JP2000231286A - 電子写真方式の画像形成装置における除電技術及びクリーニング技術の改良 - Google Patents

電子写真方式の画像形成装置における除電技術及びクリーニング技術の改良

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JP2000231286A
JP2000231286A JP11332933A JP33293399A JP2000231286A JP 2000231286 A JP2000231286 A JP 2000231286A JP 11332933 A JP11332933 A JP 11332933A JP 33293399 A JP33293399 A JP 33293399A JP 2000231286 A JP2000231286 A JP 2000231286A
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Shin Kayahara
伸 茅原
Hideo Yu
英雄 兪
Mitsuru Takahashi
充 高橋
Takashi Shintani
剛史 新谷
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体を2次転写後に効率よく除電及びク
リーニングすることで、高品質の画像を得ることができ
る画像形成装置を提供することである。 【解決手段】 像担持体10と中間転写体21とが対向
し接触する転写領域に、電荷付与手段22によって該中
間転写体に電荷を付与することで転写電界を形成し、該
像担持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に転
写し、該中間転写体上に転写されたトナー像を転写材1
00上に転写し、上記中間転写体上に転写されたトナー
像を上記転写材上に転写した後に、該中間転写体に接触
してこれを除電する接触式除電手段50を設け、上記接
触式除電手段に直流電圧制御手段159により直流電圧
を印加し、上記中間転写体を除電するにあたり、上記中
間転写体21の体積抵抗率に応じて、上記直流電圧を可
変制御する可変制御手段60を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、
像担持体、中間転写体、転写材担持体に対する除電技術
の改良及びクリーニング技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置、とりわけフルカ
ラー画像形成装置としては、像担持体と中間転写体とを
接触させ、電荷付与手段により形成される転写電界によ
って該像担持体に形成されたトナー像を該中間転写体に
転写する1次転写工程と、このトナー像を転写材上に転
写する二次転写行程とを経て、画像形成を行うものが知
られている。このような画像形成装置における中間転写
体としては、中間転写ベルトや中間転写ドラムなどが使
用されている。このような中間転写体、例えば中間転写
ベルトにおいては、体積抵抗率が108〜1011Ωcmの
中抵抗のものが多く使用されている。このような中抵抗
の中間転写ベルトは、通常、該中間転写ベルト表面を除
電するための除電手段を必要とせず、コスト削減を図る
ことができる。
【0003】このような中抵抗の中間転写体を使用した
場合、該中間転写体表面は、1次転写時に印加される転
写バイアスによって帯電され、その帯電電位を保有す
る。しかし、しばらくすると、その電位を形成する電荷
は、上記中間転写体の裏面から接触する部材等に流出
し、該中間転写体の帯電電位はほぼ0Vとなる。この結
果、中間転写体の帯電電位と、上記中間転写体上に1次
転写されたトナー像の帯電電位との電位差が大きいもの
となる。これにより、一部のトナー、特に複数色のトナ
ー像を重ね合わせたときの上部のトナーが、上記中間転
写体表面上に引き寄せられてしまう。すなわち、中間転
写体上にトナーが飛散する転写チリとなって、画像形成
に大きい影響を及ぼすことになる。これは、特にフルカ
ラー画像形成の際に顕著となり、地汚れや、文字等のに
じみなどが発生して、画質の低下につながる。
【0004】従来は、このような不具合を解消するため
に、体積抵抗率が1013Ωcm程度の高抵抗の中間転写体
を使用していた。このような高抵抗の中間転写体におい
ては、1次転写終了後、上記像担持体と剥離する際に発
生する剥離放電によってその表面の帯電電位が上昇す
る。そして、上記中間転写体が高抵抗であるため、その
表面の電荷は、裏面から接触する部材に流出することは
ない。従って、中間転写体表面とその上に吸着している
トナーとの帯電電位の差が小さくすることができる。こ
のようにして、上述した転写チリを抑制し、画質の低下
を防止していた。
【0005】しかし、このような高抵抗の中間転写体を
使用した場合、又は少なくとも体積抵抗率が1011Ωcm
以上の中間転写体を使用した場合、上述した中抵抗のも
のと異なり、1次転写時に帯電され、表面に残留した残
留電荷は、次の1次転写時まで保有される。このため、
次の1次転写工程において、所望の転写電界、すなわ
ち、少なくとも前回と同じ転写電界を形成することがで
きない。従って、このような高抵抗の中間転写体を使用
する場合には、上記残留電荷を除電するために除電手段
を設ける必要がある。
【0006】また、中間転写体上に形成されたトナー像
は、ジャムが発生した場合、転写材に転写されずに2次
転写領域を通過する。このようなトナー像は、次に中間
転写体にトナー像を形成する前に除去しなければならな
いため、一般的に、クリーニングブレード等のクリーニ
ング部材により除去される。しかし、中間転写体を用い
た画像形成装置は、通常、フルカラー画像形成装置とし
て使用され、中間転写体に複数色のトナーを重ね合わせ
て画像を形成する。このようなフルカラー画像形成装置
は、白黒(単色)画像形成装置に比べて、1回の画像形
成に使用するトナー量が非常に多く、従来のクリーニン
グ部材では完全に除去することができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記除電手段と
しては、コロナチャージャなどの非接触方式の除電器が
使用されていた。しかし、このような非接触式除電器
は、その放電の際にオゾンが発生し、環境保護の観点か
ら好ましくない。また、従来、除電器に除電バイアスを
印加するために、高圧のAC電源が必要であった。しか
し、この高圧のAC電源は、非常に高価であり、コスト
が増大する問題を有している。
【0008】また、上述した高抵抗の中間転写体は、該
中間転写体を使用する温度や湿度等の環境条件によっ
て、その体積抵抗率を変化させる。また、フルカラー画
像形成を行う場合、各色トナーの重ね回数によって、上
記中間転写体の帯電電位が変化する。このような場合、
除電の際に印加される除電バイアスを固定したままだ
と、除電手段で上記中間転写体を除電したとしても、そ
の表面の帯電電位が所定電位にならなかったり、電位ム
ラが残ったりして、除電不足又は除電過多が生じる場合
がある。この除電不足及び除電過多は、1次転写時の転
写効率を低下させる原因となる。
【0009】また、フルカラー画像形成装置において
は、上述したように、白黒(単色)の画像形成装置に比
べて高いクリーニング特性が要求される。このため、従
来、中間転写体へのクリーニング部材の押圧力を強めて
クリーニング特性を向上させようとしていた。しかし、
この押圧力を強め過ぎると、上記クリーニング部材と中
間転写体への摩擦力が増加して、中間転写体の駆動に支
障をきたす結果となる。このように、中間転写体の駆動
負荷との関係上、その押圧力には限度があるので、所望
のクリーニング特性を得ることができなかった。
【0010】また、画像形成装置における除電は、中間
転写体だけではなく、該中間転写体上に形成されたトナ
ー像を2次転写される転写材を担持し搬送する転写材担
持体にも必要である。一般的に、2次転写を行う際に
は、上記転写材担持体に2次転写バイアスが印加される
ので、この2次転写バイアスによって上記転写材担持体
に残留電位が存在する場合がある。このような残留電位
は、次の2次転写工程の際に適切な2次転写電界の形成
を妨げ、画像形成に悪影響を及ぼす。また、このような
残留電位を除電するための除電手段として、従来、非接
触式除電手段が利用されており、オゾンの発生等の問題
を有していた。
【0011】本発明は、以上の問題点に鑑みなされたも
のであり、その第1の目的は、高品質の画像形成が可能
な画像形成方法及びその装置並びに転写方法及び中間転
写装置を提供することにある。又、第2の目的は、製造
コストを低減することができるクリーニング装置、画像
形成方法及びその装置を提供することにある。第3の目
的は、ジャムが発生したときでも、十分にクリーニング
効果を奏することができる画像形成装置、クリーニング
方法及びその装置を提供することにある。加えて、第4
の目的は、既存の構造のまま、除電を行うことができる
除電方法、潤滑材塗布装置、画像形成方法及びその装置
を提供することにある。また、第5の目的としては、既
存の構造のまま、効率的に除電を行うことができる潤滑
材塗布装置、画像形成装置を提供することである。最後
に、第6の目的として、中間転写体を2次転写後に効率
よく除電することで、高品質の画像を得ることができる
画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、像担持体と中間転写体とが対向
し接触する転写領域に、電荷付与手段によって該中間転
写体に電荷を付与することで転写電界を形成し、該像担
持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に転写
し、該中間転写体上に転写されたトナー像を転写材上に
転写し、上記中間転写体上に転写されたトナー像を上記
転写材上に転写した後に、該中間転写体に接触してこれ
を除電する接触式除電手段を設けた画像形成装置におい
て、上記接触式除電手段に直流電圧制御手段により直流
電圧を印加し、上記中間転写体を除電するにあたり、上
記中間転写体の体積抵抗率に応じて、上記直流電圧を可
変制御する可変制御手段を設けたことを特徴とするもの
である。
【0013】上記中間転写体の体積抵抗率が1011Ωcm
以上となると、1次転写時に帯電された表面に残留した
残留電位が次の1次転写時まで保有され、次の画像形成
工程に悪影響を及ぼす場合がある。特に、この体積抵抗
率が大きくなるにつれて、その残留電位が高くなる。従
って、次の画像形成工程において好適に1次転写を行う
ためには、上記中間転写体が除電不足及び除電過多とな
らないような除電バイアスを選択する必要がある。
【0014】そこで、本請求項の画像形成装置において
は、中間転写体の体積抵抗率に応じて、上記接触式除電
部材に印加する直流電圧を切り換え、該中間転写体を最
適な除電バイアスで除電する構成となっている。すなわ
ち、上記中間転写体の体積抵抗率が高いときには上記直
流電圧を大きくし、該中間転写体の表面電位が低いとき
には該直流電圧を小さくする。このように接触式除電部
材に印加する除電バイアスを制御することにより、除電
不足や除電過多を防ぐことができる。
【0015】上記目的を達成するために、請求項2の発
明は、請求項1の画像形成装置において、上記中間転写
体の体積抵抗率が、1011〜1014Ωcmであることを特
徴とするものである。
【0016】この画像形成装置においては、上記中間転
写体として、体積抵抗率が1011〜1014Ωcmのものを
使用する。このような体積抵抗率の中間転写体を使用し
た場合、1次転写後の転写チリを低減させることがで
き、画質の向上を図ることができる。しかし、一方で、
2次転写後における中間転写体には、その表面に残留電
位が存在し、これに起因して次の画像形成の際に地汚れ
や文字等のにじみなどが発生してしまうが、上記接触式
除電部材により解消される。従って、本請求項の画像形
成装置においては、1次転写後の転写チリを低減させる
ことができるとともに、中間転写体上に残留した残留電
位を除去することが可能となる。特に、請求項3の発明
のように、中間転写体の体積抵抗率を1012〜1013Ω
cmとすれば、1次転写後の転写チリを安定して抑制する
ことができ、更に有益である。
【0017】また、請求項4の発明は、像担持体と中間
転写体とが対向し接触する転写領域に、該中間転写体に
電荷を付与することで転写電界を形成し、該像担持体上
に形成されたトナー像を該中間転写体上に転写し、該中
間転写体上に転写されたトナー像を転写材上に転写し、
上記中間転写体上に転写されたトナー像を上記転写材上
に転写した後に、該中間転写体に接触してこれを除電す
る画像形成方法において、上記除電のために直流電圧を
制御しつつ印加するにあたり、中間転写体の体積抵抗率
に応じて、上記直流電圧を可変制御することを特徴とす
る。
【0018】中間転写体の体積抵抗率に応じて、上記接
触式除電部材に印加する直流電圧を切り換え、該中間転
写体を最適な除電バイアスで除電する、すなわち、上記
中間転写体の体積抵抗率が高いときには上記直流電圧を
大きくし、該中間転写体の表面電位が低いときには該直
流電圧を小さくすることで接触式除電部材に印加する除
電バイアスを制御することにより、除電不足や除電過多
を防ぐことができる。
【0019】また、請求項5の発明は、像担持体と中間
転写体とが対向し接触する転写領域に、電荷付与手段に
よって該中間転写体に電荷を付与することで転写電界を
形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該中間転
写体上に転写し、該中間転写体上に転写されたトナー像
を転写材上に転写し、上記中間転写体上に転写されたト
ナー像を上記転写材上に転写した後に、該中間転写体に
接触してこれを除電する接触式除電手段を設けた画像形
成装置であって、上記中間転写体の表面電位を検知する
検知手段を設け、該電位検知手段の検知結果に基づい
て、上記直流電圧を制御可能とした画像形成装置におい
て、上記中間転写体の表面電位Vaに対する上記直流電
圧Vが、上記
【数1】 −1.3Va−650≦V≦−1.3Va+550 を満たすように、上記制御手段が該直流電圧を可変制御
することを特徴とする。
【0020】この画像形成装置においては、上記電位検
知手段によって検知された上記中間転写体の表面電位V
aに対して、上記直流電圧Vを上記数1の条件を満たす
ように可変制御するように構成されている。これによ
り、除電前における中間転写体の表面電位に対する適切
な直流電圧を上記接触式除電部材に印加することがで
き、安定かつ確実な除電を行うことができる。
【0021】又、請求項6の発明は、像担持体と中間転
写体とが対向し接触する転写領域に、該中間転写体に電
荷を付与することで転写電界を形成し、該像担持体上に
形成されたトナー像を該中間転写体上に転写し、該中間
転写体上に転写されたトナー像を転写材上に転写し、上
記中間転写体上に転写されたトナー像を上記転写材上に
転写した後に、該中間転写体に接触してこれを除電する
画像形成方法であって、上記中間転写体の表面電位を検
知する検知手段を設け、該電位検知手段の検知結果に基
づいて、上記直流電圧を制御可能とした画像形成方法に
おいて、上記中間転写体の表面電位Vaに対する上記直
流電圧Vが、上記
【数1】 −1.3Va−650≦V≦−1.3Va+550 の条件を満たすように、該直流電圧を可変制御すること
を特徴とする。
【0022】これにより、除電前における中間転写体の
表面電位に対する適切な直流電圧を印加することがで
き、安定かつ確実な除電を行うことができる。また、請
求項7の発明は、像担持体と中間転写体とが対向し接触
する転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写体に
電荷を付与することで転写電界を形成し、該像担持体上
に形成されたトナー像を該中間転写体上に転写し、該中
間転写体上に転写されたトナー像を転写材上に転写し、
上記中間転写体上に転写されたトナー像を上記転写材上
に転写した後に、該中間転写体に接触してこれを除電す
る接触式除電手段を設けた画像形成装置であって、上記
像担持体上に形成される単一のトナー像を上記中間転写
体上に転写した後に上記転写材に転写する単一色モード
とは別に、上記像担持体上に形成される複数のトナー像
を、順次、上記中間転写体に重ね合わせて転写した後に
上記転写材に転写する複数色モードを備えた画像形成装
置において、上記接触式除電手段に直流電圧制御手段に
より直流電圧を印加するにあたり、上記制御手段が、上
記単一色モードか上記複数色モードかを判別する判別手
段を設け、上記判別手段の判別結果に応じて、上記直流
電圧を可変制御することを特徴とする。
【0023】像担持体上に形成されたトナー像を、順
次、中間転写体の同一画像面に重ね合わせて画像を形成
する場合、転写工程を行っている間はその画像面の除電
を行うことができない。従って、上記トナー像を重ね合
わせるたびに上記中間転写体の表面電位が増加するの
で、該表面電位の増加に併せてその転写バイアスも増加
させて転写を行う必要がある。特に、上記中間転写体上
にトナー像を重ね合わせずに画像を形成する単一色モー
ドと、上記中間転写体上にトナー像を重ね合わせて画像
を形成する複数色モードとでは、2次転写後に該中間転
写体上に残留する残留電位が大きく異なる。
【0024】そこで、本請求項の画像形成装置において
は、上記単一色モードか上記複数色モードかに応じて、
上記接触式除電部材に印加する直流電圧を切り換え、該
中間転写体を最適な除電バイアスで除電する。すなわ
ち、単一色モードで画像形成したときには上記直流電圧
を大きくし、複数色モードで画像形成したときには該直
流電圧を小さくする。このように除電部材に印加する除
電バイアスを制御することにより、コピーモードが異な
る場合であっても、中間転写体を安定かつ確実に除電す
ることができる。
【0025】また、請求項8の発明は、像担持体と中間
転写体とが対向し接触する転写領域に、該中間転写体に
電荷を付与することで転写電界を形成し、該像担持体上
に形成されたトナー像を該中間転写体上に転写し、該中
間転写体上に転写されたトナー像を転写材上に転写し、
上記中間転写体上に転写されたトナー像を上記転写材上
に転写した後に、該中間転写体に接触してこれを除電す
る画像形成方法であって、上記像担持体上に形成される
単一のトナー像を上記中間転写体上に転写した後に上記
転写材に転写する工程とは別に、上記像担持体上に形成
される複数のトナー像を、順次、上記中間転写体に重ね
合わせて転写した後に上記転写材に転写する工程を備え
た画像形成方法において、上記除電のために直流電圧を
印加するにあたり、上記単一色の工程か上記複数色の工
程かに応じて、上記直流電圧を可変制御することを特徴
とする。
【0026】像担持体上に形成されたトナー像を、順
次、中間転写体の同一画像面に重ね合わせて画像を形成
する場合、転写工程を行っている間はその画像面の除電
を行うことができない。従って、上記トナー像を重ね合
わせるたびに上記中間転写体の表面電位が増加するの
で、該表面電位の増加に併せてその転写バイアスも増加
させて転写を行う必要がある。特に、上記中間転写体上
にトナー像を重ね合わせずに画像を形成する単一色工程
と、上記中間転写体上にトナー像を重ね合わせて画像を
形成する複数色工程とでは、2次転写後に該中間転写体
上に残留する残留電位が大きく異なる。
【0027】そこで、本請求項の画像形成方法において
は、上記単一色工程上記複数色工程かに応じて、上記除
電のために印加する直流電圧を切り換え、該中間転写体
を最適な除電バイアスで除電する。すなわち、単一色工
程で画像形成したときには上記直流電圧を大きくし、複
数色工程で画像形成したときには該直流電圧を小さくす
る。このように印加する除電バイアスを制御することに
より、コピー工程が異なる場合であっても、中間転写体
を安定かつ確実に除電することができる。
【0028】又、上記目的を達成するために、請求項9
及び10の発明は、中間転写体に潤滑剤を塗布する潤滑
剤塗布手段を有する潤滑剤塗布装置において、上記潤滑
剤塗布手段が、上記中間転写体を除電する機能を有する
ことを特徴とするものである。
【0029】この潤滑剤塗布装置においては、潤滑剤塗
布手段を用いて中間転写体を除電することができるた
め、別個に除電器を設ける必要がなく、従来の画像形成
装置の構成を用いて、中間転写体を除電することができ
る。また、従来の画像形成装置の構成を用いることがで
きるので、既存の生産設備を応用することができる。特
に、請求項10記載の潤滑剤塗布手段は潤滑剤塗布ブラ
シローラであるところから、除電特性、耐久性等に優
れ、実益がある。
【0030】また、上記目的を達成するために、請求項
11の発明は、請求項9又は10の潤滑剤塗布装置にお
いて、上記潤滑剤塗布手段に、直流若しくは交流のバイ
アス、又は直流及び交流のバイアスを印加して、上記中
間転写体を除電することを特徴とするものである。
【0031】この潤滑剤塗布装置においては、除電バイ
アスを印加することで効果的な除電を行うことができる
ように構成されている。これにより、例えば、画像形成
速度のスピードアップを図るために中間転写体の表面移
動速度を高速化した場合でも、該中間転写体を安定して
除電することが可能となる。
【0032】また、上記目的を達成するために、請求項
12の発明は、トナー像を担持する像担持体と中間転写
体とが対向し接触する1次転写領域に、電荷付与手段に
よって該中間転写体に電荷を付与することで1次転写電
界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該中
間転写体上に1次転写し、この1次転写されたトナー像
を該中間転写体と転写材とが対向し接触する2次転写領
域で、該転写材上に2次転写する画像形成装置であっ
て、上記中間転写体に接触して除電機能を果たす手段を
有する画像形成装置において、上記中間転写体に接触し
て除電機能を果たす手段は、請求項9、10又は11の
潤滑剤塗布装置における潤滑剤塗布手段であることを特
徴とするものである。
【0033】通常、中間転写体への潤滑剤の塗布は、2
次転写終了後で次の1次転写開始前に行われ、また、中
間転写体の除電も2次転写終了後で次の1次転写開始前
に行われる。すなわち、両者は同時期に行われるので、
この画像形成装置においては、上記潤滑剤塗布手段を除
電手段として機能させることにより、2次転写終了後で
次の1次転写開始前に行われる2つの工程を一度に行う
ことができる。この結果、画像形成速度をアップさせる
ことも可能となり、上記中間転写体に接触して機能する
手段の中で、上記潤滑剤塗布手段を除電手段として用い
るのが最も適している。
【0034】また、請求項13の発明は、請求項12の
画像形成装置において、上記潤滑剤塗布手段における上
記中間転写体との接触部から該潤滑剤塗布手段のアース
部までの間の抵抗値が108Ω以下となるように、該潤
滑剤塗布手段を構成したことを特徴とするものである。
【0035】この画像形成装置においては、上記潤滑剤
塗布手段における中間転写体と接触する接触部から該潤
滑剤塗布手段のアース部までの間の抵抗値が108Ω以
下となるように構成されているので、中間転写体に保有
された2次転写電荷が該潤滑剤塗布手段内を通ってアー
ス部まで移動可能となり、効率よく除電を行うことがで
きる。尚、除電の確実性を高めるために、上記抵抗値を
107Ω以下とするとより好ましい。
【0036】また、請求項14の発明は、上記潤滑剤塗
布手段が潤滑剤塗布ブラシローラである請求項12又は
13の画像形成装置において、上記潤滑剤塗布ブラシロ
ーラは、上記中間転写体に対して相対速度を有するよう
に構成したことを特徴とするものである。
【0037】この画像形成装置においては、上記潤滑剤
塗布ブラシローラが上記中間転写体に対して相対速度を
有するように構成されているので、相対速度が0である
場合に比べて、上記中間転写体表面に潤滑剤塗布ブラシ
ローラのブラシ部が多く接触する。これにより、このブ
ラシ部の接触本数が中間転写体表面の単位面積当たりに
対して増加し、より効果的に除電を行うことが可能とな
る。
【0038】特に、請求項15の発明は、請求項14の
画像形成装置において、上記潤滑剤塗布ブラシローラを
回転駆動するように構成したことを特徴とするものであ
る。又、この画像形成装置においては、上記潤滑剤塗布
ブラシローラを回転駆動させるとともに、請求項16に
示すように上記中間転写体に対して相対速度をもたせる
ことにした。
【0039】この結果、上記中間転写体表面に潤滑剤塗
布ブラシローラのブラシ部が入れ代わり接触し、異物付
着による除電特性の低下やブラシ部の毛倒れ現象を抑制
することができる。特に、上記潤滑剤塗布ブラシローラ
が上記中間転写体に対して連れ回り方向に回転駆動する
際に、該中間転写体と潤滑剤塗布ブラシローラとが接触
する除電領域における潤滑剤塗布ブラシローラの線速が
上記中間転写体の線速よりも速くなるように構成すれ
ば、除電特性の低下やブラシ部の毛倒れ現象を更に効果
的に抑制することができる。
【0040】また、請求項17の発明は、トナー像を担
持する像担持体を除電する除電手段と、該像担持体をク
リーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装
置であって、上記除電手段として潤滑剤塗布手段を用い
た画像形成装置において、上記潤滑剤塗布手段が、上記
クリーニング手段によってクリーニングされた中間転写
体の表面部位に接触してこれを除電することを特徴とす
るものである。
【0041】この画像形成装置においては、上記クリー
ニング手段によってクリーニングされた中間転写体表面
部位に、上記潤滑剤塗布手段を接触させて、該中間転写
体に潤滑剤を塗布すると同時にこれを除電する構成をと
っている。これにより、上記潤滑剤塗布手段に2次転写
トナー等の異物が付着するのを防止することができる。
この結果、潤滑剤による潤滑特性及び除電特性の低下を
抑制し、また、経時的にみた場合、該潤滑剤塗布手段の
寿命を長くすることもできる。
【0042】また、請求項18の発明は、上記中間転写
体上の2次転写残トナーを除去するクリーニング手段と
を有する請求項17の画像形成装置において、上記潤滑
剤塗布手段を上記中間転写体に接離させる潤滑剤塗布手
段接離機構と、上記クリーニング手段を上記中間転写体
に接離させるクリーニング手段接離機構とを有すること
を特徴とするものである。
【0043】この画像形成装置においては、上記潤滑剤
塗布手段を上記中間転写体に接離させる潤滑剤塗布手段
接離機構と、上記クリーニング手段を上記中間転写体に
接離させるクリーニング手段接離機構とを有する構成で
あるので、該潤滑剤塗布手段とクリーニング手段とを各
々別個に接離させることができる。これにより、例え
ば、上記潤滑剤塗布手段が上記クリーニング手段によっ
てクリーニングされた中間転写体の表面部位に接触し
て、該中間転写体に潤滑剤を塗布しかつこれを除電する
ように制御することが可能となる。特に、請求項19に
示すように上記潤滑剤塗布手段接離機構がクリーニング
手段接離機構としても機能するように構成すれば、構造
を簡素化することができ、装置内部の省スペース化を図
ることができる。
【0044】また、請求項20の発明は、請求項18又
は19の画像形成装置において、上記潤滑剤塗布手段が
上記中間転写体の未クリーニング部位に接触する領域
が、該潤滑剤塗布手段と上記クリーニング手段とを該中
間転写体に同時に接触させるときよりも少なくなる、若
しくは上記領域がなくなるように、上記潤滑剤塗布手段
接離機構及びクリーニング手段接離機構を制御したこと
を特徴とするものである。
【0045】例えば、潤滑剤塗布手段とクリーニング手
段とを同時に中間転写体に接触させた場合、これら手段
間の中間転写体表面には、クリーニングされていない未
クリーニング部位が存在するので、この未クリーニング
部位に潤滑剤塗布手段が接触して潤滑剤を塗布しかつ除
電することになる。そこで、本請求項の画像形成装置に
おいては、上記潤滑剤塗布手段が上記中間転写体の未ク
リーニング部位に接触する領域が、該潤滑剤塗布手段と
上記クリーニング手段とを該中間転写体に同時に接触さ
せるときよりも少なくなる、若しくは上記領域がなくな
るように、上記潤滑剤塗布手段接離機構及びクリーニン
グ手段接離機構を制御することで、少なくとも該潤滑剤
塗布手段とクリーニング手段とが同時に接触するより
も、該潤滑剤塗布手段が未クリーニング部位と接触する
領域を少なくしている。これにより、これら手段を同時
に接触させる場合よりも、上記潤滑剤塗布手段に付着す
る異物の付着量を低減させることができ、潤滑剤の潤滑
特性及び除電特性の低下を抑制し、また該潤滑剤塗布手
段の寿命も長くすることができる。
【0046】また、請求項21の発明は、請求項12乃
至20のいずれか記載の画像形成装置において、上記潤
滑剤塗布手段を、上記中間転写体の表面移動方向におけ
る上記1次転写領域の上流かつ上記2次転写領域の下流
に設けたことを特徴とするものである。
【0047】この画像形成装置においては、上記潤滑剤
塗布手段は、中間転写体の表面移動方向における1次転
写領域の上流かつ2次転写領域の下流に設けられている
ので、該中間転写体における2次転写が完了した部位に
潤滑剤を塗布しかつ除電を行った後、その部位をすぐに
次の1次転写に供することができる。例えば、上記潤滑
剤塗布手段を1次転写領域の下流かつ2次転写領域の上
流に設けた場合、上記中間転写体における2次転写が完
了した部位は、一度1次転写領域を通過してから上記潤
滑剤塗布手段により潤滑剤の塗布及び除電が行われ、再
び1次転写領域に移動し1次転写が行われる。この場
合、上記中間転写体は、2次転写後、1周期以上移動す
ることになる。これに対して、本請求項の画像形成装置
においては、2次転写後、潤滑剤を塗布しかつ除電を行
い、すぐに次の1次転写工程を行うことができるので、
画像形成速度のアップを図ることが可能となる。
【0048】特に、請求項22の発明は、請求項12乃
至21のいずれか記載の画像形成装置において、上記潤
滑剤塗布手段を、上記中間転写体の表面移動方向におけ
る上記1次転写領域の上流かつ上記クリーニング手段の
下流に設けたことを特徴とするものである。
【0049】この画像形成装置においては、中間転写体
の表面移動方向における1次転写領域の上流かつ上記ク
リーニング手段の下流に、上記潤滑剤塗布手段が設けら
れているので、該中間転写体をクリーニングした表面に
該潤滑剤塗布手段を接触させて、潤滑剤の塗布及び除電
を行うことが可能である上、これら中間転写体への潤滑
剤の塗布及び除電を、クリーニングしてから次の1次転
写領域に達する前に行うことができる。従って、2次転
写後に、上記中間転写体を1周期も移動させずに、次の
1次転写工程に供することができ、画像形成速度のアッ
プを図ることができる。
【0050】また、上記目的を達成するために、請求項
23の発明は、中間転写体上に形成されたトナー像を転
写材上に転写した後、該中間転写体を除電する除電方法
において、上記中間転写体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗
布手段を用いて、該中間転写体を除電することを特徴と
するものである。
【0051】これは、潤滑剤塗布手段を用いて中間転写
体を除電することができるため、別個に除電器を設ける
必要がなく、既存の画像形成装置において実施すること
が可能な除電方法である。
【0052】また、上記目的を達成するために、請求項
24の発明は、中間転写体と、像担持体とが対向し接触
する1次転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写
体に電荷を付与することで1次転写電界を形成し、該像
担持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に1次
転写し、この1次転写されたトナー像を該中間転写体と
転写材とが対向し接触する2次転写領域で該転写材上に
2次転写し、除電手段を用いて該中間転写体に接触して
これを除電する画像形成装置において、上記除電手段が
上記中間転写体に接触する部分と、該部分から最も近く
で該中間転写体に接触した部材のアース部との間の抵抗
値を、108Ω以下となるように構成したことを特徴と
するものである。
【0053】この画像形成装置は、体積抵抗率が1012
Ωcm以下である中間転写体を使用しているため、除電手
段を構成する除電部材が上記中間転写体に接触する部分
と、該部分から最も近くで該中間転写体に接触しかつ電
位が0Vであるアース部との間の抵抗値を108Ω以
下、好ましくは107Ω以下となるように構成されてい
る。従って、中間転写体に保有された残留電荷が上記手
段に流出することが可能となり、確実かつ効率よく除電
を行うことができる。このアース部は、通常、上記中間
転写体に接触した手段を本体ケーシングに接続すること
で形成される。
【0054】また、この画像形成装置においては、除電
手段に除電バイアスを印加しなくても、上記中間転写体
を安定して除電することができる。従って、この画像形
成装置は、除電バイアスを印加するための電源を必要と
しないので、コストの低減を図ることができる。
【0055】また、上記目的を達成するために、請求項
25の発明は、中間転写体と、像担持体とが対向し接触
する1次転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写
体に電荷を付与することで1次転写電界を形成し、該像
担持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に1次
転写し、この1次転写されたトナー像を該中間転写体と
転写材とが対向し接触する2次転写領域で、該転写材上
に2次転写し、除電手段を用いて該中間転写体に接触し
てこれを除電する画像形成装置において、上記除電手段
に、直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交流の
バイアスを印加し、該除電部材と上記中間転写体とが接
触する部分の裏面に接触するように、アース部材を設け
たことを特徴とするものである。
【0056】中間転写体として体積抵抗率が1011〜1
14Ωcm、特に1013〜1014Ωcmのものを使用した場
合、1次転写後の転写チリを抑制することができ、画質
の向上を図ることができる。しかし、一方で2次転写後
における中間転写体に残留電位が存在するので除電手段
を設ける必要があるが、中間転写体自体が高抵抗である
ため、該除電手段が接触式、非接触式を問わず、高い除
電バイアスを必要とする。また、上記除電部材に除電バ
イアスを印加して電界を形成した場合、この電界は中間
転写体内に発散するため、除電後における中間転写体の
電位が不安定となる。
【0057】以上の問題に鑑み、本請求項の画像形成装
置においては、除電バイアスが印可された除電手段と中
間転写体とが接触する部分の裏面に接触するように、ア
ース部材を設けている。これにより、上記除電手段によ
る電界が中間転写体内に発散せずに該除電手段とアース
部材との間に集中するため、体積抵抗率が1011〜10
14Ωcmの中間転写体を使用した場合であっても、従来よ
り低い除電バイアスで効率よく除電を行うことができ、
かつ、電界方向がほぼ一定となるため除電後の中間転写
体の電位も安定する。
【0058】特に、請求項26の発明は、請求項25の
画像形成装置において、上記アース部材が上記中間転写
体に接触する部分と、上記除電手段のアース部との間の
抵抗値を、108Ω以下となるように構成したことを特
徴とするものである。
【0059】この画像形成装置においては、上記アース
部材が上記中間転写体に接触する部分と上記除電手段と
の間の抵抗値を、108Ω以下、好ましくは107Ω以下
となるように構成したので、中間転写体に保有された残
留電荷が該中間転写体内を移動可能となり、上記中間転
写体の表面だけでなく内部の電荷も上記除電手段に流れ
込み、効率よく除電を行うことができる。
【0060】また、請求項27の発明は、上記中間転写
体が、複数の支持手段に張架される無端ベルトからなる
中間転写ベルトである請求項25又は26の画像形成装
置において、上記アース部材を、中間転写ベルトを支持
する支持ローラで構成したことを特徴とするものであ
る。
【0061】この画像形成装置においては、中間転写体
として中間転写ベルトを使用し、上記アース部材として
該中間転写ベルトを張架する支持ローラを用いているた
め、既存の部材を用いて、効率よく除電を行うことがで
きる。これにより、装置内部の省スペース化を図ること
ができる上、別個にアース部材を設ける必要がないので
コストの低減を図ることができる。
【0062】特に、請求項28の発明のように、上記中
間転写ベルトを張架する支持ローラとして、上記中間転
写ベルトをクリーニングするクリーニング手段と対向す
るクリーニング対向ローラを用いると、装置設計上有益
である。また、請求項29の発明のように、請求項27
又は28の画像形成装置において、上記支持ローラが、
上記中間転写ベルトを駆動する駆動ローラとしても機能
するように構成すれば、装置設計上有益である。
【0063】また、請求項30の発明は、請求項27、
28又は29の画像形成装置において、上記支持ローラ
における上記中間転写ベルトとの接触部から該支持ロー
ラのアース部までの間の抵抗値が108Ω以下となるよ
うに、該支持ローラを構成したことを特徴とするもので
ある。
【0064】この画像形成装置においては、上記支持ロ
ーラと上記中間転写ベルトとが接触する部分と該支持ロ
ーラのアース部との間の抵抗値を108Ω以下、好まし
くは107Ω以下となるように構成したので、中間転写
体に保有された2次転写電荷が該支持ローラ内に移動可
能となり、効率よく除電を行うことができる。
【0065】請求項31の発明は、中間転写体と像担持
体とが対向し接触する1次転写領域に、電荷付与手段に
よって該中間転写体に電荷を付与することで1次転写電
界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該中
間転写体上に1次転写し、この1次転写されたトナー像
を該中間転写体と転写材とが対向し接触する2次転写領
域で、該転写材上に2次転写し、除電手段を用いて該中
間転写体に接触してこれを除電する画像形成装置におい
て、上記除電手段が、導電性繊維をロール状に形成して
なる除電ブラシローラであり、該除電ブラシローラを該
中間転写体に接触して、該中間転写体を除電することを
特徴とするものである。
【0066】この画像形成装置においては、中間転写体
を除電する除電手段を、導電性繊維をロール状に形成し
てなる除電ブラシローラで構成している。接触式除電手
段として、除電特性、耐久性等に優れた除電ブラシロー
ラを使用することは非常に有益である。特に、請求項3
2の発明のように、上記除電ブラシローラにおける上記
中間転写ベルトとの接触部から該除電ブラシローラのア
ース部までの間の抵抗値が108以下、好ましくは107
以下となるように、該除電ブラシローラを構成すれば、
中間転写体に保有された2次転写電荷が該除電ブラシロ
ーラ内に移動可能となり、効率よく除電を行うことがで
きる。
【0067】また、請求項33の発明は、請求項31又
は32の画像形成装置において、上記除電ブラシローラ
が、上記中間転写体に対して相対速度を有するように構
成したことを特徴とするものである。
【0068】この画像形成装置においては、上記除電ブ
ラシローラが上記中間転写体に対して相対速度を有する
ように構成されているので、相対速度が0である場合に
比べて、上記中間転写体表面に除電ブラシローラのブラ
シ部が多く接触する。これにより、このブラシ部の中間
転写体表面における単位面積当たりの接触本数が増加
し、より効果的に除電を行うことが可能となる。
【0069】特に、請求項34の発明のように、上記除
電ブラシローラを回転駆動するように構成して、該除電
ブラシローラを上記中間転写体に対して相対速度をもた
せるようにすれば、上記中間転写体表面に除電ブラシロ
ーラのブラシ部が入れ代わり接触するので、経時的にみ
た場合、異物付着による除電特性の低下やブラシ部の毛
倒れ現象を抑制することができる。
【0070】また、請求項35の発明のように、上記除
電ブラシローラが上記中間転写体に対して連れ回り方向
に回転駆動する際に、該中間転写体と除電ブラシローラ
とが接触する除電領域における除電ブラシローラの線速
が上記中間転写体の線速よりも速くなるように構成すれ
ば、除電特性の低下やブラシ部の毛倒れ現象を更に効果
的に抑制することができる。
【0071】請求項36の発明は、請求項31乃至35
に記載のいずれかの画像形成装置において、上記除電ブ
ラシローラの植毛密度を、2万本/inch2以上としたこ
とを特徴とするものである。
【0072】この画像形成装置においては、上記除電ブ
ラシローラの植毛密度を、2万本/inch2以上とするこ
とで、中間転写体表面における単位面積当たりのブラシ
部の接触本数を増加させることができる。これにより、
除電後の中間転写体における除電ムラを効果的に抑制す
ることができる。
【0073】また、請求項37の発明は、請求項31乃
至36に記載のいずれかの画像形成装置において、上記
除電ブラシローラをロール状に形成するときの導電性繊
維間の隙間を2mm以下としたことを特徴とするものであ
る。
【0074】この画像形成装置においては、上記除電ブ
ラシローラをロール状に形成するときの導電性繊維間の
隙間を2mm以下とすることで、除電ブラシローラの軸方
向におけるブラシ密度をほぼ均一化することができるの
で、除電後の中間転写体における除電ムラを効果的に抑
制することができる。
【0075】請求項38の発明は、中間転写体と像担持
体とが対向し接触する1次転写領域に、電荷付与手段に
よって該中間転写体に電荷を付与することで1次転写電
界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該中
間転写体上に1次転写し、この1次転写されたトナー像
を該中間転写体と転写材とが対向し接触する2次転写領
域で該転写材上に2次転写する画像形成装置であって、
上記中間転写体に接触してこれを除電する除電手段と、
該中間転写体上の2次転写残トナーを除去するクリーニ
ング手段とを有する画像形成装置において、上記除電手
段が、上記クリーニング手段によってクリーニングされ
た中間転写体の表面部位に接触してこれを除電すること
を特徴とするものである。
【0076】この画像形成装置においては、中間転写体
上の2次転写残トナーを除去するクリーニング手段を設
け、除電手段が、該クリーニング手段によってクリーニ
ングされた中間転写体表面部位に接触してこれを除電す
る構成をとっている。これにより、上記除電手段に2次
転写トナー等の異物が付着するのを防止することができ
る。この結果、上記除電手段の除電特性の低下を抑制
し、また該除電手段の寿命を長くすることができる。
【0077】また、請求項39の発明は、中間転写体と
像担持体とが対向し接触する1次転写領域に、電荷付与
手段によって該中間転写体に電荷を付与することで1次
転写電界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像
を該中間転写体上に1次転写し、この1次転写されたト
ナー像を該中間転写体と転写材とが対向し接触する2次
転写領域で、該転写材上に2次転写する画像形成装置で
あって、上記中間転写体に接触してこれを除電する除電
手段と、該中間転写体上の2次転写残トナーを除去する
クリーニング手段とを有する画像形成装置において、上
記除電手段を上記中間転写体に接離させる除電手段接離
機構と、上記クリーニング手段を上記中間転写体に接離
させるクリーニング手段接離機構とを有することを特徴
とするものである。
【0078】この画像形成装置においては、上記除電手
段を上記中間転写体に接離させる除電手段接離機構と、
上記クリーニング手段を上記中間転写体に接離させるク
リーニング手段接離機構とを有する構成であるので、該
除電手段とクリーニング手段とを各々別個に接離させる
ことができる。これにより、例えば、上記除電手段が上
記クリーニング手段によってクリーニングされた中間転
写体の表面部位に接触してこれを除電するように制御す
ることが可能となる。特に、請求項40の発明のよう
に、上記除電手段接離機構がクリーニング手段接離機構
としても機能するように構成すれば、構造を簡素化する
ことができ、装置内部の省スペース化を図ることができ
る。
【0079】また、請求項41の発明は、請求項39又
は40の画像形成装置において、上記除電手段が上記中
間転写体の未クリーニング部位に接触する領域が、該除
電手段と上記クリーニング手段とを該中間転写体に同時
に接触させるときよりも少なくなる、若しくは上記領域
がなくなるように、上記除電手段接離機構及びクリーニ
ング手段接離機構を制御したことを特徴とするものであ
る。
【0080】除電手段とクリーニング手段とを同時に中
間転写体に接触させたとき、中間転写体の表面において
は、これら手段間にクリーニングされていない未クリー
ニング部位が存在し、この未クリーニング部位が除電手
段により除電されることになる。そこで、この画像形成
装置においては、上記除電手段が上記中間転写体の未ク
リーニング部位に接触する領域が、該除電手段と上記ク
リーニング手段とを該中間転写体に同時に接触させると
きよりも少なくなる、若しくは上記領域がなくなるよう
に、上記除電手段接離機構及びクリーニング手段接離機
構を制御することで、少なくとも該除電手段とクリーニ
ング手段とが同時に接触するよりも、該除電手段が未ク
リーニング部位と接触する領域を少なくしている。これ
により、これら手段を同時に接触させる場合よりも、除
電手段に付着する異物の付着量を低減させることがで
き、上記除電手段の除電特性の低下を抑制し、また該除
電手段の寿命を長くすることができる。
【0081】また、請求項42の発明は、請求項38、
39、40又は41の画像形成装置において、上記除電
手段に、直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交
流のバイアスを印加して、上記中間転写体を除電するこ
とを特徴とするものである。
【0082】この画像形成装置においては、上記除電手
段に、直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交流
のバイアスを印加して、中間転写体の除電を行う構成で
あるので、画像形成速度のスピードアップを図るために
中間転写体の表面移動速度を高速化した場合でも、該中
間転写体を安定して除電することが可能となる。
【0083】また、上記目的を達成するために、請求項
43の発明は、トナー像を担持する像担持体を除電する
除電手段と、該像担持体をクリーニングするクリーニン
グ手段とを有する画像形成装置であって、上記クリーニ
ング手段が上記除電手段としても機能する画像形成装置
において、上記クリーニング手段における上記像担持体
との接触部から該クリーニング手段のアース部までの間
の抵抗値が108Ω以下となるように、該クリーニング
手段を構成したことを特徴とするものである。
【0084】この画像形成装置においては、上記クリー
ニング手段における像担持体と接触する接触部から該ク
リーニング手段のアース部までの間の抵抗値が108Ω
以下となるように構成されているので、中間転写体に保
有された2次転写電荷が該クリーニング手段内を通って
アース部まで移動可能となり、効率よく除電を行うこと
ができる。尚、除電の確実性を高めるために、上記抵抗
値を107Ω以下とするとより好ましい。
【0085】また、上記目的を達成するために、請求項
44乃至48の発明は、トナー像を担持する像担持体を
クリーニングするクリーニング手段を有する画像形成装
置において、上記クリーニング手段に、上記像担持体上
に残留した転写残トナーと反発する極性のバイアスを印
加したことを特徴とするものである。
【0086】通常の転写工程を経た像担持体に担持され
搬送されてきた転写残トナーは、その量が少ないため、
従来のクリーニング部材でも十分に除去され得る。しか
し、例えば、転写材のジャムが発生し、上記像担持体上
にトナー像がそのまま残存した場合、非常に多量の転写
残トナーをクリーニング部材で除去しなければならな
い。これは、特にフルカラー画像形成装置において顕著
である。この場合、上記クリーニング部材と像担持体と
の間に形成されるクリーニング領域には、該クリーニン
グ部材のクリーニング能力を越えた量の転写残トナーが
入り込むことになる。従って、上記像担持体上の転写残
トナーを完全に除去することができずに、次の画像形成
工程に移行して、悪影響を及ぼすおそれがある。
【0087】そこで、請求項44の画像形成装置におい
ては、上記像担持体上の転写残トナーが上記クリーニン
グ手段に接触する前の領域で、該転写残トナーを電気的
又は磁気的に除去する。これにより、上記クリーニング
領域に入り込む転写残トナーの量を減少させ、クリーニ
ング性能の維持を図っている。具体的には、上記クリー
ニング手段に接触する前に、転写残トナーが上記クリー
ニング領域から離れる方向に向かって電界や磁界を形成
し、転写残トナーの一部を上記クリーニング領域から除
去する。そして、残りの転写残トナーは、従来通り、上
記クリーニング手段によって除去する。このように、ク
リーニング手段によって除去される転写残トナーの量を
事前に減少させてからクリーニングを行うことで、多量
の転写残トナーをクリーニングする場合であっても、該
転写残トナーを完全に除去することが可能となる。
【0088】特に、請求項45の発明は、請求項44の
画像形成装置において、上記クリーニング手段に、上記
像担持体上に残留した転写残トナーと反発する極性のバ
イアスを印加したことを特徴とするものである。
【0089】この画像形成装置においては、上記クリー
ニング手段に、上記像担持体上に残留した転写残トナー
と反発する極性のバイアスを印加することで、上記クリ
ーニング領域に入り込む転写残トナーの量を減少させ、
クリーニング性能の維持を図っている。具体的には、上
記クリーニング手段に接触する前に、該クリーニング手
段に印加された転写残トナーと反発する極性のバイアス
によって、転写残トナーの一部を上記クリーニング領域
から弾き飛ばす。この構成であれば、別個に電界形成手
段又は磁界形成手段を設ける必要がないため、構造を簡
素化することができ、コストの低減を図ることもでき
る。
【0090】また、請求項46の発明は、請求項44又
は45の画像形成装置において、上記クリーニング手段
が接触する上記像担持体の裏面に、該裏面に接触するよ
うにクリーニング対向手段を設け、該クリーニング対向
手段にバイアスを印加し、上記像担持体上に残留した転
写残トナーを該像担持体から離れさせる電界を該像担持
体上に形成したことを特徴とするものである。
【0091】この画像形成装置においては、上記クリー
ニング対向手段にバイアスを印加し、上記像担持体上に
残留した転写残トナーを該像担持体から離れさせる電界
を該像担持体上に形成することで、上記クリーニング手
段に接触する転写残トナーの量を減少させ、クリーニン
グ性能の維持を図っている。具体的には、上記クリーニ
ング手段に接触する前に、上記クリーニング対向手段に
より形成された電界によって、転写残トナーの一部をク
リーニング領域から弾き飛ばす。そして、残りの一部
は、従来通り、上記クリーニング手段によって除去す
る。このように、クリーニング手段によって除去される
転写残トナーの量を事前に減少させてからクリーニング
を行うことで、多量の転写残トナーをクリーニングする
場合であっても、該転写残トナーを完全に除去すること
が可能となる。特に、上記クリーニング手段として請求
項45に記載のものを用いれば、クリーニング手段に接
触する前の転写残トナーの量を更に効果的に減少させる
ことができ、更にクリーニング特性も向上する。
【0092】請求項47の発明は、トナー像を担持する
像担持体に接触してこれをクリーニングするクリーニン
グ手段を有するクリーニング装置において、上記クリー
ニング手段に、上記像担持体上に残留した転写残トナー
と反発する極性のバイアスを印加したことを特徴とする
ものである。
【0093】このクリーニング装置においては、クリー
ニング手段に、上記像担持体上に残留した転写残トナー
と反発する極性のバイアスを印加することで、該クリー
ニング手段に接触する転写残トナーの量を減少させるこ
とができる。これにより、多量の転写残トナーをクリー
ニングする場合であっても、クリーニング性能の維持す
ることができ、該転写残トナーを完全に除去することが
可能となる。
【0094】請求項48の発明は、上記クリーニング部
材がクリーニングブレードである画像形成装置におい
て、上記クリーニングブレードにおける像担持体表面移
動方向上流側に位置する面に、上記像担持体上に残留し
た転写残トナーと反発する極性のバイアスを印加した部
材を設けたことを特徴とするものである。
【0095】この画像形成装置においては、除電機能を
有するクリーニングブレードにおける像担持体表面移動
方向上流側に位置する面に、上記像担持体上に残留した
転写残トナーと反発する極性のバイアスを印加した部材
が設けられている。このクリーニングブレードにおいて
は、上記像担持体に接触してこれをクリーニングすると
同時に除電も行うことができる。更に、上記クリーニン
グブレードに接触する転写残トナーの量を減少させてか
らクリーニングを行うことができるので、多量の転写残
トナーをクリーニングする場合であっても、クリーニン
グ性能の維持することができ、該転写残トナーを完全に
除去することが可能となる。尚、除電機能を有するクリ
ーニングブレードと、転写残トナーと反発する極性のバ
イアスを印加した部材とには、通常、逆極性のバイアス
が印加されることになるので、これらの部材間を絶縁す
るように構成することが望ましい。
【0096】請求項49の発明は、上記クリーニング手
段がクリーニングブレードであるクリーニング装置にお
いて、上記クリーニングブレードにおける像担持体の表
面移動方向上流側に位置する面に、上記像担持体上に残
留した転写残トナーと反発する極性のバイアスを印加す
る部材を設けたことを特徴とするものである。
【0097】このクリーニング装置においては、除電機
能を有するクリーニングブレードにおける像担持体表面
移動方向上流側に位置する面に、上記像担持体上に残留
した転写残トナーと反発する極性のバイアスを印加する
手段を設けることで、除電機能を有するクリーニングブ
レードのクリーニング性能の維持を図ることが可能とな
る。
【0098】請求項50の発明は、トナー像を担持する
像担持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写した
後、クリーニング手段を用いて該像担持体を適宜クリー
ニングするクリーニング方法において、上記像担持体上
の転写残トナーが上記クリーニング手段に接触する前方
の領域に、該領域から該転写残トナーを除去するように
電界又は磁界を形成し、該クリーニング部材に接触する
前に該転写残トナーを除去することを特徴とすることを
特徴とするものである。
【0099】このクリーニング方法においては、上記像
担持体上の転写残トナーが上記クリーニング手段に接触
する前方の領域に、該領域から該転写残トナーを除去す
るように電界又は磁界を形成することで、該クリーニン
グ部材に接触する前に該転写残トナーを除去し、残りの
転写残トナーを上記クリーニングブレードで除去する。
この方法により、多量の転写残トナーをクリーニングす
る場合であっても、クリーニング性能を維持でき、該転
写残トナーを完全に除去することが可能となる。
【0100】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕以下、本発明を画
像形成装置であるフルカラー電子写真複写機(以下、複
写機という。)に適用した一実施形態(以下、本実施形
態を「実施形態1」という。)について説明する。図1
は、実施形態1に係る複写機の概略構成を示す断面図で
あり、図2は、同複写機における像担持体としての感光
体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図である。この複
写機は、カラー画像読み取り装置1(以下、スキャナ部
1という。)とカラー画像記録装置2(以下、プリンタ
部2という。)とから構成されている。
【0101】まず、上記複写機におけるスキャナ部1の
構成及び動作について説明する。このスキャナ部1にお
いては、コンタクトガラス上に載せられた原稿3の画像
を、照明ランプ4、ミラー群(5a,5b,5c)及び
レンズ6を介してカラーセンサ7に結像し、該原稿のカ
ラー画像情報を、例えばBlue(以下、Bと記
す。)、Green(同、G)、Red(同、R)の色
分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。上
記カラーセンサ7は、B、G、Rの色分解手段とCCD
のような光電変換素子とから構成され、3色同時読み取
りを行うことができる。このスキャナ部1で得たB、
G、Rの各画像信号は、その強度レベルに基づいて、図
示しない画像処理部で色変換処理が行われる。この色変
換処理によって、Black(以下、Bkと記す)、C
yan(同、C)、Magenta(同、M)、Yel
low(同、Y)のカラー画像データが得られる。具体
的には、上記スキャナ部1の照明・ミラー光学系が、プ
リンタ部2に連動するスタート信号を受けて図1におけ
る矢印Aの方向に原稿走査し、カラー画像データを得
る。本実施形態においては、上記照明・ミラー光学系に
おける1回の原稿走査につき、1色の画像データを得る
ように構成されているので、Bk、C、M、Yの4色の
カラー画像データを得るためには、上記原稿走査を合計
4回繰り返すことになる。
【0102】次に、本実施形態に係る複写機のプリンタ
部2の構成及び動作について説明する。このプリンタ部
2には、露光手段としての書込光学ユニット8と、像担
持体としての感光体ドラム10とが設けられている。上
記書込光学ユニット8は、上述したスキャナ部1からの
カラー画像データを光信号に変換して、均一に負極性に
帯電された感光体ドラム10に原稿画像に対応したネガ
潜像を形成する。この書込光学ユニット8としては、例
えば、半導体レーザ8aと、これの発光及び駆動を制御
する図示しない発光駆動制御部と、ポリゴンミラー8b
と、これを回転駆動する回転駆動モータ8cと、fθレ
ンズ8dと、反射ミラー8eとから構成されたものを使
用することができる。また、上記感光体ドラム10は、
図1における矢印Bの方向すなわち反時計回りに回転駆
動する。
【0103】上記感光体ドラム10の周囲には、クリー
ニング手段としての感光体クリーニングユニット11
と、除電手段としての除電ランプ12と、帯電手段とし
ての帯電器である帯電チャージャ13と、電位検知手段
としての電位センサ14と、現像手段としてのBk現像
器15、C現像器16、M現像器17及びY現像器18
と、現像濃度検知手段としての現像濃度パターン検知器
19と、中間転写装置としての中間転写ユニット20と
が配設されている。
【0104】上記感光体クリーニングユニット11は、
除電手段としてのクリーニング前除電器11aと、クリ
ーニング部材としてのファーブラシ11b及び感光体ク
リーニングブレード11cとを有し、1次転写後の感光
体ドラム10の表面をクリーニングする。
【0105】上記の各現像器は、現像剤の汲み上げ及び
撹拌を行う攪拌手段としての現像パドル(15b,16
b,17b,18b)と、該現像剤のトナー濃度を検知
するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ
(15c,16c,17c,18c)と、該現像剤で形
成される穂を上記感光体ドラム10の表面に接触させる
現像剤担持体としての現像スリーブ(15a,16a,
17a,18a)とをそれぞれ有している。また、これ
ら4つの現像器に収容されている現像剤は、2成分現像
剤を使用し、該現像剤中のトナーは負極性に帯電されて
いる。これら4つの現像器は、複写機が待機状態にある
とき、それぞれの現像スリーブ上の現像剤を穂切りして
不動作状態となる。
【0106】また、上記中間転写ユニット20は、中間
転写体としての中間転写ベルト21を、電荷付与手段と
しての1次転写バイアスローラ22と、これに接続した
電源としての1次転写電源28と、1次転写前除電手段
としてのアースローラ23と、ベルト駆動手段としての
駆動ローラ24と、従動ローラ25とに張架した構成を
とる。上記駆動ローラ24は、駆動モータ24aに接続
しており、これにより上記中間転写ベルト21の駆動が
制御されている。
【0107】上記中間転写ベルト21は、表面層、中間
層及びベース層からなる多層構造に構成されており、上
記感光体ドラム10に接触する外周面側に表面層が位置
し、内周面側にベース層が位置するように配置される。
また、上記中間層とベース層との間には、両層を接着す
るための接着層が介在している。この中間転写ベルト2
1は、JISK6911に記載されている測定方法によ
る体積抵抗率ρvが、107〜1014Ωcm、好ましくは1
12〜1014Ωcm、より好ましくは1013Ωcmとなるよ
うに形成する。尚、体積抵抗率ρvが1014Ωcm以上の
ものを利用することも可能であるが、耐久性等の面から
中間転写ベルトとしては適さない。
【0108】上記中間転写ベルト21の周囲には、除電
手段としての接触式除電器50と、クリーニング手段と
してのベルトクリーニングユニット29と、転写手段と
しての転写ユニット30とが配設されている。このベル
トクリーニングユニット29には、クリーニング部材と
してのブラシローラ29a及びゴムブレード29bと、
ベルトクリーニング用接離機構29cとを有する。この
ベルトクリーニング用接離機構29cによって、上記ベ
ルトクリーニングユニット29と上記中間転写ベルト2
1との接離が可能となっている。また、上記転写ユニッ
ト30は、上記中間転写ユニット20の駆動ローラ24
に対向する2次転写バイアスローラ31と、転写クリー
ニングブレード32と、転写用接離機構33とを有す
る。この転写用接離機構33によって、上記転写ユニッ
ト30と上記中間転写ベルト21との接離が可能となっ
ている。
【0109】また、上記中間転写ベルト21を張架する
1次転写バイアスローラ22は、該中間転写ベルトと上
記感光体ドラム10とが接触して形成されるニップ部か
らなる1次転写領域に対して、該中間転写ベルトの表面
移動方向すなわちベルト回転方向の下流側に配置されて
いる。この1次転写バイアスローラには、上記1次転写
電源28によって所定の1次転写バイアスが印加され
る。また、上記ニップ部に対してベルト回転方向上流側
には、接地されたアースローラ23が配置されている。
これら1次転写バイアスローラ22及びアースローラ2
3によって、上記中間転写ベルト21は上記感光体ドラ
ム10に押しつけられ、上記ニップ部が形成されてい
る。
【0110】また、上記プリンタ部2には、更に、上記
転写ユニット30の2次転写バイアスローラ31と上記
中間転写ユニット20の駆動ローラ24との間に形成さ
れる2次転写領域に転写材としての転写紙100を送り
込む給紙ローラ41と、レジストローラ42と、各種サ
イズの転写紙100を収納する転写紙カセット(43
a,43b,43c)と、OHP用紙や厚紙などを使用
するための手差し給紙トレイ40と、紙搬送ユニット4
4と、定着手段としての定着器45と、コピートレイ4
6とを有している。
【0111】次に、現像の順序をBk、C、M、Yの順
とした場合における上記複写機の動作について説明す
る。尚、この画像形成の順序は、これに限定されるもの
ではない。コピー動作が開始されると、まずBk工程が
開始し、上記スキャナ部1において原稿のカラー画像情
報が読み取られ、この画像情報から得られたBk画像デ
ータに基づいて、上記プリンタ部2における書込光学ユ
ニット8のレーザ光によって感光体ドラム10上にBk
潜像が形成される。このBk潜像は、上記Bk現像器1
5によってBkトナーを付着され、Bkトナー像を形成
することで現像される。このとき、Bk潜像の現像を確
実に行うため、上記Bk現像器15の現像スリーブ15
aを、このBk潜像の先端部分が該Bk現像器の現像位
置に到達する前に、予め回転させておく。これにより、
Bk潜像の先端部分が上記現像位置に達したときには、
現像剤が穂立ち状態となっているので、Bk潜像全体を
確実に現像することができる。また、上記Bk現像器1
5では、Bk潜像の後端部分が上記現像位置を通過した
時点で、速やかに現像スリーブ15a上に形成された現
像剤の穂切りが行われる。これにより、このBk現像器
15は不作動状態となる。このとき、少なくとも次に現
像されるC潜像の先端部分がBk現像器15の現像位置
に到達する前に、完全に不作動状態となるようにする。
尚、上記現像剤の穂切りは、上記現像スリーブ15a
を、現像動作中の回転方向と逆方向に切替えることで行
うことができる。このようにBk現像器15により感光
体ドラム10上に形成されたBkトナー像は、該感光体
ドラムと等速駆動する中間転写ベルト21の表面に1次
転写され、これでBk工程が終了する。
【0112】上記Bkトナー像の1次転写と並行して、
上記感光体ドラム10側では次のC工程が開始される。
すなわち、所定のタイミングで再び原稿のカラー画像情
報を読み取り、この画像情報から得られたC画像データ
に基づいて、レーザ光により感光体ドラム10上にC潜
像を形成し、C現像器16によってCトナー像を形成す
る。このC現像器16における現像スリーブ16aの回
転は、該C現像器の現像位置に、上記Bk潜像後端部分
が通過した後かつC潜像の先端部分が到達する前に、開
始される。そして、C潜像の後端部分が通過した時点
で、上述したBk現像器15の場合と同様に、現像スリ
ーブ16aに形成された現像剤の穂切りが行われ、上記
C現像器16は不作動状態となる。このとき、やはり次
のM潜像の先端部分が到達する前に完全に不作動状態と
なるようにする。このように現像されて感光体ドラム1
0上に形成されたCトナー像は、上記中間転写ベルト2
1におけるBkトナー像を転写された画像面に位置合わ
せして1次転写される。
【0113】以後、M工程及びY工程においても、上述
したC工程と同様に、それぞれの画像データに基づい
て、潜像形成、現像、1次転写を行う。このようにし
て、中間転写ベルト21上における同一の画像面に、上
記感光体ドラム10上に順次形成されるBk、C、M、
Yの各トナー像を1次転写することで、該中間転写ベル
ト上には、これら4色が重なり合ったトナー像が形成さ
れる。
【0114】ここで、上記中間転写ベルト21の動作に
ついて説明する。上述したBk、C、M、Yの各トナー
像がそれぞれ1次転写される間、例えば1色目のBkト
ナー像の1次転写が終了してから2色目のCトナー像の
1次転写が開始されるまでの間の中間転写ベルト21の
駆動方式には、一定速往動方式、スキップ往動方式、往
復動(クイックリターン)方式などが利用される。尚、
この例示した3つの駆動方式の中から1つを選択しても
よいが、コピー速度のスピードアップを図りたい場合に
は、駆動方式をコピーサイズに応じて選択できるように
構成したり、複数の駆動方式を効率的に組み合わせるよ
うに構成することも可能である。
【0115】尚、例示した駆動方式について簡単に説明
すると、上記一定往動方式は、中間転写ベルトを一方向
に低速で往動させながら1次転写を行う駆動方式であ
る。また、上記スキップ往動方式は、上記一定往動方式
と同様に一方向に往動するものであるが、中間転写ベル
ト上に1次転写した後に該中間転写ベルトを感光体ドラ
ムから離間して、その往動方向に高速スキップし、次の
1次転写のスタート位置に戻って次の1次転写を行う動
作を繰り返す駆動方式である。また、上記往復動(クイ
ックリターン)方式は、上記スキップ往動方式と異な
り、中間転写ベルト上に1次転写し、該中間転写ベルト
を感光体ドラムから離間した後、逆方向に高速リターン
し、次の1次転写のスタート位置に戻って次の1次転写
を行うという動作を繰り返す駆動方式である。
【0116】また、上記中間転写ベルト21上にトナー
像が形成されるまでの間、具体的には1色目のBkトナ
ー像を1次転写した後から4色目のYトナー像の1次転
写が終了するまでの間は、上記除電ブラシ51、ベルト
クリーニングユニット29及び転写ユニット30を、そ
れぞれの接離機構によって上記中間転写ベルト21から
離間させておく。
【0117】以上のようにして中間転写ベルト21上に
1次転写されたトナー像は、転写紙100上に2次転写
するため、上記2次転写領域に送られる。このとき、上
記転写ユニット30の2次転写バイアスローラ31は、
通常、上記トナー像が転写紙100に転写されるタイミ
ングで、上記転写用接離機構33によって上記中間転写
ベルト21に押圧される。その後、この2次転写バイア
スローラ31には図示しない2次転写電源によって所定
の2次転写バイアスが印加され、上記2次転写領域に2
次転写電界を形成する。これにより、上記中間転写ベル
ト21上のトナー像は上記転写紙100上に転写され
る。尚、この転写紙100は、図示しない操作パネルで
指定されたサイズの転写紙カセット(43a,43b,
43c)からレジストローラ42方向に搬送され、上記
2次転写領域に給紙される。この転写紙100の給紙の
際、該転写紙は、上記レジストローラ42によって上記
中間転写ベルト21上のトナー像の先端部が2次転写領
域に到達するタイミングに合わせて該2次転写領域に給
紙される。
【0118】上述のようにして、上記中間転写ベルト2
1上に4色が重なり合って形成されたトナー像が一括転
写された転写紙100は、その後、紙搬送ユニット44
によって定着器45に搬送される。この定着器45で
は、上記転写紙100上の未定着トナー像を所定温度に
制御された定着ローラ45aと加圧ローラ45bとから
なる定着ローラ対の間で溶融し、該未定着トナー像の定
着を行う。そして、この転写紙100はコピートレイ4
6に搬出され、スタックされる。
【0119】尚、1次転写後の感光体ドラム10は、そ
の表面を上記感光体クリーニングユニット11によって
クリーニングされ、上記除電ランプ12によって均一に
除電される。また、2次転写後の中間転写ベルト21
は、ベルトクリーニングユニット29がベルトクリーニ
ング用接離機構29cによって該中間転写ベルトに押圧
されることで、その表面がクリーニングされる。
【0120】また、リピートコピーを行う場合、上記ス
キャナ部1においては、1枚目における4色目のY工程
に引き続き、所定のタイミングで2枚目における1色目
のBk工程に進み、プリンタ部2において感光体ドラム
10への潜像形成を行う。一方、中間転写ベルト21に
おいては、1枚目のトナー像の2次転写に引き続き、上
記ベルトクリーニングユニット29によってクリーニン
グされた領域に、2枚目における1色目のBkトナー像
が1次転写される。
【0121】以上は、4色フルカラーを得るコピーモー
ドについて説明したが、これ以外の3色コピーモードや
2色コピーモードの場合には、使用する色などが異なる
以外、上述した4色コピーモードと同様の動作を行うこ
とになる。また、単色コピーモードの場合には、所定枚
数が終了するまで、その色の現像器のみ現像剤を穂立ち
させて作動状態にしておき、上記除電ブラシ51、ベル
トクリーニングユニット29及び転写ユニット30を中
間転写ベルト21に接触させたままの状態で、かつ、該
中間転写ベルトを感光体ドラム10に接触させたままの
状態で、該中間転写ベルトを往動方向に一定速度で駆動
し、コピー動作を行うことになる。
【0122】以下、本実施形態の特徴部分である上記接
触式除電器50の構成及び動作について説明する。本実
施形態の接触式除電器50は、接触式除電部材としての
除電ブラシ51と、該除電ブラシに除電バイアスを印加
する除電用電源59とを有している。この接触式除電器
50は、上記ベルトクリーニングユニット29に対して
ベルト回転方向下流側で、上記アースローラ23の上流
側に設置されている。尚、上記接触式除電部材として
は、上記除電ブラシのほか、例えば除電ブレード、除電
ローラ、除電ブラシローラ等を用いることができる。
【0123】上記除電ブラシ51は、上記除電用電源5
9を介して接地されている。この除電用電源59によ
り、上記除電ブラシ51には、直流若しくは交流の除電
バイアス、又は直流及び交流の除電バイアスが印加され
る。このとき、上記除電用電源59として、直流電圧を
印加する直流電源を用いれば、コストの低減を図ること
ができる。本実施形態では、定電圧制御された直流電源
を除電用電源として使用している。また、本実施形態に
おいては、上記中間転写ベルト21の残留電位が負極性
であるため、上記除電用電源59は正極性の除電バイア
スを印加する。
【0124】このように、上記除電ブラシ51に除電バ
イアスを印加することによって、上記中間転写ベルト2
1上に存在する残留電位を形成する残留電荷が該除電ブ
ラシへ効率よく流入するので、効果的な除電を行うこと
ができる。これにより、例えば、画像形成速度のスピー
ドアップを図るために、上記中間転写ベルト21の表面
移動速度を高速化した場合でも、該中間転写ベルトを安
定して除電することが可能となる。
【0125】〔実施形態2〕次に、図3乃至8を用い
て、本発明を画像形成装置であるフルカラー電子写真複
写機に適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実
施形態2」という。)について説明する。図3は、実施
形態2に係る複写機のプリンタ部における主要部の概略
構成図である。この複写機は、上記実施形態1と同じ構
成の図示しないスキャナ部を備えており、プリンタ部に
おける除電用電源が可変式であって、これを制御する制
御手段としての制御装置が設けられている点で、上記実
施形態1と相違する。尚、本実施形態における複写機の
画像形成動作は、基本的には上記実施形態1におけるも
のと同じであるので、上記実施形態1と同様に構成さ
れ、動作する部分についての説明は省略する。
【0126】本実施形態における接触式除電器150
は、上記実施形態1と同じ除電ブラシ51と、該除電ブ
ラシに印加する直流電圧を可変除電用電源159とを有
している。この可変除電用電源159は、制御手段とし
ての制御装置に接続しており、該制御装置によって、上
記除電ブラシ51に印加する直流電圧が制御されてい
る。
【0127】〔構成例1〕上記可変除電用電源159を
制御する制御装置の一構成例(以下、本構成例を「構成
例1」という。)について説明する。図4は、上記中間
転写ベルト21の体積抵抗率ρvに応じて、上記可変除
電用電源159を制御する制御装置60の制御部61の
構成を示すブロック図である。この制御部61は、CP
U62と、ROM63と、RAM64と、I/Oインタ
ーフェース65とを有する。このI/Oインターフェー
ス65には、上記可変除電用電源159と、上記中間転
写ベルト21を駆動する駆動ローラ24に連結された駆
動モータ24aと、該中間転写ベルトの内周面に設けら
れた回転位置検出用のマークを検出するマークセンサ2
4bと、当該複写機の総コピー枚数をカウントする計算
部66が接続されている。上記除電ブラシ51に直流電
圧を印加する可変除電用電源159のON/OFFタイ
ミングは、上記マークセンサ24bの出力信号に基づい
て設定されている。
【0128】ここで、上記中間転写ベルト21の体積抵
抗率ρvと、2次転写後の表面電位との関係について説
明する。図5は、上記中間転写ベルト21の体積抵抗率
ρvと該中間転写ベルトの2次転写後の表面電位との関
係を示すグラフである。また、表1は、上記中間転写ベ
ルト21の2次転写後の表面電位と次の画像形成したと
きの画像評価との関係を示すものである。この表1にお
ける画像評価は、次の画像形成を行ったときに形成され
た画像が、前回と同等の画質が形成された場合の評価を
○とし、前回の画質よりも悪化した場合の評価を△又は
×としている。
【0129】
【表1】
【0130】図5によれば、体積抵抗率ρvが1011Ωc
m以上の場合、2次転写後に中間転写ベルト表面に残留
する残留電荷による残留電位が−100V以下となって
いる。そして、表1によれば、残留電位が−100V以
下の場合、次の画像形成の際の画像評価が○でなくな
る。この結果、体積抵抗率ρvが1011Ωcm以上の場合
には、中間転写ベルト表面の残留電位が次の1次転写時
に影響を与え、当該複写機によって形成された画像に悪
影響を及ぼすことがわかった。尚、画像形成した後に次
の画像形成時の画質が前回よりも悪化するのは、次の画
像形成時の1次転写バイアスが上記残留電位によって不
足することに原因があると考えられる。従って、このよ
うな中間転写ベルト21に対して、除電手段を設ければ
効果的である。また、上記中間転写ベルト21の体積抵
抗率ρvを1013〜1014Ωcm又はそれ以上の値に設定
すれば、1次転写後の転写チリを防止するので好適であ
る。
【0131】また、図5によれば、体積抵抗率ρvが大
きくなるにつれて、中間転写ベルト21上の残留電位が
高くなる。また、次の画像形成工程において好適に1次
転写を行うためには、中間転写体が除電不足及び除電過
多とならないように、すなわち、表面電位が−100V
以下となるように、除電バイアスを選択する必要があ
る。従って、使用する中間転写ベルト21の体積抵抗率
ρvに応じて、最適な除電バイアスを得るために、上記
可変除電用電源159の直流電圧を設定する。
【0132】また、上記中間転写ベルト21の体積抵抗
率ρvは、複写機の設計段階で決定されるが、該中間転
写ベルトは、通常、繰り返し使用することによって劣化
する。これにより、その体積抵抗率ρvは低下し、上記
可変除電用電源159によって印加される直流電圧を初
期設定時のまま一定にしておくと、除電バイアスの最適
値とズレが生じることになる。このため、本実施形態に
おける制御装置60は、この経時的な体積抵抗率ρvの
低下に従って上記可変除電用電源159の直流電圧を切
り換えるように制御している。
【0133】具体的には、上記計算部66でカウントさ
れた総コピー枚数が所定値に達したときに、上記制御装
置60の制御部61によって上記可変除電用電源159
の直流電圧を大きくするように制御している。この結
果、中間転写ベルト21の劣化に伴う体積抵抗率ρvの
低下によって生じる除電バイアスの最適値のズレを修正
することができ、長期間にわたって、安定かつ的確な除
電を行うことができる。
【0134】〔構成例2〕次に、上記可変除電用電源1
59を制御する制御装置の他の構成例(以下、本構成例
を「構成例2」という。)について説明する。図6は、
上記中間転写ベルト21の表面電位に応じて、上記可変
除電用電源159の直流電圧を可変制御する制御装置6
0aの制御部61aの構成を示すブロック図である。本
構成例の制御装置60aの構成は上記構成例1と同じで
あるが、制御部61aのI/Oインターフェース65a
には、上記構成例1における計算部66の代わりに、上
記中間転写ベルト21の表面電位を検知する電位検知手
段としての電位検知センサ67が接続されている。この
電位検知センサ67は、上記除電ブラシ51が配置され
る位置に対してベルト回転方向上流側に設けられてい
る。
【0135】上記可変除電用電源159により印加する
直流電圧の最適値は、上記中間転写ベルト21の表面電
位、すなわち、2次転写後における該中間転写ベルトの
表面電位によって変化する。従って、効果的な除電を行
うには、その表面電位に応じて上記可変除電用電源15
9を制御するのが望ましい。本構成例においては、上記
電位検知センサ67によって、除電前の中間転写ベルト
21の表面電位を検知し、検知した表面電位データを上
記制御部61aのCPU62aに送ることにより、上記
可変除電用電源159を制御している。
【0136】一方、上述のように電位検知手段を用いて
上記中間転写ベルト21の表面電位に応じた除電バイア
ス制御を行う場合、的確な除電バイアスを印加すること
が可能であるが、装置の構成が複雑化し、コストも増大
する。そこで、上記感光体ドラム10上に形成される単
一のトナー像を上記中間転写ベルト21上に転写した後
に上記転写紙100に転写する単一色モードと、該感光
体ドラム上に形成される複数のトナー像を、順次、該中
間転写ベルトに重ね合わせて転写した後に該転写紙10
0に転写する複数色モードとを備えた複写機に適用する
場合には、上記単一色モードか上記複数色モードかに応
じて、上記可変除電用電源159の直流電圧を制御する
ように構成してもよい。この場合、複写機のコピーモー
ドとして、例えば、1色だけの現像剤を用いてコピーを
行う単一色モード(以下、1Cモードという。)と、4
色の現像剤を用いてコピーを行う複数色モード(以下、
4Cモードという。)とがあるとき、上記制御部61a
により、これらコピーモードに対応した除電バイアスを
印加するように、上記可変除電用電源159を制御す
る。
【0137】また、上記感光体ドラム10上に形成され
る複数のトナー像を、順次、上記中間転写ベルト21に
重ね合わせて転写した後に上記転写紙100に転写する
複数色モードを、上記トナー像の重ね合わせ回数に応じ
て複数備えた複写機に適用する場合には、該トナー像の
重ね合わせ回数に応じて、その中間転写ベルト21への
トナー像の重ね合わせ回数に応じて、上記可変除電用電
源159の直流電圧を制御するように構成してもよい。
この場合、複写機のコピーモードとして、例えば、上記
1Cモード及び4Cモードに加え、2色の現像剤を用い
てコピーを行う複数色モード(以下、2Cモードとい
う。)があるとき、上記制御部61aにより、これらコ
ピーモードに対応した除電バイアスを印加するように、
上記可変除電用電源159を制御する。
【0138】〔構成例3〕次に、上記可変除電用電源1
59を制御する制御装置の更に他の構成例(以下、本構
成例を「構成例3」という。)について説明する。図7
は、上記中間転写ベルト21の環境条件に応じて、上記
可変除電用電源159の直流電圧を可変制御する制御装
置60bの制御部61bの構成を示すブロック図であ
る。本構成例の制御装置60bの構成は上記構成例1と
同じであるが、制御部61bのI/Oインターフェース
65bには、上記構成例1における計算部66の代わり
に、上記中間転写ベルト21の環境条件を検知する環境
条件検知手段としての温湿度検知手段である温湿度検知
器68が接続されている。本構成例では、環境条件検知
手段として温湿度検知器68を用いているが、温度と湿
度を別々に検知する検知器を別個に設けてもよい。ま
た、環境条件検知手段としては、上記中間転写ベルト2
1の体積抵抗率ρvや、該中間転写ベルトと上記除電ブ
ラシ51との接触抵抗などに影響を与える、温度や湿度
以外の環境条件を検知する環境条件検知手段を設けても
よい。
【0139】上記可変除電用電源159により印加する
直流電圧の最適値は、上述したように中間転写ベルト2
1の体積抵抗率ρvにより変化する。そして、この体積
抵抗率ρvは、環境条件、特に温度及び湿度によって変
化する。また、本構成例では、接触式除電部材である除
電ブラシ51を用いているため、該除電ブラシと上記中
間転写ベルト21表面との接触抵抗も、上記直流電圧の
最適値を変化させる要因となる。この接触抵抗もまた、
環境条件、特に温度及び湿度によって変化する。従っ
て、効果的な除電を行うには、このような上記直流電圧
の最適値を変化させる環境条件に応じて、上記可変除電
用電源159を制御するのが望ましい。
【0140】そこで、本構成例においては、上記温湿度
検知器68によって、上記中間転写ベルト21周辺の温
度及び湿度を検知し、検知した温度データ及び湿度デー
タを上記制御部61bのCPU62bに送ることによ
り、上記可変除電用電源159を制御している。
【0141】〔構成例4〕次に、上記可変除電用電源1
59を制御する制御装置の更に他の構成例(以下、本構
成例を「構成例4」という。)について説明する。図8
は、上記中間転写ベルト21の表面移動速度に応じて、
上記可変除電用電源159の直流電圧を可変制御する制
御装置60cの制御部61cの構成を示すブロック図で
ある。本構成例の制御装置60cの構成は上記構成例1
と同じであるが、制御部61cのCPU62cには、上
記中間転写ベルト21の駆動ローラ24を駆動する駆動
モータ24aの回転速度が送られる構成となっている。
【0142】上記可変除電用電源159により印加する
直流電圧の最適値は、上記中間転写ベルト21の表面移
動速度により変化する。これは、この表面移動速度の変
化によって、上記中間転写ベルト21に対する上記除電
ブラシ51の接触時間が変化するためである。すなわ
ち、上記直流電圧が一定の場合、上記中間転写ベルト2
1の表面移動速度が増加たときには除電不足が生じ、ま
た、該表面移動速度が減少したときには除電過多が生じ
る。従って、効果的な除電を行うには、このような上記
直流電圧の最適値を変化させる中間転写ベルト21の表
面移動速度に応じて、上記可変除電用電源159を制御
するのが有益である。
【0143】そこで、本構成例においては、上記駆動モ
ータ24aの回転速度データを上記制御部61cのCP
U62cに送ることにより、該駆動モータの回転速度に
対応した中間転写ベルト21の表面移動速度を算出し、
該表面移動速度に対して最適な除電バイアスを上記除電
ブラシ51に印加するように、上記可変除電用電源15
9を制御している。
【0144】尚、上記第2実施形態における制御装置
は、上述した各構成例を適宜組み合わせて利用すると、
より的確に中間転写ベルト21を除電することができる
ので有益である。
【0145】〔実施形態3〕次に、本発明を画像形成装
置であるフルカラー電子写真複写機に適用した更に他の
実施形態(以下、本実施形態を「実施形態3」とい
う。)について説明する。図9は、実施形態3に係る複
写機のプリンタ部における主要部の概略構成図である。
この複写機は、上述した実施形態と同じ構成の図示しな
いスキャナ部を備え、画像形成動作は基本的には図1の
複写機と同じである。主な相違は、プリンタ部の構造及
び動作にある。
【0146】このプリンタ部には、像担持体としての感
光体ドラム10が設けられており、該感光体ドラムの周
囲に、図示しない露光手段としての書込光学ユニット
と、クリーニング手段としての感光体クリーニング装置
111と、帯電手段としての帯電チャージャ13と、現
像手段としての回転型現像装置であるリボルバ現像ユニ
ット110と、中間転写装置としての中間転写ユニット
120とが配設されている。また、このプリンタ部に
は、転写手段としての転写ユニット130と、定着手段
としての定着ユニット145と、上記実施形態1と同様
の図示しない給紙部及び制御部なども設けられている。
【0147】上記感光体クリーニング装置111は、フ
ァーブラシ111bと感光体クリーニングブレード11
1cとを有し、1次転写後の感光体ドラム10の表面を
クリーニングする。また、上記定着ユニット145は、
定着ローラ対145aと、図示しない排出ローラ対とを
有する。
【0148】上記リボルバ現像ユニット110は、Bk
現像器115と、C現像器116と、M現像器117
と、Y現像器118とを有し、該リボルバ現像ユニット
が回転することで、各色の現像器における感光体ドラム
10と対向する現像位置を位置決めすることができる。
【0149】上記中間転写ユニット120は、中間転写
体としての中間転写ベルト121を、電荷付与手段とし
ての1次転写バイアスローラ122と、これに接続した
電源としての1次転写電源128と、1次転写前除電手
段としてのアースローラ123と、ベルト駆動手段とし
ての駆動ローラ124と、テンションローラ125と、
2次転写対向ローラ126と、クリーニング対向ローラ
127とに張架した構成をとっている。上記駆動ローラ
124は駆動モータ124aに接続されている。上記中
間転写ベルト121を張架するすべてのローラは導電性
材料で形成されており、上記1次転写バイアスローラ1
22以外の各ローラはそれぞれ接地されている。この1
次転写バイアスローラ122には、1次転写電源128
によって定電流又は定電圧制御された所定の1次転写バ
イアスが供給される。
【0150】上記中間転写ベルト121の周囲には、接
触式除電部材としての除電ブラシローラ151と、ベル
トクリーニングブレード129と、転写ユニット130
とが配設されており、これらは図示しない接離機構によ
ってそれぞれ上記中間転写ベルト121から接離可能と
なっている。
【0151】上記中間転写ベルト121は、上記実施形
態1と同様に、表面層、中間層及びベース層からなる多
層構造に構成され、該中間層とベース層との間には、両
層を接着するための接着層が介在している。この中間転
写ベルト121は、上記実施形態1と同様の構成である
が、その体積抵抗率ρvは、1012〜1014Ωcm、好ま
しくは1013Ωcmとなるように形成されている。尚、こ
のように体積抵抗率ρvが1012Ωcm以上の中間転写ベ
ルトを使用した場合、1次転写後の転写チリを効果的に
防止することができる。また、本実施形態においては、
上記中間転写ベルト21の表面層及び中間層を高抵抗層
とし、ベース層を体積抵抗率が108〜1011Ωcmの中
抵抗層としているが、これに限定されるものではない。
また、上記中間転写ベルト121の表面層側における表
面抵抗率は、107〜1014Ωcmとなるように構成され
ている。
【0152】上記除電ブラシローラ151には、該除電
ブラシローラに印加する直流電圧を印加する可変除電用
電源159が接続している。また、この可変除電用電源
159は、制御手段としての制御装置160に接続して
おり、該制御装置によって、上記除電ブラシ151に印
加する直流電圧が制御されている。
【0153】上記転写ユニット130は、転写材担持体
としての紙転写ベルト134と、該紙転写ベルト表面を
クリーニングする転写クリーニングブレード132と、
上記中間転写ユニット120の2次転写対向ローラ12
6に対向する2次転写バイアスローラ131と、これに
接続された2次転写電源139と、給紙部側の端部に位
置する第1支持ローラ135aと、定着ユニット145
側の端部に位置する第2支持ローラ135bと、上記転
写クリーニングブレード132に対向する第3支持ロー
ラ135cと、転写紙除電チャージャ136と、転写ベ
ルト除電チャージャ137とを有する。上記紙転写ベル
ト134は、PVDFからなる体積抵抗率が1013Ωcm
以上の高抵抗となるように形成されている。尚、上記転
写ユニット130は、この構成に限定されず、例えば上
記紙転写ベルト134の代わりにドラムなどの他の形状
の部材を適用した構成とすることも可能である。
【0154】次に、現像の順序をBk、C、M、Yの順
とした場合における上記複写機の動作について説明す
る。画像形成サイクルを開始する前に、上記感光体ドラ
ム10が、図9における矢印Cの方向すなわち反時計回
りに回転駆動し、上記帯電チャージャ113がコロナ放
電を開始する。このとき、本実施形態では、負電荷で上
記感光体ドラム10を所定電位に一様に帯電する。ま
た、上記中間転写ユニット120の中間転写ベルト12
1は、上記感光体ドラム10と等速で駆動し、図9にお
ける矢印Dの方向すなわち時計回りに回転する。
【0155】上記スキャナ部では、上記実施形態1のよ
うに、所定のタイミングで原稿のカラー画像情報を読み
取り、この画像情報から得られたBk画像データに基づ
いて、上記書込光学ユニットによるレーザ光での光書き
込み(例えばラスタ露光)を行う。これにより、上記感
光体ドラム10上には、Bk画像データに対応したBk
潜像が形成される。その後、感光体ドラム10上に形成
されたBk潜像は、上記リボルバ現像ユニット110の
Bk現像器115によって、負帯電トナーで反転現像さ
れる。これにより、感光体ドラム10上には、Bkトナ
ー像が形成される。
【0156】このように感光体ドラム10上に形成され
たBkトナー像は、1次転写領域における転写電界によ
って中間転写ベルト121表面に1次転写される。この
転写電界は、上記1次転写バイアスローラ122により
中間転写ベルト121に付与される電荷によって形成さ
れる。このとき、上記1次転写バイアスローラ122に
は、上記1次転写電源128によって、例えば、1色目
のBkトナー像に対して1.5kV、2色目のCトナー
像に対して1.6〜1.8kV、3色目のMトナー像に
対して1.8〜2.0kV、4色目のYトナー像に対し
て2.0〜2.2kVの適切な大きさの1次転写バイア
スが印加される。尚、現像後に感光体ドラム10上に残
留する1次転写残トナーは、上記感光体クリーニング装
置111によって該感光体ドラム上から除去される。
【0157】上記Bkトナー像が1次転写された中間転
写ベルト121上の画像面は、上記実施形態1と同様
に、再び1次転写領域に戻される。このとき、上記トナ
ー像が乱されないように、上記除電ブラシローラ151
及びベルトクリーニングブレード129をそれぞれ接離
機構によって上記中間転写ベルト121から離間させ
る。更に、上記転写ユニット130における第1支持ロ
ーラ135a及び2次転写バイアスローラ131を図示
しない転写用接離機構によって移動させ、該2次転写バ
イアスローラを上記中間転写ベルト121から離間させ
る。このとき、上記2次転写バイアスローラ131に接
続した2次転写電源139による電圧印加を停止する。
上記の状態は、中間転写ベルト121上に1次転写され
たトナー像を転写紙に2次転写するまで維持される。
【0158】一方、上述したBk工程が終了した後、上
記感光体ドラム10側ではC工程が開始され、所定のタ
イミングで再び原稿のカラー画像情報を読み取り、この
画像情報から得られたC画像データに基づいて、レーザ
光により感光体ドラム10上にC潜像を形成し、C現像
器116によってCトナー像を形成する。本実施形態に
おいては、上記Bk潜像後端部分が通過した後、速やか
に上記リボルバ現像ユニット110の回転動作が開始さ
れる。そして、この回転動作は、感光体ドラム10上に
形成されたC潜像の先端部分がC現像器116の現像位
置に到達する前に、完了するようにする。これにより、
C現像器116は現像位置に位置決めされ、この現像位
置に移動してくるC潜像をCトナーで現像する。
【0159】以後、M工程及びY工程においても、上述
したC工程と同様に、それぞれの画像データに基づい
て、潜像形成、現像、1次転写を行う。このようにし
て、中間転写ベルト121上における同一の画像面に、
上記感光体ドラム10上に順次形成されるBk、C、
M、Yの各トナー像を1次転写することで、該中間転写
ベルト上には、これら4色が重なり合ったトナー像が形
成される。
【0160】以上のようにして中間転写ベルト121上
に転写されたトナー像は、転写紙100上に2次転写す
るため、上記2次転写領域に送られる。このとき、上記
転写ユニット130の2次転写バイアスローラ131
は、図示しない転写用接離機構によって上記中間転写ベ
ルト121に押圧される。その後、この2次転写バイア
スローラ131には所定の2次転写バイアスが印加さ
れ、上記2次転写領域に2次転写電界を形成する。これ
により、上記中間転写ベルト121上のトナー像は上記
転写紙100上に転写される。また、上記2次転写領域
に搬送される転写紙100は、上記中間転写ベルト12
1上のトナー像の先端部が該2次転写領域に到達するタ
イミングに合わせて給紙される。
【0161】上述のように、上記中間転写ベルト121
上に4色が重なり合って形成されたトナー像が一括転写
された転写紙100は、その後、上記転写ユニット13
0における転写紙除電チャージャ136との対向部に搬
送される。この対向部を通過するとき、上記転写紙10
0は、作動状態にある上記転写紙除電チャージャ136
によって除電され、紙転写ベルト134から剥離され
る。そして、剥離した転写紙は、定着ユニット145の
定着ローラ対145aのローラ間に向けて送られる。こ
の定着ローラ対145aでは、これらローラ間に形成さ
れるニップ部からなる定着領域で、上記転写紙100上
の未定着トナー像を溶融し、該未定着トナー像の定着を
行う。そして、この転写紙は、図示しないコピートレイ
に搬出され、スタックされる。
【0162】一方、2次転写後の中間転写ベルト121
は、ベルトクリーニングブレード129が図示しない接
離機構によって該中間転写ベルト121に押圧すること
で、その表面に残留した2次転写残トナーを除去する。
また、転写紙を剥離した後の紙転写ベルト134表面に
残留した電荷は、上記転写ベルト除電チャージャ137
によって除電される。尚、この紙転写ベルト134表面
は、更に、上記転写クリーニングブレード132によっ
てクリーニングされる。
【0163】以下、本実施形態の特徴部分である制御装
置160の動作について説明する。図10は、上記制御
装置160の制御部161の構成を示すブロック図であ
る。この制御部161の構成は、上記実施形態2と同じ
である。この制御部161のI/Oインターフェース1
65には、上記可変除電用電源159と、上記中間転写
ベルト121を駆動する駆動ローラ124に連結された
駆動モータ124aと、該中間転写ベルトの内周面に設
けられた回転位置検出用のマークを検出するマークセン
サ124bとが接続されている。上記除電ブラシローラ
151に直流電圧を印加する可変除電用電源159のO
N/OFFタイミングは、上記マークセンサ124bの
出力信号に基づいて設定されている。本実施形態におい
て、上記制御装置160は、上記中間転写ベルト121
における表面電位と表面移動速度、及び該中間転写ベル
ト周辺の温度及び湿度の条件に応じて、上記可変除電用
電源159の直流電圧を可変制御する。
【0164】上記中間転写ベルト121の表面電位に対
しては、上記制御装置160の制御部161におけるC
PU162に、当該複写機のコピーモードのデータを送
ることで、上記可変除電用電源159を制御する。ま
た、上記中間転写ベルト121の表面移動速度に対して
は、上記CPU162に上記駆動ローラ124を駆動す
る駆動モータ124aの回転速度データを送ることで、
上記可変除電用電源159を制御する。更に、上記中間
転写ベルト121周辺の温度及び湿度の条件に対して
は、該中間転写ベルトと上記除電ブラシローラ151と
の接触部近傍に設けられた温湿度検知手段としての温湿
度検知器68を上記制御部161のI/Oインターフェ
ース165に接続し、該I/Oインターフェースを介し
て上記CPU162に温度データ及び湿度データを送る
ことで、上記可変除電用電源159を制御する。
【0165】そして、これらデータに基づいて、上記制
御部161のCPU162において、最適な除電バイア
スを算出し、この算出結果に従って、上記除電ブラシロ
ーラ151に印加する最適な直流電圧を可変除電用電源
159に印加させる。
【0166】尚、本実施形態に係る複写機も、上記実施
形態1と同様に、上述した4色フルカラーコピ−モード
だけでなく、他のコピーモードであっても利用すること
ができる。
【0167】〔実施形態4〕次に、本発明を画像形成装
置であるフルカラー電子写真複写機に適用した更に他の
実施形態(以下、本実施形態を「実施形態4」とい
う。)について説明する。図11は、実施形態4に係る
複写機のプリンタ部における主要部の概略構成図であ
る。この複写機は、主に低コスト化を図ったものであ
り、次に述べる点で上上記第2実施形態の複写機の構成
と異なるのみである。よって、同様の構成部材について
は同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
【0168】本実施形態においては、中間転写ユニット
220における中間転写ベルト221の中間層を、体積
抵抗率が108〜1011Ωcmの中抵抗層としている。ま
た、この中間転写ベルト221は、全体として、1010
〜1012Ωcmの体積抵抗率ρvを有している。また、こ
の中間転写ベルト221の表面層側における表面抵抗率
は、107〜1014Ωcmとなるように構成されている。
このような中抵抗の中間転写ベルト221を用いること
で、1次転写後の中間転写ベルト221表面に発生する
帯電ムラを防止することができる。また、本実施形態に
おいて、中間転写ユニット220における駆動ローラ2
24は、2次転写領域のベルト回転方向下流側かつ1次
転写領域のベルト回転方向上流側に配置されている。そ
して、この駆動ローラ224に対向するようにベルトク
リーニングブレード129を配設することで、該駆動ロ
ーラを上記実施形態3におけるクリーニング対向ローラ
127としても兼用している。
【0169】本実施形態においては、転写手段として、
上記実施形態3における転写ユニットの代わりに、中間
転写ユニット220の2次転写対向ローラ126に対向
するように配設された2次転写バイアスローラ231を
用いている。そして、給紙される転写紙100は、2次
転写バイアスローラ234と中間転写ベルト221との
間で挟持され、定着ユニット145の定着ローラ対14
5aのローラ間に向けて送られる。このような構成とす
ることで、2次転写工程に必要な構成部材数が減少し、
上記実施形態3に比べて低コスト化を図ることができ
る。
【0170】〔実施形態5〕次に、本発明を、紙やOH
Pシートなどの転写材を担持搬送するベルトなどの転写
材担持体を用いた画像形成装置に適用した実施形態(以
下、本実施形態を「実施形態5」という。)について説
明する。図12は、実施形態5に係る複写機の転写手段
としての転写ユニットの概略構成図である。本実施形態
においては、上述した実施形態のように中間転写体では
なく、転写材担持体に利用する。
【0171】上記転写ユニット330は、紙やOHPシ
ートなどの転写材を担持して搬送する転写材担持体とし
ての紙転写ベルト332と、該紙転写ベルト表面をクリ
ーニングするクリーニング部材としてのクリーニングブ
レード331と、図示しない給紙部側の端部に位置する
転写前除電手段としてのアースローラ335aと、電荷
付与手段としての転写バイアスローラ334と、これに
接続された転写電源338と、図示しない定着ユニット
側の端部に位置するテンションローラ335bと、上記
クリーニングブレード331に対向するクリーニング対
向部材としてのクリーニング対向ローラ335cと、転
写紙除電チャージャ336と、接触式除電部材としての
除電ローラ251とを有する。本実施形態において用い
る紙転写ベルト332は、体積抵抗率が108〜1011
Ωcmの中抵抗体から形成されている。尚、上記転写ユニ
ット330は、この構成に限定されず、例えば上記紙転
写ベルト332の代わりにドラムなどの他の形状の部材
を適用した構成とすることも可能である。
【0172】本実施形態における複写機は、像担持体と
しての感光体ドラム10上に周知の電子写真プロセスで
トナー像を形成し、該トナー像を感光体ドラム10と上
記紙転写ベルト332との間に形成される転写ニップか
らなる転写領域において、該転写領域に給紙された転写
材としての転写紙100に転写する。この場合、像担持
体としては、上記感光体ドラム10以外にも、中間転写
体としての中間転写ベルトなどを用いることもできる。
【0173】上記アースローラ335aは、上記転写領
域に対して上記紙転写ベルト332の回転方向(以下、
紙転写ベルト回転方向という。)の下流側に配置されて
いる。一方、上記転写領域に対して紙転写ベルト回転方
向上流側には、転写バイアスローラ334が配置されて
いる。上記転写バイアスローラ334には、転写電源3
38から所定の転写バイアスが印加され、これにより、
上記転写領域には転写電界が形成される。そして、上記
感光体ドラム10上のトナー像は、上記紙転写ベルト3
32上に担持され搬送される転写紙100に転写され
る。このようにしてトナー像が転写された転写紙100
は、その後、該転写紙を上記転写紙除電チャージャ33
6により除電して剥離する剥離領域を通過し、上記紙転
写ベルト332から剥離される。そして、剥離した転写
紙100は図示しない定着ユニットに搬送される。
【0174】一方、上記紙転写ベルト332における転
写紙100が剥離した部位は、上記クリーニングブレー
ド331によってクリーニングされる。また、このクリ
ーニングブレード331の紙転写ベルト回転方向下流側
には上記除電ローラ251が設けられており、上記紙転
写ベルト332は、該除電ローラによって除電される。
この除電ローラ251は、上記除電用電源259を介し
て接地されている。この除電用電源259により、上記
除電ローラ251には、直流若しくは交流の除電バイア
ス、又は直流及び交流の除電バイアスが印加される。こ
のとき、上記除電用電源259として、直流電圧を印加
する直流電源を用いれば、コストの低減を図ることがで
きる。本実施形態では、定電圧制御された直流電源を除
電用電源として使用している。
【0175】尚、本実施形態における除電用電源を可変
除電用電源とし、上述した実施形態のような中間転写ベ
ルトの除電と同様に、除電バイアスの最適値を変化させ
る要因に応じて、上記除電ローラに印加する直流電圧を
変化させることも可能である。
【0176】上述した実施形態の説明では、像担持体と
して、感光体ドラムを例示的に用いたが、本発明は、こ
れ以外の構成を有する像担持体、例えば2つのローラ間
に張架された無端移動する感光体ベルト等に対しても適
用することができる。また、上述では1次転写又は2次
転写の際に用いる電荷付与手段として、バイアスローラ
を例示的に用いたが、これに代えてブレード、ブラシな
どの他の形状の部材を適用することも可能である。ま
た、同様に、1次転写前除電手段、2次転写前除電手段
として、アースローラを例示的に用いたが、これに代え
てブレード、ブラシなどの他の形状の部材を適用するこ
ともできる。
【0177】また、上述した第1〜4の実施形態におい
ては、中間転写体として中間転写ベルトを例示的に用い
たが、本発明は、これ以外の構成を有する中間転写体、
例えば中間転写ドラムや中間転写ローラ等に対しても適
用することができる。また、上記中間転写ベルトにおけ
る表面抵抗率等の電気的特性、構造、厚さなどは、作像
条件等によって適宜選択して採用することができる。
【0178】また、上述した実施形態では、像担持体と
しての感光体ドラムを負極性に帯電し、2成分系現像剤
を用いた反転現像方式を採用する現像手段を例示した
が、本発明は、像担持体の帯電電位が負極性であるもの
に限定されることなく、また、1成分系現像剤を用いた
ものや正規現像方式を採用する画像形成装置に対しても
適用することが可能である。
【0179】
【実施例】〔実施例1〕次に、上記実施形態3に係る複
写機を用い、上記実施形態2における構成例2、構成例
3及び構成例4を組み合わせて除電バイアスを制御した
一実施例(以下、本実施例を「実施例1」という。)に
ついて説明する。まず、中間転写体上に残留した残留電
位と、これを除電する接触式除電部材に印加する直流電
圧の除電バイアスとの関係についてした実験について説
明する。尚、この実験の際には、当該複写機の制御装置
160は使用しなかった。
【0180】上記実験において、上記中間転写ベルト1
21の残留電位に対する、該残留電位を保持したまま画
像形成を行った場合の異常画像について測定した。中間
転写ベルトを除電する場合、除電後における該中間転写
ベルトの表面電位は0Vであるのが望ましい。しかし、
実際には、除電によってその表面電位を正確に0Vとす
るのは非常に困難である。
【0181】また、中間転写ベルトを除電する場合、除
電不足のときには、トナーと同極の電位が該中間転写ベ
ルトに保持されたまま次の1次転写工程に共されるの
で、転写バイアス不足となり、転写不足等を引き起こし
て異常画像を形成してしまう。一方、除電過多のときに
は、上記中間転写ベルト121の表面電位がトナーと逆
極性となって次の1次転写工程に共されるので、1次転
写領域前で1次転写してしまうプレ転写が発生し、ドッ
ト再現性等が悪化して異常画像を形成してしまう。そこ
で、本発明者らは、除電後における中間転写ベルト12
1の表面電位Vb(以下、除電後電位Vbという。)と異
常画像との関係を測定して、表2のような結論を出し
た。
【0182】
【表2】
【0183】すなわち、この測定において、上記中間転
写ベルト121の除電後電位Vbの絶対値が少なくとも
300V以下であれば、プレ転写や転写不足の少ない画
像を得ることができることが判明した。
【0184】この測定結果を踏まえて、2次転写工程を
完了して除電を行う前の中間転写ベルト121の表面電
位Va(以下、除電前電位Vaという。)と除電後電位V
bとの関係について、上記除電ブラシローラに印加する
直流電圧を変化させて実験を行った。図13(a)は、
温度23℃、湿度65%の環境(実験室環境)で実験を
行ったときの実験結果を示すグラフであり、図13
(b)は、温度10℃、湿度15%の環境(L.L.環
境)で実験を行ったときの実験結果を示すグラフであ
り、図13(c)は、温度27℃、湿度80%の環境
(H.H.環境)で実験を行ったときの実験結果を示すグ
ラフである。
【0185】上記図13(a)、(b)及び(c)の各
図において、上記中間転写ベルト121の除電前電位V
aが−100V以下である場合、各プロットはほぼ線形
であると言える。この実験結果から、除電前電位Va
と、除電後電位Vbと、除電ブラシローラ151に印加
する直流電圧Vとの関係は、ほぼ下記の数2のように表
すことができる。
【0186】
【数2】Vb=0.65Va+(25+V/2)
【0187】ここで、プレ転写や転写不足の少ない画像
を得ることができる除電後電位Vbの範囲条件は、最初
に行った測定結果によって、下記の数3のように示すこ
とができるので、プレ転写や転写不足の少ない画像を得
るために必要な除電ブラシローラ151に印加する直流
電圧Vは、上記数1のように示すことができる。
【0188】
【数3】−300 ≦ Va ≦ 300
【0189】本実施例においては、上記中間転写ベルト
121を、厚さ0.15mm、幅368mm、内周長565
mmで形成し、この中間転写ベルト121の表面移動速度
を200mm/sに設定した。また、この中間転写ベルト
121の表面層は厚さ1μm程度の絶縁層で形成した。
また、中間層は、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVD
Fという。)で厚さを75μm程度に形成し、その体積
抵抗率は、温度25℃、湿度45%の環境で油化電子製
の抵抗測定器「ハイレスターIP」を用いて電圧100
Vを10秒間印加して測定したところ9×1012Ωcm、
同様に電圧500Vを10秒間印加して測定したところ
6×1012Ωcmであった。また、ベース層は、PVDF
と酸化チタンとから形成し、厚さを75μm程度とし、
その体積抵抗率は、同環境で同測定器を用いて電圧10
0Vを10秒間印加して測定したところ7×107Ωcm
であった。
【0190】また、上記中間転写ベルト121の表面層
側の表面における表面抵抗率を、油化電子製の抵抗測定
器「ハイレスターIP」で測定したところ、1013Ωcm
であった。この表面抵抗率は、上記抵抗測定器を用いる
ほか、JISK6911に記載されている表面抵抗測定
法で測定することもできる。
【0191】本実施例において、上記1次転写バイアス
ローラ122にはニッケルメッキの金属ローラを用い、
上記アースローラ123には金属ローラを用いた。ま
た、これら以外のローラには、金属ローラ又は導電性樹
脂ローラを用いた。本実施例においては、上記1次転写
バイアスローラ122に、1色目のBkトナー像に対し
て1.5kV、2色目のCトナー像に対して1.7k
V、3色目のMトナー像に対して1.9kV、4色目の
Yトナー像に対して2.1kVの直流の1次転写バイア
スを印加した。尚、上記1次転写領域のニップ幅は10
mmに設定した。
【0192】また、上記転写ユニット130において、
上記2次転写バイアスローラ131には、導電性スポン
ジ又は導電性ゴムからなる表面層と、金属又は導電性樹
脂からなるコア層とを有するローラを用いた。本実施例
においては、この2次転写バイアスローラ131に、1
0〜50μAに定電流制御された転写バイアスを印加し
た。この定電流値は、本実施例に係る複写機のコピーモ
ード及び転写紙の種類によって、上記範囲内の値を選択
的に使用する。この定電流の値を、表3に例示する。
【0193】
【表3】
【0194】また、上記紙転写ベルト134は、PVD
Fからなる体積抵抗率が1013Ωcmのベルト材を用い
て、厚さ100μmで形成した。上記転写紙除電チャー
ジャ136及び上記転写ベルト除電チャージャ137に
は、図示しない電源により、AC電圧のみ又はAC+D
C電圧が印加された放電器を用いた。また、上記転写ク
リーニングブレード132は、第3支持ローラ135c
に当接する部分における紙転写ベルト134の表面に対
してカウンター方式で当接した。
【0195】本実施例においては、上記制御部161の
I/Oインターフェース165に、上記実施形態2の構
成例3で説明した温湿度検知器68とが接続されてい
る。この温湿度検知器68によって検知された上記中間
転写ベルト121周辺の温度及び湿度のデータは、上記
制御部161のCPU162に送られる。また、このC
PU162には、上記中間転写ベルト121の表面電
位、詳しくは該中間転写ベルトへのトナー像の重ね合わ
せ回数に応じて除電バイアスを制御するために、当該複
写機が次にコピー動作する際のコピーモードの情報が伝
達される。尚、本実施例におけるコピーモードは、1C
モード、2Cモード及び4Cモードの3種類とした。更
に、上記CPU162には、上記中間転写ベルト121
の表面移動速度に応じて除電バイアスを制御するため
に、当該複写機が次にコピー動作する際の転写紙情報、
具体的には普通紙を使用するのか、又は厚紙、超厚紙、
OHPシートを使用するのかを判別する情報が伝達され
る。尚、本実施例においては、普通紙を使用するときの
速度を普通速とした場合、厚紙、超厚紙、OHPシート
を使用するときの速度は、この普通速の半分の速度であ
る半速とした。
【0196】上述のように、本実施例においては、上記
除電用電源59として可変式のものを使用し、上記実験
結果に従い、上記除電ブラシローラ151に印加する除
電バイアスを下記の表4、表5及び表6のようにを設定
した。
【0197】
【表4】
【0198】
【表5】
【0199】
【表6】
【0200】また、本実施例においては、A4サイズの
普通紙を用いて1つの原稿から4枚のコピーを行った。
尚、本実施例では、上記中間転写ベルト121上に2画
像分の画像面を形成することで、画像形成の高速化を図
っている。この画像形成の際、上記除電ブラシローラ1
51に印加される除電バイアスの除電タイミングは、図
14に示す除電タイミングチャートのように制御した。
この除電ブラシローラ151は、上記ベルトクリーニン
グブレード129における上記中間転写ベルト121へ
の接離タイミングに連動して、該中間転写ベルトに接離
する。図14に示すように、本実施例においては、上記
除電ブラシローラ151が上記中間転写ベルト121に
当接してから該中間転写ベルトの表面が24mm移動した
後に除電バイアスを印加し、そして該除電ブラシローラ
が該中間転写ベルトから離れる少し前に上記除電バイア
スの印加を終了するように制御した。
【0201】〔実施例2〕次に、上記実施形態4に係る
複写機を用いた一実施例(以下、本実施例を「実施例
2」という。)について説明する。本実施例は、以下に
説明する部分以外は、上記実施例1と同じ構成である。
本実施例における中間転写ベルト221の中間層は、P
VDFと酸化チタンとから形成し、その体積抵抗率は、
温度25℃、湿度45%の環境で油化電子製の抵抗測定
器「ハイレスターIP」を用いて電圧100Vを10秒
間印加して測定したところ5×1012Ωcm、同様に電圧
500Vを10秒間印加して測定したところ2×1011
Ωcmであった。尚、表面層及びベース層は、上記実施例
1と同様である。また、本実施例では、上記中間転写ベ
ルト221の移動速度を156mm/sに設定した。
【0202】本実施例においては、上記1次転写バイア
スローラ122に、1色目のBkトナー像に対して1.
7kV、2色目のCトナー像に対して1.8kV、3色
目のMトナー像に対して1.9kV、4色目のYトナー
像に対して2.0kVの直流の1次転写バイアスを印加
した。また、上記2次転写バイアスローラ231には、
導電性ゴムローラを用い、表4のように定電流制御され
た転写バイアスを印加した。
【0203】
【表7】
【0204】〔実施形態6〕以下、図15乃至図17を
用いて、本発明を画像形成装置であるフルカラー電子写
真複写機(以下、複写機という。)に適用した他の実施
形態(以下、本実施形態を「実施形態6」という。)に
ついて説明する。図15は、実施形態6に係る複写機の
概略構成を示す断面図であり、図16は、同複写機にお
ける像担持体としての感光体ドラム周辺部の概略構成を
示す拡大図である。以下図1、図2に示した実施形態1
と異なる部分のみについて説明する。
【0205】感光体クリーニング装置450は、ケーシ
ング452の内部にクリーニング部材としてのファーブ
ラシ451と、該ファーブラシによって掻き取られた転
写残トナーを収容する転写残トナー収容部455と、該
ファーブラシに付着した転写残トナーを除去するフリッ
カー456とを有し、1次転写後の感光体ドラム10の
表面をクリーニングする。
【0206】中間転写ベルト21の周囲には、クリーニ
ング手段としてのベルトクリーニング装置460と、転
写手段としての転写ユニット30とが配設されている。
このベルトクリーニング装置460には、ケーシング4
62の内部に配されたクリーニング部材としてのクリー
ニングブレード461と、該クリーニングブレードを上
記中間転写ベルト21に適宜接離するクリーニング部材
接離機構としてのクリーニング用接離機構463とが設
けられている。
【0207】また、上記転写ユニット30は、上記中間
転写ユニット20の駆動ローラ24に対向する2次転写
バイアスローラ34と、ケーシング32の内部に設けら
れたクリーニング部材としてのクリーニングブレード3
1と、転写用接離機構33とを有する。この転写用接離
機構33によって、上記2次転写バイアスローラ34と
上記中間転写ベルト21との接離が可能となっている。
【0208】上記中間転写ベルト21上にトナー像が形
成されるまでの間、具体的には1色目のBkトナー像を
1次転写した後から4色目のYトナー像の1次転写が終
了するまでの間は、上記ベルトクリーニング装置460
のクリーニングブレード461及び転写ユニット30の
2次転写バイアスローラ34を、それぞれの接離機構
(463,33)によって上記中間転写ベルト21から
離間させておく。
【0209】以上は、4色フルカラーを得るコピーモー
ドについて説明したが、これ以外の3色コピーモードや
2色コピーモードの場合には、使用する色などが異なる
以外、上述した4色コピーモードと同様の動作を行うこ
とになる。また、単色コピーモードの場合には、所定枚
数が終了するまで、その色の現像器のみ現像剤を穂立ち
させて作動状態にしておき、ベルトクリーニング装置4
60及び転写ユニット30を中間転写ベルト21に接触
させたままの状態で、かつ、該中間転写ベルトを感光体
ドラム10に接触させたままの状態で、該中間転写ベル
トを往動方向に一定速度で駆動し、コピー動作を行うこ
とになる。
【0210】以下、本実施形態の特徴部分である、上記
感光体ドラム10をクリーニングする感光体クリーニン
グ装置450、上記中間転写ベルト21をクリーニング
するクリーニング装置460及び上記転写ユニット30
の2次転写バイアスローラ34をクリーニングするクリ
ーニングブレード31の構成及び動作について説明す
る。
【0211】まず、上記感光体クリーニング装置450
の構成について説明する。本実施形態の感光体クリーニ
ング装置450は、感光体ドラム10のクリーニング及
び除電を同時に行うものである。本実施形態において
は、この感光体クリーニング装置450のクリーニング
部材として、シート状の導電性ブラシシートを導電性の
ローラにロール状に巻き付けて形成されたファーブラシ
451を使用している。この導電性ブラシシートは、導
電性材料から形成されている。
【0212】また、本実施形態においては、上記ファー
ブラシ451の芯がねを構成するローラにアース部45
4を接続して接地している。そして、このファーブラシ
451は、除電効率の向上を図るため、上記感光体ドラ
ム10に接触する部分すなわちブラシ先端部と、上記ア
ース部454との間の抵抗値が、108Ω以下、好まし
くは107Ω以下となるように形成されている。尚、本
実施形態では、クリーニング部材としてファーブラシを
使用したが、これ以外にも、クリーニングブレードや、
該クリーニングブレードとファーブラシとを併用したも
の、その他公知のクリーニング部材を使用してもかまわ
ない。また、上記ファーブラシ451を形成する際、上
記導電性ブラシシート間の隙間をなるべく小さくすれ
ば、該ファーブラシの軸方向におけるブラシ密度が均一
となるので、クリーニング特性を向上させることができ
るとともに、除電ムラを抑制することもできる。
【0213】次に、上記感光体クリーニング装置450
の動作について説明する。上記感光体ドラム10上に形
成されたトナー像が上記中間転写ベルト21上に1次転
写された後、該感光体ドラム上に残留した転写残トナー
は、該感光体ドラムと上記ファーブラシ451との間に
形成されるクリーニング領域に入り込む。そして、この
転写残トナーは、上記ファーブラシが回転駆動すること
により上記感光体ドラム10から掻き取られる。尚、上
記ファーブラシ451は、除電特性の低下やブラシ部の
毛倒れ現象を防ぐため、上記中間転写ベルト21に対し
て相対速度を有するように回転駆動されており、本実施
形態においては、該中間転写ベルトのカウンター方向に
回転駆動している。
【0214】上述のように上記ファーブラシ451によ
って掻き取られた転写残トナーは、上記ケーシング45
2内の転写残トナー回収部455に受け取られる。更
に、上記ファーブラシ451に付着した転写残トナー
は、該ファーブラシに当接しているフリッカー455に
よって該ファーブラシから除去される。この除去された
転写残トナーも上記転写残トナー回収部455に受け取
られる。また、この転写残トナー回収部455の内部に
は、回収ローラ453が設けられている。この回収ロー
ラ453には、図示しない電源により上記転写残トナー
を吸着するバイアスが印加されている。これにより、上
記転写残トナー回収部455に受け取られた転写残トナ
ーは、回収ローラ453によって補集されるので、機内
汚染の問題はない。
【0215】また、上記ファーブラシ451は、上記感
光体ドラム10と接触することで、クリーニングと同時
に除電も行う。すなわち、このファーブラシ451が接
触すると、該ファーブラシが導電性であり、かつ、接地
されているため、負に帯電された感光体ドラム10の表
面に残留する残留電荷が該ファーブラシに流入する。こ
れにより、上記感光体ドラム10上の残留電荷が除去さ
れ、該感光体ドラムを除電することができる。
【0216】次に、上記ベルトクリーニング装置460
の構成について説明する。本実施形態のベルトクリーニ
ング装置460は、上記中間転写ベルト21のクリーニ
ング及び除電を同時に行うものである。本実施形態にお
けるベルトクリーニング装置460では、上記感光体ク
リーニング装置450と異なり、クリーニング部材とし
て、導電性のクリーニングブレード461を使用してい
る。このクリーニングブレード461は、上記中間転写
ベルト21の幅方向全域に亘って接触する板状部材から
形成されている。
【0217】また、上記クリーニングブレード461
は、アース部464に接続されており、また、上記中間
転写ベルト21に接触する部分すなわちブレード先端部
と、上記アース部454との間の抵抗値が、108Ω以
下、好ましくは107Ω以下となるように形成されてい
る。尚、本実施形態では、クリーニング部材としてクリ
ーニングブレードを使用したが、上述した感光体クリー
ニング装置450と同様に、これ以外のものを使用して
もかまわない。
【0218】次に、上記ベルトクリーニング装置460
の動作について説明する。通常、上記感光体ドラム10
から1次転写された中間転写ベルト21上のトナー像が
転写紙100上に2次転写された後、該中間転写ベルト
上に残留した転写残トナーは、該中間転写ベルトと上記
クリーニングブレード461との間に形成されるクリー
ニング領域に入り込む。そして、この転写残トナーは、
上記中間転写ベルト21に対して押圧されているクリー
ニングブレード461によって、該中間転写ベルト上か
ら削り取られ、上記ケーシング462の内部に落下して
収容される。
【0219】また、上記クリーニングブレード461
は、上記中間転写ベルト21と接触することで、クリー
ニングと同時に除電も行う。すなわち、上記クリーニン
グブレード461が接触すると、剥離放電により負に帯
電した2次転写後の中間転写ベルト21上の残留電荷が
該クリーニングブレードに流出する。これにより、上記
中間転写ベルト21上の残留電荷が除去され、該中間転
写ベルトを除電することができる。
【0220】〔変形例〕次に、上記実施形態6の変形例
について説明する。図17は、本変形例の複写機におけ
る感光体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図である。
本変形例は、上記実施形態6とほぼ同様であるが、上記
感光体クリーニング装置450のファーブラシ451、
及び上記ベルトクリーニング装置460のクリーニング
ブレードに除電バイアスを印加するための除電用電源
(458,468)が接続されている点で、上記実施形
態6と異なっている。
【0221】本変形例における感光体クリーニング装置
450のファーブラシ451に印加されるバイアスに
は、直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交流の
バイアスを適宜選択することができる。このような除電
バイアスによって、上記感光体ドラム10上に存在する
残留電荷の上記ファーブラシ451への流入が促進さ
れ、効率よく除電を行うことができる。これにより、例
えば、画像形成速度のスピードアップを図るために感光
体ドラム10の表面移動速度を高速化した場合でも、該
感光体ドラムを安定して除電することが可能となる。
【0222】また、上記ベルトクリーニング装置460
のクリーニングブレード461にも、上述のような除電
バイアスを印加することができ、同様の効果が得られ
る。尚、このベルトクリーニング装置460のクリーニ
ングブレード461と同様に、上記転写ユニット30に
おけるクリーニングブレードにも除電バイアスを印加し
て、上記2次転写バイアスローラ34を除電することも
可能である。
【0223】〔実施形態7〕次に、本発明をフルカラー
電子写真複写機に適用した他の実施形態(以下、本実施
形態を「実施形態7」という。)について説明する。図
18は、実施形態7に係る複写機のプリンタ部における
主要部の概略構成図である。この複写機は、上記実施形
態6と同じ構成の図示しないスキャナ部を備えており、
プリンタ部における中間転写ベルトをクリーニングする
ベルトクリーニング装置が異なる点で、上記実施形態6
と相違する。尚、本実施形態における複写機の画像形成
動作は、基本的には上記実施形態6におけるものと同じ
であるので、上記実施形態6と同様に構成され、動作す
る部分についての説明は省略する。
【0224】本実施形態のベルトクリーニング装置56
0は、ケーシング562の内部に配されたクリーニング
部材としてのファーブラシ561及びクリーニングブレ
ード567と、これらファーブラシ及びクリーニングブ
レードを上記中間転写ベルト21に適宜接離するクリー
ニング部材接離機構としてのクリーニング用接離機構5
63とが設けられている。上記ファーブラシ561は、
上記中間転写ベルト21のクリーニング及び除電を同時
に行うものであり、上述した実施形態6における感光体
クリーニング装置450のファーブラシ451と同じも
のである。また、上記クリーニングブレード567は、
上記ファーブラシ561のベルト回転方向下流側に設け
られ、該ファーブラシと異なり、上記中間転写ベルト2
1の除電を行わずにクリーニングのみを行う。
【0225】上記クリーニングブレード567には、ク
リーニングバイアスを印加するクリーニング用電源56
9が接続されている。このクリーニングバイアスは、上
記中間転写ベルト21上に残留した転写残トナーと反発
する極性である。すなわち、転写残トナーが負極性であ
るため、本実施形態では上記クリーニングブレード56
7には負極性のバイアスが印加される。これにより、2
次転写後の中間転写ベルト21上に残留した転写残トナ
ーの一部は、上記クリーニングブレード567に接触す
る前に、上記クリーニングバイアスによる反発力により
クリーニング領域から弾き飛ばされ、クリーニング前に
除去される。一方、弾き飛ばされなかった残りの転写残
トナーは、そのままクリーニング領域に入り込み、上記
クリーニングブレード567によって削り取られる。
【0226】このように、本実施形態においては、上記
クリーニングブレード567によって除去される転写残
トナーの量を、事前に減少させてからクリーニングを行
う。これにより、例えば、転写紙100のジャムが発生
し、多量の転写残トナーをクリーニングしなければなら
ない場合であっても、転写残トナーを完全に除去するこ
とが可能となる。尚、上記クリーニングバイアスの反発
力により飛ばされた転写残トナーは、ケーシング562
の内壁に受け取られ、上記ケーシング562の内部に収
容される。また、上記クリーニングブレード567によ
って削り取られた転写残トナーも、重力により上記ケー
シング562の内部に落下し、これに収容される。
【0227】本実施形態では、クリーニング部材とし
て、除電機能を有するファーブラシ561と上記クリー
ニングブレード567とを併用したが、該ファーブラシ
の代えて別個に除電手段を設けたり、除電を必要としな
い程度の体積抵抗率である中間転写ベルトを利用したり
して、上記クリーニングブレード567のみでクリーニ
ングを行うことも可能である。尚、本実施形態に係る複
写機も、上記実施形態6と同様に、上述した4色フルカ
ラーコピ−モードだけでなく、他のコピーモードであっ
ても利用することができる。
【0228】〔実施形態8〕次に、本発明をフルカラー
電子写真複写機に適用した更に他の実施形態(以下、本
実施形態を「実施形態8」という。)について説明す
る。図19は、実施形態8に係る複写機のプリンタ部に
おける主要部の概略構成図である。この複写機は、上記
実施形態6と同じ構成の図示しないスキャナ部を備え、
画像形成動作は基本的には図15の複写機と同じであ
る。主な相違は、プリンタ部の構造及び動作にある。
尚、図19は図9と対応しており、図9と異なるところ
のみ説明する。
【0229】上記感光体クリーニング装置550は、フ
ァーブラシ551とクリーニングブレード557とを有
し、1次転写後の感光体ドラム10の表面をクリーニン
グする。尚、この感光体クリーニング装置550におけ
るファーブラシ551及びクリーニングブレード557
は、上述した実施形態7におけるベルトクリーニング装
置560のファーブラシ561及びクリーニングブレー
ド567と同じ構成である。
【0230】また、上記中間転写ベルト121の周囲に
は、ベルトクリーニング装置660と、転写手段として
の転写ユニット130とが配設されており、これらは図
示しない接離機構によってそれぞれ上記中間転写ベルト
121から接離可能となっている。
【0231】前述のプロセスで形成されたBkトナー像
が1次転写された中間転写ベルト121上の画像面は、
上記実施形態6と同様に、再び1次転写領域に戻され
る。このとき、上記トナー像が乱されないように、上記
ベルトクリーニング装置660のクリーニングブレード
661を図示しない接離機構によって上記中間転写ベル
ト121から離間させる。更に、上記転写ユニット13
0における第1支持ローラ135a及び2次転写バイア
スローラ131を図示しない接離機構によって移動さ
せ、該2次転写バイアスローラも上記中間転写ベルト1
21から離間させる。このとき、上記2次転写バイアス
ローラ131に接続した2次転写電源139によるバイ
アス印加を停止する。上記の状態は、中間転写ベルト1
21上に1次転写されたトナー像を転写紙100に2次
転写するまで維持される。
【0232】以下、本実施形態の特徴部分である、上記
クリーニングブレード661に上記中間転写ベルト12
1を介して対向するクリーニング対向部材としてのクリ
ーニング対向ローラ127について説明する。尚、本実
施形態のクリーニングブレード661は、上記中間転写
ベルト121のクリーニング及び除電を同時に行うもの
であり、上述した実施形態6におけるベルトクリーニン
グ装置460のクリーニングブレード461と同じ構成
である。
【0233】本実施形態におけるクリーニング対向ロー
ラ127には、クリーニングバイアスを印加するクリー
ニング用電源140が接続されている。このクリーニン
グバイアスは、上記中間転写ベルト121上に残留した
転写残トナーを該中間転写ベルトから離れさせる電界を
発生させる極性である。具体的には、転写残トナーが負
極性であるため、本実施形態では上記クリーニング対向
ローラ127には負極性のバイアスが印加される。この
ようなクリーニングバイアスを上記クリーニング対向ロ
ーラ127に印加することで、上記クリーニングブレー
ド661の前方の領域、すなわち、該クリーニングブレ
ードに対してベルト回転方向上流側の領域に上述した電
界を形成する。この結果、2次転写後の中間転写ベルト
121上に残留した転写残トナーの一部は、クリーニン
グ領域に入り込む前に、上記電界により除去される。そ
して、除去されなかった残りの転写残トナーは、そのま
まクリーニング領域に入り込み、上記クリーニングブレ
ード661によって削り取られる。
【0234】このように、本実施形態においては、上記
クリーニングブレード661によって除去される転写残
トナーの量を、事前に減少させてからクリーニングを行
う。これにより、例えば、転写紙100のジャムが発生
し、多量の転写残トナーをクリーニングしなければなら
ない場合であっても、転写残トナーを完全に除去するこ
とが可能となる。尚、上記クリーニングバイアスの反発
力により飛ばされた転写残トナーは、ケーシング662
の内壁に受け取られ、上記ケーシング662の内部に収
容される。また、上記クリーニングブレード661によ
って削り取られた転写残トナーも、重力により上記ケー
シング662の内部に落下し、これに収容される。
【0235】本実施形態では、クリーニング部材とし
て、除電機能を有するクリーニングブレードを使用した
が、これ以外のものを使用してもかまわない。更に、除
電機能を有しない従来のクリーニングブレードを使用し
て、別個に除電手段を設けたり、除電を必要としない程
度の体積抵抗率である中間転写ベルトを利用したりする
ようにしてもよい。尚、本実施形態に係る複写機も、上
記実施形態6と同様に、上述した4色フルカラーコピ−
モードだけでなく、他のコピーモードであっても利用す
ることができる。
【0236】〔実施形態9〕次に、本発明を画像形成装
置であるフルカラー電子写真複写機に適用した更に他の
実施形態(以下、本実施形態を「実施形態9」とい
う。)について説明する。図20は、実施形態9に係る
複写機のプリンタ部における主要部の概略構成図であ
る。この複写機は、主に低コスト化を図ったものであ
り、次に述べる点で上記実施形態8の複写機の構成と異
なるのみである。よって、同様の構成部材については同
じ符号を付し、それらの説明は省略する。尚、図20は
図11と対応しており、図11と異なるところのみ説明
する。
【0237】本実施形態におけるクリーニング対向部材
としてのクリーニング対向ローラ227は、ベルト駆動
手段としても機能している。そして、このクリーニング
対向ローラ227に中間転写ベルト221を介して対向
するように、クリーニング部材としてのクリーニングブ
レード761が配設されている。
【0238】以下、本実施形態の特徴部分であるベルト
クリーニング装置760について説明する。図21は、
上記ベルトクリーニング装置760のクリーニングブレ
ード761と、上記中間転写ユニット220のクリーニ
ング対向ローラ227とが対向する部分の拡大図であ
る。このクリーニング対向ローラ227は接地されてい
る。
【0239】上記クリーニングブレード761は、上記
中間転写ベルト221のクリーニング及び除電を同時に
行うものである。このクリーニングブレード761は、
上記中間転写ベルト221のベルト回転方向Eの上流側
に位置するクリーニング部761aと、該ベルト回転方
向下流側に位置する除電部761bと、これらの間を絶
縁する絶縁層761cとを有する。
【0240】上記クリーニング部761aには、上記中
間転写ベルト221上に残留した転写残トナー200と
反発する極性のバイアスを印加するクリーニング用電源
769が接続されている。一方、上記除電部761bに
は、除電用電源768が接続されている。具体的には、
上記転写残トナー200が負極性に帯電しているので、
上記クリーニング用電源769には、該転写残トナーと
同極性のバイアスを印加する。一方、上記除電用電源7
68には、該転写残トナーと異極性のバイアスを印加す
る。
【0241】このように、上記クリーニングブレード7
61の各部にそれぞれのバイアスを印加することによっ
て、転写残トナーの一部をクリーニング前に除去してク
リーニング性能の維持を図ることができると同時に、上
記中間転写ベルト221の除電も行うことができる。す
なわち、多量の転写残トナーをクリーニングする場合で
あっても、1つの部材で、転写残トナーを完全に除去で
き、かつ、上記中間転写ベルト221の除電も行うこと
ができる。更に、上記クリーニング部761aの作用に
よって転写残トナーを完全に除去することで、上記除電
部761bにおける除電特性を向上させることができ、
安定かつ効果的な除電を行うことが可能となる。
【0242】また、上記実施形態9の変形例として、上
記クリーニング対向ローラ227を、上記実施形態8に
おけるクリーニング対向ローラ127と同様の構成とす
れば、クリーニング特性を更に向上させることが可能と
なる。この結果、上記除電部761bにおける除電特性
も更に向上し、安定かつ効果的な除電を行うことができ
る。
【0243】〔実施形態10〕次に、本発明を、紙やO
HPシートなどの転写材を担持搬送するベルトなどの転
写材担持体を用いた画像形成装置に適用した実施形態
(以下、本実施形態を「実施形態10」という。)につ
いて説明する。図22は、実施形態10に係る複写機の
転写手段としての転写ユニットの概略構成図である。本
実施形態においては、上述した実施形態のように中間転
写体ではなく、転写材担持体に利用する。尚、図22は
図12と対応しており、図12と異なるところのみ説明
する。
【0244】上記紙転写ベルト332における転写紙1
00が剥離した部位は、上記クリーニングブレード33
1とクリーニング対向ローラ335cとの間に形成され
るクリーニング領域に移動する。通常の転写工程を経た
場合、上記紙転写ベルト332上には、トナーではな
く、紙粉等の異物が少し付着する。このような場合に
は、従来のクリーニング部材でも十分に除去され得る。
しかし、例えば、上記転写紙100のジャムが発生し、
上記感光体ドラム10上のトナー像が、転写紙ではなく
上記紙転写ベルト332に転写されてしまった場合、非
常に多量のトナーをクリーニング部材で除去しなければ
ならない。これは、特にフルカラー画像形成装置におい
て顕著である。この場合、上記クリーニング領域には、
上記クリーニングブレード331のクリーニング能力を
越えた量のトナーが入り込むことになり、従来のクリー
ニング部材ではこのような多量のトナーを完全に除去す
ることができなかった。この結果、除去しきれなかった
トナーが、次の転写工程において、転写バイアス不足等
の不具合を発生させていた。
【0245】しかし、本実施形態のクリーニングブレー
ド331は、上記実施形態9と同様に、電気的作用を利
用してトナーの一部をクリーニング前に除去して、上記
クリーニング領域に入り込むトナー量を減少させ、残り
のトナーを該クリーニングブレードによって削り取る。
このように、上記紙転写ベルト332上のトナー量を事
前に減少させてからクリーニングを行うことで、上述の
ような多量のトナーをクリーニングする場合であって
も、トナーを完全に除去することが可能となる。
【0246】また、上述した実施形態では、転写残トナ
ーの一部をクリーニング部材に接触する前の領域で除去
する手段として電界を利用したが、使用するトナーが磁
性トナーである場合には、磁界発生手段を用いて磁界を
形成し、これにより転写残トナーを除去するようにする
ことも可能である。
【0247】〔実施例〕本発明の実施例は実施形態5の
実施例1と同じである。本実施例に使用した複写機は、
上記実施形態8に係る複写機である。
【0248】本実施例において、上記感光体クリーニン
グ装置550のファーブラシ551は、カーボンを分散
した太さ6.5Dのアクリル繊維からなる導電性ブラシ
シートを金属ローラにロール状に巻き付けて形成されて
おり、この導電性ブラシシート間の隙間は1mm以下とな
るように構成した。また、このファーブラシ551の植
毛密度は、10万本/inch2としてある。また、上記ブ
ラシ先端部から上記ファーブラシ551のアース部まで
の抵抗値は106Ωとした。尚、上記感光体クリーニン
グ装置550のクリーニングブレード557は、公知の
ものを使用した。
【0249】また、本実施例におけるベルトクリーニン
グ装置660のクリーニング部材には、除電機能を有す
るクリーニングブレード661を使用した。このクリー
ニングブレード661は導電性材料から形成した。ま
た、上記ベルトクリーニング装置660のケーシング6
62には、その内壁面から延びるブレード固定部662
aを設け、図23に示すように、該ブレード固定部に電
極部材662bを固着した。また、この電極部材662
bには、除電用電源668を接続し、アース部664で
接地した。そして、上記クリーニングブレード661
を、導電性接着剤662cで上記電極部材662b上に
固着した。
【0250】〔実施形態11〕以下、図24乃至図27
を用いて、本発明を画像形成装置であるフルカラー電子
写真複写機(以下、複写機という。)に適用した一実施
形態(以下、本実施形態を「実施形態11」という。)
について説明する。図24は、実施形態11に係る複写
機の概略構成を示す断面図であり、図25は、同複写機
における像担持体としての感光体ドラム周辺部の概略構
成を示す拡大図である。以下図1、図2と異なる部分の
みについて説明する。
【0251】上記中間転写ベルト21の周囲には、潤滑
剤付与手段としての潤滑剤塗布装置850と、クリーニ
ング手段としてのクリーニングユニット(ベルトクリー
ニング装置)460と、転写手段としての転写ユニット
30とが配設されている。上記潤滑剤塗布装置850に
は、潤滑剤塗布部材としての潤滑剤塗布ブラシローラ8
51と、潤滑剤収容ケース852と、潤滑剤塗布部材接
離機構853とが設けられている。上記潤滑剤塗布ブラ
シローラ851は、上記潤滑剤塗布部材接離機構853
と連動しており、該潤滑剤塗布部材接離機構が駆動する
ことによって、上記中間転写ベルト21に接離すること
ができる。
【0252】また、上記クリーニングユニット460に
は、クリーニング部材としてのブラシローラ465及び
クリーニングブレード461と、クリーニング部材接離
機構463とが設けられている。このクリーニング部材
接離機構463によって、上記クリーニングユニット4
60と上記中間転写ベルト21との接離が可能となって
いる。尚、本実施形態では、クリーニング部材として、
クリーニングブレードとファーブラシとを併用したもの
を使用しているが、これ以外にも、これらを単独で使用
したものや、他の公知のクリーニング部材を使用しても
かまわない。
【0253】また、上記中間転写ベルト21上にトナー
像が形成されるまでの間、具体的には1色目のBkトナ
ー像を1次転写した後から4色目のYトナー像の1次転
写が終了するまでの間は、上記潤滑剤塗布装置850、
クリーニングユニット460及び転写ユニット30を、
それぞれの接離機構(853,463,33)によって
上記中間転写ベルト21から離間させておく。
【0254】以上は、4色フルカラーを得るコピーモー
ドについて説明したが、これ以外の3色コピーモードや
2色コピーモードの場合には、使用する色などが異なる
以外、上述した4色コピーモードと同様の動作を行うこ
とになる。また、単色コピーモードの場合には、所定枚
数が終了するまで、その色の現像器のみ現像剤を穂立ち
させて作動状態にしておき、上記潤滑剤塗布装置85
0、クリーニングユニット460及び転写ユニット30
を中間転写ベルト21に接触させたままの状態で、か
つ、該中間転写ベルトを感光体ドラム10に接触させた
ままの状態で、該中間転写ベルトを往動方向に一定速度
で駆動し、コピー動作を行うことになる。
【0255】以下、本実施形態の特徴部分である潤滑剤
塗布装置850の構成及び動作について説明する。図2
6は、本実施形態における潤滑剤塗布装置850の概略
構成を示す断面図であり、図27は、上記潤滑剤塗布装
置850における潤滑剤塗布ブラシローラ851の正面
図である。この潤滑剤塗布装置850は、上記2次転写
領域のベルト回転方向下流かつ上記1次転写領域の上流
であって、クリーニングブレードのベルト回転方向下流
かつ上記1次転写領域の上流に配置されている。
【0256】上記潤滑剤塗布装置850は、上記潤滑剤
塗布部材接離機構853から延びたアーム853aに取
り付けられている。この潤滑剤塗布装置850における
潤滑剤収容ケース852内には、固形潤滑剤855及び
スプリング856とが収容されている。この固形潤滑剤
855としては、例えば、板状に成型された微粒子から
なるステアリン酸亜鉛を使用することができる。上記固
形潤滑剤855は、上記スプリング856によって上記
潤滑剤塗布ブラシローラ851側に付勢されており、該
潤滑剤塗布ブラシローラに当接している。また、上記潤
滑剤塗布ブラシローラ851は、図示しない駆動手段に
よって回転駆動することができるようになっている。そ
して、2次転写後、上記中間転写ベルト21に潤滑剤を
塗布する際、上記潤滑剤塗布ブラシローラ851が回転
して、上記固形潤滑剤55を削り取る。このようにして
削り取られた潤滑剤は粉体状となって、上記中間転写ベ
ルト21に塗布される。
【0257】本実施形態において、上記潤滑剤塗布ブラ
シローラ851は、除電手段を構成する除電部材として
も機能している。すなわち、この潤滑剤塗布ブラシロー
ラ851は、上記中間転写ベルト21に接触して潤滑剤
を塗布すると同時に、該中間転写ベルトを除電する。こ
のとき、上記潤滑剤塗布ブラシローラ851は、除電特
性の低下やブラシ部の毛倒れ現象を防ぐため、上記中間
転写ベルト21の連れ回り方向に回転駆動している。ま
た、この潤滑剤塗布ブラシローラ851と上記中間転写
ベルト21とが接触した部分すなわち除電領域におい
て、その線速が上記中間転写ベルト21よりも速くなる
ように、該潤滑剤塗布ブラシローラは回転制御されてい
る。
【0258】上記潤滑剤塗布ブラシローラ851は、図
27に示すように、そのブラシ部851aを有する導電
性繊維シート851bを導電性のローラにロール状に巻
き付けて形成されている。このとき、上記導電性繊維シ
ート間の隙間Gをなるべく小さくすれば、上記潤滑剤塗
布ブラシローラ851の軸方向におけるブラシ密度が均
一となり、除電ムラを抑制することができる。この導電
性繊維シート851bを形成する導電性繊維としては、
例えば、カーボンを分散したアクリル繊維等を用いるこ
とができる。また、本実施形態においては、上記潤滑剤
塗布ブラシローラ851の芯金を構成するローラにアー
ス部854を接続して接地している。また、この潤滑剤
塗布ブラシローラ851は、除電効率の向上を図るた
め、上記中間転写ベルト21に接触する部分すなわちブ
ラシ部851aの先端と上記アース部854との間の抵
抗値が、108Ω以下、好ましくは107Ω以下となるよ
うに形成されている。尚、この抵抗値は、上記潤滑剤塗
布ブラシローラ851の芯金を構成するローラが導電性
であるため、実質的には、上記導電性繊維の部分の抵抗
値を意味する。
【0259】〔変形例〕次に、上記実施形態11の変形
例について説明する。図28は、本変形例の複写機にお
ける感光体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図であ
る。本変形例における基本的構成は、上記実施形態11
とほぼ同様であり、異なる点は、実施形態11では上記
潤滑剤塗布ブラシローラ851を単に接地しただけであ
るのに対し、本変形例では該潤滑剤塗布ブラシローラに
除電バイアスを印加するための除電用電源859を接続
している点にある。この除電バイアスによって、上記中
間転写ベルト21上に存在する残留電荷が上記潤滑剤塗
布ブラシローラ851に流入することになるので、効率
よく除電を行うことができる。これにより、例えば、画
像形成速度のスピードアップを図るために中間転写ベル
ト21の表面移動速度を高速化した場合でも、該中間転
写ベルトを安定して除電することが可能となる。
【0260】〔実施形態12〕次に、図29乃至31を
用いて、本発明を画像形成装置であるフルカラー電子写
真複写機に適用した他の実施形態(以下、本実施形態を
「実施形態12」という。)について説明する。図29
は、実施形態12に係る複写機のプリンタ部における主
要部の概略構成図である。この複写機は、上記実施形態
11と同じ構成の図示しないスキャナ部を備え、画像形
成動作は基本的には図24の複写機と同じである。主な
相違は、プリンタ部の構造及び動作にある。尚、図29
は図9と対応しており、図9と異なるところのみ説明す
る。
【0261】中間転写ベルト121の周囲には、上記実
施形態11で使用した潤滑剤塗布装置850及びクリー
ニングブレード170と、転写手段としての転写ユニッ
ト130とが設けられており、これらは図示しない接離
機構によってそれぞれ上記中間転写ベルト121から接
離可能となっている。
【0262】前述のごとくして形成されたBkトナー像
が1次転写された中間転写ベルト121上の画像面は、
上記実施形態11と同様に、再び1次転写領域に戻され
る。このとき、上記トナー像が乱されないように、上記
潤滑剤塗布ブラシローラ851及びクリーニングブレー
ド170を、それぞれ接離機構によって上記中間転写ベ
ルト121から離間させる。
【0263】以下、本実施形態の特徴部分である潤滑剤
塗布部材接離機構及びクリーニング部材接離機構につい
て説明する。本実施形態においても、上記実施形態11
と同様に、上記潤滑剤塗布ブラシローラ851が除電手
段を構成する除電部材として機能しており、該潤滑剤塗
布ブラシローラは、これに除電バイアスを印加する除電
用電源859が接続している。従って、この潤滑剤塗布
ブラシローラ851は、上記中間転写ベルト121に接
触して潤滑剤を塗布すると同時に、該中間転写ベルトを
除電することができる。
【0264】まず、潤滑剤塗布部材接離機構及びクリー
ニング部材接離機構の構成について説明する。図30
は、クリーニング部材接離機構としても機能する潤滑剤
塗布部材接離機構としての接離装置173の概略構成図
である。この接離装置173は、上記潤滑剤塗布装置8
50と、上記クリーニングブレード170と、潤滑剤塗
布部材接離機構としての第1接離カム850cと、クリ
ーニング部材接離機構としての第2接離カム170c
と、これらのカムに接続した図示しない駆動部とから構
成されている。
【0265】上記潤滑剤塗布装置850は、第1ブラケ
ット850aに保持されている。この第1ブラケット8
50aは、第1ブラケット揺動軸850bを中心に揺動
自在に保持されており、上記潤滑剤塗布装置850が取
り付けられた端部の他端部が上記第1接離カム850c
のカム面に当接している。このとき、上記他端部は上記
カム面に向かって図示しないスプリングにより付勢され
ている。一方、上記クリーニングブレード170は、第
2ブラケット170aに固着されている。この第2ブラ
ケット170aは、第2ブラケット揺動軸170bを中
心に揺動自在に保持されており、上記クリーニングブレ
ード170が固着した端部の他端部が上記第2接離カム
170cのカム面に当接する。このとき、上記他端部は
上記カム面に向かって図示しないスプリングにより付勢
されている。
【0266】上記第1接離カム850cは、上記駆動部
に接続した第1カム軸850dに固着されている。ま
た、この第1カム軸850dには、図中手前側の端部に
第1ギヤ850eが固着されている。一方、上記第2接
離カム170cは、第2カム軸170dに固着されてい
る。また、この第2カム軸170dには、図中手前側の
端部に第2ギヤ170eが固着されている。上記第1ギ
ヤ850e及び第2ギヤ170eは同じ歯数をもち、同
一平面上で噛み合って配置されている。
【0267】次に、上記接離装置173の動作について
説明する。図31(a)は、上記中間転写ベルト121
から離れた状態の接離装置173の要部の概略構成を示
す拡大図であり、図31(b)は、該中間転写ベルトに
当接した状態の接離装置173の要部の概略構成を示す
拡大図である。
【0268】図31(a)において、上記潤滑剤塗布ブ
ラシローラ851及びクリーニングブレード170は、
上記中間転写ベルト121から離れた状態となってい
る。この状態から、上記駆動部に設けられた図示しない
モータによって、上記第1カム軸850dを180度回
転させる。これにより、上記第1接離カム850cが1
80度回転して、そのカム面が上記第1ブラケット85
0aの他端部を押し上げ、上記潤滑剤塗布ブラシローラ
851を上記中間転写ベルト121に当接させる。一
方、上記第1カム軸850dが回転することにより、上
記第1ギヤ850e及び第2ギヤ170eを介して、上
記第2カム軸170dも180度回転する。これによ
り、上記第2接離カム170cが上記第2ブラケット1
70aの他端部を押し上げ、上記クリーニングブレード
170を上記中間転写ベルト121に当接させる。この
ようにして、図31(a)の状態から図31(b)の状
態に移行する。
【0269】また、上記モータを駆動させて、上記第1
カム軸850dを更に180度回転させれば、上記第1
ブラケット850aの他端部及び第2ブラケット170
aの他端部が上記第1接離カム850c及び第2接離カ
ム170cのカム面に向かってそれぞれ付勢されている
ので、上記潤滑剤塗布ブラシローラ851及びクリーニ
ングブレード170は、上記中間転写ベルト121から
離れる方向に移動する。このようにして、図31(b)
の状態から図31(a)の状態に移行する。
【0270】また、上記第1接離カム850cと第2接
離カム170cとの取付角を調節すれば、上記クリーニ
ングブレード170に対する潤滑剤塗布ブラシローラ8
51の接離タイミングを自由に設定することができる。
本実施形態の場合、上記中間転写ベルト121にクリー
ニングブレード170が接触してから、その接触面が上
記潤滑剤塗布ブラシローラ851の接触予定部を通過す
るタイミングで該潤滑剤塗布ブラシローラが接触するよ
うに、上記取付角を設定している。これにより、上記潤
滑剤塗布ブラシローラ851が接触して除電する面はク
リーニングされた状態であるので、該潤滑剤塗布ブラシ
ローラに対する異物等の付着量を低減することができ
る。
【0271】尚、上記潤滑剤塗布ブラシローラ851
を、必ずしも完全にクリーニングされた状態の面に接触
させる必要はなく、画像形成に影響を与えない程度の異
物の付着は許容範囲内であると言える。従って、本実施
形態における複写機の使用態様によっては、上記潤滑剤
塗布ブラシローラ851の接触タイミングを、少なくと
も、該潤滑剤塗布ブラシローラが上記中間転写ベルト1
21の未クリーニング部位に接触する領域が、該潤滑剤
塗布ブラシローラと上記クリーニングブレード170と
を該中間転写ベルトに同時に接触させるときよりも少な
くなるように制御すれば足りる場合もある。
【0272】尚、本実施形態においては、潤滑剤塗布ブ
ラシローラ851及びクリーニングブレード170を1
つの接離装置で制御しているが、それぞれ別個の接離装
置を設けてもよい。また、本実施形態に係る複写機も、
上記実施形態11と同様に、上述した4色フルカラーコ
ピ−モードだけでなく、他のコピーモードであっても利
用することができる。
【0273】〔実施形態13〕次に、本発明を画像形成
装置であるフルカラー電子写真複写機に適用した更に他
の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態13」とい
う。)について説明する。図32は、実施形態13に係
る複写機のプリンタ部における主要部の概略構成図であ
る。この複写機は、主に低コスト化を図ったものであ
り、次に述べる点で上記実施形態12の複写機の構成と
異なるのみである。よって、同様の構成部材については
同じ符号を付し、それらの説明は省略する。尚、図32
は図11と対応しており、図11と異なるところのみ説
明する。
【0274】本実施形態における給紙の際、給紙された
転写紙100は、上記2次転写バイアスローラ231と
中間転写ベルト221との間で直接挟持され、定着ユニ
ット145の定着ローラ対145aのローラ間に向けて
送られる。
【0275】以下、本実施形態の特徴部分である潤滑剤
塗布装置850及びクリーニングブレード170の構成
及び動作について説明する。本実施形態における潤滑剤
塗布装置850及びクリーニングブレード170の基本
的構成は、上記実施形態12とほぼ同様であり、異なる
点は、これら潤滑剤塗布装置850及びクリーニングブ
レード170の配置にある。
【0276】本実施形態においては、上記潤滑剤塗布装
置850の潤滑剤塗布ブラシローラ851も、上記クリ
ーニングブレード170に対向するクリーニング対向ロ
ーラを兼用する駆動ローラ224に対向して配置されて
いる。この駆動ローラ224は、本体ケーシングに接地
されたアース部222を有しているので、上記潤滑剤塗
布ブラシローラ851に対向するアース部材としての役
割を果たしている。この結果、上記潤滑剤塗布ブラシロ
ーラ851と駆動ローラ224との間で、集中的に電界
が形成される。これにより、上記中間転写ベルト121
の表面電荷のみならず、内部の電荷も安定して除電する
ことができ、該中間転写ベルト全体を均一に除電するこ
とができる。尚、上記潤滑剤塗布ブラシローラ851及
びクリーニングブレード170を、駆動ローラ224で
はなく、他の支持ローラに対向するように配置してもよ
い。
【0277】〔実施形態14〕次に、紙やOHPシート
などの転写材を担持搬送するベルトなどの転写材担持体
を用いた画像形成装置に適用した実施形態(以下、本実
施形態を「実施形態14」という。)について説明す
る。図33は、実施形態14に係る複写機の転写手段と
しての転写ユニットの概略構成図である。本実施形態に
おいては、本発明を、上述した実施形態のように中間転
写体ではなく、転写材を担持して搬送する転写材担持体
に利用する。尚、図33は図12と対応しており、図1
2と異なるところのみ説明する。
【0278】上記転写ユニット330は、転写材担持体
としての紙転写ベルト332と、該紙転写ベルト表面を
クリーニングするクリーニング部材としての転写クリー
ニングブレード331と、図示しない給紙部側の端部に
位置する転写前除電手段としてのアースローラ335a
と、電荷付与手段としての転写バイアスローラ334
と、これに接続された転写用電源338と、図示しない
定着ユニット側の端部に位置するテンションローラ33
5bと、上記転写クリーニングブレード331に対向す
るクリーニング対向ローラ335cと、転写紙除電チャ
ージャ336と、上記紙転写ベルト表面に潤滑剤を付与
する潤滑剤付与手段としての潤滑剤塗布装置350とを
有する。
【0279】前述のごとくして、トナー像を転写された
転写紙100は、その後、該転写紙を上記転写紙除電チ
ャージャ336により除電して剥離する剥離領域を通過
することによって、上記紙転写ベルト332から剥離
し、図示しない定着ユニットに搬送される。一方、紙転
写ベルト332は、上記転写紙100が剥離した後、上
記転写クリーニングブレード331によって紙粉等の異
物を除去する。このとき、このクリーニングブレード3
31と上記紙転写ベルト332との摩擦力を低減させる
ために、クリーニングされた紙転写ベルト332表面
に、上記潤滑剤塗布装置350に設けられた潤滑剤塗布
部材としての潤滑剤塗布ブラシローラ351により潤滑
剤を塗布する。この潤滑剤塗布ブラシローラ351は、
上記転写領域の紙転写ベルト搬送方向上流側かつ上記剥
離領域の下流側、好ましくは上記転写領域の紙転写ベル
ト搬送方向上流側かつ上記転写クリーニングブレード3
31の下流側に配置される。
【0280】上述した実施形態では、上記潤滑剤塗布ブ
ラシローラに印加する除電バイアスとして、直流のバイ
アスを用いたが、これに限らず、交流のバイアス、又は
直流及び交流のバイアスを使用することも可能である。
【0281】〔実施例〕本発明の第1実施例は実施形態
5の実施例1と同じである。本実施例に使用した複写機
は、上記実施形態12に係る複写機である。
【0282】本実施例において、上記潤滑剤塗布ブラシ
ローラ851は、カーボンを分散した太さ6.5Dのア
クリル繊維からなる導電性繊維シートを金属ローラにロ
ール状に巻き付けて形成されており、この導電性繊維シ
ート間の隙間Gは1mm以下となるように構成した。ま
た、この潤滑剤塗布ブラシローラ851の植毛密度は、
10万本/inch2としてある。また、上記ブラシ部の先
端から上記潤滑剤塗布ブラシローラ851のアース部8
54までの抵抗値は106Ωとした。
【0283】本発明の第2実施例は実施形態5の実施例
2と同じである。本実施例で使用する複写機は、上記実
施形態13に係る複写機である。
【0284】本実施例において、潤滑剤塗布ブラシロー
ラ851は、上記第1実施例と同様のものを使用した。
また、この潤滑剤塗布ブラシローラ851に対抗する駆
動ローラ224は、金属ローラに導電性ゴムをコーティ
ングして形成されたものであり、該駆動ローラ表面から
アース部222までの抵抗値を107Ωに設定した。
【0285】〔実施形態15〕以下、図34乃至図45
を用いて、本発明を画像形成装置であるフルカラー電子
写真複写機(以下、複写機という。)に適用した一実施
形態(以下、本実施形態を「実施形態15」という。)
について説明する。図34は、実施形態15に係る複写
機の概略構成を示す断面図であり、図35は、同複写機
における像担持体としての感光体ドラム周辺部の概略構
成を示す拡大図である。以下図1、図2、図15、図1
6と異なる部分のみについて説明する。
【0286】まず、本実施形態の特徴部分であるコロナ
チャージャ960の構成及び動作について説明する。こ
のコロナチャージャ960は、上記2次転写領域のベル
ト回転方向下流かつ上記1次転写領域の上流に配置され
ている。また、上記コロナチャージャ960には、これ
に直流電圧を印可するための除電用電源969が接続さ
れており、上記中間転写ベルト21を除電している。
【0287】上記コロナチャージャ960は、上記中間
転写ベルト21に接触しないで該中間転写ベルトを除電
できるので、接触式除電器に比べて機構を簡素化するこ
とができる。これは、接触式除電器で2色以上のカラー
画像形成を行う場合、各色のトナー像を中間転写ベルト
21に重ね合わせている間は、該接触式除電器の除電部
材を該中間転写ベルトから離隔し、一方で該中間転写ベ
ルトが2次転写を終えた後は、該除電部材をこれに接触
させる除電部材接離機構が必要だからである。しかし、
コロナチャージャ960は、オゾンの発生を伴うため、
環境保護の観点からあまり好ましくはない。この観点か
ら、除電手段として接触式除電器を使用する場合、該接
触式除電器の除電部材としては、除電ブラシや除電ブレ
ード等を適用することができる。
【0288】〔変形例1〕次に、上記実施形態15の変
形例1について説明する。図36は、変形例1の複写機
における感光体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図で
ある。本変形例は、上記コロナチャージャ960の代わ
りに接触式除電手段としての接触式除電器を用い、その
除電部材として、除電ブラシ961を使用している。ま
た、本変形例における中間転写ベルト21aには、体積
抵抗率ρvが1012Ωcm以下であるものを使用する。ま
た、この除電ブラシ961が上記中間転写ベルト21a
と接触する部分から、該中間転写ベルトを張架するアー
スローラ23のアース部962までの抵抗値が108Ω
以下、好ましくは107Ω以下となるように、該アース
ローラの位置を設定している。尚、本変形例では、上記
除電ブラシ961に除電バイアスを印加する除電用電源
を接続していない。
【0289】本変形例においては、上記中間転写ベルト
21a内を電荷が移動できるように、該中間転写ベルト
の体積抵抗率ρvが1012Ωcm以下となるように設定さ
れいる。これにより、上記除電ブラシ961によって除
電しきれずに2次転写後の中間転写ベルト21aの内部
に残留していた残留電荷も、上記アースローラのアース
部まで移動することができ、残留電位が次の画像形成に
影響を与えることがなくなる。この場合、除電バイアス
を印加しなくても、上記中間転写ベルト21aの表面電
位を−100V以下にまで除電することが可能である。
【0290】〔変形例2〕次に、上記実施形態15の変
形例2について説明する。図37は、変形例2の複写機
における感光体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図で
ある。本変形例は、上記変形例1とほぼ同様であるが、
上記除電ブラシ961に除電バイアスを印加するための
除電用電源969が接続されている。また、中間転写ベ
ルト21bとして、体積抵抗率ρvが1011〜1014Ωc
mであるものを使用している。また、上記除電ブラシ6
1に対向するように、上記中間転写ベルト21bを介し
て、アース部材としての導電性の板金963が設けられ
ている。尚、このアース部材としては、この板金以外に
も例えば導電性ローラ等を使用することも可能である。
この板金963は、上記除電ブラシ961が接触する上
記中間転写ベルト21bの裏面に接触している。このよ
うな構成により、上記除電ブラシ961と板金963と
の間で集中的に除電電界が形成される。本変形例の場
合、上記中間転写ベルト21bの表面電荷のみならず、
内部の電荷も安定して除電することができ、該中間転写
ベルト全体を均一に除電することができる。
【0291】また、図38は、上記板金963を上記除
電ブラシ961に対向して設けた場合と、全く設けない
場合における、該除電ブラシに印加する除電バイアス
と、除電後における中間転写ベルト21bの表面電位
(以下、除電後電位という。)との関係をそれぞれ示し
ている。この図において、各点を実線で結んでいる部分
は、その除電バイアスを印加したときの中間転写ベルト
21bにおける表面電位のバラツキ幅を示している。こ
の図から明らかなように、次の画像形成に影響を与えな
い程度の表面電位、すなわち、−100V〜+100V
の範囲内の電位となるように除電したい場合、その除電
に必要な除電バイアスは、上記板金963を上記除電ブ
ラシ961に対向して設けた方が遙かに小さくて済む。
また、上記中間転写ベルト21bの除電後電位のバラツ
キ幅をみると、上記板金963を設けた方がバラツキ幅
が小さい。
【0292】また、本変形例においても、上記板金96
3が中間転写ベルト21bに接触する部分と該板金のア
ース部964との間の抵抗値が108Ω以下、好ましく
は107Ω以下となるように設定し、除電効率の向上を
図ると好適である。
【0293】〔変形例3〕更に、上記実施形態15の変
形例3について説明する。図39は、変形例3の複写機
における感光体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図で
あり、図40は、該複写機における除電部材としての除
電ブラシローラの正面図である。本変形例は、上記変形
例1及び変形例2における除電ブラシ961に代えて、
除電部材としての除電ブラシローラ965を使用してい
る。この除電ブラシローラ965は、そのブラシ部96
5aを有する導電性繊維シート965bを導電性のロー
ラにロール状に巻き付けて形成されている。この導電性
繊維シート965bを形成する導電性繊維としては、例
えば、カーボンを分散したアクリル繊維等を用いること
ができる。尚、この除電ブラシローラ965を有する本
変形例の接触式除電器において、該除電ブラシローラに
おける中間転写ベルト21に接触する部分すなわちブラ
シ部965aの先端と該除電ブラシローラに接続された
アース部966との間の抵抗値を、108Ω以下、好ま
しくは107Ω以下となるように設定すれば、除電効率
の向上を図ることができる。この抵抗値は、上記除電ブ
ラシローラ965の芯がねを構成する部材が導電性であ
るため、実質的には、上記導電性繊維の部分の抵抗値を
意味する。
【0294】また、図41は、上記除電ブラシローラ9
65の植毛密度と上記中間転写ベルト21の除電後電位
の除電ムラの評価との関係を示すグラフである。この除
電ムラの評価は5段階評価で、評価が5のときに最も除
電ムラの少ない。通常、評価が3以上の場合には、その
後の画像形成にほとんど影響を及ぼすことがない。従っ
て、この図より、上記除電ブラシローラ965を形成す
る際、その植毛密度は、2万本/inch2以上とするのが
好ましい。このように上記除電ブラシローラ965を形
成すれば、上記中間転写ベルト21の表面における単位
面積当たりのブラシ部接触本数が増加し、除電後の中間
転写ベルト21における除電ムラを効果的に抑制するこ
とができる。
【0295】また、上記除電ブラシローラ965を形成
する際、上述のように導電性繊維シート965bを導電
性ローラにロール状に巻き付けて形成するが、上記除電
ムラは、この導電性繊維シート965bを巻き付けると
きの隙間Gの大きさによっても大きく変化する。図42
には、上記導電性繊維シート965b間の隙間Gと除電
後の中間転写ベルト表面の除電ムラの評価との関係を示
す。この図において、上述のように除電ムラの評価が評
価3以上となるには、上記隙間Gを少なくとも2mm以下
となるように、上記除電ブラシローラ965を形成しな
ければならない。すなわち、上記除電ブラシローラ96
5のブラシ部965aを構成する上記導電性繊維965
bの隙間Gを2mm以下とすれば、除電後の中間転写ベル
ト21における除電ムラを効果的に抑制することができ
る。
【0296】本変形例において、上記除電ブラシローラ
965は、除電特性の低下やブラシ部の毛倒れ現象を防
ぐため、上記中間転写ベルト21の連れ回り方向に回転
駆動している。このとき、上記除電ブラシローラ965
は、該除電ブラシローラと上記中間転写ベルト21とが
接触した部分すなわち除電領域において、その線速が上
記中間転写ベルト21よりも速くなるように、回転制御
されている。
【0297】〔実施形態16〕次に、図43を用いて、
本発明を画像形成装置であるフルカラー電子写真複写機
に適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形
態16」という。)について説明する。図43は、実施
形態16に係る複写機のプリンタ部における主要部の概
略構成図である。この複写機は、上記実施形態15と同
じ構成の図示しないスキャナ部を備え、画像形成動作は
基本的には図34の複写機と同じである。主な相違は、
プリンタ部の構造及び動作にある。尚、図43は図9と
対応しており、図9と異なるところのみ説明する。
【0298】また、上記中間転写ベルト121の周囲に
は、潤滑剤付与手段を構成する潤滑剤付与部材と除電部
材とを兼用する潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ1065
と、クリーニング部材としてのベルトクリーニングブレ
ード170と、転写手段としての転写ユニット130と
が配設されており、これらは図示しない接離機構によっ
てそれぞれ上記中間転写ベルト121から接離可能とな
っている。
【0299】前記のごとくして形成されたBkトナー像
が1次転写された中間転写ベルト121上の画像面は、
上記実施形態15と同様に、再び1次転写領域に戻され
る。このとき、上記トナー像が乱されないように、上記
潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ1065及びベルトクリ
ーニングブレード170を、それぞれ接離機構によって
上記中間転写ベルト121から離間させる。
【0300】2次転写後の中間転写ベルト121は、上
記ベルトクリーニングブレード170が図示しないクリ
ーニング部材接離機構によって該中間転写ベルト121
に押圧することで、その表面に残留した2次転写残トナ
ーを除去する。更に、クリーニング性の向上及び2次転
写性の向上を図るために、図示しない除電部材接離機構
で中間転写ベルト121に押圧される潤滑剤塗布兼除電
ブラシローラ1065によって、潤滑剤収納部1066
に収納された潤滑剤が塗布される。この潤滑剤として
は、例えば板状に成型された微粒子からなるステアリン
酸亜鉛を使用することができる。
【0301】以下、本実施形態の特徴部分である潤滑剤
塗布兼除電ブラシローラ1065及びベルトクリーニン
グブレード170の構成及び動作について説明する。本
実施形態においては、上記潤滑剤塗布兼除電ブラシロー
ラ1065は、潤滑剤を塗布するとともに除電をも行う
ように機能する。尚、この潤滑剤塗布兼除電ブラシロー
ラ1065は、上記実施形態15における変形例3で説
明した除電ブラシローラ965とほぼ同様のものである
が、ブラシ部を構成する導電性繊維の抵抗値が106Ω
となるように構成されている。この潤滑剤塗布兼除電ブ
ラシローラ1065には、除電バイアスを印加するため
の可変除電用電源1069が接続されている。また、上
記潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ1065は、上記中間
転写ベルト121のベルト回転方向における上記1次転
写領域の上流かつ上記ベルトクリーニングブレード17
0の下流に配置されている。
【0302】上記潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ106
5及びベルトクリーニングブレード170の接離装置の
機構及びその動作は、図30、図31(a),(b)に
示すものと同じであるので、その説明は省略する。
【0303】〔実施形態17〕次に、本発明を画像形成
装置であるフルカラー電子写真複写機に適用した更に他
の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態17」とい
う。)について説明する。図44は、実施形態17に係
る複写機のプリンタ部における主要部の概略構成図であ
る。この複写機は、主に低コスト化を図ったものであ
り、次に述べる点で上記実施形態16の複写機の構成と
異なるのみである。よって、同様の構成部材については
同じ符号を付し、それらの説明は省略する。尚、図44
は図11に対応しており、図11と異なるところのみ説
明する。
【0304】本実施形態の特徴部分である潤滑剤塗布兼
除電ブラシローラ1065及びベルトクリーニングブレ
ード170の構成及び動作について説明する。本実施形
態においても、上記実施形態16と同様に、潤滑剤塗布
兼除電ブラシローラ1065を除電部材として用いてい
る。上記実施形態16と異なる点は、上記潤滑剤塗布兼
除電ブラシローラ1065及びベルトクリーニングブレ
ード170の配置にある。
【0305】本実施形態においては、上記潤滑剤塗布兼
除電ブラシローラ1065は、上記ベルトクリーニング
ブレード170に対向するクリーニング対向ローラを兼
用する駆動ローラ224に対向して配置されている。
【0306】〔実施形態18〕次に、本発明を、紙やO
HPシートなどの転写材を担持搬送するベルトなどの転
写材担持体を用いた画像形成装置に適用した実施形態
(以下、本実施形態を「実施形態18」という。)につ
いて説明する。図45は、実施形態18に係る複写機の
転写手段としての転写ユニットの概略構成図である。本
実施形態においては、本発明を、上述した実施形態のよ
うに中間転写体ではなく、転写材担持体に利用する。
尚、図45は図12に対応しており、図12と異なると
ころのみ説明する。
【0307】本実施形態の紙転写ベルト332は、図示
しない給紙部側の端部に位置する転写前除電手段として
のアースローラ335aと、図示しない定着ユニット側
の端部に位置するテンションローラ335bとに張架さ
れている。
【0308】上述のごとくしてトナー像を転写された転
写紙100は、その後、上記紙転写ベルト332から剥
離し、図示しない定着ユニットに搬送される。上記転写
紙100が剥離した後、その紙転写ベルト332は上記
テンションローラ335bに対向して設けられた除電手
段を構成する除電部材としての除電ブラシ361との接
触領域を通過して除電される。
【0309】上述した実施形態では、上述した除電器に
印加する除電バイアスとして、直流のバイアスを用いた
が、これに限らず、交流のバイアス、又は直流及び交流
のバイアスを使用することも可能である。
【0310】〔実施例〕本発明の第1実施例は実施形態
5の実施例1と同じである。本実施例に使用した複写機
は、上記実施形態16に係る複写機である。
【0311】本実施例において、上記潤滑剤塗布兼除電
ブラシローラ1065は、カーボンを分散した太さ6.
5Dのアクリル繊維からなる導電性繊維シートを金属ロ
ーラにロール状に巻き付けて形成されており、この導電
性繊維シート間の隙間Gは1mm以下となるように構成し
た。また、この潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ1065
の植毛密度は、10万本/inch2としてある。また、上
記ブラシ部の先端から上記潤滑剤塗布兼除電ブラシロー
ラ1065のアース部までの抵抗値は106Ωとした。
【0312】また、本実施例においては、温度及び湿度
と、上記コピーモード情報に基づく中間転写ベルト12
1の表面電位と、転写紙情報に基づく該中間転写ベルト
の表面移動速度とに応じて、上記潤滑剤塗布兼除電ブラ
シローラ1065に印加する直流電圧を算出し、上記可
変除電用電源1069を制御している。具体的には、本
実施例では前記の表4、表5及び表6のように除電バイ
アスを設定した。
【0313】本発明の第2実施例は実施形態5の実施例
2と同じである。本実施例で使用する複写機は、上記実
施形態17に係る複写機である。
【0314】本実施例において、潤滑剤塗布兼除電ブラ
シローラ1065は、上記第1実施例と同様のものを使
用した。また、この潤滑剤塗布兼除電ブラシローラ10
65に対抗する駆動ローラ224は、金属ローラに導電
性ゴムをコーティングして形成されたものであり、該駆
動ローラ表面からアース部222までの抵抗値を10 7
Ωに設定した。
【0315】
【発明の効果】請求項1の発明は、中間転写体を除電す
るにあたり、上記中間転写体の体積抵抗率に応じて、上
記直流電圧を可変制御する可変制御手段を設けたことを
特徴としたので、除電不足や除電過多を防ぐことができ
る画像形成装置を提供することができた。
【0316】請求項2の発明は、請求項1の画像形成装
置において、上記中間転写体の体積抵抗率が、1011
1014Ωcmであることとしたので、1次転写後の転写チ
リを低減させることができる画像形成装置を提供するこ
とができた。
【0317】特に、請求項3の発明のように、中間転写
体の体積抵抗率を1012〜1013Ωcmとすれば、更に1
次転写後の転写チリを安定して抑制することができる画
像形成装置を提供することができた。
【0318】また、請求項4の発明は、中間転写体の体
積抵抗率に応じて、上記直流電圧を可変制御することを
特徴とするので、除電不足や除電過多を防ぐことができ
る画像形成方法を提供することができた。
【0319】また、請求項5の発明は、中間転写体の表
面電位Vaに対する上記直流電圧Vが、
【数1】 −1.3Va−650≦V≦−1.3Va+550 を満たすように、上記制御手段が該直流電圧を可変制御
するので、除電前における中間転写体の表面電位に対す
る適切な直流電圧を上記除電手段に印加することがで
き、安定かつ確実な除電を行うことができる画像形成装
置を提供することができた。
【0320】又、請求項6の発明は、上記中間転写体の
表面電位Vaに対する上記直流電圧Vが、
【数1】 −1.3Va−650≦V≦−1.3Va+550 の条件を満たすように、該直流電圧を可変制御すること
を特徴とするので、除電前における中間転写体の表面電
位に対する適切な直流電圧を印加することができ、安定
かつ確実な除電を行うことができる画像形成方法を提供
することができた。
【0321】また、請求項7の発明は、単一色モードか
複数色モードかを判別する判別手段を設け、上記判別手
段の判別結果に応じて、上記直流電圧を可変制御するこ
とを特徴とするので、除電部材に印加する除電バイアス
を制御することにより、コピーモードが異なる場合であ
っても、中間転写体を安定かつ確実に除電することがで
きる画像形成装置を提供することができた。
【0322】また、請求項8の発明は、除電のために直
流電圧を印加するにあたり、上記単一色の工程か複数色
の工程かに応じて、上記直流電圧を可変制御することと
するので、印加する除電バイアスを制御することによ
り、コピー工程が異なる場合であっても、中間転写体を
安定かつ確実に除電することができる画像形成方法を提
供することができた。
【0323】又、請求項9及び10は、中間転写体に潤
滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を有する潤滑剤塗布装置
において、上記潤滑剤塗布手段が、上記中間転写体を除
電する機能を有することを特徴としたので、潤滑剤塗布
手段を用いて中間転写体を除電することができるため、
別個に除電器を設ける必要がなく、従来の画像形成装置
の構成を用いて、中間転写体を除電することができる。
また、従来の画像形成装置の構成を用いることができる
ので、既存の生産設備を応用することができる潤滑剤塗
布装置を提供することができた。
【0324】特に、請求項10記載の潤滑剤塗布手段は
潤滑剤塗布ブラシローラであるところから、除電特性、
耐久性等に優れ、実益がある潤滑剤塗布装置を提供する
ことができた。
【0325】また、請求項11の発明は、請求項9又は
10の潤滑剤塗布装置において、上記潤滑剤塗布手段
に、直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交流の
バイアスを印加して、上記中間転写体を除電することを
特徴としたので、例えば、画像形成速度のスピードアッ
プを図るために中間転写体の表面移動速度を高速化した
場合でも、該中間転写体を安定して除電することが可能
な潤滑剤塗布装置を提供することができた。
【0326】また、請求項12の発明は、中間転写体に
接触して除電機能を果たす手段は、潤滑剤塗布装置にお
ける潤滑剤塗布手段であることとしたので、上記潤滑剤
塗布手段を除電手段として機能させることにより、2次
転写終了後で次の1次転写開始前に行われる2つの工程
を一度に行うことができる。この結果、画像形成速度を
アップさせることも可能とな画像形成装置を提供するこ
とができた。
【0327】また、請求項13の発明は、上記潤滑剤塗
布手段における上記中間転写体との接触部から該潤滑剤
塗布手段のアース部までの間の抵抗値が108Ω以下と
なるように、該潤滑剤塗布手段を構成したので、中間転
写体に保有された2次転写電荷が該潤滑剤塗布手段内を
通ってアース部まで移動可能となり、効率よく除電を行
うことができる画像形成装置を提供することができた。
【0328】また、請求項14の発明は、潤滑剤塗布ブ
ラシローラは、上記中間転写体に対して相対速度を有す
るように構成したので、相対速度が0である場合に比べ
て、上記中間転写体表面に潤滑剤塗布ブラシローラのブ
ラシ部が多く接触する。これにより、このブラシ部の接
触本数が中間転写体表面の単位面積当たりに対して増加
し、より効果的に除電を行うことが可能となる画像形成
装置を提供することができた。
【0329】特に、請求項15の発明は、上記潤滑剤塗
布ブラシローラを回転駆動するように構成するととも
に、請求項16に示すように上記中間転写体に対して相
対速度をもたせることにしたので、上記中間転写体表面
に潤滑剤塗布ブラシローラのブラシ部が入れ代わり接触
し、異物付着による除電特性の低下やブラシ部の毛倒れ
現象を抑制することができる。特に、上記潤滑剤塗布ブ
ラシローラが上記中間転写体に対して連れ回り方向に回
転駆動する際に、該中間転写体と潤滑剤塗布ブラシロー
ラとが接触する除電領域における潤滑剤塗布ブラシロー
ラの線速が上記中間転写体の線速よりも速くなるように
構成すれば、除電特性の低下やブラシ部の毛倒れ現象を
更に効果的に抑制することができる画像形成装置を提供
することができた。
【0330】また、請求項17の発明は、潤滑剤塗布手
段が、上記クリーニング手段によってクリーニングされ
た中間転写体の表面部位に接触してこれを除電すること
としたので、上記潤滑剤塗布手段に2次転写トナー等の
異物が付着するのを防止することができる。この結果、
潤滑剤による潤滑特性及び除電特性の低下を抑制し、ま
た、経時的にみた場合、該潤滑剤塗布手段の寿命を長く
することもできる画像形成装置を提供することができ
た。
【0331】また、請求項18の発明は、潤滑剤塗布手
段を上記中間転写体に接離させる潤滑剤塗布手段接離機
構と、上記クリーニング手段を上記中間転写体に接離さ
せるクリーニング手段接離機構とを有することとしたの
で、潤滑剤塗布手段とクリーニング手段とを各々別個に
接離させることができる。これにより、例えば、上記潤
滑剤塗布手段が上記クリーニング手段によってクリーニ
ングされた中間転写体の表面部位に接触して、該中間転
写体に潤滑剤を塗布しかつこれを除電するように制御す
ることが可能となる。特に、請求項19に示すように上
記潤滑剤塗布手段接離機構がクリーニング手段接離機構
としても機能するように構成すれば、構造を簡素化する
ことができ、装置内部の省スペース化を図ることができ
る画像形成装置を提供することができた。
【0332】また、請求項20の発明は、潤滑剤塗布手
段が上記中間転写体の未クリーニング部位に接触する領
域が、該潤滑剤塗布手段と上記クリーニング手段とを該
中間転写体に同時に接触させるときよりも少なくなる、
若しくは上記領域がなくなるように、上記潤滑剤塗布手
段接離機構及びクリーニング手段接離機構を制御したの
で、これら手段を同時に接触させる場合よりも、上記潤
滑剤塗布手段に付着する異物の付着量を低減させること
ができ、潤滑剤の潤滑特性及び除電特性の低下を抑制
し、また該潤滑剤塗布手段の寿命も長くすることができ
る画像形成装置を提供することができた。
【0333】また、請求項21の発明は、潤滑剤塗布手
段を、上記中間転写体の表面移動方向における上記1次
転写領域の上流かつ上記2次転写領域の下流に設けたの
で、該中間転写体における2次転写が完了した部位に潤
滑剤を塗布しかつ除電を行った後、その部位をすぐに次
の1次転写に供することができ、画像形成速度のアップ
を図ることが可能となる画像形成装置を提供することが
できた。
【0334】特に、請求項22の発明は、潤滑剤塗布手
段を、上記中間転写体の表面移動方向における上記1次
転写領域の上流かつ上記クリーニング手段の下流に設け
たので、中間転写体をクリーニングした表面に該潤滑剤
塗布手段を接触させて、潤滑剤の塗布及び除電を行うこ
とが可能で、画像形成速度のアップを図ることができる
画像形成装置を提供することができた。
【0335】また、請求項23の発明は、中間転写体に
潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を用いて、該中間転写
体を除電することとしたので、潤滑剤塗布手段を用いて
中間転写体を除電することができるため、別個に除電器
を設ける必要がない除電方法を提供することができた。
【0336】また、請求項24の発明は、除電手段が上
記中間転写体に接触する部分と、該部分から最も近くで
該中間転写体に接触した部材のアース部との間の抵抗値
を、108Ω以下となるように構成したので、中間転写
体に保有された残留電荷が上記手段に流出することが可
能となり、確実かつ効率よく除電を行うことができる。
このアース部は、通常、上記中間転写体に接触した手段
を本体ケーシングに接続することで形成される。また、
この画像形成装置においては、除電手段に除電バイアス
を印加しなくても、上記中間転写体を安定して除電する
ことができる。従って、この画像形成装置は、除電バイ
アスを印加するための電源を必要としないので、コスト
の低減を図ることができる画像形成装置を提供すること
ができた。
【0337】また、請求項25の発明は、除電手段に、
直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交流のバイ
アスを印加し、該除電部材と上記中間転写体とが接触す
る部分の裏面に接触するように、アース部材を設けたの
で、従来より低い除電バイアスで効率よく除電を行うこ
とができ、かつ、電界方向がほぼ一定となるため除電後
の中間転写体の電位も安定する画像形成装置を提供する
ことができた。
【0338】特に、請求項26の発明は、アース部材が
上記中間転写体に接触する部分と、上記除電手段のアー
ス部との間の抵抗値を、108Ω以下となるように構成
したので、中間転写体に保有された残留電荷が該中間転
写体内を移動可能となり、上記中間転写体の表面だけで
なく内部の電荷も上記除電手段に流れ込み、効率よく除
電を行うことができる画像形成装置を提供することがで
きた。
【0339】また、請求項27の発明は、アース部材
を、中間転写ベルトを支持する支持ローラで構成したの
で、既存の部材を用いて、効率よく除電を行うことがで
きる。これにより、装置内部の省スペース化を図ること
ができる上、別個にアース部材を設ける必要がないので
コストの低減を図ることができる画像形成装置を提供す
ることができた。
【0340】特に、請求項28の発明のように、上記中
間転写ベルトを張架する支持ローラとして、上記中間転
写ベルトをクリーニングするクリーニング手段と対向す
るクリーニング対向ローラを用いると、装置設計上有益
である。また、請求項29の発明のように、上記支持ロ
ーラが、上記中間転写ベルトを駆動する駆動ローラとし
ても機能するように構成したので、装置設計上有益な画
像形成装置を提供することができた。
【0341】また、請求項29の発明は、この画像形成
装置において、上記支持ローラと上記中間転写ベルトと
が部分と該支持ローラのアース部との間の抵抗値を10
8Ω以下、好ましくは107Ω以下となるように構成した
ので、中間転写体に保有された2次転写電荷が該支持ロ
ーラ内に移動可能となり、効率よく除電を行うことがで
きる画像形成装置を提供することができた。
【0342】請求項31の発明は、除電手段が、導電性
繊維をロール状に形成してなる除電ブラシローラであ
り、該除電ブラシローラを該中間転写体に接触して、該
中間転写体を除電するので、効率よく除電を行うことが
できる画像形成装置を提供することができた。
【0343】また、請求項33の発明は、請求項31又
は32の画像形成装置において、上記除電ブラシローラ
が、上記中間転写体に対して相対速度を有するように構
成したので、より効果的に除電を行うことが可能な画像
形成装置を提供することができた。
【0344】特に、請求項34の発明のように、上記除
電ブラシローラを回転駆動するように構成して、該除電
ブラシローラを上記中間転写体に対して相対速度をもた
せるようにすれば、上記中間転写体表面に除電ブラシロ
ーラのブラシ部が入れ代わり接触するので、経時的にみ
た場合、異物付着による除電特性の低下やブラシ部の毛
倒れ現象を抑制することができる画像形成装置を提供す
ることができた。
【0345】また、請求項35の発明のように、上記除
電ブラシローラが上記中間転写体に対して連れ回り方向
に回転駆動する際に、該中間転写体と除電ブラシローラ
とが接触する除電領域における除電ブラシローラの線速
が上記中間転写体の線速よりも速くなるように構成した
ので、除電特性の低下やブラシ部の毛倒れ現象を更に効
果的に抑制することができる画像形成装置を提供するこ
とができた。
【0346】請求項36の発明は、請求項31乃至35
に記載のいずれかの画像形成装置において、上記除電ブ
ラシローラの植毛密度を、2万本/inch2以上としたの
で、中間転写体表面における単位面積当たりのブラシ部
の接触本数を増加させることができ、これにより、除電
後の中間転写体における除電ムラを効果的に抑制するこ
とができる画像形成装置を提供することができた。
【0347】また、請求項37の発明は、請求項31乃
至36に記載のいずれかの画像形成装置において、上記
除電ブラシローラをロール状に形成するときの導電性繊
維間の隙間を2mm以下としたので、除電ブラシローラの
軸方向におけるブラシ密度をほぼ均一化することがで
き、除電後の中間転写体における除電ムラを効果的に抑
制することができる画像形成装置を提供することができ
た。
【0348】請求項38の発明は、除電手段が、上記ク
リーニング手段によってクリーニングされた中間転写体
の表面部位に接触してこれを除電することとしたので、
上記除電手段に2次転写トナー等の異物が付着するのを
防止することができる。この結果、上記除電手段の除電
特性の低下を抑制し、また該除電手段の寿命を長くする
ことができる画像形成装置を提供することができた。
【0349】また、請求項39の発明は、除電手段を上
記中間転写体に接離させる除電手段接離機構と、上記ク
リーニング手段を上記中間転写体に接離させるクリーニ
ング手段接離機構とを有することとしたので、上記除電
手段が上記クリーニング手段によってクリーニングされ
た中間転写体の表面部位に接触してこれを除電するよう
に制御することが可能となる。特に、請求項40の発明
のように、上記除電手段接離機構がクリーニング手段接
離機構としても機能するように構成すれば、構造を簡素
化することができ、装置内部の省スペース化を図ること
ができる画像形成装置を提供することができた。
【0350】また、請求項41の発明は、請求項39又
は40の画像形成装置において、上記除電手段が上記中
間転写体の未クリーニング部位に接触する領域が、該除
電手段と上記クリーニング手段とを該中間転写体に同時
に接触させるときよりも少なくなる、若しくは上記領域
がなくなるように、上記除電手段接離機構及びクリーニ
ング手段接離機構を制御したので、これら手段を同時に
接触させる場合よりも、除電手段に付着する異物の付着
量を低減させることができ、上記除電手段の除電特性の
低下を抑制し、また該除電手段の寿命を長くすることが
できる画像形成装置を提供することができた。
【0351】また、請求項42の発明は、除電手段に、
直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交流のバイ
アスを印加して、上記中間転写体を除電することとした
ので、画像形成速度のスピードアップを図るために中間
転写体の表面移動速度を高速化した場合でも、該中間転
写体を安定して除電することが可能となる画像形成装置
を提供することができた。
【0352】また、請求項43の発明は、クリーニング
手段における上記像担持体との接触部から該クリーニン
グ手段のアース部までの間の抵抗値が108Ω以下とな
るように、該クリーニング手段を構成したので、中間転
写体に保有された2次転写電荷が該クリーニング手段内
を通ってアース部まで移動可能となり、効率よく除電を
行うことができる画像形成装置を提供することができ
た。
【0353】また、請求項44乃至48の発明は、トナ
ー像を担持する像担持体をクリーニングするクリーニン
グ手段を有する画像形成装置において、上記クリーニン
グ手段に、上記像担持体上に残留した転写残トナーと反
発する極性のバイアスを印加したので、転写残トナーの
量を事前に減少させてからクリーニングを行うことで、
多量の転写残トナーをクリーニングする場合であって
も、該転写残トナーを完全に除去することが可能となる
画像形成装置を提供することができた。
【0354】特に、請求項45の発明は、上記クリーニ
ング手段に、上記像担持体上に残留した転写残トナーと
反発する極性のバイアスを印加したので、電界形成手段
又は磁界形成手段を設ける必要がないため、構造を簡素
化することができ、コストの低減を図ることもできる画
像形成装置を提供することができた。
【0355】また、請求項46の発明は、クリーニング
手段が接触する上記像担持体の裏面に、該裏面に接触す
るようにクリーニング対向手段を設け、該クリーニング
対向手段にバイアスを印加し、上記像担持体上に残留し
た転写残トナーを該像担持体から離れさせる電界を該像
担持体上に形成したので、多量の転写残トナーをクリー
ニングする場合であっても、該転写残トナーを完全に除
去することが可能となる画像形成装置を提供することが
できた。
【0356】請求項47の発明は、クリーニング手段
に、上記像担持体上に残留した転写残トナーと反発する
極性のバイアスを印加したので、多量の転写残トナーを
クリーニングする場合であっても、クリーニング性能の
維持することができ、該転写残トナーを完全に除去する
ことが可能となる画像形成装置を提供することができ
た。
【0357】請求項48の発明は、上記クリーニング手
段がクリーニングブレードである画像形成装置におい
て、上記クリーニングブレードにおける像担持体表面移
動方向上流側に位置する面に、上記像担持体上に残留し
た転写残トナーと反発する極性のバイアスを印加した部
材を設けたので、多量の転写残トナーをクリーニングす
る場合であっても、クリーニング性能の維持することが
でき、該転写残トナーを完全に除去することが可能とな
る画像形成装置を提供することができた。
【0358】請求項49の発明は、上記クリーニング手
段がクリーニングブレードであるクリーニング装置にお
いて、上記クリーニングブレードにおける像担持体の表
面移動方向上流側に位置する面に、上記像担持体上に残
留した転写残トナーと反発する極性のバイアスを印加す
る部材を設けたので、除電機能を有するクリーニングブ
レードのクリーニング性能の維持を図ることが可能とな
るクリーニング装置を提供することができた。
【0359】請求項50の発明は、クリーニング方法に
おいて、上記像担持体上の転写残トナーが上記クリーニ
ング手段に接触する前方の領域に、該領域から該転写残
トナーを除去するように電界又は磁界を形成し、該クリ
ーニング部材に接触する前に該転写残トナーを除去する
ようにしたので、多量の転写残トナーをクリーニングす
る場合であっても、クリーニング性能を維持でき、該転
写残トナーを完全に除去することが可能となるクリーニ
ング方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る複写機の概略構成を示す断面
図。
【図2】実施形態1に係る複写機における感光体ドラム
周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図3】実施形態2に係る複写機における感光体ドラム
周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図4】実施形態2の構成例1における制御装置の構成
を示すブロック図。
【図5】実施形態2に係る複写機における中間転写ベル
トの体積抵抗率と該中間転写ベルトの2次転写後の表面
電位との関係を示すグラフ。
【図6】実施形態2の構成例2における制御装置の構成
を示すブロック図。
【図7】実施形態2の構成例3における制御装置の構成
を示すブロック図。
【図8】実施形態2の構成例4における制御装置の構成
を示すブロック図。
【図9】実施形態3に係る複写機のプリンタ部における
主要部の概略構成図。
【図10】実施形態3における制御装置の構成を示すブ
ロック図。
【図11】実施形態4に係る複写機のプリンタ部におけ
る主要部の概略構成図。
【図12】実施形態5に係る複写機の転写ユニットの概
略構成図。
【図13】(a)、(b)及び(c)は、実施例1にお
ける、それぞれ環境を変えて実験を行ったときの実験結
果を示すグラフ。
【図14】実施例1における除電バイアスの除電タイミ
ングを示す除電タイミングチャート。
【図15】実施形態6に係る複写機の概略構成を示す断
面図。
【図16】実施形態6に係る複写機における感光体ドラ
ム周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図17】実施形態6の変形例に係る複写機における感
光体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図18】実施形態7に係る複写機における感光体ドラ
ム周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図19】実施形態8に係る複写機のプリンタ部におけ
る主要部の概略構成図。
【図20】実施形態9に係る複写機のプリンタ部におけ
る主要部の概略構成図。
【図21】実施形態9におけるベルトクリーニング装置
のクリーニングブレードと、中間転写ユニットのクリー
ニング対向ローラとが対向する部分の拡大断面図。
【図22】実施形態10に係る複写機の転写ユニット周
辺部の概略構成を示す拡大図。
【図23】実施例におけるベルトクリーニング装置のク
リーニングブレードの概略構成を示す拡大図。
【図24】実施形態11に係る複写機の概略構成を示す
断面図。
【図25】実施形態11に係る複写機における感光体ド
ラム周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図26】実施形態11に係る複写機における潤滑剤塗
布装置の概略構成を示す断面図。
【図27】実施形態11に係る複写機における潤滑剤塗
布ブラシローラの正面図。
【図28】実施形態11の変形例に係る複写機における
感光体ドラム周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図29】実施形態12に係る複写機のプリンタ部にお
ける主要部の概略構成図。
【図30】実施形態12に係る複写機における潤滑剤塗
布ブラシローラ及びクリーニングブレードの接離機構の
概略構成図。
【図31】(a)及び(b)は、実施形態12に係る複
写機における潤滑剤塗布ブラシローラ及びクリーニング
ブレードの接離機構の部分拡大図。
【図32】実施形態13に係る複写機のプリンタ部にお
ける主要部の概略構成図。
【図33】実施形態14に係る複写機の転写ユニットの
概略構成図。
【図34】実施形態15に係る複写機の概略構成を示す
断面図。
【図35】実施形態15に係る複写機における感光体ド
ラム周辺部の概略構成を示す拡大図。
【図36】変形例1の複写機における感光体ドラム周辺
部の概略構成を示す拡大図。
【図37】変形例2の複写機における感光体ドラム周辺
部の概略構成を示す拡大図。
【図38】変形例2の複写機における除電ブラシに対向
して、板金を設けた場合と設けない場合における、該除
電ブラシに印加する除電バイアスと、除電後における中
間転写ベルトの表面電位との関係を示すグラフ。
【図39】変形例3の複写機における感光体ドラム周辺
部の概略構成を示す拡大図。
【図40】変形例3の複写機における除電ブラシローラ
の正面図。
【図41】変形例3の複写機における除電ブラシローラ
の植毛密度と除電後の中間転写ベルト表面の除電ムラと
の関係を示すグラフ。
【図42】変形例3の複写機における除電ブラシローラ
の導電性繊維シート間の隙間と除電後の中間転写ベルト
表面の除電ムラとの関係を示すグラフ。
【図43】実施形態16に係る複写機のプリンタ部にお
ける主要部の概略構成図。
【図44】実施形態17に係る複写機のプリンタ部にお
ける主要部の概略構成図。
【図45】実施形態18に係る複写機のプリンタ部にお
ける主要部の概略構成図。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 20 120 220 中間転写ユニット 21 121 221 中間転写ベルト 24 124 224 駆動ローラ 24a 124a 駆動モータ 30 130 330 転写ユニット 134 334 紙転写ベルト 50 接触式除電器 51 除電ブラシ 151 除電ブラシローラ 251 除電ローラ 59 除電用電源 159 259 可変除電用電源 60 160 制御装置 61 61a 61b 61c 161 制御部 66 計算部 67 電位検知センサ 68 温湿度検知器 100 転写紙 450 感光体クリーニング装置 460 ベルトクリーニング装置 560 ベルトクリーニング装置 660 ベルトクリーニング装置 760 ベルトクリーニング装置 850 潤滑剤塗布装置 960 コロナチャージャ 1065 潤滑剤塗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平10−346435 (32)優先日 平成10年12月7日(1998.12.7) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 高橋 充 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 新谷 剛史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体と中間転写体とが対向し接触する
    転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写体に電荷
    を付与することで転写電界を形成し、該像担持体上に形
    成されたトナー像を該中間転写体上に転写し、該中間転
    写体上に転写されたトナー像を転写材上に転写し、上記
    中間転写体上に転写されたトナー像を上記転写材上に転
    写した後に、該中間転写体に接触してこれを除電する接
    触式除電手段を設けた画像形成装置において、上記接触
    式除電手段に直流電圧制御手段により直流電圧を印加
    し、上記中間転写体を除電するにあたり、上記中間転写
    体の体積抵抗率に応じて、上記直流電圧を可変制御する
    可変制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置において、上
    記中間転写体の体積抵抗率が、10 11〜1014Ωcmであ
    ることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の画像形成装置におい
    て、上記中間転写体の体積抵抗率が、1012〜1013Ω
    cmであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】像担持体と中間転写体とが対向し接触する
    転写領域に、該中間転写体に電荷を付与することで転写
    電界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該
    中間転写体上に転写し、該中間転写体上に転写されたト
    ナー像を転写材上に転写し、上記中間転写体上に転写さ
    れたトナー像を上記転写材上に転写した後に、該中間転
    写体に接触してこれを除電する画像形成方法において、
    上記除電のために直流電圧を制御しつつ印加するにあた
    り、中間転写体の体積抵抗率に応じて、上記直流電圧を
    可変制御することを特徴とする画像形成方法。
  5. 【請求項5】像担持体と中間転写体とが対向し接触する
    転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写体に電荷
    を付与することで転写電界を形成し、該像担持体上に形
    成されたトナー像を該中間転写体上に転写し、該中間転
    写体上に転写されたトナー像を転写材上に転写し、上記
    中間転写体上に転写されたトナー像を上記転写材上に転
    写した後に、該中間転写体に接触してこれを除電する接
    触式除電手段を設けた画像形成装置であって、上記中間
    転写体の表面電位を検知する検知手段を設け、該電位検
    知手段の検知結果に基づいて、上記直流電圧を制御可能
    とした画像形成装置において、上記中間転写体の表面電
    位Vaに対する上記直流電圧Vが、 【数1】 −1.3Va−650≦V≦−1.3Va+550 を満たすように、上記制御手段が該直流電圧を可変制御
    することを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】像担持体と中間転写体とが対向し接触する
    転写領域に、該中間転写体に電荷を付与することで転写
    電界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該
    中間転写体上に転写し、該中間転写体上に転写されたト
    ナー像を転写材上に転写し、上記中間転写体上に転写さ
    れたトナー像を上記転写材上に転写した後に、該中間転
    写体に接触してこれを除電する画像形成方法であって、
    上記中間転写体の表面電位を検知し、検知結果に応じて
    直流電圧を制御しつつ印加し、上記中間転写体の表面電
    位を除電する画像形成方法において、上記中間転写体の
    表面電位Vaに対する上記直流電圧Vが、 【数1】 −1.3Va−650≦V≦−1.3Va+550 の条件を満たすように、該直流電圧を可変制御すること
    を特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】像担持体と中間転写体とが対向し接触する
    転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写体に電荷
    を付与することで転写電界を形成し、該像担持体上に形
    成されたトナー像を該中間転写体上に転写し、該中間転
    写体上に転写されたトナー像を転写材上に転写し、上記
    中間転写体上に転写されたトナー像を上記転写材上に転
    写した後に、該中間転写体に接触してこれを除電する接
    触式除電手段を設けた画像形成装置であって、上記像担
    持体上に形成される単一のトナー像を上記中間転写体上
    に転写した後に上記転写材に転写する単一色モードとは
    別に、上記像担持体上に形成される複数のトナー像を、
    順次、上記中間転写体に重ね合わせて転写した後に上記
    転写材に転写する複数色モードを備えた画像形成装置に
    おいて、上記接触式除電手段に直流電圧制御手段により
    直流電圧を印加するにあたり、上記制御手段が、上記単
    一色モードか上記複数色モードかを判別する判別手段を
    設け、上記判別手段の判別結果に応じて、上記直流電圧
    を可変制御することを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】像担持体と中間転写体とが対向し接触する
    転写領域に、該中間転写体に電荷を付与することで転写
    電界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該
    中間転写体上に転写し、該中間転写体上に転写されたト
    ナー像を転写材上に転写し、上記中間転写体上に転写さ
    れたトナー像を上記転写材上に転写した後に、該中間転
    写体に接触してこれを除電する画像形成方法であって、
    上記像担持体上に形成される単一のトナー像を上記中間
    転写体上に転写した後に上記転写材に転写する工程とは
    別に、上記像担持体上に形成される複数のトナー像を、
    順次、上記中間転写体に重ね合わせて転写した後に上記
    転写材に転写する工程を備えた画像形成方法において、
    上記除電のために直流電圧を印加するにあたり、上記単
    一色の工程か上記複数色の工程かに応じて、上記直流電
    圧を可変制御することを特徴とする画像形成方法。
  9. 【請求項9】中間転写体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布
    手段を有する潤滑剤塗布装置において、上記潤滑剤塗布
    手段が、上記中間転写体を除電する機能を有することを
    特徴とする潤滑剤塗布装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の潤滑剤塗布装置におい
    て、上記潤滑剤塗布手段は、潤滑剤塗布ブラシローラで
    あることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  11. 【請求項11】請求項9又は10記載の潤滑剤塗布装置
    において、上記潤滑剤塗布手段に、直流若しくは交流の
    バイアス、又は直流及び交流のバイアスを印加して、上
    記中間転写体を除電することを特徴とする潤滑剤塗布装
    置。
  12. 【請求項12】トナー像を担持する像担持体と中間転写
    体とが対向し接触する1次転写領域に、電荷付与手段に
    よって該中間転写体に電荷を付与することで1次転写電
    界を形成し、該像担持体上に形成されたトナー像を該中
    間転写体上に1次転写し、この1次転写されたトナー像
    を該中間転写体と転写材とが対向し接触する2次転写領
    域で、該転写材上に2次転写する画像形成装置であっ
    て、上記中間転写体に接触して除電機能を果たす手段を
    有する画像形成装置において、上記中間転写体に接触し
    て除電機能を果たす手段は、請求項9、10、又は11
    記載の潤滑剤塗布装置における潤滑剤塗布手段であるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】請求項12の画像形成装置において、上
    記潤滑剤塗布手段における上記中間転写体との接触部か
    ら該潤滑剤塗布手段のアース部までの間の抵抗値が10
    8Ω以下となるように、該潤滑剤塗布手段を構成したこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】上記潤滑剤塗布手段が潤滑剤塗布ブラシ
    ローラである請求項12又は13の画像形成装置におい
    て、上記潤滑剤塗布ブラシローラは、上記中間転写体に
    対して相対速度を有するように構成したことを特徴とす
    る画像形成装置。
  15. 【請求項15】請求項14の画像形成装置において、上
    記潤滑剤塗布ブラシローラが回転駆動するように構成し
    たことを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】請求項15の画像形成装置において、上
    記潤滑剤塗布ブラシローラが上記中間転写体に対して連
    れ回り方向に回転駆動する際に、該中間転写体と潤滑剤
    塗布ブラシローラとが接触する除電領域における潤滑剤
    塗布ブラシローラの線速が上記中間転写体の線速よりも
    速いことを特徴とする画像形成装置。
  17. 【請求項17】トナー像を坦持する像坦持体を除電する
    除電手段と、該像坦持体をクリーニングするクリーニン
    グ手段とを有する画像形成装置であって、上記除電手段
    として潤滑剤塗布手段を用いた画像形成装置において、
    上記潤滑剤塗布手段が、上記クリーニング手段によって
    クリーニングされた中間転写体の表面部位に接触してこ
    れを除電することを特徴とする画像形成装置。
  18. 【請求項18】上記中間転写体上の2次転写残トナーを
    除去するクリーニング手段を有する請求項17の画像形
    成装置において、上記潤滑剤塗布手段を上記中間転写体
    に接離させる潤滑剤塗布手段接離機構と、上記クリーニ
    ング手段を上記中間転写体に接離させるクリーニング手
    段接離機構とを有することを特徴とする画像形成装置。
  19. 【請求項19】請求項18の画像形成装置において、上
    記潤滑剤塗布手段接離機構がクリーニング手段接離機構
    としても機能することを特徴とする画像形成装置。
  20. 【請求項20】請求項18又は19の画像形成装置にお
    いて、上記潤滑剤塗布手段が上記中間転写体の未クリー
    ニング部位に接触する領域が、該潤滑剤塗布手段と上記
    クリーニング手段とを該中間転写体に同時に接触させる
    ときよりも少なくなる、若しくは上記領域がなくなるよ
    うに、上記潤滑剤塗布手段接離機構及びクリーニング手
    段接離機構を制御したことを特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】請求項12乃至20のいずれかに記載の
    画像形成装置において、上記潤滑剤塗布手段を、上記中
    間転写体の表面移動方向における上記1次転写領域の上
    流かつ上記2次転写領域の下流に設けたことを特徴とす
    る画像形成装置。
  22. 【請求項22】請求項12乃至21のいずれかに記載の
    画像形成装置において、上記潤滑剤塗布手段を、上記中
    間転写体の表面移動方向における上記1次転写領域の上
    流かつ上記クリーニング部材の下流に設けたことを特徴
    とする画像形成装置。
  23. 【請求項23】中間転写体上に形成されたトナー像を転
    写材上に転写した後、該中間転写体を除電する除電方法
    において、上記中間転写体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗
    布手段を用いて、該中間転写体を除電することを特徴と
    する除電方法。
  24. 【請求項24】中間転写体と、像担持体とが対向し接触
    する1次転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写
    体に電荷を付与することで1次転写電界を形成し、該像
    担持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に1次
    転写し、この1次転写されたトナー像を該中間転写体と
    転写材とが対向し接触する2次転写領域で該転写材上に
    2次転写し、除電手段を用いて該中間転写体に接触して
    これを除電する画像形成装置において、上記除電手段が
    上記中間転写体に接触する部分と、該部分から最も近く
    で該中間転写体に接触した部材のアース部との間の抵抗
    値を、108Ωcm以下となるように構成したことを特徴
    とする画像形成装置。
  25. 【請求項25】中間転写体と、像担持体とが対向し接触
    する1次転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写
    体に電荷を付与することで1次転写電界を形成し、該像
    担持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に1次
    転写し、この1次転写されたトナー像を該中間転写体と
    転写材とが対向し接触する2次転写領域で、該転写材上
    に2次転写し、除電手段を用いて該中間転写体に接触し
    てこれを除電する画像形成装置において、上記除電手段
    に直流若しくは交流のバイアス、又は直流及び交流のバ
    イアスを印加し、該除電手段と上記中間転写体とが接触
    する部分の裏面に接触するように、アース部材を設けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  26. 【請求項26】請求項25の画像形成装置において、上
    記アース部材が上記中間転写体に接触する部分と、上記
    除電手段のアース部との間の抵抗値を、108Ωcm以下
    となるように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  27. 【請求項27】上記中間転写体が、複数の支持手段に張
    架される無端ベルトからなる中間転写ベルトである請求
    項25又は26の画像形成装置において、上記アース部
    材を、中間転写ベルトを支持する支持ローラで構成した
    ことを特徴とする画像形成装置。
  28. 【請求項28】請求項27の画像形成装置において、上
    記支持ローラが、上記中間転写ベルトをクリーニングす
    るクリーニング手段と対向するクリーニング対向ローラ
    であることを特徴とする画像形成装置。
  29. 【請求項29】請求項27又は28の画像形成装置にお
    いて、上記支持ローラが、上記中間転写ベルトを駆動す
    る駆動ローラとしても機能することを特徴とする画像形
    成装置。
  30. 【請求項30】請求項27、28又は29の画像形成装
    置において、上記支持ローラにおける上記中間転写ベル
    トとの接触部から該支持ローラのアース部までの間の抵
    抗値が108Ω以下となるように、該支持ローラを構成
    したことを特徴とする画像形成装置。
  31. 【請求項31】中間転写体と像担持体とが対向し接触す
    る1次転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写体
    に電荷を付与することで1次転写電界を形成し、該像担
    持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に1次転
    写し、この1次転写されたトナー像を該中間転写体と転
    写材とが対向し接触する2次転写領域で、該転写材上に
    2次転写し、除電手段を用いて該中間転写体に接触して
    これを除電する画像形成装置において、上記除電手段
    が、導電性繊維をロール状に形成してなる除電ブラシロ
    ーラであり、該除電ブラシローラを該中間転写体に接触
    して、該中間転写体を除電することを特徴とする画像形
    成装置。
  32. 【請求項32】請求項31の画像形成装置において、上
    記除電ブラシローラにおける上記中間転写ベルトとの接
    触部から該除電ブラシローラのアース部までの間の抵抗
    値が108Ω以下となるように、該除電ブラシローラを
    構成したことを特徴とする画像形成装置。
  33. 【請求項33】請求項31又は32の画像形成装置にお
    いて、上記除電ブラシローラが、上記中間転写体に対し
    て相対速度を有するように構成したことを特徴とする画
    像形成装置。
  34. 【請求項34】請求項33の画像形成装置において、上
    記除電ブラシローラが回転駆動するように構成したこと
    を特徴とする画像形成装置。
  35. 【請求項35】請求項34の画像形成装置において、上
    記除電ブラシローラが上記中間転写体に対して連れ回り
    方向に回転駆動する際に、該中間転写体と除電ブラシロ
    ーラとが接触する除電領域における除電ブラシローラの
    線速が上記中間転写体の線速よりも速いことを特徴とす
    る画像形成装置。
  36. 【請求項36】請求項31乃至35のいずれかに記載の
    画像形成装置において、上記除電ブラシローラの植毛密
    度を、2万本/inch2以上としたことを特徴とする画像
    形成装置。
  37. 【請求項37】請求項31乃至36のいずれかに記載の
    画像形成装置において、上記除電ブラシローラをロール
    状に形成するときの導電性繊維間の隙間を2mm以下とし
    たことを特徴とする画像形成装置。
  38. 【請求項38】中間転写体と像担持体とが対向し接触す
    る1次転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写体
    に電荷を付与することで1次転写電界を形成し、該像担
    持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に1次転
    写し、この1次転写されたトナー像を該中間転写体と転
    写材とが対向し接触する2次転写領域で該転写材上に2
    次転写する画像形成装置であって、上記中間転写体に接
    触してこれを除電する除電手段と、該中間転写体上の2
    次転写残トナーを除去するクリーニング手段とを有する
    画像形成装置において、上記除電手段が、上記クリーニ
    ング手段によってクリーニングされた中間転写体の表面
    部位に接触してこれを除電することを特徴とする画像形
    成装置。
  39. 【請求項39】中間転写体と像担持体とが対向し接触す
    る1次転写領域に、電荷付与手段によって該中間転写体
    に電荷を付与することで1次転写電界を形成し、該像担
    持体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に1次転
    写し、この1次転写されたトナー像を該中間転写体と転
    写材とが対向し接触する2次転写領域で、該転写材上に
    2次転写する画像形成装置であって、上記中間転写体に
    接触してこれを除電する除電手段と、該中間転写体上の
    2次転写残トナーを除去するクリーニング手段とを有す
    る画像形成装置において、上記除電手段を上記中間転写
    体に接離させる除電部材接離機構と、上記クリーニング
    手段を上記中間転写体に接離させるクリーニング部材接
    離機構とを有することを特徴とする画像形成装置。
  40. 【請求項40】請求項39の画像形成装置において、上
    記除電手段接離機構がクリーニング手段接離機構として
    も機能することを特徴とする画像形成装置。
  41. 【請求項41】請求項39又は40の画像形成装置にお
    いて、上記除電手段が上記中間転写体の未クリーニング
    部位に接触する領域が、該除電手段と上記クリーニング
    手段とを該中間転写体に同時に接触させるときよりも少
    なくなる、若しくは上記領域がなくなるように、上記除
    電手段接離機構及びクリーニング手段接離機構を制御し
    たことを特徴とする画像形成装置。
  42. 【請求項42】請求項38乃至41のいずれかに記載の
    画像形成装置において、上記除電手段に、直流若しくは
    交流のバイアス、又は直流及び交流のバイアスを印加し
    て、上記中間転写体を除電することを特徴とする画像形
    成装置。
  43. 【請求項43】トナー像を担持する像担持体を除電する
    除電手段と、該像担持体をクリーニングするクリーニン
    グ手段を有する画像形成装置であって、上記クリーニン
    グ手段が上記除電手段としても機能する画像形成装置に
    おいて、上記クリーニング手段における上記像担持体と
    の接触部から、該クリーニング手段のアース部までの間
    の抵抗値が10Ω以下ととなるように該クリーニング
    手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  44. 【請求項44】トナー像を担持する像担持体をクリーニ
    ングするクリーニング手段を有する画像形成装置におい
    て、上記像担持体上の転写残トナーが上記クリーニング
    手段に接触する前の領域で、該転写残トナーを電気的又
    は磁気的に除去することを特徴とする画像形成装置。
  45. 【請求項45】請求項44の画像形成装置において、上
    記クリーニング手段に、上記像担持体上に残留した転写
    残トナーと反発する極性のバイアスを印加したことを特
    徴とする画像形成装置。
  46. 【請求項46】請求項44又は45の画像形成装置にお
    いて、上記クリーニング手段が接触する上記像担持体の
    裏面に、該裏面に接触するようにクリーニング対向手段
    を設け、該クリーニング対向手段にバイアスを印加し、
    上記像担持体上に残留した転写残トナーを該像担持体か
    ら離れさせる電界を該像担持体上に形成したことを特徴
    とする画像形成装置。
  47. 【請求項47】トナー像を担持する像担持体に接触して
    これをクリーニングするクリーニング手段を有するクリ
    ーニング装置において、上記クリーニング手段に、上記
    像担持体上に残留した転写残トナーと反発する極性のバ
    イアスを印加したことを特徴とするクリーニング装置。
  48. 【請求項48】上記クリーニング手段がクリーニングブ
    レードである画像形成装置において、上記クリーニング
    ブレードにおける像担持体表面移動方向上流側に位置す
    る面に、上記像担持体上に残留した転写残トナーと反発
    する極性のバイアスを印加した部材を設けたことを特徴
    とする画像形成装置。
  49. 【請求項49】上記クリーニング手段がクリーニングブ
    レードである請求項48のクリーニング装置において、
    上記クリーニングブレードにおける像担持体の表面移動
    方向上流側に位置する面に、上記像担持体上に残留した
    転写残トナーと反発する極性のバイアスを印加した部材
    を設けたことを特徴とするクリーニング装置。
  50. 【請求項50】トナー像を担持する像担持体上に形成さ
    れたトナー像を転写材上に転写した後、クリーニング手
    段を用いて該像担持体を適宜クリーニングするクリーニ
    ング方法において、上記像担持体上の転写残トナーが上
    記クリーニング手段に接触する前方の領域に、該領域か
    ら該転写残トナーを除去するように電界又は磁界を形成
    し、該クリーニング手段に接触する前に該転写残トナー
    を除去することを特徴とすることを特徴とするクリーニ
    ング方法。
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