JP2000231042A - 分割型光ファイバテープ心線 - Google Patents
分割型光ファイバテープ心線Info
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Abstract
理作業が容易な、分割型光ファイバテープ心線を実現し
てその布設、配線を簡易迅速に行う。 【解決手段】 複数本の光ファイバ1を平行に並べた上
に紫外線硬化樹脂からなる一括樹脂被覆層1aを被覆し
て一体化した光ファイバテープ心線8を幅方向に平行に
並べて紫外線硬化樹脂からなる連結樹脂被覆層1bを被
覆して連結した分割型光ファイバテープ心線9におい
て、前記連結樹脂被覆層1bの降伏点応力が0.30k
g/mm2 乃至1.0kg/mm2 、破断伸びが20
%乃至80%で、かつ一括樹脂被覆層1aの降伏点応力
が連結樹脂被覆層1bの降伏点応力よりも大きいことを
特徴とする。
Description
心線(以下、サブユニットともいう。)を複数含む分割
型光ファイバテープ心線、特にその先端部を手先で長手
方向に引裂くことによりサブユニットに分割して容易に
端末処理をすることができる分割型光ファイバテープ心
線に関する。
分割型光ファイバテープ心線を布設、配線する場合、そ
の先端部を引裂いて、サブユニットである複数の光ファ
イバテープ心線に分割等する端末処理作業が数多く行わ
れる。
するサブユニットである複数の光ファイバテープ心線
を、光通信網や光学機器と接続する場合には、まず、分
割型光ファイバテープ心線の先端部を、通常指先で光フ
ァイバテープ心線間に裂け目を入れてその両側部分を反
対方向に引張ることによりその間の連結樹脂被覆層の部
分を引裂いて長手方向に所定の長さだけ分割する端末処
理作業が行われる。
又は口出し工具により分割型光ファイバテープ心線の先
端部に裂け目を入れて口出しを行い、この裂け目の両側
の部分を指先でつまんで反対方向に引張ることにより長
手方向に約5m程度だけ亀裂を伝搬させて引裂く。
サイズは、幅2mm、厚さ0.3mm程度の微細なもの
であり、通常この分割作業は容易でない。また、従来分
割型光ファイバテープ心線の複数のサブユニットを一体
化して最外層を形成する連結樹脂被覆層とサブユニット
の表面を形成する一括樹脂被覆層とはある程度の力で密
着しているので、分割に際して連結樹脂被覆層に加えた
力が一括樹脂被覆層に及び、この一括樹脂被覆層が損傷
を受けて内部の光ファイバ心線が単離することがある。
響を受けて劣化しやすくかつその後の取扱いを困難とす
るので作業のやり直しが必要になるとともに、布設、配
線に要する期間が長くなり、布設配線コストが上昇する
という問題を生ずる。
心線の最外層を形成し、サブユニットである複数の光フ
ァイバテープ心線を連結している連結樹脂被覆層の材料
強度を、その内側に含む複数の光ファイバテープ心線の
表面を形成する一括樹脂被覆層の破断強度や破断時の伸
びよりも小さい樹脂材料を使用することにより、容易に
分割できるようにするための工夫がなされている(特開
平6−313827号公報、特開平1−138518号
公報)。
分割型光ファイバテープ心線の連結樹脂被覆層の破断強
度が、一括樹脂被覆層のそれよりも小さくなるように形
成した分割型光ファイバテープ心線であっても、分割の
際に連結樹脂被覆層に加えた引裂き力が一括樹脂被覆層
に及び、図4に例示するように光ファイバが一括樹脂被
覆層から単離しその部分を廃棄しなければならない場合
がある。
その破断強度を超え一括樹脂被覆層のそれよりも小さい
場合であっても、一括樹脂被覆層の横断面形状の影響に
よりその内部の応力が破断強度を超える部分を生じてこ
の部分が破断することに起因するものと考えられる。
ましい分割としては、図1に例示するように、分割型光
ファイバテープ心線の連結樹脂被覆層の部分のみに分割
の裂け目が生じ一括樹脂被覆層の部分に裂け目が及ば
ず、勿論光ファイバ心線の単離を生じない分割の仕方が
好適で、100%このような分割が実現するものが望ま
れる。
部の端末処理だけでなく、分割型光ファイバテープ心線
の布設後に、分割型光ファイバテープ心線に含まれる一
つのサブユニットにおいて光通信中のときに、他の未使
用のサブユニットから分岐して、他の光通信網又は光学
機器に接続することが必要となる場合がある。
の中間部の連結樹脂被覆層を長手方向に分割して、分岐
の対象とするサブユニットを取出す作業(以下、この分
岐のための端末処理を「分岐分割」という。)が行われ
るが、この処理においては通信中のサブユニットの光通
信に悪影響を及ぼさないことが必要となる。
に本発明は、複数本の光ファイバを平行に並べた上に紫
外線硬化樹脂からなる一括樹脂被覆層を被覆して一体化
した光ファイバテープ心線を幅方向に平行に並べて紫外
線硬化樹脂からなる連結樹脂被覆層を被覆して連結した
分割型光ファイバテープ心線において、前記連結樹脂被
覆層の降伏点応力が0.30kg/mm2 乃至1.0
kg/mm2 で、かつ前記連結樹脂被覆層の降伏点応
力が前記一括樹脂被覆層の降伏点応力よりも小さいこと
を特徴とする分割型光ファイバテープ心線である。
断伸びが20%乃至80%で、かつ前記一括樹脂被覆層
の降伏点応力が1.0kg/mm2 乃至2.5kg/
mm2であることを特徴とする分割型光ファイバテープ
心線である。また、本発明は、前記連結樹脂被覆層のヤ
ング率が10kg/mm2 乃至50kg/mm2 であ
ることを特徴とする分割型光ファイバテープ心線であ
る。
を分割する場合のメカニズムを、その使用樹脂材料の応
力―歪曲線に基づいて考察し、降伏点以上の外力を加え
たときであっても連結樹脂被覆層中に発生する応力は、
破断に至るまでの大部分の変形範囲において降伏点応力
以上に増加すること無く変形することに注目した。
が一括樹脂被覆層のそれよりも小さくなるようにこれら
各層を形成すれば、分割の際に連結樹脂被覆層に降伏点
以上の力が加えられた場合であってもこの力は大部分こ
の層の伸びと変形、破断に消費されて、一括樹脂被覆層
に対してその降伏強度を超える力が及ぶのを効果的に抑
制できるので、一括樹脂被覆層中にその破断強度を超え
る応力が生ずるのを大部分回避できると考えられる。
が一括樹脂被覆層のそれよりも小さくなるようにこれら
各層を形成すれば、分割型光ファイバテープ心線の連結
樹脂被覆層の部分だけに亀裂が生じ、図4に例示するよ
うな一括樹脂被覆層が破断して光ファイバの単離が生ず
ることが殆どなくなることを突き止め、これにより本発
明を完成した。
分割については、その連結樹脂被覆層のヤング率を50
kg/mm2 以下とすると、分割の際にせん断応力が
加えられるものの、通信中のサブユニットに大きな側圧
が及ぶことがなく光通信に影響を与えないことを見出し
本発明を完成した。
線を布設配線する際にまず必要となるその先端部の光フ
ァイバテープ心線間の分割に関し、一括樹脂被覆層が破
損して各光ファイバ心線が単離すること無く、容易、迅
速に各サブユニットに分割できる分割型光ファイバテー
プ心線を実現でき、その布設と配線を容易にする。ま
た、分岐分割については、使用中のサブユニットの光通
信に影響を与えない分割型光ファイバテープ心線を実現
して、この面から、その布設と配線を容易にするこの結
果、本発明の分割型光ファイバテープ心線により、加入
者系の光ケーブルの布設、配線に要する工事期間が短縮
され、また布設配線コストが低減される。
2に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、同
じ部位には同じ番号を付して重複する説明を省略する。
製造方法)本実施例で使用する分割型光ファイバテープ
心線の構造を図3(a)に例示する。外径125μmの
シングルモード石英系ガラスファイバの上に、ウレタン
アクリレート系の紫外線硬化樹脂からなる、柔らかい1
次被覆層と硬い2次被覆層の2種の層で構成される保護
被覆層を被覆して紫外線硬化し、更にその上に紫外線硬
化型インクを塗布して着色層を形成して紫外線硬化し、
外径250μmの光ファイバ心線1を製造する。尚、こ
の着色層のない光ファイバ心線1であって、外径250
μmとしたものでもよい。
上に平行に並べた上に紫外線硬化型のウレタンアクリレ
ート系の一括被覆樹脂1aを被覆して一体化し、紫外線
硬化することにより幅1.0mm、厚さ0.3mmの光
ファイバテープ心線8を製造する。
枚、同一平面上に平行に並べた上に紫外線硬化型のウレ
タンアクリレート系の連結用樹脂を被覆し、紫外線硬化
して連結樹脂被覆層1bを形成することにより幅2.2
mm、厚さ0.32mmの8心の分割型光ファイバテー
プ心線9を製造する。
の詳細については後述する。このようにして製造した各
種分割型光ファイバテープ心線9の一括被覆樹脂1aと
連結樹脂被覆層1bの各強度特性及び分割特性の評価結
果等を表1に示す。
線9の連結樹脂被覆層1b及び一括樹脂被覆層1aにつ
いては、紫外線硬化型樹脂のオリゴマーのウレタン基濃
度、分子量及び配合量、並びに多官基モノマーの種類及
び配合量を調整することにより、降伏点強さ、伸び及び
ヤング率が種々異なる各種の分割型光ファイバテープ心
線9を製造した。これら各強度特性の測定方法について
は後に詳述する。
プ心線9の連結樹脂被覆層1b及び一括樹脂被覆層1a
に関しては、全てのケースについてウレタンアクリレー
ト系の紫外線硬化樹脂を使用して形成したものである。
較例は、連結樹脂被覆層1bの降伏点応力、破断伸び及
び一括樹脂被覆層1aの降伏点応力が種々異なる分割型
光ファイバテープ心線9を製造し、分割特性及びその他
の関連諸特性が良好なものを実施例1〜8とし、そうで
ないものを比較例1〜9として、分類整理したものであ
る。
り、各種の形成条件で一括樹脂被覆層1a用の樹脂(以
下、単に一括被覆樹脂という。)及び連結樹脂被覆層1
b用の樹脂(以下、単に連結被覆樹脂という。)からな
るフィルムを形成してこれら強度特性を決定した上で、
その後これら各フィルムの形成条件と等価な一括樹脂被
覆層1a及び連結樹脂被覆層1bを有する、表1、2の
各分割型光ファイバテープ心線9を製造したものであ
る。
脂被覆層1bの降伏点応力が0.3kg/mm2 乃至
1.0kg/mm2 、破断伸びが20%から80%の
範囲で、かつ連結樹脂被覆層1bの降伏点応力が一括樹
脂被覆層1aのそれよりも小さい場合に、良好な分割特
性及び関連諸特性が得られた。
は、各実施例、比較例の各ケースについて同一条件で分
割試験を20回試行し、各回について先端部から引裂き
部分の全長に亘り光ファイバ心線1が単離していないケ
ースを成功と認定したものである。実施例1乃至8で
は、光ファイバ心線の単離がまったく生ずることがな
く、かつ容易に分割引裂きを行うことができ、その他の
取扱い上の問題も生じなかった。
囲を外れると、比較例1乃至9に示すように、分割の際
に光ファイバ心線1の単離を生じ、また分割型光ファイ
バテープ心線9の取扱い上、様々な好ましくない結果を
生じた。尚、表1の比較例において、参考までに前記良
好な結果が得られた強度特性の範囲からはづれているパ
ラメータ範囲には×印が付してある。
一括樹脂被覆層1aのそれよりも大きく、かつ連結樹脂
被覆層1bの降伏点応力が前記上限1.0kg/mm2
を超える場合は、比較例1乃至4に示すように、一括
樹脂被覆層1aが一部損傷を受け光ファイバ心線の単離
を生じた。またこの場合、光ファイバ心線1が単離する
部分が生ずる問題に加えて、引裂きが長手方向に進行し
ないなどの分割の困難さを生じた。
限0.3kg/mm2 未満の場合は、比較例5に示す
ように、取扱い時に塑性変形を生じて曲がり癖が付き、
布設後に接続部のクロージャ内に曲げて収納するときに
作業がしずらくなるという問題を生じた。
20%未満の比較例6の場合は、分割型光ファイバテー
プ心線9の製造中にこの層が割れてしまうなどの問題を
生じた。具体的には、比較例6では、各5枚の分割型光
ファイバテープ心線を、光ケーブル製造工程中の特にポ
リエチレン製のスロットロッドのらせん状の各スロット
に収納する際に割れが生じた。他方、比較例7の、連結
樹脂被覆層1bの破断伸びが前記上限80%を超える場
合は、分割型光ファイバテープ心線に引裂き変形を与え
てもこの層が伸びて引裂きの亀裂が進行せず、分割が困
難になるという問題を生じた。
限の値3kg/mm2 を超える比較例8では、一括樹
脂被覆層1aの材料強度が大きいためにこの層を手で裂
いてサブユニット8から各光ファイバ心線1を分離して
取出す作業が困難となるという問題を生じ、逆に下限1
kg/mm2 未満の比較例9ではサブユニット8を単
独で取扱うときに変形しやすくて取扱いにくいという問
題を生じた。
分岐する場合)次に、分割型光ファイバテープ心線9の
分割の方法として、前記のように先端部を5mほど引裂
く場合の他に、分割型光ファイバテープ心線9の布設後
にいづれか一のサブユニット8において通信回線として
使用中に、即ち通信中に、他の通信回線として未使用の
サブユニト8の部分を分岐して配線することが必要とな
るときには、通信中のサブユニット8との間を1mほ
ど、分割工具を用いてせん断応力を加えることにより分
割し、未使用のサブユニト8を分岐する。
8に一定以上の変形エネルギーが加わると、光損失が増
加したり、光損失の変動が生じてビットエラーが起こる
という問題がある。これを回避するためには、連結樹脂
被覆層1bの材料特性として、分岐分割時にこの連結樹
脂被覆層1bに一定の応力が加えられた場合であっても
一括樹脂被覆層1aにはできるだけ変形エネルギを及ば
ないものであるものが好ましい。
同様な検討を行い、連結樹脂被覆層1b樹脂材料として
ヤング率が50kg/mm2 以下であるものが好適で
あることを見出した。検討結果を、表1と同様な要領で
表2に示す。
11に示すように、連結樹脂被覆層1bの樹脂材料とし
てヤング率が50kg/mm2 以下の場合、光損失増
加は0.2dB以下で、かつ光損失の変動、ビットエラ
ーも生じなかった。但し、ヤング率が50kg/mm2
をこえる比較例11、12の場合は、光損失増加がそ
れぞれ3.6dB、4.0dBと大きくなり、また光損
失の変動、ビットエラーも生じた。
/mm2 未満となると、光損失増加は0.2dB以下
に押さえられるが、連結樹脂被覆層1bに粘着性を生
じ、分割型光ファイバテープ心線9の布設時においてボ
ビンから繰出す際に、連結樹脂被覆層1b同士が粘着し
て一部がはがれてしまうという問題を生じた。
プ心線9について、その連結樹脂被覆層1bの形成条件
の決定と分割型光ファイバテープ心線9の製造は、表1
の場合と同様の手順による。連結樹脂被覆層1bのヤン
グ率の測定法は後述する。分岐分割時の光損失増加及び
その変動は、100mの分割型光ファイバテープ心線9
の中央部をせん断応力を利用する分割工具を用いて1m
の長さにわたり分割し、その作業中の光伝送損失の変動
をストレージオシロスコープを用いて測定した。
方法)表1、表2に記載の降伏点応力、ヤング率、破断
伸びの測定方法は、各分割型光ファイバテープ心線9の
連結樹脂被覆層1b又は一括樹脂被覆層1aとそれぞれ
同じ樹脂材料のフィルムをこれら各層の形成条件とほぼ
等価な条件で形成し、これを後述の方法で測定すること
により行った。
同じ連結被覆樹脂材料又は一括被覆樹脂材料の樹脂液を
スピンコ―タによりポリプロピレンフィルム上に、薄膜
を形成し、メタルハライドランプにより窒素中にて紫外
線を100mジュール/cm2だけ照射して硬化させ、
JIS−K7127に準拠し、その薄膜から2号ダンベ
ルを採取し、これを使用して、降伏点応力、破断伸び及
びヤング率を測定した。
/分、破断伸びは引張り速度50mm/分で引張ったと
きの値である。またヤング率は伸びが2.5%のときの
割線弾性率を採用した。
程)前記表1、2に記載の実施例、比較例の検討に供し
た、図3(a)に示す構造の8心の分割型光ファイバテ
ープ心線9の製造方法を図2に基づいて説明する。ま
ず、外径125μmの、石英系シングルモード光ファイ
バ裸ガラスにウレタンアクリレート系の紫外線硬化樹脂
を2層被覆した上に着色層を形成して外径250μmと
した前記光ファイバ心線1を製造する。
を8個備えた繰り出し用サプライ3から8本の光ファイ
バ心線1を繰り出す。この時、光ファイバ心線1には数
十グラム程度の張力がダンサーローラ4を介して与えら
れている。繰り出された8本の光ファイバ心線1はそれ
ぞれ溝を付けられたガイドローラ5を介して集線装置1
5に送られる。
15から塗布装置6の間で図2の紙面に垂直な方向に密
着して一列に配列された状態で、塗布装置6に送られ
る。この塗布装置6では紫外線硬化型樹脂からなるウレ
タンアクリレート系の一括樹脂被覆材が加圧式のタンク
7から供給されて、2組の4本の光ファイバ心線1に一
括樹脂被覆材が塗布されて一括樹脂被覆層1aが形成さ
れる。この時、各サブユニットは一括被覆樹脂が塗布さ
れて相互に接触することなく一定の距離だけ離れてた状
態に維持されている。
を紫外線硬照射装置8を通過させると、一括して塗布さ
れた一括樹脂被覆層1aが硬化して、サブユニットであ
る4心の光ファイバテープ心線8が2枚形成される。
を2枚幅方向に平行に並べた状態で塗布装置16に供給
して、紫外線硬化樹脂からなるウレタンアクリレート系
の連結被覆樹脂が加圧式のタンク17から供給、被覆さ
れる。更に、この連結被覆樹脂を被覆した光ファイバテ
ープ心線8を紫外線硬照射装置18を通過させると、被
覆された連結被覆樹脂が硬化して連結樹脂被覆層1bが
形成されて分割型光ファイバテープ心線9が製造され
る。
イドローラ10、送り出しキャプスタン11、巻取り制
御ダンサ12を経て、巻取り装置13によって、巻取り
張力を数150グラムに設定した所定のリール14に巻
き取られる。これにより分割型光ファイバテープ心線9
の製造が完了する。製造された分割型光ファイバテープ
心線9のサイズは、前記の通り厚さ0.32mm、幅
2.2mmである。
割型光ファイバテープ心線の分割特性(成功回数/試行
回数)の評価方法は、まず各分割型光ファイバテープ心
線9について、引裂き分割作業を同一条件で20回試行
し、各回について、分割用口出し工具を使用してその先
端部の光ファイバテープ心線8の間の連結樹脂被覆層1
bの部分に長手方向に10mmの切込みを入れ、その後
切込みの両側部分を指先でつまんで5mに亙り引裂き、
図1に例示するように、その全長に亙り連結樹脂被覆層
1bの部分で分割がなされ光ファイバ心線1の単離を発
見できない場合を成功とし、図4に例示するように一部
分でも一括樹脂被覆層1aが破断して光ファイバ心線1
が単離している部分が認定される場合の分割を失敗と評
価したものである。
断力を利用する分割用口出し工具を使用した。なお、前
記実施例では、4心の分割型光ファイバテープ心線8を
2枚含む8心の分割型光ファイバテープ心線9について
説明したが、これに限定されるものではなく図3(b)
に示す2心の分割型光ファイバテープ心線8を2枚含む
4心の分割型光ファイバテープ心線9であってもよく、
更に他の形式のものであってもよい。
は、その連結樹脂被覆層の降伏点応力を0.30kg/
mm2 乃至1.0kg/mm2 、かつ連結樹脂被覆層
の降伏点応力を一括樹脂被覆層の降伏点応力よりも小さ
く形成することにより、分割型光ファイバテープ心線を
布設配線する際にまず必要となるその先端部のサブユニ
ットである光ファイバテープ心線間の引裂き分割に関
し、連結樹脂被覆層の部分のみに亀裂が生じ、一括樹脂
被覆層が破損して光ファイバ心線が単離することが無
く、容易に各光ファイバテープ心線に分割できる分割型
光ファイバテープ心線を実現でき、その布設と配線を容
易にする。
して連結樹脂被覆層の破断伸びと一括樹脂被覆層の降伏
点応力の範囲を所定の範囲に限定することにより、分割
特性及びその他の取扱い性について更に優れた特性を有
する分割型光ファイバテープ心線を得ることができる。
心線の連結樹脂被覆層のヤング率を10kg/mm2
乃至50kg/mm2 として、分岐部の形成のための
連結樹脂被覆層の分割作業をも容易とする。この結果、
加入者系の光ケーブルの布設配線に要する工事期間が短
縮され、また布設配線コストが低減される。
の状態を示す横断面図である。
工程図である。
ための横断面図である。図3(a)は4心の光ファイバ
テープ心線2枚を含む分割型光ファイバテープ心線を、
同図(b)は2心の光ファイバテープ心線2枚を含む分
割型光ファイバテープ心線をそれぞれ現す。
状態を示す横断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数本の光ファイバを平行に並べた上に
紫外線硬化樹脂からなる一括樹脂被覆層を被覆して一体
化した光ファイバテープ心線を幅方向に平行に並べて紫
外線硬化樹脂からなる連結樹脂被覆層を被覆して連結し
た分割型光ファイバテープ心線において、前記連結樹脂
被覆層の降伏点応力が0.30kg/mm2 乃至1.
0kg/mm2、前記連結樹脂被覆層の降伏点応力が前記
一括樹脂被覆層の降伏点応力よりも小さいことを特徴と
する分割型光ファイバテープ心線。 - 【請求項2】 前記連結樹脂被覆層の破断伸びが20%
乃至80%で、かつ前記一括樹脂被覆層の降伏点応力が
1.0kg/mm2 乃至2.5kg/mm2であること
を特徴とする請求項1に記載の分割型光ファイバテープ
心線。 - 【請求項3】 前記連結樹脂被覆層のヤング率が10k
g/mm2 乃至50kg/mm2 であることを特徴と
する請求項1又は2に記載の分割型光ファイバテープ心
線。
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