安定し、燃焼排ガス中の有害物質の量を低減する
上で優れた効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却処理過程、溶
剤の回収・分離処理過程、石油精製過程、化成品の製造
過程及び肥料の製造過程により発生する有機化合物、並
びに、燃焼装置、発電施設に設置される処理装置、生産
装置等より発生する有機化合物、特に、有機化合物中の
ダイオキシン等の毒性の強い有害物質を熱分解し、大気
放出される排気ガス中の有害物質を効果的に軽減するた
めの分解装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃ガスを分解装置内の螺旋状流路に導入
し、廃ガスである内部流体を加熱・移送する本発明のよ
うな構造の内フィン旋回型分解装置は、従来の技術とし
ては存在しない。何故ならば、今までは燃焼後の廃ガス
においての熱分解時間については重要視されていなかっ
たからである。
【0003】しかし、社会問題となっている焼却炉の廃
ガス中のダイオキシン類を例として述べると、その生成
は塩素が共存する条件で有機化合物を燃焼する過程で非
意図的に行われる。ダイオキシン類の排出を抑制をする
上では、廃ガス中の有機塩素化合物の炭素と塩素の結合
を破壊して炭素は炭酸ガスに塩素は塩素イオンの状態に
まで熱分解する必要が有る。そのために、焼却炉内の熱
分解温度を850℃以上で滞留時間2秒が望ましいとさ
れるが、流動床式、ストーカー式、キルン式及び固定式
の焼却炉は、燃焼温度の管理と熱エネルギーの有効利
用、及び、排出ガス中の煤塵とSOxとNOxとHCl除去を考
慮しただけの焼却処理システムで、ダイオキシン類の熱
分解まで配慮されていないものが多い。また、これらの
焼却炉は、焼却温度や熱分解時間が不安定というのが現
状である。
【0004】熱分解時間の不足している構造の燃焼炉に
おいて、既設の装置での滞留時間を確保するための改造
方法としては、設置空間を利用してその構成要素である
ダクトを長くするしかないが、従来の装置(大規模な装
置は施設と呼ばれる)にあっては、機器同士を接近させ
て配置スペースを小さくしているので、ダクトを長くす
る改造も難しい。何故ならば、一般にダクトと呼び称さ
れているものは、装置と装置の間に設けられた大口径配
管、又は、装置内にて空気又はガスを移送する大口径の
配管のことである。そのため、その基本思想に基づくよ
り良いダクト設計は、建設(製作)価格を低減させるた
めに、できるだけ機器同士を接近させ、できるだけ内径
(通過面積を少なく)を小さくし、短い長さで、かつ内
部通過流体の圧力損失を少なくすることにある。廃ガス
のダクトにおいては、その基本思想に安全性と熱エネル
ギーの放出防止の観点から、ダクト表面温度を低下させ
表面放散熱量を少なくすることが要求され、そのために
ダクト内面に内部流体による損傷が起こらない材質の耐
火断熱材が設けられている。既設機器の位置の変更が大
規模な改造となるために予算上の問題からもできない場
合、分解装置内に障害物等を置くことが行われるが、高
温炉内では構造技術上の問題が多くあり難しく、小処理
量の焼却炉においては使用を諦めて廃炉としている。滞
留時間を1秒程度しか確保できない焼却炉に於いては、
活性炭での吸着性能のみに期待して廃ガス内のダイオキ
シン類の発生量を抑制しているが、そのため、処理物中
の塩素分含有量を制限し可燃性ごみの水分%の少ない処
理物と混焼させて、時間当たりの処理量と補助燃焼量を
検討して、炉内燃焼温度を上昇させる方法等の運転方案
が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、設置面積の小
さいスペースで小規模の改造方法で燃焼炉やダクトに頼
らないで廃ガスの滞留時間を長くする構造の機器(装
置)が必要とされる。しかし、廃ガスの分解装置の一般
的なハウジング形状は、ダクトと同様に圧力損失を増加
させる障害物をできるだけ少なくすべきであり、ハウジ
ング内に余分な構造物を設けることは、基本思想に相反
するものである。その一方で、従来の技術で述べた理由
から廃ガスを安定した加温し、滞留時間を長くする構造
の熱分解装置が必要となる。
【0006】まず、熱風の気流特性と熱分解必要長さに
付いて図面を参照しながら説明する。図5は、既存の後
燃炉付ダクト内における廃ガスの流れ方の状態を示す図
である。図示するように、焼却炉16の廃ガスの出口に
設けた後燃炉18は廃ガスダクト17に接続している。
まず、気流特性について説明すると、後燃炉18及び廃
ガスダクト17壁内面側は摩擦抵抗が生じるために気流
は中央に集まりやすい。廃ガス20にバーナー熱がより
良く絡まるように、加温する後燃バーナー19を後燃炉
18に偏芯させた位置に取付けて廃ガスの旋回させるよ
うにしても、気流自らは比重が軽いために遠心力が働か
ず、その廃ガスは中央部に集まろうとして廃ガスの流れ
は層流となる。廃ガスは温風であるので温度が低い側壁
側より温度の高い中央に集まりやすくなり、廃ガスダク
ト17内径D1での見掛けダクト内断面積よりも実際の
負圧ガス22の流路断面積は小さくなる。また、焼却炉
16よりの廃ガス20は内面積を拡大させた後燃炉18
内を通る際に後燃バーナー19よりの旋回熱風によって
渦巻き流となって中央部は真空状態になり流速が増すこ
とになり、廃ガス20の一部は焼却炉16より加温され
ないままに後燃炉18を通り、後に旋回流21熱風は渦
巻き流と化して中央部の負圧ガス22と合流する現象が
起こる。上記方法の問題点は、廃ガスが後燃炉18の軸
芯上流側より流入し軸芯下流側に一直線に通過するため
に後燃炉18内の上流側ガス停滞部分23と下流側ガス
停滞部分24にガスの流れない現象が起こり、後燃炉長
さL2の見掛けほどに滞留接触せずに、廃ガス流が竜巻
の如くに真空状態の気流を起すことにある。次に、熱分
解必要ダクト長さについて説明すると、本図と同様形状
の廃ガスダクト17を取付けている処理能力3500kg/h
の焼却炉で、廃ガスの平均ガス温度800℃での乾き燃焼
ガス量が235824m3/hである時、熱分解必要長さ:Loか
ら炉内での滞留時間1秒を減じてダクト内で1秒必要と
した場合に、ガス流速15m/秒、ダクト内径D1が2.36m、
ダクト外径D2が2.66mでの廃ガスダクト17と後燃炉18の
必要相当長さ:L1は15mを必要とし、表面積計算長さ:L
2は15.25mになり、その表面積は130m2で放散熱量は7818
6kcal/hになる。しかし乍ら、前記ダクト設計基本思想
から8m以下の長さの装置が多いのが現状である。前記
ダクト設計基本思想により空間が少ない既設の装置での
滞留時間を確保する廃ガスダクト17の計画・取付けは
難しい。
【0007】
【課題を解決するための手段】まず、既存の後燃炉付の
廃ガスのダクトと同様の思想に基づき、滞留時間を長く
するためのダクト径と熱分解必要ダクト長さについて図
5を参照しながら説明する。発明が解決しようとする課
題で説明した通り、処理能力3500kg/hの焼却炉で、ガ
ス流速15m/秒、ダクト内径D1が2.36mでの必要相当長
さ:L1は15mを必要とし、表面積計算長さ:L2は15.25m
必要となるので、一改造方法としてダクト内径D1を1.37
倍にしてガス流速8 m/秒で検討すると、ダクト内径D1
が3.23m、ダクト外径D2を3.63mにしても廃ガスダクト17
と後燃炉18の必要相当長さ:L1は8mを必要とし、表面積
計算長さ:L2は9.22mになり、その表面積は122m2で放散
熱量は73485kcal/hになる。しかし、この改造計画案で
あっても従来通りの円筒形の後燃炉付廃ガスダクト方式
では、前記ダクト設計基本思想により空間が少ない装置
での取付スぺース、取付け長さの確保が難しい。よっ
て、ガス分解装置内での滞留時間を長くさせるために、
円滑な旋回流を与える手段と、ガス流の真空ゾーンを止
めるための障害物を固定する手段を採用するに至った。
【0008】本発明は、基本的には、廃ガス出口に取付
ける廃ガスの分解装置において、前記分解装置が、両端
部に廃ガス入口及び廃ガス出口を備え、内面に耐火断熱
材を設けた円筒ダクト状のハウジングと、該ハウジング
の軸線に沿って設けた固定軸と、前記ハウジング内の前
記固定軸周りで廃ガスの螺旋状流路を形成する円盤型螺
旋状の旋回羽根とを有する内フィン旋回型分解装置によ
り前記課題を解決した。
【0009】その結果を、本発明の分解装置の関連重要
要素である熱風の気流特性と熱分解必要分解装置(ダク
ト)長さに付いて図6を参照しながら説明する。図6は
本発明に係る内フィン旋回型分解装置内における廃ガス
の流れ方の状態を示す図である。図示するように、焼却
炉16の廃ガス出口に付いた内フィン旋回型分解装置1
4は滞留時間を確保するための手段として、固定軸4及
び旋回羽根5を有する。これにより、廃ガスは旋回流と
なる。好ましくはハウジングの直径を拡大させ、加温す
るための燃焼バーナー15が、廃ガス20が旋回するよ
うに螺旋状流路に沿って偏芯させた位置に取付けられ
る。渦巻き流となるのを防ぐための固定軸4及び螺旋状
廃ガス流路を形成する旋回羽根5により、廃ガス20熱
風は旋回流21熱風となり、負圧ガス22の状態で廃ガ
スダクト17に流入する。該分解装置は上流側ガス停滞
部分と下流側ガス停滞部分が少ないので、前記処理能力
3500kg/hの焼却炉で内フィン旋回型分解装置14内の内
径D1を4.57mとして乾き燃焼ガス量が235824m3/hである
時に内面積16.4m2と3600秒で割ると、相当ガス流速は4m
/秒(旋回羽根5の条数が3の時の実際平均流速は12m/
秒)で、分解装置外径D2を4.97mとした場合に必要相当
長さ:L1は4 mを必要とし、表面積計算長さ:L2は内フ
ィン部分のスペースを加えても4.8 mであり、その表面
積はハウジング両端部の面積を加えても107m2で放散熱
量は63908kcal/hとなり、前記既存の後燃炉付ダクト方
式による放散熱量78186kcal/hの82%に減少する。
【0010】
【発明の実施の形態】また、前記ハウジングの上流側端
部に、前記螺旋状流路に沿って廃ガスを加温するための
正圧の燃焼バーナーを設けることにより、廃ガスに熱量
を与えることができる。そして、燃焼バーナーが、前記
ハウジング外套の接線方向に取付けられ、接線方向の吹
き出し口を有する場合、より効果的に廃ガスに旋回流を
与えることができる。
【0011】ハウジングの前記廃ガス入口及び廃ガス出
口のそれぞれがハウジング外套の接線方向に開口を有
し、それぞれの開口が前記螺旋状流路の上流側基端部及
び下流側基端部に指向するように配置されている場合、
より効果的に廃ガスに旋回流を与えることができる。
【0012】ハウジングの外套に、前記螺旋状流路に望
ませた高圧ブローノズルを設けることで、分解装置内に
堆積した飛灰及び固定軸や旋回羽根やその他の構成部品
に付着する飛灰を除去することができる。
【0013】旋回羽根が前記固定軸に取付けられ、前記
固定軸が流体を通過させる中空状をすることで、固定軸
の内側に流体を通過させ、その流体に吸収させた熱エネ
ルギーを熱交換器等に供給し、その熱交換器を介して該
分解装置の燃焼バーナー及び関係する付属バーナーの燃
料を加温することを可能とし省エネルギ−化も図ること
ができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明による分
解装置の実施例を説明する。図1は本発明に係る内フィ
ン旋回型分解装置の一形態を示す代表的な構成断面図で
ある。図2は本発明に係る内フィン旋回型分解装置の図
1の上面図である。図3は本発明に係る内フィン旋回型
分解装置の図1の側面図である。図示するように、内フ
ィン旋回型分解装置14は、ハウジングの外面が鋼板製
の胴板1と鏡板2にて構成され、内面に耐火・断熱材3
を設けた円筒鋼板製である。ハウジングの両端部には、
廃ガス入口10と廃ガス出口11が設けられている。そ
の内部には、軸線に沿って耐熱金属鋼管製の2本の固定
軸4が取付けられ、固定軸4の両端はハウジングから突
出している。固定軸4は中空状であり、内部を水が通過
できようにしてなっている。分解装置は、耐熱金属鋼板
製の円盤型螺旋状なる旋回羽根5を備えている。旋回羽
根5は、例えば、2本の固定軸4の外接円を螺旋状に延
びる外側の旋回羽根と、2本の固定軸4の外接円の内側
を分割セグメントで密封して軸方向で隣り合う螺旋状流
路の間で廃ガスのバイパスが生じないように構成されて
いる。旋回羽根5はハウジングの内面及び固定軸4に固
定され、このようにして、ハウジング内部に螺旋状流路
が形成される。
【0015】燃焼バーナー15は、内フィン旋回型分解
装置14上流側端部の接線方向に取付けられ、接線方向
に吹き出し口を有する。燃焼バーナー15は、螺旋状流
路に沿って廃ガスを加熱するとともに、廃ガスの流れ方
向に指向させることで廃ガスに推進力も付与する。廃ガ
ス入口10及び廃ガス出口11のそれぞれは、内フィン
旋回型分解装置14の本体外套の接線方向に開口を有
し、それぞれの開口が前記螺旋状流路の上流側基端部及
び下流側基端部に指向するように配置されている。これ
らの入出口を特定の方向に指向させることで、圧力損失
の低減した状態で、廃ガスをハウジング内に流入させ、
ハウジングから流出させることができる。内フィン旋回
型分解装置14外套には、螺旋状流路に望ませた高圧ブ
ローノズル7が設けられている。この高圧ブローノズル
により、ハウジング内に堆積した飛灰及び固定軸4や旋
回羽根5やその他の構成部品に付着する飛灰を除去する
ことができる。また、旋回羽根5と固定軸4とその構成
部品が焼却炉及び燃焼バーナー15よりの放射熱の影響
を受けての損傷を避けるためにそれらの表面とその構成
部品の表面に耐火物被覆6を設けることが好ましい。
【0016】図4は本発明に係る内フィン旋回型分解装
置の他の実施例の構成断面図である。図示するように、
内フィン旋回型分解装置14は、ハウジングの外面は鋼
板製の胴板1と鏡板2にて構成され、内面に耐火・断熱
材3を設けた円筒鋼板製である。ハウジングの両端部に
は、廃ガス入口10と廃ガス出口11を設けられてい
る。その内部の胴板1と鏡板2に入口を有し、端部中心
に出口を有する耐熱鋳鋼金属製の1本の90度に曲げら
れたL字状の固定軸4が取付けられている。ハウジング
内面と固定軸の間には、耐火材製の円盤型螺旋状なる旋
回羽根5が設けられており、ハウジング内に螺旋状流路
が形成される。その他の構成は、図1の実施例と同じで
あるので、説明を省略する。
【0017】次に、廃ガス中の有機化合物を分解せしめ
る燃焼装置(焼却炉又は燃焼炉)及び発生装置におい
て、燃焼装置及び発生装置の廃ガス出口の下流側に、本
発明の内フィン旋回型分解装置を取付けた熱分解システ
ムの種々の形態を図7、図8、図9、図10、図11及
び図12を参照して説明する。
【0018】図7は本発明に係る内フィン旋回型分解装
置を取付けた焼却炉の熱分解システムの一形態を示す構
成図である。図示するように、ストーカー式焼却炉の廃
棄物処理フローであって、ストーカー式焼却炉16の上
部廃ガス出口フランジに内フィン旋回型分解装置14が
取付けられている。焼却炉16は助燃バーナー27によ
ってあらかじめ炉内温度を上昇させた後に燃焼バーナー
15で内フィン旋回型分解装置14の炉内温度を上昇さ
せ所定の温度に達した後、処理物を投入口26より投入
し焼却処理する。燃焼廃ガスは、焼却炉16の上部の内
フィン旋回型分解装置14にて熱分解に必要な時間を滞
留させられ、廃ガスダクト17を経由して冷却塔28に
て公害成分を除去しながらガス冷却された後に、HCl
を除去するために消石灰粉体を消石灰槽30より注入さ
れる。そして、反応生成物の一部は吸収塔31にて捕捉
されて、熱分解された塩素イオンは活性炭槽32より投
入された粒状活性炭に吸着される。次いで、集塵機33
にて煤塵及び分解した塩素等を吸着した活性炭が捕捉さ
れ、排風機34により吸引され、ダイオキシン量が軽減
された排ガス25は煙突35より大気放出される。
【0019】図8は本発明に係る内フィン旋回型分解装
置を取付けた焼却炉の熱分解システムの一形態を示す構
成図である。図示するように、前記図7の熱分解システ
ムに燃焼系統を補足したストーカー式焼却炉の廃棄物処
理フローであって、バーナー燃料は、燃料タンク36よ
り燃料ポンプ37を通り助燃バーナー27に供給され
る。燃焼バーナー15の燃料は燃料ポンプ39により供
給され燃焼用空気ブロアー38よりの供給された空気を
もって燃焼する。
【0020】図9は本発明に係る内フィン旋回型分解装
置を取付けた焼却炉の熱分解システムの一形態を示す構
成図である。図示するように、前記図8の熱分解システ
ムに廃熱エネルギーの有効利用系統を補足したストーカ
ー式焼却炉の廃棄物処理フローであって、焼却炉16の
上部廃ガス出口フランジに内フィン旋回型分解装置14
が取付けてあり、その下流に廃熱ボイラー29が取付け
られている。給水タンク41から給水ポンプ42によっ
て汲み上げられた水は内フィン旋回型分解装置14にて
熱を吸収し、熱交換器40にて燃料ポンプ39より供給
された燃焼バーナー15用の燃料を加温して給水タンク
41に戻る。また、給水ポンプ43によって汲み上げら
れた水はスチームドラム44に供給され廃熱ボイラー2
9内の加熱管で廃ガス内の熱を吸収して蒸気を発生させ
有効利用が図られる。
【0021】図10は本発明に係る内フィン旋回型分解
装置を取付けた溶剤回収システムの一形態を示す構成図
である。図示するように、溶剤回収システムの廃棄物処
理フローであって、溶剤回収・分離装置51上部に滞留
した廃ガスは送風機52によって内フィン旋回型分解装
置14に送り込まれ燃焼熱分解されて、有害物質が軽減
された排ガス25は煙突35より大気放出される。
【0022】図11は本発明に係る内フィン旋回型分解
装置を取付けた廃液焼却処理システムの一形態を示す構
成図である。図示するように、廃液焼却処理システムの
廃棄物処理フローであって、廃液焼却炉53により発生
した廃ガスは内フィン旋回型分解装置14にて熱分解さ
れた後で廃熱ボイラー29を経て排風機34により吸引
されて、有害物質が軽減された排ガス25は煙突35よ
り大気放出される。
【0023】図12は本発明に係る内フィン旋回型分解
装置を取付けた廃液焼却処理システムの一形態を示す構
成図である。図示するように、流動床式焼却炉の廃熱エ
ネルギーの有効利用をした廃棄物処理フローであって、
焼却炉16の上部廃ガス出口フランジには、燃焼バーナ
ーを取付けない内フィン旋回型分解装置14が取付けて
あり、その下流に廃熱ボイラー29が取付けられてい
る。処理物は投入口26より焼却炉16に投入され、燃
焼廃ガスは廃熱ボイラー29にて吸熱冷却され、集塵機
33にて煤塵等を捕捉され、排ガス25は大気放出され
る。バーナー燃料は、燃料タンク36より燃料ポンプ3
7を通り助燃バーナー27に供給され、燃焼用空気ブロ
アー38より供給された空気によって燃焼する。また、
給水タンク41から給水ポンプ42によって汲み上げら
れた水は内フィン旋回型分解装置14にて熱を吸収し、
熱交換器40にて燃料ポンプ37より供給された助燃バ
ーナー27用の燃料を加熱して給水タンク41に戻る。
また、給水ポンプ43によって汲み上げられた水はスチ
ームドラム44に供給され廃熱ボイラー29内の加熱管
で廃ガス内の熱を吸収して蒸気を発生させ、熱の有効利
用を図る。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明により、新設の焼却炉は
もとより、隣接する機器の配置の都合で従来のダクト形
式での改造が難しい既存の焼却炉にあっても、コンパク
トな放散熱量の少ない内フィン旋回型分解装置を取付け
ることで廃ガスダクト長さを短くすることが可能とな
る。しかも、有毒物質を含有する廃ガスを熱分解する上
での滞留時間の不足を解決でき、熱分解効率を安定さ
せ、燃焼排ガス中の有害物質の量を低減するという優れ
た効果を発揮する。また、請求項1の発明では、既存の
ダクトの取付け方向に合わせることが可能で、従来の廃
ガスダクトの代りに該分解装置を取付けることにより廃
ガス量の増減によるガス流の変化による熱分解滞留時間
への影響が少なく安定した加温をすることが可能とな
り、分解装置外径は4.97mと既存の後燃炉付ダクトの187
%、普通の後燃炉付ダクトでの改造案の137%と太くな
るものの、分解装置長さが4.8mと既存の後燃炉付ダクト
の31%、普通の後燃炉付ダクトでの改造案の52%と短く
なり、前述の如くに分解装置表面より放散する熱エネル
ギー損失も既存の相当ダクト表面よりの損失も78186kca
l/hから63908 kcal/hに18%程度減少させることが可
能となり、焼却炉の助燃バーナーの燃料を少なくでき省
エネルギ−化が図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置の一実
施例を示す代表的な構成断面図である。
【図2】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置の図1
の上面図である。
【図3】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置の図1
の側面図である。
【図4】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置の他の
実施例の構成断面図である。
【図5】 既存の後燃炉付ダクト内における廃ガスの流
れ方の状態を示す図である。
【図6】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置内にお
ける廃ガスの流れ方の状態を示す図である。
【図7】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置を取付
けた焼却炉の熱分解システムの一形態を示す構成図であ
る。
【図8】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置を取付
けた焼却炉の熱分解システムの一形態を示す構成図であ
る。
【図9】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置を取付
けた焼却炉の熱分解システムの一形態を示す構成図であ
る。
【図10】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置を取
付けた溶剤回収システムの一形態を示す構成図である。
【図11】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置を取
付けた廃液焼却処理システムの一形態を示す構成図であ
る。
【図12】 本発明に係る内フィン旋回型分解装置を取
付けた焼却炉の熱分解システムの一形態を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
4 固定軸 5 旋回羽根 7 高圧ブローノズル 10 ガス入口 11 ガス出口 14 内フィン旋回型分解装置 15 燃焼バーナー 16 焼却炉 17 廃ガスダクト 18 後燃炉 20 廃ガス 21 旋回流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 信田 和義 神奈川県横浜市港北区太尾町44番の1− 205号 Fターム(参考) 3K078 AA05 BA17 CA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃ガス出口に取付ける廃ガスの分解装置
    において、前記分解装置が、 両端部に廃ガス入口及び廃ガス出口を備え、内面に耐火
    断熱材を設けた円筒ダクト状のハウジングと、 該ハウジングの軸線に沿って設けた固定軸と、 前記ハウジング内の前記固定軸周りで廃ガスの螺旋状流
    路を形成する円盤型螺旋状の旋回羽根とを有する内フィ
    ン旋回型分解装置。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングの上流側端部に、前記螺
    旋状流路に沿って廃ガスを加温するための正圧の燃焼バ
    ーナーを設けた、第1項の内フィン旋回型分解装置。
  3. 【請求項3】 前記燃焼バーナーが、前記ハウジング外
    套の接線方向に取付けられ、接線方向の吹き出し口を有
    する、第2項の内フィン旋回型分解装置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの前記廃ガス入口及び廃
    ガス出口のそれぞれがハウジング外套の接線方向に開口
    を有し、それぞれの開口が前記螺旋状流路の上流側基端
    部及び下流側基端部に指向するように配置されている、
    第1項乃至第3項のいずれかの内フィン旋回型分解装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングの外套に、前記螺旋状流
    路に望ませた高圧ブローノズルを設けた、第1項乃至第
    4項のいずれかの内フィン旋回型分解装置。
  6. 【請求項6】 前記旋回羽根が前記固定軸に取付けら
    れ、前記固定軸が流体を通過させる中空状である、第1
    項乃至第5項のいずれかの内フィン旋回型分解装置。
  7. 【請求項7】 廃ガスの中の有機化合物を分解する熱分
    解方法であって、該方法は、 円筒ダクト状のハウジングの廃ガス入り口と廃ガス出口
    との間で廃ガスの圧力差によりガス流を生じさせ、 廃ガス入り口と廃ガス出口との間で、前記円筒状ダクト
    内の軸線に沿って設けた固定軸の周りにおいて廃ガスに
    螺旋流を生じさせ、 前記廃ガスの螺旋流を加熱して、廃ガス中の有機化合物
    を熱分解する方法。
  8. 【請求項8】 前記廃ガスの螺旋流を燃焼バーナーで加
    熱する、第7項の廃ガス中の有機化合物を熱分解する方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7625651B2 (en) 2001-10-30 2009-12-01 Samsung Sdi Co., Ltd. Polymer electrolyte comprising inorganic conductive nano-particles and fuel cell employing the polymer electrolyte

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