JP2000231734A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents
光学的情報記録再生装置Info
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- JP2000231734A JP2000231734A JP11030334A JP3033499A JP2000231734A JP 2000231734 A JP2000231734 A JP 2000231734A JP 11030334 A JP11030334 A JP 11030334A JP 3033499 A JP3033499 A JP 3033499A JP 2000231734 A JP2000231734 A JP 2000231734A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ATオフセットにより0次回折光の照射位置
が情報トラックの中心からずれ、記録ピットの位置ず
れ、再生信号振幅の低下を生じる。 【解決手段】 トラッキングトラックを有するフォーマ
ット領域とフォーカス制御を開始するためのトラッキン
グトラックのない非フォーマット領域から成る光カード
を用い、非フォーマット領域で分割された複数の光束を
照射し、非フォーマット領域から反射された光束を検出
し、光検出器のトラッキング制御用の2つの受光素子の
出力に基づいて対物レンズのトラッキング制御範囲の中
立点を設定する。
が情報トラックの中心からずれ、記録ピットの位置ず
れ、再生信号振幅の低下を生じる。 【解決手段】 トラッキングトラックを有するフォーマ
ット領域とフォーカス制御を開始するためのトラッキン
グトラックのない非フォーマット領域から成る光カード
を用い、非フォーマット領域で分割された複数の光束を
照射し、非フォーマット領域から反射された光束を検出
し、光検出器のトラッキング制御用の2つの受光素子の
出力に基づいて対物レンズのトラッキング制御範囲の中
立点を設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的情報記録媒
体に情報を記録し、あるいは記録情報を再生する光学的
情報記録再生装置に関するものである。
体に情報を記録し、あるいは記録情報を再生する光学的
情報記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光学的に情報を記録、再生する記
録媒体としては、ディスク状、カード状、テープ状のも
の等各種のものが知られている。これらの情報記録媒体
に情報を記録する場合は、記録媒体の特性に合わせ、形
状変化や反射率変化、あるいは構造変化をおこさせるに
充分なパワーの光スポットを照射することで行う。また
情報を再生する場合は、記録媒体に記録が行われない程
度の一定パワーの光スポットで情報ピット列を走査して
記録媒体からの反射光又は透過光を検出し、得られた検
出信号をもとに記録情報を再生する。このような記録媒
体の情報の記録、再生に用いられる光ヘッドは、記録媒
体に対しその情報領域の情報ピットからなる情報トラッ
ク方向及び情報トラックを横切る方向に相対的に移動可
能に構成され、この両方向への相対的移動により光スポ
ットを所望の情報トラックにアクセスしてその情報トラ
ックへの走査を行う。
録媒体としては、ディスク状、カード状、テープ状のも
の等各種のものが知られている。これらの情報記録媒体
に情報を記録する場合は、記録媒体の特性に合わせ、形
状変化や反射率変化、あるいは構造変化をおこさせるに
充分なパワーの光スポットを照射することで行う。また
情報を再生する場合は、記録媒体に記録が行われない程
度の一定パワーの光スポットで情報ピット列を走査して
記録媒体からの反射光又は透過光を検出し、得られた検
出信号をもとに記録情報を再生する。このような記録媒
体の情報の記録、再生に用いられる光ヘッドは、記録媒
体に対しその情報領域の情報ピットからなる情報トラッ
ク方向及び情報トラックを横切る方向に相対的に移動可
能に構成され、この両方向への相対的移動により光スポ
ットを所望の情報トラックにアクセスしてその情報トラ
ックへの走査を行う。
【0003】光ヘッドには、光ビームを絞り込むための
絞り込み用レンズが設けられ、このレンズとしては対物
レンズが用いられる。対物レンズはその光軸方向(フォ
ーカス方向)及び光軸に垂直方向、即ち記録媒体の情報
トラックに直交方向(トラッキング方向)にそれぞれ独
立して移動できるように光ヘッドに保持されている。こ
のような対物レンズの保持は、一般に弾性部材を介して
行われ、対物レンズのフォーカス、トラッキング方向の
移動は磁気的相互作用を利用してアクチュエータによっ
て駆動するのが一般的である。
絞り込み用レンズが設けられ、このレンズとしては対物
レンズが用いられる。対物レンズはその光軸方向(フォ
ーカス方向)及び光軸に垂直方向、即ち記録媒体の情報
トラックに直交方向(トラッキング方向)にそれぞれ独
立して移動できるように光ヘッドに保持されている。こ
のような対物レンズの保持は、一般に弾性部材を介して
行われ、対物レンズのフォーカス、トラッキング方向の
移動は磁気的相互作用を利用してアクチュエータによっ
て駆動するのが一般的である。
【0004】図5は追記型光カードの模式的平面図であ
る。光カード1の情報記録面には多数の情報トラック2
とトラッキングトラック4が互いに交互に配されてい
る。また、光カード1には情報トラック2へのアクセス
の基準位置となるホームポジション3が設けられてい
る。ホームポジションは光学的情報記録再生装置に挿入
された光カード1の情報の記録及び再生動作の開始位置
あるいは光スポットの待機位置として設定され、後述す
るオートフォーカスの引込み部位である。そのため、ホ
ームポジション3は情報トラックと同一の光反射率を得
るために、情報トラックと同一の記録媒体で形成されて
いる。但し、トラッキングトラックは機能上必要ないた
め設けられておらず、平坦面である。
る。光カード1の情報記録面には多数の情報トラック2
とトラッキングトラック4が互いに交互に配されてい
る。また、光カード1には情報トラック2へのアクセス
の基準位置となるホームポジション3が設けられてい
る。ホームポジションは光学的情報記録再生装置に挿入
された光カード1の情報の記録及び再生動作の開始位置
あるいは光スポットの待機位置として設定され、後述す
るオートフォーカスの引込み部位である。そのため、ホ
ームポジション3は情報トラックと同一の光反射率を得
るために、情報トラックと同一の記録媒体で形成されて
いる。但し、トラッキングトラックは機能上必要ないた
め設けられておらず、平坦面である。
【0005】情報トラック2はホームポジション3に近
い方から順に2−1、2−2、2−3、…というように
配列されている。また、図5に示すように、これらの各
情報トラック2に隣接してトラッキングトラックが4−
1、4−2、4−3、…というように配されている。こ
れらのトラッキングトラックは、情報記録再生時に光ス
ポット走査の際に光スポットが目的の情報トラックから
逸脱しないように制御するオートトラッキング(以下A
Tと略す)のためのガイドとして用いられる。このよう
なAT制御は、光ヘッドにおいて光スポットの情報トラ
ックからのズレ(AT誤差)を検出し、対物レンズをト
ラッキング方向に対して駆動するトラッキングアクチュ
エータに検出情報をフィードバックするサーボ制御回路
によって行う。つまり、光ヘッド本体に対して対物レン
ズをトラッキング方向(D方向)に移動させることで、
光スポットが目的の情報トラックから逸脱しないように
制御を行う。
い方から順に2−1、2−2、2−3、…というように
配列されている。また、図5に示すように、これらの各
情報トラック2に隣接してトラッキングトラックが4−
1、4−2、4−3、…というように配されている。こ
れらのトラッキングトラックは、情報記録再生時に光ス
ポット走査の際に光スポットが目的の情報トラックから
逸脱しないように制御するオートトラッキング(以下A
Tと略す)のためのガイドとして用いられる。このよう
なAT制御は、光ヘッドにおいて光スポットの情報トラ
ックからのズレ(AT誤差)を検出し、対物レンズをト
ラッキング方向に対して駆動するトラッキングアクチュ
エータに検出情報をフィードバックするサーボ制御回路
によって行う。つまり、光ヘッド本体に対して対物レン
ズをトラッキング方向(D方向)に移動させることで、
光スポットが目的の情報トラックから逸脱しないように
制御を行う。
【0006】また、情報の記録、再生時において、光ス
ポットを情報トラックに走査する際に、光ビームを光カ
ードの記録面上に適当な大きさのスポット状とする(合
焦)ために、対物レンズに対してオートフォーカス(以
下AFと略す)制御を行う。このようなAF制御は、光
ヘッドにおいて、光スポットの合焦状態からのズレ(A
F誤差)を検出し、この検出信号を対物レンズを光軸方
向に沿って移動させるフォーカスアクチュエータにフィ
ードバックし、光ヘッド本体に対して対物レンズをフォ
ーカス方向に移動させることで、光スポットが光カード
の記録層に合焦するように制御を行う。
ポットを情報トラックに走査する際に、光ビームを光カ
ードの記録面上に適当な大きさのスポット状とする(合
焦)ために、対物レンズに対してオートフォーカス(以
下AFと略す)制御を行う。このようなAF制御は、光
ヘッドにおいて、光スポットの合焦状態からのズレ(A
F誤差)を検出し、この検出信号を対物レンズを光軸方
向に沿って移動させるフォーカスアクチュエータにフィ
ードバックし、光ヘッド本体に対して対物レンズをフォ
ーカス方向に移動させることで、光スポットが光カード
の記録層に合焦するように制御を行う。
【0007】ここで、図6においてS1、S2、S3は
光カード1上に照射された光スポットを示している。そ
のうちトラッキングトラック4−2、4−3に一部かか
ったS2とS3の光スポットを使用してAT制御を行
う。また、S1の光スポットを使用してAF制御及び情
報ピットの記録、再生を行う。なお、図中5−1〜3は
情報ピット列、6−1〜3はそれぞれ情報ピット列5−
1〜3の両側に配されたトラック番号(アドレス)であ
る。各情報トラックにはその位置が何番目のトラックで
あるかを示すトラック番号が配されている。また、図6
に示すように情報領域である情報トラック2の幅はトラ
ッキングトラック4の幅よりも広く、規格上トラッキン
グトラック2の幅は約3μm、情報トラック4の幅は9
μm、情報ピット幅は約3μmである。
光カード1上に照射された光スポットを示している。そ
のうちトラッキングトラック4−2、4−3に一部かか
ったS2とS3の光スポットを使用してAT制御を行
う。また、S1の光スポットを使用してAF制御及び情
報ピットの記録、再生を行う。なお、図中5−1〜3は
情報ピット列、6−1〜3はそれぞれ情報ピット列5−
1〜3の両側に配されたトラック番号(アドレス)であ
る。各情報トラックにはその位置が何番目のトラックで
あるかを示すトラック番号が配されている。また、図6
に示すように情報領域である情報トラック2の幅はトラ
ッキングトラック4の幅よりも広く、規格上トラッキン
グトラック2の幅は約3μm、情報トラック4の幅は9
μm、情報ピット幅は約3μmである。
【0008】図7は光カードを情報記録媒体として用い
た光学的情報記録再生装置の光ヘッド(光学系)の一例
を示す構成図である。図7において、10は光源である
ところの半導体レーザである。また、12は回折格子、
13は対物レンズ、14は光検出器、15はハーフミラ
ー、16−1及び16−2はAF用アクチュエータ、1
7−1及び17−2はAT用アクチュエータである。光
検出器14は図8に示すように4分割受光素子14−
1、14−2、14−3、14−4、及び受光素子14
−5、14−6から構成されている。半導体レーザ10
から発した光ビームは、発散光束となって回折格子12
に入射し、回折格子12で複数の回折光束に分割され
る。分割された回折光のうち0次回折光は情報の記録及
び再生とAF制御に、2つの±1次回折光はAT制御に
用いられる。この3つの回折光束はハーフミラー15で
反射し対物レンズ13に入射する。
た光学的情報記録再生装置の光ヘッド(光学系)の一例
を示す構成図である。図7において、10は光源である
ところの半導体レーザである。また、12は回折格子、
13は対物レンズ、14は光検出器、15はハーフミラ
ー、16−1及び16−2はAF用アクチュエータ、1
7−1及び17−2はAT用アクチュエータである。光
検出器14は図8に示すように4分割受光素子14−
1、14−2、14−3、14−4、及び受光素子14
−5、14−6から構成されている。半導体レーザ10
から発した光ビームは、発散光束となって回折格子12
に入射し、回折格子12で複数の回折光束に分割され
る。分割された回折光のうち0次回折光は情報の記録及
び再生とAF制御に、2つの±1次回折光はAT制御に
用いられる。この3つの回折光束はハーフミラー15で
反射し対物レンズ13に入射する。
【0009】対物レンズ13に入射した光束は微小光ス
ポットに絞られ、光カード1上に集束される。この集束
された光が図6に示す微小光スポットS2(+1次回折
光)、S1(0次回折光)、S3(−1次回折)であ
る。光スポットS1は前述のように記録、再生、AF制
御に、S2とS3はAT制御に用いられる。光カード1
上におけるスポットの位置は図6に示すように光スポッ
トS2とS3は隣接する2本のトラッキングトラック上
に、スポットS1はトラッキングトラック間の情報領域
である情報トラック2上に位置している。なお、光スポ
ットS2とS3のトラッキングトラックのかかり具合
は、回折格子12を光軸中心に回転させることで行い、
所望のAT制御ができるように回転微調整を行う。この
ようにして光カード1上に光スポットが照射され、その
一部は光カード面で反射して対物レンズ13に入射す
る。この反射光はハーフミラー15を透過し、検出器1
4で検出することにより、情報の再生及びAT制御、A
F制御を行う。
ポットに絞られ、光カード1上に集束される。この集束
された光が図6に示す微小光スポットS2(+1次回折
光)、S1(0次回折光)、S3(−1次回折)であ
る。光スポットS1は前述のように記録、再生、AF制
御に、S2とS3はAT制御に用いられる。光カード1
上におけるスポットの位置は図6に示すように光スポッ
トS2とS3は隣接する2本のトラッキングトラック上
に、スポットS1はトラッキングトラック間の情報領域
である情報トラック2上に位置している。なお、光スポ
ットS2とS3のトラッキングトラックのかかり具合
は、回折格子12を光軸中心に回転させることで行い、
所望のAT制御ができるように回転微調整を行う。この
ようにして光カード1上に光スポットが照射され、その
一部は光カード面で反射して対物レンズ13に入射す
る。この反射光はハーフミラー15を透過し、検出器1
4で検出することにより、情報の再生及びAT制御、A
F制御を行う。
【0010】図8は従来の光学的情報記録再生装置に用
いられる信号処理回路を示す図である。図中14は図7
の光検出器であり、前述のように受光素子14−5、1
4−6と4分割受光素子14−1〜4からなっている。
各受光素子の受光面上の光スポットS1〜S3は光カー
ド1からの反射光を示している。AT制御用光スポット
S2、S3はそれぞれ受光素子14−5、14−6で受
光され、AF制御及び再生用光スポットは4分割受光素
子14−1〜4で受光される。
いられる信号処理回路を示す図である。図中14は図7
の光検出器であり、前述のように受光素子14−5、1
4−6と4分割受光素子14−1〜4からなっている。
各受光素子の受光面上の光スポットS1〜S3は光カー
ド1からの反射光を示している。AT制御用光スポット
S2、S3はそれぞれ受光素子14−5、14−6で受
光され、AF制御及び再生用光スポットは4分割受光素
子14−1〜4で受光される。
【0011】受光素子14−5と14−6の出力信号は
減算回路122に出力され、減算回路122でその差分
を検出することでAT制御信号が生成される。また、4
分割受光素子14−2と14−4の出力信号は加算回路
111で、14−1と14−3の出力信号は加算回路1
12でそれぞれ加算される。加算回路111と112の
出力信号は減算回路121で差が検出され、AF制御信
号として出力される。また、加算回路111と112の
出力は加算回路113で加算され、4分割受光素子の総
和信号が作成され、情報の再生信号RFとして出力され
る。フォーカスサーボ回路(図示せず)では、AF制御
信号をもとに光カード1に照射された光スポットのフォ
ーカス制御を行い、トラッキングサーボ回路(図示せ
ず)ではAT制御信号をもとに光スポットが光カード1
の情報トラックに追従するようにトラッキング制御を行
う。また、図示しない再生回路では、情報再生信号RF
を用いて情報の再生を行う。
減算回路122に出力され、減算回路122でその差分
を検出することでAT制御信号が生成される。また、4
分割受光素子14−2と14−4の出力信号は加算回路
111で、14−1と14−3の出力信号は加算回路1
12でそれぞれ加算される。加算回路111と112の
出力信号は減算回路121で差が検出され、AF制御信
号として出力される。また、加算回路111と112の
出力は加算回路113で加算され、4分割受光素子の総
和信号が作成され、情報の再生信号RFとして出力され
る。フォーカスサーボ回路(図示せず)では、AF制御
信号をもとに光カード1に照射された光スポットのフォ
ーカス制御を行い、トラッキングサーボ回路(図示せ
ず)ではAT制御信号をもとに光スポットが光カード1
の情報トラックに追従するようにトラッキング制御を行
う。また、図示しない再生回路では、情報再生信号RF
を用いて情報の再生を行う。
【0012】図9は他の従来例の光ヘッドを示す構成図
である。図7の光ヘッドとの違いは半導体レーザ10と
回折格子12の間に光束を制限するアパーチャ11を配
したことである。これは、対物レンズ13の光学特性と
物理形状の関係で、所望のスポット径を得ると共に、対
物レンズ13での光束のケラレの影響を少なくするもの
である。各機能・制御に関しては、図7と同一であるた
め、説明は省略する。以上情報記録媒体が光カードの場
合の従来例について説明したが、情報記録媒体が光ディ
スクの場合についても同様のAT及びAF制御技術を用
いて情報の記録再生を行うことができる。また、光ディ
スクの場合は、情報トラック幅が光カードの場合に比べ
1μm程度と狭いため、光スポットの径及び配置は光デ
ィスクの情報トラックの幅と間隔にあわせて設定する必
要がある。
である。図7の光ヘッドとの違いは半導体レーザ10と
回折格子12の間に光束を制限するアパーチャ11を配
したことである。これは、対物レンズ13の光学特性と
物理形状の関係で、所望のスポット径を得ると共に、対
物レンズ13での光束のケラレの影響を少なくするもの
である。各機能・制御に関しては、図7と同一であるた
め、説明は省略する。以上情報記録媒体が光カードの場
合の従来例について説明したが、情報記録媒体が光ディ
スクの場合についても同様のAT及びAF制御技術を用
いて情報の記録再生を行うことができる。また、光ディ
スクの場合は、情報トラック幅が光カードの場合に比べ
1μm程度と狭いため、光スポットの径及び配置は光デ
ィスクの情報トラックの幅と間隔にあわせて設定する必
要がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の光ヘ
ッドにおいては、組立工程の削減やコストの削減から、
半導体レーザを始め、回折格子、ハーフミラーは投込み
固定・接着するケースが一般的である。また、対物レン
ズはAT及びAF制御のための駆動機構であるアクチュ
エータと一体で、メカニカル設計公差で取付けられてお
り、取付け位置の調整は行わない。唯一、光検出器だけ
は、入射する光スポットが数十〜数百ミクロンで、その
光スポット中心と4分割光検出器の中心を略一致するよ
うに合せ込まなければ目標性能を達成できないため、高
精度の位置調整を行っている。しかし、従来の光学的情
報記録再生装置における光ヘッドでは以下のような2つ
の問題があった。
ッドにおいては、組立工程の削減やコストの削減から、
半導体レーザを始め、回折格子、ハーフミラーは投込み
固定・接着するケースが一般的である。また、対物レン
ズはAT及びAF制御のための駆動機構であるアクチュ
エータと一体で、メカニカル設計公差で取付けられてお
り、取付け位置の調整は行わない。唯一、光検出器だけ
は、入射する光スポットが数十〜数百ミクロンで、その
光スポット中心と4分割光検出器の中心を略一致するよ
うに合せ込まなければ目標性能を達成できないため、高
精度の位置調整を行っている。しかし、従来の光学的情
報記録再生装置における光ヘッドでは以下のような2つ
の問題があった。
【0014】まず、第1の問題点について説明する。図
10は従来例の光ヘッドの対物レンズとそれに入射する
光束との関係を示している。対物レンズが光束の開口制
限になる系である。前述のように半導体レーザ、回折格
子、ハーフミラー、及びアクチュエータは投込み固定・
接着である。半導体レーザのチップ位置公差(MAX1
00ミクロン程度)及び外枠公差、ハーフミラーのヘッ
ド本体への張り合わせ公差及び平行度から発生する傾
き、あるいは対物レンズ、アクチュエータの取付け公差
等により、対物レンズに入射する光束の中心と対物レン
ズ中心に位置ずれを発生する。
10は従来例の光ヘッドの対物レンズとそれに入射する
光束との関係を示している。対物レンズが光束の開口制
限になる系である。前述のように半導体レーザ、回折格
子、ハーフミラー、及びアクチュエータは投込み固定・
接着である。半導体レーザのチップ位置公差(MAX1
00ミクロン程度)及び外枠公差、ハーフミラーのヘッ
ド本体への張り合わせ公差及び平行度から発生する傾
き、あるいは対物レンズ、アクチュエータの取付け公差
等により、対物レンズに入射する光束の中心と対物レン
ズ中心に位置ずれを発生する。
【0015】図10では回折格子によって分割された3
つの光束が対物レンズに入射する状態を示しており、対
物レンズの中心Qと0次回折光束B1の中心P1にずれ
があることを示している。AT制御用の2つの1次回折
光束B2とB3は、0次回折光に対して対称な位置に配
されるため、対物レンズに入射する2つの1次回折光束
B2とB3のそれぞれの中心P2、P3も当然対物レン
ズの中心Qに対して非対称となる。その結果、対物レン
ズを透過して光カード上に照射される2つの1次回折光
の光強度はアンバランスとなり、当然光検出器からの2
つのAT用出力はアンバランスになる。
つの光束が対物レンズに入射する状態を示しており、対
物レンズの中心Qと0次回折光束B1の中心P1にずれ
があることを示している。AT制御用の2つの1次回折
光束B2とB3は、0次回折光に対して対称な位置に配
されるため、対物レンズに入射する2つの1次回折光束
B2とB3のそれぞれの中心P2、P3も当然対物レン
ズの中心Qに対して非対称となる。その結果、対物レン
ズを透過して光カード上に照射される2つの1次回折光
の光強度はアンバランスとなり、当然光検出器からの2
つのAT用出力はアンバランスになる。
【0016】この場合の2つのAT用光束の対物レンズ
透過光量と対物レンズ中心位置との関係を図11に示
す。図10の例の場合、図11のn1に対物レンズ中心
があることになり、n1における光束B2の光量と光束
3の光量には図11に示すように光量レベルに違いがあ
ることがわかる。ところで、AT制御は2つのAT用出
力差がゼロになるように対物レンズをトラックを横切る
方向に動かし、それぞれのAT用スポットのトラックへ
のかかり具合を制御するものである。従来においては、
このように2つのAT用出力にもともとアンバランスが
あると、2つのATスポットのトラックへのかかり具合
を異ならせて信号出力を等しくし、出力差をゼロにする
ように制御している。即ち、これはATのオフセットで
あるが、この方法では、0次回折光の光カード上の照射
位置は情報トラックの中心からずれた位置になるため、
記録ピットの位置ずれや再生信号振幅の低下により、装
置間での互換性の面で信頼性を低下させるという問題が
あった。
透過光量と対物レンズ中心位置との関係を図11に示
す。図10の例の場合、図11のn1に対物レンズ中心
があることになり、n1における光束B2の光量と光束
3の光量には図11に示すように光量レベルに違いがあ
ることがわかる。ところで、AT制御は2つのAT用出
力差がゼロになるように対物レンズをトラックを横切る
方向に動かし、それぞれのAT用スポットのトラックへ
のかかり具合を制御するものである。従来においては、
このように2つのAT用出力にもともとアンバランスが
あると、2つのATスポットのトラックへのかかり具合
を異ならせて信号出力を等しくし、出力差をゼロにする
ように制御している。即ち、これはATのオフセットで
あるが、この方法では、0次回折光の光カード上の照射
位置は情報トラックの中心からずれた位置になるため、
記録ピットの位置ずれや再生信号振幅の低下により、装
置間での互換性の面で信頼性を低下させるという問題が
あった。
【0017】次に、第2の問題点について説明する。ア
クチュエータにおける対物レンズの保持は弾性部材や磁
力によって行うのが一般的である。電流を印加しない状
態での対物レンズ位置は、レンズ自重と弾性定数あるい
は磁力のつりあいによって所定位置に位置している。通
常、AT制御は電流を印加しない状態、即ち、以上の所
定位置をAT制御範囲の中立点として駆動している。即
ち、対物レンズが中立点にある位置で、例えば極性+の
電流を印加すると図10のR方向に対物レンズが移動
し、逆に極性−の電流を印加するとL方向に移動する。
この場合、第1の問題点で説明したような対物レンズ中
心Qに対し、光スポット中心P2、P3がアンバランス
であると、対物レンズにおける2つの1次回折光束のケ
ラレかたは対物レンズをL方向にmだけ移動した場合と
R方向にmだけ移動させた場合とで異なる。この様子を
図12(a),(b)に示している。
クチュエータにおける対物レンズの保持は弾性部材や磁
力によって行うのが一般的である。電流を印加しない状
態での対物レンズ位置は、レンズ自重と弾性定数あるい
は磁力のつりあいによって所定位置に位置している。通
常、AT制御は電流を印加しない状態、即ち、以上の所
定位置をAT制御範囲の中立点として駆動している。即
ち、対物レンズが中立点にある位置で、例えば極性+の
電流を印加すると図10のR方向に対物レンズが移動
し、逆に極性−の電流を印加するとL方向に移動する。
この場合、第1の問題点で説明したような対物レンズ中
心Qに対し、光スポット中心P2、P3がアンバランス
であると、対物レンズにおける2つの1次回折光束のケ
ラレかたは対物レンズをL方向にmだけ移動した場合と
R方向にmだけ移動させた場合とで異なる。この様子を
図12(a),(b)に示している。
【0018】まず、図12(b)に示すように対物レン
ズをL方向にmだけ移動させると、対物レンズの中心Q
に対して光スポットの中心P2、P3は対称な位置に近
づき、ATオフセット量は小さくなる。例えば、図11
において対物レンズ中心Qがn3であれば、ATオフセ
ットはゼロになる。一方、図12(a)に示すように対
物レンズをR方向にmだけ移動させると、対物レンズの
中心Qと光スポットの中心P2、P3の非対称性は更に
大きくなるため、ATオフセット量も大きくなる。これ
は、図11では対物レンズ中心Qがn1からn2方向に
ある場合に相当する。ATオフセットが大きくなるとい
うことは、第1の問題点で説明したように装置の信頼性
が低下するばかりでなく、最悪ATが外れてしまうこと
にもなるため、制御面においても信頼性を低下させると
いう問題があった。
ズをL方向にmだけ移動させると、対物レンズの中心Q
に対して光スポットの中心P2、P3は対称な位置に近
づき、ATオフセット量は小さくなる。例えば、図11
において対物レンズ中心Qがn3であれば、ATオフセ
ットはゼロになる。一方、図12(a)に示すように対
物レンズをR方向にmだけ移動させると、対物レンズの
中心Qと光スポットの中心P2、P3の非対称性は更に
大きくなるため、ATオフセット量も大きくなる。これ
は、図11では対物レンズ中心Qがn1からn2方向に
ある場合に相当する。ATオフセットが大きくなるとい
うことは、第1の問題点で説明したように装置の信頼性
が低下するばかりでなく、最悪ATが外れてしまうこと
にもなるため、制御面においても信頼性を低下させると
いう問題があった。
【0019】以上図7の光ヘッドを用いた光学的情報記
録再生装置の問題点について説明したが、図9の光ヘッ
ドを用いた場合も同様である。図13は図9の光ヘッド
を用いた場合の対物レンズの中心と0次回折光B1の中
心P1にずれがあることを示している。また、図14
(b)は対物レンズをL方向にmだけ移動させた場合で
対物レンズの中心Qに光スポットの中心P2、P3は対
称な位置に近づき、ATオフセットは小さくできる。一
方、図14(a)は対物レンズをR方向にmだけ移動さ
せた場合で対物レンズの中心Qと光スポットの中心P
2、P3の非対称性は更に大きくなる。
録再生装置の問題点について説明したが、図9の光ヘッ
ドを用いた場合も同様である。図13は図9の光ヘッド
を用いた場合の対物レンズの中心と0次回折光B1の中
心P1にずれがあることを示している。また、図14
(b)は対物レンズをL方向にmだけ移動させた場合で
対物レンズの中心Qに光スポットの中心P2、P3は対
称な位置に近づき、ATオフセットは小さくできる。一
方、図14(a)は対物レンズをR方向にmだけ移動さ
せた場合で対物レンズの中心Qと光スポットの中心P
2、P3の非対称性は更に大きくなる。
【0020】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、対物
レンズの中心と光軸のずれを補正し、安定したトラッキ
ング制御を行うことが可能な光学的情報記録再生装置を
提供することを目的とする。
レンズの中心と光軸のずれを補正し、安定したトラッキ
ング制御を行うことが可能な光学的情報記録再生装置を
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、光源
と、前記光源から発した光束をトラッキング制御用の光
束を含む複数の光束に分割する手段と、分割された光束
を微小光スポットに絞って記録媒体に照射する対物レン
ズと、前記記録媒体からの反射光を検出する複数の受光
素子から成る光検出器とを備え、前記光検出器の検出信
号に基づいてフォーカス制御とトラッキング制御を行い
ながら前記記録媒体に情報を記録し、あるいは記録情報
を再生する光学的情報記録再生装置において、前記記録
媒体はトラッキングトラックを有するフォーマット領域
とフォーカス制御を開始するためのトラッキングトラッ
クのない非フォーマット領域から構成され、前記非フォ
ーマット領域で分割された複数の光束を照射し、非フォ
ーマット領域から反射された光束を前記光検出器で検出
し、前記光検出器のトラッキング制御用の2つの受光素
子の出力に基づいて前記対物レンズのトラッキング制御
範囲の中立点を設定することを特徴とする光学的情報記
録再生装置によって達成される。
と、前記光源から発した光束をトラッキング制御用の光
束を含む複数の光束に分割する手段と、分割された光束
を微小光スポットに絞って記録媒体に照射する対物レン
ズと、前記記録媒体からの反射光を検出する複数の受光
素子から成る光検出器とを備え、前記光検出器の検出信
号に基づいてフォーカス制御とトラッキング制御を行い
ながら前記記録媒体に情報を記録し、あるいは記録情報
を再生する光学的情報記録再生装置において、前記記録
媒体はトラッキングトラックを有するフォーマット領域
とフォーカス制御を開始するためのトラッキングトラッ
クのない非フォーマット領域から構成され、前記非フォ
ーマット領域で分割された複数の光束を照射し、非フォ
ーマット領域から反射された光束を前記光検出器で検出
し、前記光検出器のトラッキング制御用の2つの受光素
子の出力に基づいて前記対物レンズのトラッキング制御
範囲の中立点を設定することを特徴とする光学的情報記
録再生装置によって達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。まず、本実施形態で
は、図7の光ヘッド(光学系)を用い、図5の光カード
1を記録媒体として情報を記録し、あるいは記録情報を
再生するものとする。また、図8の信号処理回路を用
い、得られたAF制御信号をもとにフォーカスサーボ回
路(図示せず)によりフォーカス制御を行い、AT制御
信号をもとにトラッキングサーボ回路(図示せず)によ
りトラッキング制御を行う。また、光カード1の記録情
報を再生する場合は、図8の信号処理回路で得られた情
報再生信号RFを用いて再生回路(図示せず)により所
定の信号処理を行い、再生データを生成する。更に、光
カード1に情報を記録する場合は、記録回路(図示せ
ず)により記録データを変調し、且つ変調信号に応じて
図7の半導体レーザ10を駆動し、強度変調された光ビ
ームを光カード1の情報トラックに走査することにより
情報の記録を行う。
て図面を参照して詳細に説明する。まず、本実施形態で
は、図7の光ヘッド(光学系)を用い、図5の光カード
1を記録媒体として情報を記録し、あるいは記録情報を
再生するものとする。また、図8の信号処理回路を用
い、得られたAF制御信号をもとにフォーカスサーボ回
路(図示せず)によりフォーカス制御を行い、AT制御
信号をもとにトラッキングサーボ回路(図示せず)によ
りトラッキング制御を行う。また、光カード1の記録情
報を再生する場合は、図8の信号処理回路で得られた情
報再生信号RFを用いて再生回路(図示せず)により所
定の信号処理を行い、再生データを生成する。更に、光
カード1に情報を記録する場合は、記録回路(図示せ
ず)により記録データを変調し、且つ変調信号に応じて
図7の半導体レーザ10を駆動し、強度変調された光ビ
ームを光カード1の情報トラックに走査することにより
情報の記録を行う。
【0023】図1はAT制御を開始するための対物レン
ズ13の位置(AT制御範囲の中立点)の設定フローを
示す図である。なお、光学的情報記録再生装置の状態の
判断、あるいは制御は装置内の不図示のMPUによって
行うものとする。図1において、まず、光カード1が光
学的情報記録再生装置に挿入されると、装置内部の検出
器等で光カード1を検出し、光カード1を装置内の所定
の位置にセッティングする(S101)。その時点で、
情報の記録、再生を行う光ヘッドは光カード1のホーム
ポジション3に位置していて、その直後に光スポットが
媒体面上に結ぶように、MPUは対物レンズ13を光軸
方向へ移動させて周知のAF引込み方法でAF引込みを
行う(S102)。この時点では、ATアクチュエータ
17−1、17−2に電流を印加していない。
ズ13の位置(AT制御範囲の中立点)の設定フローを
示す図である。なお、光学的情報記録再生装置の状態の
判断、あるいは制御は装置内の不図示のMPUによって
行うものとする。図1において、まず、光カード1が光
学的情報記録再生装置に挿入されると、装置内部の検出
器等で光カード1を検出し、光カード1を装置内の所定
の位置にセッティングする(S101)。その時点で、
情報の記録、再生を行う光ヘッドは光カード1のホーム
ポジション3に位置していて、その直後に光スポットが
媒体面上に結ぶように、MPUは対物レンズ13を光軸
方向へ移動させて周知のAF引込み方法でAF引込みを
行う(S102)。この時点では、ATアクチュエータ
17−1、17−2に電流を印加していない。
【0024】ここで、図5で説明したように光カード1
には情報トラック2へのアクセスの基準位置となるホー
ムポジション3が設けられている。ホームポジション3
は挿入された光カード1の情報の記録及び再生動作の開
始位置あるいは光スポットの待機位置として設定されて
おり、AFの引込みを行う部位である。そのため、ホー
ムポジョン3は情報トラックと同一の光反射率を得るた
めに、情報トラックと同一の記録媒体で形成され、ま
た、トラッキングトラックは機能上必要ないため設けら
れておらず、平坦面である。
には情報トラック2へのアクセスの基準位置となるホー
ムポジション3が設けられている。ホームポジション3
は挿入された光カード1の情報の記録及び再生動作の開
始位置あるいは光スポットの待機位置として設定されて
おり、AFの引込みを行う部位である。そのため、ホー
ムポジョン3は情報トラックと同一の光反射率を得るた
めに、情報トラックと同一の記録媒体で形成され、ま
た、トラッキングトラックは機能上必要ないため設けら
れておらず、平坦面である。
【0025】AF引込を完了すると、ホームポジション
3の位置でAT用の2つの光スポットS2とS3からの
媒体面からの反射光をそれぞれ図8の光検出器の受光素
子14−5と14−6で検出する。MPUは図8の信号
処理回路の減算回路122の信号をモニターし、信号出
力の大きさと極性を検出する(S103)。その信号の
大きさでATアクチュエータ17−1、17−2に印加
する電流の値を決定し、極性でATアクチュエータ17
−1、17−2により対物レンズの移動する方向を決定
する。極性と移動方向の関係は設計時点で決定されてい
る。
3の位置でAT用の2つの光スポットS2とS3からの
媒体面からの反射光をそれぞれ図8の光検出器の受光素
子14−5と14−6で検出する。MPUは図8の信号
処理回路の減算回路122の信号をモニターし、信号出
力の大きさと極性を検出する(S103)。その信号の
大きさでATアクチュエータ17−1、17−2に印加
する電流の値を決定し、極性でATアクチュエータ17
−1、17−2により対物レンズの移動する方向を決定
する。極性と移動方向の関係は設計時点で決定されてい
る。
【0026】具体的には、MPUは減算回路122の出
力をモニターし、TA−TB=0でなければ、ATアク
チュエータ17−1、17−2に電流の印加を開始し、
減算回路122の出力(TA−TB)がゼロになるまで
印加電流を増加していく(S104)。減算回路122
の出力が0になると、MPUはATアクチュエータ17
−1、17−2への印加電流の増加を停止する。この時
点における対物レンズのAT方向の位置が、AT制御を
開始するための基準位置であり、AT制御範囲の中立点
としてMPUは中立点の設定を行う。MPUは中立点設
定時にアクチュエータに印加した電流値Aを記憶し(S
105)、常時これをオフセット値としてATアクチュ
エータ17−1、17−2に印加しながらAT制御を行
う(S106)。
力をモニターし、TA−TB=0でなければ、ATアク
チュエータ17−1、17−2に電流の印加を開始し、
減算回路122の出力(TA−TB)がゼロになるまで
印加電流を増加していく(S104)。減算回路122
の出力が0になると、MPUはATアクチュエータ17
−1、17−2への印加電流の増加を停止する。この時
点における対物レンズのAT方向の位置が、AT制御を
開始するための基準位置であり、AT制御範囲の中立点
としてMPUは中立点の設定を行う。MPUは中立点設
定時にアクチュエータに印加した電流値Aを記憶し(S
105)、常時これをオフセット値としてATアクチュ
エータ17−1、17−2に印加しながらAT制御を行
う(S106)。
【0027】ここで、AT制御は2つの光スポットS2
とS3のトラッキングトラックへのかかり具合で変化す
る反射光量を光検出器の受光素子14−5、14−6で
検出し、その差出力がゼロになるように制御するもので
ある。本実施形態では、対物レンズ13の中立点設定に
おけるオフセット印加電流値を常時印加し、その後の光
スポットのトラッキングトラックへのかかり具合で変化
し続ける受光素子14−5と14−6の差出力である減
算回路122の出力値αをゼロにするようにAT制御を
行う。そのため、AT制御時のATアクチュエータ17
−1および17−2への印加電流値はA±αとなる。言
うまでもなく、Aは定数であり、αは変数である。ま
た、ホームポジション3ではトラッキングトラックの影
響を受けることがないため、対物レンズのAT制御範囲
の中立点の設定を正確に行うことができる。
とS3のトラッキングトラックへのかかり具合で変化す
る反射光量を光検出器の受光素子14−5、14−6で
検出し、その差出力がゼロになるように制御するもので
ある。本実施形態では、対物レンズ13の中立点設定に
おけるオフセット印加電流値を常時印加し、その後の光
スポットのトラッキングトラックへのかかり具合で変化
し続ける受光素子14−5と14−6の差出力である減
算回路122の出力値αをゼロにするようにAT制御を
行う。そのため、AT制御時のATアクチュエータ17
−1および17−2への印加電流値はA±αとなる。言
うまでもなく、Aは定数であり、αは変数である。ま
た、ホームポジション3ではトラッキングトラックの影
響を受けることがないため、対物レンズのAT制御範囲
の中立点の設定を正確に行うことができる。
【0028】図2は対物レンズと対物レンズに入射する
各光束との関係を示す図である。図2において、13は
対物レンズ、B1は記録、再生、AF制御用の0次回折
光束、B2とB3はAT制御用の±1次回折光束であ
る。また、Qは対物レンズ13の中心、P1〜P3はそ
れぞれ光束B1〜B3の光束中心を示す。まず、図2
(a)は光カード1が挿入されて、ホームポジション3
でAFが引込まれた状態を示すもので、ATアクチュエ
ータ17−1、17−2には電流は印加されていない。
図2(a)では、対物レンズ13の中心Qと0次回折光
束の中心P1が一致しておらず、当然対物レンズ13の
中心Qに対して、2つの1次回折光束の中心P2とP3
は対称な場所には位置していない。これに対して、図2
(b)は前述のように対物レンズ中立点設定を行った場
合の対物レンズ13と各光束の関係を示している。
各光束との関係を示す図である。図2において、13は
対物レンズ、B1は記録、再生、AF制御用の0次回折
光束、B2とB3はAT制御用の±1次回折光束であ
る。また、Qは対物レンズ13の中心、P1〜P3はそ
れぞれ光束B1〜B3の光束中心を示す。まず、図2
(a)は光カード1が挿入されて、ホームポジション3
でAFが引込まれた状態を示すもので、ATアクチュエ
ータ17−1、17−2には電流は印加されていない。
図2(a)では、対物レンズ13の中心Qと0次回折光
束の中心P1が一致しておらず、当然対物レンズ13の
中心Qに対して、2つの1次回折光束の中心P2とP3
は対称な場所には位置していない。これに対して、図2
(b)は前述のように対物レンズ中立点設定を行った場
合の対物レンズ13と各光束の関係を示している。
【0029】図2(b)から明らかなように対物レンズ
13の中心Qと0次回折光束の中心P1は一致してい
る。その結果、対物レンズ13の中心Qに対して、2つ
の1次回折光束の中心P2とP3は対称な場所に位置
し、2つの1次回折光束の対物レンズ13を透過した光
量は等しくなる。図3は対物レンズ13の中心位置と2
つの1次回折光束の対物透過光量との関係を示してい
る。B2とB3は2つの1次回折光束の光量である。図
2(a)の場合の対物レンズ13の中心位置はほぼN2
の位置であり、2つの1次回折光束の対物レンズ13の
透過光量に違いがあることがわかる。この違いを補正す
るために以上のような対物レンズ13の中立点設定を行
うと、対物レンズ13の中心位置はN1の位置になり、
2つの1次回折光束の対物レンズの透過光量は等しくな
る。
13の中心Qと0次回折光束の中心P1は一致してい
る。その結果、対物レンズ13の中心Qに対して、2つ
の1次回折光束の中心P2とP3は対称な場所に位置
し、2つの1次回折光束の対物レンズ13を透過した光
量は等しくなる。図3は対物レンズ13の中心位置と2
つの1次回折光束の対物透過光量との関係を示してい
る。B2とB3は2つの1次回折光束の光量である。図
2(a)の場合の対物レンズ13の中心位置はほぼN2
の位置であり、2つの1次回折光束の対物レンズ13の
透過光量に違いがあることがわかる。この違いを補正す
るために以上のような対物レンズ13の中立点設定を行
うと、対物レンズ13の中心位置はN1の位置になり、
2つの1次回折光束の対物レンズの透過光量は等しくな
る。
【0030】また、対物レンズ13の中立点設定後は、
図3から明らかなように対物レンズ13を中立点から±
mだけ移動しても、移動により発生するオフセット量は
中立点N1に対して等しくなり、振り分けられるため、
従来技術の課題で説明したようなアンバランスは発生し
ない。これにより、AT制御における対物レンズの有効
な制御範囲は従来よりも広くとることができる。
図3から明らかなように対物レンズ13を中立点から±
mだけ移動しても、移動により発生するオフセット量は
中立点N1に対して等しくなり、振り分けられるため、
従来技術の課題で説明したようなアンバランスは発生し
ない。これにより、AT制御における対物レンズの有効
な制御範囲は従来よりも広くとることができる。
【0031】なお、以上の実施形態では、図7の光ヘッ
ドを用いたが、本発明は、これに限ることなく、図9の
光ヘッドを用いた場合にも適用することは可能であり、
前述のような効果を得ることは言うまでもない。また、
以上の実施形態ではAT制御を開始するための対物レン
ズ位置情報の検出をAT制御を行う光検出器を用いて行
っているが、図14に示す対物レンズ位置検出器の出力
に基づいて行っても同様の効果を得ることができる。図
14において、13は対物レンズ、201は対物レンズ
鏡筒、202は対物レンズ鏡筒摺動軸、203は摺動軸
202に対して対物レンズ13と対向する位置に配され
た光遮光軸、204はセンサ、205は光源である。
ドを用いたが、本発明は、これに限ることなく、図9の
光ヘッドを用いた場合にも適用することは可能であり、
前述のような効果を得ることは言うまでもない。また、
以上の実施形態ではAT制御を開始するための対物レン
ズ位置情報の検出をAT制御を行う光検出器を用いて行
っているが、図14に示す対物レンズ位置検出器の出力
に基づいて行っても同様の効果を得ることができる。図
14において、13は対物レンズ、201は対物レンズ
鏡筒、202は対物レンズ鏡筒摺動軸、203は摺動軸
202に対して対物レンズ13と対向する位置に配され
た光遮光軸、204はセンサ、205は光源である。
【0032】対物レンズ13の位置検出は、光源からの
光をセンサ204で検出する際、対物レンズ13の移動
に伴って光遮光軸203も移動し、そのときの遮光度合
で変化するセンサ204の出力を検出することによって
行う。また、図7の光検出器14の2つのAT用受光素
子からの出力をモニターし、2つの出力が等しくなるよ
うにATアクチュエータに電流を印加して、対物レンズ
13を移動する。もちろん、この時は、AT制御は行っ
ていない。そして、2つのAT用受光素子の出力が等し
くなるときのセンサ204の出力GをMPUに記憶し、
常に、センサ204の出力がGになる位置に対物レンズ
を移動してから、その位置を中立点としてAT制御を開
始する。
光をセンサ204で検出する際、対物レンズ13の移動
に伴って光遮光軸203も移動し、そのときの遮光度合
で変化するセンサ204の出力を検出することによって
行う。また、図7の光検出器14の2つのAT用受光素
子からの出力をモニターし、2つの出力が等しくなるよ
うにATアクチュエータに電流を印加して、対物レンズ
13を移動する。もちろん、この時は、AT制御は行っ
ていない。そして、2つのAT用受光素子の出力が等し
くなるときのセンサ204の出力GをMPUに記憶し、
常に、センサ204の出力がGになる位置に対物レンズ
を移動してから、その位置を中立点としてAT制御を開
始する。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録媒体の非フォーマット領域でトラッキング制御用の光
束の反射光を光検出器により検出し、この検出信号に基
づいて対物レンズのトラッキング制御範囲の中立点の設
定を行うことにより、光学部品の設計・組立公差等によ
って発生する対物レンズの中心と入射光の光軸とのずれ
を補正できるため、中立点におけるATオフセットを0
にすることができ、トラッキング制御範囲を従来よりも
広くすることができる。従って、トラッキング制御を安
定して行うことが可能となり、信頼性の高い光学的情報
記録再生装置を実現することができる。
録媒体の非フォーマット領域でトラッキング制御用の光
束の反射光を光検出器により検出し、この検出信号に基
づいて対物レンズのトラッキング制御範囲の中立点の設
定を行うことにより、光学部品の設計・組立公差等によ
って発生する対物レンズの中心と入射光の光軸とのずれ
を補正できるため、中立点におけるATオフセットを0
にすることができ、トラッキング制御範囲を従来よりも
広くすることができる。従って、トラッキング制御を安
定して行うことが可能となり、信頼性の高い光学的情報
記録再生装置を実現することができる。
【図1】本発明のよる光学的情報記録再生装置の一実施
形態のAT制御を開始するための対物レンズの位置設定
処理を示すフローチャートである。
形態のAT制御を開始するための対物レンズの位置設定
処理を示すフローチャートである。
【図2】対物レンズの位置設定前と位置設定後の対物レ
ンズ中心と入射光束の関係を比較して示す図である。
ンズ中心と入射光束の関係を比較して示す図である。
【図3】対物レンズの中心と2つの1次回折光束の対物
レンズ透過光量との関係を示す図である。
レンズ透過光量との関係を示す図である。
【図4】対物レンズの位置検出器を示す図である。
【図5】光カードの模式的平面図である。
【図6】光カードの一部を拡大して示す図である。
【図7】従来例の光ヘッドの構成図である。
【図8】従来の光学的情報記録再生装置に用いられる信
号処理回路を示す図である。
号処理回路を示す図である。
【図9】従来の他の光ヘッドを示す構成図である。
【図10】図7の光ヘッドにおける対物レンズと入射光
束の関係を示す図である。
束の関係を示す図である。
【図11】対物レンズ中心位置とAT用光束の透過光量
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図12】対物レンズをAT方向へ移動した場合の対物
レンズ中心と入射光束の関係を示す図である。
レンズ中心と入射光束の関係を示す図である。
【図13】図9の光ヘッドにおける対物レンズと入射光
束の関係を示す図である。
束の関係を示す図である。
【図14】図13の場合の対物レンズをAT方向へ移動
した場合の対物レンズと入射光束の関係を示す図であ
る。
した場合の対物レンズと入射光束の関係を示す図であ
る。
1 光カード 3 ホームポジション 10 半導体レーザ 11 アパーチャ 12 回折格子 13 対物レンズ 14 光検出器 15 ハーフミラー 16−1,16−2 AF用アクチュエータ 17−1,17−2 AT用アクチュエータ
Claims (5)
- 【請求項1】 光源と、前記光源から発した光束をトラ
ッキング制御用の光束を含む複数の光束に分割する手段
と、分割された光束を微小光スポットに絞って記録媒体
に照射する対物レンズと、前記記録媒体からの反射光を
検出する複数の受光素子から成る光検出器とを備え、前
記光検出器の検出信号に基づいてフォーカス制御とトラ
ッキング制御を行いながら前記記録媒体に情報を記録
し、あるいは記録情報を再生する光学的情報記録再生装
置において、前記記録媒体はトラッキングトラックを有
するフォーマット領域とフォーカス制御を開始するため
のトラッキングトラックのない非フォーマット領域から
構成され、前記非フォーマット領域で分割された複数の
光束を照射し、非フォーマット領域から反射された光束
を前記光検出器で検出し、前記光検出器のトラッキング
制御用の2つの受光素子の出力に基づいて前記対物レン
ズのトラッキング制御範囲の中立点を設定することを特
徴とする光学的情報記録再生装置。 - 【請求項2】 前記トラッキング制御範囲の中立点の設
定は、トラッキング制御を行わない状態で、前記対物レ
ンズをトラッキング方向に駆動するトラッキング用アク
チュエータに電流を供給し、前記光検出器のトラッキン
グ制御用の2つの受光素子の出力が等しくなるように行
うことを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再
生装置。 - 【請求項3】 前記トラッキング制御用の2つの受光素
子の出力が等しくなる時のトラッキング用アクチュエー
タへの印加電流値を記憶し、この電流値をオフセットと
して前記トラッキング用アクチュエータに印加しながら
トラッキング制御を行うことを特徴とする請求項2に記
載の光学的情報記録再生装置。 - 【請求項4】 前記トラッキング制御範囲の中立点の設
定は、前記非フォーマット領域でフォーカスサーボの引
き込みを完了した直後に行うことを特徴とする請求項1
に記載の光学的情報記録再生装置。 - 【請求項5】 前記非フォーマット領域は、前記記録媒
体のホームポジションであることを特徴とする請求項1
に記載の光学的情報記録再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11030334A JP2000231734A (ja) | 1999-02-08 | 1999-02-08 | 光学的情報記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11030334A JP2000231734A (ja) | 1999-02-08 | 1999-02-08 | 光学的情報記録再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000231734A true JP2000231734A (ja) | 2000-08-22 |
Family
ID=12300930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11030334A Pending JP2000231734A (ja) | 1999-02-08 | 1999-02-08 | 光学的情報記録再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000231734A (ja) |
-
1999
- 1999-02-08 JP JP11030334A patent/JP2000231734A/ja active Pending
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