JP2000231869A - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JP2000231869A
JP2000231869A JP11296151A JP29615199A JP2000231869A JP 2000231869 A JP2000231869 A JP 2000231869A JP 11296151 A JP11296151 A JP 11296151A JP 29615199 A JP29615199 A JP 29615199A JP 2000231869 A JP2000231869 A JP 2000231869A
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JP11296151A
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English (en)
Inventor
Takumi Fujihira
巧 藤平
Naoji Uchida
直司 内田
Tatsunori Takahashi
龍典 高橋
Katsunori Kuboyama
勝典 久保山
Koji Asakawa
浅川  浩司
Seiichi Suzuki
精一 鈴木
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短絡電流検出用電磁石装置の動作と連動させ
て、突き棒により可動接触子を開離させる回路遮断器に
おいて、大きな短絡電流の電磁反発力で開離した可動接
触子が電磁反発力の消失後に固定接触子と再接触するこ
とを防止する。 【解決手段】付勢ばね34により常時は突き棒21の側
面に押圧される係止部材33を設け、電磁石装置9の動
作時にプランジャ19の吸引と連動して突き棒21が突
出したら、係止部材33を前進させて突き棒21の係止
段部21aに係合させ、突き棒21を突出状態に保持す
る。これにより、電磁反発力により開離駆動された可動
接触子4が電磁反発力が消失して、接触ばね5の力で固
定接触子2,3側に戻る過程で電磁石装置9の励磁が消
滅しても可動接触子4は突き棒21により受け止めら
れ、固定接触子2,3に再接触することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、短絡電流を検出
して開閉機構を引外し動作させる電磁石装置を備えると
ともに、この電磁石装置により前記引外し動作に先立っ
て可動接触子を開離させる回路遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】図12〜図14はこの種の従来の3極回
路遮断器を示す縦断面図で、図12はON状態、図13
は電磁石装置により可動接触子が開離駆動された状態、
図14は開閉機構により可動接触子が開離駆動された状
態をそれぞれ示している。まず、図12において、モー
ルドケース1の中段には、各極平行に前後一対の固定接
触子2及び3が固定され、その下面にはそれらの間を橋
絡する可動接触子4が圧縮コイルばねからなる接触ばね
5により押圧されている。固定接触子2,3と可動接触
子4の互いの接触部には固定接点6及び可動接点7がそ
れぞれ接合されている。
【0003】モールドケース1の図の右端には負荷側の
端子8が設けられ、この端子8は後述するように電磁石
装置9及び過負荷電流検出装置10を介して固定接触子
2と接続されている。また、左端には電源側の端子11
が固定接触子3と一体に設けられている。過負荷電流検
出装置10は下端部が導電板からなるバイメタル支え1
2により直立に片持ち支持された短冊形のバイメタル1
3とその周囲にらせん状に巻かれた帯材からなるヒータ
導体14とからなり、ヒータ導体14の下端部は固定接
触子2に接合され、また上端部はバイメタル13に接合
されている。
【0004】電磁石装置9は、コ字状のヨーク15の内
側に、中空円筒状のボビン16に巻かれた電磁コイル1
7が配置され、ヨーク15に一体形成された固定鉄心1
8と対向してボビン16内に円柱状のプランジャ19が
摺動自在に挿入されるとともに、固定鉄心18とプラン
ジャ19との間には圧縮コイルばねからなる復帰ばね2
0が介装され、また固定鉄心18を貫通して、丸棒材か
らなる突き棒としての突き棒21が上下動自在に設けら
れている。可動接触子4は、3極一体に形成された絶縁
物(樹脂)からなるホルダ22に上下に摺動可能に案内
保持され、突き棒21はホルダ22を摺動可能に貫通し
て、先端が可動接触子4の上面に突き当たっている。
【0005】可動接触子4の前後には、複数枚の磁性板
23が間隔を介して積層配置された消弧室24がそれぞ
れ配置され、かつモールドケース1の底部には、消弧室
24,24間に渡るように、導電性の帯材からなる転流
板25が設置されている。可動接触子4は開閉機構26
の開閉動作及び引外し動作により、開閉駆動及び開離駆
動される。開閉機構26の内部構成は示していないが、
操作ハンドル27の開閉操作により、回転軸28を中心
に回動する開閉レバー29を有し、この開閉レバー29
は電磁石装置9あるいは過負荷電流検出装置10の作動
により図示しない伝動部材を介して鎖錠が外されると、
図示しない主スプリングに蓄勢されたエネルギの放出に
より右回りに回転駆動される。
【0006】このような回路遮断器において、図12の
ON状態で可動接触子4は位置4Aにあり、電流は端子
11→固定接触子3→可動接触子4→固定接触子2→ヒ
ータ導体14→バイメタル13→バイメタル支え12→
電磁コイル17→端子8の経路で流れる。いま、短絡電
流(例えば数百A)が流れると、図13に示すように電
磁石装置9のプランジャ19が吸引される一方、その動
きを図示しない伝動部材により伝達された開閉機構26
は鎖錠が外れて引外し動作を開始する。プランジャ19
が吸引されると、それと同時に可動接触子4は突き棒2
1により突かれ、開閉機構26の引外し動作による開離
に先立って図13の4Bの位置まで開離駆動される。そ
の際、固定・可動接点6,7間にはアーク30が発生
し、この時点ではこのアークを介して流れる電流により
電磁コイル17は励磁された状態にあり、プランジャ1
9に押された可動接触子4は4Bの位置に留まってい
る。
【0007】次いで、開閉機構26の引外し動作によ
り、開閉レバー29は右回りに回動し、可動接触子4を
図13の位置4Bから図14の位置4Dまで押し下げ
る。この段階で、固定・可動接点6,7間にあったアー
ク30は、固定接点側の足がそれぞれ固定接触子2及び
3と一体のアークランナ2a及び3aに移動する一方、
可動接点側の足は転流板25上に移動し、短絡電流は可
動接触子4から転流板25に転流する。その間、アーク
30は伸長されるとともに電磁力により消弧室24に引
き込まれ、ここで分断・冷却されて急速に消弧される。
これにより、電流遮断が完了し、電磁コイル17を流れ
る電流は消滅して、プランジャ19は復帰ばね20の作
用で図14に示すように待機位置に復帰する。上記遮断
動作において、可動接触子4の位置変化は、4A(図1
2)→4B(図13)→4D(図14)となる。なお、
定格電流の例えば8倍程度までの過負荷電流が流れた場
合は、過負荷電流検出装置10のバイメタル12が湾曲
し、その動きを図示しない伝動部材を介して伝達された
開閉機構26が引外し動作を開始して、可動接触子4は
位置4Dまで開離駆動される。
【0008】ところが、上記した短絡電流よりも更に大
きい短絡電流(例えば1kA)が流れた場合には、可動
接触子4は電磁石装置9の動作を待たずに固定接触子
2,3との間に働く電磁反発力により開離方向に駆動さ
れ、図13に破線で示す最大開離位置4Cまで到達す
る。その際、固定・可動接点6,7間に発生したアーク
30は磁気駆動力を受けて移動・伸長し、図13に示す
ように消弧室24内に引き込まれて消弧されるに至る。
その過程において、短絡電流は可動接触子4から転流板
25に転流し、この転流の時点で可動接触子4は電流が
流れなくなることから電磁反発力を失い、接触ばね5の
付勢によって固定接触子方向に戻り始める。これと平行
して、電磁石装置9が動作し、突き棒21が突出するの
で、可動接触子4は位置4Bで止められる。次いで、開
閉機構26の引外し動作により、可動接触子4は図14
の4Dの位置まで開離駆動される。これにより接点間の
絶縁が確保され、電流遮断が完了する。このときの可動
接触子4の位置変化は、4A(図12)→4C(図1
3)→4B(図13)→4D(図14)となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の回路遮
断器において、消弧を促進して高遮断容量を持たせ、か
つ通電容量増大による接点接触部の温度上昇を抑制しよ
うとして接触ばね5の荷重を増加させた場合、上記した
大きな短絡電流を遮断する際に、電磁反発力で位置4C
まで開離した後、電磁反発力を失って上昇する可動接触
子4が突き棒21で止められることなく固定接触子2,
3に再接触し、接点6,7間で再発弧して遮断エネルギ
が著しく増大することがあった。そこで、その原因につ
いて究明したところ、下記のような現象が判明した。
【0010】すなわち、大きな短絡電流が流れると、上
述したように電磁石装置9のプランジャ19が吸引され
るより早く、電磁反発力により可動接触子4は図13の
最大開離位置4Cまで瞬時に駆動されるとともに、可動
接触子4が位置4Cまで開離すると、アーク30は転流
板3に移動し、次いで消弧室24に引き込まれて消弧さ
れるが、その際、大きな短絡電流ではアーク30に対す
る磁気駆動力も大きくなり、アーク30が消弧室24に
到達して消弧されるまでの時間が却って短くなる。その
ため、電磁石装置9の電磁コイル17に流れる電流が消
滅するタイミングが早まる一方、接触ばね5の荷重を増
加させたことにより、電磁反発力を失った可動接触子4
の固定接触子方向への戻り速度が大きくなる。その結
果、接触ばね5の力を受けて戻ろうとする可動接触子4
を電磁石装置9(突き棒21)で受け止められず、開閉
機構26の引外し動作前に可動接触子4は固定接触子
2,3に再接触するのである。このときの可動接触子4
の位置変化は、4A(図12)→4C(図13)→4A
(図12)→4D(図14)となる。
【0011】この発明の課題は、高遮断容量と通電容量
の増大とを図りながら、大きな短絡電流が流れたときの
可動接触子の固定接触子との再接触を確実に防止するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、短絡電流を検出してプランジャを吸引
し、開閉機構を引外し動作させるとともに、前記プラン
ジャと連動して進出する突き棒を有し、この突き棒によ
り前記開閉機構の引外し動作による可動接触子の開離に
先立って、この可動接触子を接触ばねに抗して開離させ
る電磁石装置を備え、かつ電流遮断過程において前記可
動接触子を流れる電流を転流板に転流させて消弧する回
路遮断器において、前記突き棒の動作方向と直交する向
きにスライド自在に案内され、かつ付勢ばねを有する係
止部材を設け、この係止部材を常時は前記付勢ばねによ
り前記突き棒の側面に押圧待機させておくとともに、前
記プランジャの吸引時には連動して進出した前記突き棒
の係止面に前記係止部材を前進係合させ、この突き棒を
進出位置にロックするようにするものとする(請求項
1)。
【0013】このような手段によれば、一旦進出させた
突き棒を係止部材で係止し、電磁石装置の励磁電流が消
滅した後も突き棒を進出位置に留めて、電磁反発力を失
った可動接触子をその位置に確実に止めることができ
る。
【0014】請求項1記載の回路遮断器において、引外
し動作により前記可動接触子を開離方向に駆動する前記
開閉機構の開閉レバーに、前進位置の前記係止部材と係
合するリセット片を設け、前記開閉レバーによる前記可
動接触子の開離駆動時に、前記リセット片により前進位
置の前記係止部材を待機位置に押し戻すようにするのが
よい(請求項2)。これにより、開閉機構の引外し動作
と同時に突き棒の係止を解き、電磁石装置を自動的にリ
セットすることができる。
【0015】更に、請求項1又は請求項2記載の回路遮
断器において、前記係止部材の前記突き棒の側面との接
触部にはローラを設けるのがよい(請求項3)。これに
より、突き棒側面に押圧される係止部材と突き棒との間
の摩擦を軽減し、電磁石装置動作時における突き棒の進
出動作を円滑にすることができる。
【0016】請求項1の発明は突き棒を係止部材で係止
するものであるが、同様の趣旨でプランジャを係止する
ことも可能である。すなわち、請求項4としてこの発明
は、プランジャの上方で回動自在に支持されるととも
に、付勢ばねにより前記プランジャに向かって付勢され
る係止部材を設け、この係止部材を常時は前記付勢ばね
により前記プランジャの側面に押圧待機させておき、前
記プランジャの吸引時にはその係止面に前記係止部材を
前記付勢ばねの付勢力で回動係合させ、このプランジャ
を吸引位置にロックするようにするものである。
【0017】請求項4の回路遮断器において、前記開閉
機構の操作ハンドルに前記係止部材に向かって突出する
リセット片を設けるとともに、前記係止部材に前記リセ
ット片に対応するリセット突起を設け、引外し動作をし
た前記開閉機構子を前記操作ハンドルを操作してリセッ
トする際に、前記リセット片と前記リセット突起との係
合により、回動位置の前記係止部材を待機位置に押し戻
すようにすれば、開閉機構のリセット操作と同時に電磁
石装置をリセットすることができる(請求項5)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図11に基づいて、
この発明の実施の形態を説明する。なお、従来例と対応
する部分には同一の符号を用いるものとする。図1〜図
5は請求項1に係る実施の形態を示すもので、まず図1
は回路遮断器のON状態の縦断面図である。図1におい
て、この実施の形態では突き棒(突き棒)21は中間部
でS字状に屈曲形成され、その部分に係止段部21aが
形成されている。突き棒21が可動接触子4により持ち
上げられた図示ON状態では、この係止段部21aはモ
ールドケース1の電磁石装置支持部1aの下面に近接
し、固定接触子3の支持部1bの上面から突出してい
る。突き棒21が挿入されたホルダ22の一部31は、
係止段部21aに対応して切り欠かれている。
【0019】図5に可動接触子部の分解斜視図である。
各極の可動接触子部は左右一対の脚部22aを有する門
形のホルダ22、可動接触子4及び接触ばね5からな
り、樹脂成形された各極のホルダ22は互いに連結され
て3極一体に形成され、極間にはバリア32が設けられ
ている。ホルダ脚部22aの互いに対向する内側面に
は、前後縁に低い立ち上げ部を有する溝22bが形成さ
れている。一方、可動接触子4の中央部の両側には突部
4aが形成され、ホルダ22の両脚部22a間に挿入さ
れた可動接触子4は突部4aが溝22bに緩く嵌合して
前後方向に抜け止めされ、ホルダ22に対して上下動可
能に保持される。バリア32の上部には肉厚の大きい操
作部32aが形成され、ホルダ22はバリア32の操作
部32aを介して、中央極部分に位置する二股状の開閉
レバー29により押動操作される。
【0020】再び、図1において、モールドケース1の
支持部1b上には、平板な係止部材33が設けられてい
る。この係止部材33は、図示しないガイド溝により突
き棒21の動作方向(図1の上下方向)と直交する向き
にスライド自在に案内され、かつ圧縮コイルばねからな
る付勢ばね34により突き棒21側に押されて、常時
(電磁石装置9の不動作時)は突き棒21の側面に押圧
されて待機している。係止部材33には窓穴33aが設
けられる一方、開閉レバー29の下部には各極ごとにリ
セット片29aが一体に突出形成され、リセット片29
aは各極の係止部材33の窓穴33aにそれぞれ入り込
んでいる。その他の構成は、図12の従来例と同一であ
り、その説明は省略する。
【0021】図1のON状態において、大きな短絡電流
が流れると、可動接触子4は固定接触子2,3との間に
働く電磁反発力により、電磁石装置9が作動する前に図
2の破線位置4Cまで開離駆動される。なお、モールド
ケース1の底面には、可動接触子4の両端形状に沿う前
後一対の三角形状のストッパ1c(図2)が設けられて
おり、電磁反発力で駆動された可動接触子4は図示の通
りストッパ1cに衝突して停止する。その際、従来例と
同様に、固定・可動接点6,7間に発生したアーク30
は磁気駆動力により消弧室24内に駆動されて消弧さ
れ、その過程で短絡電流が可動接触子4から転流板25
に転流すると、可動接触子4は電磁反発力を失い、接触
ばね5の付勢によって上方向に戻り始める。
【0022】一方、電磁反発力による可動接触子4の上
記開離と平行して、電磁石装置9が動作し、プランジャ
19に押されて突き棒21が下降・突出する。突き棒2
1は最下位置まで下降した状態(図2)で、係止段部2
1aの上面は係止部材33が摺動支持されたモールドケ
ース1の支持部1bの上面から僅かに低くなる。そのた
め、突き棒21の側面で止められていた係止部材33は
付勢ばね34に押されて前進し、リセット片29aに当
接して停止する。この停止状態で係止部材33の先端は
突き棒21の係止段部21aの上方に進出し、これと係
合する。これにより、突き棒21は電磁コイル17の励
磁が消滅しても、係止部材33により下降位置に保持さ
れるようになる。
【0023】そこで、電磁反発力を失って上昇した可動
接触子4は、係止された突き棒21に受け止められ、図
2の位置4Bで停止する。次いで、電磁石装置9と連動
して引外し動作を開始した開閉機構26は、開閉レバー
29を右回りに回動させてホルダ22を押し下げ、位置
4Bにある可動接触子4を図3の位置4Dまで開離させ
る。また、図3に示すように、開閉レバー29が回動す
ると、係止部材33はリセット片29aにより付勢ばね
34に抗して押し戻される。その結果、突き棒21は係
止を解かれ、かつその時点では電流の消滅によりプラン
ジャ19は上昇位置に復帰しているので、開閉機構26
の閉成操作による開閉レバー29の左回りの回動によ
り、いつでも可動接触子4に押されて図1の待機状態に
戻れる態勢となる。
【0024】上述した大きな短絡電流の遮断過程におい
て、電磁反発力により図2の位置4Cまで開離した可動
接触子4が、その後の転流、電磁反発力の消失により位
置4bまで上昇した時点ですでに消弧が完了し、電磁石
装置9の励磁電流が消滅していたとしても、突き棒21
は係止部材33で係止されて突出位置を維持しているた
め、可動接触子4は必ず位置4Bで止められ、次いで開
閉レバー29により図3の最終位置4Dまで開離駆動さ
れる。従って、電磁反発力による可動接触子4の開離の
後の消弧が速やかに行われ、電磁反発力の消失による可
動接触子4の上昇の過程で電磁石装置9の励磁電流が消
滅しているような場合にも可動接触子4は突き棒22で
確実に止められ、開閉レバー29の回動前に可動接触子
4が固定接触子2,3に再接触してしまう事態が生じな
い。また、突き棒21を係止していた係止部材33は、
開閉レバー29に設けた係止片29aで自動的にリセッ
ト位置に押し戻されるので、手動リセット機構を別途設
けた場合のように、リセット操作を忘れて可動接触子4
の閉成時に突き棒21が係止部材33に妨げられる危険
がなく、かつ構成も簡単となる。
【0025】図4は係止部材33の突き棒21の側面と
の接触部に、ローラ35を設けた実施の形態を示す要部
拡大図である。このようなローラ35を設けることによ
り、係止部材33は突き棒21との間の摩擦抵抗が減少
し、電磁石装置9の作動時の突き棒21の下降及び係止
部材33の係合が円滑になる。なお、図示実施の形態で
は突き棒として直線的に出入りする突き棒の例を示した
が、電磁石装置のプランジャと連動する突き棒は突き棒
に限られるものではなく、レバーのように回動するもの
も含まれる。
【0026】次に、図6〜図10は請求項4に係る実施
の形態を示し、まず図6は回路遮断器のON状態の縦断
面図である。図6において、この実施の形態では プラ
ンジャ19の上方で支持軸41を介してモールドケース
1に回動自在に支持されたレバー構成の係止部材40が
設けられるとともに、係止部材40は図示しない捩じり
ばねからなる付勢ばねにより、支持軸41を支点に図6
の反時計方向に付勢されている。図10は係止部材40
を拡大して示す斜視図で、各極の係止部材40は支点軸
41により3極一体に連結され、特に右極(図10の手
前側)の係止部材40には、支持軸41を挟んで反対側
にかぎ形に延びるリセット突起40aが一体形成されて
いる。係止部材40は図6のON状態において、図示し
ない付勢ばねによりプランジャ19の側面に押圧されて
待機している。一方、係止部材40の近傍に位置する操
作ハンドル27には、その側面から係止部材40に向か
って突出するリセット片27aが一体形成され、このリ
セット片27aは引外し動作をした開閉機構26を操作
ハンドル27を操作してリセットする際に、図10に示
すように、リセット突起40aと係合するようになって
いる。
【0027】図7は図6のON状態において大きな短絡
電流が流れ、可動接触子4が電磁反発力により図7の破
線位置4Cまで開離駆動された後、短絡電流が可動接触
子4から転流板25に転流するに伴い可動接触子4が電
磁反発力を失って上方向に戻り始める一方、電磁石装置
9が動作してプランジャ19に押された突き棒21が下
降・突出し、可動接触子を図示実線位置に保持した状態
を示している。この状態でプランジャ19の側面で止め
られていた係止部材40は、ばね付勢により反時計方向
に回動し、モールドケース1に形成されたストッパ42
に当接して図示位置に停止するとともに、その先端はプ
ランジャ19の上端面に乗り上げる。その結果、プラン
ジャ19は電磁コイル17の励磁が消滅しても、係止部
材40に係止されて吸引位置に保持され、従って突き棒
21を介して可動接触子4も図示開離位置4Bにロック
される。
【0028】図8は、電磁石装置9と連動して引外し動
作を開始した開閉機構26が、開閉レバー29を右回り
に回動させてホルダ22を押し下げ、位置4Bに保持さ
れていた可動接触子4を位置4Dまで開離させた状態を
示している。これにより、固定,可動接点6,7間の絶
縁が確保され遮断が完了する。図8の引外し動作(トリ
ップ)状態から開閉機構26をリセットするには、操作
ハンドル27をトリップ位置からOFF位置を少し越え
たリセット位置まで回動させる。これにより、その詳細
な構成は省略するが、開閉機構26の図示しない鎖錠機
構がリセットされ、開閉機構のON操作が可能になる。
【0029】上記した操作ハンドル27のリセット操作
において、図9及び図10に示すように、リセット片2
7aはリセット突起40aとの係合により、係止部材4
0は付勢ばねに抗して回動位置から待機位置に押し戻
す。その結果、係止部材40による係止を解かれたプラ
ンジャ19は復帰ばね20のばね力により上昇し、係止
部材40はプランジャ19の側面に平行な状態となる。
その後、操作ハンドル27が開放されると回路遮断器は
OFF状態になり、係止部材19は付勢ばねによりプラ
ンジャ19に押圧される。
【0030】図11は図10における操作ハンドル(ロ
ッカーハンドル)27に回転ハンドル43を組み合わせ
た実施の形態を示す斜視図である。ロッカーハンドル2
7と回転ハンドル43とは傘歯車27b及び43aを介
して噛み合っており、回転ハンドル43の回転操作によ
りロッカーハンドル27の操作が行われる。その他の構
成は図10と同じなので説明を省略する。
【0031】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、短絡電
流検出用の電磁石装置の動作時に、吸引されるプランジ
ャと連動して可動接触子を開離させる突き棒、あるいは
このプランジャを係止部材で動作状態に係止することに
より、電磁石装置の励磁電流が早期に消失したときに
も、電磁反発力で開離した可動接触子の固定接触子方向
への戻りを確実に受け止め、固定接触子との再接触を防
止することができる。その場合、開閉機構の開閉レバー
に、その開離動作過程で係止部材を動作位置から待機位
置に押し戻すリセット片を設け、あるいは操作ハンドル
に開閉機構のリセット過程で係止部材を動作位置から待
機位置に押し戻すリセット片を設けることにより、短絡
電流遮断後の可動接触子の閉成が突き棒により妨げられ
ることが確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す回路遮断器のON
状態の縦断面図である。
【図2】図1の回路遮断器の電磁石装置が動作した状態
の縦断面図である。
【図3】図1の回路遮断器の開閉機構が引外し動作した
状態の縦断面図である。
【図4】この発明の異なる実施の形態を示す要部縦断面
図である。
【図5】図1における可動接触子部の分解斜視図であ
る。
【図6】この発明の異なる実施の形態を示す回路遮断器
のON状態の縦断面図である。
【図7】図6の回路遮断器の電磁石装置が動作した状態
の縦断面図である。
【図8】図6の回路遮断器の開閉機構が引外し動作した
状態の縦断面図である。
【図9】図8の回路遮断器をリセット操作した状態の縦
断面図である。
【図10】図6における係止部材部分の拡大斜視図であ
る。
【図11】図10の操作ハンドルに回転ハンドルを組み
合わせた実施の形態を示す斜視図である。
【図12】従来例を示す回路遮断器のON状態の縦断面
図である。
【図13】図12の回路遮断器の電磁石装置が動作した
状態の縦断面図である。
【図14】図12の回路遮断器の開閉機構が引外し動作
した状態の縦断面図である。
【符号の説明】
2 固定接触子 3 固定接触子 4 可動接触子 5 接触ばね 9 電磁石装置 10 過負荷電流検出装置 13 バイメタル 14 ヒータ導体 15 ヨーク 17 電磁コイル 18 固定鉄心 19 プランジャ 20 復帰ばね 21 突き棒(突き棒) 21a 係止段部 22 可動接触子ホルダ 24 消弧室 25 転流板 26 開閉機構 27 操作ハンドル 27a リセット片 29 開閉レバー 29a リセット片 30 アーク 33 係止部材 34 付勢ばね 35 ローラ 40 係止部材 40a リセット突起 41 支持軸 42 ストッパ 43 回転ハンドル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 龍典 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 久保山 勝典 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 浅川 浩司 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 精一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】短絡電流を検出してプランジャを吸引し、
    開閉機構を引外し動作させるとともに、前記プランジャ
    と連動して進出する突き棒を有し、この突き棒により前
    記引外し動作による可動接触子の開離に先立って、この
    可動接触子を接触ばねに抗して開離させる電磁石装置を
    備え、かつ電流遮断過程において前記可動接触子を流れ
    る電流を転流板に転流させて消弧する回路遮断器におい
    て、 前記突き棒の動作方向と直交する向きにスライド自在に
    案内されるとともに、付勢ばねにより前記突き棒に向か
    って付勢される係止部材を設け、この係止部材を常時は
    前記付勢ばねにより前記突き棒の側面に押圧待機させて
    おき、前記プランジャの吸引時には連動して進出した前
    記突き棒の係止面に前記係止部材を前記付勢ばねの付勢
    力で前進係合させ、この突き棒を進出位置にロックする
    ようにしたことを特徴とする回路遮断器。
  2. 【請求項2】引外し動作により前記可動接触子を開離方
    向に駆動する前記開閉機構の開閉レバーに、前進位置の
    前記係止部材と係合するリセット片を設け、前記開閉レ
    バーによる前記可動接触子の開離駆動時に、前記リセッ
    ト片により前進位置の前記係止部材を待機位置に押し戻
    すようにしたことを特徴とする請求項1記載の回路遮断
    器。
  3. 【請求項3】前記係止部材の前記突き棒の側面との接触
    部にローラを設けたことを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の回路遮断器。
  4. 【請求項4】短絡電流を検出してプランジャを吸引し、
    開閉機構を引外し動作させるとともに、前記プランジャ
    と連動して進出する突き棒を有し、この突き棒により前
    記引外し動作による可動接触子の開離に先立って、この
    可動接触子を接触ばねに抗して開離させる電磁石装置を
    備え、かつ電流遮断過程において前記可動接触子を流れ
    る電流を転流板に転流させて消弧する回路遮断器におい
    て、 前記プランジャの上方で回動自在に支持されるととも
    に、付勢ばねにより前記プランジャに向かって付勢され
    る係止部材を設け、この係止部材を常時は前記付勢ばね
    により前記プランジャの側面に押圧待機させておき、前
    記プランジャの吸引時にはその係止面に前記係止部材を
    前記付勢ばねの付勢力で回動係合させ、このプランジャ
    を吸引位置にロックするようにしたことを特徴とする回
    路遮断器。
  5. 【請求項5】前記開閉機構の操作ハンドルに前記係止部
    材に向かって突出するリセット片を設けるとともに、前
    記係止部材に前記リセット片に対応するリセット突起を
    設け、引外し動作をした前記開閉機構子を前記操作ハン
    ドルを操作してリセットする際に、前記リセット片と前
    記リセット突起との係合により、回動位置の前記係止部
    材を待機位置に押し戻すようにしたことを特徴とする請
    求項4記載の回路遮断器。
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