JP2000239353A - 難燃性樹脂組成物ならびに難燃性樹脂組成物を用いた絶縁基板及び印刷回路板 - Google Patents

難燃性樹脂組成物ならびに難燃性樹脂組成物を用いた絶縁基板及び印刷回路板

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JP2000239353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハロゲン非含有で高度な難燃性を確保するとと
もに、難燃剤の使用を少量にして、成形性、機械的及び
電気的特性の低下を抑えた難燃性エポキシ樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】ハロゲンを含まず、分子骨格中にリン原子
が組込まれたフェノールノボラックエポキシ樹脂(A)
と、硬化剤としてジシアンジアミド(B)を配合したエ
ポキシ樹脂組成物とする。ジシアンジアミド(B)に代
えて、分子骨格中にリン原子が組込まれたフェノールノ
ボラック樹脂(C)、分子骨格中に窒素原子が組込まれ
たフェノールノボラック樹脂(D)、分子骨格中にリン
と窒素原子が組込まれたフェノールノボラック樹脂
(E)のいずれかを配合してもよい。この樹脂組成物を
シート状繊維基材に含浸乾燥したプリプレグを加熱加圧
成形して絶縁基板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃剤としてのハ
ロゲンを含まない難燃性エポキシ樹脂組成物に関する。
また、この樹脂組成物を用いた絶縁基板、さらには、こ
の絶縁基板を絶縁層とする印刷回路板、金属箔張り積層
板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂の難燃化にはハロゲ
ン系難燃剤が主に使用されてきた。しかし、近年、ハロ
ゲン化合物による環境汚染、人体への影響などが指摘さ
れる中、ハロゲン化合物の使用が制限されるようになっ
てきている。このような状況の中、安全性の高い難燃化
システムの開発が望まれている。そして、ハロゲン系難
燃剤に代わる非ハロゲン系難燃剤として、リン系もしく
は窒素系難燃剤が注目されている。リン系難燃剤として
は、赤燐、ポリリン酸アンモニウムが代表的であり、窒
素系難燃剤としては、メラミンシアヌレートが代表的で
ある。これらの難燃剤はいずれも添加型難燃剤であり、
エポキシ樹脂に外部添加する。ある程度の難燃効果を出
すためには、添加量を多くする必要があるが、添加量を
多くすると、成形性、機械的及び電気的特性が低下する
という問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、エポ
キシ樹脂に対して、成形性、機械的及び電気的特性の低
下を抑えながら高度な難燃性を保持した非ハロゲン系難
燃システムが要望されている。本発明が解決しようとす
る課題は、ハロゲン非含有で高度な難燃性を確保すると
ともに、難燃剤の使用を少量にして、成形性、機械的及
び電気的特性の低下を抑えた難燃性エポキシ樹脂組成物
を提供することである。また、このような難燃性エポキ
シ樹脂組成物を使用した絶縁基板、印刷回路板、金属箔
張り積層板を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る難燃性樹脂組成物は、ハロゲンを含ま
ず、分子骨格中にリン原子が組込まれたフェノールノボ
ラックエポキシ樹脂(A)と、硬化剤としてジシアンジ
アミド(B)を配合したことを特徴とする。ジシアンジ
アミド(B)に代えて、分子骨格中にリン原子が組込ま
れたフェノールノボラック樹脂(C)、分子骨格中に窒
素原子が組込まれたフェノールノボラック樹脂(D)、
分子骨格中にリンと窒素原子が組込まれたフェノールノ
ボラック樹脂(E)のいずれかを配合してもよい。この
ように、エポキシ樹脂の分子骨格中にリン原子が組込ま
れると、燃焼時にエポキシ樹脂の熱分解が起こると同時
にリン原子が難燃化作用(エポキシ樹脂の炭化作用の促
進,酸化被膜の形成)を行なうことにより、添加型難燃
剤に比べリンの含有量が少なくても良好な難燃性を発揮
することができる。リンの含有量が少ないことから、機
械的及び電気的特性の低下も抑制される。さらには、硬
化剤として配合するフェノールノボラック樹脂の分子骨
格中にリンと窒素原子の少なくとも一つを組込むと、上
記エポキシ樹脂と同様に硬化剤の熱分解が起こると同時
にリン及び窒素原子が難燃化作用(リン:硬化剤の炭化
作用の促進,酸化被膜の形成 窒素:不活性ガスによる
酸素の遮断)を行なうことにより、ジシアンジアミド
(B)を使用する場合よりも難燃効果が顕著になる。
【0005】本発明に係る絶縁基板は、シート状繊維基
材に難燃性樹脂を保持させたものであり、難燃性樹脂が
上記樹脂組成物からなるものである。本発明に係る印刷
回路板ないしは多層印刷回路板は、絶縁層が前記絶縁基
板からなるものである。また、本発明に係る金属箔張り
積層板は、前記絶縁基板の少なくとも片側面に金属箔を
一体化したものである。
【0006】
【発明の実態の形態】分子骨格中にリン原子を組込んだ
フェノールノボラックエポキシ樹脂(A)のリン含有率
は、難燃効果を大きくする上で、3重量%以上が好まし
い。このフェノールノボラックエポキシ樹脂(A)は、
フェノールノボラックエポキシ樹脂、縮合リン酸エステ
ル及びホルマリンの重縮合反応により製造することがで
き、リン含有率は、これら反応成分の配合割合を変える
ことにより調整する。
【0007】分子骨格中にリン原子を組込んだフェノー
ルノボラック樹脂(C)を硬化剤として選択する場合、
このフェノールノボラック樹脂(C)のリン含有率は、
難燃効果を大きくする上で、2重量%以上が好ましい。
リン原子を組込んだフェノールノボラック樹脂(C)
は、フェノール、縮合リン酸エステル及びホルマリンの
重縮合反応により製造することができ、リン含有率は、
これら反応成分の配合割合を変えることにより調整す
る。分子骨格中に窒素原子を組込んだフェノールノボラ
ック樹脂(D)を硬化剤として選択する場合、このフェ
ノールノボラック樹脂(D)の窒素含有率は、難燃効果
を大きくする上で、23重量%以上が好ましい。フェノ
ールノボラック樹脂(D)は、フェノール、ベンゾグア
ナミン、メラミン及びホルマリンの重縮合反応により製
造することができ、窒素含有率は、これら反応成分の配
合割合を変えることにより調整する。分子骨格中にリン
と窒素を組込んだフェノールノボラック樹脂(E)を硬
化剤として選択する場合、このフェノールノボラック樹
脂(E)のリン含有率と窒素含有率は、難燃効果を大き
くする上で、それぞれ2重量%以上、20重量%以上が
好ましい。フェノールノボラック樹脂(E)は、フェノ
ール、ベンゾグアナミン、メラミン、縮合リン酸エステ
ル及びホルマリンの重縮合反応により製造することがで
き、リンと窒素含有率は、これら反応成分の配合割合を
変えることにより調整する。
【0008】本発明に係る絶縁基板の製造は、本発明に
係る樹脂組成物をガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、
有機繊維織布、有機繊維不織布などのシート状繊維基材
に含浸乾燥してプリプレグを得、このプリプレグを加熱
加圧成形することにより行なう。プリプレグ層の表面に
金属箔を載置して前記加熱加圧成形を行なえば、金属箔
張り積層板を製造することができる。金属箔張り積層板
の金属箔をエッチング加工し回路を形成することにより
印刷回路板とすることができる。充填材として水酸化ア
ルミニウムを添加した樹脂組成物を用いると、より一層
難燃性が向上する。水酸化アルミニウムの添加量は、樹
脂100重量部に対して、10〜150重量部が適当で
ある。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明する。本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
【0010】実施例1 分子骨格中にリン原子を組込んだフェノールノボラック
エポキシ樹脂(A)(リン含有率3重量%)95重量
部、硬化剤としてジシアンジアミド(B)5重量部、硬
化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール
0.1重量部を混合し、エポキシ樹脂ワニスを調製し
た。このワニスを100μm厚のガラス繊維織布に樹脂
量が36,39及び42重量%となるように含浸乾燥
し、3種類のプリプレグを作製した。樹脂量36重量%
のプリプレグについては9枚、樹脂量39重量%のプリ
プレグについては8枚、樹脂量42重量%のプリプレグ
については7枚重ね、さらにその両面に銅箔を重ね、温
度170℃、圧力40kgf/cm2で60分間加熱加圧成形
し、板厚0.8mmの銅張り積層板を製造した。
【0011】実施例2 実施例1で用いたフェノールノボラックエポキシ樹脂
(A)60重量部、硬化剤としてジシアンジアミド
(B)に代えて、分子骨格中にリン原子を組込んだフェ
ノールノボラック樹脂(C)(リン含有率2重量%)4
0重量部とした以外は実施例1と同様とした。
【0012】実施例3 実施例1で用いたフェノールノボラックエポキシ樹脂
(A)55重量部、硬化剤としてジシアンジアミド
(B)に代えて、分子骨格中に窒素原子を組込んだフェ
ノールノボラック樹脂(D)(窒素含有率23重量%)
45重量部とした以外は実施例1と同様とした。
【0013】実施例4 実施例1で用いたフェノールノボラックエポキシ樹脂
(A)50重量部、硬化剤としてジシアンジアミド
(B)に代えて、分子骨格中にリン原子と窒素原子を組
込んだフェノールノボラック樹脂(E)(リン含有率2
重量%、窒素含有率20重量%)50重量部とした以外
は実施例1と同様とした。
【0014】従来例1 フェノールノボラックエポキシ樹脂(A)に代えて、臭
素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂とクレゾールノボ
ラックエポキシ樹脂の混合物(樹脂中の臭素含有率18
重量%)95重量部とした以外は実施例1と同様とし
た。
【0015】比較例1 フェノールノボラックエポキシ樹脂(A)に代えて、ハ
ロゲン原子もリン原子も含有しないフェノールノボラッ
クエポキシ樹脂95重量部とした以外は実施例1と同様
とした。
【0016】比較例2 比較例1において、赤燐10重量部を配合する以外は比
較例1と同様とした。
【0017】比較例3 比較例1において、メラミンシアヌレート(窒素含有率
50重量%)を200重量部配合する以外は比較例1と
同様とした。
【0018】上記実施例、従来例、比較例の各銅張り積
層板(板厚0.8mm)について、難燃性、曲げ強さ、絶
縁抵抗(D-2/100)の試験を実施し、その結果を表1に
示す。難燃性はUL−94試験法、曲げ強さと絶縁抵抗
は、JIS C−6481に基づき試験を実施した。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、実施例1〜4
は、ハロゲン非含有でありながら難燃性に優れており、
樹脂組成物中のリンや窒素の含有率が少ないので曲げ強
さ及び絶縁抵抗の低下も抑制されている。硬化剤として
フェノールノボラック樹脂を用い、その分子骨格中にリ
ンや窒素を組込むと、積層板の樹脂量が多くなっても難
燃性を確保することができる(実施例2〜4)。特に、
フェノールノボラック樹脂の分子骨格中にリンと窒素の
両方を組込むと、難燃性確保の上で最良である(実施例
4)。難燃性を確保するために、比較例2はリンの含有
率を高くしており、比較例3は窒素の含有率を高くして
いるので、いずれも曲げ強さ、絶縁抵抗が低下してい
る。添加型難燃剤の使用では、難燃性の確保と機械的及
び電気的特性維持の両立が難しいのである。
【0021】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るエポキシ樹
脂組成物を用いた絶縁基板は、ハロゲン非含有であるが
優れた難燃性を維持している。ハロゲン非含有であるこ
とから、燃焼時に有毒ガスの発生がなく、環境面で好ま
しいものである。また、難燃性を付与するために含ませ
るリンや窒素の含有率も少なくて済むので、絶縁基板の
機械的及び電気的特性の低下も抑制できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/40 H01B 3/40 G H05K 1/03 610 H05K 1/03 610L 3/46 3/46 T // C08L 63:04 Fターム(参考) 4F072 AA07 AB02 AB09 AB15 AB28 AB29 AD34 AE04 AG03 AG17 AG19 AH02 AH22 AK14 AL13 4J036 AF01 AF06 CA13 CC02 DC31 FB08 JA08 5E346 AA12 AA15 CC02 CC04 CC09 GG02 HH16 HH18 5G305 AA06 AB25 BA09 BA25 CA17 CA36 CA46 CA54 CA55 CB17 CD08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲンを含まず、分子骨格中にリンを含
    むフェノールノボラックエポキシ樹脂(A)と、硬化剤
    としてジシアンジアミド(B)を配合したことを特徴と
    する難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】硬化剤として、ジシアンジアミド(B)に
    代えて、分子骨格中にリンを含むフェノールノボラック
    樹脂(C)を配合したことを特徴とする請求項1記載の
    難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】硬化剤として、ジシアンジアミド(B)に
    代えて、分子骨格中に窒素を含むフェノールノボラック
    樹脂(D)を配合したことを特徴とする請求項1記載の
    難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】硬化剤として、ジシアンジアミド(B)に
    代えて、分子骨格中にリンと窒素を含むフェノールノボ
    ラック樹脂(E)を配合したことを特徴とする請求項1
    記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】シート状繊維基材に難燃性樹脂を保持させ
    た絶縁基板において、難燃性樹脂が請求項1〜4のいず
    れかに記載の難燃性樹脂組成物からなることを特徴とす
    る絶縁基板。
  6. 【請求項6】絶縁層が請求項5記載の絶縁基板である印
    刷回路板ないしは多層印刷回路板。
  7. 【請求項7】請求項5記載の絶縁基板の少なくとも片側
    面に金属箔を一体化した金属箔張り積層板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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