JP2000242478A - 実行可能性判定装置およびその方法 - Google Patents

実行可能性判定装置およびその方法

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JP2000242478A
JP2000242478A JP11035575A JP3557599A JP2000242478A JP 2000242478 A JP2000242478 A JP 2000242478A JP 11035575 A JP11035575 A JP 11035575A JP 3557599 A JP3557599 A JP 3557599A JP 2000242478 A JP2000242478 A JP 2000242478A
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Ryusuke Mamada
隆介 間々田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 並列実行可能な複数のジョブを含む処理フロ
ーの実行可能性を判定し、その処理を実現するプログラ
ムの作成を補助する。 【解決手段】 コンパイラ2は、PERT図により定義
され、複数の並列実行可能なジョブを含む処理フローの
ネットワークを、所定の規則に従って順次、単純化し、
ジョブそれぞれが、他のいずれのジョブからの処理結果
を受けて起動し、処理を行うかを判定する。さらに、コ
ンパイラ2は、単純化の課程で、ループ等、処理フロー
を実行不可能にするパターンがネットワークに現れた場
合、処理フローが実行不可能性であると判定し、ユーザ
に示す。コンパイラ2は、処理フローが実行可能である
場合、処理フロー内のジョブそれぞれの処理を、他のジ
ョブの処理と同期して実現するプログラムを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分散コンピュータシス
テムにおいて並列的に実行可能な複数の処理の実行可能
性を判定し、これらの処理を実現するプログラムを作成
するコンパイラ装置およびその方法に関する。特定的に
は、本発明は、PERT(Program Evaluation and Revi
ew Technique)法により記述された並列的に実行可能な
複数の処理の実行可能性を判定し、その処理を実現する
プログラムを作成するコンパイラ装置およびその方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、「技術者のためのPERT入
門」(文献1;鈴木徳太郎著、1980年5月28日、
(社)日本能率協会刊)および「工程管理(新版)」
(文献2:通商産業省産業構造審議会管理部会編著・全
日本能率連盟著、1972年8月30日、日刊工業新聞
社刊)は、プロジェクト管理のためにPERT図を用い
る方法を開示する。
【0003】また、特開平5−216643号公報、特
開平8−6816号公報、特開平7−295855号公
報、特開平6−161773号公報(文献3〜6)等、
多くの文献が、並列的に実行されるプログラムを作成す
る方法を開示する。
【0004】また、日本電気株式会社は、この種の製品
として「ESMPRO/JMSS」を販売している。こ
のESMPRO/JMSSにおいては、処理フローをP
ERT図を用いたGUI操作で定義することができるよ
うにしてある。
【0005】複数ジョブの並列実行および実行の待ち合
わせ等を明示的に定義することができるので、条件分岐
等の新たな概念を導入し、処理ノード間の同期方法を決
めておけば、PERT図は、C等の手続き型のプログラ
ミング言語によると定義が難しい並列実行される複数の
ジョブを含む処理を定義するために適している。
【0006】しかしながら、従来から処理フローを定義
するために用いられていたフローチャートとPERT図
とでは、後者においては、「並列実行」および「待ち合
わせ」という概念が定義されるのに対し、前者において
はこれらの概念が定義されないという点で異なるので、
PERT図で定義された処理フローを、フローチャート
で定義される処理フローの記述に向いた手続き型プログ
ラミング言語で記述することは難しい。また、より広汎
な処理フローの定義に用いるために、PERT図におい
て、本来は使用を禁じられていた条件分岐の使用を許す
と、さらに、PERT図により定義されたジョブの定義
を、手続き型のプログラミング言語で表現することは、
さらに困難になる。この困難さは、処理の規模が大きく
なればなるほど、処理の流れ(処理フロー)が複雑にな
ればなるほど顕著になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みてなされたものであり、PERT図
あるいはこれに類する方法により定義された処理の実行
可能性を判定することができ、定義した処理を実現する
プログラムの作成を補助することができる実行可能判定
装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、並列的に実行されうる複
数のジョブを含み、PERT図あるいはこれに類する形
式で定義される処理を、手続き型のプログラミング言語
で記述可能か否かを判定し、記述不可能である場合に
は、その理由を指摘して、上記処理を実現するプログラ
ムの作成を補助する実行可能性判定装置およびその方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を達成するための手段】[実行可能性判定装置]
上記目的を達成するために、本発明にかかる実行可能性
判定装置は、並列実行されうる1つ以上のジョブを含む
処理フローの実行可能性を判定する実行可能判定装置で
あって、前記ジョブそれぞれは、1つ以上の前段階のジ
ョブの処理結果を受けると起動し、前記処理フローに含
まれる1つ以上のジョブそれぞれを、PERT形式のネ
ットワークのノードそれぞれとして表した場合に、前記
ネットワークを所定の規則(縮約規則)に従って順次、
単純化(縮約処理)する縮約手段と、前記ネットワーク
において、さらに縮約され得ない部分のノード間に所定
の接続関係が生じている場合に、前記処理フローが実行
不可能であると判定する実行可能性判定手段とを有す
る。
【0010】好適には、ネットワークが順次、縮約処理
されるたびに、前記ネットワークにおいて、さらに縮約
され得ない部分を構成するノードに対応するジョブが、
前段階のジョブのいずれから処理結果を受けると起動す
るか(起動ジョブ)を順次、決定する起動ジョブ決定手
段を有する。
【0011】好適には、前記縮約規則は、前記PERT
形式のネットワークを、位相幾何学において等しい単純
な形に変換する規則を含む。
【0012】好適には、前記処理フローには、前記ジョ
ブとして条件分岐が含まれることがあり、前記縮約規則
は、起動ジョブが1以上であって、1つ以上の次段階の
ジョブに処理結果を出力する第1のジョブと、前記第1
のジョブの処理結果のみを受けて起動し、1つの次段階
のジョブだけに処理結果を出力する第2のジョブと、前
記第2のジョブの処理結果のみで起動し、1つ以上の次
段階のジョブに処理結果を出力する第3のジョブとがあ
る場合に、前記PERT形式のネットワークにおいて、
前記第2のジョブに対応するノードを取り除いて、前記
第1のジョブに対応するノードと前記第3のジョブに対
応するノードとを直接、接続する第1の規則と、起動ジ
ョブが1以上であって、1つの次段階のジョブだけに処
理結果を出力する第4のジョブと、前記第4のジョブの
処理結果のみを受けて起動し、次段階のジョブに処理結
果を出力しない第5のジョブとがある場合に、前記ネッ
トワークにおいて、前記第5のジョブに対応するノード
を取り除く第2の縮約規則と、前記第1のジョブ(第6
のジョブ)と、前記第6のジョブの複数の処理結果の全
てを受けて起動する前記第3のジョブ(第7のジョブ)
とがある場合に、前記ネットワークにおいて、前記第6
のジョブから前記第7のジョブへ出力される複数の処理
結果を1つにまとめる第3の縮約規則と、条件分岐を示
す第8のジョブと、前記第8のジョブの全ての条件分岐
の結果を受けて起動する前記第3のジョブ(第9のジョ
ブ)がある場合に、前記ネットワークにおいて、前記第
8のジョブに対応するノードを前記第4のジョブ対応す
るノードに変換し、前記第9のジョブに対応するノード
を、前記第8のジョブを変換した結果として得られた前
記第4のジョブの処理結果を受けて起動する前記第3の
ジョブに対応するノードに変換する4の縮約規則と、2
つの処理結果を出力する前記第1のジョブ(第10のジ
ョブ)と、前記第10のジョブの処理結果の一方を受け
て起動し、2つの処理結果を出力する前記第3のジョブ
(第11のジョブ)と、前記第10のジョブの処理結果
の他方、および、前記第11のジョブの処理結果の一方
のみを受けて起動する前記第4のジョブ(第12のジョ
ブ)と、前記第11のジョブの処理結果の他方、およ
び、前記第12のジョブの処理結果のみを受けて起動す
る前記第1のジョブ(第13のジョブ)がある場合に、
前記ネットワークにおいて、前記第11のジョブに対応
するノードを取り除き、前記第13のジョブに対応する
ノードを、前記第10のジョブの処理結果のいずれか、
および、前記11の処理結果を受けて起動する前記第1
のジョブに対応するノードに変換する第5の縮約規則と
を含む。
【0013】好適には、前記所定の接続関係は、前記ネ
ットワークにおいて、前記ノード間に処理上のループが
生じていることを示す第1の接続関係を含む。
【0014】好適には、前記処理フローには、前記ジョ
ブとして条件分岐が含まれることがあり、前記所定の接
続関係には、前記ネットワークにおいて、条件分岐のい
ずれかの条件により分岐した後に並列実行される複数の
ジョブの処理結果と、この条件分岐の他の条件により分
岐した後に実行される1つ以上のジョブの処理結果とを
受けて起動するジョブがあることを示す第2の接続関係
と、並列実行される複数の条件分岐のいずれかにより実
行されるジョブの処理結果と、前記複数の分岐条件の他
のいずれかにより実行されるジョブの処理結果とを受け
て起動するジョブがあることを示す第3の接続関係とを
含む。
【0015】[実行可能性判定装置の作用]本発明に掛
かる実行可能性判定装置は、PERT図の形式で、ある
いは、PERT図の内容を示す表等のこれに類する形式
で定義され、条件分岐および並列実行されうる複数のジ
ョブを含む処理フローが、一般的な手続き型のプログラ
ミング言語あるいはフローチャートで記述できるか否か
(実行可能性)を判定する。最初のジョブを除いて、処
理フローに含まれるジョブそれぞれは、処理に必要な全
てのデータを、その前の段階の処理を行う1つ以上のジ
ョブの処理結果として受け取り、処理に必要な全てのデ
ータが揃った後に始めて起動する。本発明にかかる実行
可能性判定装置は、この処理フローが実行できない場合
には、その事実および理由を利用者に示し、上記処理フ
ローを実現するプログラム作成を補助する。
【0016】[縮約手段]手続き型のプログラミング言
語あるいはフローチャートよりも、表形式やPERT図
形式の方が、多くの並列に処理されるジョブを含む大規
模で複雑な処理フローを定義しやすい。縮約手段は、複
数の並列実行されうるジョブを含み、例えば表形式で定
義された処理フローを、ジョブそれぞれをノードとする
PERT図形式のネットワークで表現した場合に、この
ネットワークに対して、順次、例えば、位相幾何学的に
同等な、より単純なネットワークに変換するための規
則、および、ネットワークにおいて条件分岐を含む部分
を、より単純なネットワークに変換する規則(縮約規則
1〜5のいずれか)を適用して単純化(縮約)してゆ
く。
【0017】[実行可能性判定手段]縮約手段が順次、
ネットワークを縮約するたびに、実行可能性判定手段
は、ネットワークにおいてループ等、処理フローを実行
不可能とする接続関係が生じているか否かをチェックす
る。実行可能性判断手段は、処理フローを実行不可能と
する接続関係が生じている場合には、処理フローを実行
不可能であると判断し、処理フローが実行不可能である
旨と、処理フローのどの部分に、どのような不具合が生
じているかをユーザに対して表示する。反対に、ネット
ワーク全体に対する縮約が終了した時点で、ネットワー
クのいずれの部分にも処理フローを実行不可能とする接
続関係が生じていない場合には、実行可能性判定手段
は、処理フローを実行可能と判断する。
【0018】[起動ジョブ決定手段]ネットワークにお
いて縮約が完了した部分に含まれるジョブについては、
他のいずれのジョブから処理結果を受けた場合に起動す
るかが確定する。起動ジョブ決定手段は、ネットワーク
において、縮約が完了した部分に含まれるジョブ(処理
フローにおいて最初に実行されるジョブを除く)それぞ
れが、他のいずれの処理結果を受けた場合に起動するか
を決定し、各ジョブの起動条件を明確にし、手続き型言
語によるプログラミングを補助する。
【0019】[実行可能性判定方法]また、本発明にか
かる実行可能性判定方法は、並列実行されうる1つ以上
のジョブを含む処理フローの実行可能性を判定する実行
可能判定方法であって、前記ジョブそれぞれは、1つ以
上の前段階のジョブの処理結果を受けると起動し、前記
処理フローに含まれる1つ以上のジョブそれぞれを、P
ERT形式のネットワークのノードそれぞれとして表し
た場合に、前記ネットワークを所定の規則(縮約規則)
に従って順次、単純化(縮約処理)し、前記ネットワー
クにおいて、さらに縮約され得ない部分のノード間に所
定の接続関係が生じている場合に、前記処理フローが実
行不可能であると判定する。
【0020】[記録媒体]また、本発明にかかる記録媒
体は、並列実行されうる1つ以上のジョブを含む処理フ
ローの実行可能性を判定する実行可能判定装置におい
て、前記ジョブそれぞれは、1つ以上の前段階のジョブ
の処理結果を受けると起動し、前記処理フローに含まれ
る1つ以上のジョブそれぞれを、PERT形式のネット
ワークのノードそれぞれとして表した場合に、前記ネッ
トワークを所定の規則(縮約規則)に従って順次、単純
化(縮約処理)する縮約ステップと、前記ネットワーク
において、さらに縮約され得ない部分のノード間に所定
の接続関係が生じている場合に、前記処理フローが実行
不可能であると判定する実行可能性判定ステップとを実
行させるプログラムを記録する。
【0021】
【発明の実施の形態】[PERT図による処理フローの
定義]図1は、PERT図を用いて定義される処理フロ
ーを例示する図である。まず、本発明の理解をより容易
にするために、複数の並列実行可能なジョブを含む処理
の流れ(処理フロー)を、PERT図を用いていかに定
義するかを説明する。PERT図は、上述したように、
プロジェクト管理の手段として従来から用いられてきた
が、図1に例示するように、処理フローを、各ジョブを
ノードとするネットワークの形式で表すと、システムが
行う定型業務等の処理の定義にも応用することができ
る。
【0022】さらに、分散コンピュータ間の同期の方法
を定義すると、PERT図を、分散コンピュータが協調
して行う大規模な処理の定義にも応用することができ
る。つまり、PERT図は、例えば、複数のサーバーを
含む分散コンピュータシステムのバックアップ作業を、
ソフトウェアの配布作業等と組み合わせて行うような処
理の定義にも適性がある。
【0023】[PERT図による処理フローの定義例]
以下、PERT図を用いた処理フローの定義を、具体例
を挙げて説明する。
【0024】[並列実行・待ち合わせ]図2は、PER
T図により定義された処理フローにおける並列実行およ
び待ち合わせを例示する図である。図2に例示するよう
に処理フローが定義されている場合、ジョブ1〜4は並
列実行され、ジョブ100に到達するまでの間、点線で
示す各処理は非同期に行われる。このように、並列的、
非同期的に実行される複数のジョブは、並列実行ジョブ
と呼ばれる。
【0025】このような並列実行ジョブの概念は、従来
のフローチャートおよび手続き型プログラミング言語に
おいてはない。並列実行される複数のジョブを記述する
ためには、それらのジョブが、マルチタスク処理を実現
している処理系においては、互いに独立して並列に実行
されうるジョブであることを明示的に記述しなければな
らない。手続き型プログラミング言語において、この明
示的な記述を行うには、異なるスレッドに割り振る等の
指示が必要となり、この指示を手続き型プログラミング
言語を用いて簡潔に記述することは、ユーザにとって容
易なことではない。
【0026】また、図2に例示する処理フローにおいて
は、その前段階までの全てのジョブが完了し、ジョブ1
00が、前段階の全てのジョブの処理結果を受け取るこ
とができるようにならなければ、起動されず、実行され
ない。処理フローにおけるこのような状態は、待ち合わ
せと呼ばれる。
【0027】待ち合わせを、手続き型プログラミング言
語あるいはスクリプト言語で表現するためには、IF文
などの条件文でを用いるが普通である。しかしながらP
ERT図はプロジェクト管理の手段であったため、ある
ジョブに着目した場合、そのジョブの前の段階までの全
てのジョブの処理が終了してから、始めてそのジョブの
処理が実行されることが、暗黙の了解となっている。P
ERT図は、手続き型プログラミング言語等と異なり、
このような並列実行と待ち合わせを記述するに適してい
る。
【0028】[条件分岐・無条件合流]図3は、PER
T図により定義され、条件分岐、並列実行および待ち合
わせの組み合わせを含む処理フローを例示する図であ
る。PERT図においては、従来、条件分岐は許されて
いなかった。その理由は、PERT図は、不確定要素を
含むプロジェクト管理は本来、許されないはずだからで
ある。しかしながら、コンピューターシステムの処理フ
ローを定義するためには、実行エラーやシステム異常等
に起因する不確定要素は、必ず考慮されなければならな
いので、図3に例示する条件分岐は必要な概念である。
さらに、条件分岐を許すことによって、非常に広汎な処
理フローを定義できるようになる。なお、条件分岐によ
り分かれた処理の流れは、必ず合流するように定義され
る。また、PERT図における終点はプロジェクトの完
成を意味するので、条件分岐の後に、終点以外の点で、
処理の流れを中断するように処理フローを定義すること
は許されない。
【0029】[条件分岐・並列実行・待ち合わせの組み
合わせ]図4は、PERT図により定義され、条件分
岐、並列実行および待ち合わせの組み合わせを含む複雑
な処理フローを例示する図である。また、図3に例示す
るように、PERT図においては、条件分岐、並列実行
および待ち合わせを組み合わせることも可能であること
は言うまでもない。PERT図は、手続き型プログラミ
ング言語に比べ、図3に例示した処理フローも、非常に
簡単に定義することができる。
【0030】さらに、処理フローが、図4に例示するよ
うにさらに複雑になると、手続き型プログラミング言語
による記述は、さらに困難となる。しかしながら、設計
者が、図4を見て処理フローを追うことにさほどの困難
はなく、PERT図を用いて処理フローを定義すること
にメリットがあることがわかる。本発明は、このよう
に、多くのメリットを有するPERT図を用いて定義し
た処理フローを、コンピュータが実行可能なプログラム
として実現するために好適な環境を提供する。
【0031】[コンピュータ1]図5は、本発明にかか
る実行可能性判定方法を実現するコンピュータ1の構成
を示す図である。図5に示すように、コンピュータ1
は、汎用マイクロプロセッサ、メモリおよびこれらの周
辺回路等(いずれも図示せず)を含むCPU10、CR
TあるいはLCD等の表示装置12、キーボード140
およびマウス142等を含む入力装置14、および、H
DD、FDD、MOD等の記憶装置16から構成され
る。つまり、コンピュータ1は、一般的なコンピュータ
の構成をとる。コンピュータ1は、これらの構成部分に
より、オペレーティングシステム(OS)およびコンパ
イラ2(図6を参照して後述する)等のソフトウェアを
実行する。
【0032】図6は、本発明にかかる実行可能性判定方
法を実現するコンパイラ2の構成を示す図である。図6
に示すように、コンパイラ2は、コマンドライン作成部
202、誤り検査部204、被参照検出部206、縮約
部208およびプログラム作成部210から構成され
る。コンパイラ2は、これらの構成部分により、PER
T図により定義されうる処理フローの実行可能性を判定
し、処理フローが実行可能である場合には、この処理フ
ローをコンピュータにおいて実行するプログラムを、手
続き型プログラミング言語(C等)を用いて作成し、処
理フローが実行不可能である場合には、その旨および実
行不可能の原因をユーザに対して表示する。
【0033】[コマンドライン作成部202]図7は、
コマンドライン作成部202(図6)が、表示装置12
(図5)に表示するコマンドライン入力用のGUI(Gra
phical User Interface)画像、および、GUI画像の各
行(ID0〜ID9)に対して入力されたコマンドライ
ンを例示する図である。図8は、図7に示した表の各行
に対応するジョブID0〜ID9を含む処理フローを、
PERT図の形式で示す図である。以下、特記なき場合
には、図7,8に示す処理フローを具体例として説明す
る。
【0034】コマンドライン作成部202は、表示装置
12に、図7に例示するコマンドライン入力用の表を示
すGUI画像を表示する。ユーザが、表示装置12に表
示されたGUI画像に対して、入力装置14を用いて、
図7に例示する表の各行(ID0〜ID9;1行が1つ
のジョブに対応する)に必要事項を入力すると、コマン
ドライン作成部202は、入力されたコマンドラインを
記憶装置16等に記憶する。図7に例示した表形式のコ
マンドラインの各行に対応するジョブをノードとし、こ
れらのジョブを含む処理フローをPERT図を用いて定
義すると、図8に例示するネットワークを得ることがで
きる。
【0035】[誤り検査部204]誤り検査部204
は、コマンドライン作成部202が受け入れたコマンド
ライン(図7)を1行ずつ読み出し、各行に、例えば、
数値を入力すべき項目に文字が入力されているといった
誤りが生じていないかを検査する。コマンドライン作成
部202は、コマンドラインに誤りが生じている場合に
は、エラーメッセージを表示装置12に表示してユーザ
に誤りの訂正を要求する。
【0036】[被参照検出部206]被参照検出部20
6は、図7に例示した表の各行が、他のいずれの行から
参照されているかを検索し、各行の被参照数の初期値を
求める。つまり、被参照検出部206は、表の各行に対
応する各ジョブが、他のいずれのジョブから参照されて
いるかを検索し、各ジョブの被参照数を求める。
【0037】図9は、図8に示した処理フローに含まれ
る各ジョブID1〜ID9それぞれの被参照数(マジッ
クナンバー)の初期値を示す図である。被参照数を求め
る方法について、図9をさらに参照して説明する。被参
照検出部206は、図7に例示した表の各行(ID0〜
ID9)に対応するジョブ(図8)それぞれが、他のい
ずれのジョブから処理結果を受け取ると起動するかを検
索し、ジョブそれぞれが受け取る処理結果の数を、ジョ
ブそれぞれの被参照数(マジックナンバー)の初期値と
する。
【0038】つまり、図9に示すように、行ID0〜I
D9それぞれに対応するジョブID0〜ID9の内、ジ
ョブID0については被参照数(マジックナンバー)は
定義されない。また、ジョブID1はジョブID0だけ
に参照され、ジョブID2,ID3,ID5はそれぞれ
ジョブIDIだけに参照され、ジョブID6はジョブI
D5だけに参照され、ジョブID7はジョブID6だけ
に参照される。これらのジョブの接続関係は、これ以上
単純にならないので、被参照検出部206は、これらの
ジョブID1〜ID3,ID5〜ID7の被参照数(マ
ジックナンバー)を1と求める。また、ジョブID4は
ジョブID2,ID3から参照され、ジョブID8はジ
ョブID6,ID7から参照され、ジョブID9はジョ
ブID4,ID8から参照されるので、被参照検出部2
06は、これらのジョブID4,ID8,ID9の参照
数の初期値を2と求める。
【0039】[縮約部208]しかしながら、図9に
「?」を付して示すように、ジョブが条件分岐からの経
路から参照される場合、実際にそのジョブが起動可能と
なる条件は、被参照回数よりも少なくなる。
【0040】また、当該ジョブの直前のジョブが条件分
岐であり、その真・偽両方の経路から参照される場合、
被参照数(マジックナンバー)は明確となるはずである
が、経路が複雑化すると、実際には、当該ジョブの前後
関係だけからでは、被参照数を明確化できないことがあ
る。例えば、図9において、ジョブID4,ID8は、
ともに、被参照数(マジックナンバー)の初期値が2で
あるが、これらのジョブを参照する経路が、2つのジョ
ブの並行実行からのものか、あるいは、条件分岐の真・
偽の両方からのものかは、直前のジョブだけからでは判
断できない。
【0041】従って、被参照検出部206が被参照数
(マジックナンバー)の初期値を求めた時点では、ジョ
ブID4,ID8,ID9の被参照数(マジックナンバ
ー)は最終的な値とはなりえない。そこで、縮約部20
8(図6)は、以下に示すネットワークに一般的に適用
可能な縮約規則1〜5を、図9に示した処理フローのネ
ットワークに適用して順次、ネットワークの単純化(縮
約)を行い、それ以上、縮約できなくなったとき(具体
的には、下記縮約規則4(図10(C))を適用する段
階になったときに)、それまでに求められた被参照数
(マジックナンバー)から1を減じて、ジョブID4,
ID8,ID9それぞれの最終的な被参照数(マジック
ナンバー)を確定する。
【0042】図10(A)〜(E)はそれぞれ、図6に
示した縮約部208が、PERT図が定義する処理フロ
ーの単純化(縮約)に用いる縮約規則1〜5を示す図で
ある。以下、図10を参照して、縮約規則1〜5を説明
する。
【0043】[縮約規則1]図10(A)に示すよう
に、縮約規則1によれば、1つ以上のジョブの処理結果
を受けて起動し、1つ以上の次段階のジョブに処理結果
を出力するジョブA、ジョブAの処理結果のみを受けて
起動し、1つの処理結果だけを出力するジョブBと、ジ
ョブBの処理結果のみを受けて起動し、1つ以上の次段
階のジョブに処理結果を出力するジョブCとがある場合
に、ネットワークからジョブBに対応するノードが取り
除かれ、ジョブAに対応するノードとジョブCに対応す
るノードとが直接、接続される。この縮約規則1は、ネ
ットワークを位相幾何学的に等しく、単純にするという
意味合いを有している。
【0044】[縮約規則2]図10(B)に示すよう
に、縮約規則2によれば、1つ以上のジョブの処理結果
を受けて起動し、1つの次段階のジョブだけに処理結果
を出力するジョブAと、ジョブAの処理結果のみを受け
て起動し、次段階のジョブに処理結果を出力しないジョ
ブB(図8,9のジョブID9に対応)とがある場合
に、ネットワークにおいて、ジョブBに対応するノード
が取り除かれる。この縮約規則2は、ネットワークを、
位相幾何学的な等しさを保ったまま、単純化するという
意味合いを有する。
【0045】[縮約規則3]図10(C)に示すよう
に、縮約規則3によれば、1つ以上の前段階のジョブの
処理結果を受けて起動し、複数の次段階のジョブに処理
結果を出力するジョブA(縮約規則1のジョブAと同
じ)、このジョブAの複数の処理結果の全てを受けて起
動し、1つ以上の次段階のジョブに処理結果を出力する
ジョブC(縮約規則1のジョブAと同じ)とがある場合
に、ネットワークにおいて、ジョブAに対応するノード
からジョブCに対応するノードへ出力される複数の処理
結果が1つにまとめる。この縮約規則3は、ジョブへの
複数の参照が、並列実行の待ち合わせであることを判定
し、さらに縮約可能なネットワークに変換するという意
味合いを有している。
【0046】[縮約規則4]図10(D)に示すよう
に、縮約規則4によれば、条件分岐を示すジョブAと、
ジョブAによる分岐の処理結果の全てを受けて起動し、
1つ以上のジョブに処理結果を出力するジョブC(縮約
規則1におけるジョブCと同じ)とがある場合に、ネッ
トワークにおいて、ジョブAは、1つ以上の前段階のジ
ョブから処理結果を受けて起動し、1つの次段階のジョ
ブに対して処理結果を出力し、条件分岐しないジョブA
(縮約規則2におけるジョブAと同じ)に対応するノー
ドに変換される。また、ジョブCに対応するノードは、
変換後のジョブAの処理結果のみを受けて起動し、1つ
以上の次段階のジョブに処理結果を出力するジョブCに
対応するノードに変換される。この縮約規則4は、ジョ
ブへの複数の参照が条件分岐の合流であることを判定
し、さらに縮約可能なネットワークに変換するという意
味合いを有している。
【0047】[縮約規則5]図10(E)に示すよう
に、縮約規則Eによると、前段階の1つ以上のジョブの
処理結果を受けて起動し、2つの処理結果を出力するジ
ョブA(縮約規則1におけるジョブAに同じ)と、この
ジョブAの処理結果の一方を受けて起動し、2つの処理
結果を出力するジョブB(縮約規則1におけるジョブC
に同じ)と、ジョブAの処理結果の他方、および、ジョ
ブBの処理結果の一方のみを受けて起動するジョブC
(縮約規則2におけるジョブAと同じ)と、ジョブBの
処理結果の他方、および、ジョブCの処理結果のみを受
けて起動し、1つ以上の次段階のジョブに処理結果を出
力するジョブDがある場合に、ネットワークにおいて、
ジョブBに対応するノードは取り除かれ、ジョブDに対
応するノードが、ジョブAの処理結果のいずれか、およ
び、ジョブCの処理結果を受けて起動し、1つ以上の次
段階のジョブに処理結果を出力するジョブDに変換さ
れ、ジョブCが、ジョブAの2つの処理結果を受けて起
動し、ジョブDに対してのみ1つの処理結果を出力する
ジョブCに変換される。
【0048】なお、縮約規則5は、縮約部208(図
6)の処理において必須ではあるが、例外的な規定であ
り、縮約規則1〜4を用いた縮約の過程で、図10
(E)に示す特殊な接続関係を処理するために用いられ
る。図10(E)に示す接続関係は、位相幾何学的にそ
れ以上単純にすることが不可能なため、縮約規則5を用
いることにより、縮約の進行が促進される。
【0049】図11〜14は、縮約部208(図6)に
よる縮約処理を、図8,9に示した処理フローを具体例
にして示す図である。以下、図11〜14をさらに参照
して、縮約部208による縮約処理を、図8,9に例示
した場合について具体的に説明する。
【0050】まず、図9に示したネットワークのジョブ
ID1〜ID4の間に縮約規則1を適用し、ジョブID
1〜ID6の間に縮約規則1を適用すると、図11に示
すネットワークを得ることができる。この段階で、ジョ
ブID1〜ID4の間は、縮約規則3を用いる以外、こ
れ以上、縮約できないので、ジョブID4の被参照数
(マジックナンバー)は2に確定する。
【0051】図11に示すネットワークのジョブID1
〜ID4の間に縮約規則3を適用し、ジョブID6〜I
D8の間に縮約規則4を適用すると、図12に示すネッ
トワークを得ることができ、ID8の被参照数(マジッ
クナンバー)は1に確定する。
【0052】図12に示すネットワークに、さらに縮約
規則1を適用すると、図13に示すネットワークを得る
ことができ、ID9の被参照数(マジックナンバー)は
2に確定し、さらにこのネットワークに、縮約規則3を
適用すると図14のネットワークを得て、縮約が終了す
る。
【0053】[実行可能性の判定]図15(A)〜
(D)は、それぞれ処理フローを示すネットワークにお
いて、実行不可能と判断される接続関係を例示する図で
ある。また、縮約部208は、ここまで説明した縮約の
仮定において、ネットワークにおいてそれ以上単純化さ
れ得ない部分に、図11(A)〜(D)に示す処理フロ
ーの実現を不可能にする接続関係(ループ1,2、合流
前の待ち合わせ1,2)が生じた場合に、その処理フロ
ーが実行不可能であると判断し、処理フローが実現不可
能である旨、実行不可能と判断されたネットワークの部
分およびその理由を、エラーメッセージとして表示装置
12(図5)に表示する。
【0054】図15(A),(B)に示すループ1,2
が生じると、処理はこのループから先に進まなくなる可
能性があるので、ノード間の接続関係にループが生じた
場合に、実行不可能と判断することは当然である。ま
た、図15(C),(D)に示した合流前の待ち合わせ
が生じた場合に実行不可能と判断するのは、条件分岐の
結果により、円を付して示すジョブへの参照数が不確定
となるため、次のジョブの被参照数(マジックナンバ
ー)を一意に確定できず、ジョブを正しく実行できなく
なるからである。なお、実行不可能と判断するネットワ
ーク内の接続関係は、図15(A)〜(D)に限定され
ず、ユーザが独自に定義できるようにしてもよい。
【0055】[プログラム作成部210]図16は、図
8に例示したジョブID0〜ID9それぞれに対応づけ
られる仮想ジョブ実行装置3を例示する図である。プロ
グラム作成部210は、縮約部208において、実行不
可能と判断されなかった処理フローに含まれるジョブそ
れぞれを、縮約部208が求めた被参照数(マジックナ
ンバー)を用いて、図16に示す仮想ジョブ実行装置3
に置換する。プログラム作成部210は、さらに、各ジ
ョブに対応する仮想ジョブ実行装置3を実現するプログ
ラムを、手続き型のプログラム言語により作成し、記憶
装置16等に記録する。
【0056】仮想ジョブ実行装置3は、前段階のジョブ
から、この仮想ジョブ実行装置3に対応するジョブが処
理を行うために必要な処理結果の全てが入力されると、
仮想ジョブ実行装置3として定義されている処理を実行
し、次段階のジョブに対応する仮想ジョブ実行装置3に
処理結果を出力する。図16に示すように、その仮想ジ
ョブ実行装置3に対応するジョブが、複数の前段階のジ
ョブが並列的に実行され、これらのジョブの実行結果の
全てを受けて始めて起動する場合には、仮想ジョブ実行
装置3に入力される処理結果(IN)は複数になり、入
力される前段階のジョブの処理結果の数が、縮約部20
8の処理により確定した被参照数(マジックナンバー)
に達するまでは、仮想ジョブ実行装置3は処理を開始し
ない。
【0057】また、図16に示すように、条件分岐を行
う場合には、仮想ジョブ実行装置3は、前のジョブから
受けた処理結果が条件に合う場合と、条件に合わない場
合とで、いずれのジョブに処理結果を出力するかを分け
ることができる(OUT TRUE/OUT FALS
E)。このように仮想ジョブ実行装置3を構成すること
により、処理フローにおける待ち合わせ等の制御を実現
することができる。
【0058】[コンパイラ2の動作]図17は、図6に
示したコンパイラ2の処理(S10)を示すフローチャ
ートである。以下、図17をさらに参照して、コンパイ
ラ2(図6)の動作を説明する。
【0059】図17に示すように、ステップ100(S
100)において、コマンドライン作成部202(図
6)は、表示装置12に、コマンドライン入力用の表を
示すGUI画像(図7参照)を表示し、ユーザが、GU
I画像に対して必要事項を入力すると、コマンドライン
作成部202は、入力されたコマンドラインを記憶装置
6等に記憶する。
【0060】ステップ102(S102)において、誤
り検査部204は、コマンドライン作成部202が受け
入れたコマンドライン(図7参照)を1行ずつ読み出
し、各行に誤りが生じていないかを検査する。
【0061】ステップ104(S104)において、被
参照検出部206は、コマンドラインの各行(図7参
照)が、他のいずれの行から参照されているかを検索
し、各行の被参照数(マジックナンバー)の初期値を求
める(図8,9参照)。
【0062】ステップ106(S106)において、縮
約部208(図6)は、ネットワーク(図8,9参照)
に対して、縮約規則1〜5を適用して、順次、単純化
(縮約)し、全てのジョブの被参照数(マジックナンバ
ー)を確定する(図10〜図14参照)。ステップ10
8(S108)において、縮約部208は、ネットワー
クにおいてそれ以上単純化され得ない部分に、処理フロ
ーの実現を不可能にする接続関係(図15(A)〜
(D))が生じている場合には、処理フローの実現を不
可能と判断し、エラーメッセージを表示装置12(図
5)に表示して処理を終わる(S112)。これ以外の
場合には、縮約部208はS110の処理に進む。
【0063】ステップ110(S110)において、プ
ログラム作成部210は、S108の処理において、実
行不可能と判断されなかった処理フローに含まれるジョ
ブそれぞれを、S106の処理において確定した各ジョ
ブの被参照数(マジックナンバー)を用いて仮想ジョブ
実行装置3(図16)に置換し、各ジョブに対応する仮
想ジョブ実行装置3を実現するプログラムを、手続き型
のプログラム言語により作成し、記憶装置16等に記録
する。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる実
行可能性判定装置およびその方法によれば、PERT
図、あるいは、これに類する方法により定義された処理
の実行可能性を判定することができ、定義した処理を実
現するプログラムの作成を補助することができる。
【0065】また、本発明にかかる実行可能性判定装置
およびその方法によれば、並列的に実行されうる複数の
ジョブを含み、PERT図あるいはこれに類する形式で
定義される処理を、手続き型のプログラミング言語で記
述可能か否かを判定し、記述不可能である場合には、そ
の理由を指摘して、上記処理を実現するプログラムの作
成を補助することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PERT図を用いて定義される処理フローを例
示する図である。
【図2】PERT図により定義された処理フローにおけ
る並列実行および待ち合わせを例示する図である。
【図3】PERT図により定義され、条件分岐、並列実
行および待ち合わせの組み合わせを含む処理フローを例
示する図である。
【図4】PERT図により定義され、条件分岐、並列実
行および待ち合わせの組み合わせを含む複雑な処理フロ
ーを例示する図である。
【図5】本発明にかかる実行可能性判定方法を実現する
コンピュータの構成を示す図である。
【図6】本発明にかかる実行可能性判定方法を実現する
コンパイラの構成を示す図である。
【図7】コマンドライン作成部(図6)が、表示装置
(図5)に表示するコマンドライン入力用のGUI(Gra
phical User Interface)画像、および、GUI画像の各
行(ID0〜ID9)に対して入力されたコマンドライ
ンを例示する図である。
【図8】図7に示した表の各行に対応するジョブID0
〜ID9を含む処理フローを、PERT図の形式で示す
図である。
【図9】図8に示した処理フローに含まれる各ジョブI
D1〜ID9それぞれの被参照数(マジックナンバー)
の初期値を示す図である。
【図10】(A)〜(E)はそれぞれ、図6に示した縮
約部が、PERT図が定義する処理フローの単純化(縮
約)に用いる縮約規則1〜5を示す図である。
【図11】縮約部(図6)による縮約処理を、図8,9
に示した処理フローを具体例にして示す第1の図であ
る。
【図12】縮約部(図6)による縮約処理を、図8,9
に示した処理フローを具体例にして示す第2の図であ
る。
【図13】縮約部(図6)による縮約処理を、図8,9
に示した処理フローを具体例にして示す第3の図であ
る。
【図14】縮約部(図6)による縮約処理を、図8,9
に示した処理フローを具体例にして示す第4の図であ
る。
【図15】(A)〜(D)は、それぞれ処理フローを示
すネットワークにおいて、実行不可能と判断される接続
関係を例示する図である。
【図16】図8に例示したジョブID0〜ID9それぞ
れに対応づけられる仮想ジョブ実行装置を例示する図で
ある。
【図17】図6に示したコンパイラの処理(S10)を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・コンピュータ 10・・・CPU 12・・・表示装置 14・・・入力装置 140・・・キーボード 142・・・マウス 16・・・記憶装置 160・・・記録媒体 2・・・コンパイラ 202・・・コマンドライン作成部 204・・・誤り検査部 206・・・被参照検出部 208・・・縮約部 210・・・プログラム作成部 3・・・仮想ジョブ実行装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B045 GG11 5B076 DC10 DD04 DE00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】並列実行されうる1つ以上のジョブを含む
    処理フローの実行可能性を判定する実行可能判定装置で
    あって、前記ジョブそれぞれは、1つ以上の前段階のジ
    ョブの処理結果を受けると起動し、 前記処理フローに含まれる1つ以上のジョブそれぞれ
    を、PERT形式のネットワークのノードそれぞれとし
    て表した場合に、前記ネットワークを所定の規則(縮約
    規則)に従って、単純化(縮約処理)する縮約手段と、 前記縮約されたネットワークにおいて、さらに縮約され
    得ない部分のノード間に所定の接続関係が生じている場
    合に、前記処理フローが実行不可能であると判定する実
    行可能性判定手段とを有する実行可能判定装置。
  2. 【請求項2】縮約処理された前記ネットワークにおい
    て、さらに縮約され得ない部分を構成するノードに対応
    するジョブが、前段階のジョブのいずれから処理結果を
    受けると起動するか(起動ジョブ)を順次、決定する起
    動ジョブ決定手段を有する請求項1に記載の実行可能判
    定装置。
  3. 【請求項3】前記縮約規則は、前記PERT形式のネッ
    トワークを、位相幾何学において等しい単純な形に変換
    する規則を含む請求項1に記載の実行可能判定装置。
  4. 【請求項4】前記処理フローには、前記ジョブとして条
    件分岐が含まれることがあり、 前記縮約規則は、 起動ジョブが1以上であって、1つ以上の次段階のジョ
    ブに処理結果を出力する第1のジョブと、前記第1のジ
    ョブの処理結果のみを受けて起動し、1つの次段階のジ
    ョブだけに処理結果を出力する第2のジョブと、前記第
    2のジョブの処理結果のみで起動し、1つ以上の次段階
    のジョブに処理結果を出力する第3のジョブとがある場
    合に、前記PERT形式のネットワークにおいて、前記
    第2のジョブに対応するノードを取り除いて、前記第1
    のジョブに対応するノードと前記第3のジョブに対応す
    るノードとを直接、接続する第1の規則と、 起動ジョブが1以上であって、1つの次段階のジョブだ
    けに処理結果を出力する第4のジョブと、前記第4のジ
    ョブの処理結果のみを受けて起動し、次段階のジョブに
    処理結果を出力しない第5のジョブとがある場合に、前
    記ネットワークにおいて、前記第5のジョブに対応する
    ノードを取り除く第2の縮約規則と、 前記第1のジョブ(第6のジョブ)と、前記第6のジョ
    ブの複数の処理結果の全てを受けて起動する前記第1の
    ジョブ(第7のジョブ)とがある場合に、前記ネットワ
    ークにおいて、前記第6のジョブから前記第7のジョブ
    へ出力される複数の処理結果を1つにまとめる第3の縮
    約規則と、 条件分岐を示す第8のジョブと、前記第8のジョブの全
    ての条件分岐の結果を受けて起動する前記第3のジョブ
    (第9のジョブ)がある場合に、前記ネットワークにお
    いて、前記第8のジョブに対応するノードを前記第4の
    ジョブ対応するノードに変換し、前記第9のジョブに対
    応するノードを、前記第8のジョブを変換した結果とし
    て得られた前記第4のジョブの処理結果を受けて起動す
    る前記第3のジョブに対応するノードに変換する4の縮
    約規則と、 2つの処理結果を出力する前記第1のジョブ(第10の
    ジョブ)と、前記第10のジョブの処理結果の一方を受
    けて起動し、2つの処理結果を出力する前記第3のジョ
    ブ(第11のジョブ)と、前記第10のジョブの処理結
    果の他方、および、前記第11のジョブの処理結果の一
    方のみを受けて起動する前記第4のジョブ(第12のジ
    ョブ)と、前記第11のジョブの処理結果の他方、およ
    び、前記第12のジョブの処理結果のみを受けて起動す
    る前記第1のジョブ(第13のジョブ)がある場合に、
    前記ネットワークにおいて、前記第11のジョブに対応
    するノードを取り除き、前記第13のジョブに対応する
    ノードを、前記第10のジョブの処理結果のいずれか、
    および、前記11の処理結果を受けて起動する前記第1
    のジョブに対応するノードに変換する第5の縮約規則と
    を含む請求項1に記載の実行可能判定装置。
  5. 【請求項5】前記所定の接続関係は、 前記ネットワークにおいて、前記ノード間に処理上のル
    ープが生じていることを示す第1の接続関係を含む請求
    項1に記載の実行可能判定装置。
  6. 【請求項6】前記処理フローには、前記ジョブとして条
    件分岐が含まれることがあり、 前記所定の接続関係には、前記ネットワークにおいて、 条件分岐のいずれかの条件により分岐した後に並列実行
    される複数のジョブの処理結果と、この条件分岐の他の
    条件により分岐した後に実行される1つ以上のジョブの
    処理結果とを受けて起動するジョブがあることを示す第
    2の接続関係と、 並列実行される複数の条件分岐のいずれかにより実行さ
    れるジョブの処理結果と、前記複数の分岐条件の他のい
    ずれかにより実行されるジョブの処理結果とを受けて起
    動するジョブがあることを示す第3の接続関係とを含む
    請求項5に記載の実行可能判定装置。
  7. 【請求項7】並列実行されうる1つ以上のジョブを含む
    処理フローの実行可能性を判定する実行可能判定方法で
    あって、前記ジョブそれぞれは、1つ以上の前段階のジ
    ョブの処理結果を受けると起動し、 前記処理フローに含まれる1つ以上のジョブそれぞれ
    を、PERT形式のネットワークのノードそれぞれとし
    て表した場合に、前記ネットワークを所定の規則(縮約
    規則)に従って、単純化(縮約処理)し、 前記縮約されたネットワークにおいて、さらに縮約され
    得ない部分のノード間に所定の接続関係が生じている場
    合に、前記処理フローが実行不可能であると判定する実
    行可能判定方法。
  8. 【請求項8】並列実行されうる1つ以上のジョブを含む
    処理フローの実行可能性を判定する実行可能判定装置に
    おいて、前記ジョブそれぞれは、1つ以上の前段階のジ
    ョブの処理結果を受けると起動し、 前記処理フローに含まれる1つ以上のジョブそれぞれ
    を、PERT形式のネットワークのノードそれぞれとし
    て表した場合に、前記ネットワークを所定の規則(縮約
    規則)に従って順次、単純化(縮約処理)する縮約ステ
    ップと、 前記ネットワークにおいて、さらに縮約され得ない部分
    のノード間に所定の接続関係が生じている場合に、前記
    処理フローが実行不可能であると判定する実行可能性判
    定ステップとを実行させるプログラムを記録した記録媒
    体。
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