JP2000245786A - 介助装置 - Google Patents

介助装置

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JP2000245786A
JP2000245786A JP11056229A JP5622999A JP2000245786A JP 2000245786 A JP2000245786 A JP 2000245786A JP 11056229 A JP11056229 A JP 11056229A JP 5622999 A JP5622999 A JP 5622999A JP 2000245786 A JP2000245786 A JP 2000245786A
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link
bed
support shaft
arm portion
care receiver
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JP11056229A
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Takuro Shigetomo
卓郎 重友
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RAPIIT KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被介護人の移動時において介護人の労力を低
減すると共に、被介護人に安心感と心地良さを提供す
る。 【解決手段】 変形可能な平行四辺形型の第1平行リン
ク機構61及び第2平行リンク機構62及び第3平行リ
ンク機構63を複合的に連結してアーム部47を構成し
た。アーム部47は支柱45の周りに旋回可能に設置し
た。アーム部47の先端のアタッチメント取付部74に
は、被介護人を載せるためのベッド33を水平回転可能
に取り付けると共に、アーム部47の動きに関わりなく
ベッド33の水平状態が保たれるようにした。アーム部
47の基端には、アーム部47の荷重に応じて荷重バラ
ンスを保つエアーシリンダ部48を設置した。介助装置
30には、支柱45周りのアーム部47の旋回と、ベッ
ド33の水平回転と、各平行リンク機構61,62,6
3の変形とを固定するクランプ機構を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体障害者、寝た
きりの老人等の移動時、特に、浴槽内への出入り等の入
浴介助に好適な介助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、身体障害者、老人等の被介護人の
移動時、例えば、被介護人の入浴時における浴槽内への
出入り等の際には、複数名の介護人による多大なる労力
が必要とされており、介護人は被介護人を抱きかかえる
作業を繰り返すことによって腰痛を患うという問題があ
る。こうした介護人の労力を低減すると共に、介助に必
要な人手を減らすことを目的として、例えば実開平5−
11932号公報に開示されているような介護装置が知
られている。図9は従来技術による介護装置10の正面
図である。介護装置10は、レール11と、走行機構1
2と、巻き上げ機構13と、搬送機構14と、手動駆動
機構15とから構成されている。
【0003】走行機構12は、天井等に敷設されたレー
ル11に懸垂支持されており、レール11を転動する車
輪等により移動可能とされている。搬送機構14は被介
護人を搬送するための担体用のベルト16と、ベルト1
6を支持する枠17とからなり、巻き上げ用ロープ18
を介して巻き上げ機構13から吊り下げられており、鉛
直方向において上下動可能とされている。手動駆動機構
15は、ハンドル19の手動回転により発生する駆動力
が、走行機構12と巻き上げ機構13とのどちらか一方
に伝達されるように切り替えを行う。なお、走行機構1
2と巻き上げ機構13とに伝達される駆動力は、例えば
特開昭63−309257号公報に記載されているよう
に、適宜の走行モータおよび昇降モータにより発生され
るものも知られている。上記構成の介護装置10では、
被介護人はベルト16により吊り下げられた後、走行機
構12により浴槽等まで移送され、巻き上げ機構13に
よって搬送機構14が降下および上昇させられることに
よって、被介護人の浴槽内への出入りが行われる。
【0004】また、床面上を走行して浴槽等まで移動し
た後に、この走行器具から浴槽内へと被介護人を入浴さ
せる介護機として、例えば特開平9−122179号公
報に開示されているような介護機が知られている。図1
0は上記従来技術による介護機20の側面図である。介
護機20は、車輪付き台車21と、車輪付き台車21に
立設された支柱22と、支柱22に支持されて鉛直方向
に摺動可能とされた支持アーム23と、支持アーム23
に延設された腰掛台座24とから構成されている。上記
構成の介護機20では、被介護人を腰掛台座24に着座
させた状態で床面上を走行させて、被介護人を浴槽25
まで移動させる。腰掛台座24を浴槽25の直上に位置
させた後に、油圧式や電動式等の昇降装置26によっ
て、支持アーム23を支柱22に沿って降下させること
により、支持アーム23に延設された腰掛台座24及び
被介護人を浴槽25内の湯に浸漬する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術によ
る介護装置10では、被介護人にベルト16を装着する
だけで、被介護人の移送を容易に行うことができ、介護
人の労力を低減することができるという利点があるもの
の、ベルト16によって天井から吊り下げられて移送さ
れる被介護人は、介護の際に必要とされる愛情を感じる
ことができず、あたかも荷物が運搬されるかのような感
覚に襲われて、心細さを感じてしまうという問題があ
る。さらに、被介護人の移動範囲はレール11が敷設さ
れている近傍に限られて、自由な移動はできないという
問題がある。また、上述した介護機20では、車輪付き
台車21が床面上を走行することによって被介護人を移
動させるものであるが、例えば床面上に障害物等が存在
する場合には迂回して移動しなければならず、浴槽25
の周辺には台車21の通路を常に確保しておく必要が生
じる。さらに、腰掛台座24は昇降移動するのみであっ
て、移動範囲の自由度が小さいという問題がある。ま
た、電動式の昇降装置26では機械的な動作を行う介護
機20に対して、例えば人手による温もり感によっても
たらされる安心感を得ることができず、被介護人が恐怖
感を抱くおそれがあるという問題がある。さらに、電動
式等の自動制御による動作では、安全性と滑らかな動作
とを重視するあまり、例えば腰掛台座24の昇降移動が
必要以上に鈍重なものとなって、介護人による手際の良
い作業が阻害されるという恐れもある。本発明は上記事
情に鑑みてなされたもので、被介護人の移動時において
介護人の労力を低減すると共に、被介護人に安心感およ
び心地良さを与えることが可能な介助装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して係る
目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の介助
装置は、変形可能な平行四辺形型の平行リンク機構が、
互いのリンクを共有するように複合的に連結されてアー
ム部が構成されており、前記アーム部は支柱に対して旋
回可能に取り付けられており、前記アーム部の先端には
被介護人を載置するための台座が取り付けられており、
この台座は前記アーム部の動きに関わりなく水平状態に
保たれていると共に、前記アーム部の先端に対して水平
回転可能とされており、前記アーム部の基端には、前記
アーム部の荷重に応じて荷重バランスを保つバランス機
構が設けられていることを特徴としている。
【0007】上記構成の介助装置では、複合的な平行リ
ンク機構による、いわゆるダブルリンク式のアーム部が
構成されることによって、このアーム部の先端に水平状
態に取り付けられた台座は、アーム部が前後左右に移動
した場合でも、水平状態を保持することができる。この
ため、台座にベッド等を取り付けて被介護人を載せた場
合でも、ベッドが傾いて被介護人が落下することを防ぐ
ことができる。さらに、アーム部の基端には、例えばエ
アー式シリンダーや電動式モータ等からなるバランス機
構が設けられており、台座のベッド等に被介護人を載せ
た際にアーム部に掛かる荷重に対して、アーム部の基端
にトルクを発生させて荷重バランスを保つことができ
る。これにより、被介護人を載せたベッドをいわゆる無
重力状態にすることができ、手動による僅かな力によっ
てベッドを支柱の周りに旋回させたり、水平方向に移動
させたりすることができると共に、このバランス機構に
よりベッドの昇降移動を行うことができ、被介護人の移
動に要する介護人の労力を大幅に低減することが可能に
なる。また、被介護人を三次元空間中において自由に移
動することができると共に、被介護人を移動するスピー
ドは介護人自身が手動により自由に調整できるため、介
助作業の効率を向上することが可能になる。
【0008】また、実質的に介護人が手動によって被介
護人を移動するため、被介護人又は被介護人を載せたベ
ッド等に、常に介護人の手が添えられることになり、移
動時に被介護人が恐怖心を抱くことは抑制される。さら
に、被介護人は無重力状態に支持されていることから、
あたかも介護人によって下から手を添えられて移送され
ているかのような感覚を得ることができ、被介護人に安
心感をもたらすことが可能となる。
【0009】さらに、請求項2に記載の介助装置は、前
記アーム部の旋回と、前記台座の水平回転と、前記平行
リンク機構の変形とのそれぞれを固定するためのクラン
プ機構を備えることを特徴としている。
【0010】上記構成の介助装置では、例えば被介護人
を台座のベッド等の上に移す時や、被介護人を載せたベ
ッドを浴槽内の湯に浸漬して被介護人の入浴介助を行う
時等に、クランプ機構を作動させて介助装置の動作を固
定することによって、ベッドの位置を固定することがで
きる。
【0011】さらに、請求項3に記載の介助装置は、前
記バランス機構の駆動源がエアーシリンダ装置であるこ
とを特徴としている。
【0012】上記構成の介助装置では、バランス機構の
駆動源がエアーシリンダ装置であるため、例えば電動式
のモータを駆動源とするバランス機構に比べて水に濡れ
た場合であっても感電等の恐れがなく、また、油圧式の
シリンダー装置を駆動源とするバランス機構に比べて油
漏れ等により浴室が汚染することを防ぐことが可能とな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の介助装置の実施形
態について添付図面を参照しながら説明する。図1は本
発明の一実施形態に係わる介助装置の側面図であり、図
2は図1に示す介助装置の支柱の要部縦断面図であり、
図3は図1に示す介助装置の第1支軸の第2クランプ機
構を示す要部縦断面図であり、図4は図1に示す介助装
置のアーム部の基端側を示す側面図である。本実施の形
態による介助装置30は、図1に示すように、走行部3
1と、バランサ部32と、ベッド33とから構成されて
いる。走行部31は、例えば略長方形板状の台車本体4
1と、この台車本体41の下面の4隅に回転可能に付設
した車輪42,…,42と、車輪42を回転駆動させる
例えばバッテリモータ等の駆動部43とから構成されて
いる。
【0014】バランサ部32は、例えばエアー式のシリ
ンダ装置からなるバランス機構をなすものであって、全
体が例えばステンレスによって形成されている。バラン
サ32は、台車本体41の上面に立設された支柱45
と、ベース46と、アーム部47と、エアーシリンダ部
48とから構成されている。支柱45は、図2に示すよ
うに、支柱上部45Aと、支柱下部45Bとからなり、
支柱上部45Aの下面から上面に向かって、支柱下部4
5Bの上端部を嵌挿するための孔が設けられている。さ
らに、鉛直方向に所定の間隔を置いて、支柱上部45A
にはボルト孔45a,…,45aが、支柱下部45Bに
はボルト孔45b,…,45bが、それぞれ水平方向に
貫設されており、適宜のボルト孔45a及び45bにボ
ルト45cを装着することによって、支柱下部45Bに
対する支柱上部45Aの鉛直方向の位置、すなわち支柱
45の長さが調整可能とされている。
【0015】図2に示すように、ベース46には例えば
下面から上面に向かって支柱45の上端部を嵌挿するた
めの孔が設けられていると共に、この孔の内壁と、略円
柱状の支柱45の外周面との間に例えばベアリング46
a等が挿入されることによって、ベース46は水平回転
可能とされている。なお、ベース46には、例えば、支
柱45の上端部外周面を締め付けることによって支柱4
5に対するベース46の水平回転を静止させる第1クラ
ンプ機構49が設けられている。エアーシリンダ部48
は例えば鉛直に設置され、シリンダハウジング51と、
シリンダハウジング51から下向きに突出したピストン
ロッド52とから構成されており、ピストンロッド52
の下面はベース46の上面に当接して固定され、シリン
ダハウジング51はピストンロッド52に対して相対的
に昇降動可能とされている。なお、エアーシリンダー部
48には、圧縮空気の供給が急に停止した際に作動する
例えば安全弁等と、アーム部47の荷重状態が急激に変
化した際に空気圧を調整するための例えばレギュレータ
等とからなる適宜の保護装置が設けられている。
【0016】図1に示すように、アーム部47は、第1
平行リンク機構61と、第2平行リンク機構62と、第
3平行リンク機構63との複合的な平行リンク機構によ
って構成されている。第1平行リンク機構61は、鉛直
方向に対向する主リンク61A及び第1横リンク61B
と、水平方向に対向する吊下リンク61C及び第1縦リ
ンク61Dとによって平行四辺形型に形成されている。
主リンク61Aの一端には、主リンク61Aと直交する
方向に第1支軸61aが固定されており、第1支軸61
aは、シリンダハウジング51内の水平方向に貫設され
た軸孔に回転可能に挿入されている。主リンク61Aの
他端は、第2支軸61bによって、吊下リンク61Cの
上端部と、略三角形板状の第1リンクプレート64の第
1隅部64aとに回転可能に連結されている。
【0017】なお、図3に示すように、第1支軸61a
には、第1支軸61aよりも大きな外径を有する第1デ
ィスク65Aが第1支軸61aと同軸に固定されてお
り、この第1ディスク65Aの両面を挟み込んで第1デ
ィスク65A、すなわち主リンク61Aの第1支軸61
a周りの回転を静止するためのパッド65Bを備えた第
2クランプ機構65が設けられている。図1に示すよう
に、主リンク61Aの第1支軸61a寄りの位置には、
第3支軸61cによって第1縦リンク61Dの上端部が
回転可能に連結されており、第1縦リンク61Dの下端
部は第4支軸61dによって第1横リンク61Bの一端
と回転可能に連結されている。第1横リンク61Bの他
端は、吊下リンク61Cの第2支軸61bから下方の位
置において第5支軸61eにより回転可能に支持されて
いる。主リンク61Aの第2支軸61b寄りの適宜の位
置には、シリンダハウジング51との間にコイルスプリ
ング66が張設されている。
【0018】図1に示すように、第2平行リンク機構6
2は、第1平行リンク機構61の上方に位置しており、
第1平行リンク機構61と共に、主リンク61Aを共有
しており、主リンク61Aと平行に第2横リンク62B
が設置されている。第2横リンク62Bの一端は、第6
支軸62aによって第1リンクプレート64の第2隅部
64bに回転可能に連結されており、第2横リンク62
Bの他端は、シリンダハウジング51内で水平方向に貫
設された第7支軸62bによって回転可能に支持されて
いる。第2縦リンク62Cは、両端が第1支軸61a及
び第7支軸62bにより回転可能に支持されており、第
1リンクプレート64の第1隅部64aと第2隅部64
bとを結ぶ直線と平行になるようにされている。第3平
行リンク機構63は、吊下リンク61Cと、第3縦リン
ク63Dと、第1リンクプレート64と、第2リンクプ
レート67とから構成されている。第3縦リンク63D
は吊下リンク61Cと平行に設置されており、第3縦リ
ンク63Dの上端は、第1リンクプレート64の第3隅
部64cに第8支軸63aにより回転可能に支持されて
いる。吊下リンク61C及び第3縦リンク63Dのそれ
ぞれの下端は、第9支軸63b及び第10支軸63cに
より第2リンクプレート67と回転可能に連結されてい
る。ここで、第9支軸63bと第10支軸63cとを結
ぶ直線は、第2支軸61bと第8支軸63aとを結ぶ直
線と平行とされている。
【0019】ベース46には、エアーシリンダー部48
の両側部を取り囲むようにフレーム68,68が平行に
固定されている。図4に示すように、フレーム68には
第1支軸61a及び第7支軸62bのそれぞれに設けた
ガイドローラ69,70を鉛直方向に案内する縦ガイド
71と、第4支軸61dに設けたガイドローラ72を前
後方向に案内する横ガイド73とが設けられている。こ
こで、第1支軸61aと、第4支軸61dと、第9支軸
63bとは一直線上に配置されており、第1支軸61a
と、第2支軸61bと、第9支軸63bとを頂点とする
三角形と、第1支軸61aと、第3支軸61cと、第4
支軸61dとを頂点とする三角形とは常に相似形とされ
ている。
【0020】図1に示すように、第2リンクプレート6
7の底面には、例えば略円柱状の軸部67Aが設けられ
ている。軸部67Aには、例えば略L字型のアタッチメ
ント取付部74の一端が水平回転可能に装着されてお
り、アタッチメント取付部74の他端の上面には例えば
ベッド33が水平に固定されている。なお、軸部67A
には、例えば、軸部67Aよりも大きな外径を有する円
盤状のディスクが、軸部67Aと同軸に装着されてお
り、このディスクの両面を挟み込んでディスク、すなわ
ちアタッチメント取付部74の軸部67A周りの回転を
静止するためのパッドを備えた第3クランプ機構75が
設けられている。
【0021】ベッド33は、被介護人が座位及びリクラ
イニング姿勢をとることができるように適宜の位置で屈
曲可能とされており、例えばベッド33の両側面で回転
可能な手摺75Aと、ベッド33の一方の端部に足掛7
5Bとを備えている。さらに、ベッド33の上面には例
えばスポンジマット等が設置されている。また、被介護
人の頭部が位置する近傍、すなわちベッド33の他方の
端部にはエアーシリンダー部48を操作するための操作
部76が取り付けられている。操作部76は、エアーシ
リンダー部48を制御して、ベッド33に被介護人等を
載せた際に、シリンダハウジング51を昇降動させるこ
とによって、アーム部47が支える荷重に対して相対荷
重がゼロとなるようにする。さらに、操作部76は、ベ
ース46の第1クランプ機構49と、第1支軸61aの
第2クランプ機構65と、アタッチメント取付部74の
第3クランプ機構75とを制御して、介助装置30を静
止状態に固定する。
【0022】本実施の形態による介助装置30は上述の
構成を備えており、次に、介助装置30の動作、特に入
浴介助の際の動作について図1及び図4を参照しながら
説明する。先ず、予め所定圧力に設定された圧縮空気が
操作部76の操作によってエアーシリンダ部48に供給
され、この圧縮空気の圧力によりシリンダハウジング5
1に下向きの力が作用し、アーム部47の自重等に対し
て相対荷重がゼロとなるような荷重バランス状態、すな
わち無重力状態を保つ。この状態で、介護人は、アーム
部47を支柱45に対して旋回させたり、アーム部47
の各支軸を回転させることによって前後、左右方向にベ
ッド33を水平移動して、被介護人の乗った車椅子や担
架等の近傍に移動させる。
【0023】次に、介護人は操作部76によってエアシ
リンダー部48を起動すると共に、ベース46の第1ク
ランプ機構49と、第1支軸61aの第2クランプ機構
65と、アタッチメント取付部74の第3クランプ機構
75とを制御して、介助装置30を静止状態に固定す
る。介護人が、被介護人をベッド33に移動させると、
この被介護人の体重分の増加に対して、再び相対荷重が
ゼロとなるようにエアーシリンダ部48に圧縮空気が供
給されてアーム部47の荷重バランス状態が維持され
る。この状態で、介護人は各クランプ機構49,65,
75の固定状態を解除し、被介護人のベッド33に手を
添えて手動によりアーム部47の可動範囲内を自由に移
動する。そして、ベッド33を浴槽内に移動して被介護
人を浴槽内の湯に浸漬した状態で、再び操作部76によ
って各クランプ機構49,65,75を制御して介助装
置30を静止状態に固定し、被介護人の入浴介助を行
う。
【0024】また、エアーシリンダー部48を駆動する
ことによって、被介護人を載せたベッド33を昇降動す
る際には、ベース46に固定されて定位置に維持される
ピストンロッド52に対してシリンダハウジング51が
上昇及び下降し、シリンダハウジング51と一体のガイ
ドローラ69,70が縦ガイド71に沿って上下動し
て、第3支軸61c又は第4支軸61dが支点となっ
て、吊下リンク61Cが上下動する。これによって、予
め設定された空気圧の作用により、相対荷重がゼロのま
ま、すなわち無荷重状態で被介護人を昇降動させる。例
えば、シリンダハウジング51が上昇すると、ガイドロ
ーラ69,70が縦ガイド71に沿って上昇し、この移
動量に応じてガイドローラ72が横ガイド73に沿っ
て、図4における右側に移動することにより、主リンク
61Aが前方下向きの姿勢をとって下降し、吊下リンク
61C及びベッド33が下降する。
【0025】一方、シリンダハウジング51が下降する
と、ガイドローラ69,70が縦ガイド71に沿って下
降し、この移動量に応じてガイドローラ72が横ガイド
73に沿って、図1における左側に移動することによ
り、主リンク61Aが上向きの姿勢をとり、吊下リンク
61C及びベッド33が上昇する。ここで、第2平行リ
ンク機構62においてガイドローラ69,70の動きが
縦ガイド71に拘束されて鉛直方向に規制される結果、
第1平行リンク機構61及び第3平行リンク機構63の
向きがどのように変化しても、第1リンクプレート64
及び第2リンクプレート67の傾きは変化することな
く、アタッチメント取付部74で支持されたベッド33
の傾きは、アーム部47の昇降動に係わらず不変とされ
常に水平状態に保たれている。
【0026】本実施の形態による介助装置30によれ
ば、第1平行リンク機構61及び第2平行リンク機構6
2による、いわゆるダブルリンク式のアーム部47が形
成されていることによって、このアーム部47の先端に
水平状態に取り付けられたベッド33は、アーム部47
が前後左右に移動した場合でも、水平状態を保持するこ
とができ、ベッド33が傾いて被介護人が落下すること
を防ぐことができる。さらに、アーム部47の基端側に
設置されたエアーシリンダ部48に圧縮空気を供給し
て、シリンダハウジング51に上下方向の力を発生させ
ることによって、アーム部47に掛かる荷重に対して相
対荷重がゼロとなるような荷重バランス状態を実現する
ことができる。この状態では、被介護人を載せたベッド
33をいわゆる無重力状態に保つことができ、介護人の
手動による僅かな力によってベッド33を支柱45の周
りに旋回させたり、前後方向に移動させることができ
る。さらに、シリンダハウジング51を上下動すること
によって、無重力状態を保った状態でベッド33の昇降
移動を行うことができ、ベッド33に載せた被介護人の
移動に要する介護人の労力を大幅に低減することが可能
となる。
【0027】また、支柱45周りの旋回移動と、アーム
部47における前後移動と、シリンダハウジング51に
よる上下移動との組み合わせにより、被介護人の載った
ベッド33を三次元空間中で自由に移動することができ
る。このため、例えば浴槽の設置場所や浴槽の高さ等に
左右されずに、容易に被介護人を入浴させることができ
る。さらに、被介護人の載ったベッド33を移動するス
ピードは、介護人自身が手動により自由に調整できるた
め、介助作業を迅速に行うことができ、作業効率を向上
することが可能となる。これに加えて、介護人が手動に
よって被介護人を移動するため、被介護人又は被介護人
を載せたベッド33には、常に介護人の手が添えられる
ことになり、空中を移動する際に被介護人が抱く恐怖心
を和らげることができる。さらに、被介護人は無重力状
態に支持されていることから、あたかも介護人によって
下から手を添えられて移送されているかのような感覚を
得ることができ、被介護人に安心感をもたらすことが可
能となる。
【0028】さらに、介助装置30には、ベース46の
第1クランプ機構49と、第1支軸61aの第2クラン
プ機構65と、アタッチメント取付部74の第3クラン
プ機構75とが設けられており、各クランプ機構49,
65,75を作動することによって、介助装置30を静
止状態に固定することができる。このため、例えば車椅
子等から被介護人をベッド33の上に移す時や、被介護
人を載せたベッド33を浴槽内の湯に浸漬して被介護人
の入浴介助を行う時等に、ベッド33の位置を固定して
安全に作業を行うことができる。
【0029】なお、本実施の形態においては、バランサ
部32においてアーム部47を上下動させる駆動源とし
て、圧縮空気を利用したエアシリンダー部48が利用さ
れるとしたが、これに限定されず、例えば電動式のトル
クモータ等が利用されてもよい。また、本実施の形態で
は、走行部31は台車本体41の下面の4隅に回転可能
に付設した車輪42,…,42によって床面上を走行可
能であるとしたが、これに限定されず、図5に示す介助
装置30の側面図のように、天井等に敷設したレール8
0の軌道上を走行してもよい。この場合、走行部31に
は、レール80に懸垂支持されて転動する車輪81等が
付設されていればよい。さらに、本実施の形態において
は、ピストンロッド52の下面はベース46の上面に当
接して固定され、シリンダハウジング51はピストンロ
ッド52に対して相対的に昇降動可能であるとしたが、
これに限定されず、シリンダハウジング51がベース4
6に固定されて、ピストンロッド52がシリンダハウジ
ング51に対して相対的に昇降動してもよい。この場
合、第1支軸61a及び第7支軸62bはピストンロッ
ド52に連結されていればよい。
【0030】さらに、本実施の形態においては、フレー
ム68には第1支軸61a及び第7支軸62bのそれぞ
れに設けたガイドローラ69,70を鉛直方向に案内す
る縦ガイド71と、第4支軸61dに設けたガイドロー
ラ72を前後方向に案内する横ガイド73とが設けられ
ているとしたが、これに限定されず、図6に示す介助装
置30の側面図のように、フレーム68には、第3支軸
61c及び第4支軸61dを鉛直方向に案内する縦ガイ
ド71と、第7支軸62bを前後方向に案内する横ガイ
ド73とが設けられてもよい。この場合、第2横リンク
62Bの一端は、第6支軸62aによって吊下リンク6
1Cの上端部と回転可能に連結されている。さらに、主
リンク61Aには、主リンク61Aと直交する方向に第
1支軸61aではなく第3支軸61cが固定されてお
り、第3支軸61cはシリンダハウジング51内で水平
方向に貫設された軸孔に回転可能に挿入されている。さ
らに、主リンク61Aの他端は、吊下リンク61Cの第
6支軸62aから下方の位置において、第2支軸61b
によって、第1リンクプレート64の第2隅部64bと
回転可能に連結されている。第1横リンク61Bの他端
は、第5支軸61eにより第1リンクプレート64の第
1隅部64aと回転可能に連結されている。ただし、第
1横リンク61Bの他端における第5支軸61eは吊下
リンク61Cとは連結されておらず、吊下リンク61C
は、第2支軸61b又は第6支軸62aを支点として回
転可能とされていればよい。
【0031】また、本実施の形態においては、主リンク
61Aとシリンダハウジング51との間にコイルスプリ
ング66が張設されているとしたが、これに限定され
ず、図7に示す介助装置30の側面図のように、主リン
ク61Aの第1支軸61a側の端部がシリンダハウジン
グ51から突出しており、この端部にバランスウエイト
90が設置されていてもよい。また、本実施の形態にお
いては、アタッチメント取付部74の他端にはベッド3
3が固定されているとしたが、これに限定されず、腰掛
け等であってもよい。さらに、介助装置30は被介護人
の入浴介護に使用されるとしたが、これに限定されず、
被介護人を室内において移動したり、担架等から就寝用
のベッドに移す際にも利用可能であり、例えばアタッチ
メント取付部74に手摺等を設けることによって、歩行
訓練等の身体機能のリハビリ援助にも使用することがで
きる。なお、介助装置30はステンレス製とされている
が、例えば図8に示す介助装置30の側面図のように、
樹脂等からなる適宜のカバー95によって要部または全
体が覆われていてもよい。この場合、ステンレス等の金
属部分が剥き出しとならないために、被介護人に安心感
を与えることが可能となる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明の介助装置によれば、複合的な平行リンク機構によ
りアーム部が前後左右に移動した場合でも、アーム部の
先端に取り付けられた台座の水平状態を保持することが
でき、台座が傾いて被介護人が落下することを防ぐこと
ができる。さらに、アーム部の基端に設けられたバラン
ス機構により、アーム部に掛かる荷重に対して荷重バラ
ンスを保つことができる。これにより、例えば被介護人
を載せたベッドをいわゆる無重力状態にすることがで
き、手動による僅かな力によってベッドを水平方向に移
動させることができると共に、このバランス機構によっ
てベッドの昇降移動を行うことができるため、被介護人
の移動に要する介護人の労力を大幅に低減することが可
能になる。また、被介護人を三次元空間中で自由に移動
することができると共に、移動のスピードを介護人自身
が手動により調整できるため、介助作業の効率を向上す
ることが可能となる。また、介護人が手動によって被介
護人を移動するため、常に被介護人に介護人の手が添え
られることになり、空中を移動する際に被介護人が抱く
恐怖心を和らげることが可能となる。さらに、被介護人
は無重力状態に支持されていることから、あたかも介護
人によって下から手を添えられて移送されているかのよ
うな感覚を得ることができ、被介護人に安心感をもたら
すことが可能となる。
【0033】さらに、請求項2記載の介助装置によれ
ば、必要に応じてクランプ機構によって介助装置の動作
を固定することができるため、例えば被介護人を台座に
設置されたベッド等の上に移動する時や、被介護人を載
せたベッドを浴槽内の湯に浸漬して被介護人の入浴介助
を行う時等に、安全に作業することが可能となる。さら
に、請求項3記載の介助装置によれば、バランス機構の
駆動源がエアーシリンダ装置であるため、例えば電動式
のモータを駆動源とするバランス機構に比べて水に濡れ
た場合であっても感電等の恐れがなく、また、油圧式の
シリンダー装置を駆動源とするバランス機構に比べて油
漏れ等により浴室が汚染することを防ぐことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係わる介助装置の側面
図である。
【図2】 図1に示す介助装置の支柱の要部縦断面図で
ある。
【図3】 図1に示す介助装置の第1支軸の第2クラン
プ機構を示す要部縦断面図である。
【図4】 図1に示す介助装置のアーム部の基端側を示
す側面図である。
【図5】 本実施の形態の第1変形例に係わる介助装置
の側面図である。
【図6】 本実施の形態の第2変形例に係わる介助装置
の側面図である。
【図7】 本実施の形態の第3変形例に係わる介助装置
の側面図である。
【図8】 本実施の形態の第4変形例に係わる介助装置
の側面図である。
【図9】 従来技術による介護装置の正面図である。
【図10】 従来技術による介護機の側面図である。
【符号の説明】
30 介助装置 31 走行部 32 バランサ部 33 ベッド 41 台車本体 42 車輪 45 支柱 46 ベース 47 アーム部 48 エアーシリンダ部 51 シリンダハウジング 52 ピストンロッド 61 第1平行リンク機構 62 第2平行リンク機構 63 第3平行リンク機構 61A 主リンク 61B 第1横リンク 61C 吊下リンク 61D 第1縦リンク 62B 第2横リンク 62C 第2縦リンク 63D 第3縦リンク 64 第1リンクプレート 67 第2リンクプレート 74 アタッチメント取付部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変形可能な平行四辺形型の平行リンク機
    構が、互いのリンクを共有するように複合的に連結され
    てアーム部が構成されており、 前記アーム部は支柱に対して旋回可能に取り付けられて
    おり、 前記アーム部の先端には被介護人を載置するための台座
    が取り付けられており、この台座は前記アーム部の動き
    に関わりなく水平状態に保たれていると共に、前記アー
    ム部の先端に対して水平回転可能とされており、 前記アーム部の基端には、前記アーム部の荷重に応じて
    荷重バランスを保つバランス機構が設けられていること
    を特徴とする介助装置。
  2. 【請求項2】 前記アーム部の旋回と、前記台座の水平
    回転と、前記平行リンク機構の変形とのそれぞれを固定
    するためのクランプ機構を備えることを特徴とする請求
    項1に記載の介助装置。
  3. 【請求項3】 前記バランス機構の駆動源がエアーシリ
    ンダ装置であることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の介助装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014223131A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 株式会社ニコン 介護装置、介護支援システム、及び介護装置の駆動方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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