JP2000230547A - ピボット軸受装置 - Google Patents

ピボット軸受装置

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JP2000230547A
JP2000230547A JP3557699A JP3557699A JP2000230547A JP 2000230547 A JP2000230547 A JP 2000230547A JP 3557699 A JP3557699 A JP 3557699A JP 3557699 A JP3557699 A JP 3557699A JP 2000230547 A JP2000230547 A JP 2000230547A
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ball bearings
inner ring
bearing device
rings
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Tadashi Hasegawa
正 長谷川
Shigehiro Tsujimura
成浩 辻村
Hideji Mizutani
秀次 水谷
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Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2370/00Apparatus relating to physics, e.g. instruments
    • F16C2370/12Hard disk drives or the like

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  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Moving Of Heads (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】スペーサを用いることなく玉軸受に所要の予圧
を確実に負荷しながらも、フリクショントルクが大きく
なることがない構成を備えたピボット軸受装置を提供す
る。 【解決手段】一対の玉軸受24,27における予圧を負
荷される側の内輪28,29の軸線方向の高さを、予圧
を負荷されない側の外輪30,31の軸線方向の高さよ
りも小さく形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ハードデ
ィスク(磁気ディスク)などの記録ディスク装置が具備
している磁気ヘッド位置決め装置において、記録媒体に
対し情報を読み書きするための磁気ヘッドを先端に備え
たヘッドアームを回動自在に支持するなどの用途に用い
られるピボット軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、上記記録ディスク装置における
ベース1と共に外体ケースを構成するカバーを取り外し
て示した平面図である。この記録ディスク装置は、ベー
ス1をカバーで施蓋してなる外体ケースの内部に、回転
駆動源のスピンドルモータ2がベース1に固定して設け
られており、例えばハードディスクのような記録ディス
ク3がスピンドルモータ2の外周部に嵌合され、且つク
ランプ部材4を介してねじ7で固定されており、記録デ
ィスク3がスピンドルモータ2によって回転駆動され
る。
【0003】外体ケース内の記録ディスク3の側方箇所
には、ヘッドアーム8の一端部がピボット軸受装置9を
介してベース1に回動自在に支持されている。このヘッ
ドアーム8におけるピボット軸受装置9から突出した自
由端部には、記録ディスク3の表面に近接して磁気ヘッ
ド10が設けられている。ヘッドアーム8は、ビボット
軸受装置9に対し磁気ヘッド10とは反対側に設けられ
たコイル(図示せず)およびボイスコイルモータ(図示
せず)などからなるヘッドアクチュエータ11によって
所定角度範囲内で回動され、それによって記録ディスク
3上を移動しながら位置決めされた磁気ヘッド10は記
録ディスク3の磁気情報の読み取りおよび書き込みを行
う。
【0004】上述の記録ディスク装置における磁気ヘッ
ド位置決め装置に用いられている従来の一般的なピボッ
ト軸受装置は、その縦断面図を示した図4のような構成
になっている。すなわち、従来のピボット軸受装置は、
ほぼ円筒状となったピボットシャフト12の外周部に、
上下一対の玉軸受13,14が、各々の外輪13b,1
4bの間に円筒状のスペーサ18を介在して互いの軸線
方向(図の上下方向)の位置関係を保った状態で嵌め込
まれた構成になっている。例示したピボット軸受装置で
は、ピボットシャフト12の上下の開口部にそれぞれ固
定用のねじ孔20,21が設けられている。上述の磁気
ヘッド位置決め機構では、ピボットシャフト12がその
下部のねじ孔21を用いてベース1に固定され、カバー
が上部のねじ孔20を用いてピボットシャフト12に固
定される。
【0005】ところで、上記のピボット軸受装置には、
各々の内輪13a,14aおよび外輪13b,14bに
おけるボール17が転動自在に嵌まり込む各レース面と
ボール17との間に寸法公差に基づく多少のがたつきが
ある。ところが、この種のピボット軸受装置は、上記の
磁気ヘッド位置決め装置以外に、主としてロータリアク
チュエータやロータエンコーダなどの各種精密回転部分
に組み込んで、この回転部分を支承する用途に一般的に
用いられるものであるから、その組み付けに際しては、
予圧をかけることによってボール17と内,外輪13
a,14a、13b,14bの各レース面との間に適正
な接触作用を与えるようにして、がたつきが生じないよ
うにする必要がある。ここで、最大の剛性を得るため
に、通常は、一対の玉軸受13,14の各々の内輪13
a,14aが互いに近接する方向に予圧が負荷され、且
つ各々の外輪13b,14bが互いに離間する方向に予
圧が負荷される。
【0006】そこで、従来では、予圧を負荷しない両外
輪13b,14bをそれらの間に円筒状のスペーサ18
を介在して重ね合わせることにより、両内輪13a,1
4a間に予圧負荷をかけるのに必要な隙間を生じさせて
いる。そして、スペーサ18を介在して互いに軸線方向
の位置決めをなされた両外輪13b,14bは、これに
外嵌されたハウジングなどの回転部材22に接着剤など
により固着される。
【0007】上記の状態において、下側の玉軸受14の
内輪14aにはピボットシャフト12の鍔部19を介し
上方へ付勢することによって予圧負荷がかけられるとと
もに、上側の玉軸受13の内輪13aには、図4に例示
したリング状のクリップ部材23を介し下方へ付勢する
ことによって予圧負荷がかけられる。すなわち、両内輪
13a,14aは鍔部19とクリップ部材23との間に
所定の押圧力で挟み込まれて互いに近接する方向に変位
する。両内輪13a,14aは、上記の予圧を負荷され
た状態を保持しながらピボットシャフト12の外周面に
接着剤などによって固着される。これにより、両玉軸受
13,14は、ボール17に図示のように作用する予圧
が付与されて、がたつきの発生が防止される。
【0008】なお、上記ピボット軸受装置は、外輪13
b,14bを固定部材に、且つビボットシャフト12を
回転部材にそれぞれ固定する状態に取り付けて、ピボッ
トシャフト12を回転させる形態で使用される場合もあ
る。また、上側の玉軸受13の内輪13aを下方に付勢
する手段としては、ピボットシャフト12に固定する部
材に一体形成してピボットシャフト12に外嵌された圧
接用筒部を用いたり、或いはばねワッシャなどが用いら
れる場合もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のピボ
ット軸受装置に設けられているスペーサ18は、この種
のピボット軸受装置に薄型化が要求されることから、内
輪13a,14aに予圧をかけられる範囲で可及的に薄
い厚みに形成する必要があり、しかも、外輪13b,1
4bに傾きが生じないように、正確な平面度と表裏両面
間の正確な平行度とを有するように精密な加工が要求さ
れる。しかしながら、薄い厚みのスペーサ18を高精度
に加工することは極めて困難であるから、スペーサ18
が高価なものとなる。しかも、スペーサ18分だけ部品
点数が増えるだけでなく、スペーサ18を用いて外輪1
3b,14bを傾きなく正確に組み付ける作業は容易で
なく、組み付けの作業工数も増える。これらに起因し
て、従来のピボット軸受装置はコスト高になっている。
【0010】また、スペーサ18は、薄いリング体に極
めて精密な加工を必要とするので、常に正確な平面度と
表裏両面間の正確な平行度とを有するものを製作するの
が困難である。平面度または平行度が僅かでも不正確な
スペーサ18を用いると、外輪13b,14bに傾きが
生じて、ボール17から見た外輪13b,14bの回転
軌道が楕円状になる。このような場合には、外輪13
b,14bの1回転中において外輪13b,14bから
ボール17に加わる荷重が比較的大きく変動してフリク
ショントルク(摩擦トルク)が大きくなり、その分だけ
大きな回転力を必要とするので、消費電力が増大すると
するいうピボット軸受装置にとって重大な問題が発生す
る。
【0011】そこで本発明は、上記従来の課題に鑑みて
なされたもので、スペーサを用いることなく玉軸受に所
要の予圧を確実に負荷しながらも、フリクショントルク
が大きくならない構成を備えたピボット軸受装置を提供
することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係るピボット軸受装置は、ピボットシ
ャフトの外周面に上下一対の玉軸受が嵌め込まれてな
り、前記両玉軸受における予圧を負荷される側の内輪ま
たは外輪の軸線方向の高さが、予圧を負荷されない側の
外輪または内輪の軸線方向の高さよりも小さく形成さ
れ、前記両玉軸受の予圧を負荷されない側の外輪または
内輪の各々の相対向する端面が互いに直接的に重ね合わ
されていることを特徴としている。
【0013】このピボット軸受装置では、一対の各玉軸
受における予圧を負荷されない側の外輪または内輪の内
方側の端部が予圧を負荷される側の内輪または外輪の内
方側の端部よりも所定長さだけ突出しているから、両玉
軸受の予圧を負荷されない側の各外輪または各内輪同士
を従来のスペーサを介在させることなく直接突き合わせ
ながらも、各々の予圧を負荷する側の内輪または外輪の
対向端面間に、予圧を負荷するのに必要な隙間が生じさ
せることができる。したがって、精密な加工を必要とす
る従来の高価なスペーサが不要となり、その分だけ部品
点数を削減でき、且つ組み付け工数を低減できるので相
当のコストダウンを達成することができる。また、玉軸
受を精密に加工する技術が既に確立しているので、内輪
または外輪の高さを小さくする場合にも玉軸受を高精度
に加工でき、玉軸受に起因する取付不良が生じることが
ない。これにより、このピボット軸受装置を用いれば、
フリクショントルクが大きくなることがないから、消費
電力が増大することもない。
【0014】他の発明に係るピボット軸受装置は、ピボ
ットシャフトの外周面に上下一対の玉軸受が嵌め込まれ
てなり、前記両玉軸受における予圧を負荷されない側の
外輪または内輪のレース面が、予圧を負荷される側の内
輪または外輪のレース面に対し、軸線方向における前記
両玉軸受の相対向する側とは反対方向側に偏倚して形成
され、前記両玉軸受の予圧を負荷されない側の外輪また
は内輪の各々の相対向する端面が互いに直接的に重ね合
わされていることを特徴としている。
【0015】このピボット軸受装置においても、一対の
各玉軸受における予圧を負荷されない側の外輪または内
輪の内方側の端部が予圧を負荷される側の内輪または外
輪の内方側の端部よりも所定長さだけ突出しているか
ら、両玉軸受における予圧を負荷されない側の各外輪ま
たは各内輪同士を従来のスペーサを介在させることなく
直接突き合わせながらも、各々の予圧を負荷する側の内
輪または外輪の対向端面間に、予圧を負荷するのに必要
な隙間が生じさせることができる。したがって、精密な
加工を必要とする従来の高価なスペーサが不要となり、
その分だけ部品点数を削減でき、且つスペーサの位置出
し作業が不要となって組み付け工数を低減できるので、
相当のコストダウンを達成することができる。また、玉
軸受のレース面に精密な加工を施す技術が既に確立して
いるので、内輪または外輪の何れに対しても偏倚させた
位置にレース面を高精度に加工でき、玉軸受に起因する
取付不良が生じることがない。これにより、このピボッ
ト軸受装置を用いれば、フリクショントルクが大きくな
ることがないから、消費電力が増大することもない。
【0016】また、このピボット軸受装置においては、
予圧を負荷されない側の外輪または内輪のレース面が、
予圧を負荷される側の内輪または外輪のレース面に対
し、軸線方向における両玉軸受の相対向する方向とは反
対方向に偏倚して形成され、転動体もこのレース面に対
応する位置に保持されることとなるため、上下一対の各
玉軸受の外輪の軸線方向の高さが同じ場合、各玉軸受の
転動体間の軸線方向の間隔をより長くすることができ、
軸受の軸線方向寸法を大きくすることなく高い軸受剛性
を得ることができる。
【0017】この場合、各玉軸受の内・外輪の軸線方向
の高さを略同一に設定することによって、ピボット軸受
装置の軸線方向寸法が大きくなることを防止することが
できる。
【0018】尚、上記本発明に係る各ピボット軸受装置
において、予圧が負荷される側の内輪または外輪とは、
例えば、圧接用筒部、或いはばねワッシャ等を用いて軸
線方向の偏倚力が直接負荷される側の内輪または外輪を
意味しており、予圧が負荷されない側の外輪または内輪
とは、予圧が負荷される側の内輪または外輪が偏倚され
ることによって軸線方向に偏倚される側の外輪または内
輪を意味している。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら詳述する。
【0020】図1は本発明の一実施形態に係るピボット
軸受装置を示し、(a)は組み付け状態の縦断面図、
(b)は組み付け前の状態の縦断面図である。同図にお
いて、図4と同一若しくは同等のものには同一の符号を
付して、その説明を省略し、相違する構成につていのみ
説明する。このピボット軸受装置における上下の各玉軸
受24,27は、(b)に示すように、予圧が負荷され
ない側である各々の外輪30,31の軸線方向の高さH
に対し、予圧が負荷される側である各々の内輪28,2
9の軸線方向の高さ(厚み)hが小さく設定されてい
る。なお、内,外輪28,29、30,31には、いず
れも軸線方向の中央部にレース面28a,29a、30
a,31aが形成されている。
【0021】したがって、玉軸受24,27は、外輪3
0,31と内輪28,29の各々の高さH,hの差によ
り、各々の外輪30,31の端部が各々の内輪28,2
9の端部よりも所定の長さdだけ突出しており、この長
さdは、各玉軸受24,27の内,外輪28,29,3
0,31とボール17との間のがたつき量よりも大きく
設定されている。したがって、上記ピボット軸受装置で
は、両玉軸受24,27の各々の外輪30,31を、従
来のスペーサ18を介在させることなく直接突き合わせ
ながらも、各々の内輪28,29の内方側の各端面間に
上記一定長さdの2倍の隙間が生じている。
【0022】次に、上記ピボット軸受装置の組み付け手
順の一例について説明する。ここでは、(a)に示す回
転部材22がピボットシャフト12を回転支軸として回
転自在に支持される形態に組み付ける場合について説明
する。先ず、回転部材22の内周面に、玉軸受27,2
4を上方から順次挿入して、下側の玉軸受27の外輪3
1の外方側端面を回転部材22の段部22aに当接させ
るとともに、両玉軸受24,27の各々の外輪30,3
1の相対向する端面同士を互いに突き合わせる。この状
態において、各外輪30,31の外周面を回転部材22
の内周面に接着剤などで固定する。このとき、両玉軸受
24,27の相対位置は(b)と同様である。
【0023】外輪30,31が回転部材22の内周面に
完全に固着されたのちに、ピボットシャフト12を各内
輪28,29の内方空洞部に下方から挿通させ、上側玉
軸受24の内輪28の上方に露出したピボットシャフト
12の上部にクリップ部材23を外嵌する。つぎに、ピ
ボットシャフト12を上方に引き上げながらクリップ部
材23をピボットシャフト12の外周面に摺動させなが
ら下方に押圧して、両内輪28,29をピボットシャフ
ト12の鍔部19とクリップ部材23との間に挟み込む
ように付勢する。これにより、(b)と(a)との比較
から明らかなように、両内輪28,29は、上記長さd
による隙間の存在によって互いに近接する方向に偏倚さ
れて、予圧負荷がかけられ、ボール17は、内,外輪2
8,29、30,31の各レース面28a,29a、3
0a,31aとの間に適正な接触作用を与えられて、が
たつきが生じない状態で転動自在に保持される。
【0024】上記ピボット軸受装置では、厚みの薄いリ
ング体に精密な加工を必要する従来の高価なスペーサが
不要となり、その分だけ部品点数を削減でき、且つスペ
ーサの位置出し作業が不要となって組み付け工数を低減
できるので、相当のコストダウンを達成することができ
る。また、玉軸受24,27では、精密な加工を施して
レース面28a,29a、30a,31aを形成する技
術が従来から確立しているので、外輪30,31に対し
中央部よりも偏倚した位置にレース面30a,31aを
形成するのは既存の技術により高精度に加工できる。し
たがって、上記ピボット軸受装置では、高精度な加工が
困難であったスペーサ18を用いないことと、玉軸受2
4,27に起因する取付不良が生じることがないことと
により、フリクショントルクが大きくなることがないか
ら、消費電力が増大することもない。
【0025】なお、上記実施形態では、内輪28,28
の高さhを外輪30,31の高さHよりも小さく設定し
た場合を例示して説明したが、外輪30,31に予圧を
負荷する場合には、外輪の高さを予圧を負荷する側の内
輪の高さよりも小さく設定した構成とすれば、上述と同
様の効果を得ることができる。
【0026】図2は本発明の他の実施形態に係るピボッ
ト軸受装置を示し、(a)は組み付け状態の縦断面図、
(b)は組み付け前の状態の縦断面図である。同図にお
いて、図1と同一若しくは同等のものには同一の符号を
付して、その説明を省略し、相違する構成につていのみ
説明する。このピボット軸受装置における上下の各玉軸
受32,33は、(b)に示すように、予圧が負荷され
る側である各々の内輪34,37におけるボール17が
転動自在に嵌まり込む溝であるレース面34a,37a
が、軸線方向(上下方向)の中央部に形成されているの
に対し、予圧が負荷されない側である各々の外輪38,
39のレース面38a,39aがそれぞれ軸線方向の外
方側(上側玉軸受32では上方側で、下側玉軸受33で
は下方側)に偏倚した位置に形成されている。したがっ
て、各玉軸受32,33は、各々の内輪34,37が各
々の外輪38,39に対しそれぞれ外方側に偏倚した相
対位置で相対向している。
【0027】すなわち、各玉軸受32,33は、各々の
外輪38,39の内方側の端部が各々の内輪34,37
の内方側の端部よりも所定の長さdだけ突出しており、
この長さdは、各玉軸受32,33の内,外輪34,3
7、38,39とボール17との間のがたつき量よりも
大きく設定されている。したがって、上記ピボット軸受
装置では、両玉軸受32,33の各々の外輪38,39
を、従来のスペーサ18を介在させることなく直接突き
合わせながらも、各々の内輪34,37の内方側の各端
面間に上記一定長さdの2倍の隙間が生じることにな
る。このピボット軸受装置の組み付け手順および得られ
る効果は、上述の一実施形態と同様であるから、その説
明を省略する。
【0028】なお、上記実施形態では、内輪34,37
のレース面34a,37aを軸線方向の中央部に形成
し、且つ外輪38,39のレース面38a,39aを軸
線方向の外方側に偏倚した位置に形成した場合を例示し
て説明したが、外輪38,39に予圧を負荷する場合に
は、予圧を負荷する側の外輪38,39のレース面38
a,39aを軸線方向の中央部に形成するとともに、予
圧を負荷しない側の内輪34,37のレース面34a,
37aを軸線方向の外方側に偏倚した位置に形成する構
成とすれば、上述と同様の効果を得ることができる。
【0029】また、図2において示すピボット軸受装置
においては、外輪38,39のレース面38a,39a
を軸線方向の外方側に偏倚することによって内輪34,
37の内方側の各端面間に一定長さdの2倍の隙間を生
じさせていることから、転動体17もこのレース面に3
8a,39aに対応する位置に保持されることとなるた
め、外輪38,39の軸線方向の高さAと図1において
示すピボット装置の外輪30,31の軸線方向の高さA
が同じ場合、各軸受32,33の転動体17間の間隔L
を図1の各軸受24,27の転動体17間の間隔lに較
べて長くすることができ、ピボット軸受装置の軸線方向
寸法を大きくすることなく高い軸受剛性を得ることがで
きる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明のピボット軸受装置
によれば、一対の各玉軸受における予圧を負荷されない
側の外輪または内輪の内方側の端部が予圧を負荷される
側の内輪または外輪の内方側の端部よりも所定長さだけ
突出した構成としたので、両玉軸受の予圧を負荷されな
い側の各外輪または各内輪同士を、従来のスペーサを介
在させることなく直接突き合わせながらも、各々の予圧
を負荷する側の内輪または外輪の対向端面間に、予圧を
負荷するのに必要な隙間を設けることができるから、精
密な加工を必要する従来の高価なスペーサが不要とな
り、その分だけ部品点数を削減でき、且つスペーサの位
置出し作業が不要なって組み付け工数を低減できるの
で、相当のコストダウンを達成することができる。ま
た、玉軸受を精密に加工する技術が従来から既に確立し
ているので、玉軸受に起因する取付不良が生じることが
なく、フリクショントルクが大きくなることもないか
ら、消費電力が増大することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るピボット軸受装置を
示し、(a)は組み付け状態の縦断面図、(b)は組み
付け前の状態の縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係るピボット軸受装置
を示し、(a)は組み付け状態の縦断面図、(b)は組
み付け前の状態の縦断面図である。
【図3】本発明のピボット軸受装置を適用できる磁気デ
ィスク装置のカバーを取り外した状態の平面図である。
【図4】従来のピボット軸受装置を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
12 ピボットシャフト 24,27,32,33 玉軸受 28,29,34,37 内輪 30,31,38,39 外輪 28a,29a 内輪のレース面 30a,31a 外輪のレース面 H 予圧を負荷されない外輪の高さ h 予圧を負荷される内輪の高さ
フロントページの続き Fターム(参考) 3J012 AB04 BB01 BB05 CB04 FB10 HB04 3J101 AA02 AA42 AA52 AA62 BA53 BA54 BA55 BA56 FA41 FA44 GA53 5D068 AA01 BB01 CC12 GG07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピボットシャフトの外周面に上下一対の
    玉軸受が嵌め込まれてなり、 前記両玉軸受における予圧を負荷される側の内輪または
    外輪の軸線方向の高さが、予圧を負荷されない側の外輪
    または内輪の軸線方向の高さよりも小さく形成され、 前記両玉軸受の予圧を負荷されない側の外輪または内輪
    の各々の相対向する端面が互いに直接的に重ね合わされ
    ていることを特徴とするピボット軸受装置。
  2. 【請求項2】 ピボットシャフトの外周面に上下一対の
    玉軸受が嵌め込まれてなり、 前記両玉軸受における予圧を負荷されない側の外輪また
    は内輪のレース面が、予圧を負荷される側の内輪または
    外輪のレース面に対し、軸線方向における前記両玉軸受
    の相対向する側とは反対方向側に偏倚して形成され、 前記両玉軸受の予圧を負荷されない側の外輪または内輪
    の各々の相対向する端面が互いに直接的に重ね合わされ
    ていることを特徴とするピボット軸受装置。
  3. 【請求項3】前記両玉軸受における予圧を負荷されない
    側の外輪または内輪と予圧を負荷される側の内輪または
    外輪とが略同一の軸線方向の高さを有することを特徴と
    する請求項2に記載のピボット装置。
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