JP2000239001A - ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置 - Google Patents

ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置

Info

Publication number
JP2000239001A
JP2000239001A JP4158399A JP4158399A JP2000239001A JP 2000239001 A JP2000239001 A JP 2000239001A JP 4158399 A JP4158399 A JP 4158399A JP 4158399 A JP4158399 A JP 4158399A JP 2000239001 A JP2000239001 A JP 2000239001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
cleaning solution
fluoride
regenerating
cleaning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4158399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3677164B2 (ja
Inventor
Hisanori Yato
久典 矢藤
Juichi Sasada
寿一 笹田
Kenji Fujiwara
健児 藤原
Masao Goto
正夫 後藤
Osamu Arai
修 新井
Katsuyoshi Tadenuma
克嘉 蓼沼
Takushi Taguchi
拓志 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaken Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Kaken Co Ltd
Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP04158399A priority Critical patent/JP3677164B2/ja
Application filed by Kaken Co Ltd, Matsushita Electronics Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Kaken Co Ltd
Priority to KR1020007004498A priority patent/KR100361800B1/ko
Priority to US09/529,083 priority patent/US6521575B1/en
Priority to EP99938601A priority patent/EP1029833A4/en
Priority to PCT/JP1999/004546 priority patent/WO2000012443A1/ja
Priority to CN99801910A priority patent/CN1121992C/zh
Priority to TW88114452A priority patent/TW555693B/zh
Publication of JP2000239001A publication Critical patent/JP2000239001A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3677164B2 publication Critical patent/JP3677164B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 珪酸塩ガラスの洗浄や加工に利用され、多量
に排出されるフッ化水素酸を含むガラス洗浄液の洗浄能
力を回復させることにより、産業廃棄物を削減する。ま
た、繰り返し洗浄している間に生じるフルオロ珪酸を除
去することにより、洗浄するガラスに生じる欠陥を低減
する。 【解決手段】 洗浄槽11から排出された洗浄液3にフ
ッ化カリウムを含む処理液2を添加し、洗浄液中のフル
オロ珪酸と反応させて沈殿物(フルオロ珪酸カリウム)
4を析出させ、これを除去する。添加する処理液2の量
は、処理槽13に配置されたSiモニタリングシステム
36により測定されるSi濃度に基づいて定められる。
沈殿物除去後の洗浄液には、新たにフッ化水素酸6が添
加されて、再び洗浄槽11へと送られ、ブラウン管用パ
ネル20の洗浄液として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ化水素酸を含
むガラス洗浄用溶液の再生方法および再生装置、ならび
に珪酸塩ガラス(シリケートガラス)の洗浄方法および
洗浄装置に関する。特に、本発明は、例えばブラウン管
用パネルのように、高い清浄度を要求されるガラス表面
を提供するための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ化水素酸は、珪酸を溶かす性質を有
するために、装飾用ガラスの製造工程では、ガラス表面
のエッチング加工に利用されている。また、ガラス表面
を浸食する性質を利用して、ガラスを洗浄する工程にお
いても利用されている。例えば、ブラウン管用のガラス
パネルは、パネル内面に不純物が残存すると、その上に
形成される蛍光体層等に悪影響が及び、ブラウン管の性
能が低下する。そこで、ブラウン管用パネルのように、
極めて清浄な表面を要求されるガラス製品を製造する工
程においては、フッ化水素酸を用いた洗浄工程は、必須
の工程となっている。
【0003】ブラウン管用パネルの洗浄工程において
は、フッ化水素酸を含むガラス洗浄用溶液が、パネル洗
浄槽と接続された循環装置により循環させられながら、
繰り返しパネルの洗浄に用いられる。しかし、このよう
に洗浄液を繰り返し用いると、洗浄回数が増えるにつれ
て洗浄液中にガラス表面の付着物やガラス成分が溶出
し、洗浄液の洗浄能力が低下していく。また、溶出した
ガラス成分等の不純物がブラウン管用パネルに付着し
て、パネル不良の原因ともなる。このような事情から、
従来、ブラウン管用パネルの洗浄工程においては、洗浄
液は定期的に交換されている。使用後の不純物を含む洗
浄液は、産業廃棄物として処理されることになる。
【0004】フッ化水素酸を補充することにより洗浄能
力の低下を補えば、洗浄液の交換周期をある程度長くす
ることは可能である。しかし、フッ化水素酸を補充する
のみでは、産業廃棄物を削減するための解決策とはなら
ない。また、洗浄液中の不純物を除去することもできな
い。不純物中、特に問題となるのは、ガラス中の珪酸
(SiO2)とフッ化水素(HF)とが反応して生じる
フルオロ珪酸(H2SiF 6)である。フルオロ珪酸は、
洗浄液中に含まれる種々のカチオンとゲル状のフルオロ
珪酸塩を形成する。この低流動性のゲル状物質は、透明
であるために、ガラス表面に付着するとそのガラス表面
が濡れている状態では視認しにくく、ガラス製品の不良
の原因となりやすい。
【0005】洗浄液から不純物を除去してフッ化水素酸
を再生すれば、産業廃棄物を削減することも、不十分な
洗浄や不純物の付着によるガラス製品の不良を低減する
ことも可能となる。従来、不純物を含むフッ化水素酸を
再生する方法としては、例えば特公昭46−15768
号公報に記載されているように、電気分解を利用する方
法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気分
解は、多量に排出されるガラス洗浄用溶液から効率的に
不純物を除去する方法としては適していない。また、フ
ッ化水素酸から微量のカチオンを除去する方法としては
優れているが、フルオロ珪酸を除去する方法としては効
果的な方法ではない。
【0007】産業廃棄物の削減はもはや社会的課題であ
り、環境国際標準規格(ISO14001)の制定を期に、企業
活動を継続していく上での課題ともなっている。このよ
うな状況においても、ガラス洗浄用溶液の洗浄能力を回
復させ、ガラス製品への不純物の付着を防止するために
は、ガラス洗浄用溶液を交換する以外に有効な方法が見
当たらないという現状は、ガラス製品製造上の大きな問
題となっている。
【0008】本発明は、上記問題を解決するべく、珪酸
塩ガラスの洗浄や加工に利用され、多量に排出されるフ
ッ化水素酸を含むガラス洗浄用溶液の効率的な再生方法
および再生装置を提供することを目的とする。また、本
発明は、上記溶液に含まれるフルオロ珪酸塩に起因する
ガラスの洗浄不良が低減できるようなガラス洗浄用溶液
の再生方法および再生装置を提供することを目的とす
る。さらに、本発明は、再生した洗浄用溶液を用いた珪
酸塩ガラスの洗浄方法および洗浄装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のガラス洗浄用溶液の再生方法は、珪酸塩ガ
ラスの表面を洗浄した後のフッ化水素酸を含むガラス洗
浄用溶液におけるSiの濃度を測定し、前記Siの濃度
に基づいて定められた量のフッ化物を前記ガラス洗浄用
溶液に添加することにより、前記ガラス洗浄用溶液中の
フルオロ珪酸と前記フッ化物とを反応させてフルオロ珪
酸塩を析出させ、このフルオロ珪酸塩を前記ガラス洗浄
用溶液から除去することを特徴とする。
【0010】このような再生方法によれば、多量のガラ
ス洗浄用溶液を効率的に再生することができる。特に、
上記方法によれば、ガラス洗浄用溶液に含まれるフルオ
ロ珪酸をフルオロ珪酸塩として析出させることにより、
効率的に除去することができる。さらに、上記方法によ
れば、フルオロ珪酸塩の析出反応においてフッ化水素が
生成し、このフッ化水素がガラス洗浄用溶液の洗浄能力
の回復に寄与することになる。このように、上記再生方
法によれば、ガラス洗浄用溶液を、工業的に適用できる
手法により再生することができるために、ガラス洗浄用
溶液の交換周期を長期化することが可能となる。
【0011】しかも、上記再生方法によれば、Si濃度
に応じた量のフッ化物が添加されるから、余剰のフッ化
物が洗浄用溶液中の不純物となって新たな問題を生じさ
せたり、フルオロ珪酸の除去が不十分となることを防止
できる。
【0012】上記再生方法において添加するフッ化物の
量は、具体的には、ガラス洗浄用溶液中のすべてのSi
がフルオロ珪酸塩へと変化するために必要な量以上とす
ることが好ましい。
【0013】上記再生方法においては、フッ化物をフッ
化水素酸とともに添加することが好ましい。上記再生方
法により生成するフッ化水素は、フルオロ珪酸の生成等
に消費されたフッ化水素を全て補充するものではない。
従って、この好ましい例によれば、ガラス洗浄用溶液の
洗浄能力がさらに回復し、ガラス洗浄用溶液の交換周期
をさらに長期化することができる。
【0014】上記再生方法においては、フッ化物が、フ
ッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フ
ッ化ルビジウム、フッ化セシウム、フッ化マグネシウ
ム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化コ
バルト、フッ化マンガン、フッ化銅およびフッ化アンモ
ニウムから選ばれる少なくとも1つの化合物を含むこと
が好ましい。これらのフッ化物を用いることにより、フ
ルオロ珪酸を効果的に除去し得るからである。
【0015】また、上記再生方法においては、フルオロ
珪酸塩を除去した後のガラス洗浄用溶液に、フッ化水素
酸を補充することが好ましい。上記と同様、ガラス洗浄
用溶液の洗浄能力の回復、および交換周期の長期化に有
効だからである。
【0016】上記目的を達成するために、本発明の珪酸
塩ガラスの洗浄方法は、上記再生方法により再生したガ
ラス洗浄用溶液を用いて、珪酸塩ガラスの表面を洗浄す
ることを特徴とする。
【0017】また、本発明の珪酸塩ガラスの別の洗浄方
法は、上記再生方法により再生したガラス洗浄用溶液を
再生する再生工程と、前記再生工程で得られるガラス洗
浄用溶液を用いて珪酸塩ガラスの表面を洗浄する洗浄工
程とを並行して実施し、前記洗浄工程において使用した
前記ガラス洗浄用溶液をさらに前記再生工程において再
生することにより、前記ガラス洗浄用溶液を再生しなが
ら使用することを特徴とする。
【0018】これらの洗浄方法によれば、従来よりもフ
ッ化水素酸を含む産業廃棄物の量を削減することが可能
となり、しかもフルオロ珪酸塩の付着に起因するガラス
製品の不良を低減することも可能となる。
【0019】上記洗浄方法においては、珪酸塩ガラス
が、ブラウン管用パネルであることが好ましい。ブラウ
ン管用パネルは、特に清浄な表面を要し、多量のフッ化
水素酸を含むガラス洗浄用溶液を使用して洗浄されるた
めに、上記洗浄方法適用の効果が顕著となる。
【0020】上記目的を達成するために、本発明のガラ
ス洗浄用溶液の再生装置は、珪酸塩ガラスの表面を洗浄
した後のフッ化水素酸を含むガラス洗浄用溶液中のSi
の濃度を測定するSi濃度測定装置と、前記Siの濃度
に基づいて定められた量のフッ化物を前記ガラス洗浄用
溶液に添加する処理槽と、前記ガラス洗浄用溶液中のフ
ルオロ珪酸と前記フッ化物とが反応して析出したフルオ
ロ珪酸塩を前記ガラス洗浄用溶液から除去するフルオロ
珪酸塩回収手段とを含むことを特徴とする。
【0021】このような再生装置によれば、多量のガラ
ス洗浄用溶液を効率的に再生することができる。特に、
上記装置によれば、ガラス洗浄用溶液に含まれるフルオ
ロ珪酸をフルオロ珪酸塩として析出させることにより、
効率的に除去することができる。さらに、上記装置によ
れば、フルオロ珪酸塩の析出反応においてフッ化水素が
生成し、このフッ化水素がガラス洗浄溶液の洗浄能力の
回復に寄与することになる。このように、上記再生装置
によれば、ガラス洗浄用溶液を、工業的に適用できる手
法により再生することができるために、ガラス洗浄用溶
液の交換周期を長期化することが可能となる。
【0022】しかも、上記再生装置によれば、Si濃度
に応じた量のフッ化物が添加されるから、余剰のフッ化
物が洗浄用溶液中の不純物となって新たな問題を生じさ
せたり、フルオロ珪酸の除去が不十分となることを防止
できる。
【0023】上記再生装置においては、フルオロ珪酸塩
回収手段は、固体と液体とを分離し得る固液分離機能を
備えた装置であればよく、フィルタ等の濾過装置であっ
てもよいが、処理槽または処理槽の底部からガラス洗浄
用溶液を受け入れる沈殿槽の底部に備えられた排出コッ
クを含むことが好ましい。効率的な分離が可能であり、
再生装置の連続運転にも好適だからである。
【0024】上記再生装置においては、フルオロ珪酸塩
を除去したガラス洗浄用溶液にフッ化水素酸を補充する
調整槽をさらに備えていることが好ましい。この好まし
い例によれば、ガラス洗浄用溶液の交換周期をさらに長
期化することができる。また、特に限定するものではな
いが、上記調整槽は、上記沈殿槽の液面近傍からガラス
洗浄用溶液を受け入れるように配置されていることが好
ましい。
【0025】上記目的を達成するために、本発明の珪酸
塩ガラスの洗浄装置は、上記再生装置と、前記再生装置
からガラス洗浄用溶液を供給され、このガラス洗浄用溶
液により珪酸塩ガラスの表面を洗浄する洗浄槽とを含む
ことを特徴とする。
【0026】また、本発明の別の珪酸塩ガラスの洗浄装
置は、上記再生装置と、前記再生装置からガラス洗浄用
溶液を供給され、このガラス洗浄用溶液により珪酸塩ガ
ラスの表面を洗浄する洗浄槽とを含み、前記洗浄槽にお
いて使用した前記ガラス洗浄用溶液を前記再生装置にお
いてさらに再生することにより、前記ガラス洗浄用溶液
を再生しながら使用することを特徴とする。
【0027】これらの再生装置によれば、従来よりもフ
ッ化水素酸を含む産業廃棄物の量を削減することが可能
となり、しかもフルオロ珪酸塩の付着に起因するガラス
製品の不良を低減することも可能となる。
【0028】また、上記洗浄装置においては、珪酸塩ガ
ラスが、ブラウン管用パネルであることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について、図面を参照しながら説明する。
【0030】図1は、本発明の珪酸塩ガラスの洗浄装置
の概略を示す断面図である。この洗浄装置においては、
ガラス洗浄用溶液の再生装置10とガラス洗浄槽11と
により、ガラス洗浄用溶液の循環経路が構成されてい
る。
【0031】再生装置10は、処理槽13と沈殿槽14
と調整槽15とを含み、処理槽13および調整槽15に
は、それぞれ処理液タンク12およびフッ化水素酸タン
ク16が、ポンプ22、26を備えた配管を介して接続
されている。
【0032】処理槽13は、洗浄槽11から排出されて
くるガラス洗浄液1と、処理液タンク12からポンプ2
2により注入される処理液2とを受け入れ、これらの液
が混合されるようになっている。処理液タンク12に
は、後に例示するフッ化物を含む溶液が貯蔵されてい
る。なお、処理槽13には、後述する調整槽に備えられ
ているような攪拌装置を設置しても構わない。
【0033】処理槽13には、Siモニタリングシステ
ム36が設置されている。このシステムにより、ガラス
洗浄液3におけるSiが定量分析される。このシステム
には、添加する処理液2の量を調整するための添加量制
御手段(コントローラ)も備えられている。コントロー
ラは、測定して得たSiの量に応じて必要な処理液の量
を算出し、この値に基づいてポンプ22に動作信号を送
信して注入する処理液2の量を調整する。このように、
Siモニタリングシステム36によって、ガラス洗浄液
3中のSi量が監視され、かつフィードバックされなが
ら、適切な量の処理液2が注入される。
【0034】このように、効果を確認しながら処理液2
を添加できるため、Siモニタリングシステム36は、
処理槽13に設置することが好ましい。
【0035】処理槽13の下方には、沈殿槽14が配置
されている。処理液が混合された洗浄液3は、処理槽1
3の底部から沈殿槽14へと排出される。処理液を混入
することにより洗浄液3から析出した沈殿物4は、液中
を沈降して沈殿槽14の底部に蓄積される。沈殿槽14
の底部には排出コック(ドレンコック)34が設置さ
れ、この排出コック34を通して沈殿物14は装置外へ
と排出できるようになっている。一方、沈殿物4が除去
された後の洗浄液は、沈殿槽内の内壁により区切られた
区画をフィルタ24を通過しながら上方へと移動し、調
整槽15へと流出する。溶液中に残存する固体は、フィ
ルタ24により濾過される。
【0036】なお、処理槽13内において十分に沈殿物
を析出させることができる場合には、上記のように沈殿
槽14を設けずに、排出コックを処理槽13の底部に設
け、その排出コックから沈殿物を排出するようにしても
構わない。
【0037】調整槽15は、沈殿槽14と共通の液面を
有するように上部において沈殿槽と導通している。この
ように、調整槽15には、沈殿槽14内において沈殿物
が分離された洗浄液の上澄みが流れ込むようになってい
る。また、調整槽15にはフッ化水素酸タンク16が接
続され、このフッ化水素酸タンク16からポンプ26に
より所定量のフッ化水素酸6が注入されるようになって
いる。さらに、調整槽15には、フッ化水素酸6を添加
された洗浄液5を混合するための攪拌器25と、局所排
気を行うための排気口35とが配置されている。
【0038】調整槽15には、その底部に配置された排
液口近くにモニタリングシステム30が備えられてい
る。このモニタリングシステム30は、洗浄液中のフッ
化水素酸の濃度を測定するHFモニタであるが、フッ化
水素酸の液量を制御するためのコントローラも備えられ
ている。このコントローラは、フッ化水素酸の濃度、洗
浄液の状態等に応じてポンプ26に動作信号を送信し、
フッ化水素酸6の添加量を制御する。
【0039】このように、この再生装置10において
は、洗浄液中のフッ化水素酸の濃度を所定範囲内に制御
できるような調整機構が含まれている。フッ化水素酸の
調整槽の排液口は、循環ポンプ27を有する配管を介し
て洗浄槽11へと接続しており、再生されたガラス洗浄
液は、調整槽15から洗浄槽11へと送り返される。
【0040】このような再生装置10により再生された
洗浄液は、洗浄槽11へと供給される。図1に示した洗
浄槽11は、ブラウン管用パネルの洗浄槽である。この
洗浄槽において、再生された洗浄液は、ノズル21によ
りブラウン管用パネル20の内側表面へと吐出され、こ
の表面に存在する不純物および不純物とともに溶出する
ガラス成分を含んだ状態で、再び処理槽13へと供給さ
れる。また、ブラウン管用パネルは、図示しない搬送装
置により連続的に洗浄槽に搬入され、また洗浄後には洗
浄槽から搬出され得るようになっている。なお、洗浄槽
11には、調整槽15と同様、排気口31が配置されて
いる。
【0041】以上説明したように、上記洗浄装置におい
ては、洗浄液が、洗浄槽と再生装置との間を循環しなが
らブラウン管用パネルを連続的に洗浄していく。
【0042】以下、この装置を用いたガラスの洗浄方法
およびガラス洗浄液の再生方法の一形態について説明す
る。
【0043】洗浄されるガラスは、シリカ(SiO2
をガラス骨格成分として含む珪酸塩ガラス(シリケート
ガラス)である。珪酸塩ガラスの組成は、特に限定され
ず、例えばフロート法により製造され得る汎用の板ガラ
ス組成、ブラウン管用パネルのガラス組成等、種々の組
成を用いることができる。表1に、ブラウン管用ガラス
組成の例を示す。このガラス組成は、K2Oを5重量%
以上、BaOを10重量%以上含有する点を特徴の一つ
としている。
【0044】(表1) ブラウン管用パネルガラス組成例 ―――――――――――――――――――――― 成 分 含有量(重量%) ―――――――――――――――――――――― SiO2 60〜65 Al23 2〜5 CaO 1〜3 MgO 1〜2 PbO 1〜3 BaO 10〜15 Na2O 8〜10 K2O 5〜10 ――――――――――――――――――――――
【0045】一方、ガラス洗浄液としては、フッ化水素
酸を含む水溶液が用いられる。洗浄液中の好ましいフッ
化水素酸の濃度は、洗浄方法や洗浄の対象となるガラス
に応じて決定すればよいが、例えば3〜20重量%程度
である。
【0046】ブラウン管用パネルは、洗浄槽11におい
て、排気口31から局所排気を行いながら洗浄される。
フッ化水素酸を含むガラス洗浄液は、ノズル21から上
方に吐出され、略水平に保持されたブラウン管用パネル
20の内側表面を洗い流す。洗浄液1は、ブラウン管用
パネル20の表面の付着物を洗い出すとともに、微量の
ガラス成分を溶解する。フッ化水素酸の濃度等を調整す
れば、ガラス成分の溶出をごく微量に抑えることは可能
である。しかし、このように調整しても、洗浄液を単に
循環させながら繰り返し使用したのでは、洗浄液中のガ
ラス成分の量は増加していく。
【0047】ガラス成分は、表1に例示したような含有
比率を正確に反映した割合で溶出するのではなく、例え
ばアルカリ成分は含有率を上回って溶出することが多
い。しかし、いずれにしても、ガラス成分中の半分以上
を占めるSiO2は、主要な溶出成分として洗浄液中に
存在することになる。SiO2は、以下の反応式に示す
ように、フッ化水素と反応し、フルオロ珪酸(ヘキサフ
ルオロ珪酸)として上記洗浄液中に溶出する。
【0048】 SiO2+6HF→H2SiF6+2H2O (1)
【0049】フルオロ珪酸等の不純物を含んだガラス洗
浄液1は、処理槽13へと流出し、この処理槽におい
て、処理液2と混合される。処理液2は、フッ化物を含
む水溶液あるいはフッ化物を含むフッ化水素酸溶液とし
て供給される。ここで、フッ化物としては、無機フッ化
物、特にフッ化水素酸塩が好ましい。
【0050】混合される処理液2の量は、Siモニタリ
ングシステム36によって制御される。Siモニタリン
グシステム36によって測定されるSiの濃度が所定の
値に達すると、処理液2が処理槽13へと供給される。
処理液2の供給量は、Siの濃度に応じて定められ、具
体的には、Siに対して所定の比率となるフッ化物を含
む量とされる。
【0051】洗浄液にフッ化物が添加されるとフッ化水
素脱離反応が生じる。即ち、フッ化物は、シリカから生
じた上記フルオロ珪酸と反応して、フルオロ珪酸塩とフ
ッ化水素とを生成させる。例えば、フッ化物としてフッ
化カリウムを用いた場合のフッ化水素の脱離は、以下の
化学反応式により表すことができる。
【0052】 H2SiF6+2KF→K2SiF6↓+2HF (2)
【0053】処理液を添加された洗浄液3は、上記反応
式により例示されるようなフルオロ珪酸塩の生成反応を
進行させながら、処理槽13の底部に配置された沈殿槽
14へと排出される。沈殿槽14内において、溶液から
析出したフルオロ珪酸塩を含む沈殿物4は、槽の底部に
堆積する。この沈殿物4は、沈殿槽の下端に配置された
排出コック34から排出される。一方、洗浄液は、フィ
ルタ24によりろ過されながら沈殿槽内の区画を上方へ
と移送され、沈殿槽の液面近傍から調整槽15へと流出
する。
【0054】フッ化水素は、上記反応式(2)に示した
ように、その一部が再生される。しかし、併せて上記反
応式(1)を参照すれば明らかなように、SiO2と反
応して消費された全てのフッ化水素が再生されるわけで
はない。そこで、フルオロ珪酸塩が除去された洗浄液5
には、調整槽15において、フッ化水素酸が補充され
る。フッ化水素酸の添加は、フッ化水素酸モニタリング
システム30により洗浄液中の濃度を測定しながら行わ
れる。このようにして調整されるフッ化水素酸の好まし
い濃度は、上記に例示したとおりである。
【0055】なお、処理液2としてフッ化物を含むフッ
化水素酸溶液を用いた場合には、調整槽15におけるフ
ッ化水素酸の補充を省略することができる場合がある。
【0056】モニタリングシステム30により、残存す
るフルオロ珪酸の濃度を同時に測定することも好まし
い。この場合には、測定されたフルオロ珪酸の濃度に応
じて、処理槽13へ供給するフッ化物の量をさらに微調
整してもよい。
【0057】このようにして、フルオロ珪酸の濃度を低
減させ、かつフッ化水素酸の濃度を調整したガラス洗浄
液は、循環ポンプ27により、再び洗浄槽11へと供給
され、再びブラウン管用パネル20の洗浄に用いられ
る。
【0058】以下、添加するフッ化物について検討す
る。フッ化物は、上記反応式(2)に示したように、フ
ルオロ珪酸と反応してフルオロ珪酸塩とフッ化水素を生
じさせるものであれば特に限定されないが、具体的に
は、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(N
aF)、フッ化カリウム(KF)、フッ化ルビジウム
(RbF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化マグネ
シウム(MgF2)、フッ化ストロンチウム(Sr
2)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化コバルト
(CoF2)、フッ化マンガン(MnF2)、フッ化銅
(CuF2)およびフッ化アンモニウム(NH4F)から
選ばれる少なくとも1つの化合物が好適である。
【0059】フッ化物は、生成するフルオロ珪酸塩を効
率的に除去するためには、対応するフルオロ珪酸塩の水
に対する溶解度が小さいことが好ましい。一方、フッ化
物自体は、水に対する溶解度がある程度大きいものが好
ましい。洗浄液に混合しやすいからである。このような
観点からは、フッ化物としては、NaF、KF、Rb
F、CsFがさらに好ましい。これらアルカリ金属
(R)を含むフッ化物(RF)の水に対する溶解度、お
よびこれらフッ化物に対応するフルオロ珪酸塩(R2
iF6)の水に対する溶解度を表2に示す。なお、溶解
度は、ともに水温を25℃としたときの値である。
【0060】 (表2) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― フッ化物 溶解度[g/100g-H2O] 対応フルオロ珪酸塩の溶解度[g/100g-H2O] ―――――――――――――――――――――――――――――――――― NaF 4 0.65 KF 92.3 0.12 RbF 130.6 0.16 CsF 366.5 0.027 ――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0061】上記反応式(2)に従ってガラス洗浄液中
の全てのフルオロ珪酸を析出させるためには、理論上
は、当該ガラス洗浄液に存在するフルオロ珪酸と同当量
のフッ化物を添加することが必要とされる。そこで、実
際に必要とされるフッ化物の量を確認するために、ブラ
ウン管用パネルを洗浄した後の洗浄液に、種々の量のフ
ッ化物(KF)を添加してガラス洗浄液の洗浄能力を調
査した。
【0062】まず、図1に示したと同様の洗浄槽に、洗
浄するガラスとして表1に示した範囲の組成を有するブ
ラウン管用パネルを配置し、ガラス洗浄液を循環させな
がら、順次洗浄槽へと搬送されてくるブラウン管用パネ
ルを洗浄した。なお、このとき、循環工程においてKF
は添加せず、フッ化水素酸濃度をモニタリングしながら
同濃度が一定となるように洗浄液にフッ化水素酸を添加
した。所定時間経過後、洗浄液の一部を採取し、この洗
浄液中のSi濃度をICP発光分光分析により定量し
た。そして、洗浄液に、Si濃度に対するモル比が所定
比率となるようにKFを添加した。その後、上記モル比
を調整した各洗浄液30mlに、上記ブラウン管用パネ
ルと同様の組成を有する、厚さ1mm、直径15mmの
ガラス片を浸漬し、室温下、スターラーで攪拌しながら
10分間放置し、浸漬前後のガラス片の重量を測定し
た。各ガラス片の重量減少率を図2に示す。
【0063】図2に示したように、Siに対するKFの
モル比が増加するにつれてガラス片の重量減少率は増加
した。この結果により、上記反応式(2)に示したよう
に、KFの添加によりHFを発生する化学反応が進行し
たことが確認された。一方、Siに対するKFのモル比
が2を超えると(換言すればKFの当量が洗浄液中のフ
ルオロ珪酸の当量を超えると)、それ以上KFを添加し
ても、ガラスの重量減少率は微増するのみであった。こ
の傾向も、上記反応式(2)より予想される結果と一致
する。
【0064】また、KF添加によるガラス洗浄液中のS
i濃度変化およびSi除去率変化を図3に示す。
【0065】図3に示したように、KFのSiに対する
モル比を2とすると(Siに対するKFの当量点)、ガ
ラス洗浄液中のSiのほぼ70%以上が、上記モル比を
3とすると、ガラス洗浄液中のSiのほぼ90%が除去
された。図3に示した結果より、KFのSiに対するモ
ル比は、2〜4(フッ化物のフルオロ珪酸に対する当量
で表示すると1〜2)、さらに2〜3.5、特に2.5
〜3.5が好ましいことがわかる。もっとも、余剰のK
Fが存在しても差し支えない場合には、現実の装置にお
ける反応率等を考慮して、モル比2〜4.5程度のKF
を添加してもよい。
【0066】図2および図3の結果より、以下、KFの
添加量はSiに対してモル比3とした。
【0067】次に、繰り返しガラス洗浄溶液を再生する
場合のKF添加の効果、およびガラスから溶出する各種
カチオンの挙動を確認するために、以下の検討を行っ
た。
【0068】まず、ガラス片をフッ化水素酸に溶解し、
Si濃度2500ppm、フッ化水素酸11重量%とな
るように洗浄液を調製した。この洗浄液30mlに、表
1と同様の組成を有する、厚さ1mm、直径15mmの
ガラス片を浸漬し、洗浄液の温度を34℃に保ち、スタ
ーラーで攪拌しながら10分間放置した。このときのガ
ラス片の重量減少量および洗浄液中のカチオン濃度を測
定した。カチオン濃度の測定は、ICP発光分光分析に
より行った。
【0069】続いて、洗浄液中のSiに対してモル比3
に相当するKFを添加し、フッ化水素酸濃度を11重量
%に調整した。この洗浄液30mlに、表1と同様の組
成を有する、厚さ1mm、直径15mmのガラス片を浸
漬し、洗浄液の温度を34℃に保ち、スターラーで攪拌
しながら10分間放置した。このときのガラス片の重量
減少および洗浄液中のカチオン濃度を測定した。
【0070】以上を1サイクルの試験として、1サイク
ル終了後の上記洗浄液について、さらに1サイクル目と
同量のガラス片を溶解し、上記と同様の試験を計4サイ
クル繰り返し実施した。図4に洗浄液中の各種カチオン
の濃度変化を、図5にガラス片の重量減少率を示す。な
お、図4には示していないカチオンについても、同時に
濃度変化は測定したが、その他のカチオンについては、
濃度はBa程度またはそれ以下であった。
【0071】図4に示したように、KFを添加すること
により、Siの90%以上を連続的に除去できることが
確認された。しかも、SiおよびKは連続的に蓄積され
ることがない。また、図5に示したように、ガラスの重
量減少量もほぼ一定であり、洗浄液の洗浄能力も維持さ
れていることが確認された。一方、KFを全く添加しな
い場合には、図6に示したように、ガラスの洗浄能力は
単調に低下していった。
【0072】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の再
生方法によれば、珪酸塩ガラスの表面を洗浄した後のガ
ラス洗浄用溶液にフッ化物を添加することにより、この
洗浄用溶液中に含まれ、ガラスに付着して洗浄不良の原
因となるフルオロ珪酸をフッ化物に含まれるカチオンと
のフルオロ珪酸塩として析出させて除去し、多量のガラ
ス洗浄用溶液を効率的に再生することができる。また、
処理槽内洗浄液中のSi濃度を連続的にモニタリング
し、その結果をもとにフッ化物を定量的に添加できるこ
とから過不足なく最適量のフッ化物を添加でき、ひいて
はフルオロ珪酸を効果的に除去できる。
【0073】また、本発明の洗浄方法によれば、上記再
生方法を利用してフッ化水素酸を含むガラス洗浄用溶液
の交換周期を長期化することにより、産業廃棄物を低減
することができる。さらに、本発明は、上記再生方法お
よび上記洗浄方法を実施するための再生装置および洗浄
装置を提供するものでもある。
【0074】このように、本発明は、従来は困難であっ
たフッ化水素酸を含む産業廃棄物の削減を可能とし、同
時にガラスの洗浄不良を低減するものであって、ガラス
製品製造の技術分野において、利用価値の極めて大なる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の洗浄装置の一形態の概略を示す図で
ある。
【図2】 ガラス洗浄用溶液中のSiに対する添加KF
のモル比と、当該溶液中に浸漬させたガラス片の重量減
少率との関係を示す図である。
【図3】 ガラス洗浄用溶液中のSiに対する添加KF
のモル比と、当該溶液中のSi濃度およびSi除去率と
の関係を示す図である。
【図4】 連続試験におけるフッ化水素酸洗浄液中のカ
チオン濃度の変化を示す図である。
【図5】 連続試験におけるガラス片の重量減少率の変
化を示す図である。
【図6】 KFを添加しない場合のガラス片の重量減少
率の変化を示す図である。
【符号の説明】
1、3、5 洗浄液 2 処理液 6 フッ化水素酸 10 再生装置 11 洗浄槽 12 処理液タンク 13 処理槽 14 沈殿槽 15 調整槽 16 フッ化水素酸タンク 20 ブラウン管用パネル 21 ノズル 22、26 ポンプ 24 フィルタ 27 循環ポンプ 30 モニタリングシステム 31、35 排気口 34 排出コック 36 Siモニタリングシステム
フロントページの続き (72)発明者 笹田 寿一 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 藤原 健児 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 後藤 正夫 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 新井 修 茨城県水戸市堀町1044 株式会社化研内 (72)発明者 蓼沼 克嘉 茨城県水戸市堀町1044 株式会社化研内 (72)発明者 田口 拓志 茨城県水戸市堀町1044 株式会社化研内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸塩ガラスの表面を洗浄した後のフッ
    化水素酸を含むガラス洗浄用溶液におけるSiの濃度を
    測定し、前記Siの濃度に基づいて定められた量のフッ
    化物を前記ガラス洗浄用溶液に添加することにより、前
    記ガラス洗浄用溶液中のフルオロ珪酸と前記フッ化物と
    を反応させてフルオロ珪酸塩を析出させ、このフルオロ
    珪酸塩を前記ガラス洗浄用溶液から除去することを特徴
    とするガラス洗浄用溶液の再生方法。
  2. 【請求項2】 ガラス洗浄用溶液中のすべてのSiがフ
    ルオロ珪酸塩へと変化するために必要とされる量以上の
    フッ化物を添加する請求項1に記載のガラス洗浄用溶液
    の再生方法。
  3. 【請求項3】 フッ化物をフッ化水素酸とともに添加す
    る請求項1または2に記載のガラス洗浄用溶液の再生方
    法。
  4. 【請求項4】 フッ化物が、フッ化リチウム、フッ化ナ
    トリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、フッ化
    セシウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウ
    ム、フッ化バリウム、フッ化コバルト、フッ化マンガ
    ン、フッ化銅およびフッ化アンモニウムから選ばれる少
    なくとも1つの化合物を含む請求項1〜3のいずれかに
    記載のガラス洗浄用溶液の再生方法。
  5. 【請求項5】 フルオロ珪酸塩を除去した後のガラス洗
    浄用溶液に、フッ化水素酸を補充する請求項1〜4のい
    ずれかに記載のガラス洗浄用溶液の再生方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    より再生したガラス洗浄用溶液を用いて、珪酸塩ガラス
    の表面を洗浄することを特徴とする珪酸塩ガラスの洗浄
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    よりガラス洗浄用溶液を再生する再生工程と、前記再生
    工程で得られるガラス洗浄用溶液を用いて珪酸塩ガラス
    の表面を洗浄する洗浄工程とを並行して実施し、前記洗
    浄工程において使用した前記ガラス洗浄用溶液をさらに
    前記再生工程において再生することにより、前記ガラス
    洗浄用溶液を再生しながら使用することを特徴とする珪
    酸塩ガラスの洗浄方法。
  8. 【請求項8】 珪酸塩ガラスが、ブラウン管用パネルで
    ある請求項6または7に記載の珪酸塩ガラスの洗浄方
    法。
  9. 【請求項9】 珪酸塩ガラスの表面を洗浄した後のフッ
    化水素酸を含むガラス洗浄用溶液中のSiの濃度を測定
    するSi濃度測定装置と、前記Siの濃度に基づいて定
    められた量のフッ化物を前記ガラス洗浄用溶液に添加す
    る処理槽と、前記ガラス洗浄用溶液中のフルオロ珪酸と
    前記フッ化物とが反応して析出したフルオロ珪酸塩を前
    記ガラス洗浄用溶液から除去するフルオロ珪酸塩回収手
    段とを含むことを特徴とするガラス洗浄用溶液の再生装
    置。
  10. 【請求項10】 フルオロ珪酸塩回収手段が、処理槽ま
    たは前記処理槽の底部からガラス洗浄用溶液を受け入れ
    る沈殿槽の底部に備えられた排出コックを含む請求項9
    に記載のガラス洗浄用溶液の再生装置。
  11. 【請求項11】 フルオロ珪酸塩を除去した後のガラス
    洗浄用溶液にフッ化水素酸を補充する調整槽をさらに備
    えた請求項9または10に記載のガラス洗浄用溶液の再
    生装置。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11のいずれかに記載の再
    生装置と、前記再生装置からガラス洗浄用溶液を供給さ
    れ、このガラス洗浄用溶液により珪酸塩ガラスの表面を
    洗浄する洗浄槽とを含むことを特徴とする珪酸塩ガラス
    の洗浄装置。
  13. 【請求項13】 請求項9〜11のいずれかに記載の再
    生装置と、前記再生装置からガラス洗浄用溶液を供給さ
    れ、このガラス洗浄用溶液により珪酸塩ガラスの表面を
    洗浄する洗浄槽とを含み、前記洗浄槽において使用した
    前記ガラス洗浄用溶液を前記再生装置においてさらに再
    生することにより、前記ガラス洗浄用溶液を再生しなが
    ら使用することを特徴とする珪酸塩ガラスの洗浄装置。
  14. 【請求項14】 珪酸塩ガラスが、ブラウン管用パネル
    である請求項12または13に記載の珪酸塩ガラスの洗
    浄装置。
JP04158399A 1998-08-26 1999-02-19 ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置 Expired - Fee Related JP3677164B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04158399A JP3677164B2 (ja) 1999-02-19 1999-02-19 ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置
US09/529,083 US6521575B1 (en) 1998-08-26 1999-08-23 Method and unit for regeneration of solution for cleaning glass, method and unit for cleaning silicate glass, and cathode-ray tube
EP99938601A EP1029833A4 (en) 1998-08-26 1999-08-23 METHOD AND UNIT FOR REGENERATING A GLASS CLEANING SOLUTION, METHOD AND UNIT FOR CLEANING SILICATE GLASS AND CATHODE TUBES
PCT/JP1999/004546 WO2000012443A1 (fr) 1998-08-26 1999-08-23 Procede et unite de regeneration d'une solution de nettoyage du verre, procede et unite de nettoyage du verre au silicate et de tubes cathodiques
KR1020007004498A KR100361800B1 (ko) 1998-08-26 1999-08-23 유리 세정용 용액의 재생방법과 재생장치, 규산염 유리의세정방법과 세정장치 및 음극선관
CN99801910A CN1121992C (zh) 1998-08-26 1999-08-23 玻璃洗净用溶液的再生方法和再生装置、硅酸盐玻璃的洗净方法和洗净装置
TW88114452A TW555693B (en) 1998-08-26 1999-08-24 Method and unit for regeneration of solution for cleaning glass, method and unit for cleaning silicate glass, and cathode-ray tube

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04158399A JP3677164B2 (ja) 1999-02-19 1999-02-19 ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000239001A true JP2000239001A (ja) 2000-09-05
JP3677164B2 JP3677164B2 (ja) 2005-07-27

Family

ID=12612466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04158399A Expired - Fee Related JP3677164B2 (ja) 1998-08-26 1999-02-19 ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3677164B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000237762A (ja) * 1999-02-19 2000-09-05 Matsushita Electronics Industry Corp ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置
JP2003012305A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Mitsubishi Chemical Engineering Corp フッ酸の供給方法
JP2003211687A (ja) * 2002-01-17 2003-07-29 Seiko Epson Corp インクジェット装置の洗浄方法および洗浄機構を有するインクジェット装置
JP2003313049A (ja) * 2002-04-19 2003-11-06 Asahi Glass Co Ltd エッチング液、ガラス基板のエッチング処理方法およびエッチング液の再生処理方法
JP2004010478A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Boc Group Inc:The 吸着精製プロセスを用いるフッ素の回収方法
JP2005217193A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Shinryo Corp シリコン基板のエッチング方法
JP2007240572A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Casio Comput Co Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2010191446A (ja) * 2010-03-19 2010-09-02 Casio Computer Co Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2013046888A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Anakku:Kk フッ酸含有処理液の再生方法及び再生装置
JP2014113583A (ja) * 2012-11-15 2014-06-26 Og Corp Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法並びに回収装置
CN109019984A (zh) * 2018-09-13 2018-12-18 衢州市鼎盛化工科技有限公司 一种从玻璃减薄废酸液中回收有效资源的方法及系统

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000237762A (ja) * 1999-02-19 2000-09-05 Matsushita Electronics Industry Corp ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置
JP2003012305A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Mitsubishi Chemical Engineering Corp フッ酸の供給方法
JP2003211687A (ja) * 2002-01-17 2003-07-29 Seiko Epson Corp インクジェット装置の洗浄方法および洗浄機構を有するインクジェット装置
JP2003313049A (ja) * 2002-04-19 2003-11-06 Asahi Glass Co Ltd エッチング液、ガラス基板のエッチング処理方法およびエッチング液の再生処理方法
JP2004010478A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Boc Group Inc:The 吸着精製プロセスを用いるフッ素の回収方法
JP2005217193A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Shinryo Corp シリコン基板のエッチング方法
JP2007240572A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Casio Comput Co Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2010191446A (ja) * 2010-03-19 2010-09-02 Casio Computer Co Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2013046888A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Anakku:Kk フッ酸含有処理液の再生方法及び再生装置
JP2014113583A (ja) * 2012-11-15 2014-06-26 Og Corp Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法並びに回収装置
CN109019984A (zh) * 2018-09-13 2018-12-18 衢州市鼎盛化工科技有限公司 一种从玻璃减薄废酸液中回收有效资源的方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3677164B2 (ja) 2005-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3623663B2 (ja) ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置
TWI534092B (zh) A waste water treatment method containing fluorine and silicon, a method for producing calcium fluoride, and a waste water treatment apparatus
JP2000239001A (ja) ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置
EP2192086B1 (en) Apparatus and method for washing polycrystalline silicon
CN104788013B (zh) 化学钢化及去除化学钢化硝酸钾熔盐中杂质的方法
CN107999001A (zh) 用于制备溴化物的方法
US11911755B2 (en) System and method for regenerating and restoring kinetic properties of resin
KR100361800B1 (ko) 유리 세정용 용액의 재생방법과 재생장치, 규산염 유리의세정방법과 세정장치 및 음극선관
JP2005534595A (ja) 硫酸とフッ化水素酸を含む研磨浴におけるガラス物品研磨の際のヘキサフルオロケイ酸塩の濃度を減少させ制御するプロセス
JPH07242411A (ja) 高純度シリカの製造方法
JP3677163B2 (ja) ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置
KR102502101B1 (ko) 웰즈 산화물로부터 할로겐화물을 제거하는 방법
US4601780A (en) Process of recovering aluminum etchant
CN115449793A (zh) 金属层蚀刻液及其回收设备
KR19980071493A (ko) 니켈 농도가 증가된 차아인산니켈 용액
JP2004521060A (ja) 水酸化ニッケル廃液流から硫酸ナトリウムを除去するための方法
TW555693B (en) Method and unit for regeneration of solution for cleaning glass, method and unit for cleaning silicate glass, and cathode-ray tube
JP7274379B2 (ja) 水処理方法
RU2065488C1 (ru) Моющее средство для отмывки полимерной поверхности и способ отмывки
CN115557520B (zh) 一种从硅酸锂废渣中回收锂的方法
JP4841738B2 (ja) 高比重の種晶が充填された晶析反応装置および該装置を用いた晶析処理方法
JP2021190569A (ja) フッ酸再生システムおよび再生フッ酸の製造方法
JP6974202B2 (ja) 析出銅の製造方法
JPH09228077A (ja) プラズマcvm排ガスの精製回収方法
CN115449797A (zh) 蚀刻液的回收方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20041119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20050207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050506

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees