JP2000236230A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波フィルタ

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JP2000236230A
JP2000236230A JP11034562A JP3456299A JP2000236230A JP 2000236230 A JP2000236230 A JP 2000236230A JP 11034562 A JP11034562 A JP 11034562A JP 3456299 A JP3456299 A JP 3456299A JP 2000236230 A JP2000236230 A JP 2000236230A
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saw
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shield plate
acoustic wave
electrode
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JP11034562A
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Eizo Otsuka
英三 大塚
Yuji Mizutani
祐司 水谷
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2つのSAW素子の一方主面を互いに対峙させ
て配置しても、各々のSAW素子のIDT間の干渉を防
止できるSAWフィルタを提供する。 【解決手段】圧電基板10、20の主面に櫛歯状電極1
2、23を形成した2つのSAW素子を、その一方主面
同士が、接地用のシールド板3を介して対峙して構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波(Surf
ace Acoustic Wave )フィルタ(以下、SAWフィルタ
という)に関し、特に、圧電基板上に櫛歯状電極指が互
いに噛み合ってなるインターディジタルトランスデュー
サ(以下、「IDT」という)を具備したSAWフィル
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から携帯電話、テレビ、ビデオ等に
用いられるSAWフィルタは、圧電基板の一方主面に、
すだれ状の反射器電極、弾性表面波を発振、励振、受振
する入出力用IDT及びすだれ状の反射器電極が弾性表
面波の伝搬方向に沿って配置されていた。このようなS
AWフィルタを、同一の圧電基板上に2つ形成し(以
下、2つのSAWフィルタの各々をSAW素子とい
う)、互いに接続(直列接続又は並列接続)させること
によって、全体のフィルタ特性を、SAW素子のフィル
タ特性に対して広域化したり、損失を改善したりした多
段結合型SAWフィルタが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の多段結合型SA
Wフィルタは、圧電基板の同一面に2つのSAW素子を
形成したものであるため、構造的には圧電基板の形状が
大型化してしまう。また、2つのSAW素子には弾性表
面波の伝搬方向と直交する方向で横結合してしまい、そ
の結果、フィルタ特性中に不要なスプリアスが発生して
しまう。
【0004】このような問題点を解決するために、各々
のSAW素子を異なる圧電基板に形成し、2つのSAW
素子を、その一方主面同士が所定間隔をおいて対峙する
ように配置した多段結合型SAWフィルタが提案されて
いる(特開平8−288786号)。
【0005】この構造の多段結合型SAWフィルタによ
れば、2つのSAW素子が所定間隔をおいて重畳配置さ
れているため、プリント配線基板に実装するに必要な実
装占有面積を減少させることができ、また、異なる圧電
基板にSAW素子を形成しているため、SAW素子間の
横結合がなくなる。
【0006】しかし、上述の多段結合型SAWフィルタ
は、互いに対峙しあう2つのSAW素子のIDT間に電
磁界による結合(干渉)が生じ、これにより通過帯域外
におけるフィールドスルーレベルが劣化してしまうとい
う問題がある。
【0007】これは、近年の電子部品の小型化に対応す
べく、互いに対峙しあう2つのSAW素子の間隔を狭く
することにより、そのフィールドスルーレベルの劣化が
顕著に現れる。尚、特開平8−288786号のように
2つのSAW素子の各種電極を形成した一方主面同士を
互いに対峙させて配置するのは、各SAW素子の電気的
な接続を容易にするためである。
【0008】本発明は上述の課題に鑑みて案出されたも
のであり、その目的は、2つのSAW素子の一方主面を
互いに対峙させて配置しても、各々のSAW素子のID
T間の干渉を防止できるSAWフィルタを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明のSAWフィルタは、2つのSAW素子を、
その各櫛歯状電極が形成された主面同士を、接地用のシ
ールド板を介して対峙させて配置する。
【0010】本発明によれば、互いに対峙する2つのS
AW素子の間に、接地電位(または基準電位)となるシ
ールド板が介在されているので、2つのSAW素子のI
DT間の電磁的相互干渉が抑制できる。
【0011】しかも、一方のSAW素子とシールド板と
の間隔を極小化することができるため、従来の2つのS
AW素子を重畳した構造のSAWフィルタに比較して、
さらに低背化ができ、小型化が達成できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のSAWフィルタを
図面に基づいて説明する。図1は本発明のSAWフィル
タの外観斜視図であり、図2は図1中A−A線断面図で
あり、図3は、本発明のSAWフィルタを構成する第1
のSAW素子の平面図、図4は第2のSAW素子の平面
図である。
【0013】図において、1はSAWフィルタであり、
10は第1のSAW素子(以下、単にSAW素子10と
いう)であり、20は第2のSAW素子(以下、単にS
AW素子20という)であり、3は接地用のシールド板
である。
【0014】本発明のSAWフィルタ1は、図1、図2
に示すように、2つのSAW素子10、20が、その一
方主面側が互いに対峙し、且つシールド板3を介在して
配置されている。
【0015】また、SAW素子10は、図3に示すよう
に、矩形状の圧電基板11の一方主面に、すだれ状の反
射器電極14、入力用IDT12、出力用IDT13及
びすだれ状の反射器電極15が、弾性表面波の伝搬方向
に沿って配列されている。即ち、SAW素子10は縦結
合型SAWフィルタとなっている。
【0016】入力用IDT12は、互いに噛み合う一対
の櫛歯状電極指12a、12bからなり、例えば、一方
の櫛歯状電極指12aは外部回路の接地電位と接続する
電極パッド120aを備え、他方の櫛歯状電極指12b
は外部回路と接続し、入力信号端子となる電極パッド1
20bを備えている。
【0017】また、出力用IDT13は、互いに噛み合
う一対の櫛歯状電極指13a、13bからなり、各々の
櫛歯状電極指13a、13bは、他方のSAWフィルタ
20の入力用IDT22の電極パッド220a、220
bと接続するための電極パッド130a、130bを備
えている。尚、図において、例えば、電極パッド130
b(櫛歯状電極指13b)は接地電位となっている。
【0018】さらに、SAW素子10の圧電基板11に
は、外部回路と接続し且つSAWフィルタ1全体の出力
信号が導出される矩形状の電極パッド16、17が形成
されている。
【0019】SAW素子20は、図4に示すように、矩
形状の圧電基板21の一方主面に、すだれ状の反射器電
極24、一対の櫛歯状電極指22a、22bから成る入
力用IDT22、一対の櫛歯状電極指23a、23bか
ら成る出力用IDT23及びすだれ状の反射器電極25
が弾性表面波の伝搬方向に沿って配列されている。
【0020】そして、入力用IDT22の一対の櫛歯状
電極指22a、22bは、一方のSAWフィルタ10の
出力用IDT13の電極パッド130a、130bに接
続する電極パッド220a、220bを備えている。
尚、図において、例えば、電極パッド220b(櫛歯状
電極指22b)は接地電位となっている。
【0021】さらに出力用IDT23の一対の櫛歯状電
極指23a、23bは、SAWフィルタ1全体の出力信
号を導出すべく、圧電基板11の電極パッド16、17
と接続する電極パッド230a、230bを備えてい
る。尚、図において、例えば、電極パッド230a(櫛
歯状電極指23a)は接地電位となっている。
【0022】上述の圧電基板11、21は、所定カット
角、所定伝搬方向となるように切断処理された水晶、ニ
オブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、四ほう酸リチウ
ム、さらに、所定伝搬方向となるように分極処理された
PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、PZ(ジルコン酸
鉛)等から成る。
【0023】圧電基板21は、圧電基板11に比較し
て、長手及び短手方向がともに一回り小さな形状となっ
ており、SAWフィルタ10上にSAWフィルタ20を
配置した時、図3に示す点線のように、少なくとも圧電
基板11上に形成した電極パッド120a、120b、
16、17の一部が圧電基板21の外周位置から露出す
るようになっている。
【0024】また、SAW素子10、20の各櫛歯状電
極指、電極パッドを含む入力用IDT12、22、出力
用IDT13、23、反射器電極14、15、24、2
5及び電極パッド16、17は、例えばアルミニウム薄
膜などからなり、その厚みは0.1〜1μmで所定パタ
ーンに被着形成されている。また、各一対の櫛歯状電極
指12a、12b、23a、23bの電極指幅及び間隔
は、例えば弾性表面波の波長λに対して1/4λとなっ
ている。
【0025】さらに、SAW素子10の各電極パッド1
6、17、130a、130b上にはバンプ18a・・
・を形成し、また、SAW素子20の電極パッド220
a、220b、230a、230b上にバンプ18b・
・・を形成する。尚、これら電極パッド130a上に形
成されたバンプ18aと電極パッド220a上に形成さ
れたバンプ18bとを、電極パッド130bのバンプ1
8aと電極パッド220aのバンプ18bとを、電極パ
ッド16のバンプ18aと電極パッド230aのバンプ
18bとを、電極パッド17のバンプ18aと電極パッ
ド230bのバンプ18bとを、後述のシールド板3を
回避するようにして互いに当接しあうように構成する。
【0026】このバンプ18a、18bは、Auバンプ
が例示でき、Auワイヤの先端に溶融ボールを形成し、
且つ、各電極パッド16、17、130a、130b、
220a、220b、230a、230bに被着し、そ
の後、ワイヤーを所定移動させて溶融ボールの上端で切
断することにより形成される。
【0027】2つのSAW素子10、20との間に配置
されるシールド板3は、少なくともとSAW素子10、
20の入出力用IDT12、13、22、23を上部に
架設され得る形状となっている。このシールド板3は、
図5、図6に示すように例えば厚み0.1〜0.5mm
のエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂フィルム3
1の主面に、銅、アルミニウムなどの金属導体層32を
被着形成して構成されている。尚、金属導体層32の形
状は、メッシュ状又はフィルム31の略全面を被着形成
される。また、2つのSAW素子10、20間で磁界の
影響による干渉を防ぐために樹脂フィルム31上に磁性
体膜を形成し、その上面に金属導体層32を形成しても
よい。また、シールド板3は鉄板、ステンレスなどの金
属板単体で形成してもよい。
【0028】また、シールド板3は、SAW素子10、
20の各バンプ18a、18bが互いに当接し得るよう
にバンプ形成位置に対応して、複数の案内用スルーホー
ル33が形成されている。尚、シールド板3は、接地電
位以外のバンプ18a、18bが金属導体層32と短絡
しないように、そのスルーホール33の開口周囲に絶縁
処理が施されている。例えば、図6に示すように、スル
ーホール33の内壁面及び開口周囲表面に金属導体層3
4が形成され、さらに、金属導体層34の外周にフィル
ム31の素体露出部35が形成されている。尚、スルー
ホール33の開口形状は、一辺または直径が100〜3
00μmの矩形状又は概略円形状であり、素体露出部3
5の露出幅は、100μm以上が好ましい。尚、本発明
の実施形態ではシールド板3にスルーホール33を形成
したが、これに限定されずシールド板3に切り欠き部を
形成してもよい。
【0029】上述の構造のSAW素子10、20、シー
ルド板3の電気的接続及び機械的接合構造は、SAW素
子10の一方主面とSAW素子20の一方主面を対峙さ
せるようにして、シールド板3をSAW素子10とSA
W素子20とで狭持して達成される。具体的には2つの
SAW素子10、20のバンプ18a、18bをシール
ド板3のスルーホール33を介して互いに当接させ、シ
ールド板3における各バンプ18a、18bの当接位置
で超音波融着により接合させる。これにより、スルーホ
ール33の内壁面及び開口周囲表面の金属導体層34に
同時に被着され、結果として、シールド板3は、2つの
SAW素子10、20のバンプ18a、18bに挟持し
て固定され、また、電気的に接続される。
【0030】シールド板3の金属導体層32と接続電位
との電気的な接続は、2つのSAW素子10、20の電
気的な接続を必要としてないSAW素子10の入力用I
DT12の接地側電位の電極パッド、例えば電極パッド
120aを利用して行なわれ、この電極パッド120a
上にバンプ(不図示)を形成しておき、このバンプの先
端とシールド板3の金属導体層32とが当接する位置3
6(図5に記載)で超音波融着により接続される。
【0031】このようなSAWフィルタ1は、SAW素
子10の入力用IDT12に入力された信号が、出力用
IDT13に伝搬され、さらにSAW素子20の入力用
IDT22に接続され、さらに出力用IDT23に伝搬
される。そして、その間で2つのSAW素子10、20
の直列的な接続によって規定される所定フィルタ特性に
応じた信号が抽出できる。この信号は、SAW素子20
の出力用IDT23の電極パッド230a、230bと
接続する電極パッド16、17から導出されることにな
る。
【0032】このようなSAWフィルタ1は、以下のよ
うにして形成される。なお、圧電基板11、21に水晶
板を用いた例で説明する。
【0033】先ず、水晶板を所定結晶軸、伝搬方向を考
慮して所定厚みにスライスし、その後、両面に鏡面加工
を施してウエハを形成する。
【0034】このウエハ上に複数のSAW素子10を形
成する。例えば、各素子領域に、入力用IDT12、出
力用IDT13、反射器電極14、15及び各電極パッ
ド16、17、120a、120b、130a、130
bを形成する。具体的には、薄膜技法によりアルミニウ
ム薄膜を被着形成し、その後所定パターンに応じてレジ
ストを被着形成し、露光・現像により入出力用IDT1
2、13、反射器電極14、15、各電極パッド16、
17、120a、120b、130a、130bのパタ
ーンニングを行ない、残存するレジスト膜を除去して洗
浄を行なう。
【0035】そして、電極パッド16、17、130
a、130b上にAuなどのバンプ18aを、ワイヤー
ボンディング及び切断により形成する。
【0036】その後、ウエハをダイシングにより各素子
領域に切断することにより、バンプ18aを有するSA
W素子10を形成する。
【0037】また、同様にバンプ18bを有するSAW
素子20についても形成する。尚、SAW素子10、2
0は、圧電基板11、21の基板形状が相違することか
ら異なるウエハを用いているが、ウェハの違いによる特
性変動を防止するために、同一ウェハでSAW素子1
0、20を形成しても構わない。また、上述のバンプ1
8a、18bは、ウエハを切断する前に形成している
が、ウエハを切断した後に各電極パッド16、17、1
30a、130b、220a、220b、230a、2
30b上に形成してもよい。
【0038】次に、SAW素子10、20をシールド板
3を介して組み立てる。まず、シールド板3を、SAW
素子10の電極パッド130a、130b、16、17
に形成したバンプ18aを、シールド板3のスルーホー
ル33に挿入させてSAW素子10上に載置する。
【0039】次に、SAW素子20を、SAW素子20
の電極パッド220a、220b、230a、230b
に形成したバンプ18bがスルーホール33から露出し
たSAW素子10のバンプ18aに当接するように載置
する。
【0040】そして、SAW素子10及び/又はSAW
素子20に超音波を印加し、2つのSAW素子10、2
0の互いに接合しあうバンプ18a、18bを融着す
る。
【0041】次に、2つのSAW素子10、20の機械
的な接合の安定化のために、図3に示す圧電基板11の
2点鎖線部分に、絶縁性樹脂接着剤22を供給・硬化す
る。これにより、2つのSAW素子10、20の接合部
分に絶縁性樹脂接着剤22が周設されるため、2つのS
AW素子10、20が非常に強固に接合されることにな
る。尚、この絶縁性樹脂接着剤22は例えばエポキシ樹
脂、アクリル樹脂などからなり、加熱や紫外線照射によ
って硬化処理が行なわれる。以上の各工程によって、S
AW素子10、20が、その一方主面同士がシールド板
3を介して対峙するように配置されたSAWフィルタ1
が形成される。
【0042】本発明によれば、SAW素子10が形成さ
れた圧電基板11とSAW素子20に形成された圧電基
板21とが別個の基板であるため、例えば、SAW素子
10の動作中に、圧電基板11の弾性表面波の伝搬方向
と直交する不要な横結合波が発生しても、SAW素子2
0の圧電基板21に伝搬することがない。また、SAW
素子10の入出力用IDT12、13と、SAW素子2
0の入出力用IDT22、23とが対峙しあう間にシー
ルド板3が介在するため、その間に発生する電磁界によ
る干渉が一切ない。また、2つのSAW素子10、20
が圧電基板11、12の厚み方向にシールド板3及び所
定間隔を介して重畳されているため、SAWフィルタ1
の実装面積が、実質的に1つのSAW素子10だけの面
積で済み、さらに、シールド板3と、SAW素子10、
20との間隔を極小化することで、さらにSAWフィル
タ1の低背化が可能である。シールド板3とSAW素子
10、20との間隔については、実質的に、電極パッド
16、17、130a、130b、220a、220
b、230a、230bに形成したバンプ18a、18
bの高さによって制御することができる。その高さ(各
バンプ18a又は18bの個々の高さ)は、10〜50
μmが好ましい。50μm超えると、SAWフィルタ1
の低背化が困難である。また、当接しあうバンプ18
a、18bの超音波融着時に安定した接合ができない。
また、10μm未満では、接合しあうバンプ18a、1
8bの超音波融着時にシールド板3とSAW素子10又
は20のIDT12、13、22、23に接触してしま
う可能性があり、フィルタ特性が導出できなくなる。
【0043】プリント配線基板に上述のSAWフィルタ
10を実装するには、図7に示すような容器体4が用い
られる。容器体4は、複数のセラミック層42、43、
44が積層されてなる下部基板41と、平板状蓋体45
とから構成されている。具体的には、セラミック層4
3、44は、SAWフィルタ1を収容し得るキャビティ
ー部46を形成されるように略リング状となっている。
また、セラミック層43、44は開口形状が相違し、セ
ラミック層43の開口面積をセラミック層44よりも小
さく形成している。これにより、セラミック層43の開
口周囲の一部が段差部43aとして露出形成されてい
る。そして、この段差部43a上には入出力用電極や接
地電位電極の導体膜43bが被着形成されている。そし
て、キャビティー部46の底面にはSAWフィルタ1が
接着固定され、SAW素子10の圧電基板11上に形成
された電極パッド16、17、120a(不図示)、1
20b(不図示)と導体膜43bとがボンディングワイ
ヤWによって接続されている。尚、導体膜43bは、セ
ラミック層42、43を貫通するビアホール導体47に
よって容器体4の底面に導出され、外部端子電極48に
接続されている。なお、平板状蓋体45をセラミックで
構成した例を示したがこれに限定されず、例えば42ア
ロイ、リン青銅などの金属板を用いてもよい。これによ
り外部からの磁界を遮断することができる。
【0044】また、上述の実施例では、2つのSAW素
子10、20が直列的に接続されたSAWフィルタで説
明したが、例えば信号の挿入損失を低減するために、S
AW素子10の入力用IDT12とSAW素子20の入
力用IDT22とを、SAW素子10の出力用IDT1
3とSAW素子20の出力用IDT23とを互いに接続
した並列接続型SAWフィルタであっても構わない。こ
の場合、図3において、SAW素子10の電極パッド1
6、17は不要となり、また、図4において、SAW素
子20の弾性表面波の伝搬方向及び電極パッドの形成位
置を、SAW素子10に対応するようにすればよい。
【0045】
【発明の効果】本発明の構成によれば、2つの弾性表面
波素子の各櫛歯状電極が形成された主面同士を、シール
ド板を介して対峙しているので、各櫛歯状電極の相互干
渉が無く、SAW素子の動作が非常に安定し、設計通り
の帯域特性が極めて容易に達成できる。
【0046】また、各SAW素子が形成された圧電基板
が別個の基板であるため、例えば、一方のSAW素子が
動作中に弾性表面波の伝搬方向と直交する不要な横結合
波が発生しても、他方のSAW素子の圧電基板に伝搬す
ることがない。
【0047】さらに、圧電基板を厚み方向に積層させる
ため、SAWフィルタの実装面積が実質的に1つのSA
W素子分の面積で済み、SAWフィルタの小型化が達成
できる。
【0048】また、シールド板が介在されているので、
このシールド板と各SAW素子との間隔を極小化するこ
とができ、これによりSAWフィルタの低背化が可能と
なり一層の小型化が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSAWフィルタの斜視図である。
【図2】本発明のSAWフィルタのA−A線断面図であ
る。
【図3】本発明のSAWフィルタを構成する第1のSA
W素子の平面図である。
【図4】本発明のSAWフィルタを構成する第2のSA
W素子の平面図である。
【図5】本発明のSAWフィルタに用いるシールド板を
示す平面図である。
【図6】図5のシールド板におけるスルーホール部分の
拡大断面図である。
【図7】本発明のSAWフィルタを容器体に収容した状
態の断面図である。
【符号の説明】
1:SAWフィルタ 10:第1のSAW素子 20:第2のSAW素子 11、21:圧電基板 12、22:入力用IDT 13、23:出力用IDT 14、15、24、25:反射器電極 12a、12b、13a、13b、22a、22b、2
3a、23b:櫛歯状電極指 18a、18b:バンプ 3:シールド板 32:金属導体層 33:スルーホール 34:金属導体層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの弾性表面波素子の各櫛歯状電極が
    形成された主面同士を、接地用のシールド板を介して対
    峙してなる弾性表面波フィルタ。
JP11034562A 1999-02-12 1999-02-12 弾性表面波フィルタ Pending JP2000236230A (ja)

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