JP2000237556A - 不透過箇所を有する膜の製造方法 - Google Patents

不透過箇所を有する膜の製造方法

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JP2000237556A JP11046491A JP4649199A JP2000237556A JP 2000237556 A JP2000237556 A JP 2000237556A JP 11046491 A JP11046491 A JP 11046491A JP 4649199 A JP4649199 A JP 4649199A JP 2000237556 A JP2000237556 A JP 2000237556A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不透過箇所の厚みが透過箇所の厚みより薄く
ない膜を製造可能であり、孔径分布に優れた多孔質膜を
製造でき、不透過箇所の細孔は完全に閉塞しながら、微
小な透過箇所又は不透過箇所を形成することが可能であ
り、かつ単純な工程で製造可能な、不透過箇所を有する
膜の製造方法を提供すること。 【解決手段】 多孔質層を有する膜の一部の範囲の細孔
中にエネルギー線硬化性化合物を含有するエネルギー線
硬化性組成物を充填し、エネルギー線を照射することに
より該エネルギー線硬化性化合物を硬化させて、多孔質
層を有する膜の一部の範囲に不透過箇所を形成する方
法。多孔質層を有する膜の細孔中にエネルギー線硬化性
化合物を含有するエネルギー線硬化性組成物を充填し、
その一部の範囲にエネルギー線を照射することにより照
射部のエネルギー線硬化性化合物を硬化させた後、未硬
化のエネルギー線硬化性化合物を除去することによって
多孔質層を有する膜の一部の範囲に不透過箇所を形成す
る方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜の一部の範囲に
不透過箇所が形成された多孔質層を有する膜の製造方法
に関し、更に詳しくは、多孔質層を有する膜が平膜であ
って、不透過箇所が該平膜の透過箇所を取り囲む形状に
形成された膜の製造方法に関し、より詳しくは、多孔質
層を有する膜の細孔をエネルギー線硬化性化合物を利用
して閉塞することにより膜の一部の範囲に不透過箇所を
形成する方法に関する。
【0002】本発明の製造方法によって得られる不透過
箇所が形成された多孔質層を有する膜は、化学、生化
学、医療、食品、製薬、環境などの分野における濾過、
精製、回収、濃縮、透析、気液ガス交換、膜蒸留、パー
ベーパレーションなどの工程や、センサー、診断薬、分
析装置などのデバイスに利用され、これらの利用分野に
おける微小合成・分析装置と一体化したデバイスに使用
することが特に好適である。
【0003】
【従来の技術】不透過箇所を有する多孔質膜の製造方法
として、特開平2−6827号公報には、多孔質フィル
タの一部を加熱することにより該多孔質フィルタをフィ
ルム状態へ構造変化させて不透過箇所を形成する方法が
開示されている。また、特開平6−192467号公報
には、エネルギー線の照射により多孔質体を形成する重
合性溶液(I)と、エネルギー線の照射により非多孔質
のポリマーを形成する重合性液体(II)とを、同一支持
体上に互いに境界を接するように配置し、エネルギー線
を照射して硬化させることにより部分多孔質体を製造す
る方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平2−6827号報に開示されている方法では、不透
過箇所の厚みが必然的に透過箇所より薄くなるため、微
小な分離膜デバイスに使用する場合に、シール部からの
漏洩が生じがちであった。また、特開平6−19246
7号報に開示されている方法では、膜が多孔質膜に限ら
れる上、多孔質部と非多孔質部の境界付近で細孔径が乱
れ、微小な多孔質部を形成すると、濾過膜の孔径分布が
広くなる傾向があった。
【0005】さらに、多孔質層を有する膜の多孔質層に
溶融型接着剤を塗布することにより多孔質層を構成する
細孔を閉塞し、不透過箇所を形成しようとする試みで
は、溶融型接着剤が細孔に深く侵入することができず、
多孔質層を膜の全厚み方向にわたって完全に閉塞するこ
とは困難であった。また、熱硬化性接着剤や溶液型接着
剤を塗布することにより細孔を閉塞しようとする試みで
は、該接着剤が、透過箇所として残存させるべき部分に
まで浸潤するため、微小な透過箇所を形成することが困
難であった。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、不透過
箇所の厚みが透過箇所の厚みより薄くない膜を製造可能
であり、孔径分布に優れた多孔質膜を製造でき、不透過
箇所の細孔は完全に閉塞しながら、微小な透過箇所又は
不透過箇所を形成することが可能であり、かつ単純な工
程で製造可能な、不透過箇所を有する膜の製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、(1)多孔質層を有する膜の一部の範囲の
細孔中にエネルギー線硬化性化合物を含有するエネルギ
ー線硬化性組成物を充填し、エネルギー線を照射するこ
とにより該エネルギー線硬化性化合物を硬化させて、多
孔質層を有する膜の一部の範囲に不透過箇所を形成する
不透過箇所を有する膜の製造方法(以下、第1の製造方
法という。)を提供する。
【0008】また、本発明は上記課題を解決するため
に、(2)多孔質層を有する膜の細孔中にエネルギー線
硬化性化合物を含有するエネルギー線硬化性組成物を充
填し、その一部の範囲にエネルギー線を照射することに
より照射部のエネルギー線硬化性化合物を硬化させた
後、未硬化のエネルギー線硬化性化合物を除去すること
によって多孔質層を有する膜の一部の範囲に不透過箇所
を形成する不透過箇所を有する膜の製造方法(以下、第
2の製造方法という。)を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法で使用する多孔
質層を有する膜(以下、単に「膜」と称する場合もあ
る。)は、膜中に相互に連絡している多数の細孔で構成
された層を有する膜であって、該層の細孔を通って液体
が膜の表面に平行な方向に流れることができるものであ
り、さらに、該細孔は膜の少なくとも一方の表面に開口
しているものである。このような膜としては、膜全体が
多孔質層である膜、即ち、細孔が原液側から濾液側に連
通しており、液体が透過できる、いわゆる多孔質膜や、
多孔質支持層と非多孔質分離層からなるいわゆる不均質
膜や複合膜が挙げられる。多孔質膜は、膜の深さ方向に
平均孔径が変化しない等方性膜であっても、孔径の小さ
い分離層と孔径の大きい支持層からなる非対称膜であっ
ても良い。多孔質膜の例としては、逆浸透膜、限外濾過
膜、精密濾過膜、不織布や濾紙などであり得る。さら
に、濾過用途に通常使用される親水性膜であっても、脱
気膜や蒸留膜に使用される疎水性膜であっても良い。多
孔質層と非多孔質層とから成る膜としては、気体分離
膜、脱気膜、脱湿膜、パーベーパレーション膜などが挙
げられる。これらの膜の中でも、とりわけ微小化が必要
とされる点で、多孔質膜、特に精密濾過膜の場合に、本
発明の効果が特に発揮されるので好ましい。多孔質層の
平均細孔径は任意であるが、0.01〜10μmの範囲
であることが、本発明の効果が発揮されるので好まし
い。膜厚は任意であるが、0.05〜0.3mmの範囲
が、本発明の効果が発揮されるので好ましい。、
【0010】膜の形状は任意であり、平面状の膜(平
膜)であっても、筒状、キャピラリー状、中空糸状など
の中空状であっても良いが、平膜であることが、本発明
の効果が発揮されるので好ましい。膜の寸法・形状は任
意であり、必要な濾過面積などにより好適な寸法・形状
のものを使用することができる。形状は、例えば、円
形、四角形、その他の複雑な形状であり得るが、流路が
形成された板状の部材と積層・接着することにより、微
小な分離膜デバイスを形成することのできるものである
ことが好ましい。膜の面積は、0.1mm2〜100cm2
範囲にある小形の膜であることが、本発明の効果が発揮
されるので好ましい。勿論、これより大きい膜や長尺の
膜を使用し、該膜中に複数の「非透過箇所を有する膜」
を形成し、切断して目的の寸法の膜とすることもでき
る。
【0011】膜の素材は、任意であり、金属;半導体;
ガラス;石英などの結晶;セラミック;炭素;ポリマー
などであり得るが、ポリマーであることが、用途の自由
度の高さ、価格の面から好ましい。また、膜の素材は、
複数の素材の複合体であっても良い。
【0012】多孔質膜の素材に用いられるポリマーとし
ては、例えば、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレ
ン、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリ
ロニトリル共重合体の如きスチレン系ポリマー;ポルス
ルホン、ポリエーテルスルホンの如きポリスルホン系ポ
リマー;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニト
リルの如きポリ(メタ)アクリレート系ポリマー;ポリ
マレイミド系ポリマー;ポリカーボネート系ポリマー;
酢酸セルロース、メチルセルロースの如きセルロース系
ポリマー;ポリウレタン系ポリマー;塩化ビニル、塩化
ビニリデンの如き塩素含有ポリマー;ナイロン6、ナイ
ロン66、芳香族ポリアミドなどのポリアミド系ポリマ
ー;ポリイミド、ポリエーテルイミドなどのポリイミド
系ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4
−メチル−1−ペンテン)の如きポリオレフィン系ポリ
マー;ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスル
フィド、ポリエーテルエーテルケトンの如きポリエーテ
ル系又はポリチオエーテル系ポリマー;ポリエチレンテ
レフタレート、ポリアリレートの如きポリエステル系ポ
リマー、ポリテトラフロロエタン、ポリフッ化ビニリデ
ンなどのフッ素系ポリマーなどが挙げられる。また、エ
ネルギー線硬化性の架橋ポリマーとしては、(メタ)ア
クリロイル基を有するエネルギー線硬化性化合物の硬化
物や、マレイミド基を有するエネルギー線硬化性化合物
の硬化物が挙げられる。勿論、ポリマーは単独重合体の
他、共重合体であっても良いし、ブレンドやアロイであ
っても良い。
【0013】本発明の第1の製造方法は、多孔質層を有
する膜の多孔質層を構成している細孔の、不透過箇所と
すべき部分にエネルギー線硬化性化合物を含有するエネ
ルギー線硬化性組成物を充填し、エネルギー線を照射す
ることにより、該エネルギー線硬化性化合物を硬化さ
せ、該エネルギー線硬化性化合物の硬化物が充填されて
いない部分(即ち、流体を選択透過させるべき膜部分で
あり、以下、透過箇所とも言う。)に比べて実質的に液
体や気体が不透過な不透過箇所を形成する方法に関す
る。膜を透過する流体が気体である場合には、不透過箇
所をも若干の気体が透過しうる。しかし、不透過箇所の
単位膜面積当たりの気体透過速度は透過箇所のそれの1
/10以下であることが好ましい。膜を透過する流体が
液体である場合には、不透過箇所は液体を全く透過させ
ないことが好ましい。
【0014】本発明の製造方法に用いられるエネルギー
線硬化性化合物としては、有機、無機を問わず、エネル
ギー線の照射により硬化するものであればよく、重合性
の炭素−炭素二重結合を有する化合物であることが、硬
化速度が速いため好ましく、中でも硬化速度の速い(メ
タ)アクリロイル基を有する化合物や、光重合開始剤が
不要なマレイミド基を有する化合物が特に好ましい。こ
れらの化合物は、単独で用いることもでき、2種類以上
を混合して用いることもできる。
【0015】エネルギー線硬化性化合物として使用でき
る(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、エチ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレ
ート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキ
シエチル(メタ)アクリレート、3−メタクリロキシプ
ロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、トリフロ
ロエチル(メタ)アクリレート、テトラフロロプロピル
(メタ)アクリレート、オクタフロロペンチル(メタ)
アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アク
リレート、メチル−2−クロロアクリレート、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの如
き単官能モノマー;ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキ
シポリエチレンオキシフェニル)プロパン、2,2’−
ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピレン
オキシフェニル)プロパンの如き2官能モノマー;トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールエタントリ(メタ)アクリレートの如き3官能
モノマー;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レートの如き4官能モノマー;ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレートの如き6官能モノマー、な
どが挙げられる。
【0016】また、本発明の製造方法で使用するエネル
ギー線硬化性化合物は、重量平均分子量が500〜50
000の重合性オリゴマー(プレポリマーとも呼ばれ
る)、好ましくは、(メタ)アクリル系オリゴマーを用
いることもできる。エネルギー線硬化性化合物として使
用できる(メタ)アクリル系オリゴマーとしては、例え
ば、エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、ポリ
エーテル樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、ポリブタ
ジエン樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、分子末端に
(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン樹脂、な
どが挙げられる。これらのモノマーやオリゴマーは、単
独で使用することもでき、2種類以上のものを混合して
使用することもできる。
【0017】エネルギー線硬化性化合物として使用でき
るマレイミド系のモノマーとしては、例えば、マレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ブチルマレイ
ミド、N−エチルマレイミド、N−メチルマレイミド、
N−ベンジルマレイミドの如き単官能マレイミド;4,
4’−N,N’−ビスマレイミドジフェニルメタン、
1,6−N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、
1,2−N,N’−エチレンビスマレイミドの如き2官
能マレイミド、などが挙げられる。これらのマレイミド
系モノマーは、単独で用いることもでき、2種類以上を
混合して用いることもできる。また、これらのマレイミ
ド系モノマー類は、ビニルエーテル類や、アクリル系モ
ノマー及び/又はオリゴマーなどの他の重合性化合物と
混合して用いることもできる。
【0018】エネルギー線硬化性組成物からなる硬化物
の強度や硬度を十分に高くするためには、エネルギー線
硬化性組成物からなる硬化物が架橋重合体であることが
好ましく、そのため、エネルギー線硬化性組成物は、例
えば、2〜6官能の多官能モノマー及び/又はオリゴマ
ーの単独物又は混合物であることが好ましい。
【0019】エネルギー線硬化性組成物には、光重合開
始剤、改質剤、増粘剤、強化材などを添加することも可
能である。
【0020】エネルギー線硬化性組成物に必要に応じて
添加することができる光重合開始剤は、本発明で使用す
るエネルギー線に対して活性であり、エネルギー線硬化
性化合物を重合させることが可能なものであれば特に制
限がなく、例えば、ラジカル重合開始剤、アニオン重合
開始剤、カチオン重合開始剤であって良い。そのような
光重合開始剤としては、例えば、p−tert−ブチルトリ
クロロアセトフェノン、2,2′−ジエトキシアセトフ
ェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オンの如きアセトフェノン類;ベンゾフェ
ノン、4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、
2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサント
ン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオ
キサントンの如きケトン類;ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテルの如きベンゾインエーテル
類;ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトンの如きベンジルケタール類、などが
挙げられる。
【0021】エネルギー線硬化性組成物に必要に応じて
添加することができる増粘剤としては、例えば、ポリス
ルホン、ポリイミド、ポリカーボネートなどのエネルギ
ー線硬化性化合物に可溶な非反応性ポリマーが挙げられ
る。
【0022】エネルギー線硬化性組成物に必要に応じて
添加することができる改質剤としては、例えば、接着性
改良材として、水酸基、カルボキシル基、スルホン基、
アミノ基、アンモニウム塩、アミド結合、エーテル結合
等の親水基や親水部を含有する非反応性化合物や界面活
性剤;撥水剤として機能するシリコンオイルやフッ素置
置換炭化水素などが挙げられる。
【0023】エネルギー線硬化性組成物に必要に応じて
添加することができる強化剤としては、例えば、ポリス
ルホン、ポリイミド、ポリカーボネートなどのエネルギ
ー線硬化性化合物に可溶な非反応性ポリマーが挙げられ
る。
【0024】不透過箇所となるエネルギー線硬化性化合
物の選択は、膜との接着性、膜の塗れ性、粘度等を考慮
して選択できる。本発明の第1の製造方法においては、
エネルギー線硬化性化合物の、膜を構成する素材との接
触角は、15〜90度であることが好ましく、20〜6
0度であることが更に好ましい。接触角がこれより小さ
いと、透過箇所として残す部分にまでエネルギー線硬化
性化合物が浸潤し、微小な透過箇所を形成することが困
難になりがちである。接触角がこれより大きいと、不透
過箇所とすべき部分の細孔の、膜厚方向の全範囲にわた
る閉塞が不完全になりがちである。ここでいう接触角
は、膜を構成する素材からなる表面が平滑な塗膜や成形
物で測定することが好ましい。エネルギー線硬化性化合
物の膜自体との接触角は、平滑な表面に対する値とは異
なった値を示す場合がある。
【0025】また、本発明の第1の製造方法において
は、エネルギー線硬化性組成物の20℃における粘度が
100〜10000mPa・sの範囲にあることが好まし
い。 エネルギー線硬化性組成物の粘度が100mPa・sよ
り低い場合には、 透過箇所として残す部分にまでエネ
ルギー線硬化性組成物が浸潤しがちであるので好ましく
なく、エネルギー線硬化性組成物の粘度が10000mP
a・sより高い場合には、 不透過箇所とすべき部分の細孔
の、膜厚方向の全範囲にわたる閉塞が不完全になりがち
となるので、好ましくない。
【0026】不透過箇所の形状は任意であるが、分離膜
として使用する透過箇所の周囲を完全に囲うことが好ま
しい。不透過箇所は必ずしも透過箇所以外の全体である
必要はなく、例えば透過箇所を囲う帯状の部分であって
も良い。1枚の膜の中に、複数の透過箇所が形成される
ように、不透過箇所を形成することも可能である。
【0027】膜の不透過箇所とすべき部分の細孔にエネ
ルギー線硬化性組成物を充填する方法は、膜の不透過箇
所とすべき部分に、細孔の開口している側から、エネル
ギー線硬化性組成物を塗布することで実施することがで
きる。膜が多孔質膜である場合には、塗布面は片面であ
っても両面であっても良い。
【0028】塗布方法は、不透過箇所とすべき部分の多
孔質層に塗布可能な任意の塗布方法を採用できる。例え
ば、スクリーン印刷、凸版印刷、インクジェット、アプ
リケータ、スピンコート、ローラーコート、バーコータ
ー、スプレーなどの方法が挙げられる。膜全体に塗布す
る方法を採用する場合には、透過箇所として残存させる
部分をマスキングして非塗布箇所を形成することができ
る。マスキングは、膜表面のマスキングであり得るし、
膜の透過箇所とすべき部分の細孔に、エネルギー線に不
活性な物質をあらかじめ充填する方法もあり得る。
【0029】高粘度のエネルギー線硬化性組成物を用い
る場合などには、エネルギー線硬化性化合物を揮発性溶
剤の溶液として塗布することも可能である。膜の不透過
箇所とすべき部分の細孔にエネルギー線硬化性組成物が
十分含浸できるように、塗布を減圧下で行っても良い
し、塗布後、減圧しても良い。また、膜の不透過箇所と
すべき部分の細孔にエネルギー線硬化性組成物が十分含
浸できるように、膜の細孔表面をあらかじめ表面処理し
てもよい。表面処理は任意であるが、例えば、プラズマ
処理、コロナ処理、フッ素処理、スルホン化処理、界面
活性剤処理などを使用することができる。
【0030】エネルギー線硬化性組成物を塗布した後、
エネルギー線を照射することによりエネルギー線硬化性
化合物を硬化させる。塗布からエネルギー線照射までの
時間は、エネルギー線硬化性組成物が膜の不透過箇所と
すべき部分の細孔に含浸し、かつ、透過箇所とすべき部
分の細孔にまで浸潤しない時間を選択する必要がある。
この時間は、エネルギー線硬化性組成物の粘度、エネル
ギー線硬化性化合物の膜素材との接触角、塗布方法、膜
厚、細孔径、不透過箇所の寸法・形状などにより変化す
るため、一概には限定できないが、目的とする系で実験
することより、簡単に最適時間を求めることができる。
【0031】エネルギー線としては、エネルギー線硬化
性化合物を硬化させることが可能なものであれば任意で
あり、紫外線、可視光線、赤外線、エックス線、ガンマ
線、電子線、ベータ線、重粒子線等が挙げられるが、取
り扱い性や硬化速度の面から紫外線、可視光などの光線
が好ましく、紫外線が特に好ましい。また、硬化速度を
速め、硬化を完全に行う目的で、エネルギー線の照射を
低酸素濃度雰囲気で行うことが好ましい。低酸素濃度雰
囲気としては、窒素気流中、二酸化炭素気流中、アルゴ
ン気流中、真空又は減圧雰囲気が好ましい。エネルギー
線として光を用いる場合、光強度は1〜1000mw/cm2
が好ましく、照射時間は0.1〜180秒が好ましい。
【0032】本発明の第2の製造方法は、多孔質層を有
する膜の多孔質層を構成している細孔中にエネルギー線
硬化性組成物を充填し、その一部の範囲にのみエネルギ
ー線を照射することにより、照射部のエネルギー線硬化
性化合物を硬化させ、その後非照射部に残存する未硬化
のエネルギー線硬化性化合物を除去することによって、
透過箇所と、該箇所に比べて実質的に液体や気体が不透
過な不透過箇所を形成する方法に関する。
【0033】本発明の第2の製造方法においては、膜全
体の細孔にエネルギー線硬化性組成物を充填することが
できる。勿論、透過箇所とする部分の一部又は全部にエ
ネルギー線硬化性化合物が充填されていない箇所があっ
ても良い。従って、塗布方法として、ディッピングなど
の方法も利用することができる。また、透過箇所へのエ
ネルギー線硬化性組成物の浸潤の恐れが無いため、エネ
ルギー線硬化性組成物の揮発性溶剤溶液を塗布し、溶剤
を除去した後、エネルギー線を照射する方法も容易に実
施できる。さらに、本発明の第2の製造方法において
は、エネルギー線硬化性組成物の粘度や膜素材との濡れ
性の関係の制約が小さく、自由度が高い。
【0034】エネルギー線は、不透過箇所とすべき部分
に照射し、該部分のエネルギー線硬化性化合物を硬化さ
せる。勿論、エネルギー線硬化性組成物を塗布しない部
分を残した場合には、この部分を照射しても差し支えな
い。エネルギー線の不透過箇所とすべき部分への照射
は、フォトリソグラフィーの手法を利用することができ
る。即ち、フォトマスキング法や、エネルギー線の走査
法により実施できる。
【0035】本発明の第2の製造方法は、透過箇所への
エネルギー線硬化性組成物の浸潤が原理的に生じないた
め、特に微小な透過箇所を形成する場合に好適である。
【0036】上記以外のことについては、本発明の第1
の製造方法についての記述と同じである。
【0037】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定され
るものではない。なお、以下の実施例において、「部」
及び「%」は、特に断りがない限り、各々「重量部」及
び「重量%」を表わす。
【0038】[実施例1] 〔多孔質層を有する膜〕多孔質層を有する膜(1)とし
て、孔径0.8μm、厚み約150μmのアセチルセル
ロース系精密濾過膜(ゲルマン・サイエンス社製、「G
N−4メトリセル#64679」)を用いた。
【0039】〔エネルギー線硬化性組成物の調製〕10
エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレー
ト(第一工業株式会社製の「BPE−10」)50部、
4エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレ
ート(第一工業株式会社製の「BPE−4」)50部及
び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ
ガイギー社製の紫外線重合開始剤「イルガキュアー 1
84」)2部を混合してエネルギー線硬化性組成物[E
−1]を調製した。なお、エネルギー線硬化性組成物
[E−1]の粘度は、20℃において1090mPa・sで
あった。
【0040】〔不透過箇所の形成〕図1に示した形状
の、各5mm×5mmの4つの正方形が中心間距離5mmの
格子状に並んだ透過箇所(2)を囲む25mm×25mmの
正方形の不透過箇所(3)となる部分に、エネルギー線
硬化性組成物[E−1]をスクリーン印刷機を用いて塗
布し、塗布後約10秒後に、ウシオ電機株式会社製の
「マルチライト200型露光装置用光源ユニット」を用
いて、窒素雰囲気中で10mW/cm2 の紫外線を30秒
間照射することにより、エネルギー線硬化性化合物を硬
化させ、不透過箇所が形成された25mm×25mmの部分
を切り出すことにより、図1に示した形状の不透過箇所
を有する膜[M−1]を得た。
【0041】〔エネルギー線硬化性化合物の浸潤の確
認〕不透過箇所を有する膜[M−1]をマラカイトグリ
ーン(和光純薬株式会社製)0.03%水溶液に浸漬し
て引き上げ、濾紙にて水分を吸収した後、目視にて透過
箇所及び不透過箇所を観察したところ、透過箇所は色素
により染色されており、不透過箇所は染色されていなか
った。光学顕微鏡にて透過箇所と不透過箇所の境界部分
を観察したところ、境界はかなり凹凸が見られたが、平
均してエネルギー線硬化性化合物が約0,15mm透過
箇所へ侵入している様子が認められた。
【0042】[実施例2] 〔不透過箇所の形成〕実施例1において、膜として、
孔径1μm、厚み約150μmのポリアミド系の精密濾
過膜(ゲルマン・サイエンス社製の「ナイラソルブ#6
6508」)を使用したこと、透過箇所の形状が、図
2に示したように、幅1.2mm×長さ15mmの長方
形が5mm間隔に4本形成された形状であること、以外
は、実施例1と同様にして、図2に示した形状の不透過
箇所を有する膜[M−2]を作製した。
【0043】〔エネルギー線硬化性化合物の浸潤の確
認〕実施例1と同様の観察を行ったところ、境界はかな
り凹凸が認められたが、平均して透過箇所へのエネルギ
ー線硬化性化合物の浸潤は約0.1mmであった。
【0044】[実施例3] 〔エネルギー線硬化性組成物の調製〕3官能ウレタンア
クリレートオリゴマー(大日本インキ化学工業株式会社
製「ユニディック V−4263」)10部、1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート(第一工業株式会社製
「ニューフロンティア HDDA」)40部及びシクロ
ヘキシルマレイミド50部を混合してエネルギー線硬化
性組成物[E−3]を調製した。
【0045】〔不透過箇所の形成〕実施例1において、
エネルギー線硬化性組成物[E−1]に代えて、エネル
ギー線硬化性組成物[E−3]を使用した以外は、実施
例1と同様にして、図1に示した形状の不透過箇所を有
する膜[M−3]を作製した。
【0046】〔エネルギー線硬化性化合物の浸潤の確
認〕実施例1と同様の観察を行ったところ、境界はかな
り凹凸が認められたが、平均して透過箇所への接着剤の
浸潤は約0.15mmであった。
【0047】[実施例4] 〔不透過箇所の形成〕実施例1において、塗布ローラ
ーを用いて、エネルギー線硬化性化合物を膜全体に塗布
したこと、実施例1と同じ形状・寸法の透過箇所をフ
ォトマスキングして紫外線照射したこと、紫外線照射
後、イソプロパノールにて未硬化のエネルギー線硬化性
化合物を洗浄除去し、風乾させたこと、以外は、実施例
1と同様にして、図1に示した形状の不透過箇所を有す
る膜[M−4]を作製した。
【0048】〔エネルギー線硬化性化合物の浸潤の確
認〕実施例1と同様の観察を行ったところ、透過箇所へ
のエネルギー線硬化性化合物の浸潤は認められなかっ
た。
【0049】[比較例1] 〔不透過箇所の形成〕実施例2において、エネルギー
線硬化性化合物に代えて、エポキシ系接着剤[ビスフェ
ノールAタイプエポキシ樹脂(大日本インキ化学工業
(株)製の「エピクロン857」)とアミンタイプ硬化
剤(大日本インキ化学工業(株)製の「エピクロンB1
170−70」)との混合物(20℃における粘度11
00mPa・s)]を使用したこと、 紫外線照射に代え
て、55℃で20分間保つことにより硬化させたこと、
以外は実施例2と同様にして、図2に示した形状の不透
過箇所を有する膜[M−C1]を作製した。
【0050】〔接着剤の浸潤の確認〕実施例1と同様に
して、不透過箇所を有する膜[M−C1]を顕微鏡観察
したところ、透過箇所となるべき部分の大部分が着色し
ておらず、接着剤が透過箇所に浸潤し、該部分の細孔を
大部分閉塞していることが確認された。
【0051】[応用例1]本応用例では、本発明の製造
方法により製造された膜を組み込んだ膜濾過デバイスの
製造方法について述べる。
【0052】〔部材の作製〕ポリスチレン(大日本イン
キ化学工業株式会社製の「ディックスチレン XC−5
20」)製の平板を切断して作製した25mm×25mm×
厚さ3mmの板に、ドリルを用いて、10mm間隔の格子状
に該部材を貫通する直径0.5mmのキリ穴を4つ穿つこ
とにより、図3に示した形状の流路(8)を有する部材
[P−1](7)を作製した。
【0053】〔膜分離デバアイスの作製〕部材[P−
1](7)2枚のそれぞれ片面全体に、塗工ローラーを
用いて、エネルギー線硬化性化合物[E−1]の30%
エタノール溶液を厚さ約40μmに塗布し、40℃の熱
風乾燥機中に10分間置いて溶剤を揮発させた。吸引に
より、流路(8)に入り込んだエネルギー線硬化性化合
物[E−1]を除去した後、窒素ガス雰囲気中にて、エ
ネルギー線硬化性化合物塗布面を膜側にした2つの部材
[P−1](7)の間に、実施例1で作製した不透過箇
所を有する膜[M−1](1)を狭持する形に積層し、
クランプにて約100kNの力で挟み、挟んだ約10秒後
から10秒間、3kwメタルハライドランプ2本を用い
て、表裏両側からそれぞれ60mw/cm2の紫外線を同時
に照射して、エネルギー線硬化性化合物を硬化させて接
着して、図4に示した形状の膜分離デバイス[D−1]
を得た。
【0054】〔漏洩試験〕このようにして得た膜分離デ
バイス[D−1]の膜分離部の空間の一つに、マラカイ
トグリーン(和光純薬株式会社製)にて着色した水を充
填し、一方の部材(7)の流路(8)を塞いだ後、他の
部材の流路(8)から、0.1MPaの水圧を掛けた状態
で1時間静置する試験を、4つの透過箇所毎に行った
が、他の透過箇所への水の漏洩や、膜分離デバイス外へ
の水の漏洩は認められなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明の不透過箇所を設けた多孔質層を
有する膜の製造方法によれば、不透過箇所の厚みが透過
箇所の厚みより薄くない膜、即ち、微小な分離膜デバイ
スに使用した場合でもシール部からの漏洩の恐れが少な
い膜を製造することができる。また、本発明の製造方法
によれば、、不透過箇所の細孔は完全に閉塞しながら、
微小な透過箇所又は不透過箇所を形成することができ
る。さらに、本発明の製造方法によれば、孔径分布に優
れた不透過箇所を有する多孔質膜を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、実施例3及び実施例4で作製した不
透過箇所を有する膜を表面に直角な方向から見た平面図
である。
【符号の説明】
1 不透過箇所を有する膜 2 透過箇所 3 不透過箇所
【図2】実施例2で作製した不透過箇所を有する膜を表
面に直角な方向から見た平面図である。
【符号の説明】
4 不透過箇所を有する膜 5 透過箇所 6 不透過箇所
【図3】応用例1で使用した部材を膜と接触させる面に
直角な方向から見た平面図である。
【符号の説明】
7 部材 8 流路
【図4】応用例1で作製した膜分離デバイスの俯瞰図で
ある。
【符号の説明】
1 不透過箇所を有する膜 7 部材 8 流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 9/36 CER C08J 9/36 CER CEZ CEZ // C08L 101/16 C08L 101/00 Fターム(参考) 4D006 GA02 GA07 GA13 GA25 GA27 GA35 MA03 MA22 MA31 MA40 MC54X MC90 NA32 NA46 NA50 PA02 PA04 PB08 PB19 PC11 PC41 PC42 4F073 AA05 AA11 BA00 BB04 BB08 BB11 CA42 CA45 FA01 FA03 4F074 AA15 AA56 AD11 AD21 CD04 CD11 CE15 CE19 CE34 CE35 CE85 DA10 DA33 4J002 AA011 BB001 BC031 BC061 BC091 BD001 BG042 BG052 BG061 BG072 BG082 BH022 CF001 CL001 CN031 FD140 4J011 QA03 QA06 SA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質層を有する膜の一部の範囲の細孔
    中にエネルギー線硬化性化合物を含有するエネルギー線
    硬化性組成物を充填し、エネルギー線を照射することに
    より該エネルギー線硬化性化合物を硬化させて、多孔質
    層を有する膜の一部の範囲に不透過箇所を形成すること
    を特徴とする不透過箇所を有する膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 多孔質層を有する膜の細孔中にエネルギ
    ー線硬化性化合物を含有するエネルギー線硬化性組成物
    を充填し、その一部の範囲にエネルギー線を照射するこ
    とにより照射部のエネルギー線硬化性化合物を硬化させ
    た後、未硬化のエネルギー線硬化性化合物を除去するこ
    とによって多孔質層を有する膜の一部の範囲に不透過箇
    所を形成することを特徴とする不透過箇所を有する膜の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 多孔質層を有する膜が平膜であり、不透
    過箇所が、透過箇所として残された部分を取り囲む形状
    に形成された請求項1又は2記載の不透過箇所を有する
    膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 多孔質層を有する膜が多孔質膜である請
    求項1、2又は3記載の不透過箇所を有する膜の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 エネルギー線硬化性化合物が、(メタ)
    アクリロイル基又はマレイミド基を有するエネルギー線
    硬化性化合物である請求項1、2、3又は4記載の不透
    過箇所を有する膜の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007321147A (ja) * 2006-05-24 2007-12-13 Millipore Corp 放射線重合による膜表面変性
JP2012230125A (ja) * 2006-10-18 2012-11-22 President & Fellows Of Harvard College パターン化多孔質媒体に基づくラテラルフロー式及びフロースルー式バイオアッセイ装置、該装置の製造方法、及び該装置の使用方法
JP2018164045A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 株式会社デンソーテン 基板収容ケースおよび電子装置

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