JP2002235441A - グラウト充填確認方法及び観察孔付き透明シース - Google Patents

グラウト充填確認方法及び観察孔付き透明シース

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JP2002235441A
JP2002235441A JP2001034844A JP2001034844A JP2002235441A JP 2002235441 A JP2002235441 A JP 2002235441A JP 2001034844 A JP2001034844 A JP 2001034844A JP 2001034844 A JP2001034844 A JP 2001034844A JP 2002235441 A JP2002235441 A JP 2002235441A
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Kazuhiko Okumura
一彦 奥村
Takashi Murota
敬 室田
Shinsuke Kono
信介 河野
Kazuhiko Okubo
和彦 大久保
Kenji Umetsu
健司 梅津
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Sumitomo Construction Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレストレストコンクリート構造物におけ
るシース内のグラウトの充填状態を、非破壊的にかつ簡
便・確実に確認する方法を提供する。 【解決手段】 緊張材2を被覆してコンクリート部材
1内に埋め込まれるシースの少なくとも一部を透明シー
ス3とし、この透明シース3の外周面からコンクリート
部材の外表面1aに至る観察孔4を設ける。コンクリー
ト部材外からこの観察孔を通じて透明シース内を目視に
よって観察する。これによりシース内のグラウトの充填
状態が確認できる。また、観察孔は寸法の小さいものと
し、この観察孔内に小型カメラ等を挿入してシース内を
視覚的に観察してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポストテンショニ
ング方式のプレストレストコンクリート部材において、
緊張材特にPC鋼材が配置されるシース内のグラウトの
充填状態を確認する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレストレストコンクリート(PC)部
材を製作する方法として従来から一般に用いられている
ものの一つにポストテンショニング方式がある。この方
式は、PC鋼材を筒状のシースで被覆し、型枠内の所定
の位置に配設してコンクリートを打設する。そして、コ
ンクリートの硬化後にPC鋼材をジャッキで緊張する。
このとき、PC鋼材はシースによって被覆されているの
でコンクリートに拘束されることがなく、全長にわたっ
て引張力が導入される。引張力が導入されたPC鋼材
は、端部が定着具を介してコンクリートに定着され、コ
ンクリートに圧縮力(プレストレス)が導入される。
【0003】このようにしてプレストレスが与えられた
後は、シース内にセメントを主材とするグラウトを圧入
し、その硬化によって部材のコンクリートとPC鋼材と
を一体化するとともに、シース内に侵入した水分などに
起因する錆などの腐食からPC鋼材を保護する。上記グ
ラウトにはセメントの他、アルミニウム粉末等を混合し
て硬化時にグラウトを適当量膨張させ、付着強度の向上
を図るとともに、グラウトの収縮による間隙の発生を防
止する。これにより、凍結融解に対する耐久性の向上等
が図られる。
【0004】しかし、上記シース内に注入するグラウト
が完全に充填されずに、無充填部分がシース内に存在す
ると、高張力を受けるPC鋼材の耐久性を著しく低下さ
せる。つまり、PC鋼材はアルカリ性のセメントグラウ
トによって防錆されているが、グラウトの未充填部分で
は、早期に腐食が生じてしまう。このため、グラウト充
填工事を施工した後に、PC鋼材周囲のグラウトの充填
状況を検査して、グラウトの未充填部分の有無や大きさ
などの確認、補修をすることが望まれる。
【0005】このような要請から、PC鋼材周囲のグラ
ウトの充填状況を非破壊的に検査する方法がいくつか提
案されており、従来から知られているものに、X線を
利用する方法、土木学会論文集第402号(1989.2)
に開示されるようにPC鋼材を伝播するAEエネルギー
の減少量から評価する方法、特開平4-182568号や特開
平3-255953号に開示されているようにPC鋼材中を伝播
する弾性波の特性を利用する方法、特開2000-230915
に開示されているようにシース内に2つの電極を設け、
これらの電極間の抵抗値を測定する方法、などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来から知られている確認方法には、次のような
問題点がある。上記X線を利用する方法は、比較的に大
規模で高価な装置が必要とされること、調査できる箇所
が限定されること、また調査にかかる費用が高額となる
ことなどのため、広範囲な調査を行う場合には実用的で
ない。またAEエネルギーの計測によって検査する方法
やPC鋼材中を伝播する弾性波の特性を利用する方法
は、比較的簡便な検査方法であり、単にグラウトの充填
状態の大まかな推定をするには有効であるが、グラウト
の充填されていない部分の位置や大きさ(長さ)を的確
に特定できないという欠点がある。
【0007】さらに、シース内に電極を設ける方法で
は、電気抵抗値を測定するための導線をシース内からコ
ンクリート部材外まで配置する必要があり、この導線に
断線や短絡が生じるとグラウトの有無の検知ができなく
なってしまう。また、電極に異物が付着した場合等には
誤作動が生じるおそれもある。
【0008】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、プレスト
レストコンクリート構造物におけるシース内のグラウト
の充填状態を、非破壊的にかつ簡便・確実に確認する方
法及びこの方法に用いることができる観察孔付き透明シ
ースを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、 コンクリート内にシース
で被覆した緊張材を配置し、該シース内にグラウトを注
入するコンクリート部材における、グラウトの充填状態
を確認する方法であって、 シースの少なくとも一部を
透明な材料で形成された透明シースとし、 該透明シー
スの外周面から、該コンクリート部材の外表面に至る観
察孔を設け、 該コンクリート部材外から目視により、
前記透明シース内を観察するグラウト充填確認方法を提
供する。
【0010】シース内にグラウトが注入され、シースの
内面にグラウトが密接すると、透明シースの外部からの
観察でグラウトの密接を明確に認識することができる。
したがって、コンクリート内に埋め込まれたシースの一
部であって透明シースとなっている部分を観察孔を通じ
てコンクリート部材外から視認することによって、グラ
ウトの充填状態が確実に分かる。そして、このような透
明シース及び観察孔を緊張材の軸線方向に所定間隔で設
けておくことにより、緊張材の全長にわたってグラウト
の充填状態を確認することができる。また、確認は直接
に目視で行うものであり、誰でもが簡単かつ確実に行う
ことができ、現場において電源やその他の装置等を必要
としない。
【0011】請求項2に係る発明は、 コンクリート内
にシースで被覆した緊張材を配置し、該シース内にグラ
ウトを注入するコンクリート部材における、グラウトの
充填状態を確認する方法であって、 シースの少なくと
も一部を透明な材料で形成された透明シースとし、 該
透明シースの外周面から、該コンクリート部材の外表面
に至る観察孔を設け、 前記透明シースの状態の映像
を、コンクリート部材外に導いて観察可能とするか、又
は光学的に検知して記録する観察装置を、前記観察孔内
に挿入して該透明シース内を観察するグラウト充填確認
方法を提供する。
【0012】上記観察装置は、透明シースの周面を撮影
する小型カメラやファイバースコープ等を用いることが
でき、画像を一旦記録するものであってもよいし、リア
ルタイムでディスプレイ等に表示するものであってもよ
い。又、観察孔内で透明シース外周面に光照射を行う光
源を備えるものが望ましい。
【0013】このような方法では、透明シースの状態を
観察孔を介して視覚的に観察することができ、グラウト
の充填状態を簡単かつ確実に確認することができる。ま
た、透明シース内の観察を観察装置によって行うので、
観察孔は小型カメラ等が入る口径のものでよく、断面積
を小さくすることができる。したがって、コンクリート
部材の断面欠損は少なくなるし、多数の緊張材のそれぞ
れについて観察孔を設けるのが容易となる。また、緊張
材がコンクリート部材の表面より深い位置に配置される
場合にも確実に観察することができ、観察孔を直線状で
はなく、曲げて設けることもできる。
【0014】請求項3に係る発明は、請求項1又は請求
項2に記載のグラウト充填確認方法において、 前記観
察孔は、 前記透明シースの外周面と前記コンクリート
部材の外表面を形成するための型枠との間に、未硬化コ
ンクリートを排除する観察孔形成用部材を配置し、該観
察孔形成用部材を埋め込むように未硬化コンクリートを
打設して形成するものとする。
【0015】上記観察孔形成用部材は、請求項4にある
ように筒状部材であって、内側がそのまま観察孔となる
ものでもよいし、コンクリートが硬化した後に抜き取る
ことができる部材でもよい。また、合成樹脂の発泡体の
ように容易に粉砕して取り出すことができる部材であっ
てもよい。
【0016】上記のような観察孔形成用部材を用いるこ
とにより、コンクリート部材に観察孔を容易に形成する
ことができる。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
グラウト充填確認方法において、前記観察孔形成用部材
は、 前記透明シースの外周面に一体に接合された筒状
部材であるものとする。
【0018】このような方法では、筒状部材が透明シー
スと一体に接合されており、コンクリート打設前に簡単
かつ容易に所定位置に配置することができる。また、コ
ンクリート外表面から透明シースの外周面に至る観察孔
を確実に形成することができる。
【0019】請求項5に係る発明は、請求項2に記載の
グラウト充填確認方法において、前記観察孔は、 前記
透明シースの外周面に近い部分で断面積が拡大されたも
のとする。
【0020】このような方法では、観察孔が透明シース
に近い部分で拡大されているので、透明シースの外周面
の広い部分が観察孔内に露出する。したがって、小型カ
メラ等により、透明シースの外周面の広い範囲を観察す
ることができ、シース内の状態をより確実に観察するこ
とができる。
【0021】請求項6に係る発明は、請求項2に記載の
グラウト充填確認方法において、前記コンクリート部材
内の、前記透明シースの外周面と隣接した位置に空洞部
を形成し、 前記観察孔は、該空洞部と連続するように
形成するものとする。
【0022】この方法では、透明シースの広い範囲が空
洞部内に露出しており、観察孔からこの空洞部内に小型
カメラ等を挿入することにより、透明シースの広い範囲
を観察することができる。したがって、シース内のグラ
ウト充填状態を確実に観察することができる。また、観
察孔を設けることによるコンクリート部材の断面欠損は
小さくなる。
【0023】請求項7に係る発明は、 透明な材料から
なり、緊張材が挿通されるシースを両端に接続すること
ができる筒状の透明シースと、 該透明シースの外周面
に突き当てるように端面が接合され、所定の長さを有す
る筒状部材とを有する観察孔付き透明シースを提供する
ものである。
【0024】この観察孔付き透明シースでは、緊張材が
挿通される一般的なシースを透明シースの両側に接続
し、緊張材を被覆するシースの一部とする。そして、こ
れをコンクリートを打設するときに、上記透明シースに
接合された筒状部材がコンクリート部材外に露出するよ
うにしておく。これにより、コンクリートが硬化し、緊
張材に張力を導入した後、グラウトを充填するときに、
筒状部材の内側が観察孔となり、容易にシース内のグラ
ウト充填状態を観察することができる。
【0025】請求項8に係る発明は、 透明な材料から
なり、緊張材が挿通されるシースを両端に接続すること
ができる筒状の透明シースと、 該透明シースの外側
に、該透明シースの周壁によって隔てられた小空間を形
成する箱状部と、 該箱状部の前記透明シースの外周面
と対向する位置に接合され、内側が前記小空間に通じる
孔となる筒状部材とを有する観察孔付き透明シースを提
供するものである。
【0026】この観察孔付き透明シースでは、一般的な
シースを両側に接続してコンクリート中に埋め込むこと
により、透明シースの外周面と隣接する位置に空洞部を
容易に形成し、さらにこの空洞部に通じる観察孔も容易
に形成することができる。したがって、観察孔から小型
カメラ等を挿入することによって透明シース内の状態を
確実に観察することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。図1は、請求項1、請求項3又は
請求項4に係る発明の一実施形態であるグラウト充填確
認方法を説明するための概略断面図である。この方法で
は、コンクリート部材1中に埋設されてPC鋼より線2
(緊張材)が挿通されるシースの一部を透明シース3と
しておく。そして、コンクリート部材1の外表面1aか
ら透明シース3の外周面が見えるように観察孔4を設け
ておき、シース内にグラウト5を注入したとき、又は注
入後に、コンクリート部材外から目視によりシース内の
グラウト充填状態を観察するものである。
【0028】上記透明シース3は、透明な合成樹脂から
なるものであり、図2に示すように、所定長の円筒形で
両側に一般的なシース6を接続することができるもので
ある。 一般的なシース6は、例えば鋼薄板をらせん状
に接合し、らせん状又は節状の凸部6aを設けて、柔軟
に曲げ変形が可能としたものを用いることができる。ま
た、同様の形状のポリエチレンシース等を用いることも
できる。
【0029】上記透明シース3の外周面には、ほぼ直角
方向に突き出すように矩形断面の筒状部材7が接合され
ており、この透明シース3を埋め込むようにコンクリー
トを打設したときに、上記筒状部材7の端面がコンクリ
ート外に露出するように配置される。したがって、コン
クリートが硬化したときに筒状部材7の内側は、コンク
リート部材外から透明シース3の周面に通じる観察孔4
となる。上記筒状部材7は、合成樹脂等によって形成す
るのが好ましく、透明シース3と一体に成形されるもの
でもよく、成形後に接着されるものでもよい。そして、
この筒状部材7は透明である必要はない。なお、上記筒
状部材7を接合した観察孔付き透明シースは、請求項7
に係る発明の一実施形態である。
【0030】上記のように、透明シースの外周面及び透
明シース内をコンクリート部材外から目視で観察する方
法では、直接的にシース内のグラウト充填状態を観察す
ることができ、信頼性の高い観察が可能となる。また、
観察時に特別な装置等が不要であり、現場で誰でもが簡
単に確認することができる。
【0031】上記の方法においては、観察孔を形成する
のに矩形断面の筒状部材7を透明シース3に接合してコ
ンクリート1に埋め込んだが、上記筒状部材7に代え
て、合成樹脂の発泡体を用いてもよい。この発泡体は、
例えばポリスチレン等の発泡体を用いることができ、図
3に示すように、透明シース13の外周面に発泡体12
を接合してコンクリート中に埋め込む。そして、コンク
リートが硬化した後に、図4中に示すように、コンクリ
ート部材11の表面側から発泡体12を粉砕して取り出
し、観察孔14を形成することができる。
【0032】図5は、請求項2、請求項3又は請求項4
に係る発明の一実施形態であるグラウト充填確認方法を
説明するための概略断面図である。この方法では、コン
クリート部材21の表面から透明シース23の外周面に
至る観察孔24が、断面の小さい円孔となっており、シ
ース内のグラウト充填状態は観察孔内に挿入した小型カ
メラ28を用いて観察する。
【0033】本実施形態では、上記小型カメラ28は多
数の感光素子によってシース内の光学的な映像を信号化
し、画像処理装置29を介してディスプレイ30に映像
を表示するものを用いている。しかし、シース内のグラ
ウト充填状態を光学的に撮ることができるものであれ
ば、どのようなタイプでもよく、ファイバースコープ等
であってもよい。また、現場において、リアルタイムに
映像を表示又は視認できるものが望ましいが、一旦、磁
気記録等に変換するものであってもよい。なお、シース
内の状態を光学的に撮るために、小型カメラは照明用の
光源28aを備えるものが望ましい。
【0034】一方、観察孔24は上記のような小型カメ
ラ28が挿入できる大きさがあればよく、目視によって
観察する場合より、小さな断面積で充分である。観察孔
24の形成は、図6に示すように、透明シース23に筒
状部材27を接合した観察孔付き透明シースを用いるこ
とにより、図1及び図2に基づいて説明した方法と同様
にして容易に形成することができる。
【0035】また、この実施形態では、観察孔24がコ
ンクリート部材21の表面から透明シース23の外周面
に向けて直線的に形成されているが、小型カメラ28が
挿入できる程度であれば曲線状に形成してもよい。した
がって、複数本のPC鋼材を集約して配置する場合等に
は、透明シース23から直線的にコンクリート部材外ま
で観察孔を形成することが難しい場合もあるが、このよ
うに小型カメラを用いて観察する方法では、確実に対応
が可能となる。また、シースがコンクリート部材の表面
から深い位置に配置される場合にもシース内のグラウト
充填状態を確認することができる。
【0036】上記のように、小型カメラ等を用いてグラ
ウトの充填状態を観察する場合は、観察孔24を透明シ
ース近傍で断面が拡大されたものとするか、又は図7示
すように透明シース33に隣接する部分に空洞部38を
形成し、観察孔34はこの空洞部38に通じるように形
成してもよい。
【0037】このように空洞部38が設けられている
と、小型カメラ等によって透明シース33の外周面の広
い範囲を観察することができ、グラウト35の充填状態
をより確実に視認することができる。
【0038】上記のような観察孔34は、図8に示すよ
うに、透明シース33の周面に合成樹脂からなる箱状体
39を接合し、さらにこの箱状体39のシース外周面と
対向する面に観察孔形成用の筒状部材37を接合し、こ
れをコンクリート部材31内に埋め込むことによって形
成することができる。なお、上記のような観察孔34を
用いるグラウト充填確認方法は、請求項5又は請求項6
に係る発明の一実施形態であり、図8に示す観察孔付き
透明シースは、請求項8に係る発明の一実施形態であ
る。
【0039】一方、図8に示すような観察孔付き透明シ
ースを用い、目視によりシース内のグラウト充填状態を
観察することもできる。この場合には、図9に示すよう
に、筒状部材41の箱状体42との接合部付近に拡大レ
ンズ43を取り付けておくのが望ましい。このような方
法では、コンクリート部材から目視で観察したときに、
シース内の充填状態が拡大され、確実な判断が可能とな
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係るグ
ラウト充填確認方法では、コンクリート部材中に配置さ
れたシース内にグラウトが確実に充填されているか否か
を、視覚的に確認することができ、簡単かつ確実な確認
作業を行うことが可能となる。また、本願発明に係る観
察孔付き透明シースを用いることによりシース内のグラ
ウトの充填状態を視覚的に確認するための観察孔を容易
かつ低費用で形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項3又は請求項4に係る発明の
一実施形態であるグラウト充填確認方法を説明するため
の概略断面図である。
【図2】図1に示す観察孔を形成するための観察孔付き
透明シースを示す斜視図である。
【図3】観察孔を形成するための発泡体が接合された透
明シースを示す斜視図である。
【図4】図3に示す発泡体を用いた観察孔の形成方法を
示す概略断面図である。
【図5】請求項2、請求項3又は請求項4に係る発明の
一実施形態であるグラウト充填確認方法を説明するため
の概略断面図である。
【図6】図5に示す観察孔を形成するための観察孔付き
透明シースを示す斜視図である。
【図7】請求項6に係る発明の一実施形態であるグラウ
ト充填確認方法を説明するための概略断面図である。
【図8】図7に示す観察孔を形成するための観察孔付き
透明シースを示す斜視図である。
【図9】図8に示す観察孔付き透明シースを用い、目視
でシース内を観察する方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1,21,31 コンクリート部材 2,22,32 PC鋼より線(緊張材) 3,23,33 透明シース 4,24,34 観察孔 5,25,35 グラウト 6,26,36 シース 7,27,37 筒状部材 11 コンクリート部材 12 発泡体 13 透明シース 14 発泡体 28 小型カメラ 29 画像処理装置 30 ディスプレイ 38 空洞部 39 箱状体 41 筒状部材 42 箱状体 43 拡大レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 信介 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建設 株式会社内 (72)発明者 大久保 和彦 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建設 株式会社内 (72)発明者 梅津 健司 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建設 株式会社内 Fターム(参考) 2D059 BB39 CC02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート内にシースで被覆した緊
    張材を配置し、該シース内にグラウトを注入するコンク
    リート部材における、グラウトの充填状態を確認する方
    法であって、 シースの少なくとも一部を透明な材料で形成された透明
    シースとし、 該透明シースの外周面から、該コンクリート部材の外表
    面に至る観察孔を設け、 該コンクリート部材外から目視により、前記透明シース
    内を観察することを特徴とするグラウト充填確認方法。
  2. 【請求項2】 コンクリート内にシースで被覆した緊
    張材を配置し、該シース内にグラウトを注入するコンク
    リート部材における、グラウトの充填状態を確認する方
    法であって、 シースの少なくとも一部を透明な材料で形成された透明
    シースとし、 該透明シースの外周面から、該コンクリート部材の外表
    面に至る観察孔を設け、 前記透明シースの状態の映像を、コンクリート部材外に
    導いて観察可能とするか、又は光学的に検知して記録す
    る観察装置を、前記観察孔内に挿入して該透明シース内
    を観察することを特徴とするグラウト充填確認方法。
  3. 【請求項3】 前記観察孔は、 前記透明シースの外
    周面と前記コンクリート部材の外表面を形成するための
    型枠との間に、未硬化コンクリートを排除する観察孔形
    成用部材を配置し、該観察孔形成用部材を埋め込むよう
    に未硬化コンクリートを打設して形成することを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載のグラウト充填確認方
    法。
  4. 【請求項4】 前記観察孔形成用部材は、 前記透明
    シースの外周面に一体に接合された筒状部材であること
    を特徴とする請求項3に記載のグラウト充填確認方法。
  5. 【請求項5】 前記観察孔は、 前記透明シースの外
    周面に近い部分で断面積が拡大されたものとすることを
    特徴とする請求項2に記載のグラウト充填確認方法。
  6. 【請求項6】 前記コンクリート部材内の、前記透明
    シースの外周面と隣接した位置に空洞部を形成し、 前記観察孔は、該空洞部と連続するように形成すること
    を特徴とする請求項2に記載のグラウト充填確認方法。
  7. 【請求項7】 透明な材料からなり、緊張材が挿通さ
    れるシースを両端に接続することができる筒状の透明シ
    ースと、 該透明シースの外周面に突き当てるように端面が接合さ
    れ、所定の長さを有する筒状部材とを有することを特徴
    とする観察孔付き透明シース。
  8. 【請求項8】 透明な材料からなり、緊張材が挿通さ
    れるシースを両端に接続することができる筒状の透明シ
    ースと、 該透明シースの外側に、該透明シースの周壁によって隔
    てられた小空間を形成する箱状部と、 該箱状部の前記透明シースの外周面と対向する位置に接
    合され、内側が前記小空間に通じる孔となる筒状部材と
    を有することを特徴とする観察孔付き透明シース。
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