JP2000248608A - トラップ付き排水桝 - Google Patents

トラップ付き排水桝

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JP2000248608A
JP2000248608A JP11049575A JP4957599A JP2000248608A JP 2000248608 A JP2000248608 A JP 2000248608A JP 11049575 A JP11049575 A JP 11049575A JP 4957599 A JP4957599 A JP 4957599A JP 2000248608 A JP2000248608 A JP 2000248608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水管路に二重トラップが形成されていない
正常な配管の場合にはトラップの機能を発揮し、二重ト
ラップが形成された場合には簡単な手直し作業で封水破
壊等のトラブルを解消することができ、不明水が浸入す
る恐れのないトラップ付き排水桝が求められていた。 【解決手段】 地中に埋設される排水管路6に配設され
るトラップ付き排水桝5であって、排水管路に二重トラ
ップが形成された場合に、トラップ9内の水31で仕切
られた排水桝の一方の内部空間32と他方の内部空間3
3を連通手段30を介して連通可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設される
排水管路に接続される排水桝にかかり、特に、宅地内に
設置されるトラップ付き排水桝に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅の風呂,台所の流し台,洗面所,洗
濯機,トイレなど排水発生源から排出される排水は、宅
地内の地中に埋設された排水流入管を流れ、複数の流れ
の合流地点に設置された宅内桝で合流したのち排水主管
を流れる。そして、排水は、宅地内または宅地外に設置
された公共桝と、この公共桝に接続される排水流出管と
を流れたのち、宅地外の公共の下水道本管に排出され
る。前記宅内桝は、宅地内に設置され各種構造のインバ
ート部を有する桝のことであり、必要に応じてトラップ
が設けられている場合もある。前記公共桝は、宅地内ま
たは宅地外に設置されて、宅地内の排水を宅地外の下水
道本管に流し込むための最終の桝のことである。
【0003】公共桝,取付け桝と呼ばれる排水桝も宅内
桝の一種で、一般的にはすべて排水桝と呼ばれているも
のであり、これらの排水桝は、ポリ塩化ビニル等の硬質
の合成樹脂を材料として形成されている。宅内桝,公共
桝など排水桝には上部に掃除口が取付けられ、この掃除
口の上端部は蓋により閉塞されている。前記排水流入
管,宅内桝,排水主管,公共桝,排水流出管および公共
の下水道本管などにより構成される排水管路は、雨水や
地下水などいわゆる不明水が浸入して排水の量が増加し
ないように全体的に密閉構造になっている。
【0004】排水発生源の下部またはこの排水発生源用
の排水桝にトラップを設けることにより、排水管路内の
臭気の逆流を防止している。トラップは排水桝と排水発
生源のいずれか一方のみに設けてあればよいので、排水
桝の設置工事の際には、排水発生源側のトラップの有無
に応じて、トラップ付きの排水桝またはトラップなしの
排水桝を設置する。すなわち、トラップ付き排水桝を設
置するのは、排水発生源側にトラップが設けられていな
い場合に限られる。しかしながら、排水発生源側のトラ
ップが床下に設置されていて確認が難しい場合などに
は、うっかりトラップ付き排水桝を設置してしまい、そ
の結果、いわゆる「二重トラップ」が形成されることが
ある。また、住宅に住民が住んでいて、住宅内の排水発
生源側トラップの有無を確認できないことがあり、この
場合にも二重トラップが形成される恐れがある。
【0005】この二重トラップが形成されると、排水発
生源側のトラップと排水桝のトラップとの間の排水流入
管が密閉状態になって、ここに空気が密封された状態に
なる。その結果、排水発生源で水を流すと、密封された
排水流入管の内部は排水の流れにより負圧(または正圧
(以下同じ))になって、排水が流れにくくなり管詰ま
りの可能性が高くなる。また、排水流入管の内部が負圧
になると、この排水流入管の上流側や中間部に付いてい
るトラップの内部の水が引っ張られ、その結果、水封が
壊れるいわゆる「封水破壊」を引き起こす恐れがある。
この時にゴボゴボと大きな音が発生して苦情の原因にな
ったり、トラップ内の水がなくなると、その器具(排水
発生源)から臭気が漏れ出る等のトラブルが発生する。
たとえば、アパートやマンション等では、一つの排水流
入管に複数の器具が接続されていることが多い。このよ
うな排水管路で二重トラップが形成された場合、上の階
から一時に多量の排水を流すと、階下では、器具のトラ
ップ内の水が吹き出すか(いわゆる、はね出し作用)ま
たは引っ張られることにより(いわゆる、吸い出し作
用)、トラップ内の水がなくなって封水破壊が生じるこ
とがある。すると、前記トラブルに加えて、他の所の器
具で流した排水の音などが、連通する排水流入管を通し
て大きな音となって器具から聞こえてくるなどのトラブ
ルも発生する。
【0006】このように、二重トラップは前記封水破壊
および管詰まり等のトラブルを引き起こす恐れがあるの
で、二重トラップが万一形成されてしまった場合には、
これを直ちに手直しする必要ある。二重トラップの対策
として、特開平9−125508号公報には、出し入れ
自在な仕切り板を排水桝に取付けてトラップ付き排水桝
とした技術が開示されている。この従来技術では、二重
トラップが形成された時には、仕切り板を取り外すこと
によりトラップなしの排水桝に変更して、二重トラップ
を解消するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平9−125508号公報に記載の特殊なトラップ付
き排水桝では、二重トラップが形成されていない正常な
配管の場合に、前記仕切り板のシール部からトラップ内
の水が漏れ出るとこの排水桝はトラップ機能を発揮でき
ず、臭気が逆流する恐れがあった。また、排水桝全体の
構造が複雑化するとともに部品点数も多くなり、コスト
高になっていた。
【0008】二重トラップに対する他の対策としてトラ
ップ付き排水桝の上部に設けられた掃除口上部の蓋に孔
を形成して通気する技術も提案されている。ところが、
この場合には、雨水など不明水や土砂が蓋の孔を通って
排水管路内に浸入する恐れがある。この不明水などの浸
入を防止するために、蓋の孔の周囲を地面より上方に突
出させると、この突出部が邪魔になって、人間が歩く場
合にこの突出部に足を引っかけてつまづく恐れがある。
【0009】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、排水管路に二重トラップが形成され
ていない正常な配管の場合にはトラップの機能を発揮
し、二重トラップが形成された場合には簡単な手直し作
業で封水破壊等のトラブルを解消することができ、不明
水などが浸入する恐れのないトラップ付き排水桝を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかるトラップ付き排水桝は、地中に埋設
される排水管路に配設されるトラップ付き排水桝であっ
て、前記排水管路に二重トラップが形成された場合に、
トラップ内の水で仕切られる前記排水桝の一方の内部空
間と他方の内部空間を連通手段を介して連通可能にし
た。前記連通手段は、前記排水桝の内壁に沿ってほぼU
字状をなして前記排水桝内壁に接着剤または固定部材に
より取付けられる通気管と、この通気管の少なくとも一
方の開口部を開放,閉塞可能な蓋部材とを備えているの
が好ましい。前記通気管は、前記排水桝内壁の曲面に沿
うように偏平状をなしているのが好ましい。また、前記
蓋部材は弾力性を有する材料により一体成形され、この
蓋部材には、通常は弾力性により閉じているが圧縮空気
が供給された場合にのみ開口する通気孔が貫通形成され
ているのが好ましい。なお、前記通気管は、所定形状に
成形された硬質合成樹脂管およびゴム管のいずれか一方
または両方により構成されているのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
の一例を図1ないし図9を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1ないし図5は第1の実施形態を
示す図で、図1はトラップ付き排水桝を含む排水管路を
示す概略説明図、図2および図3はそれぞれ前記トラッ
プ付き排水桝の正面断面図および平面図、図4中の
(A),(B),(C)はそれぞれ図2に示す連通手段
の正面図,左側面図および平面図、図5は前記連通手段
の使用状態の一例を示す説明図である。
【0012】図1に示すように、住宅の風呂,台所の流
し台,洗面所,洗濯機,トイレなど排水発生源1から排
出される排水は、排水発生源1に接続された排水流入管
2を流れて合流地点3で排水主管4に合流する。合流地
点3には、トラップ付き排水桝(以下、排水桝と記載)
5が排水発生源1毎に設置されている。排水流入管2,
排水桝5,排水主管4,および図示しない公共桝,排水
流出管,公共の下水道本管などにより、地中に埋設され
る排水管路6が構成されている。図1の排水管路6で
は、住宅7内の流し台が排水発生源1であり、排水発生
源1の排出部にはU字状の第1のトラップ8が設けられ
ているにもかかわらず、U字状の第2のトラップ9を有
する排水桝5を設置してしまった場合を示している。そ
の結果、排水管路6に二重トラップが形成されている。
【0013】図1ないし図3に示すように、排水桝5
は、ポリ塩化ビニル,ポリプロピレン,繊維強化プラス
チック(FRP)など硬質の合成樹脂を材料として一体
成形されて地中に埋設される。排水桝5は、排水主管4
が一端と他端にそれぞれ接続される桝本体15と、桝本
体15の側方に一体的に突出形成されて下向きに開口す
る連結管16と、連結管16の下向きの開口部に一端が
連結されたU字状のトラップ(すなわち、第2のトラッ
プ)9とを備えている。桝本体15の両端部にはそれぞ
れ排水主管4が接続され、桝本体15から上方に突出す
る接続筒17には、主管掃除管18がほぼ垂直方向に接
続されている。主管掃除管18の上端には、地面部19
に位置する蓋受け枠20が取付けられ、蓋受け枠20に
は、密閉構造の蓋21が着脱自在に取付けられている。
接続筒17,主管掃除管18,蓋受け枠20および蓋2
1により、主管用の掃除口22が構成されている。
【0014】第2のトラップ9の上方に開口する他端部
にはT字状の分岐管23が接続され、分岐管23の側方
には排水流入管2が接続されている。分岐管23の上方
にはトラップ掃除管24がほぼ垂直方向に接続され、ト
ラップ掃除管24の上端には、地面部19に位置する蓋
受け枠25が取付けられている。蓋受け枠25には、密
閉構造の蓋26が着脱自在に取付けられている。分岐管
23,トラップ掃除管24,蓋受け枠25および蓋26
により、トラップ用の掃除口27が構成されている。主
管用の蓋21を開けることにより、主管用の掃除口22
を介して桝本体15および排水主管4の清掃ができる。
トラップ用の蓋26を開けることにより、トラップ用の
掃除口27を介して第2のトラップ9および排水流入管
2の清掃ができる。
【0015】次に、排水桝5の内部に設けられた連通手
段30について、図2ないし図4を参照して説明する。
連通手段30は、排水管路6に第1,第2のトラップ
8,9からなる二重トラップが形成された場合に、第2
のトラップ9内の水31で仕切られる排水桝5の一方の
内部空間32と他方の内部空間33を連通可能にしてい
る。連通手段30は、排水桝5の内壁34に沿ってほぼ
U字状をなして排水桝内壁34に接着剤または固定部材
により取付けられる通気管35と、この通気管35の両
端の開口部38,39のうち少なくとも一方の開口部3
9を開放,閉塞可能な蓋部材40とを備えている。
【0016】通気管35は、排水桝内壁34の曲面に沿
うように偏平状をなしている。通気管35は、所定形状
に成形された硬質合成樹脂管およびゴム管のいずれか一
方または両方により構成されており、排水の流れの邪魔
にならないような小さな断面寸法の管である。本実施形
態の通気管35は、ポリ塩化ビニル,ポリプロピレン,
繊維強化プラスチックなど硬質の合成樹脂を材料として
一体成形されている。蓋部材40は、弾力性を有する材
料たとえばゴムまたは合成樹脂により一体成形されてお
り、通気管35の開口部39内に着脱自在に装着され
る。蓋部材40が弾性力に抗して装着されると、開口部
39は密封される。なお、蓋部材40を一方の開口部3
9のみに装着する場合を示したが、他方の開口部38に
装着する場合や、両方の開口部38,39に装着する場
合であってもよい。
【0017】通気管35は、上端に開口部39を有し主
管用の掃除口22内で上下方向を向く主管側直管部41
と、主管側直管部41の下端部に連続し連結管16の内
壁に沿って密着するように湾曲状に形成された湾曲管部
42と、湾曲管部42の下端部に連続し、第2のトラッ
プ9の内壁に沿って接触するようにU字形に形成された
U字状管部43と、U字状管部43に連続し、第2のト
ラップ9から分岐管23に至るように上方を向き、トラ
ップ9と分岐管23の内壁に接触し、主管側直管部41
とほぼ平行に形成されたトラップ側直管部44とを備え
ている。通気管35は、連結管16,第2のトラップ9
および分岐管23の内壁に、接着剤により固着されてい
る。排水桝5の製造では、通気管35を排水桝5の内部
に固着するとともに、蓋部材40を通気管35に装着し
た状態で出荷するのが好ましい。なお、通気管35は、
排水桝5を設置場所に据え付けた後に排水桝5の内部に
固着するようにしてもよい。
【0018】宅地内に排水管路6を設置する配管工事で
は、排水桝5内の連通手段30は、蓋部材40を通気管
35に装着して、開口部39を閉じた状態にしておく。
この状態では、一方と他方の内部空間32,33はトラ
ップ9内の水31により遮断されているので、この排水
桝5はトラップ機能を発揮する。したがって、この排水
桝5は、排水発生源側にトラップが設けられていない排
水流入管に接続すれば、配管工事は正しく行われたこと
になる。ところが、図1に示すように、排水発生源1側
に第1のトラップ8が設けられているにもかかわらず、
うっかりトラップ付きの排水桝5を排水流入管2に接続
して、二重トラップが形成される場合がある。二重トラ
ップが形成されると上述の封水破壊等のトラブルを引き
起こすので、これを手直しする必要がある。
【0019】そこで、二重トラップであることが分かっ
たら、主管用の蓋21を取り外し、主管用の掃除口22
の内部にある連通手段30の蓋部材40を取り除く。蓋
部材40を取り除くことにより、通気管35を介して一
方と他方の内部空間32,33が連通する。その結果、
排水流入管2の内部空間は、排水桝5の一方の内部空間
32,通気管35,他方の内部空間33を介して排水主
管4と連通するので、通常は大気圧の排水主管4とほぼ
同一の空気圧になる。したがって、排水発生源1で水を
流しても、排水流入管2の内部が排水の流れにより負圧
になることを防止することができ、二重トラップによる
封水破壊等のトラブルを解消することができる。かかる
構成の排水管路6において、排水発生源1から排出され
た排水は、第1のトラップ8を介して排水流入管2を流
れ、分岐管23から第2のトラップ9を通って連結管1
6,桝本体15から排水主管4に流れ出る。第1のトラ
ップ8で常時水封されているので、排水主管4および排
水流入管2からの臭気が排水発生源1の方に逆流するこ
とはない。
【0020】このように、連通手段30を排水桝5の内
部に設け、蓋部材40の着脱により、通気管35を非連
通状態または連通状態にすることで、排水桝5における
トラップ機能の有無を切換えることができる。通気管3
5は、排水桝5の形状に合わせて容易に一体成形できる
ので、排水桝5自体の設計変更は不要であり、二重トラ
ップに対する対策を低コストで実現することができる。
また、通気管35は偏平な形状をなして排水桝5の内壁
34に密着しているので、排水に固形物が含まれていて
も、この固形物が通気管35に引っかかる恐れはほとん
どない。主管用の蓋21およびトラップ用の蓋26は密
閉構造なので、この蓋21,26から不明水や土砂など
が排水管路に浸入することはない。また、蓋21,26
は地面部19とほぼ同一面に設置することができるの
で、人間が歩く場合に蓋21,26に足を引っかけてつ
まずく恐れがなく安全である。
【0021】図5は第1の実施形態の変形例を示す図
で、前記連通手段30の使用状態の一例を示す説明図で
ある。図5に示す連通手段30において、通気管35の
一方の開口部39に装着する蓋部材40aは、前記蓋部
材40と同様に弾力性を有するゴムまたは合成樹脂によ
り一体成形されている。また、この蓋部材40aには、
通常は弾力性により閉じているが圧縮空気が供給された
場合にのみ開口する通気孔45が貫通形成されている。
なお、他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0022】ほとんどあり得ないことであるが、排水桝
5がトラップ機能を発揮しないように一方と他方の内部
空間32,33を連通している通気管35内に、何等か
の原因で水が入ってしまうと、通気性が失われて二重ト
ラップになってしまう。このような場合に、自転車用の
空気入れ46など圧縮空気発生源を用い、空気噴出孔4
7を通気孔45内に挿入して一気に圧縮空気を供給す
る。すると、通気孔45が弾性力に抗して圧縮空気によ
り開いて、圧縮空気が通気管35内に噴出するので、通
気管35内の水が吹き飛ばされて前記通気性を回復させ
ることができる。
【0023】(第2の実施形態)図6は本発明の第2の
実施形態にかかるトラップ付き排水桝50の正面断面図
で、図2相当図である。なお、第2,第3の実施形態に
おいて、第1の実施形態と同一または相当部分には同一
符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明す
る。図6に示すように、排水桝(トラップ付き排水桝)
50において、連通手段51は内部空間32,33を連
通可能にしている。連通手段51の通気管52は、排水
桝50の内壁34に沿ってほぼU字状をなしており、一
つまたは複数のリング状の固定部材53で排水桝内壁3
4に取付けられている。たとえば二つの固定部材53
が、分岐管23の内壁と連結管16の内壁にそれぞれ固
定されて、通気管52を支持している。
【0024】通気管52は、J字状に成形され復元性を
有するようなゴム管54と、ゴム管54に連結部材55
を介して連結された硬質合成樹脂管56とにより構成さ
れている。ゴム管54は、自動車のエンジンルーム内で
高熱水用の圧力ホースやエアコンホース等として使用さ
れている布引きのゴムホース等が好ましい。このような
ホースであれば、所定形状に形成することができ、ま
た、柔軟性と復元性を有しているので、丸めて手の内に
収めても手を離すと元通りの形状に復元するので取付け
作業が容易であり、長期間の使用にも耐えられる。固定
部材53,樹脂管56は、ポリ塩化ビニル,ポリプロピ
レン,繊維強化プラスチックなど硬質の合成樹脂により
一体成形されている。なお、固定部材53は金属製でも
よい。固定部材53は、排水桝50の成形時に一体成形
してもよいが、排水桝50の内壁34に接着剤により固
着してもよい。ゴム管54が所定形状に復元することが
できるので、通気管52を排水桝50の内部に容易に設
置することができる。なお、通気管52の全体をゴム管
54で構成してもよい。
【0025】図7は第2の実施形態の変形例を示す部分
平面断面図である。図7に示すように、通気管52を排
水桝50内に支持するための固定部材53aをC形に形
成して、排水桝50の内壁34に固定してもよい。固定
部材53aは前記硬質合成樹脂により形成されている。
このようにすれば、弾力性を有する通気管52を、横方
向から固定部材53aに容易に装着することができる。
【0026】(第3の実施形態)図8は本発明の第3の
実施形態にかかる排水桝(トラップ付き排水桝)60の
正面断面図、図9は図8に示す連通手段61の拡大平面
図である。図8および図9に示すように、連通手段61
を構成する通気管としてのゴム管62は、排水桝60の
内壁34に沿ってほぼU字状をなしており、前記布引き
のゴムホースにより一体的に形成されている。ゴム管6
2を排水桝内壁34に取付けるための固定部材63は、
予めゴム管62に固着されている。固定部材63は、ポ
リ塩化ビニルなど前記硬質合成樹脂により一体的に形成
されている。固定部材63の接着面64は、主管掃除管
18の内周面18aに密着するように曲面状に形成され
ているので、接着剤により内周面18aに強く固着され
る。この場合には、主管掃除管18の内周面18aを、
排水桝内壁34の一部とみなしている。蓋部材40は、
ゴム管62の一方または両方の開口部を開放,閉塞可能
になっている。
【0027】第2,第3の実施形態では、排水桝50,
60を設置するまでは通気管52,ゴム管62を設けな
い状態にしておく。二重トラップでない正常な配管の時
は、排水桝50,60は、トラップ機能を発揮する通常
のトラップ付き排水桝として使用される。施工後に二重
トラップであることが判明した時点で、通気管52また
はゴム管62を排水桝50または60の内部に設置する
とともに、蓋部材40を取り外せば、両方の内部空間3
2,33が連通するので、二重トラップによる封水破壊
等のトラブルを解消することができる。ゴム製の管5
4,62は柔軟性があるので、排水桝50,60の内部
に容易に挿入することができる。この取付け作業の際
に、たとえば蓋部材40をゴム製の通気管の開口部に一
時的に装着して、通気管の内部に水が浸入しないように
しておくのが好ましい。
【0028】その後、第2の実施形態では、通気管52
を固定部材53に装着して位置決め固定する。第3の実
施形態では、固定部材63を主管掃除管18の内周面1
8aに接着剤により固着する。なお、固定部材63を分
岐管23または連結管16の内壁に固着するようにして
もよい。こうして通気管52またはゴム管62を取付け
たのち蓋部材40を取り外せば、両方の内部空間32,
33が通気管52,ゴム管62を介して連通する。これ
により、二重トラップによる封水破壊等のトラブルを解
消することができる。通気管52,ゴム管62は長めの
ものを準備し、設置現場での寸法に応じて端部をカッタ
ーナイフ等で切断すればよいので、取付け作業が簡単で
ある。
【0029】ところで、トラップ付き排水桝を設置した
際、二重トラップが形成されたか否かは、住宅に人間が
数日間生活した後でないと分からないケースが多いが、
二重トラップの発生頻度は極めて稀である。このよう
に、滅多に発生しない二重トラップによる封水破壊等の
トラブルを予防するために、前記特開平9−12550
8号公報に記載のような特殊な二重トラップ防止用の排
水桝を取付けたとしても、二重トラップが発生すれば、
施工業者が施工現場に行って手直し作業を行うことに変
わりはなく、排水桝のコストも高い。また、この従来の
排水桝の場合には、上述のように仕切り板のシール部か
ら臭気が逆流する恐れがある。
【0030】これに対して、本発明の排水桝5,50,
60であれば、二重トラップのない正常な配管の場合に
はトラップの機能を発揮する。また、排水管路6に第
1,第2のトラップ8,9による二重トラップが形成さ
れたことが分かった時には、施工業者が訪問して、蓋部
材40を取り外すかまたは通気管を取付ける簡単な手直
し作業を行えばよい。これだけで、二重トラップに特有
の封水破壊等のトラブルを解消することができるので、
施工業者にとって極めて好都合である。排水桝5,5
0,60自体の構造は特殊なものでなくても、連通手段
30,51,61を容易に追加することができるので、
排水桝自体を設計変更する必要がなく、構造がシンプル
でコストもそれほどかからない。
【0031】なお、蓋部材40は、内部空間32,33
間に空気圧の差が生じた時に、この空気圧により自動的
に開くような構造であってもよい。このようにすれば、
二重トラップの発生の有無にかかわらず、蓋部材40を
取付けたままにしておくことができ、手直し作業の必要
がなくなるので好ましい。なお、各図中同一符号は同一
または相当部分を示す。
【0032】
【発明の効果】本発明にかかるトラップ付き排水桝は上
述のように構成したので、排水管路に二重トラップが形
成されていない正常な配管の場合にはトラップの機能を
発揮し、二重トラップが形成された場合には簡単な手直
し作業で封水破壊等のトラブルを解消することができ、
不明水などが浸入する恐れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図5は本発明の第1の実施形態を示
す図で、図1はトラップ付き排水桝を含む排水管路を示
す概略説明図である。
【図2】前記トラップ付き排水桝の正面断面図である。
【図3】前記トラップ付き排水桝の平面図である。
【図4】図中(A),(B),(C)はそれぞれ図2に
示す連通手段の正面図,左側面図,平面図である。
【図5】第1の実施形態の変形例を示す図で、前記連通
手段の使用状態の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施形態にかかるトラップ付き
排水桝の正面断面図である。
【図7】第2の実施形態の変形例を示す部分平面断面図
である。
【図8】本発明の第3の実施形態にかかるトラップ付き
排水桝の正面断面図である。
【図9】図8に示す連通手段の拡大平面図である。
【符号の説明】
5,50,60 トラップ付き排水桝 6 排水管路 8 第1のトラップ 9 第2のトラップ(トラップ) 30,51,61 連通手段 31 トラップ内の水 32 一方の内部空間 33 他方の内部空間 34 内壁 35,52 通気管 38,39 開口部 40,40a 蓋部材 45 通気口 53,53a,63 固定部材 54 ゴム管 56 硬質合成樹脂管 62 ゴム管(通気管)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設される排水管路に配設される
    トラップ付き排水桝であって、 前記排水管路に二重トラップが形成された場合に、トラ
    ップ内の水で仕切られる前記排水桝の一方の内部空間と
    他方の内部空間を連通手段を介して連通可能にしたこと
    を特徴とするトラップ付き排水桝。
  2. 【請求項2】 前記連通手段は、 前記排水桝の内壁に沿ってほぼU字状をなして前記排水
    桝内壁に接着剤または固定部材により取付けられる通気
    管と、 この通気管の少なくとも一方の開口部を開放,閉塞可能
    な蓋部材とを備えていることを特徴とする請求項1に記
    載のトラップ付き排水桝。
  3. 【請求項3】 前記通気管は、前記排水桝内壁の曲面に
    沿うように偏平状をなしていることを特徴とする請求項
    2に記載のトラップ付き排水桝。
  4. 【請求項4】 前記蓋部材は弾力性を有する材料により
    一体成形され、この蓋部材には、通常は弾力性により閉
    じているが圧縮空気が供給された場合にのみ開口する通
    気孔が貫通形成されていることを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載のトラップ付き排水桝。
  5. 【請求項5】 前記通気管は、所定形状に成形された硬
    質合成樹脂管およびゴム管のいずれか一方または両方に
    より構成されていることを特徴とする請求項2ないし4
    のいずれかの項に記載のトラップ付き排水桝。
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