JP2002229342A - 中間転写体及び画像形成装置 - Google Patents

中間転写体及び画像形成装置

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JP2002229342A
JP2002229342A JP2001021732A JP2001021732A JP2002229342A JP 2002229342 A JP2002229342 A JP 2002229342A JP 2001021732 A JP2001021732 A JP 2001021732A JP 2001021732 A JP2001021732 A JP 2001021732A JP 2002229342 A JP2002229342 A JP 2002229342A
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Hiromi Ogiyama
宏美 荻山
Takashi Bisaiji
隆 美才治
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーの剥離が容易で、良好に清掃を行うこ
とができるとともに、感光体の静電疲労を防止して画像
に横帯状の濃度変化が生じるのを防止できる中間転写体
を提供する。 【解決手段】 感光体ドラム上に形成される可視の現像
画像を無端状に走行する中間転写体上に一次転写し、中
間転写体上の一次転写画像を転写材に二次転写する中間
転写方式の画像形成装置に用いられる該中間転写体に関
する。中間転写体は、2層以上の複数層からなり、表層
1が1011Ω/□以上の高抵抗層であり、且つ全層の比
誘電率が30以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置
に係わり、詳しくは中間転写ベルト等の中間転写体を介
在させて一、二次転写工程を伴う中間転写方式に用いる
中間転写体及びこの中間転写体を備えた画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中間転写体を用いた画像形成装置
として、中間転写体が誘電体で形成されているか、又は
少なくともトナーが転写される中間転写体表面が誘電体
で形成されているものが知られている。このような画像
形成装置では、離型性を有する絶縁性の表層を有するこ
とで、次の画像の1次転写が行われる前に2次転写後に
残留するトナーを清掃する際にトナーが剥離し易くな
り、良好に清掃が行われるという利点があった。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表層が
絶縁性を有するため、画像形成中に溜まった電荷が抜け
ないので、この電荷による電界が大きくなくとも数時間
(例えば一晩)作用し続けると感光体が静電疲労すると
いう問題があった。この感光体の静電疲労により中間転
写体と接触していた部分と他の部分とで感度がずれるの
で、画像に横帯状に濃度変化が生じるという問題があっ
た。
【0003】そこで、本発明は、トナーの剥離が容易
で、良好に清掃を行うことができるとともに、感光体の
静電疲労を防止して画像に横帯状の濃度変化が生じるの
を防止できる中間転写体及びこの中間転写体を備えた画
像形成装置を提供することをその目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、中間転写体の表層を1011Ω/□以上の高抵抗
とし、且つ全層の比誘電率を30以下とすることで、表
層を薄くすることなく電荷保持能力が低下し、残留する
電位が小さくなり、感光体の静電疲労を抑えられること
を見出した。
【0005】請求項1の発明は、像担持体上に形成され
る可視の現像画像を無端状に走行する中間転写体上に一
次転写し、該中間転写体上の一次転写画像を転写材に二
次転写する中間転写方式の画像形成装置に用いられる該
中間転写体であって、前記中間転写体は、2層以上の複
数層からなり、表層が1011Ω/□以上の高抵抗であ
り、且つ全層の比誘電率が30以下であることを特徴と
する中間転写体である。この構成では、表層を薄くする
ことなく、トナーの剥離が容易で、良好に清掃を行うこ
とができるとともに、感光体の静電疲労を防止して画像
に横帯状の濃度変化が生じるのを防止できる中間転写体
を提供することができる。請求項2の発明は、前記表層
の厚みが1μm以下であることを特徴とする中間転写体
である。この構成では、表層の厚みを1μm以下とする
ことにより、1.0〜1.5μmの表層の厚みの場合と
比べて残留電位をほぼ半分にすることができる。請求項
3の発明は、前記請求項1又は2に記載の中間転写体を
備えた画像形成装置である。この構成では、トナーの剥
離が容易で、良好に清掃を行うことができるとともに、
感光体の静電疲労を防止して画像に横帯状の濃度変化が
生じるのを防止できる画像形成装置を提供することがで
きる。
【0006】
【発明の実施の形態】先ず本発明が適用されるフルカラ
ー電子写真複写機について説明する。図1は、第1の実
施形態のプリンタ部における主要部の概略構成図であ
る。このプリンタ部には、像担持体としての感光体ドラ
ム10が設けられており、該感光体ドラムの周囲に、図
示しない露光手段としての書込光学ユニットと、クリー
ニング手段としての感光体クリーニング装置111と、
帯電手段としての帯電チャージャ13と、現像手段とし
ての回転型現像装置であるリボルバ現像ユニット110
と、中間転写手段としての中間転写ユニット120とが
配設されている。また、このプリンタ部には、転写手段
としての転写ユニット130と、定着手段としての定着
ユニット145と、上記第1実施形態と同様の図示しな
い給紙部及び制御部なども設けられている。
【0007】上記感光体クリーニング装置111は、フ
ァーブラシ111bと感光体クリーニングブレード11
1cとを有し、1次転写後の感光体ドラム10の表面を
クリーニングする。また、上記定着ユニット145は、
定着ローラ対145aと、図示しない排出ローラ対とを
有する。また、上記ファーブラシ111bの周囲には、
潤滑剤としての固形潤滑剤111dがブラシ先端に接触
するよう配置されている。この固形潤滑剤111dとし
ては、上記実施形態1同様に例えば、板状に成型された
微粒子からなるステアリン酸亜鉛を使用することができ
る。
【0008】上記リボルバ現像ユニット110は、Bk
現像器115と、C現像器116と、M現像器117
と、Y現像器118とを有し、該リボルバ現像ユニット
が回転することで、各色の現像器における感光体ドラム
10と対向する現像位置を位置決めすることができる。
【0009】上記中間転写ユニット120は、中間転写
体としての中間転写ベルト121を、電荷付与手段とし
ての1次転写バイアスローラ122と、これに接続した
電源としての1次転写電源128と、1次転写前除電手
段としてのアースローラ123と、ベルト駆動手段とし
ての駆動ローラ124と、テンションローラ125と、
2次転写対向ローラ126と、クリーニング対向ローラ
127とに張架した構成をとっている。上記中間転写ベ
ルト121と張架するすべてのローラは導電性材料で形
成されており、上記1次転写バイアスローラ122以外
の各ローラはそれぞれ接地されている。この1次転写バ
イアスローラ122には、1次転写電源128によって
定電流又は定電圧制御された所定の1次転写バイアスが
供給される。また、上記中間転写ベルト121は、上記
第1実施形態と同様の構成であるが、その体積抵抗率が
1012〜1014Ωcm、好ましくは1013Ωcmとなる
ように形成されている。また、この中間転写ベルト12
1の表面層側における表面抵抗率は、107 〜1014Ω
cmとなるように構成されている。また、上記中間転写
ベルト121の周囲には、潤滑剤付与手段としての潤滑
剤塗布ブラシ129aと、ベルトクリーニングブレード
129bと、転写ユニット130とが配設されており、
これらは図示しない接離機構によってそれぞれ上記中間
転写ベルト121から接離可能となっている。
【0010】上記転写ユニット130は、転写材担持体
としての2次転写ベルト134と、該2次転写ベルト表
面をクリーニングする転写クリーニングブレード132
と、上記中間転写ユニット120の2次転写対向ローラ
126に対向する2次転写バイアスローラ131と、こ
れに接続された2次転写電源139と、給紙部側の端部
に位置する第1支持ローラ135aと、定着ユニット1
45側の端部に位置する第2支持ローラ135bと、上
記転写クリーニングブレード132に対向する第3支持
ローラ135cと、転写紙除電チャージャ136と、転
写ベルト除電チャージャ137とを有する。上記2次転
写ベルト134は、PVDFからなる体積抵抗率が10
13Ωcm以上の高抵抗となるように形成されている。
尚、上記転写ユニット130は、この構成に限定され
ず、例えば上記2次転写ベルト134の変わりにドラム
などの他の形状の部材を適用した構成とすることも可能
である。
【0011】次に、現像の順序をBk、C、M、Yの順
とした場合における上記複写機の動作について説明す
る。画像形成サイクルを開始する前に、上記感光体ドラ
ム10が、図1における矢印Cの方向すなわち反時計回
りに回転駆動し、上記帯電チャージャ13がコロナ放電
を開始する。このとき、例えば負電荷で上記感光体ドラ
ム10を所定電位に一様帯電する。また、上記中間転写
ユニット120の中間転写ベルト121は、上記感光体
ドラム10と等速で駆動し、図1における矢印Dの方向
すなわち時計回りに回転する。
【0012】上記スキャナ部では、上記第1実施形態の
ように、所定のタイミングで原稿のカラー画像情報を読
み取り、この画像情報から得られたBk画像データに基
づいて、上記書込光学ユニットによるレーザ光での光書
き込み(例えばラスタ露光)を行う。これにより、上記
感光体ドラム10上には、Bk画像データに対応したB
k潜像が形成される。その後、感光体ドラム10上に形
成されたBk潜像は、上記リボルバ現像ユニット110
のBk現像器115によって、負帯電トナーで反転現像
される。これにより、感光体ドラム10上には、Bkト
ナー像が形成される。
【0013】このように感光体ドラム10上に形成され
たBkトナー像は、1次転写領域における転写電界によ
って中間転写ベルト121表面に1次転写される。この
転写電界は、上記1次転写バイアスローラ122により
中間転写ベルト121に付与される電荷によって形成さ
れる。このとき、上記1次転写バイアスローラ122に
は、上記1次転写電源128によって、例えば、1色目
のBkトナー像に対して1.5kV、2色目のCトナー
像に対して1.6〜1.8kV、3色目のMトナー像に
対して1.8〜2.0kV、4色目のYトナー像に対し
て2.0〜2.2kVの適切な大きさの1次転写バイア
スが印加される。尚、現像後に感光体ドラム10上に残
留する1次転写残トナーは、上記感光体クリーニング装
置111によって該感光体ドラム上から除去される。
【0014】上記Bkトナー像が1次転写された中間転
写ベルト121上の画像面は、上記第1実施形態と同様
に、再び1次転写領域に戻される。このとき、上記実施
形態1と同様に、上記トナー像が乱されないよう、潤滑
剤塗布ブラシ129a及びベルトクリーニングブレード
129bを、それぞれ接離機構によって上記中間転写ベ
ルト121から離間させる。更に、上記転写ユニット1
30における第1支持ローラ135a及び2次転写バイ
アスローラ131を図示しない転写用接離機構によって
移動させ、該2次転写バイアスローラを上記中間転写ベ
ルト121から離間させる。このとき、上記2次転写バ
イアスローラ131に接続した2次転写電源139によ
る電圧印加を停止する。上記の状態は、中間転写ベルト
121上に1次転写されたトナー像を転写紙に2次転写
するまで維持される。
【0015】一方、上述したBk工程が終了した後、上
記感光体ドラム10側ではC工程が開始され、所定のタ
イミングで再び原稿のカラー画像情報を読み取り、この
画像情報から得られたC画像データに基づいて、レーザ
光により感光体ドラム10上にC潜像を形成し、C現像
器116によってCトナー像を形成する。本実施形態に
おいては、上記Bk潜像後端部分が通過した後、速やか
に上記リボルバ現像ユニット110の回転動作が開始さ
れる。そして、この回転動作は、感光体ドラム10上に
形成されたC潜像の先端部分がC現像器116の現像位
置に到達する前に、完了するようにする。これにより、
C現像器116は現像位置に位置決めされ、この現像位
置に移動してくるC現像をCトナーで現像する。
【0016】以後、M工程及びY工程においても、上述
したC工程と同様に、それぞれの画像データに基づい
て、潜像形成、現像、1次転写を行う。このようにし
て、中間転写ベルト121上における同一の画像面に、
上記感光体ドラム10上に順次形成されるBk、C、
M、Yの各トナー像を1次転写することで、該中間転写
ベルト上には、これら4色が重なり合ったトナー像が形
成される。
【0017】以上のようにして中間転写ベルト121上
に転写されたトナー像は、転写紙100上に2次転写す
るため、上記2次転写領域に送られる。このとき、上記
転写ユニット130の2次転写バイアスローラ131
は、図示しない転写用接離機構によって上記中間転写ベ
ルト121に押圧される。その後、この2次転写バイア
スローラ131には所定の2次転写バイアスが印加さ
れ、上記2次転写領域に2次転写電界を形成する。これ
により、上記中間転写ベルト121上のトナー像は上記
転写紙100上に転写される。また、上記2次転写領域
に搬送される転写紙100は、上記中間転写ベルト12
1上のトナー像の先端部が該2次転写領域に到達するタ
イミングに合わせて給紙される。
【0018】上述のように、上記中間転写ベルト121
上に4色が重なり合って形成されたトナー像が一括転写
された転写紙100は、その後、上記転写ユニット13
0における転写紙除電チャージャ136との対向部に搬
送される。この対向部を通過するとき、上記転写紙は、
作動状態にある上記転写紙除電チャージャ136によっ
て除電され、2次転写ベルト134から剥離される。そ
して、剥離した転写紙は、定着ユニット145の定着ロ
ーラ対145aのローラ間に向けて送られる。この定着
ローラ対145aでは、これらローラ間に形成されるニ
ップ部からなる定着領域で、上記転写紙100上の未定
着トナー像を溶融し、該未定着トナー像の定着を行う。
そして、この転写紙は、図示しないコピートレイに搬出
され、スタックされる。
【0019】一方、2次転写後の中間転写ベルト121
は、ベルトクリーニングブレード129bが図示しない
ベルトクリーニング用接離機構によって該中間転写ベル
ト121に押圧することで、その表面に残留した2次転
写残トナーを除去する。更に、クリーニング性の向上及
び2次転写性の向上を図るために、図示しない接離機構
で中間転写ベルト121に押圧される潤滑剤塗布ブラシ
129aによって、潤滑剤収納部129cに収納された
潤滑剤が塗布される。この潤滑剤としては、例えば板状
に成型された微粒子からなるステアリン酸亜鉛を使用す
ることができる。また、転写紙を剥離した後、上記2次
転写ベルト134表面に残留した電荷は、上記転写ベル
ト除電チャージャ137によって除電される。尚、この
2次転写ベルト134表面は、更に、上記ベルトクリー
ニングブレード129bによってクリーニングされる。
【0020】また、図2は、第2実施形態のプリンタ部
における主要部の概略構成図であり、前記第1実施形態
と同様の構成部材については同じ符号を付している。こ
の複写機は、主に低コスト化を図ったものであり、プリ
ンタ部における構造及び動作は前記第1実施形態と僅か
に異なっているのみであるので、前記第1実施形態と同
様に構成され、動作する部分についての説明は省略す
る。
【0021】本実施形態においては、中間転写ユニット
220における中間転写ベルト221の中間層を、体積
抵抗率が108 〜1011Ωcmの中抵抗層としている。
また、この中間転写ベルト221は、全体として、10
10〜1012Ωcmの体積抵抗率を有している。また、こ
の中間転写ベルト221の表面層側における表面抵抗率
は、107 〜1014Ωcmとなるように構成されてい
る。このような中抵抗の中間転写ベルト221を用いる
ことで、1次転写後の中間転写ベルト221表面に発生
する帯電ムラを防止することができる。また、本実施形
態において、中間転写ユニット220における駆動ロー
ラ224は、2次転写領域のベルト回転方向下流側かつ
1次転写領域のベルト回転方向上流側に配置されてい
る。そして、この駆動ローラ224に対向するようにベ
ルトクリーニングブレード129bを配設することで、
該駆動ローラを上記第2実施形態におけるクリーニング
対向ローラ127としても兼用している。
【0022】また、本実施形態においては、転写手段と
して、前記第1実施形態における転写ユニットの代わり
に、中間転写ユニット220の2次転写対向ローラ12
6に対向するように配設された2次転写バイアスローラ
231を用いている。これにより、2次転写工程に必要
な構成部材数が減少し、前記第1実施形態に比べて低コ
スト化を図ることができる。本実施形態における給紙の
際、給紙された転写紙100は、上記2次転写バイアス
ローラ231と中間転写ベルト221との間で直接挟持
され、定着ユニット145の定着ローラ対145aのロ
ーラ間に向けて送られる。
【0023】以下、本実施形態の特徴的な構成について
説明する。図3は、本実施形態に係わる中間転写ベルト
の断面図である。中間転写ベルトは、低抵抗層である導
電層3と、導電層3上に形成されている中抵抗層2と、
中抵抗層2上に形成されている高抵抗層である表層1と
を備えて構成されている。この表層1は、離型性を有す
る絶縁材料からなり、フッ素系樹脂から構成されてい
る。
【0024】図4は、他の実施形態に係わる中間転写ベ
ルトの断面図である。中間転写ベルトは、中抵抗層2と
導電層3との間の抵抗値を有する基層4と、基層4上に
形成されている低抵抗層である導電層3と、導電層3上
に形成されている中抵抗層2と、中抵抗層2上に形成さ
れている高抵抗層である表層1とを備えて構成されてい
る。この表層1は、離型性を有する絶縁材料からなり、
フッ素系樹脂から構成されている。
【0025】前記表層1は、その厚さがおよそ1.0〜
1,5μmに形成されている。前記表層1上には可視の
色画像が形成され、表面抵抗率が1011Ω/□以上であ
る。前記表層1はおよそ1.0〜1.5μmに形成され
ているので、傷や摩耗に対する寿命余裕度が高く、長寿
命化することができる。
【0026】前記中抵抗層2は、比誘電率が30以下で
あるので、残留する電位が小さくなり、中間転写ベルト
の表層に接触する感光体ドラムの感光体の静電疲労を抑
えることができる。
【0027】前記中抵抗層2より下の層が中抵抗層2よ
りさらに低抵抗の導電層3としたので、接触抵抗を低く
でき、接地性が向上し、接触不良がなくなるので安定性
が向上する。
【0028】前記導電層3の下に支持層となる基層4を
設けるようにしても良い。この基層4を設ける場合に
は、基層4の表面抵抗を中抵抗層2と導電層3との間に
設定する。このように基層4を設けることにより中間転
写ベルトの機械的な強度を向上させることができる。
【0029】以下に実施例を説明する。なお、全層と
は、表層1、中抵抗層2及び導電層3の積層されたもの
のことである。 (比較例) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が5×1011Ωcm になるように酸化金属を分散 全層の比誘電率 43 実際の全層の体積抵抗 5×1011Ωcm
【0030】 (実施例1) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が1012Ωcmにな るように酸化金属を分散 全層の比誘電率 28 実際の全層の体積抵抗 2×1012Ωcm
【0031】 (実施例2) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が1×1012Ωcm になるようにカーボンを分散 全層の比誘電率 25 実際の全層の体積抵抗 1×1012Ωcm
【0032】 (実施例3) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が1×1012Ωcm になるようにカーボンを分散 全層の比誘電率 23 実際の全層の体積抵抗 1×1012Ωcm
【0033】 (実施例4) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が1×1012Ωcm になるようにカーボンを分散 全層の比誘電率 20 実際の全層の体積抵抗 3×1012Ωcm
【0034】 (実施例5) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が1×1012Ωcm になるようにイオン導伝材を分散 全層の比誘電率 22 実際の全層の体積抵抗 8×1011Ωcm
【0035】 (実施例6) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が1×1012Ωcm になるようにイオン導伝材を分散 全層の比誘電率 20 実際の全層の体積抵抗 1×1012Ωcm
【0036】 (実施例7) 表層の材料 フッ素系の樹脂(PVDF) 表層の表面抵抗率 1011Ω/□以上 表層の厚さ 1.0〜1.5μm 中間層 PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 中間層に分散する導伝材 全層の体積抵抗値が1×1012Ωcm になるようにイオン導伝材を分散 全層の比誘電率 16 実際の全層の体積抵抗 8×1011Ωcm
【0037】なお、上記表面抵抗率及び体積抵抗の測定
条件は、以下の通りである。 測定器:Hiresta IP(MCP−HT260) 三菱油化製 プローブ:HRSプローブ 印加バイアス:100ボルト(体積抵抗)、500ボル
ト(表面抵抗率) 測定時間:10秒 また、上記比誘電率の測定条件は、以下の通りである。 測定器:HP社製 LCRメータ 印加バイアス:100V、1kHz
【0038】なお、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)
は、ジクロロジフルオロエタンの脱塩素又はモノクロロ
ジフルオロエタンの熱分解でビニリデンフロリドモノマ
ーを合成し、このビニリデンフロリドモノマーを900
気圧以上の高圧下で80〜100℃に加熱して得られる
フッ素樹脂である。
【0039】上記実施例1〜7及び比較例のベルトを機
械(Imagio Color2800、(株)リコー製)に搭載して作
像動作させた後に、6〜12時間(1夜想定)機械を停
止してから、再び作像動作させてハーフトーン画像を撮
ったときの横黒帯の発生状況の評価結果を次に示す。
【0040】
【表1】
【0041】上記実施例3,6及び比較例について残留
電位を測定した結果を次に示す。図5は比誘電率を変え
たときの残留電位である表面電位と放置時間との関係を
示す。図5に示すように、比較例について1時間以上放
置した場合の残留電位は約70ボルトであり、数時間経
過した後で、感光体が静電疲労し、中間転写体と接触し
ていた部分と他の部分とで感度がずれるので、画像に横
帯状に濃度変化が生じるという問題があった。
【0042】表層の厚さが1.0〜1.5μmである実
施例3,6について1時間以上放置した場合の残留電位
は約30ボルトであり、数時間経過した後でも感光体が
静電疲労することがなく、中間転写体と接触していた部
分と他の部分とで感度がずれることもなく、画像に横帯
状に濃度変化が生じることもなかった。
【0043】実施例3について表層の厚さを0.6〜
0.8μmとし、他の構成は実施例3と同一の実施例8
の場合について、1時間以上放置した場合の残留電位は
約15ボルトであり、数時間経過した後でも感光体が静
電疲労することがなく、中間転写体と接触していた部分
と他の部分とで感度がずれることもなく、画像に横帯状
に濃度変化が生じることもなかった。
【0044】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1又は3
の発明によれば、トナーの剥離が容易で、良好に清掃を
行うことができるとともに、感光体の静電疲労を防止し
て画像に横帯状の濃度変化が生じるのを防止できる。ま
た、請求項2の発明によれば、横黒帯の発生を完全に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のプリンタ部における主要部の
概略構成図である。
【図2】第2実施形態のプリンタ部における主要部の概
略構成図である。
【図3】本実施形態に係わる中間転写ベルトの断面図で
ある。
【図4】他の実施形態に係わる中間転写ベルトの断面図
である。
【図5】比誘電率を変えたときの表面電位と放置時間と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 表層(高抵抗層) 2 中抵抗層 3 導電層(低抵抗層) 10 感光体ドラム(像担持体) 121 中間転写ベルト 221 中間転写ベルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に形成される可視の現像画像
    を無端状に走行する中間転写体上に一次転写し、該中間
    転写体上の一次転写画像を転写材に二次転写する中間転
    写方式の画像形成装置に用いられる該中間転写体であっ
    て、 前記中間転写体は、2層以上の複数層からなり、表層が
    1011Ω/□以上の高抵抗層であり、且つ全層の比誘電
    率が30以下であることを特徴とする中間転写体。
  2. 【請求項2】 前記表層の厚みが1μm以下であること
    を特徴とする中間転写体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の中間転写体
    を備えた画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020112739A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 コニカミノルタ株式会社 中間転写ベルト及びそれを具備する電子写真画像形成装置
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