JP4297204B2 - 無機繊維質成形体のコート材及びコートされた無機繊維質成形体 - Google Patents

無機繊維質成形体のコート材及びコートされた無機繊維質成形体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス繊維でなる断熱材等の成形体表面をコート(被覆)する材料及びコートされた無機繊維質成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリカ繊維やシリカアルミナ繊維等の無機質繊維の集合体を成形し、さらにそれを必要に応じて焼成することで得られる無機繊維質成形体が知られている。これら無機繊維質成形体は、軽量で断熱性に優れており、各種断熱材や耐熱材料として用いられている。
【0003】
しかしながら、無機繊維質成形体には、繊維材料の飛散という問題がある。例えば、電子部品を熱処理するための炉の材料や断熱材として、無機繊維質成形体を用いた場合、繊維の飛散による汚染(目に見えないような繊維の存在でも電子部品にとっては不良の原因となる)が問題となる。
また、電子部品分野以外でも繊維の飛散に起因する粉っぽさが問題とされている。
【0004】
このような繊維の飛散の問題を回避する方法として、繊維質成形体の表面をガラス層でコーティングしてしまう技術がある。例えば、特公昭57−13514号公報や特開平1−219083号公報には、目的は異なるが、繊維質成形体の表面にガラス層をコーティングする技術について記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなガラス層を形成する技術を用いることで、基材である繊維質成形体からの繊維の飛散を抑えることができる。しかしながら、繊維質成形体を断熱材として用いた場合、コートしたガラス層にクラックがはいったり、ガラス層が剥離してしまう問題が発生する。
【0006】
これは、基材である繊維質成形体とコーティング層との熱膨張率の違いに起因する。即ち、加熱された際に基材とコーティング層との熱膨張(あるいは熱収縮)の状態が異なるものとなり、薄くて強度的にも脆いコーティング層にクラックが発生したり、またコーティング層が基材から剥がれてしまったりする。
また、無機繊維質成形体は、基本的に多孔質材料であるので、通気性があり、気密性が要求されるところに用いた場合に問題があった。例えば、炉の断熱材として用いた場合において、炉内で人体に有害なガスや環境に悪影響が懸念されるガスが用いられたり、発生したりする場合、無機繊維質成形体を断熱材として用いただけの構造では、ガスの漏洩が問題となることがある。
【0007】
本発明はこの問題を解決することを課題とする。即ち、無機繊維質成形体用のコート材における
(1)繊維の飛散を抑えるコーティング部材として機能する、
(2)クラックの発生や基材からの剥離がない、
(3)また、良好な作業性でもって形成できる、
(4)無機繊維質成形体でありながら気密性、非通気性を有する、
といった課題を解決することを主たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、無機繊維質成形体と、無機繊維質成形体の表面に形成されるコート層とを備える断熱材において、コート層は、ショット含有率が5重量%以下であり、直径が0.01〜5μm(ただし、無機繊維の直径は繊維長より短いものとする)であり、繊維長が1〜200μmである無機繊維1〜20重量%と、直径が0.5〜10μmである無機粒子60〜90重量%と、コロイダルシリカ、アルミナゾル、燐酸アルミニウム、珪酸ソーダ、ガラスフリットから選ばれた一種または複数種類の無機バインダーを2〜30重量%と、有機バインダーを0.5〜2重量%とを少なくとも含む組成物としてのコート材を無機繊維質成形体表面に塗布した後乾燥して得られることを要旨とする。
【0009】
シリカアルミナ繊維とは、シリカ成分とアルミナ成分でなる(あるいはそれらを主成分とする)無機繊維のことをいう。ムライト繊維とは、シリカアルミナ繊維の一種でシリカ成分とアルミナ成分が特定の割合で配合され、所定の結晶構造を有するもののことをいう。なお、シリカアルミナ粒子、ムライト粒子に関しても同様な関係がある。
本発明において、前記無機繊維の繊維長は平均値で定義されるが、そのバラツキは±50%以内であることが好ましい。
【0010】
請求項1の発明のコート材は、モルタル状、あるいはより粘度の低い溶液状(溶液というには粘度が高いが便宜上そう表現する)のものであり、それを繊維質成形体の表面に塗布し、さらに乾燥、さらに必要に応じて焼成することでコート層が得られる。
【0011】
また、請求項1において、無機繊維中におけるショット含有率が5重量%以下であり、無機繊維の直径が0.01〜5μm(ただし、無機繊維の直径は繊維長より短いものとする)であり、無機粒子の直径が0.5〜10μmであることを要旨とする。
【0014】
本発明で対象とする無機繊維質成形体としては、無機繊維材料を有機バインダーで結合させたもの、無機繊維材料と無機バインダーでなる混合物を成形したもの、さらに、これらの成型物を焼成したものが含まれる。また、コート層も焼成を行わずコート材の塗布後に乾燥させただけのものと、さらにそれを焼成したものとの両方が含まれる。また、コート層の形成は、基材である無機繊維質成形体の焼成前でも焼成後でもよい。
また、無機繊維質成形体としては、無機繊維材料に無機粒子をさらに配合したものや、有機バインダーと無機バインダーとを併用したものを採用することもできる。
【0015】
請求項の発明は、請求項において、無機繊維質成形体を構成する無機繊維材料とコート材中の無機繊維材料とを同じ材料としたことを要旨とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明によるコート材を得るには、例えば、無機粒子と有機バインダーを混合し、そこに無機バインダーを加え、さらに無機繊維を加え、さらに水を加えて粘度を調整することで得られる。
そして、上記コート材を基材である無機繊維質成形体に塗布し、さらに乾燥させ、さらに焼成することでセラミックス化したコート層が得られる。なお、実際の使用状況において、焼成しない状態で使用し、使用中に熱を受けることで焼成される使用法、乾燥後に焼成した状態で使用する使用法を適時選択することができる。
【0021】
無機繊維材料の繊維長を1〜200μmとするのは、コート材として要求される要求事項を満足するためである。
無機繊維材料は、その存在によって得られるコート層を補強し、クラックが発生しにくくするものである。
しかし、繊維長が1μm以下では補強効果が小さく、目的とする強度を有したコーティング層が得られない。また、繊維長が200μm以上となると、コート材を塗布した際に繊維が凝集あるいは絡み合い、適当な分散性が得られなくなるので、好ましくない。即ち、コート層中で繊維が凝集しあるいは絡み合い、適当な分散性が得られなくなると、コート層の材質に局所的な粗密が生成され、クラックが発生しやすくなるので、そうならないようにするために繊維長は200μm以下とすることが好ましい。
【0022】
また、無機繊維の配合割合を1〜20重量%とするのは、塗布性(塗布のし易さ)を満足しつつ、同時に必要とする補強効果を得るためである。
また、コート材中の無機繊維材料は、基材に含まれる無機繊維材料と同じ材料とすることが好ましい。こうすることで、基材とコート層の熱膨張率あるいは熱的な性質を近づけることができ、クラックの発生やコート層の剥離の問題をさらに抑制できる。
【0023】
無機粒子を配合するのは、コート層に適当な強度を持たせるためである。無機粒子の配合割合が60重量%以下であると、要求される強度が得られず、またその配合割合が90重量%以上だと、無機繊維による補強効果が損なわれコート層の強度が不足するので好ましくない。
【0024】
無機バインダーは、得られるコート層にある程度の強度を付与するために必要なもので、その配合割合は2〜30重量%とすることが適当である。
無機バインダーの配合割合がこの範囲よりも小さいと必要な強度が得られず好ましくない。また、この範囲より多いと補強効果や高強度に寄与する無機繊維及び無機粒子の存在割合が相対的に小さくなり、コート層の強度が低下し好ましくない。
【0025】
有機バインダーは、コート材を塗布し易く、また必要とする物性を有するコート層を得るために重要な役割を果たす。
有機バインダーを0.5〜2重量%とすることで、良好な塗布性に必要とされるコート材の伸び(良好な塗布性)が得られ、またコート層を形成する際に必要な保水性が得られる。
【0026】
保水性が適当でないと、コート材を塗布した際にコロイダルシリカ等の無機バインダーが基材にしみ込み過ぎ、コート層を保持するのに必要なバインド効果が得られなくなる。また、無機バインダーが基材にしみ込むことで無機粒子が表面に浮いた存在となり、期待に反して無機粒子が飛散し易い状態となってしまう。即ち、かえって粉っぽいものとなってしまう。
また保水性を適当なものとすることで、無機バインダーが適度に基材にしみこみ、基材とコート層との結合力を高くし、コート層が基材から剥離しにくいものが得られる。
有機バインダーの配合量を上記範囲とすることで、上述した適当な保水性を有したコート材を得ることができる。
【0027】
本発明においては、無機繊維中におけるショット含有率を5重量%以下、無機繊維の直径を0.01〜5μm、粒子径を0.5〜5μmとすることで、繊維長を1〜200μmとすることと相俟って、コート材に要求される塗布性、及び得られるコート層に求められる強度(クラックが生じにくく、剥離がし難い強度)が得られる。
【0028】
上記のショットとは、無機繊維を製造過程において、繊維とならなかった非繊維のことをいう。ショットは、溶融状態の繊維の出発材料を飛ばして繊維化する際に飛翔する先端部(この先端部が飛んで後に尾を引いた部分が繊維となる)が最終的に残存することで生成される。こうして生成されるショットは、100μm以上の直径のものが多く、また繊維の生成時に形成される突起物を有している。
【0029】
得られるコート層(最終的にセラミックスした状態におけるコート層)の厚さは、50μm〜1mm以下、好ましくは50μm〜500μmであり、直径が100μm以上にもなるショットの存在は、コート層中でのダマの発生やコート層表面での凹凸の発生原因となり、好ましい存在ではない。
【0030】
ショットは、代表的な無機繊維の作製方法であるスピナー法、ローター法、ブローイング法、あるいはその変形や類似な方法のいずれによっても生成される。
ショットの存在は、コート材として用いる場合、その塗布性を低下させ、また得られるコート層の均一性を損なうので好ましくない。
ショットの存在割合を小さくするには、ふるいにかけることで、ショットを除去すればよい。
【0031】
コート材に用いる無機繊維の直径を0.01〜5μmにするのは、この範囲以下だと補強効果が弱く、この範囲以上だと良好な分散性が得られず、また繊維長との関係で繊維としての補強効果が得られなくなるからである。
【0032】
また、コート材に用いる無機粒子の粒子径を0.5〜5μmとするのは、この範囲以下だと繊維間に束縛され、コート層を補強する作用が小さくなり好ましくなく、この範囲以上だと繊維間に良好に分散する状態が得られず、やはりコート層を補強する効果が小さくなり、さらにコート材を塗布しにくくなるので好ましくないからである。
【0033】
また、コート材の粘度を5×103cp〜150×103cpの範囲とすることで、上述したコート材に要求される塗布のし易さや適当な保水性を得ることができる。即ち、塗布のし易さや保水性を定量的に直接評価することは困難であるが、コート材の粘度を上記範囲となるように有機バインダーと水の配合量を調整することで、塗布し易く、また適当な保水性を有し必要な強度が得られるコート層を形成できるコート材が得られる。
なお、コート法はハケ、ヘラによるもの、スプレーによるもの、その他あらゆるコート法が用いられる。
【0034】
本発明の無機繊維質成形体は、表面にコート層が形成されているので、通気性が極めて小さく、実用的には、ほぼ非通気性のものを得ることができる。通気性は、コート層の厚さを0.5mmとした場合に20×108(Pa・s/m3)とすることができる。
【0035】
【実施例】
実施例1
本実施例では、無機繊維として、シリカ成分とアルミナ成分がそれぞれ50重量%の割合でなるシリカアルミナ繊維を7.5重量部、無機粒子としてアルミナ粒子を76.0重量部、無機バインダーとしてコロイダルシリカを15.5重量部、有機バインダーとしてポリエチレンオキサイドとメチルセルロースそれぞれ0.3重量部と0.7重量部とを配合し、無機繊維のショット含有率が3重量%以下のものを用いた。
なお、無機繊維の平均繊維長は50μm、繊維径は2μm、無機粒子の直径は3μmのものを用いた。
【0036】
まず、アルミナ粒子、及びポリエチレンオキサイドとメチルセルロースを混合してモルタル状となし、次にそれにシリカアルミナ繊維を加えて混練し、さらに水を50重量部加え、粘度を8×103cpとしたコート材を調製した。
【0037】
上記コート材とは別に、シリカ成分とアルミナ成分がそれぞれ50重量%の割合でなるシリカアルミナ繊維とアルミナ粒子をコロイダルシリカとを混合したスラリーから脱水成形法により形成した無機繊維質成形体を用意する。
【0038】
上記無機繊維質成形体の表面に先のコート材を塗布し、さらに150℃、2時間の条件で乾燥させ、その後、1000℃、24時間の条件で焼成することで、表面にコート層が形成された無機繊維質成形体を得た。
上記コート層が形成された無機繊維質成形体は、常温→900℃の加熱→常温といった加熱冷却サイクルを20回加えても、コート層へのクラックの発生や基材からのコート層からの剥離はなく、また、表面からの発塵も観察されなかった。
【0039】
本実施例で得られた無機繊維質成形体は、通気抵抗率が20×108(Pa・s/m3)であり、ほぼ非通気性なものと見なせるものであった。ここで、通気抵抗率はASTM C522−87による方法で測定することで得た。
また、本実施例において、コート層を形成しない場合の通気抵抗率は、1×106(Pa・s/m3)程度であることが分かっている。
なお、通気抵抗率を下げるには、コート層の厚さを厚くすればよいが、あまり厚いと形成に手間がかかり、またクラックが発生する確率が高くなる。逆にコート層があまり薄いと通気抵抗率の低減効果が小さくなってしまう。
これらのことから、コート層の厚さは、50μm〜1mm程度とすることが適当である。
【0040】
ここでは、最初に無機粒子、無機バインダー、有機バインダーを混合し、そこに無機繊維を加え、さらに水を加える手順としたが、最初に無機繊維を水に分散させ、そこに無機粒子を加え、さらに無機バインダーを加えて攪拌し、最後に有機バインダーを加える製法であってもよい。
【0041】
実施例2
本実施例では、無機繊維として、シリカ成分とアルミナ成分がそれぞれ50重量%の割合でなるシリカアルミナ繊維を10重量部、無機粒子としてアルミナ粒子を79.0重量部、無機バインダーとして燐酸アルミニウムを10.0重量部、有機バインダーとしてポリエチレンオキサイドとメチルセルロースそれぞれ0.3重量部と0.7重量部を配合し、無機繊維のショット含有率が3重量%以下のものを用いた。
他は実施例1の場合と同じであるので省略する。また、得られたコートされた無機繊維質成形体は実施例1の場合と同様な物性を有することが認められた。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、コートし易く、また得られるコート層にクラックが発生したり、コート層が剥離したりすることの無いコート層を無機繊維質成形体の表面に形成することができ、それに伴い、発塵性の少ない無機繊維質成形体が得られる。また、実用上非通気性と見なせる無機繊維質成形体を得ることができた。

Claims (7)

  1. 無機繊維質成形体と、無機繊維質成形体の表面に形成されるコート層とを備える断熱材において、コート層は、ショット含有率が5重量%以下であり、直径が0.01〜5μmであり、繊維長が1〜200μmである無機繊維1〜20重量%と、直径が0.5〜10μmである無機粒子60〜90重量%と、コロイダルシリカ、アルミナゾル、燐酸アルミニウム、珪酸ソーダ、ガラスフリットから選ばれた一種または複数種類の無機バインダーを2〜30重量%と、有機バインダーを0.5〜2重量%とを少なくとも含む組成物としてのコート材を無機繊維質成形体表面に塗布した後乾燥して得られることを特徴とする断熱材。
  2. 請求項1に記載の断熱材において、無機繊維質成形体を構成する無機繊維材料とコート材中の無機繊維材料とを同じ材料としたことを特徴とする断熱材
  3. 請求項1または請求項2に記載の断熱材において、無機繊維はシリカアルミナ繊維であることを特徴とする断熱材。
  4. 請求項1から3いずれか1つに記載の断熱材において、コート層の厚さは、50μm〜1mm以下であることを特徴とする断熱材。
  5. 請求項1から4いずれか1つに記載の断熱材において、無機繊維質成形体は、シリカアルミナ繊維とアルミナ粒子をコロイダルシリカとを混合したスラリーから脱水成形法により形成した多孔質材料であることを特徴とする断熱材。
  6. ショット含有率が5重量%以下であり、直径が0.01〜5μmであり、繊維長が1〜200μmである無機繊維1〜20重量%と、直径が0.5〜10μmである無機粒子60〜90重量%と、コロイダルシリカ、アルミナゾル、燐酸アルミニウム、珪酸ソーダ、ガラスフリットから選ばれた一種または複数種類の無機バインダーを2〜30重量%と、有機バインダーを0.5〜2重量%とを少なくとも含み、粘度が5×10 3 cp〜150×10 3 cpである組成物からなるコート材を無機繊維質成形体の表面に塗布し、乾燥させることを特徴とする断熱材の製造方法。
  7. 請求項6に記載の断熱材の製造方法において、無機繊維質成形体を、シリカアルミナ繊維とアルミナ粒子をコロイダルシリカとを混合したスラリーから脱水成形法により形成することを特徴とする断熱材の製造方法。
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