JP2000248228A - 防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている防汚塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体または水中構造物 - Google Patents
防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている防汚塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体または水中構造物Info
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Abstract
R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基の何れか。]で表
されるシリル(メタ)アクリレート成分単位20〜80重量%、(b)式[II]
[R5は水素原子、メチル基、Zは酸素原子または−NR7。Zが
酸素原子の場合はR6はヒト゛ロキシアルキル基、ヒト゛ロキシシクロアルキル基
またはホ゜リアルキレンク゛リコール基。Zが−NR7の場合はR7は、アルキル
基、R6は水素原子。]で表されるアクリル系不飽和単量体成
分単位0.01〜40重量%、および他の不飽和単量体成分単
位5〜79.99重量%から構成され、Mwが20万以下のシリル
(メタ)アクリレート共重合体を含有する防汚塗料組成物。 【効果】 クラックや、塗膜剥離が起きにくく、防汚性
に優れた防汚塗膜が得られる。
Description
汚塗料組成物から形成されている防汚塗膜および該防汚
塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された
船体または水中構造物に関し、さらに詳しくは、得られ
た塗膜にクラックが発生しにくく、塗膜付着性が良好で
塗膜剥離が起きにくく、塗膜の加水分解速度が良好に制
御され、防汚性特に高汚損環境下における防汚性や長期
防汚性に優れた防汚塗膜が得られる防汚塗料組成物、こ
の防汚塗料組成物から形成されている防汚塗膜および該
防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆さ
れた船体または水中構造物に関する。
水中に長期間さらされることにより、その表面に、カ
キ、イガイ、フジツボ等の動物類、ノリ(海苔)等の植
物類、あるいはバクテリア類などの各種水棲生物が付着
・繁殖すると、外観が損ねられ、その機能が害されるこ
とがある。
殖すると、船全体の表面粗度が増加し、船速の低下、燃
費の拡大などを招くことがある。また、このような水棲
生物を船底から取り除くには、多大な労力、作業時間が
必要となる。また、バクテリア類が水中構造物などに付
着・繁殖し、さらにそこにスライム(ヘドロ状物)が付
着して腐敗を生じたり、更に大型の付着生物が鉄鋼構造
物などのような水中構造物の表面に付着・繁殖してその
水中構造物の腐食防止用の塗膜などを損傷すると、その
水中構造物の強度や機能が低下し寿命が著しく低下する
等の被害が生ずる虞がある。
船底などには防汚性に優れた防汚塗料として、例えば、
トリブチル錫メタクリレートとメチルメタクリレート等
との共重合体と、亜酸化銅(Cu2O)とを含有するも
のが塗布されていた。この防汚塗料中の該共重合体は、
海水中で加水分解されてビストリブチル錫オキサイド
(トリブチル錫エーテル,Bu3Sn-O-SnBu3:B
uはブチル基)あるいはトリブチル錫ハロゲン化物(B
u3SnX:Xはハロゲン原子)等の有機錫化合物を放
出して防汚効果を発揮するとともに、加水分解された共
重合体自身も水溶性化して海水中に溶解していく「加水
分解性自己研磨型塗料」であるため、船底塗装表面は、
樹脂残渣が残らず、常に活性な表面を保つことができ
る。
は、毒性が強く、海洋汚染、奇形魚類や奇形貝類の発
生、食物連鎖による生態系への悪影響などが懸念され、
これに代わり得るような錫を含有しない防汚塗料の開発
が求められている。
は、例えば、特開平4-26417 0号公報、特開
平4-264169号公報、特開平4-264168号
公報に記載のシリルエステル系防汚塗料が挙げられる。
しかしながら、これらの防汚塗料には、特開平6-1
57941号公報、特開平6-157940号公報な
どにも教示されているように、防汚性に劣り、クラッ
ク、剥離が生ずるとの問題点がある。
は、トリメチルシリルメタクリレート、エチルメタクリ
レートおよびメトキシエチルアクリレートをアゾ系重合
開始剤の存在下に共重合してなり、トリメチルシリル基
によりブロックされたカルボン酸基を含有するブロック
された酸官能性コポリマー(A)と、多価カチオンの化
合物(B)とを含有する防汚塗料が教示されている。し
かしながら、この防汚塗料から得られる塗膜は、耐クラ
ック性が充分満足しうるものではないという問題点があ
る。
昭63-215780号公報には、(メタ)アクリル酸
のトリアルキルシリルエステルなどのオルガノシリル基
を有するビニル系単量体などを他のビニル系単量体と共
重合させてなり、数平均分子量が3000〜40000
の防汚塗料用樹脂が記載され、さらにオルトギ酸トリメ
チル等の有機系水結合剤、酸化第一銅等の防汚剤、ベン
ガラ等の顔料などを配合し得る旨記載されているが、上
記特開平6-157940号公報にも記載されている
ように、この防汚塗料用樹脂は、貯蔵中にゲル化しやす
く、この防汚塗料から形成される塗膜は、耐クラック
性、耐剥離性に劣るとの問題点がある。
対応する特公平5-32433号公報には、毒物(a)と、
式[(−CH2-CXCOOR)−(B)−:XはHまた
はCH3であり、RはSiR’3又はSi(OR’)3で
R’はアルキル基などを示し、Bはエチレン性不飽和単
量体残基を示す]で表される反復単位を有し、特定の加
水分解速度などを有する重合体結合材(b)とからなる
防汚塗料が開示され、さらに溶剤、水感受性顔料成分、
不活性顔料、充填剤、遅延剤を含有し得る旨記載されて
いるが、この公報記載の防汚塗料から得られる塗膜は、
耐クラック性に劣るとの問題点がある。
分子内に、式(I):-COO-SiR1R2R3(R1〜R3
は炭素数1〜18のアルキル基などを示す)で表される
トリ有機珪素エステル基を有する有機珪素含有単量体A
の重合体と、(B)銅または銅化合物とを主成分とする塗
料組成物において、上記の(A),(B)成分以外の必須
成分として、(C)式:
1〜18のアルコキシ基、シクロアルコキシ基、などを
示し、R7は炭素数1〜18のアルキル基などを示し、
nは1〜3の整数を示す)で表されるアルコキシ基含有
珪素化合物を含有した塗料組成物が開示されている。ま
た、該公報には、上記式(I)で表される基を有する単
量体Aと共重合可能なビニル系単量体Bとの共重合体A
Bが含まれていてもよい旨記載され、単量体Bとして、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられている。
から得られる塗膜は、耐クラック性や高汚損環境下にお
ける防汚性に劣るとの問題点がある。なお、高汚損環境
下とは、船舶または水中構造物が内海などの富栄養海域
環境や更にそのような海域で静置されたり、あるいは船
舶などでは運航〜停止を頻繁に繰り返したり10ノット
以下程度の低速で稼動しているような状態を指す。
には、式:X−SiR1R2R3(但し、式中R1〜R3は
いずれもアルキル基、アリール基の中から選ばれた基で
あって、互いに同一の基であっても異なる基であっても
よい。Xはアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキ
シ基、マレノイルオキシ基またはフマロイルオキシ基で
ある。)で表される単量体Aと、式:Y−(CH2CH2
O)n−R4(但しR4はアルキル基またはアリール基で
あり、Yはアクリロイルオキシ基またはメ タクリロイ
ルオキシ基であり、nは1〜25の整数である。)で表
される単量体Bとを含む単量体混合物の共重合体と、防
汚剤とを必須成分として含有する塗料組成物が開示され
ている。さらに、該防汚剤としては、無機化合物として
亜酸化銅、銅粉等の銅化合物、硫酸亜鉛、酸化亜鉛等が
挙げられ、金属を含む有機化合物としてオキシン銅等の
有機銅系化合物;有機ニッケル系化合物;ジンクピリチ
オン等の有機亜鉛系化合物;が挙げられている。しかし
ながら、該公報には、アクリル酸2−ヒドロキシエチル
等を用いた有機シリルエステル基含有重合体は何ら示さ
れていない上に、高汚損環境下における防汚性に劣ると
の問題点がある。
は、上記特開平7-102193号公報に記載の式
(1):X−SiR1R2R3で表される単量体Aと、式
(2):Y−(CH(R4))−(OR5)(但しR4は
アルキル基、R5はアルキル基またはシクロアルキル基
である。Yはアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオ
キシ基、マレイノイルオキシ基またはフマロイルオキシ
基である。)で表される単量体Bと、必要によりこれら
A、Bと共重合可能なビニル系単量体Cとを含む単量体
混合物の共重合体と、防汚剤とを必須成分として含有す
る塗料組成物が開示されている。このビニル系単量体C
としては、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステ
ル、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられている。さら
に、該防汚剤としては、無機化合物として亜酸化銅、銅
粉等の銅化合物、硫酸亜鉛、酸化亜鉛等が挙げられ、金
属を含む有機化合物としてオキシン銅等の有機銅系化合
物;有機ニッケル系化合物;ジンクピリチオン等の有機
亜鉛系化合物;が挙げられている。
は、式(1):X−SiR1R2R3(但し、式中R1〜R
3はいずれも炭素数1〜20の炭化水素基であって、互
いに同一の基であっても異なる基であってもよい。Xは
アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、マレ
ノイルオキシ基、フマロイルオキシ基またはイタコノイ
ルオキシ基である。)で表される単量体Aと、式
(2):Y−(CH2CH2O)n−R4(但しR4はアル
キル基またはアリール基であり、Yはアクリロイルオキ
シ基、メタクリロイルオキシ基、マレイノイルオキシ
基、フマロイルオキシ基またはイタコノイルオキシ基で
あり、nは1〜25の整数である。)で表される単量体
Bとを含む単量体混合物の共重合体と、ビス(2−ピリ
ジンチオール−1−オキシド)銅塩(:銅ピリチオン)
とを、必須成分として含有する塗料組成物が開示されて
いる。さらに、上記単量体Aとして、ジメチル−t−ブ
チルシリルアクリレート等が挙げられ、上記防汚剤とし
ては、無機化合物として亜酸化銅、銅粉等の銅化合物、
硫酸亜鉛、酸化亜鉛等が挙げられ、金属を含む有機化合
物としてオキシン銅等の有機銅系化合物;有機ニッケル
系化合物;ジンクピリチオン等の有機亜鉛系化合物;が
挙げられている。また、添加可能な溶解速度調整剤とし
てロジン、ロジン誘導体などが挙げられている。
は、トリオルガノシリル基を有する不飽和単量体Aと、
下記式(2)〜(9)の何れかで表される単量体Bとを
含む単量体混合物の共重合と、防汚剤とを含有する塗料
組成物が開示されている。
る。式(2)CH2=CR4COOR5−NR6R7[R4
は、HまたはCH3 を示し、R5はアルキレン基を示
し、R6、R7は、アルキル基であって、互いに同一でも
異なっていてもよい。]で示される三級アミノ基含有単
量体、式(3)CH2=CR8COOR9−NR10R11R12
(Y)[R8はHまたはCH 3 を示し、R9はアルキレン
基を示し、R10〜R12は、アルキル基であって、互いに
同一でも異なっていてもよく、Yはハロゲン原子を示
す。]で示される四級アンモニウム塩含有単量体、式
(4)CH2=CH−Z[ZはN含有複素環からなる基を
示す。]で示される窒素含有複素環を含む単量体、式
(5)CH2=CR13COO(R14O)m(R15O)n(
R16O)o −R17 [R13は、H、CH3を示し、R14は
エチレン基を示し、R15は炭素数3のアルキレン基を示
し、R16は炭素数4のアルキレン基を示し、R17はアル
キル基、アリール基を示す。m、n、oは0以上の整数
でn、oは同時に0でない。]で示される分子内にアル
コキシ基またはアリーロキシアルキレングリコール基を
有する単量体、式(6)CH2=CR18CONR19R
20[R18は、H、CH3を示し、R19、R20 は、アルキル
基であり互いに同一でも異なっていてもよい。]で示さ
れる(メタ)アクリル酸アミド、式(7)CH2=CR21
CON()Q[R21は、H、CH3を示し、N()Qは、
N含有基で、QにO、N、S等を含有してもよい。]で
示される窒素含有環状炭化水素基を含む(メタ)アクリ
ル酸アミド、式(8)CH2=CR23COOCH2−T
[R23は、H、CH3を示し、Tは、フラン環、テトラ
ヒドロフラン環を示す。]で示されるフラン環含有(メ
タ)アクリル酸系エステル、式(9)CH2=CH−C
N。
意成分として、アクリル酸、アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル等種々の共重合性モノマー
が挙げられている。
ルアクリレート(TBSA)とジエチルアミノエチルメタクリ
レート(DEAEMA)とメチルメタクリレート(MMA)とからな
る共重合体や、トリn−ブチルシリルアクリレート(TBS
A)とN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)とメチルメ
タクリレート(MMA)とからなる共重合体等が示されてい
るが、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等を用いた共重
合体は何ら示されていない。
上記特開平8-269388号公報に記載の防汚剤と同
様の防汚剤が挙げられている。 (13) 特開平8-269390号公報には、式(1):
X−SiR1R2R3(但し、式中R1〜R3は何れもアル
キル基、アリール基の中から選ばれた基であって、互い
に同一の基であっても異なる基であってもよい。Xはア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、マレノ
イルオキシ基、フマロイルオキシ基またはイタコノイル
オキシ基である。)で表される単量体Aを用いた重合体
と、式(2):Y−(CH2CH2O)n−R4(但しR4
はアルキル基またはアリール基であり、Yはアクリロイ
ルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、マレイノイルオ
キシ基、フマロイルオキシ基またはイタコノイルオキシ
基であり、nは1〜25の整数である。)で表される単
量体Bを用いた重合体と、防汚剤とを含む塗料組成物が
開示されている。上記防汚剤としては、上記特開平8-
269388号公報に記載の防汚剤と同様の防汚剤が挙
げられている。また、添加可能な成分としてロジン等の
樹脂、沈降防止剤などが挙げられている。
は、前記(11):特開平8-269388号公報に記載の
式(1):X−SiR1R2R3で表される単量体Aと、
同じく同公報に記載の式(2):Y−(CH2CH2O)
n−R4で表される単量体Bとを含む単量体混合物の共重
合体と、トリフェニルボロンピリジン錯体とを含有し、
樹脂成分および海棲生物付着阻害剤が金属を含まない重
合体および金属を含まない有機系阻害剤のみで構成され
た塗料組成物が開示されている。また、添加可能な溶解
速度調整剤としてロジン、ロジン誘導体などが挙げられ
ている。
は、(A)ロジン、ロジン誘導体またはロジン金属塩から
なるロジン系化合物の1種または2種以上と、(B)式
(1):X−SiR1R2R3(但し、式中R1〜R3は何
れもアルキル基、アリール基の中から選ばれた基であっ
て、互いに同一の基であっても異なる基であってもよ
い。Xはアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ
基、マレノイルオキシ基、フマロイルオキシ基、イタコ
ノイルオキシ基、シトラコノイルオキシ基である。)で
表される単量体Mの1種または2種以の重合体、および
/または、該単量体Mの1種または2種以上とそれ以外
の重合性単量体の1種または2種以上との重合体からな
る有機シリルエステル基含有重合体と、(C)防汚剤とを
含む塗料組成物が開示されている。また、単量体Mと共
重合可能な任意成分としての他の単量体として、アクリ
ル酸、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル等が挙げられているが、該公報には、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−
ヒドロキシプロピル等を用いた有機シリルエステル基含
有重合体は何ら示されていない。
-269388号公報に記載の防汚剤と同様の防汚剤が
挙げられている。また、添加可能な成分として、顔料、
塩素化パラフィン、沈降防止剤などが挙げられている。
ル酸2−ヒドロキシエチル等を用いた有機シリルエステ
ル基含有重合体は何ら示されておらず、また、これら公
報に記載の塗料組成物では、得られる塗膜は耐クラック
性に劣るか、あるいは得られる塗膜は耐クラック性、耐
剥離性(塗膜付着性)、防汚性特に高汚損環境下におけ
る防汚性や長期防汚性、自己研磨性などのバランスの点
で充分でない。
には、共重合可能な任意成分として、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト等が挙げられている。また(17)特開平9−48947
号公報、(18)特開平9−48948号公報、(19)特開平
9−48949号公報、(20)特開平9−48950号公
報、(21)特開平9−48951号公報、(22)特公平5−
32433号公報、(23)USP4,593,055、(2
4)特開平2−1968669号公報、(25)WO91/1
4743には、シリル(メタ)アクリレート系共重合体
が記載されている。しかしながら、これら公報(16)〜
(25)には、ヒドロキシ含有モノマー等を用いた共重合
体は何ら示されていない。また、これら公報(16)〜
(25)に記載の共重合体を用いた防汚塗料では、得られ
る塗膜は耐クラック性に劣るか、あるいは得られる塗膜
は耐クラック性、耐剥離性(塗膜付着性)、防汚性特に
高汚損環境下における防汚性や長期防汚性、自己研磨性
などのバランスの点でさらなる改良の余地がある。
報には、共重合成分としてメチルメタクリレート、n−
ブチルメタクリレート、アクリルアミド等を用いた共重
合体が示され、該共重合体と亜酸化銅とを配合した防汚
塗料が示されているが、上記公報に記載の防汚塗料など
と同様の問題点がある。
問題点を解決しようとするものであって、得られた塗膜
にクラックが発生しにくく、塗膜付着性が良好で塗膜剥
離が起きにくく、塗膜の加水分解速度が良好に制御さ
れ、防汚性特に高汚損環境下における防汚性や長期防汚
性に優れた防汚塗膜が得られる防汚塗料を提供すること
を目的としている。
から形成されている塗膜および該防汚塗料組成物を用い
た防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体または水中構
造物を提供することを目的としている。
[I]:
基を示し、R2、R3、R4は、互いに同一でも異なって
いてもよく、それぞれアルキル基、シクロアルキル基、
置換基を有していてもよいフェニル基の何れかを示
す。]で表されるシリル(メタ)アクリレート成分単位
20〜80重量%、(b)式[II]:
ル基を示し、Zは、酸素原子または−NR7を示し、Z
が酸素原子である場合には、R6は置換基を有していて
もよいヒドロキシアルキル基、ヒドロキシシクロアルキ
ル基または式:
し、R8は、アルキレン基であり、nは、2〜50の整
数を示す。]を示し、Zが−NR7である場合には、R7
は、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、置換アミノ
基、アシル基、アルコキシ基の何れかで置換されていて
もよいアルキル基を示し、R6は水素原子を示す。]で
表されるアクリル系不飽和単量体成分単位0.01〜4
0重量%、および(c)上記(a)成分単位および(b)成分単
位以外の他の不飽和単量体成分単位5〜79.99重量
%(但し(a)+(b)+(c)=100重量%)から構成さ
れ、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)で測定した重量平均分子量が20万以下であるシリ
ル(メタ)アクリレート共重合体[A]を含有することを
特徴としている。
リル(メタ)アクリレート共重合体[A]と、防汚剤[B]
とを含有することが好ましい。本発明に係る防汚塗料組
成物は、上記のシリル(メタ)アクリレート共重合体
[A]と、防汚剤[B]と、酸化亜鉛[C]とを含有すること
が好ましい。
リル(メタ)アクリレート共重合体[A]と、防汚剤[B]
と、無機脱水剤[D]とを含有することが好ましい。本発
明に係る防汚塗料組成物は、上記のシリル(メタ)アク
リレート共重合体[A]と、防汚剤[B]と、酸化亜鉛[C]
と、無機脱水剤[D]とを含有することが好ましい。
ても、防汚剤が、銅および/または銅化合物[B-1]であ
ることが望ましい。本発明においては、上記何れの態様
においても、防汚剤が、ピリチオン系化合物[B-2]であ
ることが望ましい。
ても、防汚剤が、銅および/または銅化合物[B-1]と、
ピリチオン系化合物[B-2]とからなることが望ましい。
本発明においては、上記いずれの場合においても、上記
不飽和単量体成分単位(c)が、(メタ)アクリル酸エス
テル、スチレン、ビニルエステルのうちから選択される
1種または2種以上の化合物から誘導されるものである
ことが好ましい。
塗料組成物から形成されている。本発明に係る船体また
は水中構造物の防汚方法は、上記記載の防汚塗料組成物
を用いることを特徴としている。
記記載の防汚塗料組成物からなる塗膜にて船体または水
中構造物の表面が被覆されていることを特徴としてい
る。本発明に係る防汚塗料組成物によれば、塗膜にクラ
ックが発生しにくく、塗膜付着性が良好で塗膜剥離が起
きにくく、塗膜の加水分解速度が良好に制御され、防汚
性特に高汚損環境下における防汚性や長期防汚性に優
れ、しかもこれら特性にバランスよく優れた防汚塗膜が
得られる。
物について具体的に説明する。本発明に係る防汚塗料組
成物には、シリル(メタ)アクリレート共重合体[A]が
含有されている。
重合体およびその製造方法について具体的に説明する。<シリル(メタ)アクリレート共重合体[A]> このシリ
ル(メタ)アクリレート共重合体[A]は、下記式[I]で
表されるシリル(メタ)アクリレート成分単位(a)と、
下記式[II]で表されるアクリル系不飽和単量体成分単位
(b)と、これら成分単位(a)および(b)以外の他の不飽和
単量体成分単位(c)とから構成されている。
重合体を構成する各成分単位(a)、(b)、(c)について順
次説明する。[シリル(メタ)アクリレート成分単位(a)] シリル(メ
タ)アクリレート成分単位(a)は、下記式[I]で表され
る。
を示し、R2、R3、R4は、互いに同一でも異なってい
てもよく、それぞれアルキル基、シクロアルキル基、置
換基を有していてもよいフェニル基の何れかを示し、上
記アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜18、さらに
好ましくは1〜6であり、シクロアルキル基の炭素数
は、好ましくは3〜10、さらに好ましくは3〜8であ
る。また、上記フェニル基中の水素原子と置換可能な置
換基としては、アルキル、アリール、ハロゲンなどが挙
げられる。
分単位を誘導しうるシリル(メタ)アクリレートは、下
記式[I-a]で表される。式[I-a]:
様のものであって、水素原子またはメチル基を示し、R
2、R3、R4も上記式[I]中のR2、R3、R4と同様のも
のであって、互いに同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ上記と同様のアルキル基、シクロアルキル基、置換
基を有していてもよいフェニル基の何れかを示す。
-a]としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル
酸トリメチルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリ
エチルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリプロピ
ルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリイソプロピ
ルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリブチルシリ
ルエステル、(メタ)アクリル酸トリsec−ブチルシ
リルエステル、(メタ)アクリル酸トリiso−ブチル
シリルエステル等のようにR2、R3およびR4が同一の
シリル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸ジs
ec−ブチル−メチルシリルエステル、(メタ)アクリ
ル酸sec−ブチル−ジメチルシリルエステル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルプロピルシリルエステル、(メ
タ)アクリル酸モノメチルジプロピルシリルエステル、
(メタ)アクリル酸メチルエチルプロピルシリルエステ
ル等のようにR2、R3およびR4のうちの1部または全
部が互いに異なったシリル(メタ)アクリレートなどが
挙げられる。
タ)アクリレートは1種または2種以上組み合わせて用
いることができる。このようなシリル(メタ)アクリレ
ートの内では、R2、R3およびR4が、それぞれ独立に
メチル基、エチル基、n−、iso−プロピル基、se
c−,tert−,iso−ブチル基等の炭素数が1〜
18程度のアルキル基であるものが好ましく、さらには
R2、R3およびR4のうちの少なくとも1つのアルキル
基の炭素数が3以上であるものが好ましく、またR2、
R3およびR4の総炭素数が5〜21程度のものが好まし
い。このようなシリル(メタ)アクリレートのうちで
は、特にシリル(メタ)アクリレート共重合体合成の容
易性、あるいはこのようなシリル(メタ)アクリレート
共重合体を用いてなる防汚塗料組成物の造膜性、貯蔵安
定性、研掃性の制御のしやすさなどを考慮すると、(メ
タ)アクリル酸トリiso−プロピルシリルエステル、
(メタ)アクリル酸トリiso−ブチルシリルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ジsec−ブチル−メチルシリ
ルエステル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル−ジメ
チルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリsec−
ブチルシリルエステルが最も好ましく用いられる。
クリル系不飽和単量体成分単位(b)(単に、不飽和単量
体成分単位(b)とも言う。)は、下記式[II]で表され
る。
基を示し、Zは、酸素原子または−NR7を示す。Zが
酸素原子である場合には、R6は置換基を有していても
よいヒドロキシアルキル基、ヒドロキシシクロアルキル
基または式:
[但し、R8は、アルキレン基であり、nは、2〜50の
整数を示す。]を示す。上記式[II]中のヒドロキシアル
キル基の炭素数は、好ましくは1〜18、さらに好まし
くは2〜9であり、また上記ヒドロキシシクロアルキル
基の炭素数は、好ましくは3〜10、さらに好ましくは
3〜8であり、上記ポリアルキレングリコール基中のア
ルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜8、さらに好ま
しくは2〜4である。
7は、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、置換アミ
ノ基、アシル基、アルコキシ基の何れかで置換されてい
てもよい上記と同様の炭素数のアルキル基を示し、R6
は水素原子を示す。
導しうる不飽和単量体は、下記式[II-a]で表される。式
[II-a]:
同様のものであって、水素原子またはメチル基を示し、
Zは、上記式[II]中のZと同様のものであって、酸素原
子または−NR7を示す。
基を有していてもよいヒドロキシアルキル基、ヒドロキ
シシクロアルキル基または式:
[但し、R8は、アルキレン基であり、nは、2〜50の
整数を示す。]を示す。上記式[II-a]中のヒドロキシア
ルキル基の炭素数は、好ましくは1〜18、さらに好ま
しくは2〜9であり、また上記ヒドロキシシクロアルキ
ル基の炭素数は、好ましくは3〜10、さらに好ましく
は3〜8であり、上記ポリアルキレングリコール基中の
アルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜8、さらに好
ましくは2〜4である。また、Zが−NR7である場合
には、R7は、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、
置換アミノ基、アシル基、アルコキシ基の何れかで置換
されていてもよいアルキル基を示し、R6は水素原子を
示す。
具体的には、例えば、式[II-a]中、Zが酸素原子である
ものとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメ
タクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、
1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(n=
2)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(n
=4)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート
(n=5)、ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト(n=8)、ポリエチレングリコールモノメタクリレ
ート(n=10)、ポリエチレングリコールモノメタク
リレート(n=15)、ポリプロピレングリコールモノ
メタクリレート(n=5)、ポリプロピレングリコール
モノメタクリレート(n=9)、ポリプロピレングリコ
ールモノメタクリレート(n=12)等が挙げられる。
また、上記式[II-a]中、Zが−NR7であるものとして
は、具体的には、例えば、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシ
メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメ
タクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等が挙げら
れる。
は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの
不飽和単量体[II-a]のうちでは、ヒドロキシル基含有モ
ノマーが好ましく、ヒドロキシル基含有モノマーのうち
では2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシブチルメタクリレートなどを用いると、適度の溶出
性を有する防汚塗膜が得られるため好ましい。
体成分単位(c)は、上記成分単位(a)および上記成分単位
(b)と共に本発明のシリル(メタ)アクリレート共重合
体を構成しており、しかも上記成分単位(a)、(b)の何れ
とも異なる成分単位であって、このような不飽和単量体
成分単位(c)を誘導しうる不飽和単量体(c1)としては、
具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸オクチル等
の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレン等のスチレン類;酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル
等のビニルエステル類;クロトン酸エステル類、イタコ
ン酸エステル類、フマル酸エステル類、マレイン酸エス
テル類等が挙げられ、これらのうちでは、(メタ)アク
リル酸エステル類、スチレン類、ビニルエステル類が適
度の塗膜強度を有する防汚塗膜が得られるため好まし
い。
以上組み合わせて用いられる。本発明に係るシリル(メ
タ)アクリレート共重合体には、上記シリル(メタ)ア
クリレート成分単位(a)は、20〜80重量%、好まし
くは30〜70重量%の量で、アクリル系不飽和単量体
成分単位(b)は0.01〜40重量%、好ましくは0.
1〜20重量%の量で、不飽和単量体成分単位(c)は5
〜79.99重量%、好ましくは10〜60重量%
((a)+(b)+(c)=100重量%)の量で含まれている
ことが、塗膜強度と消耗性の点で望ましい。
ト共重合体のゲルパーミエイションクロマトグラフィー
(GPC)で測定した重量平均分子量は、20万以下、
好ましくは5000〜10万であることが、該シリル
(メタ)アクリレート共重合体を配合した防汚塗料調製
の容易性、得られた防汚塗料の塗装作業性、防汚塗膜の
消耗速度、耐クラック性などの点で望ましい。
製造>このようなシリル(メタ)アクリレート共重合体
を得るには、上記式[I-a]で表されるシリル(メタ)ア
クリレート(a1)20〜80重量%と、上記式[II-a]で表
される不飽和単量体(b1)0.01〜40重量%と、上記
単量体[I-a]および[II-a]と共重合しうる他の不飽和単
量体(c1)5〜79.99重量%(但し(a1)+(b1)+(c1)
=100重量%)をラジカル重合開始剤の存在下に、溶
液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の各種方法に
てランダム重合させればよい。
知のアゾ化合物、過酸化物などを広く用いることがで
き、アゾ化合物としては、具体的には、例えば、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられ、過
酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、tert
−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパー
オキシオクテート、クメンハイドロパーオキサイド、t
ert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパー
オキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート、tert−ブチルハイドロパー
オキサイド、過硫酸塩(カリ塩、アンモニウム塩)等が
挙げられる。
上記各種重合法のうちでは、有機溶剤中で重合が行われ
る溶液重合法や塊状重合法が好ましく、溶液重合の際用
いられる有機溶剤としては、キシレン、トルエン等の芳
香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水
素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;イソプ
ロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール
類;ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類;等が挙げられる。これらの溶剤は、1種または2種
以上組み合わせて用いられる。
組成物には、上記シリル(メタ)アクリレート共重合体
[A]が塗膜形成成分として含有されている。
が含有された防汚塗料によれば、塗膜にクラックが発生
しにくく、塗膜付着性が良好で塗膜剥離が起きにくく、
塗膜の加水分解速度が良好に制御され、防汚性特に高汚
損環境下における防汚性や長期防汚性に優れた防汚塗膜
が得られる。
(メタ)アクリレート共重合体{(メタ)アクリル酸シ
リルエステル系(共)重合体とも言う。}を必須成分と
して含有しているが、このシリル(メタ)アクリレート
共重合体[A]以外に銅および/または銅化合物[B-1]、
ピリチオン系化合物[B-2]等の各種防汚剤[B]、酸化亜
鉛(亜鉛華)[C]、無機脱水剤[D]、タレ止め・沈降防
止剤、ロジン等の溶出促進成分、塩素化パラフィン等の
可塑剤、着色顔料、体質顔料などの各種顔料、アクリル
樹脂、ポリアルキルビニルエーテル(ビニルエーテル系
(共)重合体)などの各種樹脂、消泡剤、色別れ防止
剤、レベリング剤などの各種添加剤など、下記のような
成分を含有していてもよい。
系、有機系の何れであってもよく、従来より公知のもの
を広く用いることができるが、本発明においては、銅お
よび/または銅化合物[B-1]、あるいは後述するピリチ
オン系化合物[B-2]が好ましい。
1]について説明すると、上記銅化合物としては、その分
子量が通常63.5〜2000、好ましくは63.5〜
1000のものが用いられる。
機系の銅化合物の何れであってもよく、無機系の銅化合
物としては、例えば、亜酸化銅、チオシアン化銅(チオ
シアン酸第一銅、ロダン銅)、塩基性硫酸銅、塩化銅、
酸化銅等が挙げられ、有機系の銅化合物としては、例え
ば、塩基性酢酸銅、オキシン銅、ノニルフェノールスル
ホン酸銅、カツパービス(エチレンジアミン)−ビス
(ドデシルベンゼンスルホネート)、ナフテン酸銅、ロ
ジン銅、ビス(ペンタクロロフェノール酸)銅などが挙
げられ、好ましくは無機系の亜酸化銅、チオシアン化銅
(ロダン銅)が用いられる。
いは銅と共に1種または2種以上組合わせて用いること
ができる。このような銅および/または銅化合物は、本
発明の防汚塗料組成物中に、合計で通常、1〜70重量
%、好ましくは3〜65重量%の量で含まれていること
が望ましい。また防汚塗料組成物中に含まれるシリル
(メタ)アクリレート共重合体[A]100重量部に対し
て、該銅および/または銅化合物[B-1]は、合計で通
常、3〜1400重量部、好ましくは10〜1300重
量部の量で含まれていることが望ましい。
塗料組成物中にこの範囲にあると、防汚性に優れるよう
になる傾向がある。本発明においては、防汚剤として、
上記銅および/または銅化合物[B-1]と共に、あるいは
上記銅および/または銅化合物に代えて、下記式[IV]で
示されるピリチオン系化合物[B-2](すなわち、金属−
ピリチオン類)[式中R1〜R4は、それぞれ独立に水
素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基
を示し、Mは、Zn、Cu、Na、Mg、Ca、Ba、
Pb、Fe、Al等の金属を示し、nは価数を示す]な
どが含まれていてもよい。
本発明の防汚塗料組成物中に、合計で通常、0.1〜1
5重量%、好ましくは0.5〜10重量%の量で含まれ
ていることが望ましい。また防汚塗料組成物中に含まれ
るシリル(メタ)アクリレート共重合体100重量部に
対して、該ピリチオン系化合物は、合計で通常、0.3
〜300重量部、好ましくは2〜200重量部の量で含
まれていることが望ましい。
物[B-2]と共に、あるいはこのピリチオン系化合物に代
えて下記の防汚剤(他の防汚剤)を含有していてもよ
く、このような他の防汚剤としては、従来より公知の各
種防汚剤を用いることができ、具体的には、例えば、テ
トラメチルチウラムジサルファイド、カーバメート系の
毒物(例:ジンクジメチルジチオカーバメート、マンガ
ン-2-エチレンビスジチオカーバメート)、2,4,
5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、N,N−ジ
メチルジクロロフェニル尿素、4,5-ジクロロ-2-n-
オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2,4,6−ト
リクロロフェニルマレイミド、ピリジン-トリフェニル
ボラン等を挙げることができる。本発明においては、こ
のような防汚剤をジンクピリチオン(上記式[IV]で、R
1〜R4=H、M=Zn、n=2のものに相当)等のピリ
チオン系化合物とともに、1種または2種以上組み合わ
せて用いることができる。
よび/または銅化合物、ピリチオン系化合物などの各種
防汚剤の含有量は、防汚塗料組成物調製時に用いられる
防汚剤、被膜形成性共重合体などの種類あるいはこのよ
うな防汚塗料組成物が塗布形成される船舶等の種類(船
舶では、外航−内航用、各種海水域用、木造−鋼鉄船用
等)などにもより一概に決定されないが、上記シリル
(メタ)アクリレート共重合体100重量部に対して、
防汚剤総量として通常10〜1400重量部の量で、好
ましくは20〜1300重量部の量で含有されているこ
とが望ましい。
汚性に劣ることがあり、また1400重量部を超えると
それ以上の防汚性は期待できない上に、耐クラック性に
劣ることがある。
亜酸化銅(Cu2O)とを組み合わせて用いる場合、ジ
ンクピリチオンは、シリル(メタ)アクリレート共重合
体100重量部に対して2〜200重量部の量で、ま
た、この亜酸化銅は、上記シリル(メタ)アクリレート
共重合体100重量部に対して通常10〜1300重量
部程度の量で防汚塗料組成物中に含有されていても良
い。このようにジンクピリチオンと亜酸化銅とを含有し
ていても、この防汚塗料組成物は、前述したような従来
例に係る防汚塗料と異なり貯蔵安定性に優れ、貯蔵中に
増粘・ゲル化しない。
汚塗料組成物には、酸化亜鉛(亜鉛華)[C]が含有され
ていても良い。このように酸化亜鉛が配合された防汚塗
料組成物では、得られる塗膜強度が向上し、塗膜の研掃
性を効果的に制御できる。
整、塗膜硬度調整の観点から、この防汚塗料組成物中
に、通常、0.5〜35重量%、好ましくは1〜25重
量%の量で含まれていることが望ましい。
系あるいは有機系の脱水剤、好ましくは無機系の脱水剤
(無機脱水剤[D])が配合されていても良い。このよう
に脱水剤が配合された防汚塗料組成物では、貯蔵安定性
を一層向上させることができる。
えば、無水石膏(CaSO4)、合成ゼオライト系吸着
剤(商品名:モレキュラーシーブ等)、オルソギ酸メチ
ル、オルソ酢酸メチル等のオルソエステル類、オルソほ
う酸エステル、シリケート類やイソシアネート類(商品
名:アディティブT1)等が挙げられ、無水石膏、モレ
キュラーシーブが好ましく用いられる。このような無機
脱水剤は、1種または2種以上組み合わせて用いること
ができる。
シリル(メタ)アクリレート共重合体100重量部に対
して、通常、0.02〜100重量部、好ましくは0.
2〜50重量部の量で配合することが好ましい。
塗料組成物中に、合計で通常、0.01〜10重量%、
好ましくは0.1〜5重量%の量で含まれていることが
望ましい。このような量で無機脱水剤が防汚塗料組成物
中に含まれていると、貯蔵安定性が向上する傾向があ
る。
防止剤としては、公知のタレ止め、沈降防止剤が任意量
で配合されていてもよい。このようなタレ止め・沈降防
止剤としては、Al、Ca、Znのステアレート塩、レ
シチン塩、アルキルスルホン酸塩などの塩類、ポリエチ
レンワックス、アミドワックス、水添ヒマシ油ワックス
系,ポリアマイドワックス系および両者の混合物、合成
微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワックス等が挙げら
れ、好ましくは水添ヒマシ油ワックス、ポリアマイドワ
ックス、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワックス
が用いられる。このようなタレ止め・沈降防止剤として
は、楠本化成(株)製の「ディスパロンA-603-20X」、
「ディスパロン4200-20」等の商品名で上市されている
ものが挙げられる。
で塗膜の自己研磨作用を促進する働きを有し、このよう
な溶出促進成分としては、ロジン(例:商品名「ロジン
WW」)およびその誘導体、モノカルボン酸およびその
塩等が挙げられる。
トール油ロジンなどがあるが、本発明ではいずれをも使
用することができる。ロジンの誘導体としては、例え
ば、不均化ロジン、低融点不均化ロジン、水添ロジン、
重合ロジン、マレイン化ロジン、アルデヒド変性ロジ
ン、ロジンのポリオキシアルキレンエステル、還元ロジ
ン(ロジンアルコール)、ロジンおよびロジン誘導体の
金属塩(ロジンおよびロジン誘導体の銅塩、亜鉛塩、マ
グネシウム塩など)、ロジンアミン等が挙げられる。こ
れらのロジン及びその誘導体は、1種または2種以上組
み合わせて用いることができる。
5〜30程度の脂肪酸、合成脂肪酸、ナフテン酸が挙げ
られる。モノカルボン酸の塩としては、Cu塩、Zn
塩、Mg塩、Ca塩等が挙げられる。これらの溶出促進
成分のうちでは、ロジンまたはその誘導体またはナフテ
ン酸の金属塩が好ましい。これらの溶出促進成分は、1
種または2種以上組み合わせて用いることができる。こ
れらの溶出促進成分は、防汚塗料組成物中に固形分換算
で、0.1〜30重量%、好ましくは、0.1〜20重
量%、さらに好ましくは0.5〜15重量%の量で含有
されていることが望ましい。溶出促進成分の配合割合
は、塗膜の防汚性能および耐水性能の観点からこの範囲
にあることが望ましい。
(メタ)アクリレート共重合体100重量部に対して、
該溶出促進成分は、合計で通常、0.3〜600重量
部、好ましくは2〜300重量部の量で含まれているこ
とが望ましい。
にこの範囲にあると、防汚性や塗膜の消耗性に優れるよ
うになる傾向がある。 [ビニルエーテル系(共)重合体]このビニルエーテル系
(共)重合体は、 式[III]:H2C=CHO−R (式[III]中、Rは炭化水素基を示す。)で表される
ビニルエーテルから誘導される成分単位を含有する
(共)重合体である。
ーテル結合(H2C=CH−O−)を有するビニルエー
テルであり、式[III]中の炭化水素基Rとしては、通
常炭素数が1〜25の脂肪族系、芳香族系の炭化水素基
が挙げられ、直鎖状でも分岐を有していても良く、また
シクロヘキシル環に代表されるような脂環構造を有して
いても良い。また、上記炭化水素基(炭素数が2以上の
場合)を構成する炭素原子C1は、該アルキル基中に含
まれ炭素原子C1に隣接する炭素原子C2と、酸素原子を
介してエーテル結合(C1−O−C2)を形成していても
良く、また、炭化水素基を構成する水素原子は、他の官
能基(−OH、−NH2 など)にて置換されていても良
い。
1価の炭化水素基を示し、1価の炭化水素基としては、
アルキル基、置換されていてもよいフェニル基等が挙げ
られる。
記式[III]で表されるビニルエーテルの単独重合体ま
たはこのビニルエーテル[III]を主成分として50重
量%以上の量で含有するビニルエーテル系共重合体(こ
れらをまとめて、単に「ビニルエーテル系(共)重合
体」とも言う。)であることが望ましい。
具体的には、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエ
チルエーテル、ポリビニルイソプロピルエーテル、ポリ
ビニルイソブチルエーテルなどを例示することができ
る。
は、防汚塗料組成物中に、合計で通常、0.1〜10重
量%、好ましくは0.2〜5重量%の量で含まれている
ことが望ましい。また防汚塗料組成物中に含まれる(メ
タ)アクリル酸シリルエステル系(共)重合体100重
量部に対して、該ビニルエーテル系(共)重合体は、通
常、0.3〜60重量部、好ましくは0.6〜40重量
部の量で含まれていることが望ましい。
防汚塗料組成物中にこの範囲にあると、得られる塗膜の
耐クラック性、耐剥離防止性、溶出速度安定性に優れる
ようになる傾向がある。
有機系、無機系の各種顔料(例:チタン白、ベンガラ、
有機赤色顔料、タルクなど)を用いることができる。な
お、染料等の各種着色剤も含まれていてもよい。
ものを使用することにより塗膜の耐クラック性を一層向
上させることが可能である。溶剤としては、例えば、脂
肪族系、芳香族系(例:キシレン、トルエン等)、ケト
ン系、エステル系、エーテル系など通常、防汚塗料に配
合されるような各種溶剤が用いられる。
塗料組成物は、従来より公知の方法を適宜利用すること
により製造することができ、例えば、上記シリル(メ
タ)アクリレート共重合体と、該共重合体100重量部
に対して3〜1400重量部の量の銅および/または銅
化合物、0〜300重量部の量のピリチオン系化合物
(但し防汚剤総量で25〜1200重量部)と、0.3
〜200重量部の量のビニルエーテル系(共)重合体
と、2〜700重量部の量で必要により用いられる亜鉛
華と、0.03〜200重量部の量の脱水剤(例:無水
石膏、モレキュラーシーブ)と、適宜量で用いられるタ
レ止め・沈降防止剤、顔料、溶剤などとを一度にあるい
は任意の順序で加えて攪拌・混合・分散すればよい。
性に優れ、防汚塗料の付着性、耐久性、防汚性といった
各種要求性能を満足するものである。上記のような防汚
塗料組成物を水中構造物(例:原子力発電所の給排水
口)、湾岸道路、海底トンネル、港湾設備、運河・水路
等のような各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜、船舶、
漁具(例:ロープ、漁網)などの各種成形体の表面に常
法に従って1回〜複数回塗布すれば、耐クラック性、防
汚性に優れた防汚塗膜被覆船体または水中構造物などが
得られる。なお、この防汚塗料組成物は、直接上記船体
または水中構造物等の表面に塗布してもよく、また予め
防錆剤、プライマーなどの下地材が塗布された船体また
は水中構造物等の表面に塗布してもよい。さらには、既
に従来の防汚塗料による塗装が行われ、あるいは上記シ
リル(メタ)アクリレート共重合体が含有された本発明
の防汚塗料組成物による塗装が行われている船体、水中
構造物等の表面に、補修用として本発明の防汚塗料組成
物を上塗りしてもよい。このようにして船体、水中構造
物等の表面に形成された防汚塗膜の厚さは特に限定され
ないが、例えば、30〜150μm/回程度である。
得られた塗膜にクラックが発生しにくく、塗膜付着性が
良好で塗膜剥離が起きにくく、塗膜の加水分解速度が良
好に制御され、防汚性特に高汚損環境下における防汚性
や長期防汚性に優れ、しかもこれら特性にバランスよく
優れた防汚塗膜が得られる。
性を有する塗膜および該塗膜で被覆され、上記特性を有
する船体または水中構造物が提供される。また本発明に
よれば、このような防汚塗料組成物を用いた、環境汚染
の恐れの極めて少ない防汚方法が提供される。
説明するが、本発明は、これらの実施例により何等制限
されるものではない。なお、以下の実施例、比較例にお
いて、「部」は「重量部」の意味である。
計、滴下装置、窒素導入管、加熱・冷却ジャケットを備
えた反応容器にキシレン100部を仕込み窒素気流下で
85℃の温度条件に加熱攪拌を行った。同温度を保持し
つつ滴下装置より、上記反応器内にトリイソプロピルシ
リルアクリレート50部、メチルメタクリレート45
部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート5部および重
合開始剤の2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1部
の混合物を2時間かけて滴下した。その後同温度で4時
間攪拌を行なった後、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル0.4部を加え更に同温度で4時間攪拌を行な
い、無色透明の共重合体溶液S−1を得た。
(105℃の恒温器中3時間乾燥後の加熱残分)は5
0.9%であり、25℃における粘度は353cpsで
あり、GPCにより測定した数平均分子量(Mn)は5
132であり、重量平均分子量(Mw)は19344で
あった。共重合体S−1のGPCクロマトグラムを図1
にIRスペクトルのチャートを図20に示す。
である。 [GPC測定条件] 装 置:東ソー社製 HLC−8120GPC カラム:東ソー社製 Super H2000+H40
00 6mmI.D.,15cm 溶離液:THF 流 速:0.500ml/min 検出器:RI カラム恒温槽温度:40℃ [IR測定条件] 装 置:日立製作所製 270−30形 日立赤外分光光度計 測定方法:KBrセル、塗布法 (共重合体S−2〜共重合体S−23および比較例用共
重合体H1〜H5の製造) 上記共重合体S−1の製造の際に、滴下配合成分を表1
〜5に示すように変えた以外は、上記と同様にして共重
合体S−2〜共重合体S−23および比較例用共重合体
H1〜H5を得て、上記と同様にこれらの共重合体(溶
液)の物性値を測定した。
製造例]表6〜9に示す配合組成の防汚塗料組成物を製
造するに際しては、ガラスビーズを入れたペイントシェ
ーカー内でこれらの配合成分を一緒にして2時間振とう
した後、100メッシュのフィルターにてロ過して、所
望の防汚塗料組成物を得た。
貯蔵後の貯蔵安定性を表6〜9に合わせて示す。貯蔵安
定性の評価は塗料試作直後と常温2ヶ月間貯蔵後の粘度
(ストーマー粘度計により測定した25℃におけるKu
値)の増加度により行った。
消耗度の評価を下記のようにして行った。結果を表6〜
9に合わせて示す。
た回転ドラムの側面に取付け可能なように曲げ加工が施
された70×200×3mmのサンドブラスト鋼板を用
意した。
ンクリッチプライマー、エポキシ系防食塗料、ビニル系
バインダーコートをそれぞれの乾燥膜厚が20μm、1
50μm、50μmとなるように1日毎に順次重ねて塗
装した後、供試防汚塗料組成物をその乾燥後の膜厚が2
00μmとなるように塗装し、試験板を得た。回転ドラ
ムにこの試験板を取り付けて周速5ノット、50%稼動
条件(夜間12時間稼動、昼間12時間停止の交互運
転)にて12ヶ月間高汚損環境条件での試験を行い防汚
性の評価を行った。
基準を用いた。 (評価基準) 5:塗膜表面に付着物を認めない 4:塗膜表面に薄いスライムの付着を認める 3:塗膜表面に濃いスライムの付着を認める 2:塗膜表面にスライムの付着及び部分的にシオミドロ
など植物の付着を認める 1:塗膜表面全体がシオミドロなどの植物で覆われてい
る また、下記のような条件で消耗度の評価を行った。
mmの円盤状サンドブラスト鋼板にエポキシ系ジンクリ
ッチプライマー、エポキシ系防食塗料、ビニル系バイン
ダーコートをそれぞれの乾燥膜厚が20μm、150μ
m、50μmとなるよう1日毎に順次重ねて塗装した
後、7日間室内で乾燥した。その後隙間500μmのア
プリケーターを用い供試防汚塗料組成物を円心から半径
方向に放射状に塗装し、試験板を得た。25℃の海水を
入れた恒温槽中でモーターにこの試験板を取り付け、周
速15ノットで1ヶ月間回転し、円周付近の消耗度(膜
厚減少)を測定した。
た、膜厚減少測定時の塗膜状態を目視で観察し、以下の
基準にて評価を行った。
る。 「トヨパラックス150」東ソー(株)製の塩素化パ
ラフィン、 平均炭素数:14.5、塩素含有量:50%、 粘度:12ポイズ/25℃、比重:1.25/25℃。 「ルトナールA−25」BASF社製のポリビニルエ
チルエーテル、 粘度:2.5〜6.0Pa・s/23℃、比重:0.9
6/20℃。 「ロジン溶液」WWロジンの50%キシレン溶液 「ナフテン酸銅溶液」ナフテン酸銅のキシレン溶液、 溶液中の銅含有率:8%。 「可溶性無水石膏D−1」(株)ノリタケカンパニー
リミテド製、 IIICaSO4、白色粉末、平均粒径15μm。 「ディスパロン4200−20」楠本化成(株)製、 酸化ポリエチレンワックス 20%キシレンペースト 「ディスパロンA603−20X」楠本化成(株)製 脂肪酸アマイドワックス 20%キシレンペースト
ムである。
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ラムである。
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トグラムである。
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のチャートである。
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ルのチャートである。
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Claims (12)
- 【請求項1】(a)式[I]: 【化1】 [式[I]中、R1は、水素原子またはメチル基を示し、R
2、R3、R4は、互いに同一でも異なっていてもよく、
それぞれアルキル基、シクロアルキル基、置換基を有し
ていてもよいフェニル基の何れかを示す。]で表される
シリル(メタ)アクリレート成分単位20〜80重量
%、(b)式[II]: 【化2】 [式[II]中、R5は、水素原子またはメチル基を示し、
Zは、酸素原子または−NR7を示し、 Zが酸素原子である場合には、R6は置換基を有してい
てもよいヒドロキシアルキル基、ヒドロキシシクロアル
キル基または式: 【化3】 で表されるポリアルキレングリコール基[但し、R8は、
アルキレン基であり、nは、2〜50の整数を示す。]
を示し、 Zが−NR7である場合には、R7は、ハロゲン、ヒドロ
キシル基、アミノ基、置換アミノ基、アシル基、アルコ
キシ基の何れかで置換されていてもよいアルキル基を示
し、R6は水素原子を示す。]で表されるアクリル系不
飽和単量体成分単位0.01〜40重量%、 および(c)上記(a)成分単位および(b)成分単位以外の他
の不飽和単量体成分単位5〜79.99重量%(但し
(a)+(b)+(c)=100重量%)から構成され、ゲルパ
ーミエイションクロマトグラフィー(GPC)で測定し
た重量平均分子量が20万以下であるシリル(メタ)ア
クリレート共重合体を含有することを特徴とする防汚塗
料組成物。 - 【請求項2】[A]上記請求項1に記載のシリル(メタ)
アクリレート共重合体と、[B]防汚剤と、 を含有することを特徴とする防汚塗料組成物。 - 【請求項3】[A]上記請求項1に記載のシリル(メタ)
アクリレート共重合体と、[B]防汚剤と、[C]酸化亜鉛
とを含有することを特徴とする防汚塗料組成物。 - 【請求項4】[A]上記請求項1に記載のシリル(メタ)
アクリレート共重合体と、[B]防汚剤と、[D]無機脱水
剤とを含有することを特徴とする防汚塗料組成物。 - 【請求項5】[A]上記請求項1に記載のシリル(メタ)
アクリレート共重合体と、[B]防汚剤と、[C]酸化亜鉛
と、[D]無機脱水剤とを含有することを特徴とする防汚
塗料組成物。 - 【請求項6】上記防汚剤が、銅および/または銅化合物
[B-1]である請求項2〜5の何れかに記載の防汚塗料組
成物。 - 【請求項7】上記防汚剤が、ピリチオン系化合物[B-2]
である請求項2〜5の何れかに記載の防汚塗料組成物。 - 【請求項8】上記防汚剤が、銅および/または銅化合物
[B-1]と、ピリチオン系化合物[B-2]とからなる請求項
2〜5の何れかに記載の防汚塗料組成物。 - 【請求項9】不飽和単量体成分単位(c)が、(メタ)ア
クリル酸エステル、スチレン、ビニルエステルのうちか
ら選択される1種または2種以上の化合物から誘導され
るものである請求項1〜8の何れかに記載の防汚塗料組
成物。 - 【請求項10】請求項1〜9の何れかに記載の防汚塗料
組成物から形成されている防汚塗膜。 - 【請求項11】請求項1〜9の何れかに記載の防汚塗料
組成物を用いることを特徴とする船体または水中構造物
の防汚方法。 - 【請求項12】請求項1〜9の何れかに記載の防汚塗料
組成物からなる塗膜にて船体または水中構造物の表面が
被覆されていることを特徴とする船体または水中構造
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11365890A JP2000248228A (ja) | 1998-12-28 | 1999-12-24 | 防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている防汚塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体または水中構造物 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP10-374876 | 1998-12-28 | ||
JP11365890A JP2000248228A (ja) | 1998-12-28 | 1999-12-24 | 防汚塗料組成物、この防汚塗料組成物から形成されている防汚塗膜および該防汚塗料組成物を用いた防汚方法並びに該塗膜で被覆された船体または水中構造物 |
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