JP2000241730A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP2000241730A JP4326999A JP4326999A JP2000241730A JP 2000241730 A JP2000241730 A JP 2000241730A JP 4326999 A JP4326999 A JP 4326999A JP 4326999 A JP4326999 A JP 4326999A JP 2000241730 A JP2000241730 A JP 2000241730A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数ビームの相対的な間隔を調整することの
できる光走査装置を提供する。 【解決手段】 2本の光ビームLBA、LBBを平板ガ
ラス114に互いに異なる入射角度で入射させる。この
平板ガラス114を透過した光ビームLBA、LBB
は、主、及び副走査方向にパワーを持つ光学部材を介さ
ずに、感光体ドラム108上を主走査する。このとき、
平板ガラス114を透過した光ビームLBA,LBBの
一部を、主、及び副走査方向にパワーを持つ光学部材を
介さずに、受光素子118により検知し、光ビームLB
A,LBBの相対的な副走査位置を検出する。検出結果
に従って、平板ガラス114を主走査方向を回転軸にし
て回転させ、2本の光ビームの入射角度を変化させるこ
とにより、感光体ドラム108上のビーム間隔が光ビー
ムのライン幅の整数倍となるように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光走査装置に係
り、特に複数の光ビームにより被走査面上を走査する光
走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタ、デジタル複写機など、
光走査装置により光ビームを走査して画像を記録する画
像記録装置が普及している。
【0003】このような光走査装置では、図13に示す
ように、一つの光源300から出射された光ビームを集
光レンズ群302を介して回転多面鏡304へ照射する
と共に、該回転多面鏡304に照射された光ビームを該
回転多面鏡304の回転に伴って移動する反射面304
Aによって反射することにより、結像光学系306を介
して感光体ドラム308の軸方向に沿って走査露光して
いた。
【0004】ここで、近年のネットワーク技術の進歩、
コンピュータの高性能化により、その出力装置である画
像記録装置においても高速かつ高解像度の画像出力が求
められている。高速、高解像度の要求を実現するために
は、単位時間当たり走査ライン数を上げる必要があり、
上記のような回転多面鏡を用いた光走査装置では、回転
多面鏡の回転数を増加させることにより、光ビームが感
光体ドラム上の1走査を行う時間を短縮させることが考
えられる。
【0005】しかし、回転多面鏡を回転駆動させるスキ
ャナモータの回転速度はボールベアリングを使用した場
合は、現在、15,000rpmが限度である。また、
大幅なコストアップを招く空気軸受を使用したとしても
40,000rpmが限度である。従って、回転多面鏡
の回転数を増加させることによって高速化及び高解像度
化を図るには限界がある。
【0006】次に、回転多面鏡の反射面の数を多くする
ことが考えられるが、反射面の数が増えると、回転多面
鏡が大径化する。このため、通常のスキャナモータで
は、消費電力の増大およびスキャナモータヘの負荷増大
による信頼性の低下という問題が発生する。また、反射
面の数が増えると、必然的に1つの反射面が光ビームを
走査する走査角が小さくなる。このため、回転多面鏡か
ら一定の距離の位置における走査幅は走査角の減少に伴
って短くなる。つまり、従来と同じ走査幅を確保するた
めには回転多面鏡から感光体ドラムまでの距離を大きく
する必要があり、光走査装置の大型化を招くという問題
があった。
【0007】そこで、従来より、1つの光走査装置で複
数の光源を用いて、複数ビームで感光体ドラムを走査す
ることによって高速化及び高解像度化を図ることが提案
されている。例えば、図14に示されるように、光31
0A、310Bから出射された光ビームA、Bを集光レ
ンズ群302A、Bを介して、プリズム312で合成し
た後、回転多面鏡304で偏向し、結像光学系306を
介して、感光体ドラム308上を2本の走査ラインで同
時に走査する同時走査方式の光走査装置が提案されてい
る(特開平7−46385号公報参照)。
【0008】この同時走査方式の光走査装置では、被走
査媒体上で2本のビームを同時に走査するため、2ビー
ムの間隔がずれてしまうと、画像に濃度むらが生じてし
まうことがある。このため、2つのビームの少なくとも
一方の光路上に回転可能な平板ガラス314を配設し、
図15に示されるように、平板ガラス314を主走査方
向/副走査方向に回転することで、2ビーム間隔や書き
出しタイミングを調整可能している。
【0009】また、図16に示されるように、複数の光
源320A、320Bから射出された光ビームを回転多
面鏡304により偏向し、偏向された複数のビームで感
光体ドラム308の1本の走査ラインを分割して走査す
る分割走査方式の光走査装置が提案されている(特開平
10−232357号公報参照)。
【0010】この分割走査方式の光走査装置では、1本
の走査ラインを2本のビームで走査するため、2本のビ
ームRa、Rbが接続するつなぎ目部分の主走査方向及
び副走査方向の位置精度が重要である。このため、走査
開始側及び終端側の少なくとも一方に設けた光ビームを
検知する検知手段322を設け、その検知信号をもとに
光ビームの照射タイミングを変更し、位置を調整してい
る。具体的には、主走査方向の位置は、光ビームの照射
タイミングを変化させることで調整し、副走査方向の位
置は、各光源に対して複数ライン分の画像データを記憶
する記憶手段を設け、照射するために読みこむ画像デー
タを1ライン単位で変更することにより、副走査位置を
1ライン単位で調整している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような同時走査方式の光走査装置では、2ビーム間隔や
書き出しタイミングの調整手段(平板ガラス314)が
2つのビームの合成前に配置され、簡単な構成でとなっ
ている反面、この調整手段より後方に光学部品が多数介
在しているため、各光学部品の変動によって生じる光路
変動が大きく、精度の高い調整を行なうのは難しかっ
た。
【0012】また、分割走査方式の光走査装置では、つ
なぎ目部分の副走査位置を1ライン単位で調整可能では
あるが、より一層の高画質化を目指すためには1ライン
以下の調整が必要であった。また、調整量を多くするた
めには、記憶手段に記憶する画像データのライン数を増
やす必要があり、イメージメモリの数や容量が増大し、
回路の複雑化やコストアップを招く。
【0013】本発明は、以上の問題点を解決するために
なされたものであり、複数ビームの光走査装置に係り、
複数ビームの相対的な間隔を調整することができ、かつ
分割走査方式の光走査装置においては、被走査媒体上の
つなぎ目部の副走査方向の走査線位置を1ライン以下の
精度で合わせることができ、安価で容易な調整機構を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、複数の光ビームにより被
走査面上を走査する光走査装置において、主走査方向お
よび副走査方向にパワーを持つ光学部材よりも前記光ビ
ームの進行方向下流側に配置され、前記複数の光ビーム
が互いに異なる入射角度で入射する透過部材と、前記透
過部材を移動させ、前記入射角度、或いは透過経路長を
変更することにより、前記複数の光ビームの副走査位置
を補正する補正手段と、を有することを特徴としてい
る。
【0015】請求項1に記載の発明によれば、透過部材
に、被走査面を走査するための複数の光ビームが互いに
異なる入射角度で入射される。補正手段では、透過部材
を移動させて、光ビームの入射角度、又は透過経路長
(光ビームが透過する透過部材の厚さ)を変化させる。
これにより、透過部材からの光ビームの射出位置または
射出方向が変化し、副走査位置が調整される。このと
き、透過部材が、主走査方向及び副走査方向にパワーを
持つ光学部材の光ビームの進行方向後側に設けられてい
るので、他の光学部材によって、透過後の光ビームの光
路が変動されることがない。これにより、透過部材の移
動量演算が簡単に求めることができ、且つ精度の高い副
走査位置の補正を行なうことができる。
【0016】なお、請求項2に記載されているように、
前記透過部材に、平板ガラスを用いて、前記補正手段
が、主走査方向を回転軸にして前記平板ガラスを回転さ
せて、前記複数の光ビームの副走査位置を補正するよう
にするとよい。
【0017】また、請求項3に記載されているように、
前記透過部材に、断面形状が楔型のガラス板を用いて、
前記補正手段が、前記ガラス板を副走査方向に移動させ
て、前記複数の光ビームの副走査位置を補正するように
するとよい。
【0018】また、請求項4に記載されているように、
前記補正手段が、前記被走査面上における前記複数の光
ビームの副走査位置の間隔が1走査ライン幅の整数倍に
なるように、前記複数の光ビームの副走査位置を補正す
るとよい。
【0019】また、請求項5に記載されているように、
前記補正手段が、前記透過部材から透過した光ビームの
一部を検知して、前記被走査面上と同等となる位置で副
走査位置を検出する検出手段を有し、前記検出手段によ
る検出結果に基づいて、前記複数の光ビームの副走査位
置を補正するとよい。
【0020】このとき、請求項6に記載されているよう
に、前記検出手段が、1走査ライン幅の整数倍の間隔
で、遮光部又は受光部が設けられているようにするとよ
い。
【0021】また、請求項7に記載されているように、
前記複数の光ビームが被走査面上の1本の走査ラインを
分割して走査するようにしてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)次に、図面
を参照して本発明に係る実施形態の例を詳細に説明す
る。
【0023】(光走査装置の全体構成)図1には、本発
明が適用された同時走査方式の光走査装置が示されてい
る。図1に示されるように、光走査装置100は、光源
として、レーザダイオード102a、102bを備えて
いる。このレーザダイオード102a、102bは、所
望の画像データに基づいて変調された光ビームを射出す
る。なお、レーザダイオード102aから射出された光
ビームをLBAといい、レーザダイオード102bから
射出された光ビームをLBBという。
【0024】レーザダイオード102a、102bから
射出された光ビームLBA、LBBの進行方向下流側に
は、それぞれ集光レンズ群104a、104bが配設さ
れ、続いて回転多面鏡106が配設されている。レーザ
ダイオード102a、102bから射出された光ビーム
LBA、LBBは、集光レンズ群104a、104bに
より集光されるとともに平行光化され、回転多面鏡10
6に入射する。
【0025】回転多面鏡106は、側面に複数の反射面
106Aが設けられた正多角形状(本実施の形態では正
六角形)に形成されており、入射された光ビームはこの
反射面106Aに収束するようになっている。
【0026】また、回転多面鏡106は、図示しない駆
動モータに軸着されており、この駆動モータにより、矢
印C方向に回転する。すなわち、各反射面106Aに対
する光ビームの入射角度が連続的に変化して偏向され
る。これにより、感光体ドラム108表面を矢印J方向
(主走査方向)に走査して、光ビームが感光体ドラム1
08に照射される。また、光ビームLBA、LBBは、
同一の反射面106Aにより同一の偏向角度で偏向さ
れ、感光体ドラム108上を同時に偏向走査するように
なっている。これにより、感光体ドラム108上を2ラ
イン同時に走査して、画像を露光記録することができ
る。
【0027】回転多面鏡106により反射された光ビー
ムの進行方向には、結像レンズ(fθレンズ)110が
配置されている。この結像レンズ110により、感光体
ドラム108に光ビームを照射するときの走査速度が等
速度になるとともに、感光体ドラム108の周面上に結
像点を結ぶ。
【0028】結像レンズ110よりも光ビームの進行方
向下流側には、シリンドリカルミラー112が配設され
ている。シリンドリカルミラー112に反射されて、光
ビームが感光体ドラム108方向に案内される。
【0029】シリンドリカルミラー112よりも光ビー
ムの進行方向下流側には、入射面と出射面とが平行に形
成されている平板ガラス114が配設されている。この
平板ガラス114は、シリンドリカルミラー112によ
って反射された光ビームLBA、LBBが異なる入射角
度で入射するように配置されている。
【0030】また、この平板ガラス114は、主走査方
向を回転軸として矢印E方向に回転するようになってい
る。以下、この回転機構の一例について、図2を参照し
て説明する。
【0031】平板ガラス114の短手方向(光ビームの
走査方向と直交する方向)の一端部で、且つ感光体ドラ
ム108方向には、雄ねじが形成されている調整ねじ1
20が設けられている。また、光走査装置100のケー
シング122のこの調整ねじ120に対応する位置に
は、内部に雌ねじが形成されている孔123が形成され
ている。この孔123に調整ねじ120は貫通してい
る。すなわち、平板ガラス114は、短手方向の一方の
端部を調整ねじ120により支持されている。従って、
この調整ねじ120の進退により、短手方向の他方の端
部を回転軸として、すなわち、主走査方向を回転軸とし
て矢印E方向に回転することができる。
【0032】なお、光走査装置100の出荷時には、平
板ガラスを矢印Eの両方向に回転させることができる予
め定められた位置(以下「基準位置」という)に調整ね
じ120がセットされるように、シリンドリカルミラー
112等の他の光学部材の位置が調整されている。ま
た、ケーシング122の平板ガラス114に対向する位
置は、開口されている。
【0033】また、ケーシング122の内側で、且つ調
整ねじ120に対向する位置には、支持部材124が備
えられている。この支持部材124は、平板を長手方向
に略90度に屈曲され、さらにもう1回90度以上屈曲
されて階段状に形成されており、その一端部がケーシン
グ122に固定され、他端部は、平板ガラス114の調
整ねじ120の先端を押圧するように配置されている。
すなわち、この支持部材124は、平板ガラス114を
調整ねじ120の方向に抑えつけている。これにより、
調整ねじ120による一点支持によっても、平板ガラス
114が主走査方向に傾くことなく、安定して支持され
るようになっている。
【0034】なお、この平板ガラス114の回転機構
は、一例として挙げたものであり、本発明はこれに限定
されるものではなく、平板ガラス114を主走査方向を
回転軸にして回転できればどのような回転機構でもよ
い。
【0035】ところで、平板ガラス114に入射する光
ビームは、平板ガラス114の回転角度によりその入射
角度が変化し、該入射角度に応じて副走査位置が変化す
る。これにより、感光体ドラム108上の光ビームLB
A、LBBの副走査方向の走査位置が調整される。な
お、平板ガラス114の回転による光ビームの副走査方
向の走査位置調整については、後で詳しく述べる。
【0036】平板ガラス114を透過した光ビームLB
A、LBBは、主走査方向及び副走査方向にパワーを持
つ光学部材を介さずに、そのまま感光体ドラム108上
に照射される。
【0037】感光体ドラム108の表面は、図示しない
帯電器によって予め一様に帯電されている。感光体ドラ
ム108の表面に、上記の画像データに基づく光ビーム
が走査露光されることにより、静電潜像が形成される。
この感光体ドラム108の表面に形成された静電潜像
は、既知の電子写真プロセスによって可視像化されて記
録紙上に転写定着され、画像の記録が行われる。
【0038】また、平板ガラス114と感光体ドラム1
08の間で、且つ光ビームの主走査方向上流側(図1に
おける感光体ドラム108の左端方向)には、折り返し
ミラー116が配置されている。この折り返しミラー1
16により、感光体ドラム108の各ライン走査の最初
の光ビームLBA、LBBが反射される。
【0039】折り返しミラー116による光ビームの反
射方向で、且つ折り返しミラー116に対して感光体ド
ラム108と略等価な位置には、受光素子118が配置
されている。受光素子118には、主走査方向及び副走
査方向にパワーを持つ光学部材を介さずに、平板ガラス
114を透過した光ビームLBA、LBBが入射するよ
うになっている。また、受光素子118には、感光体ド
ラム108を走査するごとに、各ライン走査の最初の光
ビームLBA、LBBが、感光体ドラム108における
副走査間隔と同等の間隔を保って入射される。
【0040】この受光素子118は、図示しない制御回
路に接続されており、受光素子118による検知結果に
基づいて、光ビームLBAと光ビームLBBの副走査方
向の間隔のずれが検出される。
【0041】(受光素子の例)次に、受光素子118の
構成例について説明する。
【0042】受光素子118は、光ビームLBA、LB
Bが矢印F方向に走査しながら入光し、光ビームLB
A、LBBの副走査方向の変動によって、光ビームLB
A、LBBの入光位置が矢印G方向に変動するように配
置されている。
【0043】受光素子118には、図3(A)に示され
るように、光ビームを遮光するマスク126が受光面に
取りつけられており、受光面中央部には、光ビームを検
知可能な複数の受光部128が副走査方向に並んで形成
されている。各受光部128は、副走査方向を短手方向
とした帯状で、且つその短手方向の長さ寸法が感光体ド
ラム108上の光ビームの1走査ライン幅(以下「ライ
ン幅」という)の整数倍となるように形成されている。
また受光部128間の間隔は、1ライン幅となってい
る。すなわち、受像素子118では、光ビームが受光部
128の領域に入射すると、設定値以上の出力ピークが
得られるようになっている。
【0044】これにより、受光素子118により、入射
された光ビームLBA、LBBがマスク126によりと
もに遮光されて検知されなかったとき、すなわち図3
(B)に示されるように、予め設定された設定値以上の
出力値が得られなかったときに、光ビームLBAと光ビ
ームLBBの間隔がライン幅の整数倍になっていると判
別できる。
【0045】なお、受光素子118は、図4(A)に示
されるように、受光部128の短手方向の長さ寸法が1
ライン幅で、且つ受光部128間の間隔が1ライン幅の
整数倍となるようにしてもよい。この場合、光ビームが
受光部128に入射した場合のみ、図4(B)のように
予め決められている設定値以上の出力ピークが得られ
る。
【0046】これにより、入射された光ビームLBA、
LBBがともに受光部128を通過して検知されたと
き、すなわち図4(B)に示されるように、予め設定さ
れた設定値(図3の設定値よりも高い値に設定される)
以上の出力ピークが2本得られたとき、光ビームLBA
と光ビームLBBの間隔が整数倍になっていると判別で
いる。
【0047】また、このとき、図5(A)に示されるよ
うに、各受光部128の主走査方向の長さ寸法がそれぞ
れ異なるようにしてもよい。この場合、図5(B)に示
されるように、光ビームが入射した受光部128によっ
て設定値以上の出力ピークが得られる時間が異なるの
で、2本の出力ピークの時間差(Δt″-Δt´)によ
り、光ビームLBAと光ビームLBBとの副走査方向の
間隔が何ライン分であるかを判別することができる。
【0048】なお、上記は受光素子118の一例を説明
したものであり、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0049】(副走査方向の走査位置調整)次に、平板
ガラス114の回転による光ビームの副走査方向の走査
位置調整について説明する。まず、図6(A)を用い
て、この副走査方向の走査位置調整の原理を説明する。
【0050】一般に、入射面と出射面とが平行に形成さ
れている平板ガラスでは、屈折の法則(Snell's law)
より、(1)の関係が成り立つ。
【0051】 n1sinθ1=n2sinθ22sinθ2=n1sinθ3 …(1) なお、 n1、n2:屈折率 θ1:平板ガラスに対するビームの入射角度 θ2:平板ガラスに入射したビームの屈折角 θ3:平板ガラスに対するビームの出射角 である。
【0052】従って、平板ガラスに対するビームの入射
角度と出射角には、(2)の関係が成り立つ。
【0053】 θ1=θ3 …(2) すなわち、平板ガラスを透過する光ビームの入射角度と
出射角が等しく、平板ガラスを入射する光ビームに対し
てθ1だけ傾けて配設した場合、入射光ビームに対して
Δxのずれが生じる。このΔxは平板ガラスの厚さをt
として、(3)式のように表わされる。
【0054】 Δx=sin(θ1−θ2)/cosθ2×t …(3) なお、θ2は(1)式にも表されているようにθ1により
決められるので、入射光ビームに対する出射光ビームの
ずれ量Δxは、平面平板ガラスに対する入射角度θ1
平面平板ガラスの厚さtとに依存する。
【0055】この原理を利用することにより、すなわ
ち、光ビームLBAの入射角度α、ビームビームLBB
の入射角度β、平板ガラスの厚さtの少なくとも1つを
変化させることにより、光ビームの副走査方向の走査位
置を調整することができる(図6(B)参照)。本実施
の形態では、前述の平板ガラス114を主走査方向を回
転軸に回転させることにより、入射角度α、βを変化さ
せている。以下に、この場合の感光体ドラム108上の
光ビームLBA、LBBの間隔の変動量Dについて、具
体的に数値をあげて説明する。
【0056】図7(A)に、平板ガラス114が基準位
置にセットされている場合の光ビームLBAの入射角度
αを20°、ビームビームLBBの入射角度βを35°
とし、且つ平板ガラスの厚さtを3mmとした場合の、
平板ガラス114の基準位置からの回転角度における被
走査面上の光ビームLBA、LBBの間隔D(感光体ド
ラムの接線上の距離、図6参照)の変動量を、横軸に平
板ガラスの回転角度、縦軸に2つのビーム間隔の変動量
を取って示している。また、表1にはこのときの計算結
果が示されている。
【0057】なお、図7(A)及び表1では、平板ガラ
ス114が基準位置にセットされているときよりも、光
ビームLBA、LBBのビーム間隔が広くなる場合を正
として、ビーム間隔の変動量を示している。また、各光
ビームLBA、LBBの感光体ドラム108上の走査位
置が、平板ガラス114が基準位置にセットされている
ときよりも感光体ドラム108の回転方向下流側(図6
(B)における右側)に移動する場合を正として、光ビ
ームLBA,LBBの変動量を示している。
【0058】
【表1】
【0059】表1からも分かるように、平板ガラス11
4を基準位置から回転角度−30°〜30°まで回転す
ることにより、ビーム間隔を−33〜174μmの間で
調整することができる。すなわち、平板ガラス114が
基準位置にセットされているときよりも、感光体ドラム
108上の光ビームLBA、LBBの副走査方向の走査
間隔を最大で33μm狭めることができ、また最大で1
74μm広げることができる。
【0060】また、図7(B)は光ビームLBAの入射
角度が15°、光ビームLBBの入射角度が35°、平
板ガラスの厚さが3mmの場合の、平板ガラス114の
基準位置からの回転角度における被走査面上の光ビーム
LBA、LBBの間隔Dの変動量が示されている。ま
た、表1にはこのときの計算結果が示されている。
【0061】
【表2】
【0062】表2からも分かるように、平板ガラス11
4を基準位置から回転角度−30°〜30°まで回転す
ることにより、ビーム間隔を−42〜238μmの間で
調整することができる。すなわち、平板ガラス114が
基準位置にセットされているときよりも、感光体ドラム
108上の光ビームLBA、LBBの副走査方向の走査
間隔を最大で42μm狭めることができ、また最大で2
38μm広げることができる。
【0063】(作用)次に第1の実施の形態の作用につ
いて説明する。
【0064】光源102a、102bから射出された画
像データに基づいて変調された光ビームLBA、LBB
は、それぞれ集光レンズ群104a、104bを介して
回転多面鏡106に入射する。回転多面鏡106は回転
することにより光ビームLBA、LBBを偏向し、この
光ビームLBA、LBBは結像レンズ110を通過し、
シリンドリカルミラー112により反射され、平板ガラ
ス114に互いに異なる入射角度α、βで入射する。平
板ガラス114を透過した光ビームLBA、LBBは、
副走査方向に並んで感光体ドラム108上を主走査す
る。
【0065】また、平板ガラス114を通過した各ライ
ン走査の最初の光ビームLBA、LBBは、折り返しミ
ラー116で反射して受光素子118に入射する。この
受光素子118による光ビームLBA、LBBの検知結
果に従って、図示しない制御回路では、光ビームLBA
と光ビームLBBの副走査方向の間隔が、光ビームのラ
イン幅の整数倍であるかを判断する。
【0066】光ビームLBAと光ビームLBBの副走査
方向の間隔が、光ビームのライン幅の整数倍ではない場
合は、光ビームLBA、LBBが副走査方向にずれてい
ると判断し、平板ガラス114を矢印E方向に回転させ
る。これにより、平板ガラス114に対する光ビームL
BA、LBBの入射角度α、βが変化し、光ビームLB
A、LBBの感光体ドラム108上の副走査位置がそれ
ぞれ変化する。これにより、光ビームLBA、LBBの
副走査間隔の調整が行なわれる。
【0067】上記のように、第1の実施の形態では、同
時走査方式の光走査装置において、2本の光ビームLB
A、LBBの副走査方向の間隔を検出し、平板ガラス1
14を回転させることにより、感光体ドラム108上の
ビーム間隔が光ビームのライン幅の整数倍となるように
調整することができる。
【0068】このとき、副走査方向の間隔を検出する検
出手段(受光素子118)には、主、及び副走査方向に
パワーを持つ光学部材を介さずに、平板ガラス114を
透過した光ビームLBA、LBBが入射し、この光ビー
ムLBA,LBBにより該間隔を検出する。また、感光
体ドラム108にも、主、及び副走査方向にパワーを持
つ光学部材を介さずに、平板ガラス114を透過した光
ビームLBA、LBBが照射される。これにより、検出
した副走査方向の間隔のずれ量から平板ガラス114の
回転量を容易に求めることができ、且つ複雑な制御(演
算)回路を必要とせずに、高精度の光ビームの間隔調整
を行なうことができる。
【0069】なお、上記では、平板ガラス114を回転
させることにより、光ビームLBA、LBBの平板ガラ
ス114に対する入射角度を変化させ、副走査位置を調
整したが本発明はこれに限定されるものではない。光ビ
ームLBA、LBBの入射角度、あるいは光ビームが透
過するガラスの厚さ(透過経路長)を変化させることが
できれば、如何なる透過部材、如何なる移動機構でもよ
い。
【0070】例えば、また、図8(A)に示すように、
平板ガラス114の代わりに断面形状が模型のガラス柱
130を配置し、このガラス柱130を副走査方向(矢
印Hに示される方向)に移動することができる機構を設
けてもよい。この場合、図8(B)に示すように、ガラ
ス柱130の移動(矢印I参照)によっても光ビームの
ガラス柱130に対する入射角度は変わらないが、光ビ
ームが透過するガラス柱130の厚さがt1からt2に変
化するので、光ビームを副走査方向にΔx移動させるこ
とができ、同様な効果が得られる。この場合、ガラス柱
130によりケーシング122の開口部を常に塞ぐ状態
にできるため、防塵の効果も得られる。
【0071】(第2の実施の形態)次に、分割走査方式
の光走査装置に対する本発明の実施形態の例を詳細に説
明する。なお、以下に説明する分割走査方式の光走査装
置では、2つのビームのつなぎ目における副走査位置ず
れを補正するために本発明を適用している。
【0072】(光走査装置の全体構成)図9には、本発
明が適用された分割走査方式の光走査装置が示されてい
る。
【0073】図9に示すように、光走査装置200は、
光源としてレーザダイオード202a、202bを備え
ている。なお、レーザダイオード202aから照射され
た光ビームを光ビームLBCといい、レーザダイオード
202bから照射された光ビームを光ビームLBDとい
うことにする。
【0074】レーザダイオード202aの光軸上には、
レーザダイオード202aに近いほうから順に、集光レ
ンズ群204a、反射ミラー206aが配置され、レー
ザダイオード202bの光軸上には、レーザダイオード
202bに近いほうから順に、集光レンズ群204b、
反射ミラー206bが配置されている。
【0075】レーザダイオード202a、202bの各
々の光軸上には更に、反射ミラー206a、反射ミラー
206bに近いほうから順に、fθレンズ208(第1
のレンズ208A、第2のレンズ208B)、回転多面
鏡210が配置されている。なお、回転多面鏡210に
より反射(偏向)された光ビームLBC、LBDは再
度、fθレンズ208(第2のレンズ208B、第1の
レンズ208A)を透過する。また、回転多面鏡210
の各偏向面の走査ライン方向の長さは、該偏向面に入射
する際の光ビームLBC、LBDの走査ライン方向のビ
ーム径の長さより短くなっている(所謂、オーバーフィ
ルド系)。なお、以下、走査ライン方向を主走査方向と
いい、走査ライン方向と直交する方向を副走査方向とい
う。
【0076】レーザダイオード202a、202bの各
々の光軸上には更に、シリンドリカルミラー212a、
212bが配置されている。このシリンドリカルミラー
212a、212bにより、光ビームLBC、および光
ビームLBDは感光体ドラム214に案内される。
【0077】また、シリンドリカルミラー212a、2
12bと感光体ドラム214の間には、第1の実施の形
態と同様に主走査方向を回転軸として回転可能な平板ガ
ラス216が配設されている。この平板ガラス216の
回転により、光ビームLBC、および光ビームLBDの
副走査方向の走査位置を変化させ、副走査方向の走査位
置を調整することができるようになっている。
【0078】また、平板ガラス216よりも光ビームL
BCの進行方向下流側で、且つ光ビームLBCによって
感光体ドラム214が走査される際に感光体ドラム21
4の画像領域に最初に入射する位置以前の予め定められ
た位置には、ミラー218aが配置されている。
【0079】ミラー218aによって反射された光ビー
ムLBCの光軸上で、且つミラー218aに対して感光
体ドラム214と略等価な位置には、検知手段としての
スタートオブスキャン(以下、SOSという)センサ2
20aが配置されている。これにより、SOSセンサ2
20aには、主走査方向及び副走査方向にパワーを持つ
光学部材を介さずに、平板ガラス216からの光ビーム
LBCが入射される。また、光ビームLBDが、感光体
ドラム214上の主走査位置及び副走査位置の変動とほ
ぼ同等に変動して入射する。
【0080】また、平板ガラス216よりも光ビームL
BDの進行方向下流側で、且つ光ビームLBDによって
感光体ドラム214が走査される際に感光体ドラム21
4の画像領域に最後に光ビームLBDが入射する位置以
後の予め定められた位置には、ミラー218bが配置さ
れている。
【0081】ミラー218bによって反射された光ビー
ムLBDの光軸上で、且つミラー218bに対して感光
体ドラム214と略等価な位置には、検知手段としての
エンドオブスキャン(以下、EOSという)センサ22
0bが配置されている。これにより、EOSセンサ22
0bには、主走査方向及び副走査方向にパワーを持つ光
学部材を介さずに、平板ガラス216からの光ビームL
BDが入射される。また、光ビームLBDが、感光体ド
ラム214上の主走査位置及び副走査位置の変動とほぼ
同等に変動して入射する。
【0082】SOSセンサ220aからは、主走査方向
の書き出しタイミングを規定するSOS信号が出力さ
れ、EOSセンサ220bからは、主走査方向の書き終
わりタイミングを規定するEOS信号が出力される。S
OSセンサ220a、EOSセンサ220bは、図示し
ない制御回路に接続されており、このSOS信号、EO
S信号に基づいて光ビームLBCと光ビームLBDとの
主走査方向および副走査方向の走査位置を検出し、光ビ
ームLBC、LBDの主走査方向および副走査方向の走
査位置補正が行なわれる。
【0083】(SOSセンサ、EOSセンサの構成例、
及び光ビームの走査位置検出)次に、SOSセンサ22
0a、EOSセンサ220bの一例、及び光ビームの走
査位置検出方法の一例について説明する。なお、ここで
は、SOSセンサ220a及びEOSセンサ220bを
同一の構成とし、以下、SOSセンサ220aのみを説
明する。
【0084】SOSセンサ220aは、図10に示すよ
うに、光ビームLBCの走査ラインと直交する副走査方
向に複数(本形態では、2つ)配置され、かつ、SOS
センサ220aに入射する光ビームLBCを受光する2
つの、受光手段としての受光素子(フォトダイオード)
222N1、222N2により構成されている。なお、
受光素子222N1、222N2は、光ビームを受光す
ると、受光量に比例した強度の信号を出力する。この出
力信号の強度に基づいて、光ビームLBCの副走査方向
の走査位置を検出する。
【0085】具体的には、光ビームLBC、LBDによ
る走査ラインが、イニシャル状態よりも、副走査方向又
は副走査方向と逆方向へ移動すると、受光素子222N
1、222N2の一方の受光量が大きくなり、他方の受
光量が小さくなる。即ち、走査ラインがイニシャル状態
(図10(A)参照)よりも副走査方向と逆方向に移動
すると、図10(B)に示すように、受光素子222N
1の受光量が大きくなり、受光素子222N2が小さく
なる。一方、走査ラインがイニシャル状態よりも副走査
方向に移動すると、図10(C)に示すように、受光素
子222N1の受光量が小さくなり、受光素子222N
2が大きくなる。光ビームLBDの走査ラインの移動方
向及び移動量についても同様に認識することができる。
【0086】なお、上記では、SOSセンサ220aの
一例を説明したものであり、本発明はこれに限定される
ものではない。副走査位置に応じて出力を変化させるも
のであれば、どのような構成でもよい。
【0087】一方、主走査方向の位置については、SO
Sセンサ220aとEOSセンサ220bによる光ビー
ムLBC、LBDの検知タイミングにより、光ビームL
BC、LBDの相対的な位置を検出する。
【0088】具体的には、感光体ドラム214上の各主
走査ライン上のドット数(画素数)は一定であるので、
SOS信号の発生から次のSOS信号の発生までのドッ
ト数は一定である。これを利用して、SOSセンサ22
0aにより光ビームLBCを検知してSOS信号が発生
されてから、EOSセンサ220bにより光ビームLB
Dを検知してEOS信号が発生されるまでの時間を、所
定周波数で発振される発振クロックCLK0をカウント
して計測する。この計測値と、イニシャル状態(光走査
装置の組立直後の正常状態であり、光ビームLBCと光
ビームLBDとが主走査方向及び複数走査方向に渡って
連続している状態)における計測値とを比較することに
より、光ビームLBCと光ビームLBDの相対的な位置
を検出することができる。
【0089】(作用)次に第2の実施の形態の作用につ
いて説明する。
【0090】レーザダイオード202a、202bより
発せられた光ビームLBC、LBDは、それぞれ集光レ
ンズ群204a、204bを通過した後、反射ミラー2
06a、206bで反射し、fθレンズ208(第1の
レンズ208A、第2のレンズ208Bの順)を通過し
て、回転多面鏡210に入射する。回転多面鏡210は
回転することにより光ビームLBC、LBDをそれぞれ
偏向し、光ビームLBC、LBDは、それぞれfθレン
ズ208(第2のレンズ208B、第1のレンズ208
Aの順)を再度通過し、シリンドリカルミラー212
a、212bにて反射され、平板ガラス216を透過し
て感光体ドラム214に照射する。これにより、光ビー
ムLBCでは画像領域の前半部分Ra を走査し、光ビー
ムLBDでは画像領域の後半部分Rbを走査する。
【0091】一方、画像領域走査前の光ビームLBCは
ミラー218aで反射して、SOSセンサ220aに入
射する。これにより、SOSセンサ220aは主走査方
向の書きだしタイミングの起点となるSOS信号を発生
する。また、画像領域走査前の光ビームLBDがミラー
218bで反射して、EOSセンサ220bに入射す
る。EOSセンサ220bは主走査方向の書き終わりタ
イミングを規定するEOS信号を発生する。
【0092】上記SOS信号、およびEOS信号に基づ
いて、図示しない制御回路では光ビームLBC、光ビー
ムLBDの主走査方向および副走査方向の相対的な位置
(すなわち、互いの位置ずれ)を検出する。また、この
位置検出結果に基づいて、光ビームLBC、LBDが主
走査方向及び複数走査方向に渡って連続するように、す
なわち、光ビームLBC、LBDのつなぎ目の位置ずれ
が補正されるように、光ビームLBC、LBDの照射位
置調整が行なわれる。
【0093】主走査方向の調整は、本実施形態では、S
OS信号の位相と同期し、かつ、SOS信号が入力され
た時から再度SOS信号が入力されるまでの間、一定数
の発振クロックCLK0を発振し、発振された発振クロ
ックCLK0に基づいて、光ビームLBC、LBDを照
射するようにしており、検出された主走査方向の位置ず
れ分だけ、光ビームLBCあるいは光ビームLBDの射
出開始タイミングをずらすことで行なう。
【0094】次に副走査方向の調整について、図11を
用いて説明する。図11(A)は、感光体ドラム214
上の光ビームLBCと光ビームLBDとが、つなぎ目で
副走査方向に2ライン分ずれている状態である。ここ
で、第1の実施の形態と同様に、平板ガラス216の回
転によって、感光体ドラム214上の2ビーム間隔を変
化させ、図11(B)に示すように1ライン以下の精度
で調整することができる。
【0095】このように、第2の実施の形態では、分割
走査方式の光走査装置において、光ビームLBC、LB
Dのつなぎ目の副走査位置を1ライン以下の高精度で接
続することができる。
【0096】また、感光体ドラム214、及び位置検出
を行なうセンサ(SOSセンサ220a、EOSセンサ
220b)と、副走査方向の位置調整を行なう平板ガラ
ス216との間に、主、及び副走査方向にパワーを持つ
光学部材が介在しないので、簡単な構成で容易に副走査
位置の調整ができる。
【0097】ところで、副走査位置の調整量が多量にな
ると、平板ガラスの厚さや入射角度の調整量が増大し、
走査線の湾曲やビーム径の悪化などが生じる恐れがあ
る。このため、多量の調整が必要なことが想定される場
合は、1ライン単位で副走査位置を調整する機構を付加
してもよい。
【0098】1ライン単位での副走査方向の調整は、例
えば、図12に示されているように、レーザダイオード
202aにより露光形成される画像データを複数ライン
分格納するギャップメモリ346aと、レーザダイオー
ド202bにより露光形成される画像データを複数ライ
ン分格納するギャップメモリ346bを設け、副走査方
向の走査位置ずれに応じて、露光走査時にギャップメモ
リ346a、bの読出位置をライン単位で互いに独立に
変更することで行なう、従来技術を用いることが考えら
れる(特開平10−232357号公報参照)。
【0099】これにより、単独で調整するときよりも、
両者の調整量を半減することが可能である。すなわち、
平板ガラスの厚さや入射角度の増大を防ぎ、且つ従来の
1ライン単位の調整に必要であったイメージメモリの数
や容量を減らすことができ、より安価に実現することが
可能となる。
【0100】なお、上記第2の実施の形態では、平板ガ
ラス216を回転させることによって、副走査位置の調
整を行なったが、本発明はこれに限定されるものではな
い。光ビームLBC、LBDの入射角度または透過する
厚さを変化させ、副走査位置を変化させることができれ
ば、如何なる透過部材および移動機構でもよい。例え
ば、第1の実施の形態でも述べたように、楔型のガラス
板を副走査方向移動させて、副走査位置の調整を行なっ
てもよい。
【0101】また、主走査方向の書き出し位置の光ビー
ムLBCと、書き終わり位置の光ビームLBDを検知し
て、光ビームLBC、LBDの走査位置を検出したが、
本発明はこれに限定されるものではない。例えば、光ビ
ームLBC、LBDにより互いに重なり合って露光走査
されるオーバラップ領域を設け、このオーバラップ領域
を走査する光ビームLBC、LBDを検知するようにし
てもよい。この場合、光ビームLBC、LBDのつなぎ
目、あるいはつなぎ目近傍の光ビームを用いて、走査位
置検出が行なわれるので、より高精度な副走査位置の調
整を行うことができる。
【0102】また、光ビームLBC、LBDの射出開始
タイミング図るために従来より設けられているSOSセ
ンサ、EOSセンサを用いて、副走査位置を検出した
が、本発明はこれに限定されるものではない。別途、副
走査位置検出用の検知手段を設けてもよい。また、第1
の実施の形態と同様に、1ライン幅の整数倍間隔で遮光
部または受光部が設けられた検知手段(受光素子)によ
り、光ビームLBC、LBDの副走査位置の間隔が、ラ
イン幅の整数倍であるか否かを検出できるようにしても
よい。
【0103】また、上記第1の実施の形態、第2の実施
の形態では、透過部材にガラス(平行平板ガラス11
4、216、ガラス柱130)を用いて、副走査位置の
補正を行なったが本発明はこれに限定されるものではな
く、光ビームを屈折させて透過するものであればよい。
【0104】また、複数の透過部材を組み合わせ、光ビ
ームが該複数の透過部材を透過するようにしてもよい。
さらに、複数の透過部材を設け、光ビームごとに透過さ
せる透過部材を異なるようにしてもよい。このように複
数の透過部材を用いる場合は、該複数の透過部材を一括
して移動するようにしてもよいし、独立に移動させても
よいし、固定のものと移動可能なものに分けてもよい。
【0105】また、回転多面鏡を用いた例を説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、ガルバノ
メータミラー等を用いるようにしてもよい。
【0106】また、同時走査方式の光走査装置と、分割
走査方式の光走査装置とに分けて説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、同時走査方式で、且つ
分割走査方式の光走査装置にも適用してもよい。
【0107】
【発明の効果】上記に示したように、本発明では、2ビ
ームの光走査装置に係り2ビームの相対的な間隔を調整
することができ、かつ分割走査方式の光走査装置におい
ては、被走査媒体上のつなぎ目部の副走査方向の走査線
位置を1ライン以下の精度で合わせることができ、安価
で容易な調整機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態における同時走査方式の光
走査装置の概略構成図である。
【図2】 第1の実施の形態における同時走査方式の光
走査装置の平板ガラス周辺の詳細構成図である。
【図3】 受光素子の一例を示す図であり、(A)は構
成図、(B)は出力信号を示す図である。
【図4】 受光素子の一例を示す図であり、(A)は構
成図、(B)は出力信号を示す図である。
【図5】 受光素子の一例を示す図であり、(A)は構
成図、(B)は出力信号を示す図である。
【図6】 (A)は副走査位置補正の原理を示す概念図
であり、(B)は本実施の形態における副走査補正の原
理を示す概念図である。
【図7】 具体的な平板ガラスの回転による副走査間隔
の変動量を示す図であり、(A)は光ビームLBAの入
射角度αを20°、光ビームLBBの入射角度βを35
°、平板ガラスの厚さtを3mmとした場合の変動量を
示し、(B)は光ビームLBAの入射角度αを15°、
光ビームLBBの入射角度βを35°、平板ガラスの厚
さtを3mmとした場合の変動量を示す。
【図8】 平板ガラスの変わりに楔型のガラス柱を用い
た場合の(A)は光走査装置の構成図を示し、(B)は
副走査位置補正の原理を示す概念図である。
【図9】 第2の実施の形態における分割走査方式の光
走査装置の概略構成図である。
【図10】 第2の実施の形態におけるSOSセンサ、
EOSセンサの一例を示す図であり、(A)は走査ライ
ンがイニシャル状態、(B)は副走査方向と逆方向に移
動した状態、(C)は副走査方向に移動した場合の光ビ
ームの入射位置を示す。
【図11】 第2の実施の形態における副走査位置補正
を説明する図であり、(A)は補正前、(B)は補正後
の副走査位置を示す。
【図12】 1ライン単位での副走査位置補正方法の一
例を示す図である。
【図13】 従来の1光ビームによる光走査装置の概略
構成図である。
【図14】 従来の複数光ビームによる光走査装置(同
時走査方式)の概略構成図である。
【図15】 従来の同時走査方式の光走査装置における
副走査位置補正を説明する図である。
【図16】 従来の複数光ビームによる光走査装置(分
割走査方式)の概略構成図である。
【符号の説明】
100 光走査装置(同時走査方式) 102a、102b レーザダイオード 106 回転多面鏡 108 感光体ドラム 114 平板ガラス 118 受光素子 120 調整ねじ 126 マスク 128 受光部 130 ガラス柱 200 光走査装置(分割走査方式) 202a、202b レーザダイオード 210 回転多面鏡 214 感光体ドラム 216 平板ガラス 220a SOSセンサ 220b EOSセンサ 346a、346b ギャップメモリ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ビームにより被走査面上を走査
    する光走査装置において、 主走査方向および副走査方向にパワーを持つ光学部材よ
    りも前記光ビームの進行方向下流側に配置され、前記複
    数の光ビームが互いに異なる入射角度で入射する透過部
    材と、 前記透過部材を移動させ、前記入射角度、或いは透過経
    路長を変更することにより、前記複数の光ビームの副走
    査位置を補正する補正手段と、 を有することを特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 前記透過部材が、平板ガラスであり、 前記補正手段が、主走査方向を回転軸にして前記平板ガ
    ラスを回転させて前記複数の光ビームの副走査位置を補
    正する、 ことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 【請求項3】 前記透過部材が、断面形状が楔型のガラ
    ス板であり、 前記補正手段が、前記ガラス板を副走査方向に移動して
    前記複数の光ビームの副走査位置を補正する、 ことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段が、前記被走査面上におけ
    る前記複数の光ビーム間の副走査間隔が1走査ライン幅
    の整数倍になるように、前記複数の光ビームの副走査位
    置を補正する、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に
    記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段が、前記透過部材から透過
    した光ビームの一部を検知して、前記被走査面上と同等
    となる位置で副走査位置を検出する検出手段を有し、 前記検出手段による検出結果に基づいて、前記複数の光
    ビームの副走査位置を補正する、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に
    記載の光走査装置。
  6. 【請求項6】 前記検出手段が、1走査ライン幅の整数
    倍の間隔で、遮光部又は受光部が設けられている、 ことを特徴とする請求項5に記載の光走査装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の光ビームが被走査面上の1本
    の走査ラインを分割して走査する、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に
    記載の光走査装置。
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