JP2000245450A - 生着率を改善する培養表皮用シート - Google Patents

生着率を改善する培養表皮用シート

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JP2000245450A
JP2000245450A JP11058467A JP5846799A JP2000245450A JP 2000245450 A JP2000245450 A JP 2000245450A JP 11058467 A JP11058467 A JP 11058467A JP 5846799 A JP5846799 A JP 5846799A JP 2000245450 A JP2000245450 A JP 2000245450A
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Hiroko Yanaga
博子 矢永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】培養表皮の生着率が高い培養表皮用シートの提
供。 【解決手段】表皮細胞培養層と生体吸収性メッシュとを
有する培養表皮用シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱傷、外傷、手術
創等の急性皮膚欠損創および褥瘡、糖尿病性・動脈硬化
性潰瘍等の慢性皮膚欠損創の修復等に用いられる培養表
皮用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】広範囲の皮膚欠損創の治療の一手段とし
て、表皮細胞を培養して得られた培養表皮シートを患者
の皮膚欠損部へ移植する技術が確立されている。培養表
皮シートは、患者自身または同種から得られたわずかな
表皮細胞を創傷部の被覆が可能となる面積まで培養し、
皮膚欠損部へ移植するために用いられる。この培養表皮
の移植においては、培養表皮の生着率の向上が従来から
の課題となっている。これまでにも、培養表皮の生着率
を向上させるため種々の手法が提案されてきた。例え
ば、培養表皮を培養容器(シャーレ)から創傷へ移植す
る際の酵素処理による基底膜損傷を防止するためにコラ
ーゲンゲルやシートの上に細胞を播種する手法は、培養
表皮の生着率を向上させることを目的とするものであっ
た。しかし、生着率の向上は十分なものとはいえなかっ
た。
【0003】一方、培養表皮が移植後に生着するために
は真皮成分の存在が不可欠であり、全層皮膚欠損創であ
る III度熱傷、あるいは、難治性潰瘍、褥瘡等の真皮層
の欠如した皮膚欠損創に対して、上述したような培養表
皮の移植を行っても、その生着はほとんど望めない。
【0004】欧米では、真皮層の欠如した皮膚欠損創に
対しては、skin bankからの同種皮膚移植を行
い、同種表皮成分が拒絶された後に残存した同種真皮成
分上に培養表皮を移植する手法が採られている。この手
法の優れている点は、同種表皮成分のみが拒絶され、同
種真皮成分は拒絶されずにテンプレートとして母床に残
存するため、移植された培養表皮が同種真皮成分と接着
し、生着が促進されるところにある。これに対して、本
邦ではskin bankが十分に普及していないた
め、上述の治療法は一般的とは言い難い。
【0005】近年、真皮層の欠如した皮膚欠損創に対す
る治療法として、コラーゲンスポンジを真皮成分の補填
のために用いたり、線維芽細胞の培養基材として用いた
りする手法が提案されている。例えば、特開平6−29
2568号公報には、「生体親和性高分子のスポンジに
ヒト線維芽細胞を播種、培養した後、かかるスポンジ上
にスポンジの性質とフィルムの性質を有する生体親和性
高分子の多孔性細胞培養基材を重ね、更にその上にヒト
角化細胞を播種した後、ヒト線維芽細胞を培養液下で、
かつヒト角化細胞を空気中に露出させた状態で培養する
ことを特徴とする組織培養法」が提案されている。しか
しながら、これらにおいても培養表皮の創傷への生着は
十分なものとはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、培養表皮の
生着率が高い培養表皮用シートを提供することを課題と
する。また、本発明は、真皮層の欠如した皮膚欠損創に
対しても、培養表皮の生着率が高い培養表皮用シートを
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、培養表皮の生着率を向上させるためには、人工的
に母床との接着性を高めることが必要であることを見出
し、本発明を完成した。即ち、移植後に培養表皮がわず
かでも母床とずれると、組織が再構成されつつある接着
面において母床からの再生血管が寸断されるので、培養
表皮への栄養供給が絶たれて培養表皮が壊死脱落してし
まい、それによって培養表皮の生着率が低下することを
見出した。そして、移植後の創傷母床とのずれを防ぐこ
とにより再構成されつつある母床からの再生血管を温存
させ、培養表皮の生着率を向上させる本発明の培養表皮
用シートを完成した。
【0008】また、上述したように、真皮層の欠如した
皮膚欠損創においては、培養表皮と母床との接着が困難
であるため、従来の技術では極めて生着率が低く、実用
には耐えなかったが、本発明によれば、そのような皮膚
欠損創に対しても、十分な生着率を発揮する。
【0009】即ち、本発明は、表皮細胞培養層と生体吸
収性メッシュとを有する培養表皮用シートを提供する。
【0010】前記生体吸収性メッシュの生体内での吸収
期間が10日間以上であるのが好ましい。
【0011】前記生体吸収性メッシュが、ポリグリコー
ル酸、ポリジオキサノン、ポリ乳酸およびポリヒドロキ
シ酪酸からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる
のが好ましい。
【0012】前記表皮細胞培養層が、コラーゲン、フィ
ブリン、ヒアルロン酸およびゼラチンからなる群より選
ばれる少なくとも1種からなるのが好ましい。
【0013】本発明は、前記表皮細胞培養層がヒト表皮
細胞を含有する前記培養表皮用シートを提供する。
【0014】また、本発明は、前記表皮細胞培養層と前
記生体吸収性メッシュとの間に真皮補填層を有する培養
表皮用シートを提供する。
【0015】本発明は、前記真皮補填層がヒト線維芽細
胞を含有する前記培養表皮用シートを提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】(1)初めに、本発明の培養表皮
用シートについて説明する。本発明の培養表皮用シート
は、表皮細胞培養層と生体吸収性メッシュとを有し、表
皮細胞培養層で表皮細胞を培養した後、シートごと皮膚
欠損部に移植して用いられる。表皮細胞培養層は、皮膚
欠損部に移植された際に生体と適合することを要するの
で、生体吸収性材料からなるのが好ましい。中でも、コ
ラーゲン、フィブリン、ヒアルロン酸およびゼラチンか
らなる群より選ばれる少なくとも1種からなるのがより
好ましい。表皮細胞培養層の形状は、特に限定されず、
フィルム状、ゲル状、スポンジ状等のいずれも用いられ
る。表皮細胞培養層が孔を有する場合には、孔径が30
μm以下であるのが好ましい。30μm以下であると、
表皮細胞を播種した場合に、孔に落ちずに表皮細胞培養
層に固定される率が高いからである。表皮細胞培養層の
厚さは、50〜500μmであるのが好ましい。
【0017】生体吸収性メッシュは、生体吸収性材料か
らなるメッシュである。メッシュは、それを構成する繊
維が交絡している状態にあるものをいい、例えば、織
布、不織布、編布が挙げられる。本発明の培養表皮用シ
ートは、生体吸収性メッシュが皮膚欠損部の母床と密着
するように移植される。即ち、生体吸収性メッシュは、
移植時には、本発明の培養表皮用シートの最下層とな
り、皮膚欠損部の母床との接着層となる。以下、本発明
の培養表皮用シートにおける生体吸収性メッシュを接着
層ともいう。本発明の培養表皮用シートは、移植初期に
おいて、創部より滲出するフィブリンが接着層を形成す
るメッシュの繊維と絡み合うことによって、創傷面に固
定される。移植初期の炎症が治まった後に、接着層を形
成するメッシュは創部から侵入する線維芽細胞により形
成された結合組織でさらに強固に固定され、これにより
本発明の培養表皮用シートと欠損部との固定が強固なも
のとなる。
【0018】メッシュに用いられる繊維は、細径繊維が
集合したマルチフィラメント構造であってもよく、単繊
維からなるモノフィラメント構造であってもよい。マル
チフィラメント構造であると、創部からのフィブリンや
結合組織が細径繊維のそれぞれに結合するため、全体と
して結合が強固になりやすいという利点がある。繊維径
は、マルチフィラメント構造である場合は、10〜20
00μmであるのが好ましく、50〜1000μmであ
るのがより好ましい。上記範囲であると、創傷部母床か
らの細胞侵入が妨げられることがなく、母床との結合が
強固になり、また、経済性および取り扱い性に優れる。
モノフィラメント構造である場合は、10〜500μm
であるのが好ましい。上記範囲であると、母床との結合
が強固になる。
【0019】メッシュは、生体吸収性材料からなる。皮
膚欠損部に移植された際に生体と適合することを要する
からである。メッシュは、生体内での吸収期間が10日
間以上であるのが好ましい。通常、創傷治癒は、止血、
血液凝固、炎症、結合組織形成の各段階を経て行われる
が、清浄化された創傷では、炎症段階は終結するのに最
大で7日程度要し、炎症の終焉と平行する形で結合組織
形成が行われる。従って、メッシュと母床との固着を強
固なものとするためには、結合組織形成が始まるまで残
存するように、メッシュの生体内での吸収期間が10日
間以上であるのが好ましい。また、メッシュが、生体に
吸収される過程で過剰な炎症反応を惹起する材料である
と、創傷治癒を遅延させるばかりでなく、再生されつつ
ある結合組織および血管を破壊するおそれがあるので好
ましくない。以上の要件を満たすメッシュの素材の具体
例としては、分子量10,000以上のポリグリコール
酸、ポリジオキサノン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ酪酸
が挙げられる。また、元来生体への吸収が速いコラーゲ
ンも、加熱処理等により生体吸収性を調節して、好まし
くは生体内での吸収期間を10日間以上とすれば、用い
ることができる。本発明においては、メッシュが、生体
適合性はあるが生体に吸収されないような材料(例え
ば、ナイロン、ウレタン)を一部に含んでいてもよい。
【0020】従来から、メッシュを有する培養表皮用シ
ートが知られているが、培養層の上にメッシュ層を有す
る構造のものをはじめとして、専らシートの物理的強度
の向上を目的としたものである。これらは、培養表皮を
メッシュから分離して移植するものであるか、メッシュ
ごと移植するものであっても皮膚欠損部と接触させない
ものであった。本発明は、これらと異なり、表皮細胞を
培養した後、シートごと移植に用いられるものであり、
移植後の創傷母床とのずれを防ぐことにより再構成され
つつある母床からの再生血管を温存させ、培養表皮用シ
ートの生着率を向上させることを目的とする。尚、培養
表皮用シート以外のものについては、皮膚欠損部にメッ
シュを直接接触させるものとして、ガーゼを利用した包
帯や絆創膏が知られているが、これらはメッシュとして
生体吸収性材料を用いるものではないという点で、本発
明に用いられるメッシュと異なる。
【0021】本発明の培養表皮用シートは、前記表皮細
胞培養層にヒト表皮細胞を含有するのも好適な一態様で
ある。例えば、表皮細胞培養層に、ヒト表皮細胞を播種
することにより含有させることができる。具体的には、
表皮細胞培養層にヒト表皮細胞を含有する前の本発明の
培養表皮用シートを、シャーレ底面に敷き、培地を添加
した後、irradiated 3T3細胞等をfee
der細胞として、密度が103 〜105 個/cm2
なるように播種し、培養した後、培地を換え、ヒト表皮
細胞を密度が104 〜106 個/cm2 となるように播
種し、3T3細胞が消失し、ヒト表皮細胞がconfl
uentになり更に重層化するまで培養することによ
り、表皮細胞培養層にヒト表皮細胞を含有させることが
できる。また、3T3細胞の代用としてヒト由来線維芽
細胞を同様の手順で培養した後、ヒト表皮細胞を播種す
ることにより、表皮細胞培養層にヒト表皮細胞を含有さ
せることができる。
【0022】また、本発明の培養表皮用シートは、前記
表皮細胞培養層と前記接着層との間に真皮補填層を有し
ているのも好適な一態様である。真皮補填層は、表皮細
胞の生着率を向上し、また、創の拘縮を防止することが
できる素材であれば、特に限定されないが、哺乳類由来
の線維化アテロコラーゲンとヘリックス含量が0〜80
%である哺乳類由来の変性アテロコラーゲンとの複合マ
トリックスからなるのが好ましい。
【0023】コラーゲンは、哺乳類由来のものであれば
よく、哺乳類の中の動物種や由来組織は特に限定されな
い。コラーゲンは哺乳類に共通するものであり、哺乳類
由来のものであれば、人体との生体適合性があるからで
ある。好適例として、牛真皮由来のコラーゲンが挙げら
れる。アテロコラーゲンは、コラーゲンからその主たる
抗原性部位であるテロペプチド領域を酵素等を用いて除
去することにより得られる。具体的には、コラーゲンを
酸またはアルカリで処理した後、プロクターゼまたはペ
プシンにより処理する方法が挙げられる。抗原性部位を
除いたコラーゲン、即ち、アテロコラーゲンを用いる
と、コラーゲンの抗原性の発現を抑制するので好まし
い。
【0024】本発明においては、得られたアテロコラー
ゲンを線維化して用いるのが好ましい。線維化アテロコ
ラーゲンは、アテロコラーゲンをリン酸系の緩衝液等を
用いて中和すること等により得られ、3重鎖ヘリックス
構造を持つアテロコラーゲンの分子をその長軸方向に並
べて全体が方向性を持つようにしたものである。線維化
アテロコラーゲンは、真皮補填層の構造を安定化し、そ
の機械的物性の向上に寄与する。
【0025】変性アテロコラーゲンは、ヘリックス含量
が0〜80%であるアテロコラーゲンであり、上述した
線維化アテロコラーゲンに用いられるのと同様のアテロ
コラーゲンを加熱処理、化学処理、物理処理等すること
により得られる。変性アテロコラーゲンは、加熱処理に
より変性されたものであるのが好ましい。加熱処理は、
例えば、アテロコラーゲンを水で膨潤させてアテロコラ
ーゲン水溶液とし、これを40〜90℃に加熱すること
により行われる。アテロコラーゲンの熱変性は37℃前
後を境として起こるため、40℃以上に加熱すると、確
実に変性させることができるので好ましい。90℃以下
に加熱すると、アテロコラーゲンに不可逆的な変性が起
こることがないので好ましい。より好適な熱処理は、4
5〜80℃に15〜60分間保持するものである。これ
により、ヘリックス含量を後述する好適範囲の約20〜
30重量%とすることができるからである。変性前のア
テロコラーゲンの分子は、3重鎖ヘリックスの構造をと
っているが、変性により3重鎖ヘリックス構造の一部が
崩壊しランダムコイルとなり、分子同士は不規則に存在
するようになる。従って、変性アテロコラーゲンの変性
度を3重鎖ヘリックス構造の含量(ヘリックス含量)に
よって示すことができる。本発明に用いられる変性アテ
ロコラーゲンは、ヘリックス含量が0〜80%、好まし
くは0〜50%、より好ましくは20〜30%である。
上記範囲であると、後述する細胞との親和性が良好なも
のとなる。ヘリックス含量は、円偏光二色性または赤外
分光光度計により測定することができる(Macrom
olecules,〔6〕(1974)P.L.Go
rdon,I.V.Yannaset al.,p.9
54;高分子論文集、41〔8〕(1984)奈倉、橋
本ら、p.473)。本発明において、変性アテロコラ
ーゲンは、後述する細胞との親和性に寄与する。
【0026】複合マトリックスにおける変性アテロコラ
ーゲンの含有量は、線維化アテロコラーゲンおよび変性
アテロコラーゲンの含有量の合計に対して、1〜50重
量%であるのが好ましく、5〜30重量%であるのがよ
り好ましく、10〜20重量%であるのが特に好まし
い。上記範囲であると、真皮補填層の構造安定性および
細胞との親和性が好適となる。
【0027】真皮補填層の密度は、5〜50mg/cm
3 であるのが好ましく、10〜30mg/cm3 である
のがより好ましい。上記範囲で真皮補填層の強度が十分
となるからである。真皮補填層の厚さは、1〜10mm
であるのが好ましい。
【0028】真皮補填層は、線維化アテロコラーゲンお
よび変性アテロコラーゲンの混合溶液を適当な容器に入
れ、凍結乾燥して多孔体を形成させることにより得られ
るものであるのが好ましい。このように形成することに
より、真皮補填層の密度が上記範囲となる。真皮補填層
が多孔体であると、創部からの線維芽細胞の侵入が速や
かに行われるので好ましい。
【0029】真皮補填層の具体的な好適例としては、人
工真皮として実績のある「短時間熱脱水架橋した線維化
コラーゲン+変性コラーゲン複合体」(人工臓器、18
〔1〕(1989)小西ら、「自己組織を再構築させる
新タイプのコラーゲン材料」、p.155−158)が
挙げられる。
【0030】本発明の培養表皮用シートは、前記真皮補
填層にヒト線維芽細胞を含有するのも好適な一態様であ
る。例えば、真皮補填層に、ヒト線維芽細胞を播種する
ことにより含有させることができる。具体的には、真皮
補填層にヒト線維芽細胞を含有する前の本発明の培養表
皮用シートを、シャーレ底面に敷き、培地を添加した
後、ヒト線維芽細胞を密度が103 〜105 個/cm2
となるように播種することにより、真皮補填層にヒト線
維芽細胞を含有させることができる。
【0031】真皮補填層は、表皮のみならず真皮層も欠
損した創傷の治療において、表皮細胞の生着率を向上
し、また、創の拘縮を防止する。
【0032】(2)次に、本発明の培養表皮用シートの
製造方法について説明する。本発明の培養表皮用シート
は、例えば、以下のようにして得られる。まず、生体吸
収性材料を紡糸し、得られた繊維を編む等してメッシュ
を得る。次に、フィブリノーゲン溶液およびトロンビン
溶液を混合してメッシュ上に延展し、凝固させてフィブ
リンを得るとともに、メッシュと接着させ、上層がゲル
状フィブリンからなる表皮細胞培養層で下層が生体吸収
性メッシュからなる接着層である本発明の培養表皮用シ
ートが得られる。更に、上述したような手順で表皮細胞
培養層にヒト表皮細胞を播種することにより、表皮細胞
培養層にヒト表皮細胞を含有する本発明の培養表皮用シ
ートが得られる。
【0033】また、本発明の培養表皮用シートが、表皮
細胞培養層と接着層との間に真皮補填層を有する培養表
皮用シートである場合には、例えば、以下のようにして
得られる。線維化アテロコラーゲンおよび変性アテロコ
ラーゲンの混合溶液を適当な容器に入れ、凍結乾燥して
多孔体を形成させ、コラーゲンスポンジを得る。次に、
フィブリノーゲン溶液およびトロンビン溶液を混合し
て、上述したのと同様の方法により得られたメッシュ上
に延展し、その上に速やかにコラーゲンスポンジを戴置
し、凝固させてコラーゲンスポンジと生体吸収性メッシ
ュを接着させる。更に、フィブリノーゲン溶液およびト
ロンビン溶液を混合してコラーゲンスポンジ上に延展
し、凝固させてフィブリンを得るとともに、コラーゲン
スポンジと接着させ、上層がゲル状フィブリンからなる
表皮細胞培養層で、中間層がコラーゲンスポンジからな
る真皮補填層で、下層が生体吸収性メッシュからなる接
着層である本発明の培養表皮用シートが得られる。更
に、生体吸収性メッシュを接着する前に、上述したよう
な手順で真皮補填層にヒト線維芽細胞を播種しておけ
ば、真皮補填層にヒト線維芽細胞を含有する本発明の培
養表皮用シートが得られる。更に、上述したような手順
で表皮細胞培養層にヒト表皮細胞を播種することによ
り、表皮細胞培養層にヒト表皮細胞を含有し、真皮補填
層にヒト線維芽細胞を含有する本発明の培養表皮用シー
トが得られる(図1)。
【0034】また、以下の方法によっても得られる。ア
テロコラーゲン溶液をシャーレに流し込み風乾してコラ
ーゲンからなる表皮細胞培養層を得る。このシャーレに
線維化アテロコラーゲンおよび変性アテロコラーゲンの
混合溶液を流し込み、生体吸収性メッシュを載せて直ち
に凍結乾燥して多孔体を形成させ、0.05Torr未
満の真空下、50〜180℃で1〜24時間加熱処理さ
れることによって、上層が高密度コラーゲンからなる表
皮細胞培養層で、中間層がコラーゲンスポンジからなる
真皮補填層で、下層が生体吸収性メッシュからなる接着
層である本発明の培養表皮用シートが得られる。更に、
上述したような手順で表皮細胞培養層にヒト表皮細胞を
播種することにより、表皮細胞培養層にヒト表皮細胞を
含有し、真皮補填層を有する本発明の培養表皮用シート
が得られる。
【0035】本発明の培養表皮用シートは、皮膚欠損部
と接する接着層がメッシュからなるので、移植初期にお
いては創部より滲出するフィブリンがメッシュの繊維と
絡み合い、移植中期においては創部から容易に侵入する
線維芽細胞により結合組織が強固に形成され、欠損部と
強固に固定される。従って、移植初期においては滲出液
のplasma circulationにより、中期
においては母床面より再生しつつある新生血管が寸断さ
れないことにより、培養表皮用シートの表皮細胞培養層
に存在する表皮細胞への栄養供給が円滑に行なわれるの
で、表皮細胞の生着率が非常に高いものとなる。
【0036】また、真皮補填層を有する本発明の培養表
皮用シートを真皮層を欠く皮膚欠損に移植する場合にお
いても、同様に欠損部と強固に固定される。これによ
り、母床より真皮補填層へ侵入した線維芽細胞および予
め真皮補填層に播種しておいた場合にはその線維芽細胞
への栄養供給が円滑に行われ、真皮様組織が形成され、
表皮細胞の生着率が高いものとなる。従来は、全層皮膚
欠損創等の真皮層の欠如した皮膚欠損に対する培養表皮
の移植は、実現不可能であった。例えば、前記特開平6
−292568号公報に提案されている培養基材は、ヒ
ト角化細胞の培養を行う多孔性細胞培養基材の下層とし
てヒト線維芽細胞を播種したコラーゲンスポンジを用い
たものであるが、移植後に母床と強固に接着するような
考慮は一切されておらず、創部への生着率は低いもので
あった。本発明によって、従来の問題が解消され、真皮
層の欠如した皮膚欠損に対する培養表皮の移植が可能と
なる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限られるものではない。 <培養表皮用シートの調製> (実施例1)表皮細胞培養層および接着層の2層からな
る本発明の培養表皮用シートの調製 (1)2層からなる培養表皮用シートの調製(図2) ポリグリコール酸を紡糸し、約1μm程度に延伸した後
集束して、線径約100μmの繊維を得た。得られた繊
維を編み、8〜10ループ/inchの生体吸収性メッ
シュを作製し、エチレンオキサイドガスで滅菌した。フ
ィブリン糊(ベリプラスト、ヘキスト社製)を調製して
メッシュ上に延展し、凝固させてフィブリンを得るとと
もに、メッシュと接着させ、上層がゲル状フィブリンか
らなる表皮細胞培養層で下層がポリグルコール酸メッシ
ュからなる接着層である2層からなる培養表皮用シート
を得た。
【0038】(2)表皮細胞の培養 (1)で得られた培養表皮用シートを接着層がシャーレ
底面と接触するように底面8〜56cm2 のシャーレ底
面に敷き、10%FCS加DME、HamF−12混合
培地を添加した後、irradiated 3T3細胞
をfeeder細胞として約1×104 個播種し、37
℃、10%CO2 の条件のインキュベータ内で1日間培
養した。翌日培地を換え、ヒト表皮細胞を約2〜5×1
4 個播種し、同条件下で3T3細胞が消失し表皮細胞
がconfluentになり更に重層化するまで培養し
た。
【0039】(実施例2)表皮細胞培養層、ヒト線維芽
細胞を含有する真皮補填層および接着層の3層からなる
本発明の培養表皮用シートの調製 (1)熱脱水架橋コラーゲンスポンジの調製 牛皮膚由来アテロコラーゲンを3mmol/Lの希塩酸
に溶解してアテロコラーゲン塩酸分散溶液とした。この
溶液をろ過滅菌した後、リン酸緩衝液を加えて中和し
た。次いで、37℃の恒温槽内に4時間以上静置してア
テロコラーゲンを線維化させ、線維化アテロコラーゲン
を得た。次に、同様にして得たアテロコラーゲン塩酸分
散溶液をろ過滅菌した後、60℃の恒温槽内に30分間
静置し、熱変性アテロコラーゲンを得た。線維化アテロ
コラーゲンおよび熱変性アテロコラーゲンを重量比9:
1で混合し、十分分散させた後、最終濃度が2.5%
(25mg/ml)となるように調製した。この混合溶
液を所定の形状の型に流し込み、凍結乾燥機を用いて真
空度0.1Torr以下、凍結温度−40℃、真空時間
5時間以上、加熱温度20℃の条件で凍結乾燥して、約
40〜100μmの径の小空隙を有するスポンジ状のコ
ラーゲンを得た。このコラーゲンスポンジを真空乾燥機
を用いて50Torr以下、温度110℃、真空時間約
2.5時間の条件で加熱処理し、熱脱水架橋させた。そ
の後、常温、常圧に戻して熱脱水架橋コラーゲンスポン
ジを得た。
【0040】(2)真皮補填層にヒト線維芽細胞を含有
する3層からなる培養表皮用シートの調製 実施例1と同様の方法で得たポリグリコール酸メッシュ
を底面8〜56cm2のシャーレ底面に敷いた。次い
で、フィブリン糊(ベリプラスト、ヘキスト社製)を調
製してメッシュ上に延展し、その上に速やかに(1)で
得られた熱脱水架橋コラーゲンスポンジを戴置し、凝固
させて熱脱水架橋コラーゲンスポンジと生体吸収性メッ
シュを接着させた。次に、10%FCS加DME培地を
添加した後、ヒト線維芽細胞を約1×10 4 個播種し、
熱脱水架橋コラーゲンスポンジ内にヒト線維芽細胞を含
有した状態で、フィブリン糊(ベリプラスト、ヘキスト
社製)を調製して熱脱水架橋コラーゲンスポンジ上に延
展し、凝固させてフィブリンを得るとともに、熱脱水架
橋コラーゲンスポンジと接着させ、上層がゲル状フィブ
リンからなる表皮細胞培養層で、中間層がヒト線維芽細
胞を含有する熱脱水架橋コラーゲンスポンジからなる真
皮補填層で、下層がポリグルコール酸メッシュからなる
接着層である3層からなる培養表皮用シートを得た。
【0041】(3)表皮細胞の培養 (2)で得られた培養表皮用シートを接着層がシャーレ
底面と接触するように底面8〜56cm2 のシャーレ底
面に敷き、irradiated 3T3細胞をfee
der細胞として約1×104 個播種し、37℃、10
%CO2 の条件のインキュベータ内で1日間培養した。
翌日培地を換え、ヒト表皮細胞を約2〜5×104 個播
種し、同条件下で3T3細胞が消失し表皮細胞がcon
fluentになり更に重層化するまで培養した(図1
および3)。
【0042】(実施例3)表皮細胞培養層、真皮補填層
および接着層の3層からなる本発明の培養表皮用シート
の調製 (1)コラーゲンフィルムの調製 牛皮膚由来アテロコラーゲンを3mmol/Lの希塩酸
に溶解してアテロコラーゲン塩酸分散溶液とした。この
溶液をろ過滅菌した後、一部をポリスチレン製シャーレ
に流し込み風乾して、高密度のコラーゲンフィルムを得
た。
【0043】(2)線維化アテロコラーゲン−熱変性ア
テロコラーゲン混合溶液の調製 (1)と同様のアテロコラーゲン酸性溶液をろ過滅菌し
た後、リン酸緩衝液を加え中和した。次いで、37℃の
恒温槽内に4時間以上静置してアテロコラーゲンを線維
化させ、線維化アテロコラーゲンを得た。次に、同様に
して得たアテロコラーゲン塩酸分散溶液をろ過滅菌した
後、60℃の恒温槽内に30分間静置し、熱変性アテロ
コラーゲンを得た。線維化アテロコラーゲンおよび熱変
性アテロコラーゲンを重量比9:1で混合し、十分分散
させた後、最終濃度が2.5%(25mg/ml)とな
るように調製した。
【0044】(3)生体吸収性メッシュの調製 ポリヒドロキシ酪酸(分子量10万〜30万)を予めペ
レットに成形した後、下記条件下でホットメルトアプリ
ケータにて加工し、線径約50μm、厚さ約500μm
の不織布状メッシュを得た。成形温度 ノズル部:17
0℃、樹脂ホース部:170℃、スクリュー出口部:1
80℃、スクリュー中央部:180℃、スクリュー入口
部:160℃、エアホース部:180℃、ホットエアー
部:180℃樹脂吐出圧 10kgf/cm2
【0045】(4)表皮細胞培養層、真皮補填層および
接着層の3層からなる本発明の培養表皮用シートの調製
(各成分の複合化) (1)のコラーゲンフィルムが入ったポリスチレン製シ
ャーレに(2)で得られた線維化アテロコラーゲン−熱
変性アテロコラーゲン懸濁液を流し込み、その上層に
(3)で得られた生体吸収性メッシュを浮かべ、直ちに
凍結し、凍結乾燥機を用いて真空度0.1Torr以
下、凍結温度−40℃、真空時間5時間以上、加熱温度
20℃の条件で凍結乾燥して、約40〜100μmの径
の小空隙を有するコラーゲンスポンジを中間層として有
する積層体を得た。この積層体を真空乾燥機を用いて5
0Torr以下、温度110℃、真空時間約2.5時間
の条件で加熱処理し、熱脱水架橋させた。その後、常
温、常圧に戻して、上層が高密度コラーゲンフィルムか
らなる表皮細胞培養層で、中間層が熱脱水架橋コラーゲ
ンスポンジからなる真皮補填層で、下層がポリヒドロキ
シ酪酸メッシュからなる接着層である3層からなる培養
表皮用シートを得た。
【0046】<移植実験> (1)ヌードマウス疑似創面への移植 ヌードマウス背部に近位側を基部とする2×2.5cm
の皮弁を挙上し、実施例1(2)および実施例2(3)
で得られた表皮細胞培養層に表皮細胞を含有する培養表
皮用シートを移植した。対照として、実施例2(3)と
同様であるがメッシュを持たない培養表皮用シートを用
いた。移植は、以下の2つの方法で行った。 筋膜上に滅菌シリコーン膜を敷いて下床組織との血行
を遮断しておき、挙上した皮弁裏面側を疑似創面とする
方法 挙上した皮弁裏面側に滅菌シリコーン膜を敷いて皮弁
との血行を遮断しておき、筋膜側を疑似創面とする方法 移植は、培養表皮用シートの接着層と疑似創面が密着す
るよう行った。移植後、皮弁を戻して縫合固定した。
【0047】(2)ヌードラット全層皮膚欠損創への移
植 ヌードラット背部に2.5cm×2.0cmの全層皮膚
欠損創を作製し、実施例2(3)で得られた表皮細胞培
養層に表皮細胞を含有する培養表皮用シートを移植した
後、表面保護のためのシリコーンシートごと縫合固定し
た。対照として、実施例2(3)と同様であるがメッシ
ュを持たない培養表皮用シートを用いた。
【0048】<結果> (1)ヌードマウス疑似創面への移植 実施例1の培養表皮用シートの移植2週間後にヌードマ
ウスを屠殺・剖検し、組織をホルマリンで固定した後、
組織学的検索を行った結果、いずれも生体吸収性メッシ
ュからなる接着層は母床からの新生組織で満たされ、創
面と強固に固定されており、かつ培養表皮は良好に生着
しているのが確認された(図4)。実施例2の培養表皮
用シートの移植2週間後にヌードマウスの創部を肉眼的
に観察した結果、培養表皮の生着率が高かった(第1
表)。これに対して、対照として用いたメッシュを備え
ないシートの場合は、全く生着しなかった。これは、創
面との接触部分が、本発明ではメッシュであるため、創
面と強固に固定されるのに対して、対照ではコラーゲン
スポンジという単なる多孔性物質であるため、フィブリ
ンが繊維に絡むことがないので、創面とわずかでもずれ
ると再生血管が寸断されるためである。
【0049】 *:p<0.05(χ2 −test)
【0050】(2)ヌードラット全層皮膚欠損創への移
植 実施例2の培養表皮用シートの移植2週間後にヌードラ
ットの創部を肉眼的に観察した結果、培養表皮の生着率
が高く(第2表)、かつ、熱脱水架橋コラーゲンスポン
ジからなる真皮補填層上に重層化した培養表皮の基部に
は基底膜構造が認められた(図5)。これに対して、対
照として用いたメッシュを備えないシートの場合は、全
く生着しなかった。これは、ヌードマウス疑似創面への
移植の場合と同様の理由による。
【0051】 *:p<0.05(χ2 −test)
【0052】
【発明の効果】本発明の培養表皮用シートは、表皮細胞
の生着率が高い。また、真皮補填層を有する本発明の培
養表皮用シートは、同様に表皮細胞の生着率が高い。こ
の培養表皮用シートによれば、これまで生着が困難とさ
れてきた重度皮膚欠損創面にも培養表皮を生着させるこ
とができる。これは従来、分層・全層植皮、有茎・遊離
皮弁等の侵襲的皮膚移植が必要な全層皮膚欠損創に対
し、培養表皮を用いる真の複合型人工皮膚と呼び得るも
ので、理想的な低侵襲治療が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表皮細胞を含有する表皮細胞培養層、ヒト線
維芽細胞を含有する真皮補填層および接着層(生体吸収
性メッシュ)の3層からなる本発明の培養表皮用シート
を表す断面図である。
【図2】 表皮細胞培養層および接着層(生体吸収性メ
ッシュ)の2層からなる本発明の培養表皮用シートを表
す断面図である。
【図3】 本発明の培養表皮用シート上に重層化したヒ
ト表皮細胞を表す組織切片像の顕微鏡写真である。
【図4】 本発明の培養表皮用シートの接着層が創面母
床に固定されていることを表す組織切片像の顕微鏡写真
である。
【図5】 ヌードラットに移植された本発明の培養表皮
用シートで培養されたヒト表皮細胞が生着し基底膜構造
を有することを表す組織切片像の顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 表皮細胞 2 線維芽細胞 3 表皮細胞の生成した基底膜 4 表皮細胞培養層 5 真皮補填層 6 接着層(生体吸収性メッシュ)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表皮細胞培養層と生体吸収性メッシュとを
    有する培養表皮用シート。
  2. 【請求項2】前記生体吸収性メッシュの生体内での吸収
    期間が10日間以上である請求項1に記載の培養表皮用
    シート。
  3. 【請求項3】前記生体吸収性メッシュが、ポリグリコー
    ル酸、ポリジオキサノン、ポリ乳酸およびポリヒドロキ
    シ酪酸からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる
    請求項1または2に記載の培養表皮用シート。
  4. 【請求項4】前記表皮細胞培養層が、コラーゲン、フィ
    ブリン、ヒアルロン酸およびゼラチンからなる群より選
    ばれる少なくとも1種からなる請求項1〜3のいずれか
    に記載の培養表皮用シート。
  5. 【請求項5】前記表皮細胞培養層がヒト表皮細胞を含有
    する請求項1〜4のいずれかに記載の培養表皮用シー
    ト。
  6. 【請求項6】前記表皮細胞培養層と前記生体吸収性メッ
    シュとの間に真皮補填層を有する請求項1〜5のいずれ
    かに記載の培養表皮用シート。
  7. 【請求項7】前記真皮補填層がヒト線維芽細胞を含有す
    る請求項6に記載の培養表皮用シート。
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