JP2000244086A - プリント配線板及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板及びプリント配線板の製造方法

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JP2000244086A
JP2000244086A JP11038503A JP3850399A JP2000244086A JP 2000244086 A JP2000244086 A JP 2000244086A JP 11038503 A JP11038503 A JP 11038503A JP 3850399 A JP3850399 A JP 3850399A JP 2000244086 A JP2000244086 A JP 2000244086A
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solder
hole
printed wiring
wiring board
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Osamu Watanabe
治 渡邊
Takashi Yoshida
貴司 吉田
Masaya Nishikawa
雅也 西川
Kazuhito Kawasumi
一仁 川澄
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁層を挟んで位置する導体回路をメッキス
ルーホールを使用せずに、かつ導電性ペーストを使用す
る従来法より小さな径の孔を使用して電気的に接続した
プリント配線板を提供する。 【解決手段】 プリント配線板1は、絶縁性の基材2の
両面に導体回路3a,3bが形成されている。基材2に
は両導体回路3a,3bの対向面間において孔4が形成
され、孔4に充填された半田5により両導体回路3a,
3b同士が電気的に接続されている。基材2の表面には
ソルダーレジスト層6が所定の箇所に形成されている。
半田5の充填は、片面銅張り積層板14の所定位置にレー
ザー加工で孔4を形成した後、半田5を溶融状態で微小
な粒子として孔4に向かって噴射することによって行わ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板及
びプリント配線板の製造方法に係り、詳しくは絶縁層を
挟んで両側に存在する導体回路同士を電気的に接続する
バイアホールの径を小さくすることができるプリント配
線板及びプリント配線板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】絶縁層を挟んで両側に導体回路が存在す
るプリント配線板の一般的な製造方法として図6に示す
方法がある。即ち、図6(a)に示す、両面銅張り積層
板51を使用し、その所定位置にドリル加工により孔5
2を形成し(図6(b))、無電解銅メッキ及び電解銅
メッキを施してスルーホール53を形成する(図6
(c))。次にエッチング処理により導体回路54を形
成する(図6(d))。そして、最後にソルダーレジス
ト層55を形成する(図6(e))。
【0003】また、部品実装の高密度化及びプリント配
線板の高密度化を図るため、多層プリント配線板が使用
されている。多層プリント配線板では内層の導体回路同
士あるいは外層と内層の導体回路同士を電気的に接続す
るバイアホール、いわゆるインタースティシャルバイア
ホール(以下、IVHと称す)が使用されている。そし
て、IVHを使用する場合、メッキされたスルーホール
に代えて、貫通孔に導電性ペーストを充填する方法が提
案されている(例えば、特開平7−176871号公
報)。
【0004】この方法で回路基板を製造する場合、図7
(a)に示すように、基材56の両面に離型フィルム5
7を貼付した状態で、基材56の所定の箇所にレーザー
加工で貫通孔58を形成する(図7(b)の状態)。次
に図7(c)に示すように、スキージ59を使用する印
刷方法で貫通孔58に導電性ペースト60を充填する。
次に図7(d)に示すように、離型フィルム57を剥離
し、基材56の両面に銅箔61を貼付した後(図7
(e)の状態)、導電性ペースト60を硬化させる。次
に銅箔61を選択的にエッチングして、図7(f)に示
すように、導体回路62を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】絶縁層を挟んで存在す
る導体回路同士を電気的に接続する場合、メッキスルー
ホールを使用する構成では、ドリル加工による孔あけが
必要なため、孔径を100μm以下に小さくするのが非
常に難しい。また、スルーホールにメッキをする際に銅
箔部分にメッキが付くため、メッキが無駄になるととも
にメッキ厚にむらができ、導体回路のファインピッチ化
の妨げとなる。さらにソルダーレジスト層を形成する
際、ドライフィルム型のレジストを使用する場合、ある
いは液状のレジストを両面同時に塗布する場合は、スル
ーホールの穴埋めを行う必要があり工程数が多くなる。
【0006】一方、スルーホールではなくレーザー加工
で形成した貫通孔に導電性ペーストを充填したIVHを
使用する場合は、レーザー加工で100μm以下の径の
貫通孔を比較的容易に形成できる。しかし、この方法で
は離型フィルムの貼付及び剥離の工程が必要となり工程
数が多くなり、また、プリント配線板に直接使用しない
離型フィルムを必要とするという無駄がある。
【0007】また、貫通孔の径は小さくできるが、径が
小さくなると、導電性ペーストを貫通孔の内部に適切な
量充填するのが困難になる。なぜならば、貫通孔の径の
大きさが長さに比較して小さくなり、スキージを基材に
沿って平行に移動させただけでは適正量の導電性ペース
トを貫通孔の内部に充填できない。一方、導電性ペース
トの粘度を低くして貫通孔の内部に入り易くすると、貫
通孔の下方から流れ出る状態となる。また、貫通孔を形
成し、片側に銅箔を貼付した状態で導電性ペーストを貫
通孔に充填する場合もあるが、その場合は銅箔で貫通孔
の片側が塞がれているため、貫通孔内にエアが閉じこめ
られた状態となる。そして、エアが閉じこめられた状態
で次工程の加熱、架橋工程の処理を受けると、閉じこめ
られたエアが膨張して導電性ペーストが吹き飛ぶ状態と
なる。
【0008】エアの閉じこめを防止するため、特開平9
−36544号公報には、回路基板の非貫通孔への導電
塗料(導電性ペースト)の充填において、回路基板表面
の前記非貫通孔上に、スクリーン印刷法により導電塗料
を刷り込み、この回路基板を30〜80°Cの範囲で加
熱しながら超音波振動を与えて非貫通孔内のエアを抜
き、さらに上塗り後、導体塗料を加熱架橋する方法が開
示されている。しかし、この方法では導電性ペーストの
塗布が2回必要な他、加熱しながら超音波振動を加える
工程も有り、工程が複雑になる。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は絶縁層を挟んで位置する
導体回路をメッキスルーホールを使用せずに、かつ導電
性ペーストを使用する従来法より小さな径の孔を使用し
て電気的に接続し、より高密度実装及びプリント配線板
自身のより高密度化を図ることができるプリント配線板
を提供することにある。また、第2の目的はソルダーレ
ジスト層の形成工程が簡単になるプリント配線板を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の発明では、絶縁層の両面に存
在する導体回路の対向面間において該絶縁層に孔を形成
し、かつ該孔に充填された半田により両導体回路同士を
電気的に接続した。
【0011】第2の目的を達成するため、請求項2に記
載の発明では、プリント配線板の表面に形成された導体
回路と、他の面に形成された導体回路との対向面間にお
いて両導体回路間に存在する絶縁層に孔を形成し、かつ
該孔に充填された半田により両導体回路同士を電気的に
接続し、表面にソルダーレジスト層を形成した。
【0012】また、第1の目的を達成するため、請求項
3に記載の発明では、絶縁基板の片面に導体回路を構成
する金属箔が存在する状態でレーザーにより前記金属箔
と対応する位置において前記絶縁基板に孔あけを行い、
次に導電性材料を溶融状態の微小な粒子の状態で前記孔
に向かって噴射して該孔に導電性材料を充填し、絶縁層
を挟んで存在する導体回路を前記充填された導電性材料
の両端部と接触する状態に形成して該導体回路同士を孔
に充填された導電性材料で電気的に接続された状態とす
る。導体回路を構成する金属箔とは、導体回路自身及び
導体回路になる前の金属箔の両方を意味する。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記導電性材料は半田合金である。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明にお
いて、前記半田合金を溶融状態で孔に向かって噴射する
際、前記絶縁基板の少なくとも半田の充填箇所の温度を
半田合金の融点以上の温度に保持する。
【0014】請求項1に記載の発明では、導体回路同士
が半田により電気的に接続されるため、従来の導電性ペ
ーストによる接続に比較して電気抵抗が小さくなる。ま
た、プリント配線板の製造工程において、半田を導体回
路間の孔に充填する際、溶融状態の微粒子状の半田を片
側が導体回路で塞がれた孔に充填することで導通層が形
成でき、導電性ペーストのように硬化処理等の後工程が
不要になる。
【0015】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明と同様な作用の他に、スルーホールにより導体
回路同士を電気的に接続したプリント配線板と異なり、
プリント配線板の表面にソルダーレジスト層を形成する
際に、穴埋め処理を行うことなく、ソルダーレジスト層
を形成できる。
【0016】請求項3に記載の発明では、絶縁基板の片
面に導体回路を構成する金属箔が存在する状態でレーザ
ーにより前記金属箔と対応する位置において前記絶縁基
板に孔あけが行われる。次に導電性材料が溶融状態の微
小な粒子の状態で前記孔に向かって噴射され、孔が導電
性材料で満たされる。そして、絶縁層を挟んで存在する
導体回路が前記充填された導電性材料の両端部と接触す
る状態に形成され、該導体回路同士が孔に充填された導
電性材料で電気的に接続される。
【0017】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記導電性材料は半田合金のため、
溶融状態の微小な粒子の状態で噴射し易くなる。請求項
5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、
前記半田合金を溶融状態で孔に向かって噴射する際、前
記絶縁基板の少なくとも半田の充填箇所の温度が半田合
金の融点以上の温度に保持される。溶融状態で噴射され
て絶縁基板の孔内に到達した半田は固化せずに溶融状態
に保たれる。従って、孔の口径に比較して小さな半田の
溶融粒子を多数孔内に噴射することにより、半田層を形
成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図3に従って
説明する。この実施の形態のプリント配線板1は図1
(g)に示すように、絶縁層としての基材2の両面に導
体回路3a,3bが形成されている。基材2には両導体
回路3a,3bの対向面間において孔4が形成され、孔
4に充填された半田5により両導体回路3a,3b同士
が電気的に接続されている。孔4の口径は例えば、10
0μmに形成されている。
【0019】基材2の表面にはソルダーレジスト層6が
所定の箇所に形成されている。基材2としては例えば、
アラミド不織布にエポキシ樹脂を含浸させたものやガラ
ス不織布にエポキシ樹脂を含浸させたものを板状に硬化
させた基板が使用される。半田には例えば鉛とスズの比
が6:4の共晶半田が使用される。ソルダーレジスト層
6はドライフィルム型のソルダーレジストの露光、剥離
処理により形成されている。
【0020】このプリント配線板1は、実装部品(図示
せず)と導体パターン3a,3bとが実装用の半田(図
示せず)を介して電気的に接続される。次に前記のよう
に構成されたプリント配線板の製造方法を説明する。先
ず、導電性材料としての半田を溶融状態の粒子として噴
射する装置について説明する。この装置としては、米国
MPM社製のメタル・ジェット装置(商品名)を使用で
きる。メタル・ジェット装置は半田合金等の導電性材料
を溶融状態の粒子として噴射し、フリップチップとウエ
ハーとを接続する半田バンプを製造するのに利用されて
いる装置である。
【0021】メタル・ジェット装置は、図3に示すよう
に溶融状態の半田5を貯留するカートリッジ7を備え、
カートリッジ7の下部にオリフィス8が形成されてい
る。カートリッジ7内にはオリフィス8からの溶融状態
の半田5の流れを促進する圧電トランスデューサー9が
装備されている。カートリッジ7の下方には静電リング
(Charge Tube )10と、垂直状態で平行に配置された
一対のデフレクションプレート11とが配設されてい
る。カートリッジ7の上部には圧縮不活性ガス(例えば
窒素ガス)源に連結されたパイプ12が連結されてい
る。
【0022】この装置ではカートリッジ7内の溶融状態
の半田5に窒素ガスで圧力が加えられ、圧電トランスデ
ューサー9で流れを促進された状態で半田5が小さな粒
子となってオリフィス8を通過して落下する。半田粒子
はオリフィス8を通過する際に帯電され、デフレクショ
ンプレート11の電界により偏向される。従って、帯電
半田粒子をY軸方向(図3の左右方向)に偏向させるこ
とと、サブストレート12をX軸方向(図3の紙面と垂
直方向)に移動させることとの組み合わせにより、半田
粒子がサブストレート12の所定位置に塗布される。サ
ブストレート12をX−Y方向へ移動可能なテーブルを
備えた装置では、静電リング10及びデフレクションプ
レート11を省略して半田粒子をオリフィス8から垂直
に落下させ、テーブルとともにサブストレートの位置を
移動させることにより、半田粒子を所定位置に塗布でき
る。
【0023】次にプリント配線板1の製造方法を図1に
従って説明する。図1(a)に示すように基材2の片面
に銅箔13が貼付された絶縁基板としての片面銅張り積
層板14を使用し、その所定位置にレーザー加工により
図1(b)に示すように孔4を形成する。レーザーとし
ては炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー等が使用され
る。次に図1(b)に示すように、メタルジェット装置
15を使用して孔4内に半田5を充填する。
【0024】半田5の充填時には、少なくとも半田5の
充填箇所の温度が半田合金の融点以上の温度に保持され
る。例えば、片面銅張り積層板14が載置されたテーブ
ルを加熱するか、孔4と対応する位置に赤外線を照射す
る。メタルジェット装置15から噴射された溶融状態の
半田粒子5aは、片面銅張り積層板14の温度が半田の
融点より低い状態では、銅箔13に接触した状態で温度
が低下して固化する。そして、図2(a)に示すよう
に、半田粒子5aは球状の状態で孔4内に充填される。
【0025】しかし、この実施の形態では、半田の充填
箇所の温度が半田合金の融点以上の温度に保持されてい
るため、溶融状態で銅箔に接触した半田粒子5aは固化
せずに溶融状態に保持される。従って、図2(b)に示
すように、孔4の口径より小さな径の半田粒子5aは、
孔4内に到達すると他の半田粒子5aと一体になって、
孔4の下から順に孔内に充填される。
【0026】次に図1(d)に示すように、銅箔13が
熱プレスにて基材2上に積層される。次に公知のエッチ
ング技術を用いて図1(e)に示すように、基材2の両
面に導体回路3a,3bが半田5の両端部と接触する状
態で形成される。次に図1(f)に示すように、基材2
の両面にドライフィルム型のソルダーレジスト16が貼
付された後、露光・剥離により図1(g)に示すよう
に、所定箇所にソルダーレジスト層6が形成されてプリ
ント配線板1が形成される。
【0027】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) 導体回路3a,3b同士が半田5により電気的
に接続されるため、従来の導電性ペーストによる接続に
比較して電気抵抗が小さくなり、プリント配線板1で発
生する熱量が少なくなる。
【0028】(2) プリント配線板1の製造工程にお
いて、半田5を導体回路3a,3b間の孔4に充填する
際、溶融状態の微粒子状の半田を片側が導体回路3aで
塞がれた孔4に充填することで導通層が形成できる。従
って、導電性ペーストを使用する場合と異なり、硬化処
理等の後工程が不要になる。
【0029】(3) 絶縁層(基材2)を挟んで位置す
る導体回路3a,3bがメッキスルーホールを使用せず
に、かつ導電性ペーストを使用する従来法より小さな径
の孔4を使用して電気的に接続されるため、より高密度
実装及びプリント配線板自身のより高密度化を図ること
ができる。
【0030】(4) 導電性材料(半田5)を溶融状態
の微小な粒子の状態で基材2に形成された孔4に向かっ
て噴射して該孔4に導電性材料を充填する。従って、導
電性ペーストを使用する場合と異なり、口径に比較して
長さが長い微細な孔4に対しても、粒子径を調整するこ
とにより適正量の導電性材料を簡単に充填できる。ま
た、導電性ペーストを使用する場合と異なり、導電性ペ
ーストが必要以外の箇所に付着するのを防止するための
離型フィルムの貼付や除去作業が不要で、工程数が少な
くなるとともに、レーザーによる孔あけ直後に銅箔13
の貼付が可能になる。
【0031】(5) プリント配線板1の表面に形成さ
れた導体回路3bと、他の面に形成された導体回路3a
との対向面間において絶縁層(基材2)に形成された孔
4に半田5が充填されて両導体回路3a,3b同士が電
気的に接続されている。従って、スルーホールで両導体
回路3a,3bを接続する場合と異なり、プリント配線
板1の表面に開口部が存在せず、ソルダーレジスト層6
を形成する際に、穴埋め処理を行う必要がない。その結
果、導体回路3a,3bを形成した後、直ぐにドライフ
ィルム型ソルダーレジストを使用して両面同時にソルダ
ーレジスト層6を形成でき、工程を簡素化できる。
【0032】(6) 導電性材料が半田合金のため、溶
融状態の微小な粒子の状態で噴射し易くなる。 (7) 半田5を溶融状態で孔4に向かって噴射する
際、絶縁基板(片面銅張り積層板14)の少なくとも半
田5の充填箇所の温度が半田合金の融点以上の温度に保
持される。従って、溶融状態で噴射されて孔4内に到達
した半田5が固化せず、孔4の口径に比較して小さな半
田5の溶融粒子同士が孔4内で一体となって隙間のない
半田層を形成できる。
【0033】(8) レーザー加工で孔4を形成するた
め、ドリル加工と異なり100μm以下の微細な孔も形
成できる。 (9) スルーホールを使用する場合と異なり、導体層
(銅箔3)のメッキを行わないため導体層の厚みが安定
し、導体回路3a,3bを形成する際のエッチング性が
安定し、配線の高密度化が可能になる。
【0034】(10) プリント配線板1の表層部にス
ルーホールやバイアホールがないため、実装部品の配置
の自由度が向上するとともに、実装密度を向上すること
ができ、しかも配線設計が容易になる。
【0035】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図4に従って説明する。この実施の形態では多層プ
リント配線板21を製造する点が前記実施の形態と異な
っている。前記実施の形態と同一部分は同一符号を付し
て詳しい説明は省略する。
【0036】図4(a)に示すように、第1の実施の形
態と同様な手順で基材2の両面に導体回路3a,3bを
有する回路基板22を形成する。次に図4(b)に示す
ように、回路基板22の両側に基材2を貼付し、レーザ
ー加工により図4(c)に示すように、基材2の所定位
置に一端がそれぞれ導体回路3a,3bで塞がれた状態
の孔4を形成する。次にメタルジェット装置15で前記
実施の形態と同様に孔4内に半田5を充填する。半田の
充填は孔4の開口部を上側にした状態で片面ずつ行う。
一方の側の孔4に充填された半田5が、他方の側の孔4
への半田粒子5aの充填時に孔4内から流出するのを防
止するため、半田5をはじく作用のあるシート上に回路
基板22を配置した状態で他方の側の孔4への半田粒子
5aの充填を行う。
【0037】次に基材2の両面に銅箔13を熱プレスに
て図4(e)に示すように貼付した後、図4(f)に示
すようにエッチングにて導体回路3c〜3fを形成す
る。対向する導体回路3a,3c、3b,3eが半田5
の両端部と接触する状態で形成される。次に図4(g)
に示すように、基材2の両面にドライフィルム型のソル
ダーレジスト16が貼付された後、図4(h)に示すよ
うに、所定箇所にソルダーレジスト層6が形成されて多
層プリント配線板21が形成される。
【0038】この実施の形態では、IVHが絶縁層(基
材2)に形成された孔4に充填された多層プリント配線
板21の内層の導体回路3a,3b同士あるいは内層と
外層の導体回路3a,3c、3b,3e同士を電気的に
接続するバイアホール、いわゆるインタースティシャル
バイアホール(IVH)が孔4に半田5が充填された状
態で形成されている。従って、IVHをスルーホール構
造の多層プリント配線板及び導電性ペースを使用してI
VHを構成した多層プリント配線板に対して、第1の実
施の形態の(1)〜(10)と同様な効果を有する他
に、次の効果を有する。
【0039】(11) スルーホールを使用する場合と
比較して自由にIVHを形成でき、プリント配線板1の
設計の自由度が向上する。なお、実施の形態は前記に限
定されるものでなく、例えば、次のように具体化しても
よい。
【0040】○ 図5に示すように、両面銅張り積層板
23からプリント配線板1を製造してもよい。即ち、図
5(a)に示す、基材2の両面に銅箔13が貼付された
絶縁基板としての両面銅張り積層板23を使用し、図5
(b)に示すようにその所定位置にエッチングにより導
体回路3a,3bを形成する、片面(図5では上面)に
形成された導体回路3bには孔24が形成されている。
次に図5(c)に示すように、基材2の孔24と対応す
る箇所にレーザー加工により孔4を形成する。次に図5
(d)に示すように、メタルジェット装置15を使用し
て孔4内に、半田5が導体回路3bの上面と同じ高さま
で充填され、半田5の両端部が導体回路3a,3bと接
触する状態となる。次に図5(e)に示すように、基材
2の両面にドライフィルム型のソルダーレジスト16が
貼付された後、露光・剥離により図5(f)に示すよう
に、所定箇所にソルダーレジスト層6が形成されてプリ
ント配線板1が形成される。この場合は第1の実施の形
態と同様な効果を有する他に、銅箔13を熱プレスによ
り積層する工程が不要になる。
【0041】○ 半田5を孔4内に充填する際、絶縁基
板全体を半田合金の融点以上の温度に保持する代わり
に、半田5の充填箇所のみを半田合金の融点以上の温度
に保持してもよい。例えば、半田5の充填箇所と対応す
る位置に局所的にヒータを設けたり、孔4と対応する箇
所に赤外線を照射する。
【0042】○ 半田5を孔4内に充填する際、絶縁基
板を必ずしも半田合金の融点以上の温度に保持しなくて
もよい。この場合、溶融状態で孔4内に到達した半田5
は固化するため、図2(a)に示すように、ほぼ球状の
半田粒子5aが多数接着した状態で充填される。
【0043】○ 溶融状態の半田粒子5aの径は孔4の
口径より小さければよく、半田粒子5aの径を大きくす
れば、充填に必要な半田粒子5aの数は少なくなる。 ○ 孔4内に充填される導電性材料としては半田5に限
らず、他の金属や導電性樹脂を使用することも可能であ
る。
【0044】○ 両面板のプリント配線板1の導体回路
3a,3bを無電解メッキで形成してもよい。例えば、
基材2の片面の所定位置に無電解メッキで導体回路3b
を形成した状態で孔4を形成する。そして、孔4への半
田5の充填後に、反対側の導体回路3aを形成し、その
後、ソルダーレジスト層6を形成する。
【0045】○ 多層プリント配線板21の導体回路3
a〜3fを同様に無電解メッキで形成してもよい。 ○ 多層プリント配線板21は導体回路の層が4層に限
らず3層あるいは5層以上であってもよい。また、多層
プリント配線板を製造する際、絶縁層を片側にのみ順次
積層して、IVH及び導体回路を順次形成してもよい。
【0046】○ 導体回路を形成する時期は両導体回路
を電気的に接続する半田5が充填される前でも後でもよ
く、導体回路の形成方法によってその時期が選定され
る。 ○ ソルダーレジスト層6は必ずしもドライフィルム型
のソルダーレジストで形成する必要はなく、液状タイプ
のソルダーレジストの塗布乾燥で形成してもよい。
【0047】前記実施の形態から把握できる請求項記載
以外の発明(技術思想)について、以下にその効果とと
もに記載する。 (1) 請求項2に記載の発明において、前記ソルダー
レジスト層はドライフィルム型のソルダーレジストで形
成されている。この場合、ソルダーレジスト層の形成が
液状型のソルダーレジストを使用する場合に比較して簡
単になる。
【0048】(2) インタースティシャルバイアホー
ル(IVH)を絶縁層に形成された孔内に半田を充填し
て形成した多層プリント配線板。この場合、導電性ペー
ストを孔内に充填したものに比較して、IVHを形成す
る際に導電性ペストの加熱架橋工程や離型フィルムの貼
付、剥離工程が不要になり、製造工程が簡略化できる。
また、IVHの抵抗率が低くなり、プリント配線板の発
熱量が少なくなる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
2に記載の発明によれば、絶縁層を挟んで位置する導体
回路をメッキスルーホールを使用せずに、かつ導電性ペ
ーストを使用する従来法より小さな径の孔を使用して電
気的に接続でき、より高密度実装及びプリント配線板自
身のより高密度化を図ることができる。
【0050】請求項2に記載の発明によれば、ソルダー
レジスト層の形成工程が簡単になる。請求項3〜請求項
5に記載の発明によれば、導電性材料を溶融状態の微小
な粒子の状態で絶縁基板に形成された孔に向かって噴射
して該孔に導電性材料を充填する。従って、導電性ペー
ストを使用する場合と異なり、口径に比較して長さが長
い微細な孔に対しても、粒子径を調整することにより適
正量の導電性材料を簡単に充填できる。
【0051】請求項4に記載の発明によれば、導電性材
料が半田合金のため、溶融状態の微小な粒子の状態で噴
射し易くなる。請求項5に記載の発明によれば、溶融状
態で噴射されて孔内に到達した半田が固化せず、孔の口
径に比較して小さな半田の溶融粒子同士が孔内で一体と
なって隙間のない半田層を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の製造工程を示す模式断面
図。
【図2】 穴内での半田の状態を示す模式断面図。
【図3】 メタルジェット装置の模式断面図。
【図4】 第2の実施の形態の製造工程を示す模式断面
図。
【図5】 別の実施の形態の製造工程を示す模式断面
図。
【図6】 従来のプリント配線板の製造工程を示す模式
断面図。
【図7】 別のプリント配線板の製造工程を示す模式断
面図。
【符号の説明】
1…プリント配線板、2…絶縁層としての基材、3a〜
3f…導体回路、4…孔、5…導電性材料としての半
田、6…ソルダーレジスト層、13…金属箔としての銅
箔、14…絶縁基板としての片面銅張り積層板、21…
多層プリント配線板、23…絶縁基板としての両面銅張
り積層板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 雅也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 川澄 一仁 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 5E317 AA24 BB02 BB18 CC15 CC25 CD21 CD25 CD32 CD36 GG14 GG16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層の両面に存在する導体回路の対向
    面間において該絶縁層に孔を形成し、かつ該孔に充填さ
    れた半田により両導体回路同士を電気的に接続したプリ
    ント配線板。
  2. 【請求項2】 プリント配線板の表面に形成された導体
    回路と、他の面に形成された導体回路との対向面間にお
    いて両導体回路間に存在する絶縁層に孔を形成し、かつ
    該孔に充填された半田により両導体回路同士を電気的に
    接続し、表面にソルダーレジスト層を形成したプリント
    配線板。
  3. 【請求項3】 絶縁基板の片面に導体回路を構成する金
    属箔が存在する状態でレーザーにより前記金属箔と対応
    する位置において前記絶縁基板に孔あけを行い、次に導
    電性材料を溶融状態の微小な粒子の状態で前記孔に向か
    って噴射して該孔に導電性材料を充填し、絶縁層を挟ん
    で存在する導体回路を前記充填された導電性材料の両端
    部と接触する状態に形成して該導体回路同士を孔に充填
    された導電性材料で電気的に接続された状態とするプリ
    ント配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記導電性材料を半田合金とした請求項
    3に記載のプリント配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記半田合金を溶融状態で孔に向かって
    噴射する際、前記絶縁基板の少なくとも半田の充填箇所
    の温度を半田合金の融点以上の温度に保持する請求項4
    に記載のプリント配線板の製造方法。
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