JP2000228852A - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JP2000228852A
JP2000228852A JP20207199A JP20207199A JP2000228852A JP 2000228852 A JP2000228852 A JP 2000228852A JP 20207199 A JP20207199 A JP 20207199A JP 20207199 A JP20207199 A JP 20207199A JP 2000228852 A JP2000228852 A JP 2000228852A
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coil end
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中村  重信
Makoto Taniguchi
真 谷口
Tsutomu Shiga
志賀  孜
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高出力な性能を達成すべく、高占積率
で且つ冷却性能を確保でき、しかも安価な車両用交流発
電機を提供することを目的としている。 【解決手段】 2p極の磁極を有する回転子鉄心71、
72と、m相の巻線を構成する電機子巻線31とを備
え、電機子鉄心32のスロットの数は2pmn(n≧
2)であり、1スロットに挿入される導体の数は2であ
り、2つの導体はスロット内で径方向に1列に整列さ
れ、第kスロット内の内層側導体と第(k±mn)スロ
ット内の外層側導体とはコイルエンドにて第kスロット
と第(k±mn)スロットの間の任意の位置で半径方向
にひねられて繋がっている部分がコイルエンドにおいて
1相当たり2n(2p−1)箇所設けられ、複数の隣接
するn個のスロットに収納された導体が接続されて1つ
の相の巻線が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用交流発電機
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題対策として車両エンジン
のアイドル回転数の低減により、車両用交流発電機(以
下オルタネータ)には、より低速回転からの出力供給が
求められるようになった。また、電力を要する環境対策
装置の搭載などにより、その要求出力も増加している。
一方、燃費向上のための軽量化や、車室空間の確保のた
めに、エンジンルーム内に搭載される部品への小型化要
求も年々強まっている。しかも、コスト低減要求は、い
うまでもない。
【0003】これら要求に応えるべく、発電機におい
て、発電を誘起する巻線である電機子巻線の抵抗値を下
げて損失を減らすため、特開昭63−194543号公
報に示されるように、スロット内の巻線断面を平角状に
成形し、スロット内の占積率を上げようとするものがあ
る。しかし、スロット内の占積率を上げるのみで、スロ
ット外のコイルエンドにおいて、各相(一般に3相)の
巻線どうしが径方向において干渉するので、コイルエン
ドが膨らみ、小型化要求には対応できない。
【0004】そこで、国際公開92/06527号公報
には、ヘアピン状に成形した複数の導体セグメントで電
機子コイルを構成し、そのコイルエンドどうしが互いに
径方向に干渉せずに巻線を形成し、その結果、小型化要
求に対応する巻線技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭63−
194543号公報と国際公開92/06527号公報
の技術を組み合わせても、高出力化の為には、電機子コ
イルで損失を下げる冷却性能の問題がある。
【0006】オルタネータでは一般に回転子鉄心(7
1、72)の軸方向両端に冷却ファン(12、11)が
設けられ、回転子(7)の回転に伴い前記冷却ファンが
回転し冷却風を電機子のコイルエンド( 31a 、31
b) に吹き付けて電機子巻線を冷却する構造をとってい
る。
【0007】又、前記冷却ファンが回転することでその
入口側空間(120)に負圧を生じオルタネータ後方よ
り内部にフレッシュエアを導入しリア側電気部品(5、
130、140)、回転子コイル(8)、電機子コイル
を冷却している。
【0008】従って前記ファンが電機子コイルに吹き付
けた冷却風が効率よく電機子コイルの外側に抜けていか
なければ電機子コイルエンド周辺(2、3)に滞留し、
オルタネータ内部に新たなフレッシュエアが導入され
ず、温度上昇の原因になる。これを解決するには冷却フ
ァンの能力を増大し冷却風の吐出抵抗が高くても十分に
吐き出されるファンを設計するのが一般的であるが、そ
のようなファンは大型であり、小型化要求に反するとと
もに、さらに高速回転域まで使用されるオルタネータに
とっては騒音増大という新たな問題も生ずる。
【0009】国際公開92/06527号公報に示され
たオルタネータでは、図9に示す如く、スロットの異な
る導体どうしでは隙間(38)が確保されているが、同
一スロットに挿入されている導体どうしは密着しており
全く隙間が確保出来ないので、この導体間には通風でき
ず、電機子コイルエンドの冷却は不十分であった。
【0010】つまり、これらヘアピン状導体を一つのス
ロット内に複数挿入した電機子では導体を十分に冷却出
来ないばかりか、オルタネータとしての通風抵抗(特に
吐出抵抗)が増大し、ファンの能力を増加しないと吸入
風量自体が減少してしまい、他部品の冷却にも影響を及
ぼしてしまうという問題があった。このような問題は極
数(2p)が多くなればなるほど、あるいはスロット当
たりの巻数が増えれば増えるほど深刻となる。
【0011】一方、国際公開92/06527号公報に
おいては、1つのスロット内に内層側導体と外層側導体
とを配置し、異なるスロット内の内層側導体と外層側導
体とを交互に順次接続して、1つの相で2回巻回した巻
線の構成が示されている。しかし、同層どうし(内層と
内層または外層と外層)を接続する渡り部では、渡り部
とコイルエンドとの干渉を防止するために、渡り部はコ
イルエンドの先端よりもさらに軸方向端部側に延ばされ
た後、周方向に延びて接続されている。よって、コイル
エンドの実質的な軸方向の最大高さがこの渡り部によっ
て決定され、オルタネータの小型化の阻害要因となって
いる。
【0012】本発明は、小型で高出力な性能を達成すべ
く、高占積率で且つ冷却性能を確保でき、しかも安価な
オルタネータを提供することを目的としている。
【0013】また、本発明は、小型で立ち上がり回転数
の低いオルタネータを安価に提供することを他の目的と
している。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、2p極の磁極を有する
回転子鉄心と、該回転子鉄心の軸方向両端面に冷却ファ
ンを有する回転子と、m相の巻線を構成する電機子巻線
と、該電機子巻線を保持する複数のスロット有する電機
子鉄心と、該電機子鉄心の軸方向両側の前記スロット外
に巻線のコイルエンドを備える車両用交流発電機におい
て、前記電機子鉄心のスロットの数は2pmn(n≧
2)であり、1スロットに挿入される導体の数は2であ
り、該2つの導体はスロット内で径方向に1列に整列さ
れており、第kスロット内の内層側導体と第(k±m
n)スロット内の外層側導体とは前記コイルエンドにて
第kスロットと第(k±mn)スロットの間の任意の位
置で半径方向にひねられて繋がっている部分が前記コイ
ルエンドにおいて1相当たり2n(2p−1)箇所設け
られ、複数の隣接するn個の前記スロットに収納された
導体が接続されて1つの相の巻線が形成されていること
を特徴としている。
【0015】これにより、コイルエンドにおいてすべて
の導体は干渉することなく、導体間に隙間が形成される
ので、この隙間を冷却風が通過する。極数が増えてスロ
ット数が増えても、スロット内には2本の導体が1列に
配置されるのみなので、コイルエンドでの導体間隙間は
同様に確保でき、以上により、冷却性能を確保して出力
向上を可能とすることができる。しかも、スロット内に
は2本の導体が配置されているが、所望の出力特性を満
足するために導体間の接続により3本以上の実質的本数
を配置した場合に調整可能である。
【0016】請求項2によれば、前記スロットに収納さ
れる導体は、整形されたセグメント導体により構成さ
れ、前記セグメント導体を接続することによって巻線を
形成することを特徴としている。これにより導体のスロ
ットへの挿入を容易にして、製造工数を低減できる。
【0017】請求項3によれば、前記第kスロットと第
(k±mn)スロットに挿入される前記セグメント導体
は、前記コイルエンドの一方にヘアピン状に整形された
前記セグメント導体のタ−ン部が配置され、前記コイル
エンドの他方に接続部が配置されることを特徴としてい
るので、コイルエンドの片側に接合部を集中できるの
で、接合工数を低減できる。
【0018】請求項4によれば、前記セグメント導体
は、略S字状に整形され、前記コイルエンドの両側にお
いて接続部が配置されることを特徴としているので、セ
グメント自体の製造工数を低減できる。
【0019】請求項5によれば、前記巻線は、各相ごと
に連続する導体によって形成されたことを特徴としてい
るので、セグメント導体を使用する場合に対し、各セグ
メント間の接合工数を無くすことができる。
【0020】請求項6によれば、前記スロットに収めら
れる導体の断面形状は半径方向の長さをa 、周方向の長
さをbとするとa >bであることを特徴としているの
で、コイルエンド内を通過して径方向へ流れる冷却風に
対し、通風路断面積を確保して冷却性能を向上できる。
【0021】請求項7によれば、前記スロットは径方向
に略並行な壁面を有し、前記電気導体の断面は前記スロ
ット形状に沿った平角形状であることを特徴としている
ので、高占積率化を容易としている。
【0022】請求項8に記載の発明では、p対のNS磁
極を持つ回転子鉄心と、m相の巻線を構成する電機子巻
線と、電機子巻線を保持する複数のスロットを有する電
機子鉄心とを備える車両用交流発電機において、各スロ
ット内に、巻線を構成する略長方形の断面を持つ導体
が、周方向よりも径方向が長くなるようにして内層側と
外層側に配置され、導体は、スロット内に位置する内部
導体部と、この内部導体部からスロット外に延びるコイ
ルエンド部とを有して、異なるスロットに配置された導
体のコイルエンド部が接続され、内層側と外層側のうち
同層どうしで接続されるコイルエンド部の径方向長さ
を、内部導体部の径方向長さよりも短くし、隣接するn
個(n≧2の自然数)のスロットに各2本収納された導
体が接続されて1つの位相の巻線が形成され、スロット
は2pmn個形成されていることを特徴としている。
【0023】これによると、各スロットに導体を2本配
置し、かつ2個以上の隣接するスロット内の導体を接続
しているため、見かけ上のターン数(2nターン/相)
が多くなり、立ち上がり回転数を低くすることができ
る。また、同層どうしで接続されるコイルエンド部の径
方向長さを、内部導体部の径方向長さよりも短くしてい
るので、同層接続部を含む複数の接続部間の径方向の干
渉を防止でき、従って、同層接続部を異層接続部の先端
よりもさらに軸方向端部側に突出させる必要がなくな
り、コイルエンドの実質高さを低く抑えることができ
る。よって、小型で立ち上がり回転数の低いオルタネー
タを実現できる。
【0024】請求項9に記載の発明のように、同層どう
しで接続されるコイルエンド部の径方向長さを、内部導
体部の径方向長さの略半分にすることにより、同層接続
部を含む複数の接続部を径方向に重ねて配置することが
できる。
【0025】請求項10に記載の発明のように、同層ど
うしで接続されるコイルエンド部の径方向の一端側を他
端側に折り曲げることにより、同層どうしで接続される
コイルエンド部は、導体の断面積を保持したまま、径方
向長さを略半分にできる。
【0026】請求項11に記載の発明のように、同層ど
うしで接続されるコイルエンド部を、内部導体部の周方
向側面と連続する面が径方向を向くように捻ることによ
り、同層どうしで接続されるコイルエンド部は、導体の
断面積を保持したまま、径方向長さを短くできる。
【0027】請求項12に記載の発明のように、異層ど
うしで接続される標準形状の導体とは異なる形状の導
体、すなわち各相の巻線の出力端を有する導体および同
層どうしで接続される導体を、隣接するスロットの数の
合計がn×(2m+1)個の範囲内に集中配置すること
により、標準形状の導体と異形状の導体との混在組み付
け防止を容易とし、ひいては製造コストの低減につなげ
ることができる。
【0028】請求項13に記載の発明では、導体は略S
字状に成形されたセグメント導体であり、このセグメン
ト導体が接続されて巻線を形成することを特徴としてい
る。これにより、導体の製造やスロットへの挿入を容易
にして、製造コストを低減できる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第一実施形態)図1から図4は
第一実施形態を示しており、2p=12、m=3(X
相、Y相、Z相)、n=3の例を示したものである。な
お、nは2以上とすることができ、3以上が望ましい。
【0030】図1はオルタネータの断面図、図2〜6は
本発明の巻線仕様に関する説明図である。
【0031】電機子鉄心(32)に設けられるスロット
の数は108、スロットピッチは18となる。つまり第
kスロットの内側導体と第(k±9)スロットの外側導
体が第kスロットと第(k±9)スロットの間の任意の
位置で半径方向に転移する様に繋がっている。但し(k
+9)>108の場合、及び(k−9)<1の場合は、
第100スロットと第1、第101スロットと第2スロ
ット、…………、第107スロットと第8スロット、第
108スロットと第9スロットが繋がる。
【0032】図2にX相を抜き出して巻線方法について
説明する。
【0033】図3は図2の巻線仕様を構成する導体の一
部(第1スロットと第10スロットに挿入される導体)
の斜視図である。図3に示すクランク状に整形された導
体を1つのスロットから出る2つのコイルエンド部の曲
げ方向が互いに逆向きになるように挿入する。図2の巻
線仕様図にて外側導体を実線、内側導体を波線で記述す
る。数字はスロットの番号を示す。
【0034】第10スロットの外側導体の一方の斜行部
(31a 11)が第1スロットの内側導体の一方の斜行
部(31a 12)とコイルエンド部A側端部(31a 1
5)で半田付けや溶接等で接続することで半径方向に導
体が転移して繋がる。同様に第10スロットの外側導体
の他方の斜行部(31b11)が第19スロットの内側
の一方の斜行部(31b12)がコイルエンド部B側端
部(31b15)で半田付けや溶接等で接続することで
半径方向に導体が転移して繋がる。更に第19スロット
の内側導体の他方の端部は第28スロットの外側導体の
端部とコイルエンド部A側で半田付けや溶接等で接続さ
れている(図示せず)。同じルールで順次挿入接続して
ゆく。但し第100スロットの外側導体(31a 13)
と第1スロットの外側導体(31a 14)をコイルエン
ド部A側で接続しなければならない(31a 16)。こ
の様に挿入接続された第(1+9k)スロットの導体群
は1つのループ状となり電機子電機子鉄心(32)を2
回巻回することになる。つまり2ターン/スロットの巻
線が形成される。この導体群がX相の巻線を構成する1
つのコイルx1である。
【0035】ここでこの導体群を1つのユニットとする
と1つのユニットに内側と外側の導体を繋げる部分が2
2箇所(31a 15、31b15等)、外側どうしを繋
げる部分が1箇所(31a 16)出来ることになる。
【0036】同様に(2+9k)のスロットに挿入され
るコイル群はX相の巻線を構成するコイルx2であり、
(3+9k)のスロットに挿入されるコイル群はX相の
巻線を構成するコイルx3である。
【0037】これらコイルx1とx2を(31a 18)
の如く接続し、x2とx3(31a17)に示す如く接
続するとx1、x2、x3は直列に接続され6ターン/
相の巻線を構成することが可能となる。
【0038】つまり1相中に内側と外側の導体を接続す
る部分が66箇所、外側どうしを接続する部分が3箇所
出来ることになる。
【0039】これらはp、m、nを一般まで拡張した場
合に外側導体と内側導体が転移して繋がる部分は1相当
たり2n(2p−1)箇所、外側導体どうしが繋がる部
分は1相当たりn箇所存在することになる。
【0040】同様に(4+9k)、(5+9k)、(6
+9k)のスロットに挿入される導体を上記と同じルー
ルで接続するとx1、x2、x3とは電気的に240度
位相のずれたコイルz1、z2、z3が形成されこれら
を直列に接続するとZ相コイルを得る。
【0041】同様に(7+9k)、(8+9k)、(9
+9k)のスロットに挿入される導体を上記と同じルー
ルで接続するとx1、x2、x3とは電気的に120度
位相のずれたコイルy1、y2、y3が形成され、これ
らを直列に接続するとY相コイルを得る。
【0042】このようにして出来た電機子のコイルエン
ド部を展開した形状を図4に示す。
【0043】それぞれのスロットからでた隣接した導体
間には隙間があり、従って全ての導体間の隙間を均一に
冷却風が通過してゆくため効率的に導体を冷却出来る。
【0044】更に前記隙間は冷却風の出口にもなるが、
この部分の通風抵抗は増大しないためファン自体を大き
くする必要なくオルタネータ内部に十分なフレッシュエ
アを取り入れることができ、回転子コイルやリア側に配
置される電気部品の冷却性を損ねることもないので、小
型高出力でかつ信頼性の高いオルタネータを提供でき
る。
【0045】尚 ここに記載した例で外側導体と内側導
体を入れ替えても同様の効果を得ることが出来る。 こ
の場合第100スロットの内側導体と第1スロットの内
側導体どうしを接続することになる。
【0046】又、極対数p、相数m、分割nは任意の自
然数でも同様の効果を呈するが、極対数p、分割nが大
きければ大きいほどその効果は大きなものになる。 (第二実施形態)第二実施形態を図5、6に示す。図
5、6は図2の巻線仕様を構成するセグメント導体の一
部の斜視図である。ここで示すのもやはり2p=12、
m=3、n=3の例である。
【0047】第一実施形態ではコイルエンドの両側で接
続するのに対し、第二実施形態ではコイルエンド部A側
の導体どうしの接続のみで巻線を形成する。具体的に
は、第kスロットの内側導体と第(k+9)スロットの
外側導体をヘアピン状の連続導体で構成することで接続
箇所を第1実施例の約半分に低減出来る。更にこのヘア
ピン部は導体を接続する必用がないため皮膜を剥がす必
要もなくよって絶縁処理も不要となり大幅な工数の低減
が可能である。
【0048】先ず導体をヘアピン状に整形した後(図
5)、矢印方向に所望のスロットピッチ分開き、更に他
端を互いに反対方向にクランク状に整形したもの(図
6)を電機子鉄心の内周側よりスロットに挿入する。
【0049】ここで第一実施形態に示した半径方向への
転移部(31a 15)に相当する部分はヘアピンの屈曲
部(31a 25)であり、この部分は導体が皮膜をかぶ
ったままであるのでコイルエンドA側は絶縁処理不要で
ある。
【0050】コイルエンド部B側の接続ルールは実施例
1に記載した通りである。
【0051】このようにして得られた電機子のコイルエ
ンド部も図4と同様なコイルエンドを形成すので、冷却
風を通過させるのに十分な隙間を確保出来る。
【0052】尚、図6の如くヘアピンの他端を予めクラ
ンク状に整形せずに、まっすぐのまま電機子鉄心(3
2)の軸方向よりスロットに挿入した後に、所望のピッ
チ分折り曲げて整形してもよい。 (第三実施形態)第一、第二実施形態では、セグメント
導体を使用したが、図7に示す第三実施形態のように、
連続線を用いて各相の巻線を形成してもよい。セグメン
ト間の接続工数が無くなり、製造工数を低減できる。 (第四実施形態)図8は第四実施形態を示すもので、導
体の半径方向長さをa 、周方向長さをbとしたときa >b
の長さ関係とすることで、同一断面積の丸形導体や略
正方形導体を使用した場合に比べて、コイルエンド内を
通過して径方向へ流れる冷却風に対し、通風路断面積を
確保して冷却性能を向上できる。また、n値を増加させ
た場合、周方向の長さを大幅に低減でき電機子鉄心の内
径、外径長さを抑えることが出来る。つまりはオルタネ
ータ自身の体格を小型出来るのでる。
【0053】また、図8に示すように、スロット壁面は
径方向に並行としてもよい。この場合、電気導体の断面
形状がスロット形状に沿った平角形状であるので、高占
積率化が容易である。導体のスロットへの挿入工程も、
位置が決まりやすくなるので挿入しやすくなる。 (第五実施形態)図10から図15は第五実施形態を示
すもので、図10はオルタネータの断面図、図11〜1
5は電機子に関する説明図である。本実施形態は、各相
の巻線の出力端を有する導体および同層どうしで接続さ
れる導体の形状や配置を変更して、オルタネータの軸方
向寸法の小型化を図ったもので、本例のオルタネータは
磁極対p=6(磁極数=12)、位相数m=3(X相、
Y相、Z相)、1つの位相の巻線を構成する導体が隣接
して配置されるスロットの数n=3である。
【0054】図10に示すように、オルタネータ1は、
界磁として働く界磁回転子2と、この回転子2からの回
転磁束によって起電力を発生する電機子3と、回転子2
と電機子3を支持するフレ−ム4と、電機子3の巻線3
1の出力線が接続されて交流電力を直流に変換する整流
器5等から構成されている。
【0055】回転子2は、ランデル型磁極鉄心(回転子
鉄心)71、72、界磁コイル8、スリップリング9、
10を備えている。ランデル型磁極鉄心71、72は、
シャフト6に組付られたボス部から径方向外方に向かっ
てディスク部が延び、ディスク部からそれぞれ6個の爪
状磁極部73が軸方向に延びている。また、スリップリ
ング9、10を介して励磁電流が流れる界磁コイル8
は、磁極鉄心71、72に取り囲まれるように配置され
ている。
【0056】回転子2は、シャフト6と一体になって回
転するもので、シャフト6はプーリ20に連結され、自
動車に搭載された走行用のエンジン(図示せず)により
ベルトを介して回転駆動される。なお、各磁極鉄心7
1、72の軸方向両側面には冷却ファン11、12が、
溶接やかしめなど適宜な手段によって固定されており、
冷却ファン11、12は回転子2と一体となって回転し
て冷却風の流れを生じさせる。
【0057】フレ−ム4の軸方向両端側には、冷却風吸
入のための吸気孔41が設けられている。また、フレ−
ム4には、電機子巻線31の第一コイルエンド31aお
よび第二コイルエンド31bにそれぞれ対向した外周部
分に、冷却風排出のための排気孔42が設けられてい
る。
【0058】図11に示すように、電機子鉄心32に
は、多相の電機子巻線31を収容できるように、複数の
スロット35が形成されている。本実施形態では、回転
子2の磁極数(12極)に対応して、3相の電機子巻線
31を収納するように、108個のスロット35が周方
向に等間隔に配置されている。電機子鉄心32のスロッ
ト35に装備された電機子巻線31は、1本1本の電気
導体として把握することができ、スロット35のそれぞ
れの中には、例えば銅よりなる2本の電気導体が収容さ
れ、2本の電気導体とスロット35の内壁との間はイン
シュレータ34によって絶縁してある。なお、電気導体
の断面は、スロット深さ方向(径方向)長さをa、スロ
ット幅方向(周方向)長さをbとすると、a>bである
扁平な長方形であり、2本の電気導体はスロット深さ方
向に1列に配置されている。
【0059】次に、図12〜15にて、巻線仕様および
導体の形状や配置等について詳述する。図12は3相の
電機子巻線31のうち1相のみを抜き出した巻線仕様図
であり、外層側導体を実線、内層側導体を破線で示して
いる。また、図12中の数字はスロットの番号を示し、
スロット数は108個、NS磁極ピッチは9個のスロッ
トに対応する。
【0060】本実施形態の巻線仕様は、第1実施形態と
同じであり、第(1+9k)スロットの導体群は1つの
ループ状となり電機子鉄心32を2回巻回して、2ター
ン/スロットの巻線が形成される。そして、第(1+9
k)スロットの導体群と、第(2+9k)スロットの導
体群と、第(3+9k)スロットの導体群とを直列接続
して、6ターン/相の巻線を構成している。
【0061】図13は図12の巻線仕様を構成する導体
の一部(第1スロットと第10スロットに挿入される導
体)の斜視図である。導体は略S字状に折り曲げられた
セグメント導体であり、この導体は、スロット35内に
収納される内部導体部31cと、この内部導体部31c
の両側からスロット35外に延びる第一、第二コイルエ
ンド31a、31bを有する。また、第一、第二コイル
エンド31a、31bは、内部導体部31cから延びる
斜行部を有し、この斜行部の先端部において異なるスロ
ット35からの導体を接続している。なお、内部導体部
31cから両側に延びる2つの斜行部が互いに逆向きに
なるように、また内層側導体の斜行部と外層側導体の斜
行部とは逆の周方向に向くように、配置されている。
【0062】そして、第10スロットの外層側導体の一
方の斜行部31a11と、第1スロットの内層側導体の
一方の斜行部31a12とが、第一コイルエンド31a
の先端部31a15において半田付けや溶接等で接合さ
れている。また、第10スロットの外層側導体の他方の
斜行部31b11と、第19スロットの内層側導体の一
方の斜行部31b12とが、第二コイルエンド31bの
先端部31b15で半田付けや溶接等で接合されてい
る。
【0063】同様に、第10スロットの内層側導体の一
方の斜行部31a10は第19スロットの外層側導体の
一方の斜行部と接合され、第10スロットの内層側導体
の他方の斜行部31b10は第1スロットの外層導体の
一方の斜行部と接合される。以上の接合を繰り返すこと
により、基本パターンとなる巻線を形成する。
【0064】一方、図12において、巻線が反転する第
100スロットと第1スロットからの第一コイルエンド
31a側の先端部31a16は外層側導体どうしの接合
であり、同様に、第101スロットと第2スロット、お
よび、第102スロットと第3スロットの、それぞれの
第一コイルエンド31a側は外層側導体どうしの接合と
なる。
【0065】図14は、この反転する第100スロット
と第1スロットに配置される導体の斜視図である。第1
00スロットに挿入された外層側導体の第一コイルエン
ド31a側斜行部31a13は、外層側が切断等にて削
除され、内部導体部31cの径方向長さaの半分の径方
向長さcを内層側に持ち、第1スロットに挿入された外
層側導体の第一コイルエンド31a側斜行部31a14
は、内部導体部31cの径方向長さaの半分の径方向長
さcを外層側に持ち、これらの斜行部31a13、31
a14はその先端部31a16において径方向に重ねら
れて半田付けや溶接等で接合されている。また、第10
1スロットと第2スロット、および、第102スロット
と第3スロットの、それぞれの外層側導体は、第100
スロットと第1スロットに配置される外層側導体と同様
の構成である。なお、半分の径方向長さcの径方向位置
を、逆にしてもよい。
【0066】さらに、図12に示すように、第91スロ
ットと第101スロットの第一コイルエンド31a側、
および、第92スロットと第102スロットの第一コイ
ルエンド31a側は、それぞれの内層側導体どうしが接
合される。また、第93スロットと第100スロットの
内層側導体は、第一コイルエンド31a側に出力端31
aa’、31aaを有する。
【0067】図15は、内層どうしが接合される導体、
および出力端31aa、31aa′を持つ導体の斜視図
であり、3つの導体群を直列接続した状態を示してい
る。第91スロットに挿入された内層側導体の第一コイ
ルエンド31a側斜行部31a19は、内部導体部31
cの径方向長さaの半分の径方向長さcを内層側に持
ち、第101スロットに挿入された内層側導体の第一コ
イルエンド31a側斜行部31a20は、内部導体部3
1cの径方向長さaの半分の径方向長さcを外層側に持
つ。そして、これらの斜行部31a19、31a20
は、その先端部31a18において径方向に重ねられて
半田付けや溶接等で接合されている。また、第92スロ
ットと第102スロットの、それぞれの内層側導体は、
第91スロットと第101スロットに配置される内層側
導体と同様の構成である。
【0068】第93スロットに挿入された内層側導体の
第一コイルエンド31a側斜行部31a21は、内部導
体部31cの径方向長さaの半分の径方向長さcを内層
側に持ち、かつ、径方向長さcが一定のまま先端部31
a17、31a18よりも軸方向(図1の右方向)に突出
した出力端31aa’を有する。また、第100スロッ
トに挿入された内層側導体の第一コイルエンド31a側
斜行部31a22は、内部導体部31cの径方向長さa
の半分の径方向長さcを外層側に持ち、かつ、径方向長
さcが一定のまま先端部31a17、31a18よりも軸
方向(図1の右方向)に突出した出力端31aaを有す
る。
【0069】位相数m=3、直列接続される導体群数n
=3である本実施形態では、第一コイルエンド31a側
斜行部の径方向長さcを内部導体部31cの径方向長さ
aの半分にした導体は、図12において第91スロット
から第3スロットまでの連続して隣接する全21スロッ
トに集中して配置してある。一般式としては、n×(2
m+1)スロットに集中配置される。
【0070】以上のように、各スロット35に導体を2
本配置し、かつ隣接する3つのスロット内の導体群を直
列接続しているため、見かけ上のターン数は6ターン/
相と多くなり、立ち上がり回転数を低くすることができ
る。また、同層どうしで接続されるコイルエンドの径方
向長さcを、内部導体部31cの径方向長さaの半分に
しているので、同層どうし(内層と内層または外層と外
層)が接合されるコイルエンドを径方向に重ねて配置し
ても干渉することがない。従って、従来は同層どうしを
接続する場合、他のコイルエンドとの干渉を防止するた
めに他のコイルエンドの先端よりもさらに軸方向端部側
に延ばした渡り部が必要であったが、本実施形態によれ
ばそのような渡り部が不要である。よって、コイルエン
ドの実質高さを低くできるので、小型化が可能となる。
【0071】ところで、従来のように渡り部を有するオ
ルタネータにおいて、導体がさらに扁平化された場合、
導体の機械強度が低下し、渡り部の振動が大きくなるの
で、フレーム4や他のコイルエンドとの干渉防止のため
の距離の拡大が必要となり、オルタネータの小型化に反
する。また、渡り部の振動低下のために、別途、固着処
理などを行うと、工数が増えるため、製造コストが上昇
する。これに対し、本実施形態では、さらに立ち上がり
回転数を低くするために直列接続される導体群数nを増
し、それに伴って導体がさらに扁平になっても、同層ど
うしの渡り部が無いので、渡り部の振動対策(干渉防止
や固着処理)が不要となり、小型化やコスト低減の効果
を得ることができる。
【0072】また、異層どうしで接続される標準形状の
導体とは異なる形状の導体、すなわち各相の巻線の出力
端31aa、31aa’を有する導体、および同層どう
しで接続される導体(コイルエンドの径方向長さcを、
内部導体部31cの径方向長さaの半分にした導体)
を、隣接するスロットの数の合計がn×(2m+1)個
の範囲内に配置することにより、標準形状の導体と異形
状の導体との混在組み付け防止を容易とし、ひいては製
造コストの低減につなげることができる。 (第六実施形態)図16は第六実施形態を示すもので、
同層どうしで接続されるコイルエンドの径方向長さを小
さくするための具体的構成が、第五実施形態と異なる。
【0073】図16は、第100スロットと第1スロッ
トに配置される導体を示すもので、第100スロットに
挿入された外層側導体の第一コイルエンド31a側斜行
部31a13は、径方向中央部が稜線となるように、径
方向の一端側(外層側)が他端側(内層側)に略180
°折り曲げられ、これにより、斜行部31a13の径方
向長さcは、内部導体部31cの径方向長さaの半分に
なっている。一方、第1スロットに挿入された外層側導
体の第一コイルエンド31a側斜行部31a14は、径
方向中央部が稜線となるように、径方向の内層側が外層
側に折り曲げられ、これにより、斜行部31a14の径
方向長さcは、内部導体部31cの径方向長さaの半分
になっている。そして、これらの斜行部31a13、3
1a14は、その先端部31a16において径方向に重
ねられて半田付けや溶接等で接合されている。
【0074】本実施形態によれば、第五実施形態と同様
の効果が得られるとともに、内部導体部31cと同じ断
面積を保持したまま、斜行部31a13、31a14の
径方向長さcを略半分にできる。
【0075】なお、同層どうしで接続される他の導体
も、上記した第100スロットと第1スロットに配置さ
れる導体と同様の構成にすることができる。 (第七実施形態)図17は第七実施形態を示すもので、
同層どうしで接続されるコイルエンドの径方向長さを小
さくするための具体的構成が、第五実施形態と異なる。
【0076】図17は、第100スロットと第1スロッ
トに配置される導体を示すもので、第100スロットに
挿入された外層側導体の第一コイルエンド31a側斜行
部31a13は、この斜行部31a13の中間位置(た
だし、内部導体部31cに近い位置)から斜行部31a
13の先端にかけて略90°捻られて、内部導体部31
cの周方向側面31c1と連続する面が径方向を向くよ
うになっている。一方、第1スロットに挿入された外層
側導体の第一コイルエンド31a側斜行部31a14
も、この斜行部31a14の中間位置から斜行部31a
14の先端にかけて略90°捻られて、内部導体部31
cの周方向側面31c1と連続する面が径方向を向くよ
うになっている。そして、これらの斜行部31a13、
31a14は、その先端部31a16において内部導体
部31cの周方向側面31c1と連続する面が径方向に
重ね合わされて、半田付けや溶接等で接合されている。
【0077】本実施形態によれば、第五実施形態と同様
の効果が得られるとともに、内部導体部31cと同じ断
面積を保持したまま、斜行部31a13、31a14の
径方向長さを小さくできる。ここで、内部導体部31c
の径方向長さaを内部導体部31cの周方向長さbの二
倍以上にすれば、斜行部31a13、31a14の径方
向長さを内部導体部31cの径方向長さaの半分以下に
することができる。従って、導体の偏平率が高い場合
に、本実施形態は特に有効である。
【0078】なお、同層どうしで接続される他の導体
も、上記した第100スロットと第1スロットに配置さ
れる導体と同様の構成にすることができる。 (他の実施形態)セグメント導体は、一方のコイルエン
ドの斜行部のみ所定の形状に成形しておき、スロットの
軸方向の開口部から挿入した後、他方のコイルエンドの
斜行部を成形しても良いし、あるいは、あらかじめ両側
のコイルエンドを所定形状に成形しておき、スロットの
内周側の開口部から導体を挿入し、その後にこの開口部
を狭めるように塑性加工してスロット内の導体を固定し
てもよい。なお、後者の場合、セグメント導体ではな
く、連続導体を使うこともできる。この場合、各セグメ
ント導体の接合工程がほとんど不要となるので、大幅な
組み付け工数の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の車両用交流発電機の断
面図である。
【図2】図1の交流発電機の巻線仕様図である。
【図3】図2の巻線仕様を構成するセグメント導体の一
部の斜視図である。
【図4】図1の交流発電機のコイルエンド部の径方向側
面図である。
【図5】第二実施形態のセグメント導体の斜視図であ
る。
【図6】第二実施形態のセグメント導体の斜視図であ
る。
【図7】第三実施形態の導体の一部の斜視図である。
【図8】第四実施形態の電機子の部分的断面図である。
【図9】従来技術のコイルエンド部の径方向側面図であ
る。
【図10】本発明の第五実施形態の車両用交流発電機の
断面図である。
【図11】図11の電機子の部分的断面図である。
【図12】図11の交流発電機の巻線仕様図である。
【図13】図12の巻線仕様を構成するセグメント導体
の一部の斜視図である。
【図14】図12の巻線仕様を構成するセグメント導体
の一部の斜視図である。
【図15】図12の巻線仕様を構成するセグメント導体
の一部の斜視図である。
【図16】第六実施形態のセグメント導体の斜視図であ
る。
【図17】第七実施形態のセグメント導体の斜視図であ
る。
【符号の説明】
11、12…冷却ファン、31…電機子巻線、31a、
31b…コイルエンド、32…電機子鉄心、35…スロ
ット、71、72…回転子鉄心。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2p極の磁極を有する回転子鉄心と、該
    回転子鉄心の軸方向両端面に冷却ファンを有する回転子
    と、m相の巻線を構成する電機子巻線と、該電機子巻線
    を保持する複数のスロット有する電機子鉄心と、該電機
    子鉄心の軸方向両側の前記スロット外に巻線のコイルエ
    ンドを備える車両用交流発電機において、 前記電機子鉄心のスロットの数は2pmn(n≧2)で
    あり、 1スロットに挿入される導体の数は2であり、 該2つの導体はスロット内で径方向に1列に整列されて
    おり、 第kスロット内の内層側導体と第(k±mn)スロット
    内の外層側導体とは前記コイルエンドにて第kスロット
    と第(k±mn)スロットの間の任意の位置で半径方向
    にひねられて繋がっている部分が前記コイルエンドにお
    いて1相当たり2n(2p−1)箇所設けられ、 複数の隣接するn個の前記スロットに収納された導体が
    接続されて1つの相の巻線が形成されていることを特徴
    とする車両用交流発電機。
  2. 【請求項2】 前記スロットに収納される導体は、整形
    されたセグメント導体により構成され、前記セグメント
    導体を接続することによって巻線を形成することを特徴
    とする請求項1記載の車両用交流発電機。
  3. 【請求項3】 前記第kスロットと第(k±mn)スロ
    ットに挿入される前記セグメント導体は、前記コイルエ
    ンドの一方にヘアピン状に整形された前記セグメント導
    体のタ−ン部が配置され、前記コイルエンドの他方に接
    続部が配置されることを特徴とする請求項2記載の車両
    用交流発電機。
  4. 【請求項4】 前記セグメント導体は、略S字状に整形
    され、前記コイルエンドの両側において接続部が配置さ
    れることを特徴とする請求項2記載の車両用交流発電
    機。
  5. 【請求項5】 前記巻線は、各相ごとに連続する導体に
    よって形成されたことを特徴とする請求項1記載の車両
    用交流発電機。
  6. 【請求項6】 前記スロットに収められる導体の断面形
    状は半径方向の長さをa 、周方向の長さをbとするとa
    >bであることを特徴とする請求項1から5記載のいず
    れかの車両用交流発電機。
  7. 【請求項7】 前記スロットは径方向に略並行な壁面を
    有し、前記電気導体の断面は前記スロット形状に沿った
    扁平平角形状であることを特徴とする請求項1から6記
    載のいずれかの車両用交流発電機。
  8. 【請求項8】 p対のNS磁極を持つ回転子鉄心と、m
    相の巻線を構成する電機子巻線と、前記電機子巻線を保
    持する複数のスロットを有する電機子鉄心とを備える車
    両用交流発電機において、 前記各スロット内に、前記電機子巻線を構成する略長方
    形の断面を持つ導体が、周方向よりも径方向が長くなる
    ようにして内層側と外層側に配置され、 前記導体は、前記スロット内に位置する内部導体部と、
    この内部導体部から前記スロット外に延びるコイルエン
    ド部とを有して、異なる前記スロットに配置された前記
    導体の前記コイルエンド部が接続され、 内層側と外層側のうち同層どうしで接続される前記コイ
    ルエンド部の径方向長さを、前記内部導体部の径方向長
    さよりも短くし、 隣接するn個(n≧2の自然数)の前記スロットに各2
    本収納された前記導体が直列接続されて1つの位相の巻
    線が形成され、 前記スロットは2pmn個形成されていることを特徴と
    する車両用交流発電機。
  9. 【請求項9】 同層どうしで接続される前記コイルエン
    ド部の径方向長さは、前記内部導体部の径方向長さの略
    半分であることを特徴とする請求項8に記載の車両用交
    流発電機。
  10. 【請求項10】 同層どうしで接続される前記コイルエ
    ンド部は、径方向の一端側が他端側に折り曲げられてい
    ることを特徴とする請求項8または9に記載の車両用交
    流発電機。
  11. 【請求項11】 同層どうしで接続される前記コイルエ
    ンド部は、内部導体部の周方向側面と連続する面が径方
    向を向くように捻られていることを特徴とする請求項8
    または9に記載の車両用交流発電機。
  12. 【請求項12】 前記各相の巻線の出力端を有する前記
    導体および同層どうしで接続される前記導体は、隣接す
    る前記スロットの数の合計がn×(2m+1)個の範囲
    内に配置されることを特徴とする請求項8ないし11の
    いずれか1つに記載の車両用交流発電機。
  13. 【請求項13】 前記導体は略S字状に成形されたセグ
    メント導体であり、このセグメント導体が接続されて前
    記巻線を形成することを特徴とする請求項8ないし12
    のいずれか1つに記載の車両用交流発電機。
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