JP2000248273A - シールド工法用加泥剤 - Google Patents

シールド工法用加泥剤

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JP2000248273A
JP2000248273A JP11053859A JP5385999A JP2000248273A JP 2000248273 A JP2000248273 A JP 2000248273A JP 11053859 A JP11053859 A JP 11053859A JP 5385999 A JP5385999 A JP 5385999A JP 2000248273 A JP2000248273 A JP 2000248273A
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Japan
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water
mud
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vinyl polymer
soluble vinyl
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JP11053859A
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English (en)
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Shigeru Iijima
茂 飯島
Takayuki Hayashi
孝幸 林
Noriko Nakanishi
典子 中西
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド工法用加泥剤として用いる新しいタ
イプの液状組成物を提供する。 【解決手段】 W/O型の水溶性ビニルポリマーエマル
ジョンへ粒状高吸水性樹脂を99:1〜50:50の重
量比で添加し、この混合物100重量部あたり10重量
部までの親油性安定剤を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒状高吸水性樹脂を配
合したW/O型水溶性ビニルポリマーエマルジョンから
なるシールド工法用加泥剤に関する。
【0002】
【従来技術と問題点】加泥式シールド工法では、切羽の
自立、取り込み土砂の流動化およびそれによるずりのポ
ンプ輸送を可能とする目的で加泥剤が使用される。この
加泥剤として、特公平8−19401号公報には油中に
高吸水性樹脂、水および安定剤を乳化したW/O型エマ
ルジョンが、また特公平8−19401号公報には吸水
性樹脂をグリコール系化合物、グリセリン系化合物など
の水溶性多価アルコールと水とからなる媒体に分散した
スラリーがそれぞれ提案されている。しかしながらこれ
らの加泥剤は、液状に調合した後放置すると吸水性樹脂
が沈降し相分離したり、全体がゲル状に固化するなど調
合した状態での安定性が十分でない欠点がある。
【0003】
【課題及び解決方法】このため、シールド工法用加泥剤
として使用される従来の製品の欠点を克服ないし緩和す
ることができる製品の開発が要望される。
【0004】この要望は、本発明により、W/O型水溶
性ビニルポリマーエマルジョンと粒状高吸水性樹脂との
重量比99:1〜50:50の混合物に、混合物100
重量部あたり10重量部までの親油性安定剤を添加して
得られる組成物をシールド工法用加泥剤として使用する
ことによって満たされる。
【0005】本発明の組成物は液状品であるから自動計
量が容易であり、かつ調合に長時間の攪拌を必要とせ
ず、また有効利用率が高い。また組成物を切羽に直接注
入することができる。さらにあらかじめ調合された液状
品の形で常温で少なくとも90日間相分離やゲル化現象
が見られない安定性を有し、低温時の流動性も高い。
【0006】
【好ましい実施態様】W/O型水溶性ビニルポリマーエ
マルジョンは、水溶性ビニルモノマーの逆相懸濁重合法
によって製造することができる。この方法は反応容器へ
炭化水素系溶媒と乳化剤を加えて混合し、これへ水溶性
モノマー水溶液および重合開始剤を攪拌しながら加えて
重合反応を行う方法である。
【0007】使用される炭化水素系溶媒は、n−ペンタ
ン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの脂肪族、脂環族又は芳香族炭化水素、およ
び灯油、軽油、ナフサ、流動パラフィンなどの鉱油であ
る。
【0008】乳化剤は一般に非イオン性界面活性剤が使
用され、その例はソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン高級アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテルなどである。
【0009】水溶性ビニルモノマーの例は、(メタ)ア
クリルアミド、(メタ)アクリル酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メチルビ
ニルエーテル、酢酸ビニル、イタコン酸、マレイン酸、
フマル酸、およびそれらの混合物である。アクリルアミ
ドおよびそれと他のモノマー例えばアクリル酸またはそ
の塩との混合物が好ましい。
【0010】この重合反応に使用される開始剤は、アゾ
系または過酸化物系の開始剤であり、ビニル系モノマー
のバルク重合、溶液重合または通常の懸濁重合(O/W
型)に通常使用されている開始剤でよい。
【0011】通常W/O型水溶性ビニルポリマーエマル
ジョンはそれ自体の安定性がそれ程高くないので、これ
へ他の物質を混入するとエマルジョンが破壊され易くそ
のため他物質を混合することはこれまであまり例がな
い。しかしながら高吸水性樹脂の場合には水溶性ビニル
ポリマー溶液の液滴から少なくとも一部分の水分が吸水
性樹脂へ移行し、粒子体積が縮小するのでエマルジョン
本来の安定性を害することは少ないものと推測される。
【0012】高吸水性樹脂には各種のものが知られてお
り、そのいずれも使用することができるが、中でもポリ
ビニルアルコールとポリ(メタ)アクリル酸のグラフト
共重合体、ポリビニルアルコールのエピクロルヒドリン
架橋体、ポリビニルアルコールのリン酸縮合物、アクリ
ロニトリルと塩化ビニリデン又は塩化ビニル及び共重合
可能なビニルモノマーとの共重合体のアルカリ加水分解
物、アクリル酸とジビニルベンゼンとの共重合体、アク
リルアミドのホモまたはコポリマーのジアクルアミド架
橋物、ポリエチレングリコールの放射線架橋物、デンプ
ンの酸加熱処理物を使用することができる。
【0013】高吸水性樹脂の形状は不定形および球形の
どちらでもよいが、エマルジョンと混合した時混合物の
粘性が低く、長時間静置した時の沈降物の再分散が容易
であるので球形が好ましい。無定形の場合はこれと反対
の傾向にあるが、配合量の調整および安定剤をやや多く
使用することによって安定性を確保することができる。
【0014】高吸水性樹脂の吸水倍率は当然高いことが
好ましく、通常100倍以上である。このような高吸水
性樹脂は市場で入手可能であり、例えば三菱化学(株)
からアクアパールの商品名で種々のグレードのものが販
売されている。この市販品または匹敵する他のメーカー
からの市販品を本発明において使用することができる。
【0015】本発明の組成物はW/O型水溶性ビニルポ
リマーエマルジョンへ攪拌下粒状高吸水性樹脂および安
定剤を添加し、混合することによって調製することがで
きる。この場合エマルジョンと高吸水性樹脂の配合割合
は重量比(エマルジョン:高吸水性樹脂)で99:1〜
50:50の間で選ぶことができ、この範囲内であれば
組成物のハンドリングに適した粘度を保つことが可能で
ある。
【0016】親油性安定剤は組成物の相分離やゲル化を
防止し、組成物を安定に保つ目的で添加される。この目
的に適した安定剤は、エマルジョンの油相に溶解して増
粘する有機ベントナイト、親油性炭酸カルシウム、親油
性合成スメクタイト、疎水性マイクロシリカ等の親油性
無機フィラーである。また親水性マイクロシリカ、ポリ
エチレンファイバー、粉砕パルプなどの無機または有機
フィラーを補助的な安定剤として加えることができる。
親油性安定剤と、もし使用するならば補助安定剤の添加
量は、合計して高吸水性樹脂を添加したW/O型水溶性
ビニル重合体エマルジョン100重量部あたり、10重
量部までが適当である。
【0017】ポリエチレンファイバーや粉砕パルプは組
成物の安定化に役立つばかりでなく、加泥剤として地盤
に注入する場合、間隙の大きな地層において注入剤の逸
失防止の役割を果たす。安定剤および補助安定剤の添加
はエマルジョンへ高吸水性樹脂を添加前、同時または添
加後のいずれでもよい。
【0018】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【0019】参考例 W/O型水溶性ビニルポリマーエ
マルジョン ガラス製反応フラスコに沸点200℃のイソパラフィン
240gとソルビタンモノオレエート15gを仕込み、
これへ脱イオン水400gと、アクリル酸ナトリウム3
0モル%とアクリルアミド70モル%よりなるモノマー
混合物330gとを攪拌下に徐々に滴下し、乳化液をつ
くった。この液へ窒素を導入して窒素置換を行った後、
開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジ塩酸塩0.08gを加え、温度を50〜60℃に
保って、重合反応を行った。その後エチレンオキシド平
均付加モル数7.5のポリオキシエチレンオレエート1
5.0gを加え、W/O型アクリル酸/アクリルアミド
共重合体エマルジョンを得た。エマルジョン中のポリマ
ー含有率は33%であった。
【0020】実施例1〜5および比較例1〜2 参考例で製造したW/O型エマルジョンと、高吸水性樹
脂と、親油性安定剤とを表1に示す重量比で混合し、室
温(20℃)で静置して分離、固化するまでの日数を測
定した。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示すように、実施例の組成物は90
日以上安定であるが、比較例の組成物は短期間に分離、
固化した。
【0023】実施例6〜9および比較例3〜4 高吸水性樹脂として(株)クラレ製球状KIゲルを用い
たほかは、実施例1〜5に用いた成分を表2に示す重量
比で混合し、室温(20℃)で静置して分離、固化する
までの日数を測定した。
【0024】
【表2】
【0025】実施例の製品は90日以上の安定性を示し
たが、比較例の製品は短期間で分離、固化した。
【0026】実施例10〜11および比較例5 表3に示す重量組成の組成物を上の実施例と同様に調製
し、その1%水溶液について濾過試験を行った。API
規格濾過試験機に標準砂を厚さ2cmに敷き、その上に
試験液500mlを注ぎ、0.3kgf/cm2 の圧力
をかけて流出する液量を測定した。
【0027】
【表3】
【0028】実施例の加泥剤は膨潤した吸水性樹脂粒子
が砂の粒子間隙を閉塞して加泥剤液の流失を抑制するこ
とができた。これに対して吸水性樹脂を含まない比較例
は短時間で全量流出し、加泥剤として切羽に注入した時
土粒子間隙を通って流出し、切羽の安定に寄与しないこ
とを示している。
【0029】実施例12〜13および比較例6〜8 コンクリートミキサーに砂質土(礫12%、砂75%、
シルト9%、粘土4%、含水比22.4%)を20L取
り、攪拌しながら表4に示す重量組成(部)の加泥剤を
添加し、5分混合してコンクリート用スランプコーンを
用いてスランプを測定した。
【0030】
【表4】
【0031】実施例は5分間の攪拌混合でほぼ完全に溶
解して流動性であり、離水の少ない土砂に改良でき、十
分な添加効果を出した。
【0032】比較例6および7は水溶液として添加する
のでスランプがあまり下がらず、過流動性を持ってい
る。また、流動性が高すぎるので微粒分(粘度、シル
ト)と砂、礫分が分離しやすく、また、離水を生じてい
た。
【0033】部分加水分解ポリアクリルアミドの粉末添
加では、添加時にママコを生じて溶解が不十分となり、
10分攪拌後でも十分な改質効果が見られなかった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】W/O型水溶性ビニルポリマーエマルジョ
    ンと粒状高吸水性樹脂との重量比99:1〜50:50
    の混合物に、混合物100重量部あたり10重量部まで
    の親油性安定剤を添加して得られる組成物よりなるシー
    ルド工法用加泥剤。
  2. 【請求項2】W/O型水溶性ビニルポリマーエマルジョ
    ンの油相が液状の脂肪族、芳香族又は脂環族炭化水素、
    又はそれらの混合物である請求項1のシールド工法用加
    泥剤。
  3. 【請求項3】水溶性ビニルポリマーはアクリルアミドの
    ホモ又はコポリマーである請求項1または2のシールド
    工法用加泥剤。
  4. 【請求項4】粒状高吸水性樹脂が粒度10〜2000μ
    mの無定形又は球形粒子である請求項1ないし3のいず
    れかのシールド工法用加泥剤。
  5. 【請求項5】親油性安定剤は親油性無機フィラーである
    請求項1ないし4のいずれかのシールド工法用加泥剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007512390A (ja) * 2003-10-14 2007-05-17 ストックハウゼン・インコーポレイテッド 高吸水性ポリマー水性ペースト及びコーティング
US7531600B1 (en) 2003-11-12 2009-05-12 Kroff Chemical Company Water-in-oil polymer emulsion containing microparticles
JP7455440B2 (ja) 2022-06-23 2024-03-26 丸十工業株式会社 密閉型シールド推進工法における推進停止時の切羽の崩壊防止方法

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