JP2000228201A - ニッケル水素二次電池 - Google Patents

ニッケル水素二次電池

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JP2000228201A
JP2000228201A JP11027281A JP2728199A JP2000228201A JP 2000228201 A JP2000228201 A JP 2000228201A JP 11027281 A JP11027281 A JP 11027281A JP 2728199 A JP2728199 A JP 2728199A JP 2000228201 A JP2000228201 A JP 2000228201A
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Japan
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sheet
negative electrode
nickel
paste
vickers hardness
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JP11027281A
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English (en)
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Tsutomu Sato
努 佐藤
Hiroyuki Takahashi
浩之 高橋
Yasunori Fujimori
康紀 藤森
Tatsu Takahashi
達 高橋
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FDK Twicell Co Ltd
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Toshiba Battery Co Ltd
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  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性の改善により良好な捲回特性を有し、
かつパンチングメタルシートとペースト層との密着性を
高めてペースト層の剥離を抑制した高密度の負極を備え
たニッケル水素二次電池を提供する。 【解決手段】 水素吸蔵合金粉末および結着剤を含むペ
ーストをパンチングメタルシートの両面に塗布、乾燥
し、さらに圧延することにより作製されたぺースト式負
極と正極をそれらの間にセパレータを介在して渦巻状に
捲回した電極群を有するニッケル水素二次電池におい
て、前記パンチングメタルシートは、穴あき芯材シート
に防錆皮膜を被覆した構造を有し、かつ前記芯材シート
のビッカース硬度が60〜100Hvであり、前記防錆
皮膜のビッカース硬度が80〜120Hvで前記芯材シ
ートのそれより高いことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金を含
む負極を改良したニッケル水素二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】ニッケル水素二次電池は、導電性多孔シ
ートに水素吸蔵合金をを担持させた負極と、導電性基材
に水酸化ニッケルを担持させた正極との間にセパレータ
を介在させた電極群をアルカリ電解液と共に容器内に収
納した構造を有する。このようなニッケル水素二次電池
は、携帯用電話機や携帯型撮像機などの各種の電子機器
の作動電源として広く実用化されている。
【0003】前述したニッケル水素二次電池に用いられ
る前記負極は、従来より次のような方法により製造され
ている。まず、水素吸蔵合金粉末、カーボン粉末のよう
な導電材粉末および結着剤をイオン交換水と共に混合し
てペーストを調製する。つづいて、このペーストを導電
性多孔シートであるパンチングメタルシートの両面に塗
付してペースト層を形成する。このパンチングメタルシ
ートは、芯材シートである軟鉄シートに多数の穴を例え
ば千鳥格子模様になるように開口し、防錆を目的として
表面に所望厚さのメッキ膜を被覆することにより作製さ
れる。ひきつづき、前記ペースト層を有するパンチング
メタルシートを乾燥炉内で乾燥してペースト層中の水分
を蒸発させた後、圧延成形を行なうことにより負極を製
造する。
【0004】ところで、近年、さらなる高容量化の要望
に伴って前記負極をより一層高合金密度化することがな
されている。高合金密度の負極を得るには、前記圧延成
形時に高い圧下率で処理する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高圧下
率で圧延成形すると前記パンチングメタルシートが塑性
変形されて大きな加工硬度を生じるため、柔軟性が低下
する。その結果、この負極をセパレータを挟んで正極と
共に渦巻状に捲回して電極群を作製することが困難にな
る。
【0006】また、高合金密度化により前述した電極群
の作製工程や電極群を容器内に収納する工程において水
素吸蔵合金を含むペースト層が剥離する恐れがある。そ
の結果、所定の水素吸蔵合金量を有する負極の作製が困
難になる。
【0007】本発明は、柔軟性の改善により良好な捲回
特性を有し、かつパンチングメタルシートとペースト層
(特に、その中の水素吸蔵合金粉末)との圧着性(密着
性)を高めてペースト層の剥離を抑制した高密度の負極
を備えたニッケル水素二次電池を提供しようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるニッケル
水素二次電池は、水素吸蔵合金粉末および結着剤を含む
ペーストをパンチングメタルシートの両面に塗布、乾燥
し、さらに圧延することにより作製されたぺースト式負
極と正極をそれらの間にセパレータを介在して渦巻状に
捲回した電極群を有するニッケル水素二次電池におい
て、前記パンチングメタルシートは、穴あき芯材シート
に防錆皮膜を被覆した構造を有し、かつ前記芯材シート
のビッカース硬度が60〜100Hvであり、前記防錆
皮膜のビッカース硬度が80〜120Hvで前記芯材シ
ートのそれより高いことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるニッケル水
素二次電池(円筒形ニッケル水素二次電池)を図1を参
照して説明する。
【0010】有底円筒状の容器1内には、正極2とセパ
レータ3と負極4とを積層して渦巻状に捲回することに
より作製された電極群5が収納されている。前記負極4
は、前記電極群5の最外周に配置されて前記容器1と電
気的に接触している。アルカリ電解液は、前記容器1内
に収容されている。中央に孔6を有する円形の封口板7
は、前記容器1の上部開口部に配置されている。リング
状の絶縁性ガスケット8は、前記封口板7の周縁と前記
容器1の上部開口部内面の間に配置され、前記上部開口
部を内側に縮径するカシメ加工により前記容器1に前記
封口板7を前記ガスケット8を介して気密に固定してい
る。正極リード9は、一端が前記正極2に接続、他端が
前記封口板7の下面に接続されている。帽子形状をなす
正極端子10は、前記封口板7上に前記孔6を覆うよう
に取り付けられている。ゴム製の安全弁11は、前記封
口板7と前記正極端子10で囲まれた空間内に前記孔6
を塞ぐように配置されている。中央に穴を有する絶縁材
料からなる円形の押え板12は、前記正極端子10上に
前記正極端子10の突起部がその押え板12の前記穴か
ら突出されるように配置されている。外装チューブ13
は、前記押え板12の周縁、前記容器1の側面及び前記
容器1の底部周縁を被覆している。
【0011】次に、前記負極4、正極2、セパレータ3
および電解液について説明する。
【0012】1)負極4 この負極は、水素吸蔵合金粉末および結着剤を含むペー
ストをパンチングメタルシートの両面に塗布、乾燥し、
さらに圧延することにより作製される。具体的には、前
記負極4は図2および図3に示すように芯材シート14
に多数の穴15を例えば千鳥格子模様になるように開口
し、防錆を目的として表面に所望厚さのメッキ膜(防錆
皮膜)16を被覆したパンチングメタルシート17の両
面に水素吸蔵合金粉末および結着剤を含むペースト層1
8を形成した構造を有する。
【0013】前記水素吸蔵合金としては、格別制限され
るものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水
素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出
できるものであればよい。この水素吸蔵合金としては、
例えばLaNi5 、MmNi 5 (Mm;ミッシュメタ
ル)、LmNi5 (Lm;ランタン富化したミッシュメ
タル)、またはこれらのNiの一部をAl、Mn、C
o、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr、Bのような元素で
置換した多元素系のもの、もしくはTiNi系、TiF
e系のものを挙げることができる。中でも、一般式Lm
Nix Mny z (ただし、AはAl,Coから選ばれ
る少なくとも一種の金属、原子比x,y,zはその合計
値が4.8≦x+y+z≦5.4を示す)で表されるも
のを用いることが好ましい。
【0014】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げること
ができる。
【0015】前記負極は、例えばカーボンブラック等の
導電材粉末を更に含有することを許容する。
【0016】前記パンチングメタルシート17は、前記
芯材シート14のビッカース硬度が60〜100Hvで
あり、前記防錆皮膜16のビッカース硬度が80〜12
0Hvで前記芯材シート14のそれより高い性状を有す
る。
【0017】ここで、ビッカース硬度はAkashi社
製商品名;MVK−E3の硬度測定装置を用いて、前記
芯材シートの試験片および防錆皮膜被覆試験片に200
gの荷重をかけ、30秒間保持することにより求めた。
【0018】前記負極の芯材シートのビッカース硬度を
規定することによって、高合金密度の負極を得る目的で
前記圧延成形時に高い圧下率で処理して加工硬度を受け
ても、前記芯材シートは良好な柔軟性が維持されるた
め、この負極をセパレータを挟んで正極と共に容易に渦
巻状に捲回でき、所望の電極群を作製できる。前記芯材
シートのビッカース硬度を60Hv未満にすると、柔ら
かくなりすぎて圧延成形時においてペースト層の凹凸が
転写されて負極が変形する恐れがある。一方、前記芯材
シートのビッカース硬度が100Hvを超えると芯材シ
ートが硬くなりすぎて、この芯材シートを有する負極を
セパレータを挟んで正極と共に渦巻状に捲回することが
困難になるばかりか、パンチンクメタルシートに対する
ペースト層(特にその中の水素吸蔵合金粉末)の圧着性
が低下する恐れがある。より好ましい前記芯材シートの
ビッカース硬度は、70〜90Hvである。
【0019】前記負極の芯材シート表面における防錆皮
膜のビッカース硬度を規定することによって、前記圧延
成形時にパンチングメタルシートに対してペースト層
(特にその中の水素吸蔵合金粉末)の圧着性を高めるこ
とが可能になる。このような防錆皮膜は、例えばニッケ
ルメッキ、銅メッキ等のメッキ皮膜が挙げられる。前記
防錆皮膜のビッカース硬度を80Hv未満にすると、柔
らかくなりすぎて圧延成形時においてペースト層の凹凸
が転写されて負極が変形する恐れがある。一方、前記防
錆皮膜のビッカース硬度が120Hvを超えると防錆皮
膜が硬くなりすぎて、パンチンクメタルシートに対する
ペースト層(特にその中の水素吸蔵合金粉末)の圧着性
が低下する恐れがある。より好ましい前記防錆皮膜のビ
ッカース硬度は、90〜110Hvである。
【0020】前記パンチングメタルシートは、例えば芯
材シートである硬質鋼材シートに多数の穴を開口し、メ
ッキ処理により防錆皮膜を形成した後、焼鈍するか、も
しくは芯材シートである軟質鋼材シートに多数の穴を開
口し、メッキ処理により防錆皮膜を形成ことにより製作
することができる。
【0021】なお、前記パンチングメタルシートはペー
スト層との密着性を高めるために予め粗面化することを
許容する。この粗面化度合は、Raで0.5μm以上、
Rmaxで1.0μm以上にすることが好ましい。
【0022】2)正極2 この正極2は、活物質である水酸化ニッケル粒子、導電
材粉末および結着剤を含む正極材料を導電性基板に担持
した構造を有する。
【0023】前記水酸化ニッケル粒子としては、例えば
単一の水酸化ニッケル粒子、または亜鉛、コバルト、ビ
スマス、銅のような金属を金属ニッケルと共に共沈され
た水酸化ニッケル粒子を用いることができる。特に、後
者の水酸化ニッケル粒子を含む正極は、高温状態におけ
る充電効率をより一層向上することが可能になる。
【0024】前記水酸化ニッケル粒子は、X線粉末回折
法による(101)面のピーク半価幅が0.8゜/2θ
(Cu−Kα)以上であることが好ましい。より好まし
い水酸化ニッケル粒子のピーク半価幅は0.9〜1.0
゜/2θ(Cu−Kα)である。
【0025】前記導電材粉末としては、例えば金属コバ
ルト粉末、コバルト酸化物粉末、コバルト水酸化物粉末
等を挙げることができる。
【0026】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げること
ができる。
【0027】前記導電性基板としては、例えばニッケ
ル、ステンレスまたはニッケルメッキが施された金属か
ら形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフェ
ルト状の金属多孔体等を挙げることができる。
【0028】この正極2は、例えば活物質である水酸化
ニッケル粒子に導電材料を添加し、高分子結着剤および
水と共に混練してペーストを調製し、このペーストを導
電性基板に充填し、乾燥した後、成形することにより作
製される。
【0029】3)セパレータ3 このセパレータ3としては、例えばポリアミド繊維製不
織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能
基を付与したものを挙げることができる。
【0030】4)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム
(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、
水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、KOH
とLiOHとNaOHの混合液等を用いることができ
る。
【0031】以上説明したように本発明に係わるニッケ
ル水素二次電池は、水素吸蔵合金粉末および結着剤を含
むペーストをパンチングメタルシートの両面に塗布、乾
燥し、さらに圧延することにより作製されたぺースト式
負極と正極をそれらの間にセパレータを介在して渦巻状
に捲回した電極群を有し、前記パンチングメタルシート
として穴あき芯材シートに防錆皮膜を被覆した構造を有
し、かつ前記芯材シートのビッカース硬度は60〜10
0Hvであり、前記防錆皮膜のビッカース硬度は80〜
120Hvで前記芯材のそれより高い性状を有するもの
を用いる。
【0032】このような負極は、特定のビッカース硬度
を有する穴あき芯材シートの表面に特定のビッカース硬
度を有する防錆皮膜を被覆したパンチングメタルシート
と、このパンチングメタルシートの両面に形成された水
素吸蔵合金粉末および結着剤を含むペースト層とを備え
るため、ペーストの塗布、乾燥、高圧下率での大きな加
工硬度が生じる圧延成形後においても適度の柔軟性を示
すとともに、圧延成形後のペースト層の前記パンチング
メタルシートに対する密着力(圧着力)を向上すること
ができる。その結果、この負極をセパレータを挟んで正
極と共に容易に渦巻状に捲回でき、高合金密度化された
高容量の負極を有する電極群を作製できる。また、前記
電極群を作製する際の捲回工程や電極群の容器内への収
納工程においてペースト層の剥離、脱落を防止すること
ができる。
【0033】したがって、本発明によれば前記電極群を
備えた高容量、高性能のニッケル水素二次電池を提供で
きる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して詳細に説明する。
【0035】(実施例1) <ペースト式負極の作製>まず、芯材シートである厚さ
50mmのspcc(炭素鋼)シートに直径2mmの多
数の穴を開口し、さらにニッケルメッキ処理を施して片
側厚さ2μmの防錆皮膜を前記穴を含むspccシート
全面に形成した後、アルゴン雰囲気中、700℃で、1
2時間焼鈍処理を施すことによってパンチングメタルシ
ートを作製した。
【0036】得られたパンチングメタルシートの芯材シ
ートおよび防錆皮膜のビッカース硬度をAkashi社
製商品名;MVK−E3の硬度測定装置を用いて、荷重
200g、保持時間30秒間の条件により測定した。そ
の結果を下記表1に示す。
【0037】また、市販のランタン富化したミッシュメ
タルLmおよびNi、Co、Mn、Alを用いて高周波
炉によって、LmNi4.0 Co0.4 Mn0.3 Al0.3
組成からなる水素吸蔵合金を作製した。前記水素吸蔵合
金を機械粉砕し、これを200メッシュのふるいを通過
させた。得られた合金粉末100重量部に対してポリア
クリル酸ナトリウム0.5重量部、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)0.125重量部、ポリテトラフル
オロエチレンのディスパージョン(比重1.5,固形分
60wt%)2.5重量部および導電材としてカーボン
粉末1.0重量部を水50重量部と共に混合することに
よって、ペーストを調製した。
【0038】次いで、前記ペーストを前記パンチドメタ
ルシートの両面に塗布、乾燥を行なった後、2000k
g/cmの条件で圧延成形することによってペースト層
を形成し、ペースト式負極を作製した。
【0039】<ペースト式正極の作製>水酸化ニッケル
粉末90重量部および酸化コバルト粉末10重量部から
なる混合粉体に、前記水酸化ニッケル粉末に対してカル
ボキシメチルセルロース0.3重量部、ポリテトラフル
オロエチレンの懸濁液(比重1.5,固形分60重量
%)を固形分換算で0.5重量部添加し、これらに純水
を45重量部添加して混練することによりペーストを調
製した。つづいて、このペーストをニッケルメッキ繊維
基板内に充填した後、更にその両表面に前記ペーストを
塗布し、乾燥し、ローラプレスを行って圧延することに
よりペースト式正極を作製した。
【0040】次いで、前記負極と前記正極との間にポリ
プロピレン不織布からなるセパレータを介装し、渦巻状
に捲回して電極群を作製した。このような電極群と7N
のKOHおよび1NのLiOHからなる電解液を有底円
筒状容器に収納して前述した図1に示す構造を有するA
Aサイズの円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0041】(実施例2〜7および比較例1,2)実施
例1と同様な芯材シートを用い、メッキ処理厚さおよび
焼鈍条件を変えることにより下記表1に示すビッカース
硬度を有する芯材シートおよび防錆皮膜からなるパンチ
ングメタルシートを作製した。
【0042】次いで、前記各パンチングメタルシートの
両面に実施例1と同様なペーストを塗布、乾燥した後、
2000kg/cmの条件で圧延成形することによって
ペースト層を形成し、ペースト式負極を作製した。
【0043】前記各負極を用いて実施例1と同様にAA
サイズの円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0044】実施例1〜7および比較例1,2の負極に
ついて、振動装置(TABAI社製商品名;EV−2
0)を用いてペースト層の脱落率を測定した。
【0045】また、実施例〜7および比較例1,2の二
次電池100個について、電極群を容器内に収納する際
の負極ペースト層の剥離の有無から不良率を求めた。
【0046】これらの結果を下記表1に併記する。
【0047】
【表1】
【0048】前記表1から明らかなように、穴あき芯材
シートに防錆皮膜を被覆した構造を有し、かつ前記芯材
シートのビッカース硬度が60〜100Hvであり、前
記防錆皮膜のビッカース硬度が80〜120Hvで前記
芯材シートのそれより高いパンチングメタルシートを有
する実施例1〜7の負極は、穴あき芯材シート、防錆皮
膜のうち、少なくとも一方のビッカース硬度が前記範囲
を外れるパンチングメタルシートを有する比較例1,2
の負極に比べてペースト層の脱落率が極めて低いことが
わかる。
【0049】また、穴あき芯材シートに防錆皮膜を被覆
した構造を有し、かつ前記芯材シートのビッカース硬度
が60〜100Hvであり、前記防錆皮膜のビッカース
硬度が80〜120Hvで前記芯材シートのそれより高
いパンチングメタルシートを有する負極を備えた実施例
1〜7の二次電池は、穴あき芯材シート、防錆皮膜のう
ち、少なくとも一方のビッカース硬度が前記範囲を外れ
るパンチングメタルシートを有する負極を備えた比較例
1,2の二次電池に比べて電極群の容器内への収納に伴
う負極ペースト層の剥離に起因する不良率が極めて低い
ことがわかる。
【0050】なお、比較例2では負極と正極との間にポ
リプロピレン不織布からなるセパレータを介装し、渦巻
状に捲回する際、前記負極のパンチングメタルシートの
芯材シートが硬いために円滑に捲回することが困難であ
る場合があった。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、柔
軟性の改善により良好な捲回特性を有し、かつパンチン
グメタルシートとペースト層(特に、その中の水素吸蔵
合金粉末)との密着性を高めてペースト層の剥離を抑制
した高密度の負極を備えた高容量、高性能のニッケル水
素二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるニッケル水素二次電池を示す斜
視図。
【図2】図1の二次電池に組込まれる負極展開平面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…容器、 2…正極、 3…セパレータ、 4…負極、 5…電極群、 7…封口板、 8…絶縁ガスケット、 14…芯材シート、 15…穴、 16…防錆皮膜、 17…パンチングメタルシート、 18…ペースト層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤森 康紀 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内 (72)発明者 高橋 達 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内 Fターム(参考) 5H016 AA05 BB02 BB05 BB09 BB13 CC01 EE01 HH00 5H017 AA02 AS10 BB06 BB09 BB14 BB16 CC05 DD05 EE04 HH00 5H028 AA01 BB03 BB04 BB05 BB07 CC07 CC12 EE01 EE10 HH00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金粉末および結着剤を含むペ
    ーストをパンチングメタルシートの両面に塗布、乾燥
    し、さらに圧延することにより作製されたぺースト式負
    極と正極をそれらの間にセパレータを介在して渦巻状に
    捲回した電極群を有するニッケル水素二次電池におい
    て、 前記パンチングメタルシートは、穴あき芯材シートに防
    錆皮膜を被覆した構造を有し、かつ前記芯材シートのビ
    ッカース硬度が60〜100Hvであり、前記防錆皮膜
    のビッカース硬度が80〜120Hvで前記芯材シート
    のそれより高いことを特徴とするニッケル水素二次電
    池。
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Cited By (5)

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