JP2000230915A - グラウトの充填性検査装置及び充填性検査方法 - Google Patents

グラウトの充填性検査装置及び充填性検査方法

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JP2000230915A JP11032607A JP3260799A JP2000230915A JP 2000230915 A JP2000230915 A JP 2000230915A JP 11032607 A JP11032607 A JP 11032607A JP 3260799 A JP3260799 A JP 3260799A JP 2000230915 A JP2000230915 A JP 2000230915A
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誠二郎 内田
Kunihiro Mukai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレストレストコンクリート構造物における
シース内のグラウトの充填状態を、比較的簡便にまた精
度よく非破壊的に検査する。 【解決手段】 コンクリート部材1内に埋込まれたシー
ス2に分岐管4を設け、この開放された先端を塞ぐよう
に電極支持部材5を固定する。この電極支持体には、分
岐管の内側に露出するように二つの電極6a,6bが、
互いに絶縁状態で支持されており、これらの電極にはそ
れぞれ導電線7a,7bが接続され、コンクリート部材
外まで導かれている。そして、この導電線には、相互間
に電圧を印加して電気抵抗を測定する抵抗測定器8が接
続されている。PC鋼材3の緊張後、グラウトをシース
内に充填したときに、導電線間の電気抵抗値が変化し、
グラウトが充填されたことを確認することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポストテンショニ
ング方式のプレストレストコンクリート部材において、
PC鋼材が配置されるシース内のグラウトの充填状態を
検査するグラウトの充填性検査装置及び充填性検査方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】プレストレストコンクリ−ト(PC)部
材を製作する方法として従来から一般に用いられている
ものの一つにポストテンショニング方式がある。この方
式は、PC鋼材を筒状のシ−ス(鞘)で被覆し、型枠内
の所定の位置に配設してコンクリ−トを打設する。そし
て、コンクリートの硬化後にPC鋼材をジャッキで緊張
する。このとき、PC鋼材はシースによって被覆されて
いるのでコンクリートに拘束されることがなく、全長に
わたって引張力が導入される。引張力が導入されたPC
鋼材は、端部がアンカープレートを介してコンクリート
に定着され、コンクリートに圧縮力(プレストレス)が
導入される。
【0003】このようにしてプレストレスが与えられた
後は、シ−ス内にセメントを主材とするグラウトを圧入
し、その硬化によってコンクリ−トとPC鋼材とを一体
化するとともに、シース内に侵入した水分などに起因す
る錆などからPC鋼材を保護する。上記グラウトにはセ
メントの他、アルミニウム粉末等を混合して硬化時にグ
ラウトを適当量膨張させ、付着強度の向上を図るととも
に、グラウトの収縮による間隙の発生を防止して、凍結
融解に対する耐久性の向上等が図られている。
【0004】しかし、上記シ−ス内に注入するグラウト
は完全に充填されずに、図9(a)、(b)に示すよう
に、PC鋼材とシースとの間に空隙が残ることがある。
一般にシース101とPC鋼材102との間に存在する
空隙はわずかであり、未硬化のグラウト材の流動性が低
下した場合等には、グラウト103がシース101内の
全域に行き渡らず、シ−ス101内でグラウト103の
未充填部分が局部的に発生してしまう。
【0005】このような未充填部分がシ−ス内に存在す
ると、高張力を受けるPC鋼棒やPC鋼より線などのP
C鋼材の耐久性を著しく低下させる。このため、グラウ
ト充填工事を施工した後に、PC鋼材周囲のグラウトの
充填状況を検査して、グラウトの未充填部分の有無や大
きさなどの確認、補修をすることが望まれる。
【0006】このような要請から、PC鋼材周囲のグラ
ウトの充填状況を非破壊的に検査する方法がいくつか提
案されており、従来から知られているものに、ファイ
バ−スコ−プを用いて目視する方法、X線を利用する
方法、土木学会論文集第402号(1989.2)に開示さ
れるようにPC鋼材を伝播するAEエネルギーの減少量
から評価する方法、特開平4−182568号や特開
平3−255953号に開示されているようにPC鋼材
中を伝播する弾性波の減衰特性を利用する方法などがあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来から知られている評価方法には、次のような
問題点がある。上記のファイバ−スコ−プを用いて目視
する方法やX線を利用する方法は、グラウトの充填状況
を直接的に観察できることから最も確実ではあるが、こ
れらの方法は比較的に大規模で高価な装置が必要とされ
ること、調査できる箇所が限定されること、また調査に
かかる費用が高額となることなどのため、広範囲な調査
を行う場合には実用的でない。またAEエネルギーの計
測によって検査する方法やPC鋼材中を伝播する弾性波
の減衰特性を利用する方法は、比較的簡便な検査方法で
あり、単にグラウトの充填状態の大まかな推定をするに
は有効であるが、グラウトの充填されていない部分の位
置や大きさ(長さ)を的確に特定できないという欠点が
ある。
【0008】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、プレス
トレストコンクリ−ト構造物におけるシース内のグラウ
トの充填状態を、比較的簡便にまた精度良く非破壊的に
検査する装置及び方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のような問題点を解
決するために、請求項1に記載の発明は、 コンクリー
ト部材内に埋込まれた筒状のシースに支持され、該シー
ス内又はシース内に連通する空間に露出して、互いに電
気的絶縁状態で配置された二つの電極と、 一端が前記
二つの電極にそれぞれ接続され、他端がコンクリート部
材外まで引き出された2本の導電線と、 前記導電線を
介して前記二つの電極間に電圧を印加し、該電極間の電
気抵抗値を測定する抵抗測定器とを有するグラウトの充
填性検査装置を提供するものである。
【0010】このようなグラウトの充填性検査装置で
は、上記シース内にグラウトが充填され、上記二つの電
極と接触すると未硬化のグラウト内にわずかながら電流
が流れる状態となる。したがって、上記二つの電極に接
続され、コンクリート部材外まで引き出された2本の導
電線から二つの電極間に電圧を印加し、これらの電極間
の電気抵抗値を抵抗測定器によって測定すると、グラウ
トが充填する前、つまり二つの電極がシース内側の空間
に露出している場合よりも電極間の電気抵抗値が低下す
ることになる。この抵抗値の変化により、電極が設けら
れた位置にグラウトが充填されたか否かを認識すること
ができる。なお、上記抵抗測定器は、電極間に電圧を印
加して電気抵抗値を測定することができるものであれば
よく、印加電圧は直流でも交流でもよい。
【0011】請求項2に記載の発明は、 コンクリート
部材内に埋込まれた導電性材料からなる筒状のシースに
支持され、該シース内又はシース内に連通する空間に露
出して、該シースと電気的に絶縁された状態で配置され
た電極と、 一端が前記電極と接続され、他端がコンク
リート部材外まで引き出された第1の導電線と、 一端
が前記シースに接続され、他端がコンクリート部材外ま
で引き出された第2の導電線と、 前記第1の導電線と
第2の導電線とを介して前記電極と前記シースとの間に
電圧を印加し、これらの間の電気抵抗値を測定する抵抗
測定器とを有するグラウトの充填性検査装置を提供する
ものである。
【0012】このようなグラウトの充填性検査装置で
は、グラウトが充填されてシース内に露出した電極と接
触すると、この電極と導電性のシースとの間の電気抵抗
値が変化し、これを検知することができる。つまり、電
極とシースとの間に電圧を印加すると、未硬化のグラウ
トを介してわずかの電流が生じ、電気抵抗値の変化検出
される。これにより、電極が設けられた位置にグラウト
が充填されているか否かを判断することができる。ま
た、この装置では、電極が一つでよく、シースに取り付
ける構造を簡略化し、小型化するとともに製作費を低減
することができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載のグラウトの充填性検査装置において、
前記電極は、前記シースの周面から外側に突出するよう
に設けられた分岐管の先端に嵌合される電極支持体に取
り付けられ、 前記分岐管の内側に面する位置に支持さ
れているものとする。
【0014】このように電極支持体が、シースから突出
するように設けられた分岐管の先端に嵌合されるもので
は、シースを所定の位置に配置した後に電極を容易に取
り付けることができる。シースは一般にコンクリート部
材内に複数本が配置されるが、これらのシースを配置し
た後、電極を取り付ける作業をまとめて行うことがで
き、作業効率が向上する。また、電極が分岐管の先端に
設けられることにより、シースの内側空間に電極又は電
極支持体が突出することがなく、電極を取り付けた後の
シース内にPC鋼材を挿通する場合にも円滑に挿通する
ことができる。また、グラウトの流れを阻害することも
ない。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載のグラウトの充填性検査装置において、
前記電極支持体は、前記シースの周面に設けれられた開
口部に、この開口を塞ぐように取り付けられ、前記電極
は該電極支持体に支持され又は該電極支持体の一部が電
極となっているものとする。
【0016】このようなグラウトの充填性検査装置で
は、電極支持体がシースの周面に設けられた開口部に取
り付けられるので、シースの加工は開口を設けるだけで
よく、シースの任意の位置に容易に電極を取り付けるこ
とが可能となる。また、電極支持体が開口をふさぐよう
に取り付けられるので、シースの周囲にコンクリートを
打設したときに、コンクリートがシース内に流れ込むこ
ともない。
【0017】請求項5に記載の発明は、 請求項4に記
載のグラウトの充填性検査装置において、 前記電極支
持体は、 前記シースの開口に内側から貫入される突出
部と、 この突出部の後端付近から張り出し、前記シー
スの内面に当接されるフランジ部と、 前記突出部の外
周部に形成されたねじ山と螺合され、前記フランジ部と
の間に前記シースの開口周辺部を挟み込むナットとを有
し、 前記電極と接続される導電線の一端にプラグが取
り付けられ、 前記突出部は、前記プラグと嵌合される
コネクタとする。
【0018】このようなグラウトの充填性検査装置で
は、電極支持体の突出部をシースの内側から開口に貫入
し、シースの外側から上記突出部のねじ山にナットを螺
合してシースを挟み込むように締め付けることができ
る。これにより電極支持体はシースに強固に固定され
る。また、シースを配置するときには、上記電極支持体
だけを取り付けておき、シース及びシース周辺に鉄筋等
を配置した後に、導電線が接続されたプラグをコネクタ
となった上記電極支持体の突出部に容易に嵌合すること
ができる。これにより、シースの周囲に鉄筋等を配置す
る際に導電線が邪魔になるようなこともなく、作業性が
向上する。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
のグラウトの充填性検査装置において、 前記電極支持
体は、前記シースの開口部の外側に貼着されるシート状
部材又は板状部材であり、 該電極支持体のシース内に
面する位置に電極が取り付けられているものとする。
【0020】このようなグラウトの充填性検査装置で
は、電極支持体をシースの外側から貼着するだけで、シ
ースの開口を塞ぐとともに、電極をシースの内側の空間
に露出させることができる。このため、作業性が良好と
なるとともに、電極及び電極支持体の構造が簡略化さ
れ、製作費用を低減することができる。
【0021】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
のグラウトの充填性検査装置において、 前記電極支持
体は、前記シースの開口部から該シース内に面する位置
に凹部を有し、 前記電極は、該凹部内のシース内面よ
り外側となる位置に設けられているものとする。
【0022】このようなグラウトの充填性検査装置で
は、電極が電極支持体の凹部内に設けられ、シースの内
面より外側となる位置にあるので、電極を取り付けた後
に、シース内にPC鋼材を挿通する場合にも、電極を損
傷することがない。また、グラウト充填時にグラウトの
流動を阻害することもない。
【0023】請求項8に記載の発明は、 コンクリート
部材内に埋込まれた筒状のシースの側面に設けられた開
口から、絶縁被覆を有する2本の導電線の先端部が該シ
ース内に挿入され、 該導電線の前記シース内に挿入さ
れた先端部は互いに非接触で露出され、 該導電線の他
端は前記コンクリート部材外まで引き出され、該2本の
導電線間に電圧を印加し、該導電線間の電気抵抗値を測
定する抵抗測定器が接続されているグラウトの充填性検
査装置を提供するものである。
【0024】このようなグラウトの充填性検査装置で
は、シース内で2本の導電線が互いに非接触で露出して
おり、充填された未硬化のグラウトがこれらの露出部分
に接触すると、これらの導電線間にわずかの電流が流れ
得る状態となる。したがって、コンクリート部材外に引
き出された導電線の他端から電圧を印加し、これらの導
電線間の抵抗値を測定することによって、導電線の端部
がシース内に挿入された位置にグラウトが充填されてい
るか否かを判別することができる。また、このような装
置では、コンクリート部材内に埋め込む導電線の加工及
びシースの加工がわずかでよく、任意の位置でグラウト
の充填性を検査することができるとともに、費用がわず
かですむことになる。
【0025】請求項9に記載の発明は、 コンクリート
部材内に埋込まれる筒状のシースに開口又は先端が開放
された分岐管を設け、該開口又は分岐管を通して互いに
電気的に絶縁された二つの電極を、シース内と連通する
位置に配置するとともに、前記開口又は分岐間の先端を
閉塞し、 該シースを埋込むコンクリートの打設、該シ
ース内へのPC鋼材の挿通、緊張、定着及び該シース内
へのグラウトの充填を行い、 その後、前記二つの電極
からコンクリート部材外に引き出された導電線を介し
て、該電極間に電圧を印加し、該電極間の電気抵抗値を
測定するグラウトの充填性検査方法を提供するものであ
る。
【0026】このようなグラウトの充填性検査方法で
は、シース内に二つの電極が配置されるとともに、これ
らの電極をシース内に取り付けるための開口又は分岐管
の先端が閉塞されるので、このシースの周囲にコンクリ
ートを打設したときにも、シース内にはコンクリートが
流入することがなく、シース内にPC鋼材を挿通して緊
張力を導入することができる。そして、上記二つの電極
からコンクリート部材外に引き出された導電線に電圧を
印加し、これらの間の電気抵抗値を測定すると、二つの
電極間にグラウトが充填されていない場合には、これら
の電極間の電気抵抗値がほぼ無限大となるが、この部分
にグラウトが充填されているとわずかの電流が流れ、電
気抵抗値が測定可能な値を示す。したがって、PC鋼材
の緊張、定着が終了し、シース内へグラウトを充填して
いる時に、または充填が完了した後に二つの電極間の電
気抵抗値を測定することによって、電極がある位置のグ
ラウトの充填性を判別することができる。
【0027】請求項10に記載の発明は、 請求項9に
記載のグラウトの充填検査方法において、 前記シース
内にグラウトを充填する前に、前記電極間の電気抵抗値
を測定する工程と、 該シース内に水を注入し、前記電
極間の電気抵抗値を測定する工程とを含むものである。
【0028】このようなグラウトの充填性検査方法で
は、グラウト充填前に電極間の電気抵抗値を測定するの
で、導電線等に短絡があった場合にこれを発見すること
ができる。そして、シース内に水を注入すると、水はグ
ラウトに比べてはるかに流動性がよく、シース内の隅々
まで確実に流入する。これにより、シース内の電極間に
水が充填され、電気抵抗値が変化する。つまり、何も充
填されていない状態より電気抵抗値が低下する。したが
って、水を注入した後に測定した電気抵抗値と、注入前
の測定値とを対比することにより、電極が正常に設置さ
れていることが確認される。上記測定後、シース内の水
を排出し、グラウトを充填して再び電極間の電気抵抗値
を測定する。このようなグラウト注入後における電極間
の電気抵抗値を測定することによりグラウトが充填され
たか否かを判別することができる。また、グラウトは一
般に充填直後は水より電気抵抗値が小さく、硬化が進む
につれ電気抵抗値が増大する。このようなグラウト充填
の電気抵抗値の変動と水の電気抵抗値との関係をあらか
じめ実験等により把握しておくことにより、グラウトの
硬化が正常に進んでいるか否かについても判断すること
が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。図1は請求項1又は請求項3に記
載の発明の一実施形態であるグラウトの充填性検査装置
を示す概略構成図である。この装置は、コンクリート部
材1内に埋め込まれた筒状のシース2の内側にグラウト
が完全に充填されているか否かを検査するものである。
上記シース2内にはPC鋼材3が挿通され、このPC鋼
材3の緊張力によってコンクリート部材1にプレストレ
スが導入されている。グラウトは、上記PC鋼材3を緊
張し、コンクリート部材1に定着した後、所定の位置に
設けたグラウトホース(図示しない)を介して注入され
る。
【0030】上記グラウトはセメントと水とを混合した
ものにアルミニウム粉等の添加剤を適宜加えたものであ
り、注入後固化してシース2内のPC鋼材3、シース2
及びコンクリート部材1を一体化するものである。
【0031】上記グラウトの充填性検査装置は、シース
の側面に取り付けられた分岐管4に嵌合される電極支持
体5と、この電極支持体に取り付けられた二つの電極6
a,6bと、これらの電極にそれぞれ接続され、コンク
リート部材外まで引き出された2本の導電線7a,7b
と、上記導電線を介して二つの電極間に電圧を印加する
とともに、二つの電極間の抵抗値を測定する抵抗測定器
8とを備えている。
【0032】上記電極6は、二つの電極6a,6bが一
体の棒状となっているが、絶縁部材9によって互いに電
気的絶縁状態となっている。上記電極支持体5は、弾性
を有する合成樹脂からなるものであり、分岐管4の先端
部内側に押し込むことにより嵌め合わせ、分岐管4の先
端を塞ぐとともにこの電極支持体5を固定することがで
きるようになっている。上記導電線7a,7bは、一体
となった二つの電極6a,6bのそれぞれに接続され、
他端はコンクリート部材外まで引き出されて抵抗測定器
8に接続されている。抵抗測定器8は、二つの電極間に
電圧を印加し、例えばブリッジ回路等を用いて抵抗値を
検出するものであり、市販のテスターを用いることもで
きる。
【0033】次に、上記の装置を用いてグラウトの充填
性を検査する方法について説明する。この方法は、請求
項9又は請求項10に記載の発明の一実施形態である。
コンクリート部材1は、所定の形状に組み立てられた型
枠内にコンクリートを打設することによって形成される
ものであり、型枠を組み立てると同時に、所定位置にP
C鋼材を挿通するためのシース2を配置する。そして、
このシース2の適切な位置に分岐管4を設け、この分岐
管の先端に電極6が取り付けられた電極支持体5を栓を
するように嵌め合わせる。この電極6に接続された導電
線7は、シース2の周囲に配置された鉄筋(図示しな
い)等によって支持し、コンクリート部材外まで引き出
しておく。その後、コンクリートを打設し、硬化した後
PC鋼材3をシース2内に挿入する。なお、PC鋼材3
はコンクリート打設前に挿入してもよい。
【0034】PC鋼材3は、端部にジャッキを装着して
緊張力を導入する。そして、PC鋼材を把持することが
できる定着具を用いて、コンクリート部材に定着する。
上記PC鋼材3の緊張力によりコンクリート部材1にプ
レストレスが導入される。このようにして、プレストレ
スの導入が終了すると、コンクリート部材外に引き出さ
れた上記導電線7を通じて二つの電極6a,6b間の抵
抗を測定する。二つの電極6a,6bが正常に設置され
ていれば、電極間の抵抗値はほとんど無限大に近い値を
示す。この時、抵抗値が極めて小さい値であれば、導電
線又は電極が短絡していると考えられる。また、比較的
大きな抵抗値であるが測定可能な程度の値を示すときに
は、コンクリート打設時にセメントペーストが二つの導
電線間又は電極間に流れ込んでいることが疑われる。
【0035】上記のような測定の後、シース2に取り付
けられたグラウトホース(図示しない)から水を注入
し、シース内に充たす。このとき、水はグラウトとは異
なり、極めて流動性が良いので、封入された気泡を排除
さえすればシース2内の隅々まで注入される。そして、
この状態で上記抵抗測定器8で電極間の抵抗値を測定す
る。このとき、水は空気より抵抗値が小さいので電極間
の抵抗が低下する。したがって、電気抵抗値の低下が認
められれば、二つの電極6a,6bが正常に作動するこ
とが確認できる。また、電気抵抗値が低下しない場合に
は、導電線7の断線等により、正常に作動しないことが
分かる。上記のような、水を注入した状態での測定が終
了した後、水を排出し、グラウトホースからグラウトを
注入する。二つの電極間の電気抵抗値の測定は、上記グ
ラウトの注入作業と同時に行ってもよいし、グラウトの
注入作業が完了した後に行ってもよい。一般にコンクリ
ート部材には多数のシースが埋め込まれれるので、すべ
てのシースにグラウトの注入が完了した後に行うことに
よって作業効率が良くなる。また、上記電極間の電気抵
抗値の測定は、グラウト注入の後ある程度の時間が経過
した後に行ってもよい。
【0036】図2は、グラウトの注入直後からの経過時
間とグラウトの比抵抗値との関係を測定値に基づいて示
す図である。この図に示すように、グラウトは注入後硬
化の開始とともに比抵抗値が徐々に少なくなり、30時
間程度経過した後に増大し始める。そして、その後徐々
に比抵抗値が増大し続けるが、約6日経過するまでは水
よりも小さな値となる。したがって、この程度の間に測
定すれば、水を注入したときの測定値との対比により、
グラウトの注入が完全にされているか否かの判別は充分
に行うことができる。また、あらかじめグラウトの比抵
抗値の変化の状態を把握しておけば、シース内で正常に
グラウトが硬化しているか否かをある程度判断すること
ができる。
【0037】図3は、請求項1又は請求項3に記載の発
明の他の実施形態であるグラウトの充填性検査装置の電
極及び電極支持体をシースの分岐管に取り付けた状態を
示す概略断面図である。この装置では、電極支持体15
が弾性変形が可能な合成樹脂からなり、分岐管14の先
端部にかぶせるように嵌合されるキャップ状となってい
る。このキャップ状部分15aの内側には凹凸が設けら
れており、分岐管の先端の外側部分にわずかに膨らんだ
部分を設けておくことによって、上記凹凸と噛み合っ
て、容易に抜け落ちないようにしっかりと嵌合される。
二つの電極6a,6bは、電極支持体15の分岐管14
内に面する位置に設けられた金属の凸状片であり、それ
ぞれは互いに電気的に絶縁され、導電線17に接続され
ている。このような装置でも、図1に示す装置と同様に
機能し、電極の取り付けが容易となり、かつ分岐管14
の先端にしっかりと固定することができる。
【0038】図4は、請求項2又は請求項3に記載の発
明の一実施形態であるグラウトの充填性検査装置の電極
及び電極支持体を示す概略断面図である。この装置で
は、図1に示す装置と同様に、電極支持体25は弾性材
料からなり分岐管24の先端に栓をするように押し込ま
れるものであるが、電極支持体25のシース内に面する
位置には一つの電極26が設けられ、一本の導電線27
aがこの電極26に接触されている。もう一本の導電線
27bはシースの外面に、電気的に導通状態となるよう
に接着されている。このときシース22は導電性のもの
でなければならないが、一般にシースは帯状の鋼薄板を
らせん状に接合して筒状にしたものが用いられるので、
上記のように電極及び導電線が配置されたものも広く用
いることができる。このような装置では、導電線27
a,27bを介して電圧を印加し抵抗値を測定すると、
シース22又は分岐管24と分岐管の内側に露出した電
極26との間の抵抗値を測定することになり、分岐管2
4内にグラウトが完全に充填されていれば、測定値は、
高抵抗ながら導電性を有する未硬化のグラウトの抵抗値
を示す。また、この部分にグラウトが充填されていなけ
れば抵抗値はほぼ無限大となる。
【0039】図5は、請求項1、請求項4又は請求項5
に記載の発明の一実施形態であるグラウトの充填性検査
装置の電極及び電極支持体を示す概略断面図及び構成部
品の概略斜視図である。この装置では、電極支持体が、
一端に円環状のフランジ部35aを有する金属の筒状の
外殻部材35とこの内側に嵌め込まれた絶縁性材料から
なる筒体36とを有するものであり、上記外殻部材35
のフランジ部35aが一方の電極となっている。また、
上記筒体36の上記フランジ部がある側の端部には、金
属のキャップ状部材37が内挿されており、この部材が
もう一方の電極となる。
【0040】上記外殻部材35の筒状の部分35bは、
シース32に設けられた開口の内側から貫入される突出
部を形成しており、外側にはねじ山が形成され、シース
32の外側からナット38を嵌め合わせることができる
ようになっている。そして、座金39を介してナット3
8と上記フランジ部35aとの間にシース32の開口周
辺部を挟み込むように締め付けて固定される。
【0041】一方、導電線40の先端にはプラグ41が
取り付けられており、上記電極支持体はこのプラグと嵌
合されるコネクタとなっている。つまり、上記プラグ4
1は、図5(a)に示すように、外側に円筒状の端子4
1aと内側中心部に棒状の端子41bとを有し、絶縁性
の合成樹脂41cで一体に支持されており、円筒状の端
子41aは外殻部材35の筒状部分35b先端の外側に
嵌め合わされる。また棒状の端子41bは絶縁性の筒体
36の内側に挿入され、先端がキャップ状部材37の内
側に挿入され、接合されるようになっている。
【0042】このような装置では、外殻部材35と絶縁
性の筒体36とキャップ状部材37とを一体とし、シー
ス32の内側から開口部に装着して外側からナット38
を締め付けることにより、簡単にかつ強固に電極をシー
ス内に取り付けることができる。また、導電線40はプ
ラグ41を嵌め合わせることによって容易に接続するこ
とができ、シース32の周辺に鉄筋等を配置する作業が
完了した後に、容易に接続することができる。したがっ
て配筋作業等を行うときに導電線がじゃまになったり、
導電線を切断してしまうこともない。
【0043】図6は、請求項1、請求項4、請求項6又
は請求項7に記載の発明の一実施形態であるグラウトの
充填性検査装置の電極及び電極支持体を示す概略断面図
である。この装置では、電極支持体54は柔軟な合成樹
脂からなる円形の板状部材であり、図6(b)に示すよ
うに、一方の面の中央部に凹部が形成され、この凹部内
に二つの電極55が取り付けられている。この電極支持
体54をシース52の開口が設けられた部分に外側から
接着剤で貼着することにより、開口が閉塞されるととも
に電極55がシース52の内側に固定される。このと
き、電極55は、電極支持体54に設けられた凹部内に
あるのでシース52の内周面より内側に突出することは
なく、電極55を取り付けた後に、PC鋼材53をシー
ス52内に挿通した場合にも、電極55を損傷すること
がない。一方、二本の導電線56は二つの電極にそれぞ
れ接続されるとともに電極支持体54の反対面に引き出
され、コンクリート部材51外まで導かれている。この
導電線は電極支持体54との接合部分からコンクリート
部材外まで絶縁性の被覆が施されており、シースの外側
にコンクリートを打設しても、直接には接触せず、導電
線間の抵抗値が変動することがないようにされている。
【0044】図7は、請求項1、請求項4、請求項6又
は請求項7に記載の発明の他の実施形態であるグラウト
の充填性検査装置の電極及び電極支持体を示す概略断面
図である。この装置では、電極支持体64は、柔軟に変
形可能な合成樹脂の円形板64aと、外径が同じで中央
部に開口を有する円環状の板材であって、上記円形板よ
りさらに柔らかい材料からなる部材64bを貼り合わせ
て形成されている。上記円環状の部材64bは、例えば
合成樹脂の発泡体等を用いることができる。このような
電極支持体64は、シース62の開口部に外側から接着
剤等を用いて容易に貼りつけることができ、柔軟な円環
状の部材64bがシース62の開口の周辺部に当接され
ることによって隙間を生じることなく開口を密閉するこ
とができる。
【0045】電極は、上記円環状の部材64bの中心部
に形成された凹部内で内側に露出するものであり、2本
のつば付きのピン65を上記円形板64aの中央部外側
から突き刺し、貫通した先端部を折り曲げることによっ
て形成されている。一方、導電線67の先端には、上記
ピン65の外側へ突き出した部分が差し入れられるコネ
クタ66が取り付けられており、電極支持体64及び電
極すなわち2本のピン65をシース62に固定した後に
も容易に接続することができるようになっている。
【0046】このような装置では、電極及び電極支持体
の構造が簡単であり、安価で製作することができるとと
もに取り付け及び導電線の接続も容易に行うことができ
る。
【0047】図8は、請求項9に記載の発明の一実施形
態であるグラウトの充填性検査装置を示す概略断面図で
あり、ケーブルの先端がシースの開口部に取り付けられ
た部分のみを示すものである。この装置では、絶縁被覆
を有するケーブル74の先端部がシース72に設けられ
た開口から内側に挿入され、この状態で上記シース72
の開口は、遮蔽シート76の貼着及びその外側に粘着テ
ープ(図示しない)を巻きつけることによって密閉され
ている。上記ケーブル74は、図8(b)に示すよう
に、二本の導電線を間隙をおいて保持するように樹脂被
覆が施されており、先端部は導電線74aが露出するよ
うに樹脂被覆が除去されている。また、露出した2本の
導電線の双方が、導電性のシース72に接触して短絡す
るのを防止するために、先端部のシース内周面側に絶縁
性シート75が貼着されている。
【0048】このような装置では、導電線74aの先端
部分にグラウトが充填されると、これらの導電線間の抵
抗値が変化し、この抵抗値の変化を検知することによっ
てグラウトの充填性を判断することができる。なお、上
記ケーブル74の先端部は、シース72内へPC鋼材7
3を挿入する方向と合わせて挿入されるものであり、ケ
ーブル74の先端がPC鋼材73の挿入方向(図8
(a)中に示す矢印Aの方向)の下流側となるように挿
入される。これにより、PC鋼材73の挿入時にケーブ
ルの先端部に突き当たって絶縁性を損うようなことも避
けることができる。
【0049】上記ケーブルは、図8(c)に示すように
先端部に加工を施したものでもよい。このケーブル84
は2本の導電線の先端を露出させた後、一方に絶縁性の
筒状部材85を取り付けたものである。このような加工
により、グラウトは導電線の先端部に充填されるが、こ
の導電線の先端が他方の導電線又はシースの内周面に接
触して短絡するのが防止される。
【0050】以上に説明した、図3〜図8に示す装置
は、本願に係る発明のそれぞれ異なる実施形態である
が、電極、電極支持体及びシースに取り付けられる構造
が異なるだけで、その他の構成は図1に示す装置と同じ
である。したがって、コンクリート部材外で導電線に接
続される抵抗測定器は同じものを用いることができ、図
示及び説明を省略している。また、上記図3〜図8に示
す装置を用いたグラウトの充填性検査も、図1に示す装
置と全く同様に行うことができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係るグ
ラウトの充填性検査装置では、シース内に設けられた二
つの電極間又は2本の導電線の先端間の電気抵抗値を測
定することによって簡易にグラウトの充填性を判別する
ことができる。また、必要な電極等も簡単なものでよ
く、シースの加工も少ない。したがって費用もわずかで
すむ。さらにグラウトの充填中からグラウト完了後数日
程度経過した後でも検査を行うことができ、他の作業の
工程との調整も容易であり、効率のよい作業が可能とな
る。また、本願発明に係るグラウトの充填性検査方法で
は、簡単な装置を用いて簡易にグラウトの充填性を判別
することができる。さらに、グラウト前における電極管
の抵抗値の測定、及び水をシース内に注入したときの測
定を行うことにより、電極管の短絡や導電線の断線等も
的確に検知し、正確な検査を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1又は請求項3に記載の発明の一実施形
態であるグラウトの充填性検査装置を示す概略構成図で
ある。
【図2】グラウト注入からの経過時間とグラウトの比抵
抗値との関係を示す図である。
【図3】請求項1又は請求項3に記載の発明の他の実施
形態であるグラウトの充填性検査装置の電極及び電極支
持体をシースの分岐管に取り付けた状態を示す概略断面
図である。
【図4】請求項2又は請求項3に記載の発明の一実施形
態であるグラウトの充填性検査装置の電極及び電極支持
体を示す概略断面図である。
【図5】請求項1、請求項4又は請求項5に記載の発明
の一実施形態であるグラウトの充填性検査装置の電極及
び電極支持体を示す概略断面図及び構成部品の概略斜視
図である。
【図6】請求項1、請求項4、請求項6又は請求項7に
記載の発明の一実施形態であるグラウトの充填性検査装
置の電極及び電極支持体を示す概略断面図である。
【図7】請求項1、請求項4、請求項6又は請求項7に
記載の発明の他の実施形態であるグラウトの充填性検査
装置の電極及び電極支持体を示す概略断面図である。
【図8】請求項8に記載の発明の一実施形態であるグラ
ウトの充填性検査装置を示す部分断面図であって、ケー
ブルの先端がシースの開口部に取り付けられた部分を示
す図である。
【図9】プレストレストコンクリート部材のシース内に
発生したグラウトの充填されていない部分を例示する概
略断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,51,61,71 コンクリー
ト部材 2,12,22,32,52,62,72 シース 3,13,23,33,53,63,73 PC鋼材 4,14,24 分岐管 5,15,25,54,64 電極支持体 6,16,26,55 電極 7,17,27,56,67 74 導電線 8 抵抗測定器 9 絶縁部材 35 外殻部材 36 筒状部材 37 キャップ状部材 38 ナット 39 座金 40 導電線 41 プラグ 41a 筒状の端子 41b 棒状の端子 65 ピン 66 コネクタ 74,84 ケーブル 75 絶縁性シート 76 遮蔽シート 85 筒状部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齊藤 基文 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建設 株式会社内 (72)発明者 内田 誠二郎 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建設 株式会社内 (72)発明者 迎 邦博 栃木県河内郡南河内町仁良川1726 住友建 設株式会社内 Fターム(参考) 2E164 AA31 DA03 2G060 AA14 AD01 AE23 AF07 AG03 EA06 EB04 GA01 HC15 KA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート部材内に埋込まれた筒状
    のシースに支持され、該シース内又はシース内に連通す
    る空間に露出して、互いに電気的絶縁状態で配置された
    二つの電極と、 一端が前記二つの電極にそれぞれ接続され、他端がコン
    クリート部材外まで引き出された2本の導電線と、 前
    記導電線を介して前記二つの電極間に電圧を印加し、該
    電極間の電気抵抗値を測定する抵抗測定器とを有するこ
    とを特徴とするグラウトの充填性検査装置。
  2. 【請求項2】 コンクリート部材内に埋込まれた導電
    性材料からなる筒状のシースに支持され、該シース内又
    はシース内に連通する空間に露出して、該シースと電気
    的に絶縁された状態で配置された電極と、 一端が前記電極と接続され、他端がコンクリート部材外
    まで引き出された第1の導電線と、 一端が前記シースに接続され、他端がコンクリート部材
    外まで引き出された第2の導電線と、 前記第1の導電線と第2の導電線とを介して前記電極と
    前記シースとの間に電圧を印加し、これらの間の電気抵
    抗値を測定する抵抗測定器とを有することを特徴とする
    グラウトの充填性検査装置。
  3. 【請求項3】 前記電極は、前記シースの周面から外
    側に突出するように設けられた分岐管の先端に嵌合され
    る電極支持体に取り付けられ、前記分岐管の内側に面す
    る位置に支持されていることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載のグラウトの充填性検査装置。
  4. 【請求項4】 前記電極支持体は、前記シースの周面
    に設けれられた開口部に、この開口を塞ぐように取り付
    けられ、前記電極が該電極支持体に支持され又は該電極
    支持体の一部が電極となっていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載のグラウトの充填性検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のグラウトの充填性検
    査装置において、 前記電極支持体は、 前記シースの開口に内側から貫入
    される突出部と、 この突出部の後端付近から張り出
    し、前記シースの内面に当接されるフランジ部と、 前
    記突出部の外周部に形成されたねじ山と螺合され、前記
    フランジ部との間に前記シースの開口周辺部を挟み込む
    ナットとを有し、 前記電極と接続される導電線の一端にプラグが取り付け
    られ、 前記突出部は、前記プラグと嵌合されるコネクタとなっ
    ていることを特徴とするグラウトの充填検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のグラウトの充填性検
    査装置において、 前記電極支持体は、前記シースの開口部の外側に貼着さ
    れるシート状部材又は板状部材であり、 該電極支持体のシース内に面する位置に電極が取り付け
    られていることを特徴とするグラウトの充填性検査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記電極支持体は、前記シースの開口
    部から該シース内に面する位置に凹部を有し、 前記電極は、該凹部内のシース内面より外側となる位置
    に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のグ
    ラウトの充填性検査装置。
  8. 【請求項8】 コンクリート部材内に埋込まれた筒状
    のシースの側面に設けられた開口から、絶縁被覆を有す
    る2本の導電線の先端部が該シース内に挿入され、 該導電線の前記シース内に挿入された先端部は、互いに
    非接触で露出され、 該導電線の他端は前記コンクリート部材外まで引き出さ
    れ、該2本の導電線間に電圧を印加し、該導電線間の電
    気抵抗値を測定する抵抗測定器が接続されていることを
    特徴とするグラウトの充填性検査装置。
  9. 【請求項9】 コンクリート部材内に埋込まれる筒状
    のシースに開口又は先端が開放された分岐管を設け、該
    開口又は分岐管を通して互いに電気的に絶縁された二つ
    の電極を、シース内と連通する位置に配置するととも
    に、前記開口又は分岐間の先端を閉塞し、 該シースを埋込むコンクリートの打設、該シース内への
    PC鋼材の挿通、緊張、定着及び該シース内へのグラウ
    トの充填を行い、 その後、前記二つの電極からコンクリート部材外に引き
    出された導電線を介して、該電極間に電圧を印加し、該
    電極間の電気抵抗値を測定することを特徴とするグラウ
    トの充填性検査方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のグラウトの充填性
    検査方法において、 前記シース内にグラウトを充填する前に、前記電極間の
    電気抵抗値を測定する工程と、 該シース内に水を注入し、前記電極間の電気抵抗値を測
    定する工程とを含むことを特徴とするグラウトの充填性
    検査方法。
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