JP2000230266A - 制御機構を有する機器、および機器の解体方法 - Google Patents

制御機構を有する機器、および機器の解体方法

Info

Publication number
JP2000230266A
JP2000230266A JP11034534A JP3453499A JP2000230266A JP 2000230266 A JP2000230266 A JP 2000230266A JP 11034534 A JP11034534 A JP 11034534A JP 3453499 A JP3453499 A JP 3453499A JP 2000230266 A JP2000230266 A JP 2000230266A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
state
unit
disassembly
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11034534A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3791228B2 (ja
Inventor
Eiji Kitamoto
英二 北本
Yasuhiro Hamafuku
康裕 濱福
Noboru Ito
昇 伊藤
Yoshinori Sagara
芳則 相良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP03453499A priority Critical patent/JP3791228B2/ja
Publication of JP2000230266A publication Critical patent/JP2000230266A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3791228B2 publication Critical patent/JP3791228B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機器のリサイクルを行なう際に、機器や機器
を構成する部品の再利用価値を即座に把握し、効率的な
解体作業を実現する。 【解決手段】 動作状態認識部80は、衛生洗浄装置1
0の収納ケース16内の各ユニットへの通電時間や作動
回数を認識し、その結果を使用履歴記録テーブルRTに
記憶する。耐用状態判定部82は、使用履歴記録テーブ
ルRTに記憶された値を、廃品テーブルHTや新品テー
ブルSTに記憶された各ユニットの耐用通電時間や耐用
作動回数の値と対比し、各ユニットの損耗の度合いを判
定する。この判定結果に基づいて、リサイクル方法決定
部85が衛生洗浄装置10のリサイクル方法を決定する
とともに、分解方法手順決定部86がリサイクル方法に
応じた衛生洗浄装置10の分解手順を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御機構を有する
機器に関し、詳しくは、複数の部品の組み合わせからな
り、前記部品の動作を制御する制御機構を有する機器に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保全の観点から、機器のリサ
イクルが注目されている。このリサイクルに関し、従来
は、再利用の価値のある部品の種類を製造メーカー側で
予め定めておき、廃棄された製品がメーカーに回収され
たときには、当該種類の部品だけを機器から取り出して
いた。この後、取り出された部品について品質検査等を
行なって部品の再利用の可否を判定し、再利用可能と判
定された部品を再生ラインで修復し、修復後の部品を新
たに製造される機器(以下、新製品という)に利用して
いた。
【0003】一方、リサイクル法の施行に基づき、「廃
棄された製品から有効な部品を取り出し、この部品を再
生して新製品に利用すること」が製造メーカーの義務と
された。この義務を果たすために、製造メーカーは、自
らが製造元となる全ての廃棄された製品を市場から回収
し、回収された製品を分解して、該製品の中に組み込ま
れた全ての部品について再利用の可否を検査する必要が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高機能
と省スペースを主眼とする近時の機器には、マイクロコ
ンピュータのような制御部品や、樹脂や金属等の異素材
からなる多数の構造部品が、機器本体に隙間なく組み込
まれている。従って、このような家電機器を分解して全
ての部品を取り出すことや、取り出した部品の全てにつ
いて品質検査を行なうことは、製造メーカーにとって多
大な負担となっていた。
【0005】また、アフターサービスの場面においても
同様の問題が生じている。即ち、家電機器を修理する場
合には、サービスマンが、まず機器の動作状況から故障
原因となる部品が何であるかを把握し、次に機器を分解
して不良部品を取り出さなければならない。ところが、
機器の内部構成が複雑であるため、故障原因となる部品
の特定や機器の分解,部品の取り出し等の作業に伴い、
多大な時間的負担や肉体的負担が生じていた。
【0006】そこで、本発明は、以上の課題を解決し、
製造メーカーにおけるリサイクルやメンテナンスの場面
において、迅速かつ効率的な機器の分解を実現すべく、
以下の構成を採った。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の第一の制御機構を備えた機器は、複数の部品の組
み合わせからなり、前記部品の動作を制御する制御機構
を有する機器であって、前記機器が使用された履歴に応
じて、該機器を構成する部品ごとに、該部品の耐用上の
状態を耐用状態として判定する状態判定手段と、該状態
判定手段により判定された部品ごとの耐用状態を、不揮
発的な記憶部に読み取り可能に記憶する状態記憶手段
と、前記状態判定手段により判定された部品ごとの耐用
状態に応じて前記機器の解体に関する情報を決定する解
体情報決定手段とを備えたことを要旨とする。
【0008】ここで、部品とは、機器の一部を構成する
ものであればよく、部品の性質は問わない。例えば、機
器を継続して使用する過程において、部品自体の減耗や
破損,汚損により交換の可能性のあるものの他、部品に
蓄えられた資源の消費に基づく交換が予め予定されてい
るものも含む。また、機器に内蔵されているか否かを問
わない。
【0009】また、部品の耐用状態とは、部品が使用に
耐え得る状態をいい、例えば、部品の交換の要否,部品
の再利用の可否,部品の残余の使用可能期間等により表
わすことができる。さらに、機器の解体に関する情報と
は、例えば、解体の対象となる部品名や機器を解体する
目的,機器を分解しまたは分解された機器を組み立てる
手順,条件,要領,時期,ライン等のような、機器を解
体するにあたり必要な一切の情報をいう。
【0010】本発明の第一の制御機構を備えた機器によ
れば、状態判定手段が、機器が使用された履歴に応じて
該機器を構成する部品ごとの耐用状態を判定し、解体情
報決定手段が、判定された部品ごとの耐用状態に応じて
機器の解体に関する情報を決定する。従って、決定され
た解体に関する情報に基づいて機器の解体を行えば、耐
用状態の異なる多種多数の機器からそれぞれ交換必要な
部品や単体で再利用可能な部品のみを取り外すことがで
きる。この結果、機器をリサイクルする場合やメンテナ
ンスする場合において、迅速かつ効率的な解体作業を実
現することができる。
【0011】また、前記機器の解体に関する情報として
機器の解体手順を決定する構成とすれば、多数の部品の
中から交換必要な部品や単体で再利用可能な部品を取り
外す場合に、機器の分解順について試行錯誤してしまう
ことがない。さらに、部品が機器に装着されている状態
を加味して機器の解体手順を決定する構成とすれば、解
体しようとする機器が、部品同士が重合して装着された
構造となっている機器であっても、機器の解体順序で迷
ってしまうことがない。
【0012】状態判定手段を、異なる複数の耐用状態を
判定する手段とし、解体情報決定手段を、判定された複
数の耐用状態に応じて1の解体手順を決定する構成とす
れば、部品の耐用の程度によって機器の分解手順を変え
ることが可能となり、多様な解体目的に対応した分解手
順を提示することができる。
【0013】また、状態判定手段により判定された部品
ごとの耐用状態に基づいて前記機器の再利用方法を決定
する再利用方法決定手段を備え、解体情報決定手段を、
再利用方法決定手段により決定された再利用方法に応じ
て機器の解体に関する情報を決定する手段とすることも
可能である。この構成を採れば、機器の解体に関する情
報を、機器の最終的な再利用の形態を想定した上で、機
器ごとに決定するので、実際に機器の解体や再生を行な
うラインにおいて効率的に作業を行なうことができる。
また、リサイクルが不可能な機器やリサイクルの不要な
機器まで解体してしまうことがない。
【0014】解体情報決定手段により決定された前記機
器の解体に関する情報を、不揮発的な記憶部に読み取り
可能に記憶する解体情報記憶手段を備える構成とするこ
とも望ましい。この構成を採れば、機器への電力の非供
給時であっても、記憶部への記憶内容を読み取って機器
の解体に関する情報を知ることが可能となり、リサイク
ルやアフターメンテナンスの場面において効率的な機器
の解体を実現することができる。また、状態記憶手段お
よび前記解体情報記憶手段のうち、少なくとも解体情報
記憶手段を機器自体に備える構成とすれば、機器が存在
する場所において、即座に部品の耐用状態または機器の
解体方法を知ることが可能となる。
【0015】本発明の第二の制御機構を備えた機器は、
複数の部品の組み合わせからなり、前記部品の動作を制
御する制御機構を有する機器であって、前記機器が使用
された履歴に応じて、該機器を構成する部品ごとに、該
部品の耐用上の状態を耐用状態として判定する状態判定
手段と、該状態判定手段により判定された部品ごとの耐
用状態を、不揮発的な記憶部に読み取り可能に記憶する
状態記憶手段とを備えたことを要旨とする。
【0016】本発明の第二の制御機構を備えた機器によ
れば、状態判定手段が、機器が使用された履歴に応じて
機器を構成する部品ごとの耐用状態を判定し、状態記憶
手段が、判定された部品ごとの耐用状態を、不揮発的な
記憶部に読み取り可能に記憶する。従って、この耐用状
態を機器から読み取ることにより、機器の使用が不可能
な状態においても、機器を構成する各部品の耐用状態を
把握することができる。
【0017】状態判定手段を、機器を構成する部品のう
ちの資源の消費に基づく交換が予め予定された部品以外
の部品について、部品ごとの耐用状態を判定する手段と
すれば、耐用状態の予測が困難な部品について、その耐
用状態を把握することができる。また、状態記憶手段を
機器自体に備える構成とすることも望ましい。こうすれ
ば、機器が存在する場所において、即座に部品の耐用状
態を知ることが可能となる。
【0018】前記状態判定手段を、異なる複数の耐用状
態を判定し、該複数の耐用状態の1つとして、部品の他
の機器への再利用の可否を判定する手段とすることも好
適である。こうすれば、耐用状態を機器から読み取るこ
とにより、使用後の機器をリサイクルする場合に、リサ
イクル工場に集積された多種多数の機器の中から再利用
の価値のある機器を簡単かつ確実に特定することが可能
となり、効率的なリサイクルを実現することができる。
また、使用中の機器をメンテナンスする場合において、
メンテナンス員が機器の構造に精通していない者であっ
ても、機器の修理,リサイクルまたは廃棄のうちのいず
れの処置を選択すべきかを即座に判断することができ
る。
【0019】機器が使用された履歴を、機器を構成する
部品ごとの使用履歴として、不揮発的な記憶部に記憶す
る履歴記憶手段と、機器を構成する1以上の部品が交換
されたとき、該交換された1以上の部品について記憶さ
れていた使用履歴および耐用状態をリセットするリセッ
ト手段とを備える構成とすることも好適である。この構
成を採れば、機器を構成する複数の部品のうち、交換さ
れた部品については、交換前までに記憶されていた使用
履歴および耐用状態をリセットするので、途中で一部の
部品が交換された後であっても、部品ごとの耐用状態を
正確に知ることができる。
【0020】また、機器を構成する1以上の部品の交換
後において、交換された1以上の部品以外の他の部品の
使用履歴を、履歴記憶手段により記憶された該他の部品
についての使用履歴に累積して算出する履歴累積算出手
段を備え、状態判定手段を、該履歴累積算出手段により
算出された使用履歴に応じて他の部品ごとの耐用状態を
判定する手段としてもよい。この構成を採れば、1以上
の部品の交換後において、交換されなかった他の部品の
使用履歴は、交換前の使用履歴に累積して算出される。
従って、交換されなかった他の部品についても、その耐
用状態を正確に知ることができる。また、機器の一部の
部品を交換してリサイクル品を製造した場合には、当該
リサイクル品は、交換されなかった部品についての使用
履歴として、リサイクル前の使用履歴を記憶する。従っ
て、リサイクル品についても構成部品の耐用状態を正確
に判定することができ、リサイクル品を更にリサイクル
することも可能となる。
【0021】さらに、状態記憶手段または解体情報記憶
手段により記憶部に記憶された内容を外部に出力する出
力手段を備える構成としてもよい。こうすれば、リサイ
クルやアフターメンテナンスを行なう際に、交換必要な
部品や機器の解体に関する情報を即座に把握することが
できる。
【0022】本発明の機器の解体方法は、機器の使用に
より動作する複数の部品を備えた機器を解体する方法で
あって、前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴に応
じた前記部品の耐用上の状態を耐用状態として前記部品
ごとに判定する判定工程と、該判定された部品ごとの耐
用状態に基づいて前記機器の解体に関する情報を、前記
機器の解体に先立って決定する決定工程と、該決定され
た前記機器の解体に関する情報を認識可能に出力する出
力工程と、該出力された解体に関する情報に基づいて前
記機器を解体する解体工程とを備えたことを要旨とす
る。
【0023】本発明の機器の解体方法によれば、機器が
使用された履歴に応じて機器が備える部品ごとの耐用状
態を判定し、判定された部品ごとの耐用状態に基づいて
機器の解体に関する情報を、機器の解体に先立って決定
し、決定された機器の解体に関する情報を認識可能に出
力し、この出力された機器の解体に関する情報に基づい
て前記機器を解体する。従って、機器を構成する部品の
中から所定の耐用条件をもつ部品だけを解体することが
可能となり、効率的な解体作業を実現することができ
る。
【0024】本発明の部品の検知方法は、機器の使用に
伴って動作する複数の部品を備えた機器につき、前記複
数の部品の中から1以上の部品を検知する部品の検知方
法であって、前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴
に応じた前記部品の耐用上の状態を耐用状態として前記
部品ごとに判定する判定工程と、該判定された耐用状態
に基づき、前記機器を構成する複数の部品の中から、前
記機器から除去すべき部品を特定する部品特定工程と、
該除去すべき部品の情報が記憶された記憶部から、前記
機器が動作可能な状態か否かに拘わらず、記憶内容を読
み出して、前記除去すべき部品を認識可能に表示する工
程とを備えたことを要旨とする。
【0025】本発明の部品の検知方法によれば、機器の
使用に伴って動作する複数の部品につき、部品ごとの耐
用状態を、機器が使用された履歴に応じて判定し、この
判定された耐用状態に基づき、機器を構成する複数の部
品の中から、機器から除去すべき部品を特定する。この
除去すべき部品が記憶された記憶部から、機器が動作可
能な状態か否かに拘わらず、記憶内容を読み出して、除
去すべき部品を認識可能に表示する。従って、機器の動
力源がオフの状態でも、再利用のために機器から除去す
べき部品の有無や種類等を把握することが可能となる。
この結果、機器のリサイクルや機器のアフターメンテナ
ンスの際に、機器が作動しない状態のまま、再利用可能
な部品や交換必要な部品を探知することができる。
【0026】本発明の第一の機器の修理方法は、機器を
構成する複数の部品のうちの1以上の部品を新たな部品
と交換し、機器を正常な状態に回復する機器の修理方法
であって、前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴に
応じた前記部品の耐用上の状態を耐用状態として前記部
品ごとに判定する判定工程と、該判定された耐用状態に
基づき、前記機器を構成する複数の部品の中から交換す
べき部品を特定する部品特定工程と、該交換すべき部品
の情報が記憶された記憶部から、前記機器が動作可能な
状態か否かに拘わらず、記憶内容を読み出して、前記交
換すべき部品の情報を認識可能に表示する部品表示工程
と、該表示された交換すべき部品の情報を参照して部品
を除去する部品除去工程と、該除去された部品に替えて
新たな部品を装着する部品装着工程とを備えたことを要
旨とする。
【0027】本発明の第一の機器の修理方法によれば、
機器の使用に伴って、機器の使用履歴に応じた部品ごと
の耐用状態を判定し、判定された耐用状態に基づき、機
器を構成する複数の部品の中から交換すべき部品を特定
する。この交換すべき部品の情報が記憶された記憶部か
ら、前記機器が動作可能な状態か否かに拘わらず、記憶
内容を読み出し、交換すべき部品を認識可能に表示す
る。この表示に基づいて交換すべき部品を除去し、除去
された部品に替えて新たな部品を装着して、機器を正常
な状態に回復する。従って、修理対象である機器におけ
る交換必要な部品の内容が機器自体から提示されるの
で、修理者は、機器からの故障原因等を究明することな
く、簡単かつ確実に機器を修理することができる。
【0028】本発明の第二の機器の修理方法は、機器を
構成する複数の部品のうちの1以上の部品を新たな部品
と交換し、機器を正常な状態に回復する機器の修理方法
であって、前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴に
応じた前記部品の耐用上の状態を耐用状態として前記部
品ごとに判定する判定工程と、該判定された耐用状態に
基づき、前記機器を構成する複数の部品の中から交換す
べき部品を特定する部品特定工程と、該部品特定工程に
より特定された交換すべき部品の内容に応じた前記機器
の解体に関する情報を、前記機器の解体に先立って決定
する解体情報決定工程と、前記交換すべき部品の情報お
よび前記機器の解体に関する情報が記憶された記憶部か
ら、前記機器が動作可能な状態か否かに拘わらず、記憶
内容を読み出して、前記交換すべき部品の情報および前
記機器の解体に関する情報を認識可能に表示する表示工
程と、該表示された機器の解体に関する情報を参照して
修正を行なう工程とを備えたことを要旨とする。
【0029】本発明の第二の機器の修理方法によれば、
機器の使用に伴って、機器の使用履歴に応じた部品ごと
の耐用状態を判定し、判定された耐用状態に基づき、機
器を構成する複数の部品の中から交換すべき部品を特定
するとともに、特定された部品の内容に応じた前記機器
の解体に関する情報を、前記機器の解体に先立って決定
する。この交換すべき部品の情報および機器の解体に関
する情報が記憶された記憶部から、前記機器が動作可能
な状態か否かに拘わらず、記憶内容を読み出し、交換す
べき部品の情報および機器の解体に関する情報を認識可
能に表示する。この表示された機器の解体に関する情報
を参照して修正を行ない、機器を正常な状態に回復す
る。従って、修理対象である機器の解体に関する情報と
交換必要な部品の内容が機器自体から提示されるので、
修理者は、機器の解体方法を試行錯誤したり、故障原因
となっている部品を究明したりすることなく、簡単かつ
確実に機器を修理することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の家電機器に
ついて、その実施の形態を説明する。図1は、本発明の
実施例である衛生洗浄装置10が備えるリサイクルに関
与する機能部の構成を示す説明図であり、図2は、本発
明の実施例である衛生洗浄装置10の外観を表わす斜視
図である。図3は、衛生洗浄装置10の動作を制御する
コントローラユニット20の構成を示し、図4は、衛生
洗浄装置10が備える給水系ユニットの構成と、各ユニ
ット間の水の流れを示す。図5は、衛生洗浄装置10が
備える7種類のユニットが収納ケース16内に収納され
る様子を示す説明図である。以下、説明の便宜上、まず
図2から図5までの内容について説明し、次に図1の内
容について説明する。
【0031】図2に示すように、衛生洗浄装置10は、
開閉可能な便座12および便蓋14,上ケース16aと
下ケース16bとの組み合わせからなる収納ケース16
を備える。便座12や便蓋14は、ポリプロピレンを用
いて成形され、ヒンジブロック12a,14aを用いて
収納ケース16に着脱可能に装着されている。収納ケー
ス16は、ABS(アクリロトニル・ブタジエン・エチ
レン樹脂)を用いて成形されており、その内部には、後
述する各種の衛生機能を実行するための機能部品が収納
されている。
【0032】本実施例の衛生洗浄装置10は、普通便座
に替えて、種々の便器に後から装着するタイプのもので
あり、便器本体とは別体として構成されている。この衛
生洗浄装置10を便器に組み付け、電源コード17をコ
ンセントに差し込み、図示しない分岐金具74および連
結管72を用いて止水栓と衛生洗浄装置10とを接続す
ることにより、衛生洗浄装置10は動作可能な状態とな
る。この状態から図示しないリモコン装置71若しくは
補助操作部18に設けられた各種操作ボタンを操作する
ことにより、衛生洗浄装置10は、洗浄ノズル51から
の洗浄水の噴出や温風乾燥,便座の暖房,室内の脱臭,
室内暖房等の種々の機能(以下、衛生機能という)を実
行する。
【0033】収納ケース16の内部に収納される機能部
品について説明する。本実施例では、各種の機能部品
を、その用途に応じて7種類の構成単位に区分し、構成
単位ごとの機能部品の集合を1のユニットとする。従っ
て、収納ケース16内には、機能部品の集合体としての
7種類のユニットが収納されている。この7種類のユニ
ットは、洗浄ノズル51から噴出される水の供給に必要
な部品からなるバルブユニット30,給水された水の加
熱に必要な部品からなる熱交換器ユニット40,温水の
局部への噴出に必要な部品からなるノズルユニット5
0,洗浄後の局部の乾燥に必要な部品からなる温風ユニ
ット55,室内の臭いの除去に必要な部品からなる脱臭
ユニット60,室内温度の調整に必要な部品からなる室
内暖房ユニット65およびこれらの各ユニットの動作の
制御に必要な部品からなるコントローラユニット20か
ら構成される。これらの各ユニットが収納ケース16に
収納される態様については後述する。なお、以下、バル
ブユニット30,熱交換器ユニット40およびノズルユ
ニット50の3つのユニットを給水系ユニットと、温風
ユニット55,脱臭ユニット60,室内暖房ユニット6
5の3つのユニットをファン系ユニットと略して説明す
る。
【0034】この7種類のユニットのうち、まず、コン
トローラユニット20の構成について、図3を参照しつ
つ説明する。コントローラユニット20は、プログラム
に従って各種演算処理を実行するためのCPU21を中
心に、バス28により相互に接続された次の各部を備え
ている。
【0035】制御ROM22およびデータROM23
は、CPU21で各種演算処理を実行するのに必要なプ
ログラムや参照データなどを予め格納しているメモリで
ある。制御ROM22は、衛生機能の実行に関するプロ
グラムや参照データをはじめ、これらの機能を実行する
7種類のユニットの耐用状態の判定や分解手順の決定等
に関するプログラム(以下、リサイクル判定プログラム
という)を格納し、データROM23は、リサイクル判
定プログラムを実行する際に参照されるデータを格納す
る。勿論、ハードディスク等の周辺装置に、上記と同様
な各種プログラムや必要な参照データなどを記憶してお
き、これら各種プログラムや参照データをロードするこ
とにより、コントローラユニット20に実行させること
も可能である。
【0036】RAM24は、CPU21で各種演算処理
を実行するのに必要な各種データを一時的に格納するた
めのメモリである。バックアップRAM25は、記憶さ
れた衛生洗浄装置10の非通電状態においてもデータを
保持する、データの書き込みや記憶が可能なメモリであ
り、本実施例では、バックアップRAM25として、記
憶内容の消去および書き直しの可能な読み出し専用メモ
リであるEEPROMを用いている。勿論、EEPRO
M以外のメモリ、例えば、記憶内容の全てを一挙に消去
可能なフラッシュメモリや、機器への通電の有無に拘わ
らず内蔵電池により記憶内容が保持されるRAM等をバ
ックアップRAM25としても差し支えない。
【0037】内蔵時計27は、上記7種類の各ユニット
が設置されてから経過した期間と通電時間を計時し、カ
ウンタ26は、7種類のユニットの作動回数を計数す
る。この使用期間や通電時間および作動回数は、7種類
のユニットごとに計時および計数される。
【0038】入力処理回路は、リモコン装置71若しく
は補助操作部18に設けられた操作ボタン71a〜oの
操作に基づく信号や各センサからの検出信号を入力し、
CPU21の処理可能な信号に変換する。出力処理回路
109は、入力信号を受け取ったCPU21での演算結
果に応じ、給水系ユニットやファン系ユニット,便座暖
房装置75,表示装置78,外部出力コネクタ79に信
号を出力する。以上説明した各部を備えることにより、
コントローラユニット20は、衛生洗浄装置10の動作
を制御する。
【0039】コントローラユニット20へ信号を入力す
るリモコン装置71について、図3を参照しつつ簡単に
説明する。本実施例では、局部の洗浄を開始するための
お尻洗浄ボタン71aやビデ洗浄ボタン71b、温風の
吹き出しを開始するための乾燥ボタン71d、停止ボタ
ン71c、水勢に強弱の変化をつけた洗浄水の噴出を設
定するマッサージ設定ボタン71e、洗浄ノズル51を
揺動させた局部の洗浄を設定するムーブ設定ボタン71
f、洗浄水の温度を調節する吐水温設定ボタン71h、
水勢の強弱を設定する水勢設定ボタン71g、洗浄ノズ
ル51の位置を前後方向へ移動するノズル位置調節ボタ
ン71i、脱臭状態を設定する脱臭ボタン71i、温風
の温度を調節する温風温度設定ボタン71j、便座温度
を調節する便座温度設定ボタン71k、室内暖房のオ
ン,オフを設定する室内暖房ボタン71m、便座ヒータ
や室内暖房ヒータへの通電時期を設定するタイマ予約ボ
タン71n、温水洗浄便座全体の運転状態を設定する運
転入/切ボタン71o等を設けている。
【0040】次に、コントローラユニット20からの信
号の出力先である給水系ユニットやファン系ユニット,
便座暖房装置75,表示装置78,外部出力コネクタ7
9について説明する。まず、給水系ユニットの構成を図
4に示す。図4に示すように、バルブユニット30は、
給水アダプタ73を通じて給水された水の水圧を調整す
る減圧弁31、熱交換器ユニット40へ水を供給するか
否かを通電に応じて制御する電磁弁32、給水された水
の流路に位置する穴の空いた円盤を回転させる流調モー
タ34、この円盤の回転角度によって通水路の面積を変
え、熱交換器ユニット59に供給する水の流量を切り換
える水勢調節弁33等から構成される。
【0041】熱交換器ユニット40は、供給された水を
加熱するヒータ41、加熱された温水の温度を検知する
温水用サーミスタ42、加熱された温水を貯える貯湯タ
ンク43、貯湯タンク43内の水の有無を検知するフロ
ートスイッチ44、ノズルユニット50へ送出された温
水が熱交換器ユニット40内へ逆流するのを防止する逆
止弁45等から構成される。
【0042】ノズルユニット50は、洗浄ノズル51、
洗浄ノズル51の位置を移動させる駆動装置52、肛門
洗浄の際に洗浄ノズル51に温水を供給するための第1
開閉弁53、ビデ洗浄の際に洗浄ノズル20に温水を供
給するための第2開閉弁54等から構成される。
【0043】次に、ファン系ユニットの構成について説
明する。温風ユニット55は、吸気口と吹出し口が形成
されたハウジングを備え、このハウジング内に、吸気を
吹出し口に向けて送風する温風ファン、吸気を加熱して
温風を生成する温風ヒータ、温風の温度を検知する温風
サーミスタ等を収納する。脱臭ユニット60は、吸気口
と排気口が形成されたダクトを備え、このダクト内に、
外気を吸気するためのファンモータや臭気を吸着する触
媒等を収納する。室内暖房ユニット65は、吸気口と温
風吹出し口が形成されたケーシングを備え、このケーシ
ング内に、室内の温度を検知する室温サーミスタ、吸気
を吹出し口に向けて送風する室暖ファンモータ、吸気を
加熱して温風を生成する室暖ヒータ等を収納する。
【0044】便座暖房装置75は、通電により便座を暖
める便座ヒータと便座ヒータの温度を検知するサーミス
タから構成されており、これらは便座12の内部に埋設
されている。また、便座12の表面には、便座ヒータの
静電容量の変化を測定して着座の有無を検出する着座セ
ンサ76が設けられており、着座無しと検出されている
場合には、バルブユニット30,温風ユニット55およ
び脱臭ユニット60への動作信号の出力を禁止する。
【0045】表示装置78は、衛生洗浄装置10の動作
状態や設定状態を表示する表示ランプを備える。外部出
力コネクタ79は、コントローラユニット20内に格納
されたデジタルデータを外部へ出力するためのコネクタ
であり、このコネクタと外部のコンピュータとをケーブ
ル77を用いて接続することにより、外部のコンピュー
タによるデータの読み取りが可能となる。
【0046】以上説明した7種類のユニットが、収納ケ
ース16内に収納される様子を図5に示す。7種類の各
ユニットは、図示しない固定ネジを用いてそれぞれ下ケ
ース16bに固定されている。各ユニットは、以下の順
に下ケース16bに固定される。給水系ユニットについ
ては、まず、熱交換器ユニット40を固定し、この熱交
換器ユニット40の上方からバルブユニット30を固定
する。ノズルユニット50は、他の給水系ユニットやフ
ァン系ユニットの固定の有無に拘わらず、下ケース16
bに固定することが可能である。ファン系ユニットに関
しては、まず、脱臭ユニット60を固定し、この脱臭ユ
ニット60の上方から温風ユニット55を固定する。室
内暖房ユニット65は、他の6種類のユニットの固定の
有無に拘わらず、下ケース16bに固定することができ
る。このように3つの給水系ユニットと温風ユニット5
5,脱臭ユニット60を固定した後に、これらの5つの
ユニットの上方からコントローラユニット20を下ケー
ス16bに固定する。
【0047】バルブユニット30と熱交換器ユニット4
0、熱交換器ユニット40とノズルユニット50とは、
それぞれチューブ30w、チューブ40wで接続されて
おり、給水アダプタ73からバルブユニット30に供給
された水は、これらのチューブ30w,40wを通って
ノズルユニット50に導かれる。また、給水系,ファン
系の6つの各ユニットは、それぞれコネクタ30c,4
0c,50c,55c,60c,65cによりコントロ
ーラユニット20と電気的に接続されている。
【0048】このような各ユニットの下ケース16bへ
の固定および各ユニット間の接続がの完了した後に、下
ケース16bに上ケース16aを被せ、図示しない4本
の固定ビスを用いて上ケース16aと下ケース16bと
を接合する。これにより、機能部品を収納した収納ケー
ス16が完成する。
【0049】次に、本実施例の衛生洗浄装置10が行な
う特徴的な処理であるリサイクル判定処理につき、図1
を参照しつつ説明する。コントローラユニット20のC
PU21には、動作状態認識部80,耐用状態判定部8
2,リサイクル方法決定部85および分解手順決定部8
6が、データROM23には、部品基準データ記憶部8
3および分解方法基準データ記憶部87が、バックアッ
プRAM25には、使用履歴記憶部81、耐用状態記憶
部84および分解情報記憶部88が、それぞれリサイク
ル判定処理を実行する機能部として設けられている。
【0050】動作状態認識部80は、衛生洗浄装置10
において衛生機能が実行されたときの各ユニットの動作
状態を認識する。本実施例では、動作状態として、コン
トローラユニット20への通電時間と、給水系,ファン
系の6つのユニットの作動回数を認識する。動作状態認
識部80は、運転入/切ボタン71oからの運転を実行
する旨の信号を受領したときに、内蔵時計27に計時処
理の実行開始を命令し、運転入/切ボタン71oからの
運転を停止する旨の信号若しくは電源が遮断される旨の
信号を受領したときに、内蔵時計27に計時処理の終了
を命令する。また、動作状態認識部80は、おしり洗浄
ボタン71a等からの衛生機能に関する動作信号を受領
したときに、カウンタ26に計数処理の実行を命令す
る。
【0051】例えば、運転入/切ボタン71oを「切」
から「入」の状態にして、おしり洗浄ボタン71aを2
回操作し、3時間後に運転入/切ボタン71oを「切」
の状態に戻した場合には、動作状態認識部80は、内蔵
時計27で計時された値およびカウンタ26で計数され
た値を参照することにより、コントローラユニット20
への通電時間を3時間と認識し、バルブユニット30,
熱交換器ユニット40およびノズルユニット50の作動
回数をそれぞれ2回と認識する。
【0052】動作状態認識部80は、認識した結果を、
使用履歴記憶部81の使用履歴記録テーブルRTに記憶
する。図6ないし図8は、異なる状況下で使用された3
つの衛生洗浄装置SB1,SB2,SB3につき、各装
置における認識結果が使用履歴記録テーブルRTに記録
された様子を示す。図6ないし図8に示すように、使用
履歴記録テーブルRTには、使用履歴として、動作状態
認識部80が認識したコントローラユニット20の延べ
通電時間および給水系,ファン系の各ユニットの作動回
数に加え、初回の通電時から経過した期間(以下、経過
期間という)の累積値が記録されている。
【0053】コントローラユニット20の延べ通電時間
は、動作状態認識部80の内蔵時計27に対する計時処
理の終了命令と同時に、また、給水系,ファン系の各ユ
ニットの作動回数は、カウンタ26により値1が計数さ
れる度ごとに、使用履歴記録テーブルRTに累積して記
録される。
【0054】また、経過期間は、以下の要領で記憶され
る。まず、衛生洗浄装置10への最初の通電があったと
きに、CPU21が内蔵時計27に計時処理の実行開始
を命令し、内蔵時計27により1年に相当する時間が計
時されたときに、経過期間の欄に値1を記憶する。その
後、1年に相当する時間が計時される度ごとに、それま
でに経過期間の欄に計時されていた値に1を付加し、付
加した値を更新値として経過期間の欄に記憶する。
【0055】なお、停電等により衛生洗浄装置10への
電源供給が一時的に遮断された場合には、電源遮断の旨
を検知したCPU21の実行命令に基づき、それまでに
内蔵時計27が計時した経過期間の値をバックアップR
AM25の自動保存領域に記憶する。この後、再び衛生
洗浄装置10に電源が供給がされた場合には、通電の旨
を検知したCPU21の実行命令に基づいて、バックア
ップRAM25の自動保存領域に記憶された値を内蔵時
計27に送出し、内蔵時計27は、受け取った値に累積
して経過期間の計時を開始する。このような構成によ
り、経過期間に関する計時値の正確性を担保することが
できる。
【0056】なお、図7および図8に示すように、衛生
洗浄装置SB2のノズルユニット50および衛生洗浄装
置SB3の熱交換器ユニット40は、途中で新品のユニ
ットに交換されており、このため、使用履歴記録テーブ
ルRTには、他のユニットと起算時期を異にした経過期
間や作動回数が記録されている。この仕組みについて説
明する。本実施例では、各ユニットに、使用履歴記録テ
ーブルRTに記録されたデータのリセット信号を発信す
るリセットボタン98を設けている。このリセットボタ
ン98が交換用の新品のユニットの装着とともに押圧さ
れると、この押圧に伴うリセット信号をCPU21内の
動作状態認識部80がコネクタを介して受領し、当該ユ
ニットについての内蔵時計27およびカウンタ26を初
期状態に戻すとともに、当該ユニットに関する使用履歴
記録テーブルRTの使用履歴の値および自動保存領域に
記憶された経過期間の計時値をゼロクリアする処理を行
なう。
【0057】従って、交換されたユニットについては、
内蔵時計27による経過期間の計時が新たに開始され、
交換の後、内蔵時計27により計時された経過期間およ
び通電時間やカウンタ26により計数された作動回数
は、値ゼロに対する累積値として使用履歴記録テーブル
RTに記録される。一方、交換されなかったユニットに
ついては、再度の通電後に内蔵時計27により計時され
た経過期間および通電時間やカウンタ26により計数さ
れた作動回数が、バックアップRAM25の使用履歴記
録テーブルRTや自動保存領域に記録された経過期間,
通電時間,作動回数の値に累積して記憶される。この結
果、途中で一部の部品が交換された後であっても、部品
ごとの使用履歴が正確に記憶される。
【0058】いずれかのユニットの動作を認識した動作
状態認識部80は、その旨を耐用状態判定部82に送出
する。本実施例では、約170時間置きに認識の旨を送
出することとしているが、動作を認識する度ごとに送出
する構成としても差し支えない。認識の旨を受領した耐
用状態判定部82は、使用履歴記録テーブルRTに記録
されたデータを、データROM23の部品基準データ記
憶部83に予め記憶された部品基準データと対比し、各
ユニットの損耗の度合い(以下、損耗度という)を判定
する。
【0059】部品基準データ記憶部83に記憶された部
品基準データの内容を図9に示す。図9に示すように、
本実施例では、部品基準データ記憶部83に廃品テーブ
ルHT,新品テーブルSTおよびコストテーブルCTと
いう3つのテーブルを備える。廃品テーブルHTには、
ユニットの交換が必要となるための基準値Hvを、新品
テーブルSTには、ユニットが、新品である製品の部品
として再利用可能となるための基準値Svを、それぞれ
各ユニットごとに記憶する。この基準値Hvおよび基準
値Svは、バルブユニット30が使用されてから経過し
た期間、コントローラユニット20への通電時間、およ
び給水系,ファン系の6つのユニットの作動回数という
3つの項目について記憶されている。また、コストテー
ブルCTには、衛生洗浄装置10の総原価に対する原価
率Cvを各ユニットごとに記憶する。
【0060】例えば、コントローラ20は、延べ通電時
間が9万時間を超えたときに交換が必要であり、延べ通
電時間が1万時間以内なら新品である製品のユニットと
して組み込み可能であり、その原価は製品全体の15パ
ーセントを占める。また、バルブユニット30は、経過
期間が10年を超えたとき若しくは作動回数が2万5千
回を超えたときに交換が必要であり、経過期間が1年以
内かつ作動回数が3千回以内なら新品である製品のユニ
ットとして組み込み可能であり、その原価は製品全体の
15パーセントを占める。
【0061】なお、本実施例では、基準値Hv,Svや
原価率Cvが衛生洗浄装置10の種類によって若干異な
ることに着目し、衛生洗浄装置10の種類に対応して基
準値Hv,Svや原価率Cvを記憶することとしてい
る。また、上記した経過期間や延べ通電時間,作動回数
以外の他の項目について、基準値Hv,Svを設定し、
これを廃品テーブルHTや新品テーブルSTに記憶する
構成としても差し支えない。さらに、経過期間,通電時
間,作動回数,およびこれら以外の他の項目を組み合わ
せることにより基準値Hv,Svを設定する構成として
もよい。
【0062】図1に説明を戻す。耐用状態判定部82
は、第1判定部82aと第2判定部82bを備え、第1
判定部82aは、使用履歴記録テーブルRTと廃品テー
ブルHTとを対比して各ユニットの損耗度の判定を行な
い、第2判定部82bは、使用履歴記録テーブルRTと
新品テーブルSTとを対比して各ユニットの損耗度の判
定を行なう。この第1判定部82aおよび第2判定部8
2bによって行なわれる処理の詳細については、耐用状
態判定ルーチンとして後述する。
【0063】こうして判定された各ユニットの損耗度
は、耐用状態記憶部84の耐用状態テーブルTTに記憶
される。図10ないし図12は、前述した3つの衛生洗
浄装置SB1,SB2,SB3につき、各装置における
各ユニットの損耗度が耐用状態テーブルTTに記録され
た様子を示す。図11ないし図13に示すように、耐用
状態テーブルTTには、フラグFh,Fsの値を用いて
各ユニットの損耗度が記憶されており、フラグFhの値
は第1判定部82aによる判定結果を、フラグFsの値
は第2判定部82bによる判定結果を、それぞれ表わし
ている。この詳細については後述する。なお、ユニット
が未使用の状態においては、フラグFh,Fsの初期値
として値0(ゼロ)を記憶している。
【0064】各ユニットの損耗度の判定が終了すると、
耐用状態判定部82は、その旨をリサイクル方法決定部
85に送出する。リサイクル方法決定部85は、損耗度
の判定された衛生洗浄装置10について、当該装置の製
品または部品としての再利用の要否,可否および形態を
決定する機能部であり、この決定は、耐用状態記憶部8
4の耐用状態テーブルTTおよび部品基準データ記憶部
83のコストテーブルCTを参照して行なわれる。この
詳細については、リサイクル方法決定ルーチンとして後
述する。なお、本実施例では、この決定処理を、各ユニ
ットの損耗度の判定が終了した旨を受領する度に行なう
こととし、予測できない機器の寿命の到来に対処してい
る。
【0065】リサイクル方法決定部85は、リサイクル
方法を決定したときに、決定したリサイクル方法の情報
を分解手順決定部86に送出し、分解手順決定部86
は、この情報を受領したときに、リサイクル方法に応じ
た衛生洗浄装置10の分解手順を、耐用状態テーブルT
TとデータROM23の分解方法基準データ記憶部87
に記憶された分解方法基準データを参照して決定する。
この決定処理の詳細については、分解手順決定ルーチン
Aとして後述する。こうして決定された衛生洗浄装置1
0の分解手順は、分解情報記憶部88の分解情報記録テ
ーブルBTに記憶される。この分解情報記録テーブルB
Tの内容についても後述する。
【0066】分解方法基準データ記憶部87に記憶され
た分解方法基準データの内容を図13に示す。本実施例
では、分解方法基準データとして、収納ケース16内の
7種類のユニットの標準的な分解手順と各ユニットの取
り外し方法および装着方法を記憶する。図13におい
て、実線で表わされた部分は、7種類のユニットの標準
的な分解手順を示し、点線で表わされた部分は、各ユニ
ットの取り外し方法および装着方法を示す。
【0067】分解方法基準データは、各ユニットの情報
を配置するグラフとして表わされており、分解順は、グ
ラフ上の上方から下方にまたは左方から右方に位置する
ユニットほど分解順が遅くなるものとして規定されてい
る。即ち、最初に取り外し可能なユニットは、コントロ
ーラユニット20若しくはコントローラユニット20と
干渉して設置されない室内暖房ユニット65である。コ
ントローラユニット20の次に取り外し可能なユニット
は、バルブユニット30,ノズルユニット50若しくは
温風ユニット55のいずれかであるが、原則として、バ
ルブユニット30,ノズルユニット50,温風ユニット
55の順に分解することとしている。また、熱交換器ユ
ニット40および脱臭ユニット60は、それぞれに干渉
するバルブユニット30および温風ユニット55を取り
外した直後に取り外す。この結果、分解方法基準データ
は、標準的な分解手順を、室内暖房ユニット65,コン
トローラユニット20,バルブユニット30,熱交換器
ユニット40,ノズルユニット50,温風ユニット5
5,脱臭ユニット60の順と規定している。
【0068】以上、衛生洗浄装置10が備える機能部の
構成について説明した。次に、これらの機能部により実
行される処理の手順および具体的内容について説明す
る。まず、リサイクル判定処理について図14ないし図
20を参照しつつ説明する。図14は、リサイクル判定
処理が行なわれる手順をリサイクル判定ルーチンとして
示したものである。本ルーチンは、衛生洗浄装置10へ
の通電開始の後、170時間を経過する度ごとに起動す
る。勿論、衛生洗浄装置10において衛生機能が1回若
しくは複数回実行された後に起動する構成としても差し
支えない。
【0069】リサイクル判定ルーチンは、耐用状態判定
処理(ステップS100)、リサイクル方法決定処理
(ステップS130)、分解手順決定処理A(ステップ
S150)という3つの処理からなる。即ち、衛生洗浄
装置10内の各ユニットの損耗度を判定する処理を行な
い(ステップS100)、この判定結果に基づいて衛生
洗浄装置10を再利用する形態を決定する(ステップS
130)。次に、決定された再利用の形態に応じて衛生
洗浄装置10の分解手順を決定し(ステップS15
0)、処理を終了する。
【0070】以上の3つの処理のうち、まず、ステップ
S100の耐用状態判定処理に関し、図15の耐用状態
判定ルーチンを示すフローチャートを参照しつつ説明す
る。本ルーチンが起動されると、まず、前記7種類のユ
ニットのうちの1のユニットを判定対象として特定する
処理を行なう(ステップS200)。本実施例では、ユ
ニットの使用頻度を考慮し、判定対象を、コントローラ
ユニット20,バルブユニット30,熱交換器ユニット
40,ノズルユニット50,温風ユニット55,脱臭ユ
ニット60,室内暖房ユニット65の順に特定する。
【0071】次に、部品基準データのうちの廃品テーブ
ルHTと使用履歴記録テーブルRTを参照し(ステップ
S210)、使用履歴記録テーブルRTの使用履歴に記
録されている値が、廃品テーブルHTの基準値Hvを上
回っているか否かを判断する処理を行なう(ステップS
220)。この処理は、耐用状態判定部82の第1判定
部82aが実行する(図1を参照)。使用履歴に記録さ
れている値が基準値Hvを上回っていないと判断した場
合には、そのままステップS240の処理へ進み、上回
っていると判断した場合には、当該ユニットは交換必要
であるとみなし、耐用状態テーブルTTの当該ユニット
についてのフラグFhの値を1として記憶する処理を行
なう(ステップS230)。
【0072】例えば、図7および図11にその使用履歴
および耐用状態を示した衛生洗浄装置SB2の場合を例
にとると、コントローラユニット20に関しては、現実
に通電された時間は22000時間であり(図7を参
照)、基準値Hvである90000時間(図9を参照)
を超えていない。従って、フラグFhの値は、初期値0
(ゼロ)のままとされる(図11を参照)。一方、温風
ユニット55に関しては、現実に作動した回数は260
00回であり(図7を参照)、基準値Hvである250
00回(図9を参照)を超えている。従って、耐用状態
テーブルTTのフラグFhの値が1と記録される(図1
1を参照)。
【0073】次に、全てのユニットについての判定が終
了したか否かを判断し(ステップS240)、全てのユ
ニットについての判定が終了するまで、上記ステップS
200からS230までの処理を繰り返す。全てのユニ
ットについての判定が終了した場合には、耐用状態テー
ブルTTのフラグFhの値を参照して、フラグFhの値
が0(ゼロ)と記憶されているユニットを選択し、検索
されたユニットのうちの1のユニットを判定対象として
特定する処理を行なう(ステップS250)。例えば、
図7および図11にその使用履歴および耐用状態を示し
た衛生洗浄装置SB2の場合には、コントローラユニッ
ト20,バルブユニット30,熱交換器ユニット40,
ノズルユニット50および脱臭ユニット60が判定対象
とされ、温風ユニット55および室内暖房ユニット65
は、判定対象から除外される。
【0074】次に、部品基準データのうちの新品テーブ
ルSTと使用履歴記録テーブルRTを参照し(ステップ
S260)、使用履歴記録テーブルRTの使用履歴に記
録されている値が、新品テーブルSTの基準値Svを上
回っているか否かを判断する処理を行なう(ステップS
270)。この処理は、耐用状態判定部82の第2判定
部82bが実行する(図1を参照)。使用履歴に記録さ
れている値が基準値Svを上回っていないと判断した場
合には、そのままステップS290の処理へ進み、上回
っていると判断した場合には、当該ユニットを、新品の
衛生洗浄装置10の部品として組み込むことはできない
とみなし、耐用状態テーブルTTの当該ユニットについ
てのフラグFsの値を1として記憶する処理を行なう
(ステップS280)。なお、ステップS250におい
て判定対象から除外されたユニットについては、フラグ
Fsの値としてエラー表示を示す記号「E」が記録され
る。
【0075】例えば、図7および図11にその使用履歴
および耐用状態を示した衛生洗浄装置SB2の場合を例
にとると、ノズルユニット50に関しては、現実に作動
した回数は2000回であり(図7を参照)、基準値S
vである3000回(図9を参照)を超えていない。従
って、フラグFsの値は、初期値0(ゼロ)のままとさ
れる(図11を参照)。一方、コントローラユニット2
0に関しては、現実に通電された時間は22000時間
であり(図7を参照)、基準値Svである10000時
間(図9を参照)を超えている。従って、耐用状態テー
ブルTTのフラグFsの値が1と記録される(図11を
参照)。ステップS230においてフラグFhの値が1
と記録された温風ユニット55に関しては、フラグFs
の値が「E」と記録される(図11を参照)。
【0076】次に、ステップS250において判定対象
として選択された全ての判定対象ユニットについての判
定が終了するまで、上記ステップS250からS280
までの処理を繰り返し(ステップS290)、全てのユ
ニットについての判定が終了したと判断したときに、次
の処理であるリサイクル方法決定処理(図14のステッ
プS130)へ移る。
【0077】このリサイクル方法決定処理に関し、図1
6のリサイクル方法決定ルーチンを示すフローチャート
を参照しつつ説明する。本ルーチンは、衛生洗浄装置1
0に関するリサイクルの要否,可否および形態を決定す
るための処理であり、耐用状態判定ルーチンが終了した
ときに起動する。勿論、耐用状態判定ルーチンの終了と
連動することなく、独立して起動する構成としても差し
支えない。
【0078】本ルーチンが起動されると、まず、耐用状
態テーブルTTを参照し(ステップS300)、フラグ
Fhの値が1であると記憶されたユニット、即ち、損耗
により交換が必要なユニットが存在するか否かを判断す
る処理を行なう(ステップS310)。例えば、図10
にその耐用状態を示した衛生洗浄装置SB1の場合に
は、フラグFhの値が1であるユニットは存在しない
と、図11および図12にそれぞれの耐用状態を示した
衛生洗浄装置SB2および衛生洗浄装置SB3の場合に
は、フラグFhの値が1であるユニットが存在すると、
それぞれ判断される。
【0079】フラグFhの値が1であると記憶されたユ
ニットが存在しない場合には、さらに、フラグFsの値
が1であると記憶されたユニット、即ち、交換の必要ま
ではないが新品である製品の部品とは言えない程度に損
耗しているユニットが存在するか否かを判断する処理を
行なう(ステップS340)。フラグFsの値が1であ
るユニットも存在しない場合には、「判定対象としての
衛生洗浄装置10は、現状のままで新品同等の品質を有
するもの」と推定し、当該装置10の製品や部品として
のリサイクルは不要であると決定して(ステップS34
5)、本ルーチンを終了する。フラグFsの値が1であ
ると記憶されたユニットは存在すると判断した場合に
は、「判定対象としての衛生洗浄装置10は、現状では
新品同等の品質ではないが、装置の性能を維持するため
にユニットを交換する必要がなく、製品としての再利用
が可能である」とみなし、ステップS350の処理に移
る。例えば、図10にその耐用状態を示した衛生洗浄装
置SB1の場合には、ステップS340において、フラ
グFsの値が1であるユニットが存在すると判断され
る。
【0080】ステップS310において、フラグFhの
値が1であると記憶されたユニットが存在する場合に
は、当該ユニットの原価率Cvの合計値を、部品基準デ
ータのうちのコストテーブルCTを参照して算出し(ス
テップS320)、原価率Cvの合計値が30を超えて
いるか否かを判断する処理を行なう(ステップS33
0)。原価率Cvの合計値が30を超えていない場合に
は、「判定対象としての衛生洗浄装置10は、装置の性
能を維持するためには一部のユニットを交換しなければ
ならないが、ユニット交換に伴うコストは新品の生産に
伴うコスト以下であり、製品としての再利用が可能であ
る」とみなし、ステップS350の処理に移る。例え
ば、図11にその耐用状態を示した衛生洗浄装置SB2
は、フラグFhの値が1である温風ユニット55と室内
暖房ユニット65との原価率Cvの合計値は25となる
ので、ステップS350の処理の対象となる。
【0081】ステップS350では、フラグFhの値が
1であると記憶された全てのユニットとフラグFsの値
が1であると記憶された全てのユニットとの原価率Cv
の合計値を、部品基準データのうちのコストテーブルC
Tを参照して算出し(ステップS350)、原価率Cv
の合計値が30を超えているか否かを判断する処理を行
なう(ステップS360)。原価率Cvの合計値が30
を超えていない場合には、「判定対象としての衛生洗浄
装置10は、当該装置を新品と同等の性能とするために
は一部のユニットを交換しなければならないが、ユニッ
ト交換に伴うコストは新品の生産に伴うコスト以下であ
り、新品の製品としての再利用が可能である」とみな
し、リサイクル方法を新品の製品としてのリサイクル
(以下、新品製品リサイクルという)と決定し(ステッ
プS365)、次の処理である分解手順決定処理A(図
14のステップS150)に移る。原価率Cvの合計値
が30を超えている場合には、「判定対象としての衛生
洗浄装置10は、当該装置を新品と同等の性能とするた
めに必要なユニット交換に伴うコストが新品の生産に伴
うコスト以上となるので、装置の性能を維持するための
ユニット交換のみを行ない、中古の製品として再利用す
ることが適当である」とみなし、リサイクル方法を中古
の製品としてのリサイクル(以下、中古製品リサイクル
という)と決定して(ステップS370)、次の処理へ
移る。
【0082】例えば、図10にその耐用状態を示した衛
生洗浄装置SB1は、フラグFh若しくはフラグFsの
値が1であるユニットとしてノズルユニット50のみを
保有し、その原価率Cvの合計値は5となるため、新品
製品リサイクルの対象となる。また、図11に示した衛
生洗浄装置SB2は、フラグFh若しくはフラグFsの
値が1であるユニットとしてコントローラユニット2
0,バルブユニット30,熱交換器ユニット40,温風
ユニット55,室内暖房ユニット65を保有し、それら
の原価率Cvの合計値は75となるため、中古製品リサ
イクルの対象となる。
【0083】ステップS330において、原価率Cvの
合計値が30を超えている場合には、「判定対象として
の衛生洗浄装置10は、当該装置の性能を維持するため
に必要なユニット交換に伴うコストが新品の生産に伴う
コスト以上となるので、製品としての再利用は不可能で
ある」とみなし、当該装置の部品としての再利用の可否
を検討する。例えば、図12にその耐用状態を示した衛
生洗浄装置SB3は、フラグFhの値が1であるコント
ローラユニット20,バルブユニット30,ノズルユニ
ット50および温風ユニット55の原価率Cvの合計値
は45となるので、部品としての再利用を検討する対象
となる。
【0084】具体的には、耐用状態テーブルTTを参照
し、フラグFsの値が0であると記憶されたユニット、
即ち、新品である製品の部品と同視し得る程度の損耗し
か生じていないユニットが存在するか否かを判断するこ
とにより(ステップS380)、部品としての再利用の
可否を判定する。フラグFsの値が0であるユニットが
存在する場合には、「判定対象としての衛生洗浄装置1
0は、当該装置内に新品と同等の性能を有するユニット
を保有する」とみなし、リサイクル方法を、部品として
のリサイクル(以下、部品リサイクルという)と決定し
て(ステップS385)、次の処理へ移る。例えば、図
12にその耐用状態を示した衛生洗浄装置SB3は、フ
ラグFsの値が0であるユニットとして熱交換器ユニッ
ト40や脱臭ユニット60が存在するので、部品リサイ
クルの対象となる。一方、フラグFsの値が0であると
記憶されたユニットが存在しない場合には、「判定対象
としての衛生洗浄装置10は、製品としても部品として
も再利用する価値がないもの」とみなし、当該製品はリ
サイクル不可能と決定して(ステップS390)、次の
処理へ移る。なお、図16では、決定されたリサイクル
方法を記憶する構成としていないが、バックアップRA
M25などに記憶する構成としても差し支えない。
【0085】リサイクル方法決定ルーチンの終了後は、
図14のステップS150に示す分解手順決定処理Aへ
移る。この分解手順決定処理Aに関し、図17の分解手
順決定ルーチンAを示すフローチャートを参照しつつ説
明する。本ルーチンは、リサイクル方法決定ルーチンが
終了したときに起動するが、リサイクル方法決定ルーチ
ンの終了と連動することなく、独立して起動する構成と
しても差し支えない。
【0086】本ルーチンが起動されると、まず、リサイ
クル方法決定処理により決定された衛生洗浄装置10の
リサイクル方法を判別する(ステップS400)。リサ
イクル方法が新品製品リサイクルである場合には、耐用
状態テーブルTTを参照し、フラグFhの値が1である
ユニット、即ち、損耗により交換が必要なユニットを検
索し(ステップS410)、続いて、フラグFsの値が
1であるユニット、即ち、交換の必要まではないが新品
である製品の部品とは言えない程度に損耗しているユニ
ットを検索する処理を行なう(ステップS420)。リ
サイクル方法が中古製品リサイクルである場合には、耐
用状態テーブルTTを参照し、フラグFhの値が1であ
るユニットを検索する処理を行なう(ステップS43
0)。リサイクル方法が部品リサイクルである場合に
は、耐用状態テーブルTTを参照し、フラグFsの値が
0(ゼロ)であるユニット、即ち、新品である製品の部
品と同視し得る程度の損耗しか生じていないユニットを
検索する処理を行なう(ステップS440)。
【0087】次に、図13に示す分解方法基準データ上
で、検索されたユニットを特定し(ステップS46
0)、検索されたユニットを取り外すためにどのような
順番でユニットを分解するかを決定する処理を行なう
(ステップS470)。次に、決定されたユニットの分
解順を、ユニット名およびリサイクル方法とともに分解
情報記録テーブルBTに記憶して(ステップS48
0)、次の処理へ移行する。この移行をもって、図14
のリサイクル判定ルーチンを終了する。
【0088】リサイクル方法が、図16のステップS3
45若しくはステップS390においてリサイクル不要
若しくはリサイクル不可能とされている場合には、リサ
イクルが不要若しくは不可能である旨と当該衛生洗浄装
置10は分解する必要がない旨を分解情報記録テーブル
BTに記憶して(ステップS450)、次の処理へ移
り、リサイクル判定ルーチンを終了する。
【0089】例えば、図10に示した衛生洗浄装置SB
1の場合には、決定されたリサイクル方法が新品製品リ
サイクルであり、フラグFh若しくはフラグFsの値が
1と記憶されたユニットはノズルユニット50のみであ
る。従って、分解方法基準データ上では、取り外すべき
ユニットとしてノズルユニット50が特定され、ノズル
ユニット50を取り外すためにはコントローラユニット
20を取り外す必要があることが判定される。この結
果、衛生洗浄装置SB1の分解手順は、「1番目:コン
トローラユニット20、2番目:ノズルユニット50」
のように決定され、この分解手順が、図18に示す態様
で分解情報記録テーブルBTに記憶される。
【0090】また、図11に示した衛生洗浄装置SB2
の場合には、決定されたリサイクル方法が中古製品リサ
イクルであり、フラグFhの値が1と記憶されたユニッ
トとして温風ユニット55と室内暖房ユニット65があ
る。従って、分解方法基準データ上では、取り外すべき
ユニットとして温風ユニット55と室内暖房ユニット6
5が特定され、温風ユニット55を取り外す前にコント
ローラユニット20を取り外す必要があることが判定さ
れる。この結果、衛生洗浄装置SB2の分解手順は、
「1番目:室内暖房ユニット65、2番目:コントロー
ラユニット20、3番目:温風ユニット55」のように
決定され、この分解手順が、図19に示す態様で分解情
報記録テーブルBTに記憶される。
【0091】さらに、図12に示した衛生洗浄装置SB
3の場合には、決定されたリサイクル方法が部品リサイ
クルであり、フラグFsの値が0(ゼロ)と記憶された
ユニットとして熱交換器ユニット40と脱臭ユニット6
0がある。従って、分解方法基準データ上では、取り外
すべきユニットとして熱交換器ユニット40と脱臭ユニ
ット60が特定され、この2つのユニットを取り外すた
めには、初めにコントローラユニット20を取り外す必
要があること,熱交換器ユニット40の前にバルブユニ
ット30を取り外す必要があること,脱臭ユニット60
の前に温風ユニット55を取り外す必要があること,お
よびバルブユニット30と熱交換器ユニット40の次に
温風ユニット55と脱臭ユニット60を取り外すことが
判定される。この結果、衛生洗浄装置SB3の分解手順
は、「1番目:コントローラユニット20、2番目:バ
ルブユニット30、3番目:熱交換器ユニット40、4
番目:温風ユニット55、5番目:脱臭ユニット60」
のように決定され、この分解手順が、図20に示す態様
で分解情報記録テーブルBTに記憶される。
【0092】以上、衛生洗浄装置10により実行される
リサイクル判定処理について説明した。次に、リサイク
ル判定処理によりバックアップRAM25に記憶された
衛生洗浄装置10のリサイクル方法や分解手順等の内容
を読み出して表示する処理(以下、判定結果表示処理と
いう)につき、図21ないし図30を参照しつつ説明す
る。
【0093】まず、判定結果表示処理を実現するために
必要な装置の構成を図21および図22に示す。図21
は、衛生洗浄装置10のバックアップRAM25への記
憶内容をコンピュータシステム90を用いて読み出す場
合の構成例を示す。コンピュータシステム90は、CP
UやROM,RAM等からなる制御装置91を備え、こ
の制御装置91には、表示装置としての液晶ディスプレ
イ92やキーボード,バーコード16cの情報を読み取
るためのバーコード読み取り装置93が接続されてい
る。
【0094】制御装置91の背面には、外部からのデジ
タルデータを入力するための入力コネクタ94が設けら
れている。この入力コネクタ94は、バーコード読み取
り装置93によりバーコード16cの情報が読み取られ
た後に、コントローラユニット20上の外部出力コネク
タ79と、ケーブル77を介して接続される。図21
は、入力コネクタ94が外部出力コネクタ79と接続さ
れたときの様子を示している。
【0095】なお、図21に示すコンピュータシステム
90は、記憶内容を読み出して表示する装置の一例に過
ぎず、デジタル情報の判読が可能な他の装置を用いても
差し支えない。例えば、図22に示すような情報携帯端
末95を用い、これとコントローラユニット20とを接
続する構成としてもよい。こうすれば、衛生洗浄装置1
0を回収することなく、装置の廃棄現場やメンテナンス
先で、衛生洗浄装置10内の各ユニットの使用履歴や耐
用状態,分解手順を知ることができる。
【0096】このようなコンピュータシステム90によ
り実行される判定結果表示処理の内容を、図23の判定
結果表示処理ルーチンAを示すフローチャートを参照し
つつ説明する。本ルーチンは、衛生洗浄装置10に付さ
れた製品バーコード16cの情報が、バーコード読み取
り装置93によって読み取られたときに起動する。
【0097】本ルーチンが起動されると、読み取られた
製品バーコードの情報に基づいて衛生洗浄装置10に関
する情報(以下、製品情報という)を取得する処理を行
なう(ステップS500)。なお、バーコード16cの
読み取り以外の方法で製品情報を取得する構成としても
よい。例えば、外部出力コネクタ79と入力コネクタ9
4を接続したときにケーブル77を介して製品情報を取
得する構成やキーボードからのコード入力に基づいて製
品情報を取得する構成などを考えることができる。
【0098】本実施例では、製品情報として、衛生洗浄
装置10の品種,品番,製造番号,衛生洗浄装置10と
制御装置91とを接続する要領や手順等の情報を準備
し、これらの情報を制御装置91内に予め格納する。勿
論、これ以外の情報、例えば、収納ケース16内の各ユ
ニットの取り外し方法や装着方法や分解された各ユニッ
トの廃棄方法を記憶する構成としても差し支えない。
【0099】このように衛生洗浄装置10の品番や製造
番号は、バーコード情報により特定されるので、生産時
期や設計仕様の異なる多種多数の衛生洗浄装置10の中
から各ユニットの使用履歴や耐用状態,分解手順が記憶
されている衛生洗浄装置10を容易に特定することがで
きる。また、バーコード情報により模造品か否かの識別
を可能とすれば、模造品をリサイクルの対象から除外す
ることにより、再利用された製品や部品の品質を一定水
準に保つことができる。
【0100】次に、取得した製品情報を液晶ディスプレ
イ92に表示する処理を行なう(ステップS510)。
この処理が行なわれた後における画面の様子を図24お
よび図25に示す。図24は、ステップS510の表示
処理の直後における画面である第1画面の様子を示す。
第1画面には、衛生洗浄装置10の品種および品番と、
当該品番の衛生洗浄装置10について、上ケース16a
を下ケース16bから取り外すまでの手順および方法が
表示されている。この画面上で「次へ」という項目の選
択がなされると、図25に示すような第2画面が表示さ
れる。第2画面には、コントローラユニット20とコン
ピュータシステム90とをケーブル77で接続する方法
が表示される。
【0101】次に、第2画面上での「次へ」という項目
の選択に伴って、コントローラユニット20との接続が
完了しているか否かを判断し(ステップS520)、接
続が完了していると判断した場合には、分解情報記録テ
ーブルBTの記憶内容を読み出し(ステップS53
0)、まず、リサイクル方法が何であるかを判断する
(ステップS540)。リサイクル方法が新品製品リサ
イクル,中古製品リサイクルまたは部品リサイクルのい
ずれかである場合には、リサイクル方法,リサイクルの
ために交換や取り外しが必要となるユニット名,ユニッ
トの分解手順を表示する処理を行なう(ステップS55
0)。
【0102】このような読み出し処理および表示処理
が、図18に示した衛生洗浄装置SB1について行なわ
れたときの画面の様子を、第3画面として図26に示
す。第3画面には、「リサイクル方法」,「交換必要な
ユニット名」,「分解順」という3つの欄が設けられて
おり、各欄には、新品製品リサイクルである旨,ノズル
ユニット50の交換が必要である旨,ノズルユニット5
0の交換の際には、1番目にコントローラユニット20
を、2番目にノズルユニット50を分解すべき旨が、そ
れぞれ表示されている。また、第3画面には、「衛生洗
浄装置10の製品図」が、収納ケース16内の各ユニッ
トの位置関係を把握可能に表示されている。この製品図
においては、分解の対象となるコントローラユニット2
0とノズルユニット50のユニット名が点滅表示されて
おり、各ユニット名の近傍には分解順が表示されてい
る。
【0103】この第3画面上において点滅表示されたユ
ニットが選択されたとき、データROM23から分解方
法基準データを読み出して、選択されたユニットについ
ての取り外し方法や装着方法を表示する処理を行なう
(ステップS560)。この表示処理が行なわれたとき
の画面の様子を図27から図30に示す。図27は、第
3画面上でのコントローラユニット20の選択に伴って
表示される画面である第4画面を示す。図28に示すよ
うに、第4画面では、コントローラユニット20の取り
外し方法が、コントローラユニット20の姿図とともに
表示されている。取り外し方法は、第一工程から第四工
程に分けて工程順に表示されており、移動ボタン97の
操作に伴って各工程が反転表示される。また、コントロ
ーラユニット20の姿図には、反転表示された工程の内
容を指示するマークが表示される。図27では、移動ボ
タン97により「固定ネジを外す」という第三工程が選
択された状態を示しており、コントローラユニット20
の姿図上の固定ネジが存在する位置に矢印マークを表示
している。
【0104】コントローラユニット20を取り外した後
には、次に、ノズルユニット50を取り外す必要があ
る。そこで、第4画面上で「完了」ボタンが操作される
と、次の作業であるノズルユニット50の取り外し方法
をノズルユニット50の姿図とともに示す第5画面が表
示される。この第5画面の様子を図28に示す。同様
に、第5画面上で「完了」ボタンが操作されると、次の
作業であるノズルユニット50の装着方法を示す第6画
面が、第6画面上で「完了」ボタンが操作されると、最
後の作業であるコントローラユニット20の装着方法を
示す第7画面が、それぞれ表示される。この様子を図2
9および図30にそれぞれ示す。
【0105】図23に説明を戻す。ステップS560の
表示処理の後、作業の完了指示がされたか否かを判断し
(ステップS565)、作業の完了指示がされたときに
本ルーチンを終了する。作業の完了指示は、最後の作業
を表示する画面において「完了」ボタンを操作すること
により実行される。
【0106】ステップS540において、リサイクル方
法が「リサイクル不要」であると判断した場合には、新
品の製品として再利用するためにユニットの交換をする
必要がないので、当該衛生洗浄装置10を清掃処理およ
び梱包処理する旨を表示して(ステップS570)、本
ルーチンを終了する。リサイクル方法が「リサイクル不
可」であると判断した場合には、廃棄処理する旨を表示
して(ステップS580)、本ルーチンを終了する。
【0107】以上、判定結果表示処理の内容について説
明した。なお、判定結果表示処理において表示される内
容は、リサイクル方法や分解手順等の内容に限らず、例
えば、衛生洗浄装置10内の各ユニットの使用履歴や耐
用状態を読み出して表示するものとしても差し支えな
い。
【0108】本実施例の衛生洗浄装置10によれば、各
ユニットの使用履歴に応じたユニットごとの損耗度を
「1」,「0」,「E」というフラグ値を用いて判定
し、この値をバックアップRAM25に設けられた耐用
状態テーブルTTに記憶する。即ち、衛生洗浄装置10
は、装置の使用に伴って変化する各ユニットの損耗度に
関する情報を、装置自体の動作の可否に拘わらず、読み
取り可能に保有する。従って、衛生洗浄装置10が動作
不能な状態においても、機器を構成する各部品の損耗度
を把握することができる。
【0109】また、衛生洗浄装置10は、装置10を構
成する各ユニットの損耗が、交換必要な程度の大きなも
のか、新品である製品の部品と同視し得る程度の小さな
ものかを装置10自体で判定し、この判定結果を装置1
0自体に読み取り可能に記憶する。従って、衛生洗浄装
置10をリサイクルする場合において、廃棄された多数
の衛生洗浄装置10を効率的に分別することが可能とな
る。
【0110】また、本実施例では、各ユニットの使用履
歴に応じたユニットごとの損耗度を、2種類の度合いを
用いて判定する。即ち、廃品テーブルHTの参照によ
り、各ユニットの損耗度がユニット交換の必要な程度か
否かを判定するとともに、新品テーブルSTの参照によ
り、各ユニットの損耗度が新品としての他の衛生洗浄装
置に装着可能な程度か否かを判定する。従って、この情
報を読み取ることにより、使用後の衛生洗浄装置10を
リサイクルする場合において、廃棄場やリサイクル工場
に集積された多種多数の装置の中から再利用の価値のあ
る装置を簡単かつ確実に特定することが可能となり、効
率的なリサイクルを実現することができる。
【0111】また、本実施例の衛生洗浄装置10は、判
定された各ユニットの損耗度に応じて分解すべきユニッ
トや機器の分解手順等の分解情報を決定する。即ち、衛
生洗浄装置10の分解手順は、装置内の各ユニットのフ
ラグFh,Fsの値に基づき、装置ごとに決定される。
従って、決定された分解情報に基づいて衛生洗浄装置1
0の分解を行えば、損耗度の異なる多数の各装置から交
換必要なユニットや単体で再利用可能なユニットのみ
を、分解順について試行錯誤することなく取り外すこと
ができる。この結果、衛生洗浄装置10をリサイクルす
る場合において、衛生洗浄装置10を必要以上に分解す
ることなく、迅速かつ効率的な分解作業を実現すること
ができる。
【0112】また、衛生洗浄装置10は、決定された分
解すべきユニットや分解手順を装置10内のバックアッ
プRAM25に記憶し、コントローラーユニット20と
コンピュータシステム90とをケーブル77で接続する
ことにより、バックアップRAM25に記憶された分解
手順等を液晶ディスプレイ92上に読み出す。従って、
時や場所を選ぶことなく、例えば、衛生洗浄装置10の
電源遮断後や衛生洗浄装置10自体が動作不能となった
後、衛生洗浄装置10が使用場所から廃棄場やメーカ
ー,リサイクル工場,修理工場等に移された後等であっ
ても、記憶された分解手順の内容を知ることが可能とな
り、リサイクルやアフターメンテナンスの場面において
効率的な衛生洗浄装置10の分解を実現することができ
る。
【0113】また、本実施例では、装置ごとの分解手順
を、各ユニットが設置されている位置関係や各ユニット
相互間のチューブ30w,40wやコネクタ30c,4
0c,50c,55c,60c,65cによる接続状態
を加味して標準的な分解順を規定した分解方法基準デー
タに基づいて決定する。従って、多数あるユニットの中
から交換必要なユニットや単体で再利用可能なユニット
だけを取り外そうとする場合に、「どのユニットから順
番に取り外すべきか」ということについて迷ってしまう
ことがなく、機器の構造に精通していない者であっても
容易に分解することが可能となる。
【0114】さらに、本実施例では、状態判定手段を、
廃品テーブルHT,新品テーブルHTの2つの基準値H
v,Svに基づいて、1のユニットについて2種類の損
耗度を判定し、各損耗度を示すフラグFh,Fsの値を
参照して1の分解手順を決定する。従って、ユニットの
損耗の程度に応じて衛生洗浄装置10の分解手順を変え
ることが可能となり、種々の分解目的に対応した分解手
順を提示することができる。例えば、同じ衛生洗浄装置
10であっても、当該装置を製品リサイクルする場合と
部品リサイクル場合とで、異なった分解手順を提示する
ことが可能となる。
【0115】さらに、本実施例では、耐用状態テーブル
TTとコストテーブルCTを参照して、衛生洗浄装置1
0ごとにリサイクル方法、即ち、リサイクルの要否,可
否および形態を決定し、決定されたリサイクル方法に応
じて分解の要否や分解手順を決定する。従って、衛生洗
浄装置10の分解手順は、新品製品リサイクルのために
必要な分解手順、中古製品リサイクルのために必要な分
解手順、部品リサイクルのために必要な分解手順のいず
れか1つに決定されるので、再生ラインでのユニットの
取り外しや装着等の作業が簡単なものとなる。また、リ
サイクル不可能や不要なものまで分解してしまうことが
ない。
【0116】以上、リサイクル判定処理および判定結果
表示処理の内容について説明した。なお、リサイクル判
定処理を、リサイクル方法決定処理(図14のステップ
S130)を行わない処理とすることも可能である。こ
うした処理の手順および内容を図31ないし図33に示
す。図31は、交換ユニット判定ルーチンを示すフロー
チャートである。この交換ユニット判定ルーチンでは、
リサイクル判定ルーチンと同様に耐用状態判定処理(ス
テップS700)を行なう一方、耐用状態判定処理の終
了後には、リサイクル方法決定処理(図14のステップ
S130)を行なわず、そのまま分解手順決定処理B
(ステップS750)を行なう。
【0117】分解手順決定処理Bの内容を、分解手順決
定ルーチンBとして図32に示す。本ルーチンは、耐用
状態判定ルーチンが終了したときに起動するが、勿論、
耐用状態判定ルーチンの終了と連動することなく、独立
して起動する構成としても差し支えない。分解手順決定
ルーチンBが起動されると、図17の分解手順決定ルー
チンAのような、判別されたリサイクル方法に応じて耐
用状態テーブルのTTの参照の要否や参照すべき値を決
定する処理(図17のステップS400〜S410,S
400〜S420、S400〜430、S400〜44
0、S400〜450)を行なうことなく、耐用状態テ
ーブルTTからフラグFhの値が1であるユニットを検
索する処理を行なう(ステップS830)。
【0118】次に、分解手順決定ルーチンAと同様に、
分解方法基準データ上で、検索されたユニットを特定し
(ステップS860)、検索されたユニットを取り外す
ときの分解順を決定し(ステップS870)、この分解
順を、ユニット名とともに分解情報記録テーブルBTに
記憶して(ステップS880)、次の処理へ移行する。
この移行をもって、図31の交換ユニット判定ルーチン
を終了する。
【0119】このような交換ユニット判定処理を前提と
した判定結果表示処理の内容を、判定結果表示ルーチン
Bとして図33に示す。本ルーチンは、判定結果表示ル
ーチンAと同様に、コンピュータシステム90や情報携
帯端末95等により、各処理が実行され、衛生洗浄装置
10に付された製品バーコードの情報が、バーコード読
み取り装置93によって読み取られたときに起動する。
【0120】判定結果表示ルーチンBは、前述した判定
結果表示ルーチンAとほぼ同様の処理を行ない、判定結
果表示ルーチンBで行なわれる各処理のうち判定結果表
示ルーチンAと同じ処理については、図33のステップ
番号の下二桁を図23と同じ番号としている。この同じ
処理の内容については、説明を省略する。
【0121】判定結果表示ルーチンBでは、分解情報記
録テーブルBTの記憶内容に加えて使用履歴記録テーブ
ルRTの記憶内容を読み出し(ステップS630)、交
換必要なユニット名,各ユニットの使用履歴およびユニ
ットの分解手順を表示する処理を行なう(ステップS6
50)。
【0122】このような読み出し処理および表示処理
が、図6および図18に示した衛生洗浄装置SB1につ
いて行なわれたときの第3画面の様子を図34に示す。
第3画面には、「衛生洗浄装置10の製品図」,「交換
必要なユニット名」および「分解順」とともに「使用履
歴」の欄が設けられている。この「使用履歴」の欄に
は、各ユニットの経過年数や延べ通電時間,作動回数
が、例えば、「ノズルユニット50は、経過年数が1年
であり、その間に3300回使用された」というように
表示されている。勿論、使用履歴記録テーブルRTに記
憶された経過年数や延べ通電時間,作動回数を演算処理
して、残余の耐用年数や耐用時間,耐用回数を表示する
構成としても差し支えない。また、「使用履歴」の欄に
おいては、交換必要なユニットであるノズルユニット5
0の欄が反転表示されている。
【0123】この第3画面上において点滅表示されたユ
ニットが選択されたとき、データROM23から分解方
法基準データを読み出して、選択されたユニットについ
ての取り外し方法や装着方法を表示する処理を行なう
(ステップS660)。この表示処理が行なわれたとき
の画面の様子は、前述した図27から図30に示すもの
とほぼ同様である。ステップS660の表示処理の後、
作業の完了指示がされたか否かを判断し(ステップS6
65)、作業の完了指示がされたときに本ルーチンを終
了する。
【0124】本実施例の衛生洗浄装置10によれば、各
ユニットの使用履歴に応じたユニットごとの損耗度をバ
ックアップRAM25に設けられた耐用状態テーブルT
Tに記憶し、この記憶された損耗度をコンピュータシス
テム90や情報携帯端末95により読み出して表示す
る。従って、設置場所において衛生洗浄装置10をメン
テナンスする際に、電源を落とした状態でも、交換の必
要なユニットや再利用可能なユニットの存否や種類を簡
単かつ確実に特定することができる。
【0125】また、本実施例の衛生洗浄装置10は、判
定された各ユニットの損耗度に応じて分解すべきユニッ
トや機器の分解手順等の分解情報を決定する。従って、
決定された分解情報に基づいて衛生洗浄装置10の分解
を行えば、損耗度の異なる多数の各装置から交換必要な
ユニットや単体で再利用可能なユニットのみを、分解順
について試行錯誤することなく取り外すことができる。
この結果、メンテナンス員が製品の構造や部品の品質基
準に精通していない者であっても、衛生洗浄装置10の
分解や部品交換を迅速かつ確実に行なうことができる。
【0126】以上、リサイクル方法決定処理を行わない
リサイクル判定処理および判定結果表示処理について説
明した。なお、図14のリサイクル方法決定処理を行う
リサイクル判定処理であっても、アフターメンテナンス
に役立つ構成とすることが可能である。例えば、分解手
順決定ルーチンAのステップS400において、コンピ
ュータシステム90や情報携帯端末95上で、「中古製
品」という選択肢を、使用者が任意に選択可能な構成と
すればよい。こうすれば、点検や修理の際、衛生洗浄装
置10を分解する前に各ユニットの損耗状態,交換必要
なユニットおよび交換の際の効率的な分解手順を知るこ
とができる。
【0127】以上説明した本実施例では、各ユニットの
使用履歴に応じたユニットごとの損耗度を、「ユニット
交換の必要な程度か否か」および「新品としての他の衛
生洗浄装置に装着可能な程度か否か」という2種類の度
合いを用いて判定するが、これ以外の度合いを用いて損
耗度を判定することも可能である。例えば、「中古品と
しての他の衛生洗浄装置に装着可能な程度か否か」とい
う度合いを用いて判定してもよい。また、3種類以上の
度合いを用いて損耗度を判定する構成としても差し支え
ない。
【0128】なお、本実施例では、分解方法基準データ
記憶部87に、分解方法基準データとして、各ユニット
の分解手順や取り外し方法および装着方法を記憶する
が、これ以外のデータ、例えば、衛生洗浄装置10の分
解やリサイクルに関わる他のデータを記憶する構成とし
ても差し支えない。また、各ユニットの取り外し方法や
装着方法を外部記憶装置に記憶しておき、必要に応じて
コンピュータにより読み出す構成としても差し支えな
い。
【0129】また、部品基準データ記憶部83や分解方
法基準データ記憶部87に記憶されるデータの内容を、
新たな情報に更新可能とする構成としてもよい。このよ
うな構成は、例えば、データROM23に装着されてい
るROMチップを交換可能とすることにより、実現する
ことができる。
【0130】本実施例では、使用履歴記憶部81と耐用
状態記憶部84,分解情報記憶部88を1のバックアッ
プRAM25に設けているが、各記憶部に対応する別々
のバックアップRAM25を設ける構成としても差し支
えない。
【0131】また、本実施例では、衛生洗浄装置10と
は別の装置であるコンピュータシステム90によって判
定結果表示処理を実行する構成としているが、この処理
を実行するためのプログラムを衛生洗浄装置10内に格
納して、判定結果表示処理をコントローラユニット20
のCPU21により実行可能な構成としてもよい。
【0132】さらに、リサイクル判定処理の結果を衛生
洗浄装置10自体に表示する構成とすることも可能であ
る。例えば、衛生洗浄装置10に表示窓や状態表示スイ
ッチを設け、状態表示スイッチの操作により耐用状態記
憶部84や分解情報記憶部88に記憶された記憶内容を
読み出し、記憶内容を表示窓に表示する構成とすればよ
い。こうすれば、リサイクルやアフターメンテナンスを
行なう際に、交換必要な部品や分解手順等を即座に把握
することができる。
【0133】なお、本実施例では、耐用状態やリサイク
ル方法,分解手順を判定する対象を収納ケース16に収
納された7種類のユニットとしているが、衛生洗浄装置
10を構成する他の部品、例えば、便器や便座,便蓋等
についても、耐用状態やリサイクル方法,分解手順を判
定することが可能である。
【0134】以上、本発明の実施例である衛生洗浄装置
10について説明したが、本発明はこうした実施例に何
等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲内において種々なる様態で実施し得ることは勿論で
ある。例えば、便器と衛生洗浄装置とを予め一体化した
タイプの衛生洗浄装置に適用可能なことは言うまでもな
い。
【0135】また、衛生洗浄装置10に限らず、複数の
部品の組み合わせからなり、CPUやROM,バックア
ップRAM等からなるコンピュータが組み込まれた機器
であれば、全ての機器に広く適用することができる。例
えば、テレビや冷蔵庫,CDプレーヤーのような家電機
器をはじめ、時計や電子手帳等のような携帯品、電車や
自動車等のような輸送機器にも適用が可能である。この
場合の部品としては、構造部品や制御部品等のような、
機器の通常の使用状態においては破損や減耗による交換
しか予定されていない部品や、バッテリーや電池等のよ
うな、機器の動作により部品が保有する原燃料やエネル
ギーを消費し、当初から途中交換が予定されている部品
等、機器の一部を構成する全ての部品を考えることがで
きる。
【0136】テレビを例にとれば、テレビに組み込まれ
たコンピュータにより、ブラウン管やIC基板等の部品
の動作を検知し、検知された動作から各部品の損耗度を
判定し、判定された損耗度に基づいてテレビとしてのリ
サイクルまたはブラウン管としてのリサイクルの可否お
よびリサイクルをする場合のブラウン管やIC基板等の
効率的な分解手順をテレビ自体が判定し、判定結果をテ
レビ自体に保有することができる。
【0137】また、本実施例では、各ユニットの耐用状
態や分解手順をコンピュータによる読み取りが可能な形
態で記憶するが、コンピュータ以外のもの、例えば、肉
眼や化学反応等、によって読み取り可能に記憶する構成
としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐用状態判定処理,リサイクル方法決定処理お
よび分解手順決定処理を実現する機能部の構成を示す説
明図である。
【図2】本発明の実施例である衛生洗浄装置の外観を示
す説明図である。
【図3】コントローラユニットの構成を示すブロック図
である。
【図4】給水系ユニットの構成と、各ユニット間の水の
流れを示すブロック図である。
【図5】7種類のユニットが収納ケース16内に収納さ
れる様子を示す説明図である。
【図6】衛生洗浄装置SB1内の使用履歴記録テーブル
RTを示す説明図である。
【図7】衛生洗浄装置SB2内の使用履歴記録テーブル
RTを示す説明図である。
【図8】衛生洗浄装置SB3内の使用履歴記録テーブル
RTを示す説明図である。
【図9】データROMに記憶された部品基準データを示
す説明図である。
【図10】衛生洗浄装置SB1内の耐用状態テーブルT
Tを示す説明図である。
【図11】衛生洗浄装置SB2内の耐用状態テーブルT
Tを示す説明図である。
【図12】衛生洗浄装置SB3内の耐用状態テーブルT
Tを示す説明図である。
【図13】データROMに記憶された分解方法基準デー
タを示す説明図である。
【図14】リサイクル判定ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図15】耐用状態判定ルーチンを示すフローチャート
である。
【図16】リサイクル方法決定ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図17】分解手順決定ルーチンAを示すフローチャー
トである。
【図18】衛生洗浄装置SB1内の分解情報記録テーブ
ルBTを示す説明図である。
【図19】衛生洗浄装置SB2内の分解情報記録テーブ
ルBTを示す説明図である。
【図20】衛生洗浄装置SB3内の分解情報記録テーブ
ルBTを示す説明図である。
【図21】判定結果表示処理を実現するために必要な装
置の第1の構成を示す説明図である。
【図22】判定結果表示処理を実現するために必要な装
置の第2の構成を示す説明図である。
【図23】判定結果表示ルーチンAを示すフローチャー
トである。
【図24】液晶ディスプレイ92上の第1画面の様子を
示す説明図である。
【図25】液晶ディスプレイ92上の第2画面の様子を
示す説明図である。
【図26】液晶ディスプレイ92上の第3画面の様子を
示す説明図である。
【図27】液晶ディスプレイ92上の第4画面の様子を
示す説明図である。
【図28】液晶ディスプレイ92上の第5画面の様子を
示す説明図である。
【図29】液晶ディスプレイ92上の第6画面の様子を
示す説明図である。
【図30】液晶ディスプレイ92上の第7画面の様子を
示す説明図である。
【図31】交換ユニット判定ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図32】分解手順決定ルーチンBを示すフローチャー
トである。
【図33】判定結果表示処理ルーチンBを示すフローチ
ャートである。
【図34】判定結果表示処理ルーチンBにおける第3画
面の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
10…衛生洗浄装置 12…便座 12a…ヒンジブロック 14…便蓋 14a…ヒンジブロック 16…収納ケース 16a…上ケース 16b…下ケース 16c…バーコード 17…電源コード 18…補助操作部 20…コントローラユニット 21…CPU 22…制御ROM 23…データROM 24…RAM 25…バックアップRAM 26…カウンタ 27…内蔵時計 28…バス 30…バルブユニット 31…減圧弁 32…電磁弁 33…水勢調節弁 34…流調モータ 40…熱交換器ユニット 41…ヒータ 42…温水用サーミスタ 43…貯湯タンク 44…フロートスイッチ 45…逆止弁 50…ノズルユニット 51…洗浄ノズル 52…駆動装置 53…第1開閉弁 54…第2開閉弁 55…温風ユニット 60…脱臭ユニット 65…室内暖房ユニット 71…リモコン装置 71a…おしり洗浄ボタン 71b…ビデ洗浄ボタン 71c…停止ボタン 71d…乾燥ボタン 71e…マッサージ設定ボタン 71f…ムーブ設定ボタン 71g…水勢設定ボタン 71h…吐水温設定ボタン 71i…ノズル位置調節ボタン 71j…温風温度設定ボタン 71k…便座温度設定ボタン 71l…脱臭ボタン 71m…室内暖房ボタン 71n…タイマ予約ボタン 71o…運転入/切ボタン 72…連結管 73…給水アダプタ 74…分岐金具 75…便座暖房装置 76…着座センサ 78…表示装置 79…外部出力コネクタ 80…動作状態認識部 81…使用履歴記憶部 82…耐用状態判定部 82a…第1判定部 82b…第2判定部 83…部品基準データ記憶部 84…耐用状態記憶部 85…リサイクル方法決定部 86…分解手順決定部 87…分解方法基準データ記憶部 88…分解情報記憶部 90…コンピュータシステム 91…制御装置 92…液晶ディスプレイ 93…バーコード読み取り装置 94…入力コネクタ 95…情報携帯端末 97…移動ボタン 98…リセットボタン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 昇 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 相良 芳則 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 BB01 BC01 JA00 JB00 JC00 KA03 KA12 KA14 KA15 KA22

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の部品の組み合わせからなり、前記
    部品の動作を制御する制御機構を有する機器であって、 前記機器が使用された履歴に応じて、該機器を構成する
    部品ごとに、該部品の耐用上の状態を耐用状態として判
    定する状態判定手段と、 該状態判定手段により判定された部品ごとの耐用状態
    を、不揮発的な記憶部に読み取り可能に記憶する状態記
    憶手段と、 前記状態判定手段により判定された部品ごとの耐用状態
    に応じて前記機器の解体に関する情報を決定する解体情
    報決定手段とを備えた制御機構を有する機器。
  2. 【請求項2】 前記解体情報決定手段は、前記機器の解
    体に関する情報として、少なくとも機器の解体手順を決
    定する手段である請求項1に記載の制御機構を有する機
    器。
  3. 【請求項3】 前記解体情報決定手段は、前記部品ごと
    の耐用状態に、前記部品が前記機器に装着されている状
    態を加味して機器の解体手順を決定する手段である請求
    項2に記載の制御機構を有する機器。
  4. 【請求項4】 前記状態判定手段は、前記機器を構成す
    る部品ごとの耐用状態として異なる複数の耐用状態を判
    定する手段であり、 前記解体情報決定手段は、判定された複数の耐用状態に
    応じて1の解体手順を決定する手段である請求項1に記
    載の制御機構を有する機器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の制御機構を有する機器
    であって、 前記状態判定手段により判定された部品ごとの耐用状態
    に基づいて前記機器の再利用方法を決定する再利用方法
    決定手段を備え、 前記解体情報決定手段は、該再利用方法決定手段により
    決定された再利用方法に応じて前記機器の解体に関する
    情報を決定する手段である制御機構を有する機器。
  6. 【請求項6】 前記解体情報決定手段により決定された
    前記機器の解体に関する情報を、不揮発的な記憶部に読
    み取り可能に記憶する解体情報記憶手段を備えた請求項
    1に記載の制御機構を有する機器。
  7. 【請求項7】 前記状態記憶手段および前記解体情報記
    憶手段のうち、少なくとも解体情報記憶手段を、前記機
    器自体に備えることを特徴とする請求項6に記載の制御
    機構を有する機器。
  8. 【請求項8】 複数の部品の組み合わせからなり、前記
    部品の動作を制御する制御機構を有する機器であって、 前記機器が使用された履歴に応じて、該機器を構成する
    部品ごとに、該部品の耐用上の状態を耐用状態として判
    定する状態判定手段と、 該状態判定手段により判定された部品ごとの耐用状態
    を、不揮発的な記憶部に読み取り可能に記憶する状態記
    憶手段とを備えた制御機構を有する機器。
  9. 【請求項9】 前記状態判定手段は、前記機器を構成す
    る部品のうちの資源の消費に基づく交換が予め予定され
    た部品以外の部品について、部品ごとの耐用状態を判定
    する手段である請求項8に記載の制御機構を有する機
    器。
  10. 【請求項10】 前記状態判定手段は、異なる複数の耐
    用状態を判定し、該複数の耐用状態の1つとして、前記
    部品の他の機器への再利用の可否を判定する手段である
    請求項8に記載の制御機構を有する機器。
  11. 【請求項11】 前記状態記憶手段を、前記機器自体に
    備えることを特徴とする請求項8に記載の制御機構を有
    する機器。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載の制御機構を有する機
    器であって、 前記機器が使用された履歴を、前記機器を構成する部品
    ごとの使用履歴として、不揮発的な記憶部に記憶する履
    歴記憶手段と、 前記機器を構成する1以上の部品が交換されたとき、該
    交換された1以上の部品について記憶されていた前記使
    用履歴および前記耐用状態をリセットするリセット手段
    とを備えた制御機構を有する機器。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の制御機構を有する
    機器であって、 前記機器を構成する1以上の部品の交換後において、前
    記1以上の部品以外の他の部品の使用履歴を、前記履歴
    記憶手段により記憶された該他の部品についての使用履
    歴に累積して算出する履歴累積算出手段を備え、 前記状態判定手段は、該履歴累積算出手段により算出さ
    れた使用履歴に応じて前記他の部品ごとの耐用状態を判
    定する手段である制御機構を有する機器。
  14. 【請求項14】 前記状態記憶手段または前記解体情報
    記憶手段により前記記憶部に記憶された内容を外部に出
    力する出力手段を備えた請求項1または8に記載の制御
    機構を有する機器。
  15. 【請求項15】 機器の使用により動作する複数の部品
    を備えた機器を解体する方法であって、 前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴に応じた前記
    部品の耐用上の状態を耐用状態として前記部品ごとに判
    定する判定工程と、 該判定された部品ごとの耐用状態に基づいて前記機器の
    解体に関する情報を、前記機器の解体に先立って決定す
    る決定工程と、 該決定された前記機器の解体に関する情報を認識可能に
    出力する出力工程と、 該出力された解体に関する情報に基づいて前記機器を解
    体する解体工程とを備えた機器の解体方法。
  16. 【請求項16】 機器の使用に伴って動作する複数の部
    品を備えた機器につき、前記複数の部品の中から1以上
    の部品を検知する部品の検知方法であって、 前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴に応じた前記
    部品の耐用上の状態を耐用状態として前記部品ごとに判
    定する判定工程と、 該判定された耐用状態に基づき、前記機器を構成する複
    数の部品の中から、前記機器から除去すべき部品を特定
    する部品特定工程と、 該除去すべき部品の情報が記憶された記憶部から、前記
    機器が動作可能な状態か否かに拘わらず、記憶内容を読
    み出して、前記除去すべき部品を認識可能に表示する工
    程とを備えた部品の検知方法。
  17. 【請求項17】 機器を構成する複数の部品のうちの1
    以上の部品を新たな部品と交換し、機器を正常な状態に
    回復する機器の修理方法であって、 前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴に応じた前記
    部品の耐用上の状態を耐用状態として前記部品ごとに判
    定する判定工程と、 該判定された耐用状態に基づき、前記機器を構成する複
    数の部品の中から交換すべき部品を特定する部品特定工
    程と、 該交換すべき部品の情報が記憶された記憶部から、前記
    機器が動作可能な状態か否かに拘わらず、記憶内容を読
    み出して、前記交換すべき部品の情報を認識可能に表示
    する部品表示工程と、 該表示された交換すべき部品の情報を参照して部品を除
    去する部品除去工程と、 該除去された部品に替えて新たな部品を装着する部品装
    着工程とを備えた機器の修理方法。
  18. 【請求項18】 機器を構成する複数の部品のうちの1
    以上の部品を新たな部品と交換し、機器を正常な状態に
    回復する機器の修理方法であって、 前記機器の使用に伴い、該機器の使用履歴に応じた前記
    部品の耐用上の状態を耐用状態として前記部品ごとに判
    定する判定工程と、 該判定された耐用状態に基づき、前記機器を構成する複
    数の部品の中から交換すべき部品を特定する部品特定工
    程と、 該部品特定工程により特定された交換すべき部品の内容
    に応じた前記機器の解体に関する情報を、前記機器の解
    体に先立って決定する解体情報決定工程と、 前記交換すべき部品の情報および前記機器の解体に関す
    る情報が記憶された記憶部から、前記機器が動作可能な
    状態か否かに拘わらず、記憶内容を読み出して、前記交
    換すべき部品の情報および前記機器の解体に関する情報
    を認識可能に表示する表示工程と、 該表示された機器の解体に関する情報を参照して修正を
    行なう工程とを備えた機器の修理方法。
JP03453499A 1999-02-12 1999-02-12 制御機構を有する機器、および機器の解体方法 Expired - Fee Related JP3791228B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03453499A JP3791228B2 (ja) 1999-02-12 1999-02-12 制御機構を有する機器、および機器の解体方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03453499A JP3791228B2 (ja) 1999-02-12 1999-02-12 制御機構を有する機器、および機器の解体方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000230266A true JP2000230266A (ja) 2000-08-22
JP3791228B2 JP3791228B2 (ja) 2006-06-28

Family

ID=12416957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03453499A Expired - Fee Related JP3791228B2 (ja) 1999-02-12 1999-02-12 制御機構を有する機器、および機器の解体方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3791228B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002113170A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Heiwa Corp リサイクル支援装置、端末装置、リサイクル情報配信方法および記録媒体
JP2002294813A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Toto Ltd 衛生洗浄装置
JP2018035655A (ja) * 2016-08-25 2018-03-08 Toto株式会社 衛生洗浄装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002113170A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Heiwa Corp リサイクル支援装置、端末装置、リサイクル情報配信方法および記録媒体
JP2002294813A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Toto Ltd 衛生洗浄装置
JP4529309B2 (ja) * 2001-03-30 2010-08-25 Toto株式会社 衛生洗浄装置
JP2018035655A (ja) * 2016-08-25 2018-03-08 Toto株式会社 衛生洗浄装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3791228B2 (ja) 2006-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102036787B (zh) 工具、信息处理装置、终端装置及管理系统
CN103947076B (zh) 控制装置及控制方法
CN103999005B (zh) 模拟装置、模拟方法
JP2000230266A (ja) 制御機構を有する機器、および機器の解体方法
JPH07303873A (ja) 表示方法及び製造物
JP4349308B2 (ja) 工作機械の制御装置
Simon et al. Life cycle data acquisition unit-design, implementation, economics and environmental benefits
Bauer et al. Lifespan extension for environmental benefits: A new concept of products with several distinct usage phases
KR20220120651A (ko) 시스템, 장치 및 방법
JP4973934B2 (ja) 連結給湯システム
JP5200725B2 (ja) 電子機器の再生支援システム
JPH10292461A (ja) 衛生装置
CN104110870A (zh) 热水器的控制系统和控制方法
JP2009103428A (ja) ガス器具及び湯沸器
TWI325767B (ja)
CN107355949A (zh) 一种空调故障检查学习方法
WO2011152030A1 (ja) 食器洗い機
JP2006249854A (ja) 建材の廃棄時分別方法および分別装置
JP2005055831A (ja) 画像処理装置、メンテナンス方法、廃棄方法、リサイクル方法、管理方法、組立方法
JP2003303303A (ja) 製品情報呈示システム及びその方法並びにプログラム
KR20140037158A (ko) 외부 인터페이스를 구비한 냉온수 공급기 및 냉온수 공급기 진단 시스템
JP2006035768A (ja) メモリーカード付きラベルプリンタ
CN104110873A (zh) 热水器
Gkeleri et al. A concise framework for disassemblability metrics
JP5206742B2 (ja) 食器洗い機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20030409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140414

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees