JP2000240556A - 水力発電所の運転制御装置 - Google Patents

水力発電所の運転制御装置

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JP2000240556A
JP2000240556A JP11043665A JP4366599A JP2000240556A JP 2000240556 A JP2000240556 A JP 2000240556A JP 11043665 A JP11043665 A JP 11043665A JP 4366599 A JP4366599 A JP 4366599A JP 2000240556 A JP2000240556 A JP 2000240556A
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黒 光 宏 石
Toshifumi Kurokawa
川 敏 史 黒
Osao Okamura
村 長 生 岡
Yoshinori Yamashita
下 吉 則 山
Kazunori Toda
田 一 典 戸
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Tokyo Electric Power Co Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

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  • Control Of Water Turbines (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サージタンクの小型化を可能にし、電力負荷
が急速に変動した場合においてもサージタンクの水位上
昇を生じることなく水車発電機を運転制御可能な水力発
電所の運転制御装置を提供する。 【解決手段】 水車またはポンプ水車(10)の水入口
部の水圧を所定期間(Δst)毎にサンプリング測定し
サンプリング水圧値(Hp)を求めるサンプリング水圧
測定手段(9)と、サンプリング水圧値の所定期間にお
ける平均水圧値(Hm)を求めるとともに、サンプリン
グ水圧値の平均水圧値との水圧偏差値を所定期間に渡っ
て積分した偏差積分値を求める演算手段(20)と、平
均水圧値を所定平均値と比較するとともに偏差積分値を
所定積分値と比較する比較手段(30)と、緩慢応答定
数と急速応答定数とを有する水車調速機の運転定数を、
比較手段による比較結果に基づき平均水圧値が所定平均
値を越えるとともに偏差積分値が所定積分値を越えると
きに、急速応答定数から緩慢応答定数へ切り替える運転
定数切り替え手段(40)と、を備えることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水力発電所の運転
制御装置に係り、特に、上池の下流側のサージタンクか
ら水圧管で水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調
速機を介して水車発電機を運転制御する水力発電所の運
転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上池の下流側のサージタンクから水圧管
で水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介
して水車発電機を運転制御する水力発電機において、自
動周波数制御装置(AFC)の自動周波数指令信号(A
FC指令信号)あるいはガバナフリー運転における周波
数信号を水車調速機のフィードバック回路に入れて運転
制御されている。サージタンクは、水圧管等の特性で定
まる水位変動の固有周期を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、電力負荷が
急速に変動し、電力負荷の繰り返し変動成分がサージタ
ンクの水位変動の固有周期に近づくとサージタンクの水
位変動が激しくなり、この状態で電力負荷が遮断された
場合には遮断後のサージタンクの水位上昇が高くなり、
サージタンクの上部から水が溢れる恐れがある。
【0004】従来は、サージタンクの上部から水が溢れ
ないようにするために、サージタンクの断面積を大きく
したり、高さを高くすることが行われていた。
【0005】このため、サージタンクが大型化するとい
う問題があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
有する問題を解消し、サージタンクの小型化を可能に
し、電力負荷が急速に変動した場合においてもサージタ
ンクの水位上昇を生じることなく水車発電機を運転制御
可能な水力発電所の運転制御装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の第1の発明によれば、上池の下流側のサージ
タンクから水圧管で水車またはポンプ水車へ水が供給さ
れ水車調速機を介して水車発電機を運転制御する水力発
電所の運転制御装置であって、前記水車またはポンプ水
車の水入口部の水圧を所定期間に渡ってサンプリング測
定しサンプリング水圧値を求めるサンプリング水圧測定
手段と、前記サンプリング水圧値の前記所定期間におけ
る平均水圧値を求めるとともに、前記サンプリング水圧
値の前記平均水圧値との水圧偏差値を前記所定期間に渡
って積分した偏差積分値を求める演算手段と、前記平均
水圧値を所定平均値と比較するとともに前記偏差積分値
を所定積分値と比較する比較手段と、緩慢応答定数と急
速応答定数とを有する前記水車調速機の運転定数を、前
記比較手段による比較結果に基づき前記平均水圧値が所
定平均値を越えるとともに前記偏差積分値が所定積分値
を越えるあるいはまたどちらか一方が超えるときに、前
記急速応答定数から前記緩慢応答定数へ切り替える運転
定数切り替え手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】本願の第1の発明において、平均水圧値が
所定平均値を越えることはサージタンクの水位が上昇し
たことを示し、偏差積分値が所定積分値を越えることは
サージタンクの水位上昇が時間的にさらに進行している
ことを示す。そこで、比較手段による比較結果に基づき
平均水圧値が所定平均値を越えるとともに偏差積分値が
所定積分値を越えるときに、サージタンクの水位が前に
比べ上昇しておりさらにその上昇が時間的に進行してい
ると判断されるので、緩慢応答定数と急速応答定数とを
有する水車調速機の運転定数を急速応答定数から緩慢応
答定数へ切り替えることにより、水車またはポンプ水車
の水入口部の開度変化が緩慢な動作になるためサージタ
ンクの水位変動が減少し電力負荷の遮断が行われた場合
に負荷遮断後の水位変動を低減することができる。な
お、本願の第1の発明においては、サージタンクに接続
されている水車またはポンプ水車の個数は1つであって
もよく、また2個以上であってもよい。
【0009】本願の第2の発明は、上池の下流側のサー
ジタンクから水圧管で水車またはポンプ水車へ水が供給
され水車調速機を介して水車発電機を運転制御する水力
発電所の運転制御装置であって、前記水車またはポンプ
水車の水入口部の水圧を所定期間毎にサンプリング測定
しサンプリング水圧値を求めるサンプリング水圧測定手
段と、前記サンプリング水圧値の所定期間における平均
水圧値を求めるとともに、前記サンプリング水圧値の前
記平均水圧値との水圧偏差値を前記所定期間に渡って積
分した偏差積分値とを求める演算手段と、前記平均水圧
値を所定平均値と比較するとともに前記偏差積分値を所
定積分値と比較する比較手段と、前記水車調速機へ送ら
れる前記水車発電機の電力負荷の変動に応答して生成さ
れる制御指令信号の増幅器のゲインを、前記比較手段に
よる比較結果に基づき前記平均水圧値が所定平均値を越
えるとともに前記偏差積分値が所定積分値を越えるとき
に、より低いゲインに切り替えるゲイン切り替え手段
と、を備えることを特徴とする。
【0010】本願の第2の発明において、平均水圧値が
所定平均値を越えることはサージタンクの水位が上昇し
たことを示し、偏差積分値が所定積分値を越えることは
サージタンクの水位上昇が時間的にさらに進行している
ことを示す。そこで、比較手段による比較結果に基づき
平均水圧値が所定平均値を越えるとともに偏差積分値が
所定積分値を越えるあるいはどちらか一方が超えるとき
に、サージタンクの水位が前に比べ上昇しておりさらに
その上昇が時間的に進行していると判断されるので、水
車調速機へ送られる水車発電機の電力負荷の変動に応答
して生成される制御指令信号の増幅器のゲインをより低
いゲインに切り替えることにより、サージタンクの水位
が所定の水位より上昇することを防止する。
【0011】本願の第3の発明において、上池の下流側
のサージタンクから水圧管で水車またはポンプ水車へ水
が供給され水車調速機を介して水車発電機を運転制御す
る水力発電所の運転制御装置であって、前記水車または
ポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間に渡ってサンプ
リング測定しサンプリング水圧値を求めるサンプリング
水圧測定手段と、前記サンプリング水圧値の前記所定期
間における平均水圧値を求めるとともに、前記サンプリ
ング水圧値の前記平均水圧値との水圧偏差値を前記所定
期間に渡って積分した偏差積分値とを求める演算手段
と、前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前
記偏差積分値を所定積分値と比較する比較手段と、前記
水車調速機の負荷制限手段による負荷制限量を、前記比
較手段による比較結果に基づき前記平均水圧値が所定平
均値を越えるとともに前記偏差積分値が所定積分値を越
えるときに、負荷の変動範囲を狭くするように切り替え
る負荷制限量切り替え手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0012】本願の第3の発明において、平均水圧値が
所定平均値を越えることはサージタンクの水位が上昇し
たことを示し、偏差積分値が所定積分値を越えることは
サージタンクの水位上昇が時間的にさらに進行している
ことを示す。そこで、比較手段による比較結果に基づき
平均水圧値が所定平均値を越えるとともに偏差積分値が
所定積分値を越えるときに、サージタンクの水位が前に
比べ上昇しておりさらにその上昇が時間的に進行してい
ると判断されるので、水車調速機の負荷制限手段による
負荷制限量を負荷の変動範囲を狭くするように切り替え
ることにより、サージタンクの水位が所定の水位より上
昇することを防止する。
【0013】本願の第4の発明によれば、上池の下流側
のサージタンクから複数に分岐した水圧管で複数の水車
またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介して水
車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置であ
って、複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入口
部の水圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリン
グ水圧値を求めるサンプリング水圧測定手段と、複数の
各々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリング水
圧値の総和値から所定期間における一台当たりの平均水
圧値を求めるとともに、複数の各々の前記水車またはポ
ンプ水車の前記サンプリング水圧値の前記平均水圧値と
の水圧偏差値を前記所定期間に渡って積分した偏差積分
値を求める演算手段と、前記平均水圧値を所定平均値と
比較するとともに前記偏差積分値を所定積分値と比較す
る比較手段と、緩慢応答定数と急速応答定数とを有する
前記水車調速機の運転定数を、前記比較手段による比較
結果に基づき前記平均水圧値が所定平均値を越えるとと
もに前記偏差積分値が所定積分値を越えるときに、前記
急速応答定数から前記緩慢応答定数へ切り替える運転定
数切り替え手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】本願の第4の発明において、サージタンク
に接続されている水車またはポンプ水車の個数は複数に
特定されている。平均水圧値が所定平均値を越えること
はサージタンクの水位が上昇したことを示し、偏差積分
値が所定積分値を越えることはサージタンクの水位上昇
が時間的にさらに進行していることを示す。そこで、比
較手段による比較結果に基づき平均水圧値が所定平均値
を越えるとともに偏差積分値が所定積分値を越えるとき
に、サージタンクの水位が前に比べ上昇しておりさらに
その上昇が時間的に進行していると判断されるので、緩
慢応答定数と急速応答定数とを有する水車調速機の運転
定数を急速応答定数から緩慢応答定数へ切り替えること
により、水車またはポンプ水車の水入口部の開度変化が
緩慢な動作になるためサージタンクの水位変動が減少し
電力負荷の遮断が行われた場合に負荷遮断後の水位変動
を低減することができる。
【0015】本願の第5の発明によれば、上池の下流側
のサージタンクから複数に分岐した水圧管で複数の水車
またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介して水
車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置であ
って、複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入口
部の水圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリン
グ水圧値を求めるサンプリング水圧測定手段と、複数の
各々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリング水
圧値の総和値から所定期間における一台当たりの平均水
圧値を求めるとともに、複数の前記水車またはポンプ水
車の前記サンプリング水圧値の前記平均水圧値との水圧
偏差値を前記所定期間に渡って積分した偏差積分値を求
める演算手段と、前記平均水圧値を所定平均値と比較す
るとともに前記偏差積分値を所定積分値と比較する比較
手段と、複数の前記水車またはポンプ水車の運転台数
を、前記比較手段による比較結果に基づき前記平均水圧
値が所定平均値を越えるとともに前記偏差積分値が所定
積分値を越えるときに、より少ない運転台数に切り替え
る運転台数切り替え手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0016】本願の第5の発明において、サージタンク
に接続されている水車またはポンプ水車の個数は複数に
特定されている。平均水圧値が所定平均値を越えること
はサージタンクの水位が上昇したことを示し、偏差積分
値が所定積分値を越えることはサージタンクの水位上昇
が時間的にさらに進行していることを示す。そこで、比
較手段による比較結果に基づき平均水圧値が所定平均値
を越えるとともに偏差積分値が所定積分値を越えるとき
に、サージタンクの水位が前に比べ上昇しておりさらに
その上昇が時間的に進行していると判断されるので、複
数の水車またはポンプ水車の運転台数をより少ない運転
台数に切り替えることにより、サージタンクの水位が所
定の水位より上昇することを簡便に防止することができ
る。
【0017】本願の第6の発明によれば、上池の下流側
のサージタンクから水圧管で水車またはポンプ水車へ水
が供給され水車調速機を介して水車発電機を運転制御す
る水力発電所の運転制御装置であって、前記水車または
ポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間毎にサンプリン
グ測定しサンプリング水圧値を求めるサンプリング水圧
測定手段と、前記水車またはポンプ水車の流路内の異な
る2点の差圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプ
リング差圧値を求めるサンプリング差圧測定手段と、前
記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値を
求めるとともに、前記サンプリング差圧値を前記所定期
間に渡って積分した差圧積分値とを求める演算手段と、
前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記差
圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、緩慢応答
定数と急速応答定数とを有する前記水車調速機の運転定
数を、前記比較手段による比較結果に基づき前記平均水
圧値が所定平均値を越えるとともに前記差圧積分値が所
定積分値を越えるときに、前記急速応答定数から前記緩
慢応答定数へ切り替える運転定数切り替え手段と、を備
えることを特徴とする。
【0018】本願の第6の発明においては、本願の第1
乃至第5の発明において偏差積分値を求めることに代え
て、水車またはポンプ水車の流路内の異なる2点の差圧
を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング差圧値
を求め、サンプリング差圧値を所定期間に渡って積分し
た差圧積分値を求めている。水車またはポンプ水車への
水流量の時間に対する微分値が入口部の水圧変化に比例
するのでこの水圧変化を積分したものが水車またはポン
プ水車への水流量変化そのものであり、この水流量の変
化量に比例してサージタンクの水位変動が発生する。そ
こで、水車またはポンプ水車への水流量の変化量を知る
ために、水車またはポンプ水車の流路内の異なる2点の
差圧から差圧積分値を求めている。
【0019】本願の第6の発明において、平均水圧値が
所定平均値を越えることはサージタンクの水位が上昇し
たことを示し、差圧積分値が所定積分値を越えることは
サージタンクの水位上昇が時間的にさらに進行している
ことを示す。そこで、比較手段による比較結果に基づき
平均水圧値が所定平均値を越えるとともに差圧積分値が
所定積分値を越えるときに、サージタンクの水位が前に
比べ上昇しておりさらにその上昇が時間的に進行してい
ると判断されるので、緩慢応答定数と急速応答定数とを
有する水車調速機の運転定数を急速応答定数から緩慢応
答定数へ切り替えることにより、サージタンクの水位が
所定の水位より上昇することを防止する。なお、本願の
第6の発明においては、サージタンクに接続されている
水車またはポンプ水車の個数は1つであってもよく、ま
た2個以上であってもよい。
【0020】本願の第7の発明によれば、上池の下流側
のサージタンクから水圧管で水車またはポンプ水車へ水
が供給され水車調速機を介して水車発電機を運転制御す
る水力発電所の運転制御装置であって、前記水車または
ポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間に渡ってサンプ
リング測定しサンプリング水圧値を求めるサンプリング
水圧測定手段と、前記水車またはポンプ水車の流路内の
異なる2点の差圧を前記所定期間毎にサンプリング測定
しサンプリング差圧値を求めるサンプリング差圧測定手
段と、前記サンプリング水圧値の所定期間における平均
水圧値を求めるとともに、前記サンプリング差圧値を前
記所定期間に渡って積分した差圧積分値とを求める演算
手段と、前記平均水圧値を所定平均値と比較するととも
に前記差圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、
前記水車調速機へ送られる前記水車発電機の電力負荷の
変動に応答して生成される制御指令信号の増幅器のゲイ
ンを、前記比較手段による比較結果に基づき前記平均水
圧値が所定平均値を越えるとともに前記差圧積分値が所
定積分値を越えるときに、より低いゲインに切り替える
ゲイン切り替え手段と、を備えることを特徴とする。
【0021】本願の第7の発明において、平均水圧値が
所定平均値を越えることはサージタンクの水位が上昇し
たことを示し、差圧積分値が所定積分値を越えることは
サージタンクの水位上昇が時間的にさらに進行している
ことを示す。そこで、比較手段による比較結果に基づき
平均水圧値が所定平均値を越えるとともに差圧積分値が
所定積分値を越えるときに、サージタンクの水位が前に
比べ上昇しておりさらにその上昇が時間的に進行してい
ると判断されるので、水車調速機へ送られる水車発電機
の電力負荷の変動に応答して生成される制御指令信号の
増幅器のゲインをより低いゲイン数値に切り替えること
により、サージタンクの水位が所定の水位より上昇する
ことを防止する。
【0022】本願の第8の発明によれば、上池の下流側
のサージタンクから水圧管で水車またはポンプ水車へ水
が供給され水車調速機を介して水車発電機を運転制御す
る水力発電所の運転制御装置であって、前記水車または
ポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間毎にサンプリン
グ測定しサンプリング水圧値を求めるサンプリング水圧
測定手段と、前記水車またはポンプ水車の流路内の異な
る2点の差圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプ
リング差圧値を求めるサンプリング差圧測定手段と、前
記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値を
求めるとともに、前記サンプリング差圧値を前記所定期
間に渡って積分した差圧積分値とを求める演算手段と、
前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記差
圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、前記水車
調速機の負荷制限手段の負荷制限量を、前記比較手段に
よる比較結果に基づき前記平均水圧値が所定平均値を越
えるとともに前記差圧積分値が所定積分値を越えるとき
に、負荷の変動範囲を狭くするように切り替える負荷制
限量切り替え手段と、を備えることを特徴とする。
【0023】本願の第8の発明において、平均水圧値が
所定平均値を越えることはサージタンクの水位が上昇し
たことを示し、差圧積分値が所定積分値を越えることは
サージタンクの水位上昇が時間的にさらに進行している
ことを示す。そこで、比較手段による比較結果に基づき
平均水圧値が所定平均値を越えるとともに差圧積分値が
所定積分値を越えるときに、サージタンクの水位が前に
比べ上昇しておりさらにその上昇が時間的に進行してい
ると判断されるので、水車調速機の負荷制限手段の負荷
制限量を負荷の変動範囲を狭くするように切り替えるこ
とにより、サージタンクの水位が所定の水位より上昇す
ることを防止する。
【0024】本願の第9の発明によれば、上池の下流側
のサージタンクから複数に分岐した水圧管で複数の水車
またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介して水
車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置であ
って、複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入口
部の水圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリン
グ水圧値を求めるサンプリング水圧測定手段と、複数の
各々の前記水車またはポンプ水車の流路内の異なる2点
の差圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング
差圧値を求めるサンプリング差圧測定手段と、複数の各
々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリング水圧
値の総和値から前記所定期間における一台当たりの平均
水圧値を求めるとともに、複数の前記水車またはポンプ
水車の前記サンプリング差圧値を所定期間に渡って積分
した差圧積分値を求める演算手段と、前記平均水圧値を
所定平均値と比較するとともに前記差圧積分値を所定積
分値と比較する比較手段と、緩慢応答定数と急速応答定
数とを有する前記水車調速機の運転定数を、前記比較手
段による比較結果に基づき前記平均水圧値が所定平均値
を越えるとともに前記差圧積分値が所定積分値を越える
ときに、前記急速応答定数から前記緩慢応答定数へ切り
替える運転定数切り替え手段と、を備えることを特徴と
する。
【0025】本願の第9の発明において、サージタンク
に接続されている水車またはポンプ水車の個数は複数に
特定されている。平均水圧値が所定平均値を越えること
はサージタンクの水位が上昇したことを示し、差圧積分
値が所定積分値を越えることはサージタンクの水位上昇
が時間的にさらに進行していることを示す。そこで、比
較手段による比較結果に基づき平均水圧値が所定平均値
を越えるとともに差圧積分値が所定積分値を越えるとき
に、サージタンクの水位が前に比べ上昇しておりさらに
その上昇が時間的に進行していると判断されるので、緩
慢応答定数と急速応答定数とを有する水車調速機の運転
定数を急速応答定数から緩慢応答定数へ切り替えること
により、サージタンクの水位が所定の水位より上昇する
ことを防止する。
【0026】本願の第10の発明によれば、上池の下流
側のサージタンクから複数に分岐した水圧管で複数の水
車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介して
水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置で
あって、複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入
口部の水圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリ
ング水圧値を求めるサンプリング水圧測定手段と、複数
の各々の前記水車またはポンプ水車の流路内の異なる2
点の差圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリン
グ差圧値を求めるサンプリング差圧測定手段と、複数の
各々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリング水
圧値の総和値から所定期間における一台当たりの平均水
圧値を求めるとともに、複数の前記水車またはポンプ水
車の前記サンプリング差圧値を前記所定期間に渡って積
分した差圧積分値を求める演算手段と、前記平均水圧値
を所定平均値と比較するとともに前記差圧積分値を所定
積分値と比較する比較手段と、複数の前記水車またはポ
ンプ水車の運転台数を、前記比較手段による比較結果に
基づき前記平均水圧値が所定平均値を越えるとともに前
記差圧積分値が所定積分値を越えるときに、より少ない
運転台数に切り替える運転台数切り替え手段と、を備え
ることを特徴とする。
【0027】本願の第10の発明において、サージタン
クに接続されている水車またはポンプ水車の個数は複数
に特定されている。平均水圧値が所定平均値を越えるこ
とはサージタンクの水位が上昇したことを示し、差圧積
分値が所定積分値を越えることはサージタンクの水位上
昇が時間的にさらに進行していることを示す。そこで、
比較手段による比較結果に基づき平均水圧値が所定平均
値を越えるとともに差圧積分値が所定積分値を越えると
きに、サージタンクの水位が前に比べ上昇しておりさら
にその上昇が時間的に進行していると判断されるので、
複数の水車またはポンプ水車の運転台数をより少ない運
転台数に切り替えることにより、サージタンクの水位が
所定の水位より上昇することを防止する。
【0028】本願の第11の発明によれば、上池の下流
側のサージタンクから水圧管で水車またはポンプ水車へ
水が供給され水車調速機を介して水車発電機を運転制御
する水力発電所の運転制御装置であって、前記水車発電
機の電力負荷の遮断を検出する負荷遮断検出手段と、前
記水車またはポンプ水車のガイドベーンの開度を、前記
水車発電機の負荷の遮断を検出したときに所定開度に下
げ、その後前記サージタンクの水位が上昇している間は
開度を下げることを中止するとともに、前記サージタン
クの水位が下降し始める時点で開度を下げることを再開
するガイドベーン開度制御手段と、を備えることを特徴
とする。
【0029】本願の第11の発明において、サージタン
クの水位は、水車発電機の電力負荷の遮断を検出し水車
またはポンプ水車の流量を減少させたときに生じる水撃
作用によって発生する圧力上昇の影響を受けて上昇す
る。この上昇量はガイドベーンの遮断前の流量とガイド
ベーンを閉鎖することによって減少した流量との差によ
って決まる。もし、水車発電機の電力負荷の遮断と同時
に急にガイドベーンを完全に閉鎖したとすると、サージ
タンクの水位が上昇しすぎてあふれる恐れがある。
【0030】そこで、水車発電機の電力負荷の遮断と同
時にガイドベーンを完全に閉鎖することを止め、サージ
タンクの水位が上昇している間はガイドベーンを全閉と
せずに所定開度に開口しておくことによりサージタンク
の水位の上昇を抑制し、その後サージタンクの水位が下
降し始めたらガイドベーンを閉鎖して水車またはポンプ
水車を停止させる。これによって、サージタンクの水位
が所定の水位より上昇することを防止する。
【0031】本願の第12の発明によれば、前記所定開
度は、30%乃至50%の範囲であることを特徴とす
る。
【0032】本願の第12の発明において、ガイドベー
ンの開度の大きさが大きすぎると、水車発電機の負荷の
遮断後に水車またはポンプ水車の回転数の周期的な変化
が大きくなり回転体に悪影響を及ぼす恐れがあり、ガイ
ドベーンの開度の大きさが小さすぎるとサージタンクの
水位上昇を抑制する効果が得られなくなるので、前記所
定開度を30%乃至50%にする。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明に
係る水力発電機の運転制御装置の実施の形態について説
明する。
【0034】まず、図1乃至図3を参照して、本発明の
第1の実施形態について説明する。図1は、水力発電所
の全体を示す概略図である。上部貯水池1の下流側に上
部サージタンク3が設けられており、上部貯水池1と上
部サージタンク3とは導水管2によって接続されてい
る。上部サージタンク3の下流側には水車またはポンプ
水車)10が設けられている。上部サージタンク3と水
車10とは導水管7と分岐管の一部をなす導水管8とに
よって接続されている。導水管7は複数の分岐管6に分
岐し、分岐管6の下流側は水車10と同様の図示しない
水車に接続されている。水車10には水車10によって
駆動される水力発電機11が接続されている。水車10
の下流側には吸い出し管12が接続されており、吸い出
し管12はその下流側で図示しない他の水車の吸い出し
管と共に集合管13に接続されている。集合管13の下
流側には導水管15が設けられ、導水管15は下部サー
ジタンク14に接続されているとともに、下部サージタ
ンク14の下流側で下部貯水池16に接続されている。
上部サージタンク3には、サージタンク3の基部の圧力
を測定する水圧測定手段4とサージタンク3の水位を測
定する水位測定手段5が取り付けれている。水車10の
入口部には水車入口水圧を測定するための入口水圧測定
手段9が設けられている。
【0035】本発明の第1の実施形態に係る運転制御装
置は、水車10の水入口部の水圧を所定期間Δst毎に
サンプリング測定しサンプリング水圧値Hpを求めるサ
ンプリング水圧測定手段としての入口水圧測定手段9
と、サンプリング水圧値Hpの所定期間Δtにおける平
均水圧値Hmを求めるとともに、サンプリング水圧値H
pの平均水圧値Hmとの水圧偏差値ΔHk(k=1、
2、3)を所定期間Δtに渡って積分した偏差積分値H
iを求める演算手段20と、平均水圧値Hmを所定平均
値としての制限値Hmlmと比較する手段30とともに
偏差積分値Hiを所定積分値としての制限値Hilmと
比較する比較手段35と、緩慢応答定数と急速応答定数
とを有する水車調速機50の運転定数を切り替える運転
定数切り替え手段40(図6も参照)とを備えている。
【0036】図2に示すように、水車10の入口部の水
圧をΔst毎にサンプリング測定しサンプリング水圧値
Hpを求める。サンプリング水圧値のサンプリング測定
は、例えば入口水圧測定手段9によって行われる。Hm
は、サンプリング水圧値Hpの所定期間Δtにおける平
均水圧値を示す。
【0037】図3は、3台の水車10a,10b,10
cが一つのサージタンク3に接続された例を示す。水車
10a,10b,10cの各々の入口部には水車入口水
圧を測定するための入口水圧測定手段9が設けられてい
る。
【0038】図3に示す演算手段20の演算部21で
は、水車10a,10b,10cのサンプリング水圧値
Hpの所定期間Δtにおける平均水圧値Hm1,Hm
2,Hm3が演算される。平均水圧値Hm1,Hm2,
Hm3は加算され運転台数の3で割り算され、水車10
a,10b,10cの全体の平均水圧値Hmが演算され
る。
【0039】また、演算手段20の演算部23では、水
車10a,10b,10cの平均水圧値Hm1,Hm
2,Hm3に対する偏差ΔH1、ΔH2、ΔH3を所定
期間Δtに渡って積分した偏差積分値が演算される。さ
らに、水車10a,10b,10cの各々偏差積分値が
互いに加算され、水車10a,10b,10cの全体の
偏差積分値Hiが演算される。ここで、偏差ΔH1=
(Hp1−Hm1)/Hm1、偏差ΔH2=(Hp2−
Hm2)/Hm2、偏差ΔH3=(Hp3−Hm3)/H
m3であり、Hp1、Hp2、Hp3は各々の水車10
a,10b,10cの各々のサンプリング時刻における
サンプリング水圧値を示す。
【0040】比較手段30においては、比較部31にお
いて、水車10a,10b,10cの全体の平均水圧値
Hmが所定の制限値Hmlmと比較され、比較部33に
おいて、水車10a,10b,10cの全体の偏差積分
値Hiが所定の制限値Hilmと比較される。
【0041】運転定数切り替え手段40においては、緩
慢応答定数と急速応答定数とを有する水車調速機50の
電気制御増巾部53の運転定数を、比較手段30による
比較結果に基づき次のように切り替えられる。すなわ
ち、平均水圧値Hmが制限値Hmlmより大きくなり、
かつ偏差積分値Hiが制限値Hilmより大きくなった
ときあるいはまたどちらか一方が大きくなったときに、
水車調速機50の運転定数は急速応答定数から緩慢応答
定数へ切り替えられる。他の場合は、水車調速機50の
運転定数は急速応答定数に設定されたままである。
【0042】上述の本実施の形態において、平均水圧値
Hmが制限値Hmlmより大きくなったことはサージタ
ンク3の水位が上昇したことを示し、また、偏差積分値
Hiが制限値Hilmより大きくなったことは、サージ
タンク3の水位上昇が時間的にさらに進行していること
を示す。そこで、水車調速機50の運転定数を急速応答
定数から緩慢応答定数へ切り替えることにより、電力負
荷の遮断が行われた場合に負荷遮断後の水位変動を低減
させることができる。
【0043】なお、サージタンク3に接続されている水
車10またはポンプ水車の個数は3台の場合について説
明したが、3台に限らず1台または複数台であってもよ
い。
【0044】次に、図4及び図5を参照して、本発明の
第2の実施形態について説明する。
【0045】図4に示すように、導水管8は、太い管径
の太管8aと、太管8aの下流側に接続された斬縮管8
bと、斬縮管8bの下流側に接続され水車10の入口弁
18に至る細管8cとから構成されている。太管8aに
は太管8aにおける水圧を測定する水圧測定手段19が
取り付けられており、入口弁18近傍の細管8cには入
口水圧測定手段9が取り付けられている。
【0046】本発明の第2の実施形態に係る運転制御装
置は、水車10の水入口部の水圧を所定期間Δst毎に
サンプリング測定しサンプリング水圧値Hpを求めるサ
ンプリング水圧測定手段としての入口水圧測定手段9
と、水車10の流路内の異なる2点(手段19と手段9
の)の差圧を所定期間Δtに渡ってサンプリング測定
し、図5に示すごとくサンプリング差圧値(Hu−H
p)を求めるサンプリング差圧測定手段と、サンプリン
グ水圧値Hpの所定期間Δtにおける平均水圧値Hmを
求めるとともに、サンプリング差圧値(Hu−Hp)を
所定期間Δtに渡って積分した差圧積分値Huiを求め
る演算手段20と、平均水圧値Hmを制限値Hmlmと
比較するとともに差圧積分値Huiを所定積分値として
の制限値Hilmと比較する比較手段30と、緩慢応答
定数と急速応答定数とを有する水車調速機50の運転定
数を切り替える運転定数切り替え手段40(図6も参
照)とを備えている。
【0047】ここで、サンプリング差圧測定手段は、入
口水圧測定手段9で測定した測定値と水圧測定手段19
で測定した測定値との差(Hu−Hp)を求めるもので
ある。水車10への水流量の時間に対する変化量に比例
してサージタンク3の水位変動が発生する。そこで、水
車10への水流量の変化量を知るために、水車10の流
路内の流れの断面積の異なる2点の差圧から差圧積分値
を求めている。また、流路内の異なる2点の差圧を求め
るために、図−4は、導水管8は、太管8aと、漸縮管
8bと、細管8cとから構成され、太管8aに水圧測定
手段19が取り付けられ細管8cに入口水圧測定手段9
を取り付けた一実施例を示した。
【0048】図5に示す演算手段20の演算部21で
は、第1の実施形態の場合と同様に、水車10a,10
b,10cの全体の平均水圧値Hmが演算される。
【0049】また、演算手段20の演算部25では、水
車10a,10b,10cのサンプリング差圧値(Hu
−Hp)(k=1,2,3)を所定期間Δtに渡って
積分した偏差積分値が演算される。さらに、水車10
a,10b,10cの各々偏差積分値が互いに加算さ
れ、水車10a,10b,10cの全体の偏差積分値H
uiが演算される。
【0050】比較手段30においては、第1の実施形態
の場合と同様に比較部31において、水車10a,10
b,10cの全体の平均水圧値Hmが所定の制限値Hm
lmと比較される。
【0051】また、比較手段30の比較部35におい
て、水車10a,10b,10cの全体の偏差積分値H
uiが所定の制限値Hilmと比較される。
【0052】運転定数切り替え手段40においては、第
1の実施形態の場合と同様に、比較手段30による比較
結果に基づき、平均水圧値Hmが制限値Hmlmより大
きくなり、かつ偏差積分値Hiが制限値Hilmより大
きくなったときに限り、水車調速機11の運転定数は急
速応答定数から緩慢応答定数へ切り替えられる。他の場
合は、水車調速機50の運転定数は急速応答定数に設定
されたままである。
【0053】上述の本実施の形態において、平均水圧値
Hmが制限値Hmlmより大きくなったことはサージタ
ンク3の水位が上昇したことを示し、また、差圧積分値
Huiが制限値Hilmより大きくなったことは、サー
ジタンク3の水位上昇が時間的にさらに進行しているこ
とを示す。そこで、水車調速機50の運転定数を急速応
答定数から緩慢応答定数へ切り替えることにより、電力
負荷の遮断が行われた場合に負荷遮断後の水位変動を低
減させることができる。
【0054】次に、図6及び図7を参照して、本発明の
第3の実施形態について説明する。
【0055】図6に、水車発電機11の運転制御のブロ
ック図を示す。水車調速機50は、負荷制限装置51と
電気制御増幅部53と剛性復元定数部55とを備えてい
る。電気制御増幅部53は図7に示すように、比例要素
部53aと積分要素部53bと微分要素部53cとから
構成されている。
【0056】電力負荷61に応答する信号はAFC装置
63に入力され、AFC装置63の出力信号は信号増幅
部65で増幅され、合流点52において水車10の水口
開度67の情報信号と合わせられ剛性復原定数部55へ
入力される 第3の実施形態の運転制御装置は、さらに、ゲイン切り
替え手段70を備えている。ゲイン切り替え手段70
は、電力負荷61の変動に応答してAFC装置63で生
成される制御指令信号を増幅する信号増幅部65のゲイ
ンの数値を切り替えるものである。
【0057】ゲイン切り替え手段70による信号増幅部
65のゲインの切り替えは、図3に示した場合と同様
に、比較手段30による比較結果に基づき平均水圧値H
mが制限値Hmlmを越えるとともに偏差積分値Hiが
制限値Hilmを越えるときに、より低いゲインに切り
替える。また、ゲイン切り替え手段70は、図5に示し
た場合と同様に、比較手段30による比較結果に基づき
平均水圧値Hmが制限値Hmlmを越えるとともに差圧
積分値Huiが制限値Hilmを越えるときに、より低
いゲインに切り替えるようにしてもよい。
【0058】本実施の形態によれば、ゲイン切り替え手
段70により上述の指針に従って信号増幅部65のゲイ
ンの数値を切り替えることにより、剛性復原定数部55
の剛性復原値を低い値に替えることにより水口動作を緩
慢にすることが可能になり、サージタンク3の水位の変
動が減少され負荷が遮断された後のサージタンク3の水
位上昇を低減することができる。
【0059】次に、図6を参照して、本発明の第4の実
施形態について説明する。
【0060】第4の実施形態の運転制御装置は、さら
に、負荷制限量切り替え手段80を備えている。負荷制
限量切り替え手段80は、水車調速機50の負荷制限装
置51による負荷制限量を切り替えるものである。
【0061】負荷制限量切り替え手段80による負荷制
限量の切り替えは、図3に示した場合と同様に、比較手
段30による比較結果に基づき平均水圧値Hmが制限値
Hmlmを越えるとともに偏差積分値Hiが制限値Hi
lmを越えるときに、負荷の変動範囲を狭くするように
切り替える。また、負荷制限量切り替え手段80は、図
5に示した場合と同様に、比較手段30による比較結果
に基づき平均水圧値Hmが制限値Hmlmを越えるとと
もに差圧積分値Huiが制限値Hilmを越えるとき
に、負荷の変動範囲を狭くするように切り替えてもよ
い。
【0062】本実施の形態によれば、負荷制限量切り替
え手段80により負荷制限装置51による負荷制限度を
上述の方針によって切り替えることにより、負荷の大き
い方へ変動することが制限され、負荷が遮断された後の
サージタンク3の水位上昇を低減することができる。
【0063】次に、図6を参照して、本発明の第5の実
施形態について説明する。第5の実施形態の運転制御装
置は、一つのサージタンク3から複数に分岐した分岐管
6で複数の水車10に水が供給され複数の水車調速機5
0を介して複数の水車発電機11を運転制御するもので
ある。図6に示すように、第5の実施形態の運転制御装
置は、運転台数切り替え手段90を備えている。運転台
数切り替え手段90は、複数の水車調速機50の各々の
信号増幅部65に接続されており、信号増幅部65のゲ
インをゼロにすること、あるいはAFC装置63で生成
される制御指令信号が信号増幅部65に入ることをON
/OFFすることによって、複数の水車10の運転台数
を切り替える。
【0064】運転台数切り替え手段90による運転台数
の切り替えは、図3に示した場合と同様に、比較手段3
0による比較結果に基づき平均水圧値Hmが制限値Hm
lmを越えるとともに偏差積分値Hiが制限値Hilm
を越えるときに、少ない運転台数になるように切り替え
る。また、運転台数切り替え手段90は、図5に示した
場合と同様に、比較手段30による比較結果に基づき平
均水圧値Hmが制限値Hmlmを越えるとともに差圧積
分値Huiが制限値Hilmを越えるときに、少ない運
転台数になるように切り替えてもよい。
【0065】本実施の形態によれば、運転台数切り替え
手段90により運転台数を上述の方針によって切り替え
ることにより、簡便な方法で、負荷が遮断された後のサ
ージタンク3の水位上昇を低減することができる。
【0066】次に、図6及び図8を参照して、本発明の
第6の実施形態について説明する。
【0067】第6の実施形態の運転制御装置は、水車発
電機11と電力負荷61との間の遮断器91と、水車1
0のガイドベーンの開度を制御するガイドベーン開度制
御手段93とを備えている。遮断器91が開くと負荷が
なくなるので水車発電機の回転速度が上昇し、水車調速
機50がこれに応答してガイドベーンを閉鎖するように
動作する。
【0068】図8は、横軸に時間tをとり、時間に対す
るガイドベーンサーボストローク(a)と時間に対する
サージタンクの水位(b)を示す図である。ガイドベー
ン開度制御手段93はガイドベーンの開度を次のように
開閉制御する。負荷遮断器91によって時刻t0で水車
発電機11の電力負荷61の遮断が検出されると、ガイ
ドベーン開度制御手段93はガイドベーンの開度を時刻
t1までに所定開度S1までに閉鎖する。時刻t1から
t2までの間では、サージタンク3の水位に所定の大き
さの上昇が確認されない場合に、さらに開度をS2まで
下げる。時刻t2において、サージタンク3の水位に所
定の大きさの上昇しさらに上昇していると確認されたと
きに、ガイドベーンの開度をさらに下げることを中止し
開度をS2のままにしておく。次に、時刻t3におい
て、サージタンク3の水位が下降し始めることが確認さ
れた時点で開度をさらに下げ、時刻t4においてガイド
ベーンは完全に閉鎖される。
【0069】サージタンク3の水位は、水車発電機の電
力負荷の遮断を検出し水車またはポンプ水車の流量を減
少させたときに生じる水撃作用によって発生する圧力上
昇の影響を受けて上昇する。この上昇量はガイドベーン
の遮断前の流量とガイドベーンを閉鎖することによって
減少した流量との差によって決まる。もし、水車発電機
11の電力負荷61の遮断と同時に急にガイドベーンを
完全に閉鎖したとすると、サージタンクの水位が上昇し
すぎてあふれる恐れがある。
【0070】そこで、上述したように、水車発電機11
の電力負荷61の遮断と同時にガイドベーンを完全に閉
鎖することを止め、サージタンク3の水位が上昇してい
る間はガイドベーンを全閉とせずに所定開度に開口して
おくことによりサージタンク3の水位の上昇を抑制し、
その後サージタンクの水位が下降し始めたらガイドベー
ン開度67を閉鎖して水車10またはポンプ水車を停止
させる。これによって、サージタンク3の水位が所定の
水位より上昇することを防止する。
【0071】開度S1とS2の範囲は、30%乃至50
%の範囲にある。ガイドベーンの開度の大きさが大きす
ぎると、水車発電機の負荷の遮断後に水車またはポンプ
水車の回転数の周期的な変化が大きくなり回転体に悪影
響を及ぼす恐れがあり、ガイドベーンの開度の大きさが
小さすぎるとサージタンクの水位上昇を抑制する効果が
得られなくなるからである。
【0072】第6の実施の形態は、運転中に送電線の故
障等によって電力負荷が遮断されたとき等に特に有効で
ある。
【0073】以上の第1乃至第6の実施形態の構成によ
れば、サージタンク3の上部から水を溢れないようにす
るためにサージタンク3の断面積を大きくしたり高さを
高くしたりする必要がなくなるので、サージタンクの小
型化を図ることができる。
【0074】以上の第1乃至第6の実施形態において、
水車10を例に取り説明したが、水車10の代わりにポ
ンプ水車であっても同様に本発明は適用される。
【0075】また、水車10等の台数は1台であっても
複数台であってもよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、サージタンクの小型化を可能にし、電力負荷が急
速に変動した場合においてもサージタンクの水位上昇を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水力発電所の全体を示す概略図。
【図2】水車またはポンプ水車の水入口部の水圧を所定
期間に渡ってサンプリング測定しサンプリング水圧値を
求め、サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧
値を求めることを示す図。
【図3】本発明の水力発電所における運転制御装置の一
実施形態を示すブロック図。
【図4】水圧管における2箇所で水圧測定することを示
す図。
【図5】本発明の水力発電所における運転制御装置の他
の実施形態を示すブロック図。
【図6】本発明の水力発電所における運転制御装置の制
御ブロック図。
【図7】水車調速機の電気制御増幅部の詳細を示す図。
【図8】ガイドベーンの開度を制御する手法を示す図。
【符号の説明】
2、7、8 導水管(水圧管) 3 上部サージタンク 6 分岐管 9 入口水圧測定手段 10 水車 11 水力発電機 20 演算手段 30 比較手段 40 運転定数切り替え手段 50 水車調速機 70 ゲイン切り替え手段 80 負荷制限度切り替え手段 90 運転定数切り替え手段 93 ガイドベーン開度制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒 川 敏 史 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 岡 村 長 生 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 山 下 吉 則 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 戸 田 一 典 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 3H073 AA12 BB04 BB34 CC08 CD03 CE06 CE27 5H004 GA16 GA31 GB06 HA05 HB03 KA12 KA34 KB02 KB04 KB06 KC32 KC56 5H309 AA03 BB03 BB11 CC09 DD04 EE03 FF01 GG03 HH01 HH02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上池の下流側のサージタンクから水圧管で
    水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介し
    て水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置
    であって、 前記水車またはポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間
    毎にサンプリング測定しサンプリング水圧値を求めるサ
    ンプリング水圧測定手段と、 前記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値
    を求めるとともに、前記サンプリング水圧値の前記平均
    水圧値との水圧偏差値を所定期間に渡って積分した偏差
    積分値を求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記偏
    差積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 緩慢応答定数と急速応答定数とを有する前記水車調速機
    の運転定数を、前記比較手段による比較結果に基づき前
    記平均水圧値が所定平均値を越えるとともに前記偏差積
    分値が所定積分値を越えるときに、前記急速応答定数か
    ら前記緩慢応答定数へ切り替える運転定数切り替え手段
    と、を備えることを特徴とする水力発電所の運転制御装
    置。
  2. 【請求項2】上池の下流側のサージタンクから水圧管で
    水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介し
    て水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置
    であって、 前記水車またはポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間
    毎にサンプリング測定しサンプリング水圧値を求めるサ
    ンプリング水圧測定手段と、 前記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値
    を求めるとともに、前記サンプリング水圧値の前記平均
    水圧値との水圧偏差値を所定期間に渡って積分した偏差
    積分値とを求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記偏
    差積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 前記水車調速機へ送られる前記水車発電機の電力負荷の
    変動に応答して生成される制御指令信号の増幅器のゲイ
    ンを、前記比較手段による比較結果に基づき前記平均水
    圧値が所定平均値を越えるとともに前記偏差積分値が所
    定積分値を越えるときに、より低いゲインに切り替える
    ゲイン切り替え手段と、を備えることを特徴とする水力
    発電所における運転制御装置。
  3. 【請求項3】上池の下流側のサージタンクから水圧管で
    水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介し
    て水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置
    であって、 前記水車またはポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間
    毎にサンプリング測定しサンプリング水圧値を求めるサ
    ンプリング水圧測定手段と、 前記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値
    を求めるとともに、前記サンプリング水圧値の前記平均
    水圧値との水圧偏差値を所定期間に渡って積分した偏差
    積分値とを求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記偏
    差積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 前記水車調速機の負荷制限手段による負荷制限量を、前
    記比較手段による比較結果に基づき前記平均水圧値が所
    定平均値を越えるとともに前記偏差積分値が所定積分値
    を越えるときに、負荷の変動範囲を狭くするように切り
    替える負荷制限量切り替え手段と、を備えることを特徴
    とする水力発電所の運転制御装置。
  4. 【請求項4】上池の下流側のサージタンクから複数に分
    岐した水圧管で複数の水車またはポンプ水車へ水が供給
    され水車調速機を介して水車発電機を運転制御する水力
    発電所の運転制御装置であって、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入口部の水
    圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング水圧
    値を求めるサンプリング水圧測定手段と、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリ
    ング水圧値の総和値から所定期間における一台当たりの
    平均水圧値を求めるとともに、複数の各々の前記水車ま
    たはポンプ水車の前記サンプリング水圧値の前記平均水
    圧値との水圧偏差値を所定期間に渡って積分した偏差積
    分値を求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記偏
    差積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 緩慢応答定数と急速応答定数とを有する前記水車調速機
    の運転定数を、前記比較手段による比較結果に基づき前
    記平均水圧値が所定平均値を越えるとともに前記偏差積
    分値が所定積分値を越えるときに、前記急速応答定数か
    ら前記緩慢応答定数へ切り替える運転定数切り替え手段
    と、を備えることを特徴とする水力発電所の運転制御装
    置。
  5. 【請求項5】上池の下流側のサージタンクから複数に分
    岐した水圧管で複数の水車またはポンプ水車へ水が供給
    され水車調速機を介して水車発電機を運転制御する水力
    発電所の運転制御装置であって、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入口部の水
    圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング水圧
    値を求めるサンプリング水圧測定手段と、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリ
    ング水圧値の総和値から所定期間における一台当たりの
    平均水圧値を求めるとともに、複数の前記水車またはポ
    ンプ水車の前記サンプリング水圧値の前記平均水圧値と
    の水圧偏差値を所定期間に渡って積分した偏差積分値を
    求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記偏
    差積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 複数の前記水車またはポンプ水車の運転台数を、前記比
    較手段による比較結果に基づき前記平均水圧値が所定平
    均値を越えるとともに前記偏差積分値が所定積分値を越
    えるときに、より少ない運転台数に切り替える運転台数
    切り替え手段と、を備えることを特徴とする水力発電所
    の運転制御装置。
  6. 【請求項6】上池の下流側のサージタンクから水圧管で
    水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介し
    て水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置
    であって、 前記水車またはポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間
    毎にサンプリング測定しサンプリング水圧値を求めるサ
    ンプリング水圧測定手段と、 前記水車またはポンプ水車の流路内の異なる2点の差圧
    を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング差圧値
    を求めるサンプリング差圧測定手段と、 前記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値
    を求めるとともに、前記サンプリング差圧値を所定期間
    に渡って積分した差圧積分値とを求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記差
    圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 緩慢応答定数と急速応答定数とを有する前記水車調速機
    の運転定数を、前記比較手段による比較結果に基づき前
    記平均水圧値が所定平均値を越えるとともに前記差圧積
    分値が所定積分値を越えるときに、前記急速応答定数か
    ら前記緩慢応答定数へ切り替える運転定数切り替え手段
    と、を備えることを特徴とする水力発電所の運転制御装
    置。
  7. 【請求項7】上池の下流側のサージタンクから水圧管で
    水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介し
    て水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置
    であって、 前記水車またはポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間
    毎にサンプリング測定しサンプリング水圧値を求めるサ
    ンプリング水圧測定手段と、 前記水車またはポンプ水車の流路内の異なる2点の差圧
    を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング差圧値
    を求めるサンプリング差圧測定手段と、 前記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値
    を求めるとともに、前記サンプリング差圧値を前記所定
    期間に渡って積分した差圧積分値とを求める演算手段
    と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記差
    圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 前記水車調速機へ送られる前記水車発電機の電力負荷の
    変動に応答して生成される制御指令信号の増幅器のゲイ
    ンを、前記比較手段による比較結果に基づき前記平均水
    圧値が所定平均値を越えるとともに前記差圧積分値が所
    定積分値を越えるときに、より低いゲインに切り替える
    ゲイン数値切り替え手段と、を備えることを特徴とする
    水力発電所の運転制御装置。
  8. 【請求項8】上池の下流側のサージタンクから水圧管で
    水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介し
    て水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装置
    であって、 前記水車またはポンプ水車の水入口部の水圧を所定期間
    毎にサンプリング測定しサンプリング水圧値を求めるサ
    ンプリング水圧測定手段と、 前記水車またはポンプ水車の流路内の異なる2点の差圧
    を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング差圧値
    を求めるサンプリング差圧測定手段と、 前記サンプリング水圧値の所定期間における平均水圧値
    を求めるとともに、前記サンプリング差圧値を所定期間
    に渡って積分した差圧積分値とを求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記差
    圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 前記水車調速機の負荷制限手段の負荷制限度を、前記比
    較手段による比較結果に基づき前記平均水圧値が所定平
    均値を越えるとともに前記差圧積分値が所定積分値を越
    えるときに、負荷の変動範囲を狭くするように切り替え
    る負荷制限度切り替え手段と、を備えることを特徴とす
    る水力発電所の運転制御装置。
  9. 【請求項9】上池の下流側のサージタンクから複数に分
    岐した水圧管で複数の水車またはポンプ水車へ水が供給
    され水車調速機を介して水車発電機を運転制御する水力
    発電所の運転制御装置であって、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入口部の水
    圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング水圧
    値を求めるサンプリング水圧測定手段と、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の流路内の異な
    る2点の差圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプ
    リング差圧値を求めるサンプリング差圧測定手段と、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリ
    ング水圧値の総和値から所定期間における一台当たりの
    平均水圧値を求めるとともに、複数の前記水車またはポ
    ンプ水車の前記サンプリング差圧値を所定期間に渡って
    積分した差圧積分値を求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記差
    圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 緩慢応答定数と急速応答定数とを有する前記水車調速機
    の運転定数を、前記比較手段による比較結果に基づき前
    記平均水圧値が所定平均値を越えるとともに前記差圧積
    分値が所定積分値を越えるときに、前記急速応答定数か
    ら前記緩慢応答定数へ切り替える運転定数切り替え手段
    と、を備えることを特徴とする水力発電所の運転制御装
    置。
  10. 【請求項10】上池の下流側のサージタンクから複数に
    分岐した水圧管で複数の水車またはポンプ水車へ水が供
    給され水車調速機を介して水車発電機を運転制御する水
    力発電所の運転制御装置であって、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の水入口部の水
    圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプリング水圧
    値を求めるサンプリング水圧測定手段と、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の流路内の異な
    る2点の差圧を所定期間毎にサンプリング測定しサンプ
    リング差圧値を求めるサンプリング差圧測定手段と、 複数の各々の前記水車またはポンプ水車の前記サンプリ
    ング水圧値の総和値から所定期間における一台当たりの
    平均水圧値を求めるとともに、複数の前記水車またはポ
    ンプ水車の前記サンプリング差圧値を所定期間に渡って
    積分した差圧積分値を求める演算手段と、 前記平均水圧値を所定平均値と比較するとともに前記差
    圧積分値を所定積分値と比較する比較手段と、 複数の前記水車またはポンプ水車の運転台数を、前記比
    較手段による比較結果に基づき前記平均水圧値が所定平
    均値を越えるとともに前記差圧積分値が所定積分値を越
    えるときに、より少ない運転台数に切り替える運転台数
    切り替え手段と、を備えることを特徴とする水力発電所
    の運転制御装置。
  11. 【請求項11】上池の下流側のサージタンクから水圧管
    で水車またはポンプ水車へ水が供給され水車調速機を介
    して水車発電機を運転制御する水力発電所の運転制御装
    置であって、 前記水車発電機の電力負荷の遮断を検出する負荷遮断検
    出手段と、 前記水車またはポンプ水車のガイドベーンの開度を、前
    記水車発電機の負荷の遮断を検出したときに所定開度に
    下げ、その後前記サージタンクの水位が上昇している間
    は開度を下げることを中止するとともに、前記サージタ
    ンクの水位が下降し始める時点で開度を下げることを再
    開するガイドベーン開度制御手段と、を備えることを特
    徴とする水力発電所の運転制御装置。
  12. 【請求項12】前記所定開度は、30%乃至50%の範
    囲であることを特徴とする請求項11に記載の水力発電
    所における運転制御装置。
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