JP2000246884A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 交換を要しない記録ヘッドの誤交換を防ぐ。 【解決手段】 インクジェット記録装置の前面に設けら
れた前面カバー８０には、記録ヘッドユニット４８、４
９の両方が露出するだけの幅の切り欠き部８１が形成さ
れている。キャリッジ５０には記録ヘッドユニット４
８、４９が着脱可能に保持されている。交換を要する記
録ヘッドユニット４８を交換する際には、記録ヘッドユ
ニット４８は交換可能なように切り欠き部８１から露出
し、かつ、交換を要しない記録ヘッドユニット４９は前
面カバー８０に覆われる位置までキャリッジ５０の移動
がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置に関し、特に、記録ヘッドユニットの交換時におけ
るユーザ操作の改善の施されたインクジェット記録装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、インクジェット記録装置の多
くは、記録ヘッドおよびインクタンクを有する複数の記
録ヘッドユニットを使用して高速化やカラー化を実現し
ている。さらには、使用目的に合わせて記録ヘッドユニ
ットの組み合わせを変えることによって、最適の印字結
果を得ることが可能になっている。

【０００３】図７に従来のインクジェット記録装置の斜
視外観図を、また、図８に従来の記録ヘッドユニット１
４８、１４９の交換時における、前面カバー１８０の切
り欠き部１８１と記録ヘッドユニット１４８、１４９と
の相対位置関係をそれぞれ示す。

【０００４】従来のインクジェット記録装置９９は、記
録紙Ｐを供給する給紙部１１１、給紙部１１１から給紙
された記録紙Ｐを記録動作に応じて搬送する送紙部１１
２、インクタンクから供給されたインクを吐出口（不図
示）より吐出して記録紙Ｐに記録を行う記録ヘッドユニ
ット１４８、１４９を着脱可能に保持し、ガイド軸１５
１の軸方向に往復移動しながら送紙部１１２により搬送
されてきた記録紙Ｐに記録を行うキャリッジ部１１５、
および記録がなされた記録紙Ｐを排出する排紙部１６６
と、記録ヘッドユニット１４８、１４９の記録性能を保
守、回復するクリーニング部１１６と、送紙部１１２、
キャリッジ部１１５、排紙部１６６およびクリーニング
部１１６を覆う、主筐体１８２、蓋１８３、記録ヘッド
ユニット１４８、１４９の両方が着脱交換可能な切り欠
き幅の切り欠き部１８１の形成された前面カバー１８０
とからなる筐体部１８４とで概略構成される。

【０００５】従来のインクジェット記録装置において、
記録ヘッドユニット１４８、１４９の組み合わせを変え
たい場合や、インク切れになったインクタンクのインク
を補充あるいは交換するためには、記録ヘッドユニット
１４８、１４９およびインクタンクが搭載されているキ
ャリッジ１５０を、切り欠き部１８１が形成されてい
る、所定の交換位置に移動させるための操作が必要であ
った。

【０００６】

【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
のインクジェット記録装置による記録ヘッドおよびイン
クタンクの交換に関しては下記のような問題点があっ
た。

【０００７】すなわち、所定の交換位置では全ての記録
ヘッドおよびインクタンクが着脱可能なため、誤って目
的以外のものを交換してしまう場合があった。目的以外
のものを交換してしまうと、交換していないものに対し
ても、不必要な保守動作あるいは回復動作を実行してし
まう場合があり、インクジェット記録装置が記録開始可
能状態までになるまで長く時間がかかる、インクが無駄
に消費される、あるいは電力が無駄に消費される等の問
題があった。

【０００８】そこで、本発明は、記録ヘッドあるいはイ
ンクタンクの誤交換を防ぐインクジェット記録装置を提
供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出す
ることで被記録媒体に記録を行う複数の記録ヘッドユニ
ットを並列に、かつ、着脱可能に保持するための保持手
段と、前記被記録媒体を搬送する搬送手段と、前記被記
録媒体の搬送される方向と交差する方向に前記保持手段
を往復移動させる移動手段と、少なくとも前記保持手段
の往復移動範囲の全域を覆う筐体を構成するカバー部材
とを有するインクジェット記録装置において、前記カバ
ー部材には、前記保持手段の往復移動方向に略平行に設
けられ、かつ、前記複数の記録ヘッドユニットの着脱が
可能で、前記複数の記録ヘッドユニットの着脱のために
全ての前記記録ヘッドユニットが露出するだけの幅の切
り欠きが形成され、前記複数の記録ヘッドユニットのう
ち、着脱すべき記録ヘッドユニットのみが前記切り欠き
から露出する位置に前記保持手段を移動させる制御手段
と、を有する。

【００１０】以上の通り構成された本発明のインクジェ
ット記録装置は、制御手段による保持手段の移動で、着
脱すべき記録ヘッドユニットのみが切り欠きから露出さ
れ、交換を要しない記録ヘッドユニットはカバー部材で
隠されるので、交換することができない。これにより、
交換を要しない記録ヘッドユニットの誤交換が防止され
る。

【００１１】記録ヘッドユニットは、インクを吐出する
記録ヘッドと、記録ヘッドに供給するインクを収納し、
記録ヘッドに着脱可能に取付けられるインクタンクとを
有するものであってもよい。また、本発明のインクジェ
ット記録装置は、記録ヘッドユニットのインク切れを検
知する検知手段を有するものであってもよいし、制御手
段は、検知手段の検知結果に基づいて、インク切れが検
知された記録ヘッドユニットのみが切り欠きから露出す
る位置に保持手段を移動させるものであってもよいし、
さらに、制御手段は、検知手段が検知結果をユーザに知
らせた後、ユーザが各記録ヘッドユニットの交換を指示
する指示手段により制御手段に対して指示することで、
保持手段を移動させるものであってもよい。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。

【００１３】図１に本発明のインクジェット記録装置の
概略構成を示す外観斜視図を、図２に図１に示したイン
クジェット記録装置の全体構成の断面図をそれぞれ示
す。

【００１４】本実施形態のインクジェット記録装置は、
記録紙Ｐを供給する給紙部１１、給紙部１１から給紙さ
れた記録紙Ｐを記録動作に応じて搬送する送紙部１２、
記録ヘッドユニット４８、４９を着脱可能に保持し、ガ
イド軸５１の軸方向に往復移動しながら送紙部１２によ
り搬送されてきた記録紙Ｐに記録を行うキャリッジ部１
５、および記録がなされた記録紙Ｐを排出する排紙部６
６と、記録ヘッドユニット４８、４９の記録性能を保
守、回復するクリーニング部１６とからなる機構部８５
と、給紙部１１以外の機構部８５を覆う、主筐体８２、
蓋８３、前面カバー８０とからなる筐体部８４とで概略
構成される。

【００１５】まず、機構部８５の給紙部１１に関して説
明する。

【００１６】給紙部１１は、記録紙Ｐをセットする給紙
トレイ４３と、記録紙Ｐを送紙部１２へと搬送する給紙
カム３１および給紙ローラ５と、給紙カム３１および給
紙ローラ５を回転駆動させる搬送モータ４７と、記録紙
Ｐを給紙ローラ５へ圧接させる圧板２１と、圧板２１を
上昇させる圧板ばね２２とを有する。

【００１７】記録紙Ｐが給紙トレイ４３にセットされた
状態で、後述するホストコンピュータ１００からの給紙
命令により始動した搬送モータ４７によって給紙カム３
１および給紙ローラ５が回転すると、給紙カム３１が圧
板２１より離れて、圧板２１が圧板ばね２２により上昇
し、記録紙Ｐが給紙ローラ５に圧接される。記録紙Ｐ
は、給紙ローラ５の回転に伴いピックアップされ、分離
爪（不図示）により１枚ずつ分離される。分離された記
録紙Ｐは送紙部１２へと送られる。

【００１８】給紙ローラ５と給紙カム３１は、記録紙Ｐ
を送紙部１２へ送り込むまで一回転し、再び圧板２１を
給紙ローラ５に対してリリースした状態にする。これと
同時に、搬送モータ４７からの、給紙ローラ５への駆動
は切られ、給紙部１１は、給紙の初期状態になる。

【００１９】送紙部１２は、搬送ローラ３６、ピンチロ
ーラ３７、記録紙の有無を検出する記録紙センサレバー
４１とそのセンサ４２等を備えている。

【００２０】次に、送紙部１２に関して説明する。

【００２１】送紙部１２は、プラテン４６と、記録紙Ｐ
を搬送する搬送ローラ３６とピンチローラ３７と、搬送
ローラ３６とピンチローラ３７に記録紙Ｐが搬送される
前の位置に設けられた、記録紙Ｐの先端を検知する記録
紙センサレバー４１と記録紙センサ４２とを有する。

【００２２】送紙部１２に送られた記録紙Ｐは、プラテ
ン４６に案内されて搬送ローラ３６とピンチローラ３７
との間に送り込まれる。この搬送ローラ３６とピンチロ
ーラ３７との前に設けられた記録紙センサレバー４１と
記録紙センサ４２によって、記録紙Ｐの先端が検知さ
れ、記録紙Ｐ上での印字位置が求められる。

【００２３】搬送ローラ３６とピンチローラ３７との間
に送り込まれた記録紙Ｐは、搬送モータ４７により回転
する搬送ローラ３６とピンチローラ３７とによって、プ
ラテン４６上に沿って進み、記録ヘッドユニット４８、
４９により所定の画像情報に基づいた記録が行われる。
搬送モータ４７はパルスモータで、後述するクリーニン
グ部１６の駆動源としても使用される。

【００２４】次に、キャリッジ部１５に関して説明す
る。

【００２５】キャリッジ部１５は、記録ヘッドユニット
４８、４９を着脱自在に搭載するキャリッジ５０と、記
録紙Ｐの搬送方向に対し直角方向に往復走査案内するガ
イド軸５１と、キャリッジ５０の先端を受け、記録ヘッ
ドユニット４８、４９と記録紙の間隔を維持する補助ガ
イド５２と、キャリッジモータ５３の駆動をキャリッジ
５０に伝達するタイミングベルト５５と、タイミングベ
ルト５５を張設するアイドラプーリ５６と、記録ヘッド
ユニット４８、４９へ電気基板からのヘッド駆動信号を
伝えるためのフレキシブル基板５７と、キャリッジをホ
ームポジション７０に移動する時に使用する、発光素子
と受光素子とが一体になったホームポジションセンサ
（不図示）を有する。

【００２６】記録ヘッドユニット４８、４９を搭載した
キャリッジ５０を走査することにより、プラテン４６上
に搬送された記録紙Ｐ上に画像を形成することができ
る。これら記録ヘッドユニット４８、４９は、インクを
吐出する記録ヘッドと、記録ヘッドに供給するインクを
収納するインクタンクとを有するものである。一方の記
録ヘッドユニット４８は黒のインクを、他方の記録ヘッ
ドユニット４９はカラー（シアン、マゼンタ、イエロ
ー）のインクを吐出する。これら記録ヘッドユニット４
８、４９の記録ヘッドは、電気エネルギを熱エネルギに
変換する電気熱変換体を備え、インクに熱エネルギを与
えることで気泡を発生させ、これにより生じた圧力変化
を利用して吐出口（不図示）よりインクを吐出して記録
を行う。記録ヘッドユニット４９は他の（例えば、シア
ン、マゼンタ、イエローの濃淡インクを吐出する）フォ
トカラーヘッドユニットに交換可能で、写真画像を印字
する場合には最適な印字結果が得られる。

【００２７】次に排紙部６６に関して説明する。

【００２８】排紙部６６は、記録紙Ｐを排紙する排紙ロ
ーラ５９と、排紙ローラ５９に搬送ローラ３６の駆動を
伝える伝達ローラ６０と、排紙を補助する拍車６１と、
排紙された記録紙Ｐを受ける排紙トレイ６２とを有す
る。

【００２９】画像が記録された記録紙Ｐは、排紙ローラ
５９と拍車６１とにより排紙トレイ６２上に排紙され
る。

【００３０】次に、クリーニング部１６に関して説明す
る。

【００３１】クリーニング部１６は、非動作時に記録ヘ
ッドユニット４８，４９の記録ヘッドの乾燥を抑えるた
めのキャッピング用のキャップ６５と、これら記録ヘッ
ドの吐出能力を維持するため、キャップ６５でキャッピ
ングした状態で吐出口から強制的にインクを吸引する不
図示のチューブポンプを有する。これらの駆動源には搬
送モータ４７を兼用している。キャリッジ５０を所定の
位置に移動することで、キャリッジ５０と係合するカム
（不図示）の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆
動力がクラッチ切替などの公知の伝達機構に伴って移動
制御される。

【００３２】これらのキャッピングおよびクリーニング
は、キャリッジ５０がホームポジション７０に移動され
たときに所望の処理が行えるように構成されているが、
周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本
実施形態にはキャッピングおよびクリーニングのいずれ
も適用できる。

【００３３】次に、筐体部８４に関して説明する。

【００３４】筐体部８４は、上述の給紙部１１以外の機
構部８５を覆う主筐体８２と、開閉可能な蓋８３と、前
面カバー８０とからなる。

【００３５】前面カバー８０は、キャリッジ５０が所定
の位置で記録ヘッドユニット４８、４９あるいはそれら
のインクタンクが交換可能なように切り欠き部８１が形
成されている。

【００３６】以下に、上述以外の構成部品に関して説明
する。

【００３７】パワーキー５０３１は、パワーオン状態と
パワーオフ状態を切り替える。

【００３８】第１のＬＥＤ５０３２は、パワーオン状態
とパワーオフ状態のいずれの状態かをユーザに認識させ
る。通常、パワーオン状態で点灯し、パワーオフ状態で
は消える。

【００３９】第２のＬＥＤ５０３３は、インクジェット
記録装置にエラーが発生している状態か否かをユーザに
認識させる。通常、エラーが発生している状態で点灯
し、そうでない場合は消えている。

【００４０】交換ボタン５０３４は、記録ヘッドユニッ
ト４８、４９あるいはインクタンクの交換終了を指示す
るものであり、交換ボタン５０３４が押されるとキャリ
ッジ５０はホームポジション７０に戻る。

【００４１】次に、上述した本発明のインクジェット記
録装置の記録制御を実行するための制御構成について説
明する。

【００４２】図３はインクジェット記録装置１の制御回
路の構成を示すブロック図である。インクジェット記録
装置１の制御系はＭＰＵ（マイクロプロセッサ）１７０
１等を有する主制御系１８００および各種ドライバ等を
有するドライバ系１８０１からなる。

【００４３】まず、主制御系１８００に関して説明す
る。

【００４４】主制御系１８００は、インクジェット記録
装置１装置全体を制御するＭＰＵ１７０１と、ＭＰＵ１
７０１が実行する制御プログラムを格納するＲＯＭ１７
０２と、上記記録データや記録ヘッドユニット４８、４
９に供給される記録信号などの各種データを保存してお
くＤＲＡＭ１７０３と、記録ヘッドユニット４８、４９
に対する記録信号の供給制御およびインタフェース１７
００、ＭＰＵ１７０１、ＤＲＡＭ１７０３間のデータ転
送制御を行うＧＡ（ゲートアレイ）１７０４と、インク
ジェット記録装置１の動作を規定するための動作モード
や、インクジェット記録装置１を最適な状態で使用する
ための調整値、インクジェット記録装置１の保守のため
の情報および状態を記憶するためのＥＥＰＲＯＭ１７０
８と、あらかじめ決められた周期で、ＭＰＵ１７０１に
割り込みを発生させるタイマ１７１１とを有する。

【００４５】ＭＰＵ１７０１は上記制御とともに表示パ
ネル５０３０に設けられた第１のＬＥＤ５０３２および
第２のＬＥＤ５０３３の点灯あるいは消灯や、交換ボタ
ン５０３４からの記録ヘッドユニット４８、４９の交換
終了の信号の認識、タイマ１７１１の割り込み回数を計
数することにより行われる種々の時間計測等も行う。

【００４６】ＥＥＰＲＯＭ１７０８とＭＰＵ１７０１と
の間には上述の情報以外にも、チップセレクト、読み出
し、書き込み、およびクロック信号などの種々の制御信
号が授受される。なお、ＥＥＰＲＯＭ１７０８以外の不
揮発性メモリーを用いても良い。あるいは、記憶内容を
保持するための電源が供給できれば特に不揮発性メモリ
ーでなくてもかまわない。

【００４７】次に、ドライバ系１８０１に関して説明す
る。

【００４８】ドライバ系１８０１は、記録ヘッドユニッ
ト４８、４９を駆動するヘッドドライバ１７０５と、キ
ャリッジ５０を搬送するためのキャリッジモータ５３を
駆動するためのモータドライバ１７０７と、搬送モータ
４７を駆動するためのモータドライバ１７０６とを有す
る。

【００４９】なお、記録ヘッドユニット４８、４９のい
ずれかあるいは両方への交換命令、インクジェット記録
装置１への記録制御命令や記録データの送信、あるいは
インクジェット記録装置１からの応答信号やエラー情報
を受信してユーザに知らせるためには、外部のホストコ
ンピュータ１００が用いられる。

【００５０】ホストコンピュータ１００とインクジェッ
ト記録装置１とは接続ケーブル１０１により接続され、
ホストコンピュータ１００からの記録データをＧＡ１７
０４へとインタフェース１７００を介して入力される。

【００５１】以上の制御系の動作に関して説明する。

【００５２】インタフェース１７００にホストコンピュ
ータ１００からの記録データが入力されるとＧＡ１７０
４とＭＰＵ１７０１との間で記録データが印字用の記録
信号に変換される。そして、モータドライバ１７０６、
１７０７が駆動されるとともに、ヘッドドライバ１７０
５に送られた記録データに従って記録ヘッドユニット４
８、４９が駆動され、記録が行われる。

【００５３】次に、キャリッジ５０の停止位置と前面カ
バー８０の切り欠き部８１との相対関係に関して、図４
ないし図６を用いて説明する。

【００５４】図４は、記録ヘッドユニット４８あるいは
記録ヘッドユニット４８のインクタンクを交換（着脱）
する場合のキャリッジ５０の停止位置と前面カバー８０
の切り欠き部８１の相対位置である第１の交換位置を示
す図である。

【００５５】ホストコンピュータ１００から記録ヘッド
ユニット４８あるいはそのインクタンクの交換命令を受
信した場合や、あるいはインク切れ検知手段によって記
録ヘッドユニット４８のインク切れを検知した場合に、
キャリッジ５０がこの第１の交換位置に移動する。

【００５６】図５は、記録ヘッドユニット４９あるいは
記録ヘッドユニット４９のインクタンクを交換（着脱）
する場合のキャリッジ５０の停止位置と前面カバーの相
対位置である第２の交換位置を示す図である。

【００５７】ホストコンピュータ１００から記録ヘッド
ユニット４９あるいはそのインクタンクの交換命令を受
信した場合や、あるいはインク切れ検知手段によって記
録ヘッドユニット４９のインク切れを検知した場合に、
キャリッジ５０がこの第２の交換位置に移動する。

【００５８】図６は、記録ヘッドユニット４８および記
録ヘッドユニット４９あるいはその両方のインクタンク
を交換（着脱）する場合のキャリッジ５０の停止位置と
前面カバーの相対位置である第３の交換位置を示す図で
ある。

【００５９】ホストコンピュータ１００から記録ヘッド
ユニット４８および４９あるいはその両方のインクタン
クの交換命令を受信した場合や、あるいはインク切れ検
知手段によって記録ヘッドユニット４８および記録ヘッ
ドユニット４９のインク切れを検知した場合に、キャリ
ッジ５０がこの第３の交換位置に移動する。

【００６０】以上、図４ないし図６に示した第１ないし
第３の交換位置までのキャリッジ５０の移動制御は、Ｍ
ＰＵ１７０１がＲＯＭ１７０２に格納された制御プログ
ラムを実行することで実現される。

【００６１】具体的には、基準位置であるホームポジシ
ョン７０から第１ないし第３の交換位置までの距離に対
応するパルス数が計算されており、キャリッジモータ５
３を該当するパルス数だけ回転させてキャリッジ５０を
移動する。

【００６２】上記第１ないし第３の交換位置で、目的の
記録ヘッドユニット４８、４９あるいはインクタンクを
交換した後、終了を指示する交換ボタン５０３４が押さ
れると、キャリッジ５０はホームポジション７０に戻
り、記録ヘッドユニット４８、４９のいずれか、あるい
は両方の回復動作を実行する。この時対象になる記録ヘ
ッドは、第１ないし第３の交換位置に対応して選択的に
行われる。例えば、第１の交換位置の場合は記録ヘッド
ユニット４８が、第２の交換位置の場合は記録ヘッドユ
ニット４９が、第３の交換位置の場合は記録ヘッドユニ
ット４８と記録ヘッドユニット４９とが、回復動作の対
象になる。

【００６３】この回復動作は、新しい記録ヘッドユニッ
ト４８、４９やインクタンクが装着された時には必要な
動作で、インクタンクから記録ヘッドユニット４８、４
９への流路にインクを満たすための吸引動作を含む。

【００６４】なお、インク切れ検知手段としては、特開
平６−１３５００１の電極間の静電容量の変化を測定す
る方法や、あるいは特開平８−１１２９１０の光学セン
サを用いた構成としてもよい。

【００６５】以上のように、本発明のインクジェット記
録装置は、記録ヘッドユニット４８あるいは記録ヘッド
ユニット４９のインク切れを検知し、この際、前面カバ
ー８０に形成された切り欠き部８１に対して、交換が必
要とされる記録ヘッドのみが交換可能な交換位置にキャ
リッジ５０を移動させることで記録ヘッドの誤交換を防
ぐことができる。

【００６６】なお、本実施形態では、記録ヘッドとイン
クタンクとが分離可能な記録ヘッドユニットを用いて説
明したが、これに限定されず、記録ヘッドとインクタン
クとが分離できない構造の記録ヘッドユニットを用いて
もよい。

【００６７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ヘッドユニットの着脱の際の、カバー部材の切り欠き
に対する保持手段の移動位置を制御する制御手段を有す
ることで、交換を要しない記録ヘッドユニットの誤交換
を防止することができる。このため、交換を要しない記
録ヘッドユニットになされる無駄な回復動作がなくなる
ことによる記録開始可能になるまでの時間短縮や、無駄
なインクの消費の防止、あるいは消費電力の削減が可能
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一例であるインクジェット記録装置の
概略構成を示す外観斜視図である。

【図２】図１に示した本発明のインクジェット記録装置
の断面図である。

【図３】本発明の一例であるインクジェット記録装置の
制御回路の構成を示すブロック図である。

【図４】キャリッジの停止位置と前面カバーの切り欠き
部の相対位置である第１の交換位置を示す図である。

【図５】キャリッジの停止位置と前面カバーの切り欠き
部の相対位置である第２の交換位置を示す図である。

【図６】キャリッジの停止位置と前面カバーの切り欠き
部の相対位置である第３の交換位置を示す図である。

【図７】従来のインクジェット記録装置の概略構成を示
す外観斜視図である。

【図８】従来の、キャリッジの停止位置と前面カバーの
切り欠き部の相対位置を示す図である。

【符号の説明】

１ インクジェット記録装置 ５ 給紙ローラ １１ 給紙部 １２ 送紙部 １５ キャリッジ部 １６ クリーニング部 ２１ 圧板 ２２ 圧板ばね ３１ 給紙カム ３７ ピンチローラ ４１ 記録紙センサレバー ４２ 記録紙センサ ４３ 給紙トレイ ４６ プラテン ４７ 搬送モータ ４８、４９ 記録ヘッドユニット ５０ キャリッジ ５１ ガイド軸 ５２ 補助ガイド ５３ キャリッジモータ ５５ タイミングベルト ５６ アイドラプーリ ５７ フレキシブル基板 ５９ 排紙ローラ ６０ 伝達ローラ ６１ 拍車 ６２ 排紙トレイ ６５ キャップ ７０ ホームポジション ８０ 前面カバー ８１ 切り欠き部 ８２ 主筐体 ８３ 蓋 ８４ 筐体部 ８５ 機構部 １００ ホストコンピュータ １７００ インタフェース １７０１ ＭＰＵ １７０２ ＲＯＭ １７０３ ＤＲＡＭ １７０４ ＧＡ １７０５ ヘッドドライバ １７０６、１７０７ モータドライバ １７０８ ＥＥＰＲＯＭ １８００ 主制御部 １８０１ ドライバ系 ５０３１ パワーキー ５０３２ 第１のＬＥＤ ５０３３ 第２のＬＥＤ２ ５０３４ 交換ボタン

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクを吐出することで被記録媒体に記
   録を行う複数の記録ヘッドユニットを並列に、かつ、着
   脱可能に保持するための保持手段と、前記被記録媒体を
   搬送する搬送手段と、前記被記録媒体の搬送される方向
   と交差する方向に前記保持手段を往復移動させる移動手
   段と、少なくとも前記保持手段の往復移動範囲の全域を
   覆う筐体を構成するカバー部材とを有するインクジェッ
   ト記録装置において、 前記カバー部材には、前記保持手段の往復移動方向に略
   平行に設けられ、かつ、前記複数の記録ヘッドユニット
   の着脱が可能で、前記複数の記録ヘッドユニットの着脱
   のために全ての前記記録ヘッドユニットが露出するだけ
   の幅の切り欠きが形成され、 前記複数の記録ヘッドユニットのうち、着脱すべき記録
   ヘッドユニットのみが前記切り欠きから露出する位置に
   前記保持手段を移動させる制御手段と、を有することを
   特徴とするインクジェット記録装置。
2. 【請求項２】 前記記録ヘッドユニットは、インクを吐
   出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給するインク
   を収納し、前記記録ヘッドに着脱可能に取付けられるイ
   ンクタンクとを有する請求項１に記載のインクジェット
   記録装置。
3. 【請求項３】 前記記録ヘッドユニットのインク切れを
   検知する検知手段を有する請求項１または２に記載のイ
   ンクジェット記録装置。
4. 【請求項４】 前記制御手段は、前記検知手段の検知結
   果に基づいて、インク切れが検知された前記記録ヘッド
   ユニットのみが前記切り欠きから露出する位置に前記保
   持手段を移動させる請求項３に記載のインクジェット記
   録装置。
5. 【請求項５】 前記制御手段は、前記検知手段が検知結
   果をユーザに知らせた後、ユーザが前記各記録ヘッドユ
   ニットの交換を指示する指示手段により前記制御手段に
   対して指示することで、前記保持手段を移動させる請求
   項３に記載のインクジェット記録装置。