JP2000234106A - 貴金属被覆焼成造形物 - Google Patents

貴金属被覆焼成造形物

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JP2000234106A
JP2000234106A JP11070640A JP7064099A JP2000234106A JP 2000234106 A JP2000234106 A JP 2000234106A JP 11070640 A JP11070640 A JP 11070640A JP 7064099 A JP7064099 A JP 7064099A JP 2000234106 A JP2000234106 A JP 2000234106A
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Japan
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clay
noble metal
coated
molding
sintering
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JP11070640A
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English (en)
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Hitoji Sakuma
仁次 佐久間
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Padico Co Ltd
Original Assignee
Padico Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】貴金属を被覆した質感のある粘土造形物による
陶磁器製の美術工芸品、装飾品安価且つ簡便容易に作製
することである。 【解決手段】合成粘土あるいは/又は天然粘土に融剤や
セラミック微細中空粒子を添加した組成物で造形物を作
製し造形物の外周面に、貴金属粉末を取材とする貴金属
粘土、貴金属ペースト、貴金属スラリーなどを粘着、塗
布被覆し、加熱して粘土の焼成及び貴金属の焼結を同時
に行なうことである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】貴金属を被覆した陶磁器製の美術
工芸品、装飾品を提供することである。
【0002】
【従来の技術】貴金属粉末を主材とする貴金属粘土、貴
金属ペースト、貴金属スラリー等は既に存在し、これら
を用いた工芸品、作品が発表されている。就中、貴金属
粉末が金、銀などを使用した貴金属宝飾品または貴金属
工芸品は特に注目されている。金粘土、銀粘土などの貴
金属粘土、貴金属ペースト、貴金属スラリーなどを使用
するものであるが、これらは極めて高価であるため大き
な作品を簡便容易に作製することはできなかった。
【0003】紙粘土など焼成時に燃えつきてしまうもの
で中子を作り、この外周面に貴金属粘土、貴金属ペース
ト、貴金属スラリーなどを貼着、塗布などし加熱して貴
金属の焼結を行なうと同時に中子を焼失せしめる中子粘
土を使用した造形法もあるが、内部が中空であり質感の
ある貴金属美術工芸品を得ることはできなかった。
【0004】金属粉末を主材とする金属粘土、金属ペー
スト、金属スラリー、就中金属が貴金属である貴金属粘
土、貴金属ペースト、貴金属スラリーなどを粘土造形物
の外表面に貼着、塗布被覆し加熱して粘土の焼成と貴金
属の焼結を同時に行なうことは、粘土の焼成収縮や貴金
属粉末の焼結結合にみられる容積拡散等があるため、表
面被覆貴金属が亀裂を生じることなく均一に形成でき
ず、困難な手法であるため従来全く実施されていなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】貴金属を被覆した質感
のある粘土造形物による陶磁器製の美術工芸品や装飾品
を安価且つ簡便容易に作製することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は合成粘土あるい
は/又は天然粘土に融剤やセラミック微細中空粒子を添
加した組成物で造形物を作製し造形物の外周面に、貴金
属粉末を主材とする貴金属粘土、貴金属ペースト、貴金
属スラリーなどを貼着、塗布被覆し、加熱して粘土の焼
成及び貴金属の焼結を同時に行なうことである。即ち焼
成用粘土の組成配合による焼成温度の調整と使用する貴
金属微粉末の融点、焼結温度を考慮して行ない、粘土造
形物の脱水を完全に行なうことによって解決することが
出来たのである。
【0007】
【発明の実施の形態】粘土を原料とした造形物は焼成す
ると収縮するが焼成収縮は原料の種類、粒度分布、成形
方法、焼成温度、焼成時間などの条件によって変化す
る。原料配合によっては高温で気泡を生じさせたり、真
比重が低下するような反応や転移などを起こさせて逆に
膨張させることも出来る。従って造形物の焼成収縮はあ
る程度予測推定することができるのである。
【0008】合成粘土あるいは/又は天然粘土の合成粘
土とは、各種の鉱物質粉末及び有機結合剤を主成分とし
て人工的に作製されたものである。天然粘土とは微細な
含水アルミニウムケイ酸塩物質である粘土鉱物を主体と
する可塑性の強い土壌で例えば本宮粘土、木節粘土、頁
岩粘土、村上粘土,蛙目粘土などである。
【0009】本発明においては、貴金属粘土、貴金属ペ
ースト、貴金属スラリーの主材となる貴金属の融点及び
焼結温度を確認して、粘土造形物の表面に被覆した貴金
属粉末の焼結温度に至るまで、粘土造形物が貴金属粉末
の被覆を安定保持して焼結せしめることを可能としたの
である。
【0010】このため粘土造形物の組成物は合成粘土あ
るいは/又は天然粘土に融剤を粘土組成物全体の8〜2
5%添加する。8%以下では、貴金属粉末の焼結による
粘土造形物への結合が困難であり、25%以上では貴金
属粉末被覆部が溶融して流出あるいは亀裂を生ずるから
である。
【0011】このように合成粘土あるいは/又は天然粘
土に融剤を適量添加せしめることにより,粘土組成物に
よる造形物は貴金属粉末の焼結とほぼ同じ温度で焼成せ
しめることができ,さらに約450〜500度の焼成初
期段階で貴金属粘土,貴金属ペースト,貴金属スラリ
ー,等に含まれる有機物を焼失せしめ、貴金属粉末を粘
土組成物に確実に固着させることができるのである。
【0012】本発明における融剤とは、合成粘土あるい
は/又は天然粘土に添加配合することにより,合成粘土
あるいは/又は天然粘土の溶融点を低下せしめる作用を
有するもので、例えば長石、石灰石、炭酸マグネシゥ
ム、リン酸石灰、フリット、ホウ砂、炭酸ソーダ、酸化
亜鉛、酸化鉛などが使用できる。
【0013】合成粘土あるいは/又は天然粘土に融剤を
添加配合した組成物で作製した造形物に貼着,塗布被覆
する貴金属粉末を主材とする貴金属粘土,貴金属ペース
ト,貴金属スラリーは,金,白金,銀などの粉末に水溶
性セルロース,有機系バインダーあるいは/又は油脂,
界面活性剤,水又は溶剤などからなる組成物で構成され
たものである
【0014】本発明になる貴金属被覆焼成造形物は,貴
金属の使用量が極めて少ないため小さい造形物はもちろ
んのこと大きな造形物も容易且つ安価に作製することが
できる。しかし大きな造形物は,粘土焼成時の収縮が大
きいため貴金属被膜に亀裂を生じやすく,又造形物の重
量も大きくなるため極めて困難視されていた。本発明に
おいては合成粘土あるいは/又は天然粘土に圧縮強度6
00kgf/cm以上で嵩比重0.3〜0.5g/c
,融点1500℃以上のセラミック微細中空粒子を
添加することによって解決することが出来たのである。
【0015】本発明に使用するセラミック微細中空粒子
は,従来の微細中空粒子に比較して特に圧縮強度が高く
且つ融点の高いものである。合成粘土あるいは/又は天
然粘土に添加配合して混合混練の工程あるいは造形物の
作製工程時に加えられる高い応力や剪断力に対して全く
破壊することなく充分な強度を有し完全中空のままで残
存することが出来るものである。又融点が高いため合成
粘土あるいは/又は天然粘土の焼成を行なっても熱によ
る変形や破壊が無いので焼成による造形物の収縮は極め
てすくない。その上セラミック微細中空粒子の添加によ
って軽量で大きな貴金属被覆焼成造形物を作製すること
が出来るのである。
【0016】従来の微細中空粒子にはこのような性能を
示すことの出来る高強度で高融点を有するものがなかっ
たので,かかる貴金属被覆焼成造形物に使用することの
出来るものは皆無であった。
【0017】セラミック微細中空粒子の粒径は,5〜1
00μmの範囲のものを使用し、合成粘土あるいは/又
は天然粘土100重量部に対して5〜30重量部添加す
る。5重量部以下では焼成時の収縮を少なくする効果は
あまり期待できず,造形物を軽量化することも出来な
い。30重量部以上では粘土の展伸性が損なわれるから
である。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。
【0019】実施例1 タルクを主材とする市販の一般
的な陶磁器用に用いられる合成粘土を使用した。この合
成粘土の焼成温度は1050〜1100℃であるため,
融剤としてフリットを合成粘土全体の18%添加配合し
た。
【0020】この構成になる粘土組成物は、焼成の初期
段階である約450〜500℃に於て有機物の除去及び
銀微粉末の粘土造形物への固着と粘土造形物自体の固着
の機能を有し、銀微粉末と粘土造形物の焼結点である8
00〜850℃に至るまで溶融保持するを有するのであ
る。
【0021】この構成になる粘土組成物500gをニー
ダーで充分混練しペンギンの形をした板状の造形物を作
製した。
【0022】このペンギンの形をした板状造形物を温風
乾燥器に入れ50℃に4時間保持して乾燥させ、ヤス
リ、ペーパーによって形状を整え更に3時間50℃で乾
燥させ完全に脱水させた。
【0023】この完全に乾燥脱水させたペンギンの形を
した板状造形物に表面に、45μmの銀微粉末と油脂を
重量比で7:3に配合した銀ペーストを絵筆で2回塗布
して被覆膜を形成し、油脂が安定固化した状態で炉中に
静置し、15分間で805℃まで昇温させて焼成し、更
に275℃まで冷却反転の後1時間で焼成を完了した。
冷却後研磨して銀色のペンギンの形をしたブローチを作
製した。
【0024】実施例2 実施例1に用いた構成になる組
成物100重量部に対して、セラミック微細中空粒子3
0重量部配合添加し、充分混練を行なった。セラミック
微細中空粒子は圧縮強度700kgf/cm、嵩比重
0.3〜0.5g/cm融点1600℃である「マイ
クロセル」(太平洋セメント(株)製)で、粒径5〜1
00μmの範囲のものを使用した。
【0025】上記配合の軽量粘土で立体的な大型の絵皿
を作り、実施例1と同様に完全に乾燥、脱水後、実施例
1と同じ銀ペーストを絵筆で2回塗布し、実施例1と同
様の焼成を行ない銀被覆の大型絵皿を作製した。
【0026】大型の絵皿であるにもかかわらず収縮亀裂
を生ずることなく軽量の銀被覆焼成造形物を作製するこ
とができた。
【0027】
【発明の効果】以上の如く本発明になる貴金属被覆焼成
造形物は貴金属の使用量が極めて少なく安価でしかも大
きなものを作ることができ銀被覆造形物は、適切な被覆
厚を保持し、尚且つ優美な美観を呈するもので素人でも
容易に創作することができる。
【0028】本発明における実施例は銀微粉末を使用し
た銀ペーストのみであるが、金、白金についても同様の
効果を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成粘土あるいは/又は天然粘土に融剤
    を添加して造形物を作製し、造形物の外周面に貴金属粉
    末を主材とする貴金属粘土、貴金属ペースト、貴金属ス
    ラリーなどを貼着、塗布被覆し、加熱して粘土の焼成及
    び貴金属の焼結を同時に行なうことを特徴とする貴金属
    被覆焼成造形物。
  2. 【請求項2】 合成粘土あるいは/又は天然粘土に圧縮
    強度600kgf/cm以上で嵩比重0.3〜0.5
    g/cm、融点1500℃以上のセラミック微細中空
    粒子を5〜30重量部添加することを特徴とする請求項
    1記載の貴金属被覆焼成造形物。
JP11070640A 1999-02-10 1999-02-10 貴金属被覆焼成造形物 Pending JP2000234106A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7468058B2 (ja) 2020-03-27 2024-04-16 株式会社プロテリアル R-t-b系焼結磁石の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7468058B2 (ja) 2020-03-27 2024-04-16 株式会社プロテリアル R-t-b系焼結磁石の製造方法

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