JP2000246807A - フィラメントワインド成形物及びその製造方法 - Google Patents
フィラメントワインド成形物及びその製造方法Info
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- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ストランドを用いたフィラメントワインド成
形においてマトリックス樹脂として耐熱性のある熱硬化
性樹脂を使用した場合においても、クラックが発生しな
いフィラメントワインド成形物及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂がストランド内に含浸して
おり、且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が
局在化しているストランドがフィラメントワインド成形
された成形物である。該成形物は耐クラック性に優れて
いる。その製造方法は、熱硬化性樹脂がストランド内に
含浸しており且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂
粉末が局在化しているストランドを使用してフィラメン
トワインド成形する。或いは熱可塑性樹脂粉末が分散さ
れている液状熱硬化性樹脂中にストランドを導入して得
たストランドをフィラメントワインド成形してもよい。
形においてマトリックス樹脂として耐熱性のある熱硬化
性樹脂を使用した場合においても、クラックが発生しな
いフィラメントワインド成形物及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂がストランド内に含浸して
おり、且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が
局在化しているストランドがフィラメントワインド成形
された成形物である。該成形物は耐クラック性に優れて
いる。その製造方法は、熱硬化性樹脂がストランド内に
含浸しており且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂
粉末が局在化しているストランドを使用してフィラメン
トワインド成形する。或いは熱可塑性樹脂粉末が分散さ
れている液状熱硬化性樹脂中にストランドを導入して得
たストランドをフィラメントワインド成形してもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラメントワイ
ンド(以下FWと記す場合がある)成形時にクラックの
発生のないFW成形物に関するものである。さらに詳し
くは、FW成形時に、熱ひずみを吸収し、各ストランド
間及びストランド群間にクラックの発生を防止したFW
成形物に関するものである。
ンド(以下FWと記す場合がある)成形時にクラックの
発生のないFW成形物に関するものである。さらに詳し
くは、FW成形時に、熱ひずみを吸収し、各ストランド
間及びストランド群間にクラックの発生を防止したFW
成形物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポ
リアミド繊維等を強化材とし、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等をマトリックス
樹脂とした複合材料は、スポーツ用品、自動車部品を始
め広く使用されている。
リアミド繊維等を強化材とし、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等をマトリックス
樹脂とした複合材料は、スポーツ用品、自動車部品を始
め広く使用されている。
【0003】複合材料の製造方法には、繊維強化材に未
硬化のマトリックス樹脂を含浸させてプリプレグとし、
該プリプレグを成形硬化させる方法が広く採用されてい
る。一方で、FWによる中空物の成形方法、いわゆるF
W法も複合材料の製造方法として多く採用されている。
硬化のマトリックス樹脂を含浸させてプリプレグとし、
該プリプレグを成形硬化させる方法が広く採用されてい
る。一方で、FWによる中空物の成形方法、いわゆるF
W法も複合材料の製造方法として多く採用されている。
【0004】このFW法には、あらかじめ熱硬化性樹脂
マトリックスを含浸したストランドプリプレグを用意
し、これをマンドレルに巻き付けて成形する方法(Dr
y FW法)、とストランドに低粘度樹脂を含浸させな
がら、マンドレルに巻き付けて成形する方法(Wet
FW法)とがあることは広く知られている。更にこのW
et FW法は、ストランドに低粘度樹脂を含浸させる
方法の種類によって、キスタッチ法、浸漬法その他の方
法に分類されている。
マトリックスを含浸したストランドプリプレグを用意
し、これをマンドレルに巻き付けて成形する方法(Dr
y FW法)、とストランドに低粘度樹脂を含浸させな
がら、マンドレルに巻き付けて成形する方法(Wet
FW法)とがあることは広く知られている。更にこのW
et FW法は、ストランドに低粘度樹脂を含浸させる
方法の種類によって、キスタッチ法、浸漬法その他の方
法に分類されている。
【0005】前記いずれのFW法を採用するにしても、
成形時にFW成形物の層高が高くなり肉厚になると、隣
接するストランド間に局所的クラックが生じる。このク
ラックが連続し、結果的に、同一の配向角度のストラン
ド群を一つの単位として、配向角度が異なるストランド
群相互の間にクラックが生じやすく、硬化時など特に熱
衝撃や荷重が繰返し付加された場合にクラックが生じや
すい等の問題を含んでいる。
成形時にFW成形物の層高が高くなり肉厚になると、隣
接するストランド間に局所的クラックが生じる。このク
ラックが連続し、結果的に、同一の配向角度のストラン
ド群を一つの単位として、配向角度が異なるストランド
群相互の間にクラックが生じやすく、硬化時など特に熱
衝撃や荷重が繰返し付加された場合にクラックが生じや
すい等の問題を含んでいる。
【0006】特に、産業・機械用資材等の耐熱性が要求
される分野で使用される成形物を得る場合において、複
合材料の耐熱性を高めるために耐熱性の熱硬化性樹脂を
マトリックス樹脂として使用すると、該樹脂硬化物は靱
性が低いため、成形時にクラックが生じやすいという問
題がある。
される分野で使用される成形物を得る場合において、複
合材料の耐熱性を高めるために耐熱性の熱硬化性樹脂を
マトリックス樹脂として使用すると、該樹脂硬化物は靱
性が低いため、成形時にクラックが生じやすいという問
題がある。
【0007】ところで、FW法によるFW成形物の成形
時に、ストランド間或いはストランド群間に生ずるクラ
ックを防止するための手段としては一般的に、次のよう
な方法が考えられる。 FW時の巻角度を調節し、マトリックス材料の負荷を
軽減する。 積層物の肉厚を調整する。 靱性のあるマトリックス樹脂を使用する。
時に、ストランド間或いはストランド群間に生ずるクラ
ックを防止するための手段としては一般的に、次のよう
な方法が考えられる。 FW時の巻角度を調節し、マトリックス材料の負荷を
軽減する。 積層物の肉厚を調整する。 靱性のあるマトリックス樹脂を使用する。
【0008】しかしながら、前記、の方法は共に、
FW成形物の性能に制約を加えることになり、所望の性
能のものを得ることが困難である。また、前記の方法
は、耐熱性が問題とされない熱硬化性樹脂ではある程度
のクラック防止効果は期待できるものの、特に、耐熱性
熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂として使用する場合に
は、当該樹脂が本来脆性な性質を有することから、クラ
ック防止効果には限度があった。
FW成形物の性能に制約を加えることになり、所望の性
能のものを得ることが困難である。また、前記の方法
は、耐熱性が問題とされない熱硬化性樹脂ではある程度
のクラック防止効果は期待できるものの、特に、耐熱性
熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂として使用する場合に
は、当該樹脂が本来脆性な性質を有することから、クラ
ック防止効果には限度があった。
【0009】従来、シート状プリプレグの積層物におい
て、熱可塑性部材を層状に介在させる、或いは熱可塑性
樹脂粉末を局在化して、いわゆるインターリーフ効果に
よって、耐衝撃性を向上させることは知られているが
(特開昭60−231738号公報、特公平6−945
15号公報)、ストランドを用いたFW成形物のクラッ
ク防止についての示唆はない。
て、熱可塑性部材を層状に介在させる、或いは熱可塑性
樹脂粉末を局在化して、いわゆるインターリーフ効果に
よって、耐衝撃性を向上させることは知られているが
(特開昭60−231738号公報、特公平6−945
15号公報)、ストランドを用いたFW成形物のクラッ
ク防止についての示唆はない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、スト
ランドを用いたFW成形においてマトリックス樹脂とし
て耐熱性(Tg)が高い熱硬化性樹脂を使用した場合に
おいても、クラックが発生しないFW成形物及びその製
造方法を提供することを目的とする。
ランドを用いたFW成形においてマトリックス樹脂とし
て耐熱性(Tg)が高い熱硬化性樹脂を使用した場合に
おいても、クラックが発生しないFW成形物及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明のフィラメントワインド成形物(FW成
形物)は、熱硬化性樹脂がストランド内に含浸してお
り、且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が局
在化しているストランドがフィラメントワインド成形
(FW成形)された成形物であり、耐クラック性に優れ
ていることを特徴とする。
ために、本発明のフィラメントワインド成形物(FW成
形物)は、熱硬化性樹脂がストランド内に含浸してお
り、且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が局
在化しているストランドがフィラメントワインド成形
(FW成形)された成形物であり、耐クラック性に優れ
ていることを特徴とする。
【0012】また、本発明のFW成形物の製造方法は、
熱硬化性樹脂がストランド内に含浸しており、且つ該ス
トランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が局在化している
ストランドを使用してFW成形することを特徴とする。
熱硬化性樹脂がストランド内に含浸しており、且つ該ス
トランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が局在化している
ストランドを使用してFW成形することを特徴とする。
【0013】また、本発明のFW成形物の製造方法は、
(1)熱可塑性樹脂粉末が分散されている液状熱硬化性
樹脂中にストランドを導入することにより、ストランド
内に主として液状熱硬化性樹脂を含浸させると共に熱可
塑性樹脂粉末をストランドの外周面に局在化させ、
(2)得られたストランドを用いてFW成形することを
特徴とする。
(1)熱可塑性樹脂粉末が分散されている液状熱硬化性
樹脂中にストランドを導入することにより、ストランド
内に主として液状熱硬化性樹脂を含浸させると共に熱可
塑性樹脂粉末をストランドの外周面に局在化させ、
(2)得られたストランドを用いてFW成形することを
特徴とする。
【0014】また、上記とは別の本発明のFW成形物の
製造方法は、(1)ストランド内に熱硬化性樹脂を含浸
させ、(2)得られた樹脂含浸ストランドの外周に、熱
可塑性樹脂粉末を付与し、(3)得られたストランドを
用いFW成形することを特徴とする。
製造方法は、(1)ストランド内に熱硬化性樹脂を含浸
させ、(2)得られた樹脂含浸ストランドの外周に、熱
可塑性樹脂粉末を付与し、(3)得られたストランドを
用いFW成形することを特徴とする。
【0015】前記の各製造方法で得られた本発明のFW
成形物は、ストランド単位で熱硬化性樹脂がストランド
内にマトリックス樹脂として含浸され、且つ熱可塑性樹
脂がストランド外周部に主として極在化し、ストランド
内にも一部の熱可塑性樹脂粉末が進入しているので、前
記各製造方法で得られたFW成形物は、従来のシートワ
インド成形物に比べて、熱可塑性樹脂粉末をより均一に
含浸しており、そのため、靱性が大きく、耐クラック性
に優れたFW成形物となる。
成形物は、ストランド単位で熱硬化性樹脂がストランド
内にマトリックス樹脂として含浸され、且つ熱可塑性樹
脂がストランド外周部に主として極在化し、ストランド
内にも一部の熱可塑性樹脂粉末が進入しているので、前
記各製造方法で得られたFW成形物は、従来のシートワ
インド成形物に比べて、熱可塑性樹脂粉末をより均一に
含浸しており、そのため、靱性が大きく、耐クラック性
に優れたFW成形物となる。
【0016】本発明の内部に熱硬化性樹脂が含浸し、且
つ外周部に熱可塑性樹脂粉末が局在化しているストラン
ドを用いたFW法による成形法は、連続に繊維を巻いて
いるので、FW法によるクラックが進展しにくい効果に
加えて、熱可塑性樹脂粉末が局在化のインターリーフ効
果によりクラック防止効果がある。従って、本発明のF
W成形物のクラック防止効果は、本発明成形物が連続繊
維による成形であるため、シートワインド法に見られる
シートの巻き始め、巻き終い等の端部からのクラックの
進展もなく、しかもインターリーフ効果と相まって高い
クラック発生防止効果を生む。
つ外周部に熱可塑性樹脂粉末が局在化しているストラン
ドを用いたFW法による成形法は、連続に繊維を巻いて
いるので、FW法によるクラックが進展しにくい効果に
加えて、熱可塑性樹脂粉末が局在化のインターリーフ効
果によりクラック防止効果がある。従って、本発明のF
W成形物のクラック防止効果は、本発明成形物が連続繊
維による成形であるため、シートワインド法に見られる
シートの巻き始め、巻き終い等の端部からのクラックの
進展もなく、しかもインターリーフ効果と相まって高い
クラック発生防止効果を生む。
【0017】本発明においてストランドは、炭素繊維、
ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維等の繊維強化材があ
げられ、ストランドの構成は1000〜48000フィ
ラメントからなる繊維束が好適である。
ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維等の繊維強化材があ
げられ、ストランドの構成は1000〜48000フィ
ラメントからなる繊維束が好適である。
【0018】マトリックス樹脂として用いられる熱硬化
性樹脂は、繊維強化樹脂複合材成形用に広く使用されて
いる樹脂が使用できる。特に、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビスマレイミド
樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、及びフェノー
ル樹脂等から選ばれた1種以上の樹脂が好適に使用でき
る。
性樹脂は、繊維強化樹脂複合材成形用に広く使用されて
いる樹脂が使用できる。特に、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビスマレイミド
樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、及びフェノー
ル樹脂等から選ばれた1種以上の樹脂が好適に使用でき
る。
【0019】FW法はストランドにマトリックス樹脂を
含浸させながら、マンドレルに巻き付ける、いわゆるW
et FW法、予めマトリックス樹脂を含浸しているプ
リプレグを使用するDry FW法のいずれも採用でき
る。ストランドにマトリックス樹脂を含浸させるには、
浸漬法、キスタッチ法、転写法等を採用することができ
る。Wet FW法採用時におけるマトリックス樹脂の
粘度は、ストランドの構成・張力、ローラー配置等によ
って異なるが、Wet法の場合30ポイズ以下が良い。
含浸させながら、マンドレルに巻き付ける、いわゆるW
et FW法、予めマトリックス樹脂を含浸しているプ
リプレグを使用するDry FW法のいずれも採用でき
る。ストランドにマトリックス樹脂を含浸させるには、
浸漬法、キスタッチ法、転写法等を採用することができ
る。Wet FW法採用時におけるマトリックス樹脂の
粘度は、ストランドの構成・張力、ローラー配置等によ
って異なるが、Wet法の場合30ポイズ以下が良い。
【0020】本発明のフィラメントワインド成形物の製
造に使用される熱可塑性樹脂は、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
スルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファ
イド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、及
びポリオキシメチレン等から選ばれた1種以上が好適に
使用できる。
造に使用される熱可塑性樹脂は、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
スルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファ
イド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、及
びポリオキシメチレン等から選ばれた1種以上が好適に
使用できる。
【0021】熱可塑性樹脂は、粒径100μm以下、嵩
密度0.1g/ml以上が好ましい。特に粒径50μm
以下、嵩密度0.5g/ml以上が好ましい。しかしな
がら、粒径が1μm以下のように繊維の直径より小さく
なるとストランド内に含浸しやすくなるが、熱衝撃吸収
力が小さくなる。特に、熱可塑性樹脂は複合材料の成形
硬化温度よりTg、融点が高く、耐熱性があるものがよ
い。
密度0.1g/ml以上が好ましい。特に粒径50μm
以下、嵩密度0.5g/ml以上が好ましい。しかしな
がら、粒径が1μm以下のように繊維の直径より小さく
なるとストランド内に含浸しやすくなるが、熱衝撃吸収
力が小さくなる。特に、熱可塑性樹脂は複合材料の成形
硬化温度よりTg、融点が高く、耐熱性があるものがよ
い。
【0022】マトリックス樹脂全体に占める、熱可塑性
樹脂の比が30wt%を超えると、機械的特性の低下が
見られる。また樹脂組成物の粘度が高くなりFW成形時
ストランドに含浸し難く、好ましくない。
樹脂の比が30wt%を超えると、機械的特性の低下が
見られる。また樹脂組成物の粘度が高くなりFW成形時
ストランドに含浸し難く、好ましくない。
【0023】熱可塑性樹脂の、FW成形物内における分
散形態は、FW成形物を構成するストランド及びストラ
ンド群の全てにわたって存在する必要はなく、FW成形
物を構成するストランド及びストランド群の特にクラッ
クの発生しやすい構成、例えば高弾性強化繊維材部、周
方向繊維配向部、配向角度の異なるストランド群の界面
部等に多く熱可塑性樹脂を集中的に分散し存在させても
よく、この場合はFW成形物全体に占める熱可塑性樹脂
/熱硬化性樹脂の比は少なくすることができる。
散形態は、FW成形物を構成するストランド及びストラ
ンド群の全てにわたって存在する必要はなく、FW成形
物を構成するストランド及びストランド群の特にクラッ
クの発生しやすい構成、例えば高弾性強化繊維材部、周
方向繊維配向部、配向角度の異なるストランド群の界面
部等に多く熱可塑性樹脂を集中的に分散し存在させても
よく、この場合はFW成形物全体に占める熱可塑性樹脂
/熱硬化性樹脂の比は少なくすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明を具体的に説明する。
【0025】図1は、本発明のFW成形物の断面図を示
したものである。図1において、11は強化繊維材のス
トランド単位、12は熱可塑性樹脂粉末を示す。このよ
うにストランド単位11の外周部に熱可塑性樹脂粉末1
2が局在化し、一部はストランドの内層部に存在するこ
とも含む。また、13は強化繊維材のフィラメント単位
である。
したものである。図1において、11は強化繊維材のス
トランド単位、12は熱可塑性樹脂粉末を示す。このよ
うにストランド単位11の外周部に熱可塑性樹脂粉末1
2が局在化し、一部はストランドの内層部に存在するこ
とも含む。また、13は強化繊維材のフィラメント単位
である。
【0026】本発明のFW成形物の製造方法における熱
可塑性樹脂の局在化手段 成形法:低粘度熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂粉末を混
合し、この中にストランドを通し含浸させる方法であ
る。この方法において、熱可塑性樹脂粉末をストランド
の外周部に主として局在化させ、一部をストランド内に
分散させるためには、マトリックス樹脂の粘度を下げ、
繊維張力を高くし、熱可塑性樹脂の粒径が1〜100ミ
クロンのものを使用することが望ましい。
可塑性樹脂の局在化手段 成形法:低粘度熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂粉末を混
合し、この中にストランドを通し含浸させる方法であ
る。この方法において、熱可塑性樹脂粉末をストランド
の外周部に主として局在化させ、一部をストランド内に
分散させるためには、マトリックス樹脂の粘度を下げ、
繊維張力を高くし、熱可塑性樹脂の粒径が1〜100ミ
クロンのものを使用することが望ましい。
【0027】成形法:低粘度熱硬化性樹脂の中にスト
ランドを通し含浸させ、次に熱可塑性樹脂粉末床に通
す、あるいは熱可塑性樹脂粉末が浮遊する中に通す方法
である。ストランドに熱硬化性樹脂を含浸させるには、
熱硬化性樹脂をホットメルト法または溶剤法によって低
粘度の液状として含浸させることができる。
ランドを通し含浸させ、次に熱可塑性樹脂粉末床に通
す、あるいは熱可塑性樹脂粉末が浮遊する中に通す方法
である。ストランドに熱硬化性樹脂を含浸させるには、
熱硬化性樹脂をホットメルト法または溶剤法によって低
粘度の液状として含浸させることができる。
【0028】成形法:熱硬化性樹脂がストランド内に
含浸しており、且つ該ストランドの外周部に主として熱
可塑性樹脂粉末が局在化している(熱可塑性樹脂粉末を
ストランドの表層部に有する)ストランドプリプレグを
通常のFW法に従ってレイアップし成形する。
含浸しており、且つ該ストランドの外周部に主として熱
可塑性樹脂粉末が局在化している(熱可塑性樹脂粉末を
ストランドの表層部に有する)ストランドプリプレグを
通常のFW法に従ってレイアップし成形する。
【0029】上記の各〜の成形法において、マンド
レルにレイアップした後の成形手段としては、テープラ
ッピング後、又はテープラッピングせず、硬化炉にて回
転しながら熱硬化性樹脂を硬化する方法、オートクレー
ブ成形法等、通常FW法で採用している方法が採用でき
る。
レルにレイアップした後の成形手段としては、テープラ
ッピング後、又はテープラッピングせず、硬化炉にて回
転しながら熱硬化性樹脂を硬化する方法、オートクレー
ブ成形法等、通常FW法で採用している方法が採用でき
る。
【0030】
【実施例】材料: 炭素繊維:PAN系の炭素繊維12Kストランド、弾性
率380GPa〔UM40(商品名、東邦レーヨン
(株)製)〕 マトリックス樹脂:ビスマレイミド−トリアジン系樹脂
〔BT3005N(商品名、三菱ガス化学(株)製)〕 熱可塑性樹脂:ポリエーテルイミド粉末(以下PEI粉
末と記す)、粒径20〜30μm成形方法 :マトリックス樹脂と熱可塑性樹脂PEI粉末
とを、PEI粉末が10wt%になるように攪拌機にて
混合して、樹脂混合物とし、この樹脂混合物を樹脂浴槽
に入れた。樹脂浴槽内の樹脂混合物の温度は約60℃に
一定にした。この際の、樹脂混合物の粘度は20ポイズ
(60℃)であった。
率380GPa〔UM40(商品名、東邦レーヨン
(株)製)〕 マトリックス樹脂:ビスマレイミド−トリアジン系樹脂
〔BT3005N(商品名、三菱ガス化学(株)製)〕 熱可塑性樹脂:ポリエーテルイミド粉末(以下PEI粉
末と記す)、粒径20〜30μm成形方法 :マトリックス樹脂と熱可塑性樹脂PEI粉末
とを、PEI粉末が10wt%になるように攪拌機にて
混合して、樹脂混合物とし、この樹脂混合物を樹脂浴槽
に入れた。樹脂浴槽内の樹脂混合物の温度は約60℃に
一定にした。この際の、樹脂混合物の粘度は20ポイズ
(60℃)であった。
【0031】炭素繊維ストランドを使用し、キスタッチ
方式で該ストランドに樹脂混合物を含浸させ、マンドレ
ルに巻き上げた。このときの繊維張力は約3×10
-4(N/フィラメント)に調整した。マンドレルは直径
80mmを使用した。
方式で該ストランドに樹脂混合物を含浸させ、マンドレ
ルに巻き上げた。このときの繊維張力は約3×10
-4(N/フィラメント)に調整した。マンドレルは直径
80mmを使用した。
【0032】層の厚み5.5mmの厚さまで±88°に
てFW法にて巻き付けた後、テーピングを行い、硬化炉
にて120℃×2時間+200℃×3時間の条件にて硬
化させた。
てFW法にて巻き付けた後、テーピングを行い、硬化炉
にて120℃×2時間+200℃×3時間の条件にて硬
化させた。
【0033】その後、硬化炉中に約3時間放置して徐冷
し、室温にてマンドレルを脱芯したところ、クラックの
ないFW成形物が得られた。図2はクラックの発生のな
いFW成形物14を示す。
し、室温にてマンドレルを脱芯したところ、クラックの
ないFW成形物が得られた。図2はクラックの発生のな
いFW成形物14を示す。
【0034】このFW成形物の性能は、NOLリング引
張試験にて引張強さ約960MPaであった。(試験片
寸法:φ80×φ91×10mm・Vf=60%) 〔比較例1〕比較のために、PEI粉末を使用せず、他
の点は前記実施例と同様にしたFW成形物を得た。この
FW成形物にはクラックの発生が認められた。図3はク
ラック15が発生したFW成形物14を示す。
張試験にて引張強さ約960MPaであった。(試験片
寸法:φ80×φ91×10mm・Vf=60%) 〔比較例1〕比較のために、PEI粉末を使用せず、他
の点は前記実施例と同様にしたFW成形物を得た。この
FW成形物にはクラックの発生が認められた。図3はク
ラック15が発生したFW成形物14を示す。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性(Tg)の大き
い熱硬化性樹脂を使用して、FW成形した場合にも、ス
トランド間、ストランド群間のクラックが生じ難く、肉
厚のFW成形物を得ることができる。
い熱硬化性樹脂を使用して、FW成形した場合にも、ス
トランド間、ストランド群間のクラックが生じ難く、肉
厚のFW成形物を得ることができる。
【0036】FW成形時の熱サイクルで生じるストラン
ド間、ストランド群間のクラック発生も防止することが
できる。
ド間、ストランド群間のクラック発生も防止することが
できる。
【図1】本発明のFW成形物の断面図を示す。
【図2】クラックの発生のないFW成形物を示す。
【図3】クラックが発生したFW成形物を示す。
11 ストランド単位 12 熱可塑性樹脂粉末 13 フィラメント単位 14 FW成形物 15 クラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 露木 利光 静岡県駿東郡長泉町上土狩234番地 東邦 レーヨン株式会社三島工場内 (72)発明者 島 文陵 静岡県駿東郡長泉町上土狩234番地 東邦 レーヨン株式会社三島工場内 Fターム(参考) 4F205 AA20 AA24 AA25 AA29 AA32 AA34 AA37 AA38 AA39 AA40 AA41 AC04 AD16 AE10 HA02 HA06 HA23 HA33 HA34 HA37 HA46 HB02 HC02 HC17 HF01 HF23 HK02 HK04 HK05 HM02 HM03 HM12
Claims (8)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂がストランド内に含浸して
おり、且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が
局在化しているストランドがフィラメントワインド成形
されてなることを特徴とする耐クラック性に優れたフィ
ラメントワインド成形物。 - 【請求項2】 熱硬化性樹脂がストランド内に含浸して
おり、且つ該ストランドの外周部に熱可塑性樹脂粉末が
局在化しているストランドを使用してフィラメントワイ
ンド成形することを特徴とする耐クラック性に優れたフ
ィラメントワインド成形物の製造方法。 - 【請求項3】 (1)熱可塑性樹脂粉末が分散されてい
る液状熱硬化性樹脂中にストランドを導入することによ
り、ストランド内に主として液状熱硬化性樹脂を含浸さ
せると共に熱可塑性樹脂粉末をストランドの外周面に局
在化させ、 (2)得られたストランドを用いてフィラメントワイン
ド成形することを特徴とする耐クラック性に優れたフィ
ラメントワインド成形物の製造方法。 - 【請求項4】 前記液状熱硬化性樹脂の粘度が30ポイ
ズ以下である請求項3記載の耐クラック性に優れたフィ
ラメントワインド成形物の製造方法。 - 【請求項5】 (1)ストランド内に熱硬化性樹脂を含
浸させ、 (2)得られた樹脂含浸ストランドの外周に、熱可塑性
樹脂粉末を付与し、 (3)得られたストランドを用いフィラメントワインド
成形することを特徴とする耐クラック性に優れたフィラ
メントワインド成形物の製造方法。 - 【請求項6】 ホットメルト法または溶剤法によってス
トランドに熱硬化性樹脂を含浸させることを特徴とする
請求項5記載の耐クラック性に優れたフィラメントワイ
ンド成形物の製造方法。 - 【請求項7】 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビスマレイ
ミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂及びフェノ
ール樹脂から選ばれた1種以上である請求項2、3又は
5記載の耐クラック性に優れたフィラメントワインド成
形物の製造方法。 - 【請求項8】 前記熱可塑性樹脂粉末が、ポリアミド、
ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ
エーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレン
サルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタ
ール及びポリオキシメチレンから選ばれた一種以上の粉
末である請求項2、3又は5記載の耐クラック性に優れ
たフィラメントワインド成形物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11049131A JP2000246807A (ja) | 1999-02-25 | 1999-02-25 | フィラメントワインド成形物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11049131A JP2000246807A (ja) | 1999-02-25 | 1999-02-25 | フィラメントワインド成形物及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000246807A true JP2000246807A (ja) | 2000-09-12 |
Family
ID=12822524
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11049131A Pending JP2000246807A (ja) | 1999-02-25 | 1999-02-25 | フィラメントワインド成形物及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000246807A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013202814A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Toho Tenax Co Ltd | フィラメントワインド成形物及びその製造方法 |
| CN115742355A (zh) * | 2022-11-22 | 2023-03-07 | 南京晨光集团有限责任公司 | 一种用于nol环制备的模具及成型方法 |
-
1999
- 1999-02-25 JP JP11049131A patent/JP2000246807A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013202814A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Toho Tenax Co Ltd | フィラメントワインド成形物及びその製造方法 |
| CN115742355A (zh) * | 2022-11-22 | 2023-03-07 | 南京晨光集团有限责任公司 | 一种用于nol环制备的模具及成型方法 |
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090305 |