JP2000235063A - フェーズロックループ回路の遅延故障検出装置及び方法 - Google Patents

フェーズロックループ回路の遅延故障検出装置及び方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェーズロックループ回路の遅延故障を検出
する方法及び装置を提供する。 【解決手段】 被試験フェーズロックループ回路に基準
クロック信号として周波数インパルスを印加し、被試験
フェーズロックループ回路から出力される信号の波形を
解析信号に変換し、その瞬時位相を推定する。推定され
た瞬時位相からリニア位相を推定し、かつこの推定され
たリニア位相を上記推定された瞬時位相から除去して上
記瞬時位相の変動項を求める。この瞬時位相の変動項か
ら遅延時間を測定する。そして、上記フェーズロックル
ープ回路がある発振周波数状態に滞在している時間間隔
と遅延故障が存在しないフェーズロックループ回路のあ
る発振周波数状態に滞在している時間間隔とを比較する
ことにより遅延故障を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フェーズロック
ループ(phase-locked loop)回路の遅延故障を検出す
る装置及び方法に関し、特に、VLSI(very large s
cale integratedcircuit)チップに形成されたフェーズ
ロックループ(以下、PLLと称す)回路の遅延故障を
検出するのに好適な遅延故障検出装置及び方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】同期システムは、クロック・エッジのタ
イミングを共有することにより協調動作する。この共有
エッジのタイミングが高い精度で制御されていればいる
程、同期システムはより高い周波数で動作できる。同期
システムの一例を図1に示す。このシステムは複数の
(この例では2つの)VLSIチップ11、12が1つ
のボード(図示せず)上に実装されている構成を有す
る。基準クロックφは、ボード上の高精度発振器(例え
ば、クリスタル・クロック発生器)13から各VLSI
チップ11、12へ供給される。これらVLSIチップ
上のPLL回路14及び15は、図2に示すように、外
部から与えられる基準クロックφにチップ内部で発生さ
れたクロックφ11、φ12及びφ21、φ22を同期させ、こ
れらクロックをサブシステム16及び17内へ送る。
(例えば、文献d1参照)。
【0003】このように内部クロックのエッジを基準ク
ロックのエッジに同期させることにより、異なるチップ
間で自由にデータをやり取りすることができる。PLL
回路14及び15は、電圧制御発振器(voltage-contro
lled oscillator)(以下、VCOと称す)の発振波形
の周波数と位相を、入力された基準クロックφの周波数
と位相に一致させることにより、クロック・スキュー
(clock skew)を最小にし、システムの高速動作を確実
にする役割を担っている。
【0004】良く知られているように、マイクロコンピ
ュータではクロック信号の最悪の瞬時値(ピークジッタ
など)が動作周波数を決めてしまう。従って、マイクロ
コンピュータにおいては、過渡的なクロック・スキュー
として現われるそのような遅延故障(delay fault)を
テストによって確実に検出しておく必要がある。次に、
PLL回路における遅延故障がシステムに与える影響に
ついて考察する。図3にPLL回路の一例を示す。この
PLL回路は位相周波数検出器21と、チャージポンプ
回路22と、ループフィルタ23と、VCO24と、ク
ロックデコード及びバッファ回路25とより構成されて
いる。今、位相周波数検出器21の基準クロック入力端
に遅延故障DF1が存在すると仮定する。図4に示すよ
うに、PLL回路の位相周波数検出器21の基準クロッ
ク入力端に印加された基準クロックφREF(実線のパル
ス)は、入力端の遅延故障DF1により、一定時間遅延
されたスキュークロックφ(点線のパルス)となり、次
段のチャージポンプ回路22に入力される。PLL回路
は、内部クロックφ1(実線のパルス)のエッジを上記
一定時間遅延された点線のクロックφのエッジに同期さ
せる。その結果、遅延故障DF1に対応してクロック・
スキューが生じる。その上、基準クロック入力端で生じ
た偏差であるこのクロック・スキューはPLL回路では
補償されず、一定値のまま継続する。この結果、大きな
定常偏差が残っているように見える。
【0005】この遅延故障DF1は、PLL回路の内部
ブロック(内部構成素子)の故障ではないため、PLL
回路は同期状態になる。従って、PLL回路の内部ブロ
ックをテストしても、基準クロック入力端の遅延故障を
検出することは困難である。しかしながら、このタイプ
の遅延故障は、外部の基準クロックφREFと内部のクロ
ックφ1とを比較することにより簡単に検出され得る。
次に、図5に示すように、チャージポンプ回路22のア
ップ(Up)信号入力端に遅延故障DF2が存在すると
仮定する。この遅延故障DF2のため、チャージポンプ
回路22は位相周波数検出器21から入力されたUp信
号をアナログ信号へ変換して出力するタイミングが遅れ
る。さらに、このアナログ信号の遅延はVCO24の発
振波形のタイミングの遅延となる。次のステップで、位
相周波数検出器21が基準クロックφREF のエッジとP
LL回路の内部クロックφ1 のエッジとを比較し、2つ
のクロックの立ち上がりエッジの時間間隔を位相誤差信
号とし、VCO24の発振波形のタイミングを制御す
る。この帰還制御は、両クロックの立ち上がりエッジが
一致するまで行なわれる。従って、この遅延故障DF2
は状態遷移と同時に現われ、フィードバックにより補償
されてしまう。状態遷移のときに遅延時間は最大値を取
る。よって、図6に示すように、クロック・スキューは
状態遷移の直後に最大となり、上述したように、PLL
回路はフィードバック系であるため、多数の引き続くサ
イクルでゼロに減じる。このようにして過渡スキューは
生じる。スキューが生じるタイミングが限定されるた
め、テストにより検出することは困難である。
【0006】このように、位相周波数検出器21の基準
クロック入力端に遅延故障DF1が存在すると、一定時
間間隔のクロック・スキューが生じる。このクロック・
スキューはPLL回路により補償されない。一方、チャ
ージポンプ回路22のUp信号入力端に遅延故障DF2
が存在すると、図7に示す状態遷移に対応して過渡的な
大きなクロック・スキューが現われる。この過遅延故障
DF2に起因する過渡的なクロック・スキューはPLL
回路により補償され、ゼロに近づく。PLL回路の他の
ブロック(ループフィルタ23の入力端、VCO24の
入力端)の遅延故障は全て、チャージポンプ回路22の
入力端の遅延故障へマッピングすることができる。
【0007】従来より縮退故障テスト(例えば、文献d
2を参照)は、VLSIチップの検証テストや製造テス
トに最も広く利用されている。まず、この縮退故障テス
ト(stuck fault testing)について簡単に説明する。
故障モデルは物理的欠陥を抽象化したものである。故障
モデルを用いると、欠陥のある回路の動作をコンピュー
タを用いて簡単にシミュレーションできる。例えば、C
MOS(complementary metal-oxide semiconductor)
インバータの出力が論理値“1”を取り続ける状態は、
インバータの出力に1縮退故障(stuck-at 1 fault)が
存在しているモデルを用いれば説明できる。原因として
は、インバータの出力と電源電圧ラインVDD が短絡し
てしまう欠陥や、nMOS(n-channel metal-oxide se
miconductor)のドレインが開放してしまう物理的欠陥
が考えられる。
【0008】テストは、被試験回路の主入力にテストパ
ターンを印加し、この被試験回路の主出力に現われる回
路の応答パターンを観測し、この応答パターンを正常動
作時の期待値パターンと比較して回路が故障しているか
否かを調べる。図8に、縮退故障のないナンドゲートN
D1と0縮退故障(s‐a‐0)のあるナンドゲートN
D2との組み合わせ回路を示す。両ナンドゲートND
1、ND2の出力はオアゲートOR1を通じて主出力と
して取り出される。
【0009】この組み合わせ回路の0縮退故障を検出で
きるテストパターンは“110”である。つまり、図示
するように組み合わせ回路の主入力にテストパターン
“110”を印加することである。何故ならば、テスト
パターン“110”をこの回路の主入力に印加した場合
に、0縮退故障がないときのこの組み合わせ回路の主出
力は“1”であり、0縮退故障があるときの主出力は
“0”となるから、テストパターン“110”をこの組
み合わせ回路に印加すると、故障があるか否かを識別す
ることが可能になるからである。さらに注意深くテスト
パターンの値を調べると、このテストパターンは、0縮
退故障個所が逆の論理値“1”を取るように生成されて
いることが分かる。
【0010】プロセス技術の急速な発展により集積回路
(IC)の超微細化が進み、その結果、信号が信号線を
伝わるときの信号線遅延の方が、信号がゲート素子を伝
わるときのゲート遅延よりも重要になっている。この結
果、遅延故障テストがマイクロプロセッサのテストに適
用され始めている(例えば、文献d3を参照)。次に、
従来の遅延故障テスト法について簡単に説明する(例え
ば、文献d4を参照)。
【0011】遅延故障に対して2つの故障モデルが提案
されている。1つはゲート遅延故障であり、他方はパス
(path)遅延故障である。回路のあるゲートを通過する
信号の伝播時間が特定の最悪の伝播遅延値を超える場合
に、この回路はゲート遅延故障を有すると呼ばれる。同
様に、回路のある信号パスを伝播する信号の時間が特定
の最悪の伝播遅延値を超える場合に、この回路はパス遅
延故障を有すると呼ばれる。
【0012】遅延故障テストには2つのパターンによる
テストを必要とする。図9に遅延故障テストの一例を示
す。図示の被試験回路は第1、第2、第3の3つのナン
ドゲートND1、ND2、ND3を備え、第1及び第2
の2つのナンドゲートND1及びND2の出力が第3の
ナンドゲートND3に入力されるように接続されている
組み合わせ回路である。最初は、遅いクロックを用いて
初期化パターンV1 をこの被試験回路の主入力に印加す
る。この例の初期化パターンV1 は“1111”であ
る。遅いクロックを用いるのは、そのサイクルの時間が
回路の全ての遷移を安定にするのに十分に長い場合に、
遅延故障が状態遷移に影響しないようにするためであ
る。被試験回路が初期化状態へなった後、高速クロック
を用いてテストパターンV2 を被試験回路の主入力に印
加する。この例のV2 は“0101”である。その結
果、図9の図面上で見て、第1及び第2のナンドゲート
ND1及びND2に対するそれぞれ2本の入力リード線
のうちの上側の信号線(V2 の“0”が入力される入力
リード線)、及び第1及び第2のナンドゲートND1及
びND2の出力から第3のナンドゲートND3の入力に
至る信号線が活性化され、テストパターンV2 に対応す
るパルスがこれら信号線を伝播し、伝播遅延時間に対応
してパルスが被試験回路の主出力(第3のナンドゲート
ND3の出力)に現われる。この出力された最終値は高
速クロックに同期した出力ラッチに取り込まれる。ラッ
チした値は、被試験回路に遅延故障が存在するか否かを
判定するのに用いられる。通常、システムクロックが高
速クロックとして用いられる。図10は上述の遅延故障
テストの概念を表わす。被試験回路(組み合わせ回路)
30の前段及び後段に入力ラッチ31及び出力ラッチ3
2が接続されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】遅延故障テストのため
のテストパターンを生成することは非常に困難である。
何故ならば、回路の遅延時間及びこの回路に存在する他
の全ての遅延故障とは独立に、目的の遅延故障を検出す
るためには、次の条件が満たされなければならないから
である。即ち、「活性化された被試験ラインを伝わるオ
ンパス(on-path)の入力パルス」と「この被試験ライ
ンへ合流する枝の入力ラインを伝わるオフパス(off-pa
th)のセンシタイジング入力パルス」はそれぞれグリッ
チ(glitch)を生じてはいけない(例えば、文献d5を
参照)。このため、従来の遅延故障テスト法は少数の信
号線に対してのみテストパターンを発生しており、従っ
て、回路に存在する限られた数の遅延故障を検出するこ
としかできなかった。
【0014】VLSI回路の超大規模化及び複雑化に伴
い、基準クロックのエッジにチップ内部のすべてのクロ
ックエッジを合致させて、最小のスキューでクロック信
号を分配することはより困難になっている。このため、
例えばH木(H-tree)と呼ばれるアルゴリズムが、クロ
ック信号分配ネットワーク(クロックを分配する配線)
のレイアウト設計に導入されている。このH木と呼ばれ
る曲線は、図11に示すHilbert(ヒルベルト)曲線で
ある(例えば、文献d6参照)。H木では、各葉ノード
に接続されるセルは全て、クロックドライバから等距離
となるため、クロック・スキューは理論的にはゼロにな
る。さらに、Hilbert曲線は自己相似であり、脳の構造
(3次元の配線レイアウト)を構築することも可能であ
る(例えば、文献d7を参照)。また、Hilbert曲線は
再帰アルゴリズムを用いて容易に生成することができ
る。3次元のクロック分配ネットワーク等へのHilbert
曲線の応用などは、興味深い研究分野である。
【0015】VLSI回路の高速化に伴い、クロック分
配ネットワークを動作スピードでテストすることも、よ
り重要になってきている。しかし、従来の遅延故障テス
ト法は、クロック分配ネットワークを効率的にテストす
るのには適していない。図12に示すように、上述した
従来の遅延故障テスト法を用いてPLL回路40内の遅
延故障をテストすることは、次の理由から困難である。
まず、(i)テストのためにPLL回路40の内部にラ
ッチを挿入すると、PLL回路40の内部クロックに余
分のスキューが与えられてしまう。その結果、目標とす
る動作速度を低下させる性能の劣化が避けられない。次
に、(ii)PLL回路の内部クロックをラッチするため
には、より高速なクロックを必要とする。即ち、自己矛
盾となってしまう。
【0016】この発明の目的は、解析信号の瞬時位相の
傾きを利用したフェーズロックループ回路の遅延故障検
出方法及び装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明の第1の形態においては、周波数インパル
スをフェーズロックループ回路に印加して状態遷移を行
わせる段階と、上記フェーズロックループ回路から出力
される信号からその瞬時位相を推定する段階と、上記瞬
時位相の変動項から上記ェーズロックループ回路がある
発振周波数状態に滞在している時間間隔を測定する段階
とを含むフェーズロックループ回路の遅延故障検出方法
が提供される。
【0018】好ましい一実施形態においては、上記瞬時
位相を推定する段階は、上記フェーズロックループ回路
から出力される信号の波形を解析信号に変換する段階
と、上記解析信号の瞬時位相を推定する段階とを含み、
上記時間間隔を測定する段階は、上記フェーズロックル
ープ回路がある発振周波数状態に滞在している時間間隔
と遅延故障が存在しないフェーズロックループ回路があ
る発振周波数状態に滞在している時間間隔とを比較する
ことにより遅延故障を検出する段階を含む。
【0019】また、上記時間間隔を測定する段階は、上
記瞬時位相の傾きの変化部から時間間隔を推定する過程
であってもよい。この発明の第2の形態においては、被
試験フェーズロックループ回路に基準クロック信号とし
て周波数インパルスを印加する周波数インパルス印加手
段と、上記被試験フェーズロックループ回路から出力さ
れる信号の波形を解析信号に変換する変換手段と、上記
解析信号の瞬時位相を推定する推定手段と、推定された
瞬時位相の変動項から遅延時間を測定する遅延時間測定
手段とを具備するフェーズロックループ回路の遅延故障
検出装置が提供される。
【0020】好ましい一実施形態においては、上記変換
手段はHilbert変換対生成器であり、さらに、推定され
た瞬時位相からリニア位相を推定し、かつこの推定され
たリニア位相を上記推定された瞬時位相から除去して上
記瞬時位相の変動項を求める手段が設けられている。ま
た、上記遅延時間測定手段は、上記フェーズロックルー
プ回路がある発振周波数状態に滞在している時間間隔と
遅延故障が存在しないフェーズロックループ回路がある
発振周波数状態に滞在している時間間隔とを比較するこ
とにより遅延故障を検出する手段でよい。
【0021】或いは、上記遅延時間測定手段は、上記瞬
時位相の傾きの変化部から時間間隔を推定する手段であ
ってもよい。この発明の第3の形態においては、周波数
インパルスをフェーズロックループ回路に印加して状態
遷移を行わせる段階と、上記フェーズロックループ回路
から出力される信号の瞬時周期を推定する段階と、上記
瞬時周期から上記ェーズロックループ回路がある発振周
波数状態に滞在している時間間隔を測定する段階とを含
むフェーズロックループ回路の遅延故障検出方法が提供
される。
【0022】好ましい一実施形態においては、上記時間
間隔を測定する段階は、上記入力周波数インパルスが元
の状態に戻った時間から、上記ェーズロックループ回路
の出力信号の瞬時周期が急激に変化する時間までの時間
間隔を測定する段階である。この発明の第4の形態にお
いては、被試験フェーズロックループ回路に基準クロッ
ク信号として周波数インパルスを印加する周波数インパ
ルス印加手段と、上記被試験フェーズロックループ回路
から出力される信号の瞬時周期を推定する推定手段と、
上記推定された瞬時周期から遅延時間を測定する遅延時
間測定手段とを具備するフェーズロックループ回路の遅
延故障検出装置が提供される。
【0023】好ましい一実施形態においては、上記遅延
時間測定手段は、上記入力周波数インパルスが元の状態
に戻った時間から、上記ェーズロックループ回路の出力
信号の瞬時周期が急激に変化する時間までの時間間隔を
測定する手段である。上記及びそれ以外のこの発明の目
的、構成及び効果については、以下に添付図面を参照し
てなされる好ましい実施形態の説明から容易に明らかに
なろう。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明をその好ましい実
施形態が示されている図13乃至図33を参照して詳細
に説明する。しかしながら、この発明は多くの異なる形
式及び方法で実施可能であるから、以下に述べる実施形
態にこの発明が限定されると解釈するべきではない。後
述の実施形態は、以下の開示が十分で、完全なものであ
り、この発明の範囲をこの分野の技術者に十分に知らせ
るために提供されるものである。同様の符号は全図を通
じて同様の素子を示す。
【0025】この発明の好ましい実施形態について説明
する前に、この発明による遅延故障検出方法の原理につ
いて説明する。既に記載したように、PLL回路の位相
周波数検出器は、基準クロックの位相と内部クロックの
位相とを比較する。位相周波数検出器の出力はチャージ
ポンプ回路を駆動する。ループフィルタはチャージポン
プ回路の出力からリプルを除去し、直流信号をVCOに
供給する。要するに、位相周波数検出器は位相差信号を
出力し、VCOの入力に与え、このVCOの発振を制御
する。かくして、VCOはその発振周波数を、基準クロ
ックの周波数を追従するように、変化させる。その後、
VCOは基準クロックの周波数と等しい周波数で、かつ
基準クロックの位相と等しい位相で発振する。瞬時周波
数Δfは、内部クロックの瞬時位相φ(t)又はVCOの
出力を時間について微分することにより与えられる。
【0026】
【数1】
【0027】式(4.1.1)から、Δfが一定のとき、瞬
時位相は一定の傾きを示し、時刻tにおけるその値はt
のリニア関数であることが分かる。
【0028】
【数2】
【0029】図13(a)はVCOに印加されているア
ナログ信号を示し、図13(b)はVCO出力の位相偏
差Δφ(t)を示す。例えば、高い周波数fH から低い周
波数fL へVCOの発振周波数を変えると、図13
(b)に矢印で示すように、瞬時位相は負の傾きを呈す
る。図13(a)に示すアナログ信号のダウン(Dow
n)信号がVCOに印加されると、位相偏差波形Δφ
(t)の対応する変化は図13(b)に示すようになる。
ここで、PLL回路は一定の静的周波数誤差Δfε(例
えば、文献d8を参照)を持つものと仮定する。即ち、
位相変動波形Δφ(t)はDown信号に従って急激に負
の傾きで変化し、低い周波数fL に状態遷移後は静的周
波数誤差Δfε に比例した傾きで変化する。静的周波
数誤差Δfε がゼロのときには位相変動波形Δφ(t)は
時間軸に平行に推移する。逆に、低い周波数fL から高
い周波数fH にVCOの発振周波数を変えると、図14
(b)に矢印で示すように瞬時位相は正の傾きを持つ。
図14(a)はVCOに印加されているアナログ信号を
示す。
【0030】図15は、クロック波形XC(t)の位相変動
波形Δφ(t)から遅延時間を推定する方法の概念を説明
するための波形図であり、同図(a)は遅延故障が存在
しないPLL回路(以後、遅延故障のないPLL回路と
称す)の位相変動波形Δφ(t)を示し、同図(b)は少
なくとも1つの遅延故障を有するPLL回路(以後、遅
延故障のあるPLL回路と称す)の位相変動波形Δφ
(t)を示す。遅延故障は位相周波数検出器の基準クロッ
ク入力端以外の点に存在するものとするということに留
意されたい。時刻t1 において、VCOの瞬時周波数が
周波数f0 から周波数f1 へ状態遷移を完了した場合に
は、瞬時位相の傾きは次式(4.3.1)によって表わさ
れる変化を示す。
【0031】
【数3】
【0032】ここで、Δf1 はΔfε 又はゼロであ
る。同様に、時刻t2 において、VCOの瞬時周波数が
周波数f1 から周波数f2 へ状態遷移を完了すると、瞬
時位相の傾きは次式(4.3.2)によって表わされる。
【0033】
【数4】
【0034】よって、瞬時位相波形の傾きを観測する
と、VCOの内部の状態をモニタできると言うことが分
かる。Δfε がゼロであっても、内部状態がモニタで
きることに留意されたい。さらに、瞬時位相波形がその
傾きを変える屈曲時刻が識別できれば、PLL回路があ
る状態になる又はある状態から脱却するエッジ時間(開
始時間や終了時間)を測定できることになる。状態遷移
は遅延故障により遅れるから、各PLL回路がある状態
に滞在している時間間隔(t2−t1)を測定することが
できれば、PLL回路の遅延故障を測定できることにな
る。ただし、位相周波数検出器の基準クロック入力端に
存在する遅延故障はテストできる故障には含まれていな
いということに留意されたい。
【0035】次に、遅延故障をテストするときに、PL
L回路に印加すべき信号について検討する。既に述べた
ように、遅延故障の影響は状態遷移に従って観測可能に
なる。ところで、サイン波をPLL回路に印加しても、
その状態遷移は生じない。従って、定常信号は遅延故障
のテストに利用することができない。これに対し、図1
6(b)に示す周波数インパルスをPLL回路に印加す
ると、位相周波数検出器が周波数変化に対応する誤差信
号を出力し、PLL回路は状態遷移を行う。即ち、過渡
信号を遅延故障のテストにおける印加信号として用いる
べきである。
【0036】図16(a)はその周波数が1周期だけイ
ンパルス的に変化する周波数インパルス信号の波形図で
ある。周波数インパルスが基準クロック入力に印加され
ると、PLL回路は状態を2回遷移させる。図16
(b)に示す周波数インパルスがPLL回路に印加され
ると、位相周波数検出器はインパルスの立ち上がりエッ
ジで周波数アップ信号を出力し、次に、インパルスの立
ち下がりエッジで周波数ダウン信号を出力する。従っ
て、周波数インパルスを用いると、上式(4.3.1)が
必要とする時間間隔(t2−t1)を一意的に求めること
ができる。
【0037】この発明による遅延故障検出方法及び装置
は瞬時位相の傾きに着目して発明されたものであり、1
999年2月8日付けで提出された「ジッタ測定装置及
び方法」と題する米国特許出願第09/246,458
号、並びに1999年9月29日付けで提出された「ジ
ッタ測定装置及び方法」と題する米国特許出願第09/
408,280号に開示されている、クロック波形の基
本波を用いたジッタ推定方法及び装置をそれぞれ拡張し
たものである。なお、これら米国特許出願の記載は本明
細書に組み込まれる。
【0038】図17はこの発明による遅延故障検出装置
の第1の実施形態を示すブロック図である。この遅延故
障検出装置は、周波数インパルス信号を発生する周波数
インパルス発生器51と、遅延故障が存在するか否かが
テストされる被試験PLL回路52と、この被試験PL
L回路52からの出力信号が与えられるHilbert変換対
生成器53と、このHilbert変換対生成器53からの対
の出力信号が供給される瞬時位相推定器54と、この瞬
時位相推定器54からの出力信号が供給されるリニア位
相除去器55と、このリニア位相除去器55からの出力
信号に基づいて遅延故障が存在するか否かを決定する遅
延故障判断装置56とから構成されている。
【0039】被試験PLL回路52へは、周波数インパ
ルス発生器51から基準クロック信号として、周波数イ
ンパルスが印加される。この基準クロック信号の周波数
は変化するから、被試験PLL回路52は状態遷移し、
従って、これら状態遷移は、遅延故障がPLL回路に存
在する場合には、出力クロック波形に影響を与える。Hi
lbert変換対生成器53は、取り込んだクロック波形XC
(t)を解析信号zC(t)に変換し、瞬時位相推定器54は
解析信号zC(t)の瞬時位相を推定し、この瞬時位相の変
動項Δφ(t)から遅延時間を測定する。
【0040】上記米国特許出願第09/246,458
号及び09/408,280号に記載されているよう
に、ジッタ測定方法の研究においては、ゼロクロスは重
要な概念である。これら米国特許出願に開示されている
けれど、ここで、周期測定の観点から、波形のゼロクロ
スとその波形の基本波のゼロクロスとの関係について、
図34に示すデューティ比50%の理想クロック波形x
d50%(t)を例に取って簡単に説明する。
【0041】この理想クロック波形の周期をT0 とする
と、このクロック波形のFourier(フーリエ)変換は次
式(3.1)によって与えられる(例えば、Alan V. Opp
enheim, Alan S. Willsky and Ian T. Young, "Signals
and Systems", Prentice-Hall, Inc., 1983 参照)。
【0042】
【数5】
【0043】即ち、基本波の周期はクロック信号の周期
に等しい。
【0044】
【数6】
【0045】クロック信号の基本波形を抽出すると、そ
のゼロクロスは元のクロック波形のゼロクロスに対応す
る。よって、クロック波形の周期はその基本波形のゼロ
クロスから推定できる。この場合、推定精度は、たとえ
いくつかの高調波を基本波形に加えても、向上しない。
次に、Hilbert変換と解析信号について簡単に説明する
(例えば、AthanasiosPapoulis,「アナログとデジタル
の信号解析」、現代工学社、1982を参照)。
【0046】式(3.1)から分かるように、波形X
a(t)のフーリエ変換を計算すると、正の周波数と負の周
波数にわたるパワースペクトルSaa(f)が得られる。こ
れは両側スペクトル(two-sided power spectrum)と呼
ばれる。負の周波数のスペクトルは正の周波数のスペク
トルをf=0の軸に関して折り返した鏡映である。従っ
て、両側スペクトルはf=0の軸に関して対称である。
即ち、Saa(-f)=Saa(f)。しかしながら、負の周波数
のスペクトルを観測することはできない。その代りに、
負の周波数成分をゼロにカットし、観測できる正の周波
数成分を2倍にしたスペクトルGaa(f)も定義できる。
これは片側スペクトル(one-sided power spectrum)と
呼ばれる。
【0047】
【数7】
【0048】上式(3.3.2)において、sgn(f)は
符号関数であり、fが正のとき+1の値を取り、負のfに
対しては‐1の値を取る。この片側スペクトルが、解析
信号z(t)のスペクトルに対応する。この解析信号z(t)
は時間領域において次のように表わすことができる。
【0049】
【数8】
【0050】式(3.4)の実数部は元の波形Xa(t)に
対応する。式(3.4)の虚数部は元の波形Xa(t)のHil
bert変換で与えられる。式(3.5)に示すように、あ
る波形Xa(t)のHilbert変換は、この波形Xa(t)と1/
πtの畳み込み(convolution)で与えられる。例え
ば、コサイン波cos(2πf0t)のHilbert変換は次のように
導出される。
【0051】
【数9】
【0052】上式において、第1項の積分はゼロであ
り、かつ第2項の積分はπであるから、次式(3.6)
が得られる。
【0053】
【数10】
【0054】同様に、次式(3.7)が得られる。
【0055】
【数11】
【0056】次に、クロック波形に対応する方形波のHi
lbert変換を導出する(例えば、Stefan L. Hahn, "Hilb
ert Transform in Signal Processing", Artrch House,
Inc., 1996を参照)。図34に示す理想クロック波形
d50%(t)のフーリエ級数は次式(3.8)によって与え
られる。
【0057】
【数12】
【0058】理想クロック波形のHilbert変換は、式
(3.6)を使用すると、次式(3.9)によって与えら
れる。
【0059】
【数13】
【0060】図35(a)はクロック信号の波形を示
し、図35(b)は図35(a)に示されたクロック信
号をHilbert変換することによって得られた波形を示
す。これらの波形は、それぞれ第11次高調波までの部
分和に基づいている。この例の周期T0 は20nsecであ
る。解析信号z(t)は、J. Dugundjiが波形の包絡線を一
意的に求めるために導入した(例えば、J. Dugundji, "
Envelopes and Pre-Envelopes of Real Waveforms", IR
E Trans. Inform. Theory, vol. IT-4, pp. 53-57, 195
8を参照)。解析信号z(t)を極座標系で表わすと、次式
(3.10.1)、(3.10.2)及び(3.10.3)が
得られる。
【0061】
【数14】
【0062】ここで、A(t)は波形Xa(t)の包絡線を表
わす。このため、J. Dugundjiはz(t)をプリ包絡線(pr
e-envelope)と呼んでいる。なお、Θ(t)は波形Xa(t)
の瞬時位相を表わす。測定した波形を複素数として扱う
と、その包絡線や瞬時位相を簡単に求めることができ
る。Hilbert変換は、波形を解析信号へ変換するための
ツールである。さて、再び図17に戻ると、Hilbert変
換対生成器53はクロック波形XC(t)を解析信号zC(t)
に変換する。クロック波形XC(t)のHilbert変換は、上
記式(3.6)を使用すると、次のように与えられる。
【0063】
【数15】
【0064】上式において、AC は公称振幅値、fC
公称周波数値、θC は初期位相角、そしてΔφ(t)は位
相変動である。XC(t)とが複素関数のそれぞれ実数部と
虚数部であると仮定すると、次式で表わされる解析信号
C(t)がHilbert変換対生成器53から得られる。
【0065】
【数16】
【0066】信号処理の手順をまとめると、瞬時位相推
定器54によってクロック波形XC(t)の瞬時位相を推定
することにより、上記した2つの米国特許出願の開示に
基づいて、次の式(4.4.1)が得られる。
【0067】
【数17】
【0068】上記2つの米国特許出願に開示された位相
アンラップ法を、リニア位相除去器55において、Θ
(t)に施すと、次式(4.4.2)が得られる。
【0069】
【数18】
【0070】さらに、同じく上記2つの米国特許出願に
開示されたリニア関数フィッティング(適合)法を用い
てθ(t)よりリニア位相[2πfCt+θC ]を推定する。
ただし、リニア位相を推定する範囲は、図16(b)に
示す周波数インパルスが印加される時刻timpulse まで
である。次に、θ(t)からリニア位相を除去すると、変
動項Δφ(t)は次式(4.4.3)によって与えられる。
【0071】
【数19】
【0072】最後に、遅延故障判断装置56において、
時刻timpulse より後の時間間隔における位相の傾きか
ら、上式(4.4.3)を用いてPLL回路がある状態に
滞在している時間間隔(t2−t1)を推定する。この時
間間隔(t2−t1)を、遅延故障のないPLL回路の時
間間隔(t2,Fault-Free−t1,Fault-Free)と比較し
て、遅延故障が存在するか否かを決める。
【0073】本明細書ではこの発明によるこの遅延故障
検出方法を「Δφ(t)法」と呼ぶことにする。このΔφ
(t)法は、被試験PLL回路52のアナログの構成素子
(チャージポンプ回路、ループフィルタ、或いはVC
O)に存在する遅延故障を検出することができる。図3
3はこの発明による遅延故障検出装置の第2の実施形態
を示すブロック図である。この遅延故障検出装置は、周
波数インパルス信号を発生するための周波数インパルス
発生器51と、遅延故障が存在するか否かをテストされ
る被試験PLL回路52と、この被試験PLL回路52
からの出力信号のゼロクロスを検出するための、即ち、
被試験PLL回路52からの出力信号がゼロ振幅レベル
をクロスする時点を検出するためのゼロクロス検出器6
1と、検出されたゼロクロスに基づいて、被試験PLL
回路52からの出力信号の瞬時周期を求めるための瞬時
周期検出器62と、被試験PLL回路52に遅延故障が
存在するか否かを決めるための遅延時間検出器63とを
備えている。
【0074】周波数がインパルス的に変化させられる基
準クロック信号を周波数インパルス発生器51から被試
験PLL回路52の基準クロック入力端子に印加する。
この基準クロック信号の周波数はインパルス的に変化す
るから、被試験PLL回路52は状態遷移し、従って、
遅延故障が被試験PLL回路52に存在するときにはこ
れら状態遷移の影響が出力クロック波形に現われる。被
試験PLL回路52からの出力信号、例えば被試験PL
L回路52のVCOからの出力信号は分岐されてゼロク
ロス検出器61の入力端子に与えられ、ここでVCOか
らの出力信号のゼロクロスが検出される。検出されたゼ
ロクロスは瞬時周期検出器62の入力端子に供給され、
瞬時周期検出器62は、2つの隣接するゼロクロス間の
時間間隔を、カウンタを用いて計数し、この計数した時
間間隔に基づいてVCOからの出力信号の瞬時周期を求
める。
【0075】遅延時間検出器63は、周波数インパルス
の終わりからVCOの出力信号の瞬時周期が急激に変化
するまでの遅延時間を検出し、この遅延時間を、遅延故
障のない正常なPLL回路の遅延時間と比較することに
よって、被試験PLL回路52に遅延故障が存在するか
否かを決める。この発明によるこの遅延故障検出方法
を、本明細書では「ゼロクロス法」と呼ぶことにする。
次に、この発明を遅延故障のないPLL回路(即ち、遅
延故障が存在しないPLL回路)へ適用した具体例1に
ついて説明する。図19はいかなる遅延故障も全く存在
しないPLL回路を示すブロック図である。この遅延故
障のないPLL回路は、通常のように、位相周波数検出
器21と、チャージポンプ回路22と、ループフィルタ
23と、VCO24と、クロック・デコード及びバッフ
ァ回路25とから構成されている。
【0076】0.6 μm、5−VのCMOS技術のSP
ICEでシミュレーションが行われた。図18はCMO
S・FETのパラメータを示す。SPICEシミュレー
ションにより種々の波形が得られた。VCO24の発振
周波数は128MHzであった。シミュレーション波形
の時間分解能は50 psec であった。シミュレーション
結果の波形から位相変動波形Δφ(t)が測定された。こ
のΔφ(t)の測定はMatlab を用いてシミュレーションさ
れた。
【0077】図20(a)は、VCO24への入力波形
を示す。この具体例1では、周波数インパルスは時刻 1
000.5 nsec の時点においてPLL回路の基準クロック
入力へ印加された。この周波数インパルスは、図19に
示すように、高い周波数から低い周波数へ、及び低い周
波数から高い周波数へとその周波数が変化された。図2
0(b)はこのPLL回路の内部クロック波形を示す。
周波数ダウン(Down)・パルスが、周波数インパル
ス印加後の次の立ち上がりエッジ(約 1032 nsec の時
点)においてVCO24へ入力されていることが分か
る。周波数アップ(Up)・パルスは、約 1098 nsec
の時点においてVCO24へ印加されている。
【0078】図21は、この発明によるゼロクロス法と
この発明によるΔφ(t)法とを比較するための波形を示
す。図21(a)は、この発明によるゼロクロス法によ
って測定したVCO24の発振波形の瞬時周期の測定結
果である。点線は基準クロック波形の瞬時周期を示す。
図21(b)は、この発明によるΔφ(t)法において使
用された下記のアルゴリズム(実波形をその基本周波数
の解析信号に変換する手順)を用いて推定されたΔφ
(t)を示す。
【0079】1.高速フーリエ変換(FFT)を使用し
てXC(t)を周波数領域へ変換する。 2.負の周波数成分をゼロにカットする。クロック周波
数の近傍の正の周波数成分のみを帯域通過フィルタ(B
PF)に通し、他の正の周波数成分はゼロにカットす
る。 3.高速フーリエ逆変換(IFFT)を使用してスペク
トルを時間領域へ変換する。
【0080】即ち、2次高調波を含まない周波数範囲
(20MHz〜200MHz)のスペクトルを帯域通過
フィルタによって抽出し、高速フーリエ逆変換によりΔ
φ(t)を得る。図21(a)から理解できるように、時
間軸方向の分解能を上げたために、VCO24からの出
力信号の瞬時周期は、周波数インパルスの立ち上がりエ
ッジ及び立ち下がりエッジの両方において2段階で変化
し、図面上で見て左側の縦の点線が周波数インパルスの
終わりの時点にあるときに、即ち、約 1066 nsec の時
点のときに、元の周期に戻る。この時点から、PLL回
路の内部クロックは周波数インパルスに対応した周波数
追従動作を開始し、発振周波数の状態が遷移する。図面
上で見て右側の縦の点線において、VCO24は、周波
数インパルスの立ち上がりエッジに対応して、周期を小
さくしようとし、その結果、瞬時周期が急激に減少する
ので、VCO24はその時点でその周期を基準周期(周
波数インパルスを印加する前の周期)に戻す動作を開始
する。これら2本の縦の点線間の時間間隔 57.70 nsec
は、発振周波数の状態が遷移している時間期間である。
【0081】図21(b)のΔφ(t)を観察すると、周
波数ダウン・パルスによる状態遷移は約 1050 nsec の
時点t1 で終了しており、次の周波数アップ・パルスに
対応した状態遷移は、約 58.30 nsec 後の時点t2 から
始まることが分かる。この具体例1は、瞬時位相の傾き
の測定と周波数インパルス信号とを組み合わせると、P
LL回路がある状態に滞在している時間間隔を推定する
ことができるということを検証している。
【0082】次に、この発明を、基準クロック入力端に
遅延故障が存在するPLL回路に適用した具体例2につ
いて説明する。図22は、PLL回路の位相周波数検出
器21の基準クロック入力端に遅延故障DF1が存在す
るPLL回路を示すブロック図である。このPLL回路
の構成は図19に示したものと同じである。このタイプ
の遅延故障はこの発明の方法ではテスト又は検出できな
い。次に、その理由を明らかにする。
【0083】図22に示したPLL回路をSPICEに
よりシミュレーションした。基準クロック入力端に存在
する遅延故障DF1の数値シミュレーションのために、
一連の偶数個のインバータが回路に挿入された。図23
(a)は、VCO24への入力波形を示す。周波数イン
パルスは、図22に示すように、高い周波数から低い周
波数へ、及び低い周波数から高い周波数へとその周波数
が変化された。図23(b)は、PLL回路の内部クロ
ック波形を示す。点線は基準クロック波形を示す。PL
L回路の内部クロック波形は基準クロック波形と同期せ
ず、一定のクロック・スキューが生じているのが分か
る。
【0084】図24はこの発明によるゼロクロス法とこ
の発明によるΔφ(t)法とを比較するための波形を示
す。図24(a)は、この発明によるゼロクロス法によ
って測定したVCO24の発振波形の瞬時周期の測定結
果である。点線は基準クロック波形の瞬時周期を示す。
図24(b)は、この発明によるΔφ(t)法において使
用された上記のアルゴリズム(実波形をその基本周波数
の解析信号に変換する手順)を用いて推定されたΔφ
(t)を示す。
【0085】図24から、たとえ基準クロック入力端に
遅延故障DF1が存在しても、PLL回路は状態遷移を
正しく行っていることが分かる。従って、PLL回路の
内部状態をモニタしただけでは、このタイプの遅延故障
を検出することはできない。逆に、図23(b)から理
解できるように、このタイプの遅延故障は、外部の基準
クロックと比較することにより簡単に検出することが可
能となる。この具体例2は、この発明の方法ではPLL
回路の基準クロック入力端に存在する遅延故障DF1を
検出できないということを検証している。
【0086】次に、この発明を、チャージポンプ回路の
信号入力端に遅延故障が存在するPLL回路に適用した
具体例3について説明する。図25は、PLL回路のチ
ャージポンプ回路22の信号入力端に遅延故障DF2が
存在するPLL回路を示すブロック図である。このPL
L回路の構成は図19に示したものと同じである。チャ
ージポンプ回路22は2つの信号入力端子を備えてい
る。即ち、一方の信号入力端子には位相周波数検出器2
1から論理信号Upが入力され、他方の信号入力端子に
は位相周波数検出器21から論理信号Downが入力さ
れる。位相周波数検出器21から入力された論理信号U
p又はDownはチャージポンプ回路22によりアナロ
グ信号へ変換される。これら論理信号Up及びDown
は「周波数を高くする」及び「周波数を低くする」とい
う状態遷移にそれぞれ対応している。
【0087】種々の状態遷移を活性化するためには、異
なる周波数のインパルスを必要とする。(i)チャージ
ポンプ回路22のUp信号入力端に存在する遅延故障D
F2を検出する場合には、周波数インパルス信号の周波
数は高い周波数から低い周波数へ、及び低い周波数から
高い周波数へと順番に変化される。これに対し、(ii)
チャージポンプ回路22のDown信号入力端に存在す
る遅延故障DF3(図28参照)を検出する場合には、
周波数インパルス信号の周波数は低い周波数から高い周
波数へ、及び高い周波数から低い周波数へと順番に変化
される。ここでは、既に説明した縮退故障テストと同じ
考え方を適用している。即ち、0縮退故障を検出する場
合には、故障個所において逆の論理値“1”を取るテス
トパターンを生成すればよい。
【0088】最初に、チャージポンプ回路22のUp信
号入力端に遅延故障DF2が存在するPLL回路につい
て検討する。図25に示したPLL回路をSPICEに
よりシミュレーションした。Up信号入力端に存在する
遅延故障DF2をシミュレーションするために、一連の
偶数個のインバータが回路に挿入された。遅延故障DF
2の遅延時間は 2.957 nsec であった。周波数インパル
スは、図25に示すように、高い周波数から低い周波数
へ、及び低い周波数から高い周波数へとその周波数が変
化された。図26(a)はVCO24への入力波形を示
す。図26(b)はPLL回路の内部クロック波形を示
す。点線は基準クロック波形を示す。
【0089】図27はこの発明によるゼロクロス法とこ
の発明によるΔφ(t)法とを比較するための波形を示
す。図27(a)は、この発明によるゼロクロス法によ
って測定したVCO24の発振波形の瞬時周期の測定結
果である。点線は基準クロック波形の瞬時周期を示す。
PLL回路がある状態に滞在している時間間隔(t2
1)は、約 61.65 nsec であると推定された。図27
(b)は、この発明によるΔφ(t)法において使用され
た上記のアルゴリズム(実波形をその基本周波数の解析
信号に変換する手順)を用いて推定されたΔφ(t)を示
す。時間間隔(t2−t1)は約 61.90 nsec であると推
定された。
【0090】次に、チャージポンプ回路22のDown
信号入力端に遅延故障DF3が存在するPLL回路につ
いて検討する。図28に示したPLL回路をSPICE
によりシミュレーションした。Down信号入力端に存
在する遅延故障DF3の数値シミュレーションのため
に、一連の偶数個のインバータが回路に挿入された。遅
延故障DF3の遅延時間は 4.413 nsec であった。周波
数インパルスは、図28に示すように、低い周波数から
高い周波数へ、及び高い周波数から低い周波数へとその
周波数が変化された。
【0091】図29(a)はVCO24への入力波形を
示す。図29(b)はPLL回路の内部クロック波形を
示す。点線は基準クロック波形を示す。図30は、この
発明によるゼロクロス法とこの発明によるΔφ(t) 法と
を比較するための波形を示す。図30(a)は、この発
明によるゼロクロス法によって測定したVCO24の発
振波形の瞬時周期の測定結果である。点線は基準クロッ
ク波形の瞬時周期を示す。時間間隔(t2−t1)は、約
29.25 nsec であると推定された。図30(b)は、こ
の発明によるΔφ(t)法において使用された上記のアル
ゴリズム(実波形をその基本周波数の解析信号に変換す
る手順)を用いて推定されたΔφ(t)を示す。時間間隔
(t2−t1)は約 25.20 nsec であると推定された。
【0092】次に、この発明によるΔφ(t)法とこの発
明によるゼロクロス法とを比較する。この実験には図2
5に示したPLL回路を使用し、そのチャージポンプ回
路22の信号入力端に存在する故障の遅延時間を、0 n
sec から7 nsec まで変化させた。図31はチャージポ
ンプ回路22のUp信号入力端に遅延故障DF2が存在
するPLL回路についての実験結果を示す。図31か
ら、この発明によるΔφ(t)法はこの発明によるゼロク
ロス法とほぼ互換のある推定値を与えていることが分か
る。推定された遅延時間はステップ状の変化を示してい
る。これは、位相周波数検出器21がクロックエッジの
タイミングでのみPLL回路の状態遷移を生じさせるか
らである。
【0093】図32はチャージポンプ回路22のDow
n信号入力端に遅延故障DF3が存在するPLL回路に
ついての実験結果を示す。この発明によるゼロクロス法
とこの発明によるΔφ(t)法とを比較すると、図32か
ら、ゼロクロス法は大きな偏り誤差(bias error)を持
っていることが分かる。これは、ゼロクロス法の測定点
がゼロクロスのみに限られているためである。これに対
し、Δφ(t) 法は、たとえ波形の周期が短い場合でも、
時間分解能に制限を受けない。何故ならば、図31と図
32を比較することによって、Δφ(t)法は2 nsec 以
上の遅延故障を検出できていることが明らかであるから
である。換言すると、この発明によるΔφ(t) 法は、波
形の周期とは独立に、遅延故障を検出できる。
【0094】以上の結果から明らかなように、この発明
によるΔφ(t) 法は、PLL回路の状態を低い周波数状
態に遷移させ、PLL回路がある状態に滞在している時
間間隔を推定する場合には、この発明によるゼロクロス
法の推定値と互換のある推定値を与える。一方、PLL
回路の状態を高い周波数状態に遷移させ、かつPLL回
路がある状態に滞在している時間間隔を推定する場合に
は、この発明によるΔφ(t)法はこの発明によるゼロク
ロス法よりも偏り誤差が小さい。
【0095】しかしながら、この発明によるΔφ(t) 法
は遅延故障の遅延時間を測定することができない。これ
は、図31と図32にプロットした時間間隔(t2
1)がそれぞれ、遅延故障の遅延時間に比例して変化
しないことから明らかである。上述のように、この発明
によるΔφ(t) 法は、(i)周波数インパルスをPLL
回路に印加し、(ii)このPLL回路をある周波数を発
振する状態に中間的に滞在させ、そして(iii)PLL
回路がその周波数発振状態に滞在している時間間隔を測
定することにより、PLL回路の遅延故障を検出すると
いう過程を取っている。このため、この発明によるΔφ
(t) 法を使用する遅延故障検出方法は、標本化のための
トリガー信号を必要としないし、また、たとえ波形の周
期が短い場合でも、時間分解能に制限を受けない、とい
う特徴を有する。
【0096】これに対し、この発明によるゼロクロス法
を使用する遅延故障検出方法は、標本化のためのトリガ
ー信号を必要とし、かつ波形の周期が短い場合には大き
な偏り誤差を持つ。これら事実は、上述のように、SP
ICEシミュレーションとMatlabを用いた測定シミュレ
ーションとによって検証された。さらに、PLL回路は
フィードバック系であるため、遅延故障は過渡スキュー
を生じる。スキューが生じるタイミングが制限されるた
め、この発明によるゼロクロス法の場合のようにトリガ
ーを用いたテストを実行することは困難である。何故な
らば、目標とするゼロクロスを精確に捕捉しなければな
らないからである。これに対し、この発明によるΔφ
(t) 法は時間分解能に制限を受けないという利点があ
る。その上、被試験PLL回路のミックスド信号ブロッ
ク(チャージポンプ回路、ループフィルタ、VCO)に
存在する遅延故障を同時にテスト又は検出できるという
利点がある。
【0097】以上、この発明を例示の実施例について記
載したが、この発明の精神及び範囲から逸脱することな
しに、これら実施例について種々の変形、変更、及び/
又は改良をなし得ることはこの分野の技術者には明らか
である。従って、この発明は図示し、かつ上述した実施
例に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に
よって定まる発明の範囲内に入る全てのそのような変
形、変更、及び/又は改良をも包含するものである。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、解析信号の瞬時位相の傾きを利用してフェーズロッ
クループ回路の遅延故障を検出するものであるから、過
渡的なクロック・スキューとして現われるフェーズロッ
クループ回路の遅延故障を確実に検出することができ
る。なお、上記した文献d1〜d8は下記の通りであ
る。 [d1]: Jan M. Rabaey, Digital Integrated Circuit
s: A DesignPerspective, Prentice-Hall, Inc., 199
6。 [d2]: 藤原秀雄「コンピュータの設計とテスト」、
工学図書株式会社、1990。 [d3]: R. Scott Fetherston, Imtiaz P. Shaik and
Siyad C. Ma,"Testability Features of AMD-K6 Microp
rocessor", IEEEInternational Test Conference, pp.
406-413, 1997。 [d4]: Sudhakar M. Reddy, Delay Fault: Modeling,
Fault Simulation, andTest Generation, IEEE Intern
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y, "On the Design ofPath Delay Fault Testable Comb
inational Circuits", IEEEInternational Fault-Toler
ant Computing Symposium, pp. 374-381,1990。 [d6]: Niklaus Wirth, Algorithm + Data Structure
s = Programs,Prentice-Hall, Inc., 1976。 [d7]: Manfred Schroeder, Fractals, Chaos, Power
Laws, W. H. Freemanand Company, 1991。 [d8]: Floyd M. Gardner, "Phase Accuracy of Char
ge Pump PLL's", IEEETrans. Commun., vol. COM-30, p
p. 2362-2363, 1982。
【図面の簡単な説明】
【図1】PLL回路を用いてクロック・スキューを最小
化する同期システムの一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示したシステムの動作を説明するための
クロックパルスの波形図である。
【図3】位相周波数検出器に遅延故障が存在するPLL
回路の一例を示すブロック図である。
【図4】図3に示したPLL回路の動作を説明するため
のクロックパルスの波形図である。
【図5】チャージポンプ回路に遅延故障が存在するPL
L回路の一例を示すブロック図である。
【図6】図5に示したPLL回路の動作を説明するため
のクロックパルスの波形図である。
【図7】PLL回路の位相周波数検出器の状態図であ
る。
【図8】縮退故障が存在する組み合わせ回路の一例を示
す回路図である。
【図9】遅延故障が存在する組み合わせ回路の一例を示
す回路図である。
【図10】従来の遅延故障テスト法の一例を説明するた
めのブロック図である。
【図11】Hilbert曲線の一例を示す図である。
【図12】PLL回路に適用された従来の遅延故障テス
ト法の概念を示すブロック図である。
【図13】PLL回路のVCOに与えられるアナログの
周波数ダウン信号と位相雑音波形Δφ(t)の対応する変
化を示す図である。
【図14】PLL回路のVCOに与えられるアナログの
周波数アップ信号と位相雑音波形Δφ(t)の対応する変
化を示す図である。
【図15】被試験PLL回路の位相変動波形Δφ(t)を
故障のないPLL回路の位相変動波形Δφ(t)と比較す
ることにより遅延故障を検出する方法を説明するための
波形図である。
【図16】PLL回路が状態遷移を実行させられる周波
数インパルス信号の一例及び周波数インパルスの一例を
それぞれ示す波形図である。
【図17】この発明による遅延故障検出装置の第1の実
施例を示すブロック図である。
【図18】MOS・FETのパラメータを示す特性図で
ある。
【図19】0.6μm、5−VのCMOS技術により構
成されたPLL回路の一例を示すブロック図である。
【図20】(a)は図19に示したPLL回路のVCO
への入力波形を示し、(b)は図19に示したPLL回
路の内部クロックを示す波形図である。
【図21】(a)はこの発明によるゼロクロス法を使用
して図19に示したPLL回路のVCOの発振波形の瞬
時周期を測定した測定結果を示す波形図であり、(b)
はこの発明による方法により推定された位相変動波形Δ
φ(t)を示す図である。
【図22】この発明による方法ではテストできない遅延
故障を持つPLL回路の一例を示すブロック図である。
【図23】(a)は図22に示したPLL回路のVCO
への入力波形を示し、(b)は図22に示したPLL回
路の内部クロックを示す波形図である。
【図24】(a)はこの発明によるゼロクロス法を使用
して図22に示したPLL回路のVCOの発振波形の瞬
時周期を測定した測定結果を示す波形図であり、(b)
はこの発明による方法により推定された位相変動波形Δ
φ(t)を示す図である。
【図25】この発明による方法によりテストできる遅延
故障を持つPLL回路の一例を示すブロック図である。
【図26】a)は図25に示したPLL回路のVCOへ
の入力波形を示し、(b)は図25に示したPLL回路
の内部クロックを示す波形図である。
【図27】(a)はこの発明によるゼロクロス法を使用
して図25に示したPLL回路のVCOの発振波形の瞬
時周期を測定した測定結果を示す波形図であり、(b)
はこの発明による方法により推定された位相変動波形Δ
φ(t)を示す図である。
【図28】この発明による方法によりテストできる遅延
故障を持つPLL回路の他の例を示すブロック図であ
る。
【図29】(a)は図28に示したPLL回路のVCO
への入力波形を示し、(b)は図28に示したPLL回
路の内部クロックを示す波形図である。
【図30】(a)はこの発明によるゼロクロス法を使用
して図28に示したPLL回路のVCOの発振波形の瞬
時周期を測定した測定結果を示す波形図であり、(b)
はこの発明による方法により推定された位相変動波形Δ
φ(t)を示す図である。
【図31】この発明による方法を使用して図25に示し
たPLL回路をテストした実験結果を示す図である。
【図32】この発明による方法を使用して図28に示し
たPLL回路をテストした実験結果を示す図である。
【図33】この発明による遅延故障検出装置の第2の実
施例を示すブロック図である。
【図34】理想のクロック信号の一例を示す波形図であ
る。
【図35】(a)はクロック信号の一例を示す波形図で
あり、(b)は図35(a)に示したクロック信号をHi
lbert変換することにより得られた波形図である。
【符号の説明】
14、15:フェーズロックループ回路 21:位相周波数検出器 22:チャージポンプ回路 23:ループフィルタ 24:電圧制御発振器 25:クロック・デコード及びバッファ回路 31:入力ラッチ 32:出力ラッチ 51:周波数インパルス発生器 52:被試験フェーズロックループ回路 53:Hilbert変換対生成器 54:瞬時位相推定器 55:リニア位相除去器 56:遅延故障判断装置 61:ゼロクロス検出器 62:瞬時周期検出器 63:遅延時間検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マニ ソーマ アメリカ合衆国 ワシントン州 98177− 4611 シアトル エヌ. ダブリュー. イレブンス アベニュー 12043 (72)発明者 石田 雅裕 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数インパルスをフェーズロックルー
    プ回路に印加して状態遷移を行わせる段階と、 上記フェーズロックループ回路から出力される信号から
    その瞬時位相を推定する段階と、 上記瞬時位相の変動項から上記ェーズロックループ回路
    がある発振周波数状態に滞在している時間間隔を測定す
    る段階とを含むことを特徴とするフェーズロックループ
    回路の遅延故障検出方法。
  2. 【請求項2】 上記瞬時位相を推定する段階は、 上記フェーズロックループ回路から出力される信号の波
    形を解析信号に変換する段階と、 上記解析信号の瞬時位相を推定する段階とを含み、 上記時間間隔を測定する段階は、 上記フェーズロックループ回路がある発振周波数状態に
    滞在している時間間隔と遅延故障が存在しないフェーズ
    ロックループ回路がある発振周波数状態に滞在している
    時間間隔とを比較することにより遅延故障を検出する段
    階を含むことを特徴とする請求項1に記載の遅延故障検
    出方法。
  3. 【請求項3】 上記時間間隔を測定する段階は、上記瞬
    時位相の傾きの変化部から時間間隔を推定する過程であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の遅延故障検出方
    法。
  4. 【請求項4】 周波数インパルスをフェーズロックルー
    プ回路に印加して状態遷移を行わせる段階と、 上記フェーズロックループ回路から出力される信号の瞬
    時周期を推定する段階と、 上記瞬時周期から上記ェーズロックループ回路がある発
    振周波数状態に滞在している時間間隔を測定する段階と
    を含むことを特徴とするフェーズロックループ回路の遅
    延故障検出方法。
  5. 【請求項5】 上記時間間隔を測定する段階は、上記入
    力周波数インパルスが元の状態に戻った時間から、上記
    ェーズロックループ回路の出力信号の瞬時周期が急激に
    変化する時間までの時間間隔を測定する段階であること
    を特徴とする請求項4に記載の遅延故障検出方法。
  6. 【請求項6】 被試験フェーズロックループ回路に基準
    クロック信号として周波数インパルスを印加する周波数
    インパルス印加手段と、 上記被試験フェーズロックループ回路から出力される信
    号の波形を解析信号に変換する変換手段と、 上記解析信号の瞬時位相を推定する推定手段と、 推定された瞬時位相の変動項から遅延時間を測定する遅
    延時間測定手段とを具備することを特徴とするフェーズ
    ロックループ回路の遅延故障検出装置。
  7. 【請求項7】 上記変換手段はHilbert変換対生成器で
    あり、さらに、推定された瞬時位相からリニア位相を推
    定し、かつこの推定されたリニア位相を上記推定された
    瞬時位相から除去して上記瞬時位相の変動項を求める手
    段が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の
    遅延故障検出装置。
  8. 【請求項8】 上記遅延時間測定手段は、上記フェーズ
    ロックループ回路がある発振周波数状態に滞在している
    時間間隔と遅延故障が存在しないフェーズロックループ
    回路がある発振周波数状態に滞在している時間間隔とを
    比較することにより遅延故障を検出する手段であること
    を特徴とする請求項6に記載の遅延故障検出装置。
  9. 【請求項9】 上記遅延時間測定手段は、上記瞬時位相
    の傾きの変化部から時間間隔を推定する手段であること
    を特徴とする請求項6に記載の遅延故障検出装置。
  10. 【請求項10】 被試験フェーズロックループ回路に基
    準クロック信号として周波数インパルスを印加する周波
    数インパルス印加手段と、 上記被試験フェーズロックループ回路から出力される信
    号の瞬時周期を推定する推定手段と、 上記推定された瞬時周期から遅延時間を測定する遅延時
    間測定手段とを具備することを特徴とするフェーズロッ
    クループ回路の遅延故障検出装置。
  11. 【請求項11】 上記遅延時間測定手段は、上記入力周
    波数インパルスが元の状態に戻った時間から、上記ェー
    ズロックループ回路の出力信号の瞬時周期が急激に変化
    する時間までの時間間隔を測定する手段であることを特
    徴とする請求項10に記載の遅延故障検出装置。
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