JP2000246741A - 樹脂組成物の成形方法 - Google Patents

樹脂組成物の成形方法

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JP2000246741A
JP2000246741A JP4892499A JP4892499A JP2000246741A JP 2000246741 A JP2000246741 A JP 2000246741A JP 4892499 A JP4892499 A JP 4892499A JP 4892499 A JP4892499 A JP 4892499A JP 2000246741 A JP2000246741 A JP 2000246741A
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water
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polished
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JP4892499A
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English (en)
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Tomoyoshi Koizumi
智義 小泉
Katsuichi Machida
克一 町田
Hiroki Katono
浩樹 上遠野
Masuhiro Shoji
益宏 庄司
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比して成形品の離型性を向上すること
を可能にする樹脂組成物の成形方法を提供する。 【解決手段】 重合性樹脂を含有する液状材料を型に注
入し、固化させて成形品を得る成形方法であって、型に
おける材料が接する表面を研磨剤を用いて研磨してこの
表面の接触角を20°以下とする第1の工程(ステップ
SP1)と、研磨された表面に撥水剤を用いて撥水処理
を施してこの表面の接触角を70°以上とする第2の工
程(ステップSP2)と、撥水処理された表面を有する
型に材料を注入し、化学反応によりその材料を重合させ
て固化させ、型の形状を固化した材料に転写させて所望
の成形品を得る第3の工程(ステップSP3)とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物の成形
方法に関し、詳しくは重合性樹脂を含有する液状材料を
型に注入し、固化させて成形品を得る成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プラスチック製品等の成形方法として、
重合性樹脂を含有する材料を型に注入し、化学反応によ
りこの材料を重合固化させ、その型の形状を固化した材
料に転写させて所望の成形品を得る方法が広く利用され
ている。従来、このような成形方法を用いて、例えば眼
鏡レンズ等の小型の成形品を成形する際には、材料と接
する型の表面を鏡面となるように研磨し、成形品が型か
ら剥離し易いようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば数十セ
ンチメートル四方の板材のような大型の成形品を得る場
合に、そのような大型の型の表面に上記従来の鏡面研磨
処理を施すのみでは、成形品の良好な離型性が十分には
得られず、成形品が型に固着したり、さらに重合収縮に
よってひび割れが生じてしまうという課題があった。
【0004】そこで、本発明はこのような課題に鑑み
て、従来に比して成形品の離型性を向上することを可能
にする樹脂組成物の成形方法を提供すること目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、所定の接触角とな
るように研磨された表面に、所定の接触角となるように
撥水処理が施された型を用いると、従来の型を用いたと
きには型との固着により離型できなかった重合性樹脂を
含む材料を重合固化させた成形品をも、簡易に離型でき
ることを見出した。
【0006】すなわち、本発明の樹脂組成物の成形方法
は、重合性樹脂を含有する液状材料を型に注入し、固化
させて成形品を得る成形方法であって、型における材料
が接する表面を研磨剤で研磨してこの表面の接触角を2
0°以下とする第1の工程と、研磨された表面に撥水剤
を用いて撥水処理を施してこの表面の接触角を70°以
上とする第2の工程と、撥水処理された型の表面を有す
る型に材料を注入し、化学反応によりその材料を重合さ
せて固化させ、型の形状を固化した材料に転写させて所
望の成形品を得る第3の工程とを備えることを特徴とす
る。
【0007】このような樹脂組成物の成形方法によれ
ば、研磨剤によって、型における材料と接する表面が表
層から徐々に削りとられ、微細な凹凸が略均一に形成さ
れていき、表面は徐々にきめ細かい粗さの状態となる。
そして、表面の接触角が20°以下となるまで研磨され
ると、表面はさらにきめ細かくなって略完全濡れの状態
となり、実効的な表面積が従来に比して格段に増大され
る。この表面に撥水剤が用いられると、撥水剤は表面全
体に満遍なく行き渡ると共に、撥水剤と接する表面積が
大きいので、表面の撥水処理が確実且つ良好に施され
て、従来に比して撥水効果が高められる。そして、この
ような撥水処理により表面の接触角が70°以上とさ
れ、表面が略完全な疎水面とされるので、上記液状材料
が重合固化される際に型の表面に固着しなくなり、固化
された成形品が型から容易に剥離される。また、重合固
化される材料が型の表面に固着しないので、固化時の収
縮に起因する張力が材料に作用せず、成形品のひび割れ
が防止される。
【0008】上記の作用は、研磨によって型を構成する
部材の分子が表面に露出し、研磨するにしたがってその
露出量が多くなり、よって、撥水剤に含まれる成分の分
子との反応が促進され、その結果、研磨された表面への
撥水剤の結合量が増大して十分な撥水効果が得られるこ
とによると推定される。
【0009】また、上記第2の工程において、撥水剤は
下記式(1)で表されるケイ素含有化合物を含有する溶
液であり、上記第1の工程で研磨された表面にその撥水
剤を接触させた後、加熱処理を施すことによって表面の
接触角を70°以上とすると好適である。
【0010】
【化3】
【0011】このようにすると、上記式(1)で表され
るケイ素含有化合物が撥水性に優れると共に、例えば極
性を有する官能基と結合力の高い化学結合を形成して表
面に強固に固着される(すなわち被覆性に優れる)た
め、表面の撥水効果が一段と高められる。
【0012】さらに、上記型がガラスより成る基板を有
すると一層好適である。このようにすると、研磨によっ
てその表面に水酸基(−OH)が露出され、上記式
(1)で表されるケイ素含有化合物及び/又はその加水
分解物とガラス表面の水酸基との脱水反応によりシロキ
サン結合が形成されると推定され、その結果、ガラス表
面の撥水効果が一層高められると考えられる。
【0013】またさらに、上記第1の工程は、研磨対象
である表面にアルカリ性物質を付着させてこの表面をア
ルカリ性雰囲気とした状態で研磨剤を用いて研磨するこ
とによって実施されることが好ましい。このようにすれ
ば、型の表面がアルカリ処理されることによってその表
面の研磨が促進されるため、所定の接触角となるまで研
磨するのに要する時間が短縮される傾向にある。特に、
型がガラスより成る場合には、水酸基(−OH)が露出
され易くなり、上記撥水剤に含まれるケイ素含有化合物
との反応性が高められるので、撥水剤の付与量が増大さ
れて撥水効果がより一層高められる傾向にある。
【0014】ここで、上記第1の工程において用いられ
る研磨剤としては、アルミナ、酸化セリウム、酸化クロ
ム及びダイヤモンドのうち少なくとも一物質から成る粉
体又は該粉体を含むペーストが好適であり、また、この
粉体の平均粒径は、2.0μm以下であると一層好適で
ある。これらの研磨剤に含まれる物質の結晶は、硬度が
大きくて研磨力が高く、常温で化学的に安定であり、且
つ均一な微少粒径の粉体が得られるので、このような物
質から成る研磨剤を用いて研磨することにより、研磨面
に部分的なスクラッチ(引掻き傷)を生じることなく均
一で良好な研磨が行われる。そして、研磨剤粉体の粒径
を2.0μm以下とすると、1回の研磨工程で表面の接
触角を20°以下とする研磨が実施できるので、比較的
粒径が大きい粒子より成る研磨剤で予備研磨した後に、
より微細な粒子から成る研磨剤で仕上研磨するといった
2工程での研磨が必要がない。また、研磨剤をペースト
状とすることにより、研磨剤自体に潤滑効果が与えられ
るので、研磨が速やかに行われる。
【0015】さらに、本発明の樹脂組成物の成形方法
は、上記樹脂が下記式(4)で表されるリン酸エステル
化合物と銅イオンを主成分とするイオン性金属成分とを
含有して成り、成形品が近赤外領域の光を吸収し且つ可
視領域の光を透過させる光学フィルターである場合に適
用されると有用である。
【0016】
【化4】
【0017】重合性樹脂を含む材料に、不飽和二重結合
を分子構造中に有するこのようなリン酸エステル化合物
が含有されると、重合における架橋性が高められるの
で、なんら処理が施されていない型にその材料を注入し
て重合固化させると、型への固着が非常に強固となって
成形品を離型することが極めて難しくなり、しかも重合
収縮に起因する張力の作用により、成形品にひび割れが
生じる傾向にある。一方、本発明の樹脂組成物の成形方
法を用いると、型の表面の撥水性が上述の如く格段に高
められるため、上記のような離型が極めて困難な材料が
固化時に型に固着してしまうことが防止される。よっ
て、成形品を容易に離型することができ、しかも成形品
にひび割れが発生せず、且つ離型後の成形品の表面状態
が良好となるので、離型後に成形品の表面を研磨したり
機械加工しなくとも、光学フィルターのような光学部品
としてそのまま使用することが可能となる。
【0018】また、上記樹脂は重合可能な樹脂であれば
よく、特に限定されるものではないが、アクリル系樹脂
であると好ましい。アクリル系樹脂は、可視光透過特性
に優れると共に、上記のリン酸エステル化合物との相溶
性が非常に優れた樹脂なので、上述のような光学フィル
ター等の光学材料の母材として極めて有用である。しか
し、アクリル系樹脂が上記のリン酸エステル化合物との
相溶性において優れるが故に、アクリル系樹脂にこのよ
うなリン酸エステル化合物が含まれる材料は、重合固化
時の型への固着が極めて顕著であり、従来の型では必ず
しも十分な離型性が達成できなかった。本発明の樹脂組
成物の成形方法は、このような離型が極めて困難な材料
であっても、材料の重合固化時に材料が型に固着してし
まうことが防止されるので、このうような材料から成る
成形品に対しても、十分な離型性を達成することが可能
である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照して本発明の
実施形態を説明する。なお、同一の要素には同一の符号
を付し、重複する説明を省略する。
【0020】まず、図1〜図4により、本発明の樹脂組
成物の成形方法に係る好適な一実施形態について説明す
る。図1は、本実施形態で使用される型の構成例を示す
分解斜視図である。図1に示すように、型1は、型枠3
aを、ガラスより成る基板1aとガラスより成る基板1
bとで挟み、この型枠3aに型枠3bを嵌合して成って
いる。重合性樹脂を含有する材料2は、型枠3bに設け
られた注入口31から、基板1aと基板1bとの間の空
間に注入される。ここで、型1の組み立てと材料2の注
入とに先立って、基板1a,1bにおける材料2が接す
る表面としての基板面11a,11bには次のような処
理が施されている。
【0021】すなわち、基板面11a,11bは、その
接触角が20°以下となるように研磨剤を用いて一旦研
磨された後、今度は接触角が70°以上となるように撥
水剤を用いて撥水処理が施されている。このとき用いら
れる研磨剤としては、一般に研磨剤として用いられる粒
子等を利用することができ、好ましくは、アルミナ、酸
化セリウム、酸化クロム及びダイヤモンドのうち少なく
とも一物質から成る粉体又はこれら粉体を含むペースト
が挙げられる。また、撥水剤としては、撥水性を有する
一般的な表面被覆剤等を利用することが可能であり、好
ましくは、上記式(1)で表されるケイ素含有化合物を
含有する溶液が挙げられる。なお、材料2と接する枠体
3a,3bの表面についても、基板面11a,11bに
施工したと同様の研磨及び撥水処理を施すことが望まし
いが、2枚の基板1a,1bの間隔が数mm程度であれ
ば、特にそのような処理を施さなくとも、成形品の離型
性に悪影響を及ぼすことは殆どない。
【0022】図2は、図1に示される型1に材料2が注
入された状態を示す側面断面図である。図2に示す如
く、材料2が基板1a,1bと型枠3a,3bとで画成
された空間に封入された状態で重合固化され、この空間
の形状(すなわち、型1の形状、図2の場合には平板状
である)を有する成形品が作製される。このとき、成形
品は、重合固化時の収縮によって多少収縮する。
【0023】図3は、本発明の樹脂組成物の成形方法に
係る好適な一実施形態を示すフローチャートである。図
3において、ステップSP1は、基板面11a,11b
を研磨剤を用いて研磨し、これら基板面11a,11b
の接触角を20°以下とする工程(第1の工程)を示
し、それに続くステップSP2は、研磨された基板面1
1a,11bに撥水剤を用いて撥水処理を施し、基板面
11a,11bの接触角を70°以上とする工程(第2
の工程)である。それに続くステップSP3は、撥水処
理された基板面11a,11bを有する基板1a,1b
を使用して組み立てた型1に、重合性樹脂を含有する材
料2を注入し、化学反応により材料2を重合固化させ、
型1の形状を固化した材料2に転写させて成形品を得る
工程(第3の工程)を示す。以下、図3に示すフローチ
ャートに沿って各工程について説明する。
【0024】まず、処理が開始(SP100)される
と、ステップSP1において、図1及び図2に示す型1
を構成する基板面11a,11bの研磨剤による研磨が
行われる(サブステップSP11)。このサブステップ
SP11では、洗浄された基板1a,1bが定置され、
その基板面11a,11bがアルカリ性(好ましくはp
Hが9前後)を呈する溶液で濡らされる。そして、研磨
剤として粒径(平均粒径)が2.0μm以下の粉体を含
んだペーストを使用し、基板面11a,11bをパフ材
を使用して研磨する。研磨は人手で行ってもよいし、又
はパフ材を連続回転可能な電動工具に装着して行っても
よい。研磨剤の粉体材料としては、アルミナ、酸化セリ
ウム、酸化クロム及びダイヤモンドのうち少なくとも一
物質から成るものが用いられる。そして、所定の時間研
磨が行われた後、基板面11a,11bは洗浄され、表
面に付着した研磨剤やアルカリ性溶液が除去され、乾燥
される(サブステップSP12)。
【0025】それから、この状態において、基板面11
a,11bの接触角が測定される。ここで「接触角」と
は、基板1a,1bが水平に静置された状態で、基板面
11a,11b上にイオン交換水の規定量を滴下し、そ
の水滴と基板面11a,11bとの成す角度として定義
される。図4は、研磨された基板面11a,11bに滴
下された水滴の状態の一例を模式的に示す断面図であ
る。図4に示すように、水滴7が基板面11a,11b
へ接している部分における水滴7外面の法線と基板面1
1a,11bとの成す角度θ1が接触角として測定され
る。そして、この測定値に基づいて、接触角が20°以
下であるか否かが判断される(サブステップSP1
3)。接触角が20°より大きい場合には、処理はサブ
ステップSP11へと戻り、再度研磨される。一方、図
4に示す如く、角度θ1(接触角)が20°以下である
場合には、研磨を終了し、処理はステップSP2へ移行
される。なお、接触角の測定のために基板面11a,1
1bに滴下されたイオン交換水は、乾燥及び/又は拭き
取りにより除去される。
【0026】ステップSP2では、基板面11a,11
bが研磨された基板1a,1bが、撥水剤としての上記
式(1)で表されるケイ素含有化合物を含有する溶液に
浸漬される(サブステップSP21)。なお、基板面1
1a,11bと撥水剤の溶液とが接すれば、基板1a,
1b全体を溶液中に浸漬する必要はない。ここで、撥水
剤の溶媒としては、上記ケイ素含有化合物を溶解するこ
とが可能なものであればよく、例えばアルコール類が挙
げられる。そして、上記ケイ素含有化合物は、そのまま
の化学形において、撥水剤として希釈して用いてもよい
が、上記式(1)におけるXが上記式(3)で表される
基である場合に、−OXで表されるアルコキシ基を加水
分解によってシラノール基に変換してから用いてもよ
い。このような加水分解物とすると、撥水剤としての使
用可能な期間が短くなる傾向にあるが、後述するサブス
テップSP22における加熱温度及び加熱時間を短縮で
きる観点から好ましく用いられる。
【0027】このような加水分解は、公知の方法により
行うことができ、例えば、アルコキシ基を有する上記式
(1)で表されるケイ素含有化合物をアルコールで希釈
し、加水分解反応の当量に相当する量の水を加えるとい
った方法が挙げられる。このとき、加水分解の触媒とし
て酸を加えることが望ましい。このような酸としては、
特別に限定されるものではなく、例えば、塩酸、硫酸、
リン酸等の無機酸類、酢酸、ギ酸、乳酸、パラトルエン
スルホン酸等の有機酸等が挙げられる。また、これら触
媒を用いると加水分解反応が激しく進行する傾向にある
ので、この場合には、水の添加を徐々に行うことが好ま
しい。
【0028】次に、基板1a,1bは撥水剤の溶液から
引き上げられ、よく液切りされた後、40〜140℃で
数十分間、好ましくは60〜80℃で20〜40分間加
熱される(サブステップSP22)。そして、室温まで
冷却された基板面11a,11bは水及び/又はアセト
ン若しくはアルコールで洗浄され、例えば埃の出難く且
つ柔軟な繊維で拭きあげられ、乾燥される(サブステッ
プSP23)。
【0029】この状態で、基板面11a,11bの接触
角が再び測定される。接触角の定義及び測定方法は上述
したのと同様である。図5は、撥水処理された基板面1
1a,11bに滴下された水滴の状態の一例を模式的に
示す断面図であって、図5(a)は良好な撥水処理が施
された基板面11a,11bにおける例を示す模式図で
あり、図5(b)は更に良好な撥水処理が施された基板
面11a,11bにおける例を示す模式図である。図5
(a),(b)においては、角度θ2,θ3が接触角と
して測定される。そして、この測定値に基づいて、接触
角が70°以上であるか否かが判断される(サブステッ
プSP24)。接触角が70°より小さい場合には、処
理はサブステップSP21へと戻り、再度撥水処理が行
われる。なお、研磨された基板面11a,11bの接触
角が20°以下であって、上記の如く撥水処理が施され
たときには、接触角が70°を下回ることは殆どない。
したがって、万一、撥水処理後の接触角が70°下回っ
た場合には、処理はサブステップSP11の研磨処理へ
と戻ってもよい。
【0030】一方、図5に示す如く、角度θ2,θ3
(接触角)が70°以上である場合には、撥水処理は終
了し、処理はステップSP3へと移行する。なお、接触
角の測定のために滴下された水滴は、乾燥及び/又は拭
き取りにより除去される。なお、図3には図示しない
が、ステップSP1及びステップSP2と同様な手順に
よって、材料2と接する枠体3a,3bの表面について
も、研磨と撥水処理が施されてもよい。但し、前述した
ように、型1における2枚の基板1a,1bの間隔が数
mm程度であれば、特に処理を施さなくとも、成形品の
離型性に悪影響を及ぼすことは殆どない。
【0031】次に、ステップSP3において、撥水処理
が施された基板1a,1bと型枠3a,3bとを用い
て、図1に示すように型1が組み立てられる(サブステ
ップSP31)。そして、別途調製された樹脂を含む液
状の材料2が、注入口31から型1内に注入され(サブ
ステップSP32)た後、型1が閉止される(サブステ
ップSP33)。それから、材料2の種類や量に適合し
た重合条件において、材料2が重合固化され(サブステ
ップSP34)、成形品が離型され(サブステップSP
35)てステップSP200において処理が終了する。
【0032】ここで、本発明の樹脂組成物の成形方法を
適用して特に好適なる樹脂を含む材料2としては、特開
平6−118228号公報に開示されている上記式
(4)で表されるリン酸エステル化合物と銅イオンを主
成分とするイオン性金属成分とを含有して成るものが挙
げられる。このような樹脂を含む材料2を用いると、成
形品として近赤外領域の光を吸収し且つ可視領域の光を
透過させることが可能な有用な光学フィルターが得られ
る。このリン酸エステル化合物の分子は、エチレンオキ
サイド基を介して、ラジカル重合性の官能基であるアク
リロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が結合さ
れているため、極めて重合性に富んでおり、種々の樹脂
単量体と重合が可能であるという特性を有している。そ
れ故に、このような成分を含む材料を型に注入して重合
固化すると、型への固着が極めて強固となり、従来の型
を用いた場合には離型が非常に困難である。ところが、
本発明の樹脂組成物の成形方法を用いると、このような
材料が重合硬化された成形品が容易に離型され、その表
面が荒れたり、表面にバリが生じたりする虞がない。
【0033】上記のような実施形態によれば、型1にお
ける材料2と接する基板面11a,11bが表層から徐
々に削りとられて非常にきめ細かくされ、撥水剤が基板
面11a,11bの全体に満遍なく行き渡ると共に、撥
水剤と接する表面積が大きくなるので、基板面11a,
11bの撥水処理が確実且つ良好に実施されて撥水効果
が高められる。したがって、従来に比して、重合固化さ
れた成形品の離型性を向上することができる。そして、
材料が型へ固着してしまうことが防止されるので、重合
固化時の収縮に起因する張力が材料に作用せず、成形品
のひび割れを防止することが可能となる。
【0034】また、撥水剤として、撥水性と被覆性に優
れる上記式(1)で表されるケイ素含有化合物を含有す
る溶液を用いるので、このような化合物が基板面11
a,11bに強固に固着され、基板面11a,11bの
撥水効果が一段と高められる。よって、成形品の離型性
を一層向上することができる。
【0035】さらに、基板1a,1bがガラスより成
り、研磨によってその基板面11a,11bに水酸基
(−OH)が露出され、上記ケイ素含有化合物及び/又
はその加水分解物とその水酸基との脱水反応によりシロ
キサン結合が形成されると考えられ、撥水剤と基板面1
1a,11bとの固着が一層強固となって撥水効果が一
層高められる。その結果、成形品の離型性をより一層向
上することができる。
【0036】またさらに、基板面11a,11bの表面
がアルカリ処理されて研磨が促進されるため、所定の接
触角となるまで研磨するのに要する時間を短縮できる。
したがって、成形品の製造工数を短縮可能である。ここ
で、基板1a,1bがガラスより成り、水酸基(−O
H)が露出され易くなって上記撥水剤に含まれるケイ素
含有化合物との反応性が高められるので、撥水剤の付与
量が増大されて撥水効果がより一層高められる。その結
果、成形品の離型性を更に一層向上することが可能であ
る。
【0037】また、研磨剤としては、硬度が大きくて研
磨力が高く、常温で化学的に安定であり、且つ均一な微
少粒径の粉体が得られるアルミナ、酸化セリウム、酸化
クロム及びダイヤモンドのうち少なくとも一物質から成
る粉体を用いて基板面11a,11bを研磨するので、
基板面11a,11bに部分的なスクラッチを生じるこ
となく均一で良好な研磨が行われる。そして、研磨剤粉
体の粒径が平均2.0μm以下のものを用いるので、1
回の研磨工程で効率よく表面の接触角を20°以下とす
る研磨が実施できる。また、研磨剤をペースト状として
用いるため、研磨剤自体の潤滑効果によって研磨を速や
かに実施できる。
【0038】加えて、重合固化される際に型への固着が
非常に強固となって容易に離型できない虞のある化合物
(その分子中に重合可能な不飽和二重結合を有している
もの)と樹脂とを含む材料を重合固化させたときにも、
良好な離型性が得られるので、そのような材料が重合固
化された成形品にバリやひび割れ等が生ぜず、表面状態
が良好である。したがって、成形品の表面を研磨や機械
加工等によって仕上げる必要がなく、製造工程を短縮す
ることが可能である。
【0039】なお、上記実施形態においては、型1を構
成する基板として平板状の基板1a,1bを用いて平板
状の成形品を得る場合について述べたが、本発明はこの
ような形状にのみ限定されるものではない。図6は、本
発明の樹脂組成物の成型方法に用いられる型の他の構成
例を示す分解斜視図である。図6に示すように、型5
は、曲面を有する基板5a,5bがガスケット4に嵌合
される構造であり、ガスケット4の側壁に設けられた注
入口41から材料2が型5内に注入される。基板5a,
5bにおける材料2と接する表面51a,51bには、
上記の実施形態と同様の研磨と撥水処理とが施されてい
る。図7は、図6に示される型5に材料2が注入された
状態を示す断面図である。図7に示すように、この型5
は、曲面を有する成形品、例えば、眼鏡レンズ等の成形
品の製作に適用され得るものである。
【0040】また、上記実施形態においては、重合固化
用の材料2として、上記式(4)で表される重合性を有
するリン酸エステル化合物と銅イオンを主成分とするイ
オン性金属成分とを含有して成るものについて述べた
が、材料2として、下記(A)成分、下記(B)成分、
下記(C)成分及び下記(D)成分のうち少なくとも一
つの成分を含有するものに、本発明の方法を適用しても
好適である。 (A)成分:銅イオン及び下記式(6)で表されるリン
酸エステル化合物より成る成分 (B)成分:下記式(7)又は下記式(8)で表される
リン酸エステル銅化合物より成る成分
【0041】
【化5】
【0042】(C)成分:銅イオン及び下記式(11)
で表されるリン酸エステル化合物より成る成分 (D)成分:下記式(12)又は下記式(13)で表さ
れるリン酸エステル銅化合物より成る成分
【0043】
【化6】
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
がこれらによって限定されるものではない。
【0045】〈実施例1〉図1に示す基板1a,1bと
してのガラス平板の表面を水で洗浄した後、この表面に
アルカリ性溶液(pHは約9)と、研磨剤としての酸化
セリウム粉末(三井金属鉱業(株)製の製品名「ミレー
ク801」;平均粒径1.5μm以下)とを適量散出さ
せ、所謂琢磨用パフを用いて人手により研磨(琢磨)し
た。そして、研磨された面を水で洗浄して風乾し、この
研磨された面の接触角の測定を行った後、そのガラス平
板を撥水剤としての下記式(16)で表されるケイ素含
有化合物のエタノール溶液(重量濃度1.5%)中に浸
漬した。そして、そのガラス平板を溶液中から引き上
げ、液を切ってから、60〜80℃の範囲で20〜40
分間加熱した。その後、室温まで冷却し、表面をアセト
ンで洗浄しながら柔軟な布で拭きあげ、乾燥させて撥水
処理された表面の接触角を測定した。
【0046】
【化7】
【0047】接触角の測定は次のように行った。乾燥さ
れたガラス平板を水平に静置した状態で、処理が施され
た表面上にマイクロシリンジを用いてイオン交換水2μ
gを静かに滴下した。そして、側面からその水滴の拡大
像を観察し、JIS−K3200に定義される接触角の
測定を行った。その結果、研磨された状態の表面の接触
角は、5°であった。また、さらに撥水処理が施された
状態の表面の接触角は、170°であった。
【0048】また、下記式(17)で表されるリン酸エ
ステル化合物10重量部と、下記式(18)で表される
リン酸エステル化合物10重量部と、メチルメタクリレ
ート58.5重量部と、ジエチレングリコールジメタク
リレート20重量部と、α−メチルスチレン1.5重量
部とを良く混合して混合単量体を得た。この混合単量体
に、無水安息香酸銅14重量部(混合単量体100重量
部に対する銅イオンの含有量が2.9重量部)を添加
し、60℃で攪拌混合することによって十分に溶解さ
せ、更にt−ブチルパーオキシピパレート2.0部を添
加して重合固化用の材料を得た。
【0049】
【化8】
【0050】次に、この材料を、上記のように研磨と撥
水処理とを施したガラス平板2枚から成る図1の型1の
ような平行平板状の型(板間の幅1mm)に注入し、そ
の型を固定して45℃で16時間、60℃で8時間、9
0℃で3時間と順次異なる温度で加熱して重合固化させ
た。そして、型の固定を解除したところ、固化された成
形品は型の表面に固着しておらず、ガラス平板から容易
に剥離された。このような成形品の製造を繰り返して離
型性を検証したところ、全ての成形品が容易に離型さ
れ、離型後の成形品の表面状態も良好であり、製品とし
ての歩留まりは100%であった。
【0051】そして、この成形品(光学フィルター)の
物性を調べた結果、比重は1.24と小さく、屈折率は
1.505であった。また、80℃で5時間乾燥した
後、25℃の水中に24時間浸漬し、浸漬前における重
量W1(g)及び浸漬後における重量W2(g)から、 W=(W2−W1)/W1×100(%) の関係により求めた吸水率W(%)は0.9重量%であ
り、浸漬後における失透も認められず、耐候性に優れた
ものであることが判明した。さらに、この成形品につい
て、分光光度計を用いて分光透過率(光線透過率)を測
定した結果を図8の曲線G1に示す。この曲線G1よ
り、この成形品は、近赤外領域(波長800〜1000
nm)の光を効率よく吸収し、且つ可視領域の光をよく
透過する特性を有しており、近赤外線吸収性の光学フィ
ルターとして有用であることが判明した。なお、上記の
水に浸漬した後の成形品についても同様に分光透過率を
測定したところ、浸漬前の分光透過率と同様の特性を示
した。
【0052】〈比較例1〉ガラス平板の表面に何の処理
も施さなかった以外は上記実施例1と同一の条件で、同
じ材料を用いて重合固化して成形品を製作したところ、
この場合の成形品は型と固着してしまい、型から剥離す
ることが非常に困難であった。離型できた成形品も表面
の状態は良好ではなく、製品として使用するには研磨等
を行う必要があった。よって、製品としての歩留まりは
0%であった。
【0053】〈実施例2〉上記式(17)で表されるリ
ン酸エステル化合物15重量部と、上記式(18)で表
されるリン酸エステル化合物15重量部と、メチルメタ
クリレート45重量部と、1,4−ブタンジオールジア
クリレート20重量部と、メタクリル酸5重量部とを良
く混合して混合単量体を得た。この混合単量体に、無水
酢酸銅15重量部(混合単量体100重量部に対する銅
イオンの含有量が5.3重量部)と、シュウ酸鉄(II)
2水和物1重量部とを添加し、60℃で攪拌混合するこ
とによって十分に溶解させ、更にt−ブチルパーオキシ
ピバレート2.0部を添加して重合固化用の液状材料を
得た。そして、この材料を、上記実施例1と同様に重合
固化し、成形品の離型性を評価したところ、製品として
の歩留まりは100%であった。また、分光光度計を用
いて分光透過率を測定した結果を図8の曲線G2に示
す。この曲線G2より、この成形品は実施例1と同様
に、近赤外領域(波長800〜1000nm)の光を効
率よく吸収し、且つ可視領域の光をよく透過する特性を
有しており、近赤外線吸収性の光学フィルターとして十
分使用できることが確認された。なお、耐候性について
も実施例1と同様に良好であった。
【0054】〈比較例2〉ガラス平板の表面に何の処理
も施さなかった以外は上記実施例2と同一の条件で、同
じ材料を用いて重合固化して成形品を製作したところ、
この場合の成形品は型と固着してしまい、型から剥離す
ることが非常に困難であった。離型できた成形品も表面
の状態は良好ではなく、光学フィルター等の製品として
使用するには研磨等を行う必要があった。そして、比較
例1と同様に製品としての歩留まりは0%であった。
【0055】〈実施例3〉図1に示す基板1a,1bと
してのガラス平板の表面を水で洗浄した後、その表面
を、研磨剤として酸化アルミニウム粉末(BAIKAL
OX(登録商標)、粒径1μm)を使用し、琢磨用パフ
を用いて人手により研磨した。その研磨されたガラス面
を水でよく洗浄、風乾し、この研磨面の接触角の測定を
行ったところ5°であった。次に、下記式(19)で表
されるケイ素含有化合物を重量濃度2%になるようにメ
タノールに希釈し、塩酸を当量の水で希釈した酸性水
(pHは約3)の滴下を行いながら加水分解せしめて撥
水剤溶液を調製した。この撥水剤溶液に研磨したガラス
平板を浸漬した後、よく液を切ってから60°で20分
間加熱した。その後室温まで放冷し、表面をエタノール
で洗浄しながら柔軟な布で拭き上げ、乾燥させてから撥
水処理された表面の接触角を測定したところ、160°
であった。こうして撥水処理を行ったガラス平板2枚を
上記実施例1と同様に組み立て、実施例1と同じ重合固
化用の材料を注入して重合固化した。この成形品の離型
性は非常に良好であり、製品としての歩留まりは100
%であった。
【0056】
【化9】
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂組成
物の成形方法によれば、型における材料と接する表面を
研磨剤を用いて研磨することにより、表面が表層から徐
々に削りとられて非常にきめ細かくされて撥水剤が表面
全体に満遍なく行き渡ると共に、撥水剤と接する表面積
が大きくなり、表面の撥水処理が確実且つ良好に実施さ
れて撥水効果が格段に高められる。したがって、本発明
の樹脂組成物の成形方法によれば、従来の型を用いた成
形方法では、型へ固着して離型性が悪く、しかも成形品
にひび割れ生じてしまう重合性樹脂を含有する材料に対
しても、十分な離型性を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物の成形方法に係る好適な一
実施形態において使用される型の構成例を示す分解斜視
図である。
【図2】図1に示される型に材料が注入された状態を示
す側面断面図である。
【図3】本発明の樹脂組成物の成形方法に係る好適な一
実施形態を示すフローチャートである。
【図4】研磨された基板面(表面)に滴下された水滴の
状態の一例を模式的に示す断面図である。
【図5】撥水処理された基板面(表面)に滴下された水
滴の状態の一例を模式的に示す断面図であって、図5
(a)は良好な撥水処理が施された基板面における例を
示す模式図であり、図5(b)は更に良好な撥水処理が
施された基板面における例を示す模式図である。
【図6】本発明の樹脂組成物の成型方法に用いられる型
の他の構成例を示す分解斜視図である。
【図7】図6に示される型に材料が注入された状態を示
す断面図である。
【図8】実施例1及び実施例2に係る成形品の分光透過
率曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1…型、1a,1b,5a,5b…基板、2…材料、1
1a,11b,51a,51b…基板面(表面)、SP
1…ステップ(第1の工程)、SP2…ステップ(第2
の工程)、SP3…ステップ(第3の工程)、θ1,θ
2,θ3…角度(接触角)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G02B 3/00 G02B 3/00 B29L 11:00 (72)発明者 上遠野 浩樹 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内 (72)発明者 庄司 益宏 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内 Fターム(参考) 4F202 AA21 AB04 AB19 AB22 CA01 CB01 CK81 CM46 CM47 4F204 AA21 AB04 AB19 AB22 EA03 EA04 EB01 EK07 EK24 4J002 BG051 BG071 EG077 EW046 GP00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性樹脂を含有する液状材料を型に注
    入し、固化させて成形品を得る成形方法であって、 前記型における前記材料が接する表面を研磨剤を用いて
    研磨して該表面の接触角を20°以下とする第1の工程
    と、 前記研磨された表面に撥水剤を用いて撥水処理を施して
    該表面の接触角を70°以上とする第2の工程と、 前記撥水処理された表面を有する前記型に前記材料を注
    入し、化学反応により前記材料を重合させて固化させ、
    前記型の形状を固化した材料に転写させて所望の成形品
    を得る第3の工程と、 を備えることを特徴とする樹脂組成物の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程において、前記撥水剤は
    下記式(1)で表されるケイ素含有化合物を含有する溶
    液であり、前記第1の工程で研磨された表面に前記撥水
    剤を接触させた後、加熱処理を施すことによって前記表
    面の接触角を70°以上とすることを特徴とする請求項
    1記載の方法。 【化1】
  3. 【請求項3】 前記型は、ガラスより成る基板を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の成形方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の工程は、研磨対象である前記
    表面にアルカリ性物質を付着させて該表面をアルカリ性
    雰囲気とした状態で研磨剤を用いて研磨することによっ
    て実施されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記研磨剤は、アルミナ、酸化セリウ
    ム、酸化クロム及びダイヤモンドのうち少なくとも一物
    質から成る粉体又は該粉体を含むペーストであることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記粉体の平均粒径は、2.0μm以下
    であることを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂は、下記式(4)で表されるリ
    ン酸エステル化合物と、銅イオンを主成分とするイオン
    性金属成分とを含有して成り、前記成形品は、近赤外領
    域の光を吸収し且つ可視領域の光を透過させる光学フィ
    ルタであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一
    項に記載の方法。 【化2】
  8. 【請求項8】 前記樹脂は、アクリル系樹脂であること
    を特徴とする請求項7記載の方法。
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