JP2000227213A - ダクト整流板及びその組立方法 - Google Patents

ダクト整流板及びその組立方法

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JP2000227213A
JP2000227213A JP11028069A JP2806999A JP2000227213A JP 2000227213 A JP2000227213 A JP 2000227213A JP 11028069 A JP11028069 A JP 11028069A JP 2806999 A JP2806999 A JP 2806999A JP 2000227213 A JP2000227213 A JP 2000227213A
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明 熊谷
Tsutomu Tsuge
力 柘植
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大十 榊原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排気に伴う騒音を十分に低減することができる
構造簡単なダクト整流板と、ダクト整流板の内部への吸
音材の取付作業を極めて容易に行うことができるダクト
整流板の組立方法とを提供する。 【解決手段】排気ダクト1に、燃焼排気を一旦後方に屈
曲させた後に前方に屈曲させて排出口4へ案内するダク
ト整流板6を設ける。ダクト整流板6を、略矩形状の金
属板材をその略中央部から円弧状に屈曲させて折り返
し、排気を後方に案内する下方整流部11と、排気を上
方に案内しつつ前方に屈曲させる屈曲整流部12と、排
気を排出口4に案内する上方整流部13とを形成する。
下方整流部11の所定位置に貫通する開放部15を設け
る。下方整流部11と上方整流部13との互いに接近す
る方向への弾性力により下方整流部11と上方整流部1
3との間に圧接挟持されて開放部15を閉塞する吸音材
16を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給湯器等の熱交換
器の上部に連設された排気ダクト内に設けるダクト整流
板及びその組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、屋外設置型の給湯器は、比較的狭
いスペースに設置できるように、器具全体の小型化が要
求され、同時に高い給湯能力を得ることも要求されてい
る。そのため、小さな燃焼スペースで十分な燃焼量が得
られるように、強制的に給気する燃焼装置が採用されて
いる。一方、強制的に給気を行うことによって燃焼排気
の流速が高くなり、燃焼運転時の排気音が騒音となる不
都合がある。そのため、この種の給湯器においては、熱
交換器の上端開口部に接続された排気ダクトの内部に、
燃焼排気を屈曲させて排出方向に案内するダクト整流板
を設け、燃焼排気が流動する際に生じる耳障りな高周波
域の音を取り除くようにしたものが知られている。
【0003】この種のダクト整流板は、例えば、実開平
6−22743号公報に見られるように、前記熱交換器
の上部に臨む板状の下方整流部と該下方整流部の後方部
分を上方に円弧状に屈曲させて形成された屈曲整流部と
からなる第1整流板と、該第1整流板と別体に形成され
該第1整流板の屈曲整流部に接続することにより排気を
前方の排出口に案内する板状の第2整流板とを備えてい
る。そして、該排気ダクトの内部の所定位置に第1整流
板と第2整流板とを取り付けることによって第1整流板
と第2整流板とが連設され、燃焼排気を一旦後方に屈曲
させた後に前方に屈曲させて前方に排出する排気経路を
形成している。
【0004】このように、ダクト整流板を設けて排気経
路を屈曲させることにより、燃焼排気が流動する際の高
周波域の音が抑えられ、排気の流動に伴う騒音を低減す
ることができる。なお、ダクト整流板を設けて排気経路
を屈曲させることによって、排気ダクトが小型化でき、
排出口からの雨水の侵入が防止できるといった利点もあ
る。
【0005】また、給湯器のバーナへの着火時に一時的
に燃焼排気圧が高くなると、燃焼排気が前記下方整流部
に比較的強く衝突するために共鳴音が生じることがあ
る。そのため、前記下方整流部に、該下方整流部を貫通
するバーリング孔を形成して、小量の排気を該バーリン
グ孔から排出させることにより、着火時の共鳴音を低減
することが行われている。
【0006】しかし、前記ダクト整流板によって燃焼排
気を屈曲させる排気経路を形成しただけでは、耳障りな
高周波域の排気音を抑えることが不充分であり、排気に
伴う騒音を一層低減させることが望まれている。そこ
で、前記排気経路の内壁面に吸音材を貼着して設けるこ
とが考えられるが、この場合には排気経路を狭めること
になり、円滑な排気の流動を阻害するおそれがある。
【0007】また、ダクト整流板の内部(即ち、従来の
構造によれば第1整流板と第2整流板との間)に吸音材
を設け、該吸音材に対応する位置の該下方整流部に該吸
音材を露出させるための開放部を設けて、該吸音材によ
り燃焼排気が流動する際に生じる騒音を抑えることが考
えられる。しかし、第1整流板と第2整流板とが別体に
構成されたダクト整流板の内部に吸音材を設けるために
は、該吸音材をダクト整流板の内部に吸音材を固定する
ための部材が別途必要となるために部品点数が増加して
コストが増加する不都合がある。それだけでなく、第1
整流板と第2整流板との組付けと同時に吸音材の取り付
け作業を行わなければならないために、吸音材の取付作
業が煩わしく、作業効率が低下する不都合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる不都合を解消し
て、本発明は、排気に伴う騒音を十分に低減することが
できる構造簡単なダクト整流板を提供することを目的と
し、また、ダクト整流板の内部への吸音材の取付作業を
極めて容易に行うことができるダクト整流板の組立方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、熱交換器の上端開口部に被冠されて該
熱交換器を経て上昇する燃焼排気を前方に形成された排
出口から排出する排気ダクトに設けられ、該排気ダクト
の内部において前記熱交換器を経て上昇する燃焼排気
を、一旦後方に屈曲させた後に前方に屈曲させて前記排
出口へ案内する排気経路を形成するダクト整流板におい
て、略矩形状の金属板材をその略中央部から円弧状に屈
曲させて折り返すことにより、前記熱交換器の上端開口
部に臨んで排気を後方に案内する下方整流部と、該下方
整流部に連続して該下方整流部に案内された排気を上方
に案内しつつ前方に屈曲させる屈曲整流部と、該屈曲整
流部に連続して該屈曲整流部に案内された排気を前記排
出口に案内する上方整流部とが形成されてなり、前記下
方整流部の所定位置に貫通する開放部を設け、前記下方
整流部と前記上方整流部との互いに接近する方向への弾
性力により該下方整流部と該上方整流部との間に圧接挟
持されて前記開放部を閉塞する吸音材を設けたことを特
徴とする。
【0010】本発明によれば、前記吸音材を前記開放部
から露出するようにダクト整流板の下部整流部と上部整
流部との間に設けたので、排気経路を狭めることなく吸
音材を設けることができ、該吸音材は、開放部から露出
して排気の流動に生じる音を吸収するので、十分に騒音
の発生を防止することができる。
【0011】該吸音材は、ダクト整流板の下部整流部と
上部整流部とにより、弾発的に押さえつけられているの
で、従来のように吸音材をダクト整流板の内部に固定す
る部材を設けなくても、確実に固定することができ、部
品点数を増加させることなく安価に形成することができ
る。
【0012】また、吸音材は、下部整流部と上部整流部
との復元弾性によって弾発的に押さえつけられているの
で、開放部を介して燃焼排気が比較的強く衝突しても、
吸音材が開放部から持ち上げられることがなく開放部を
確実に閉塞した状態を維持して高い吸音効果を得ること
ができる。
【0013】また、前記下方整流部の前記吸音材との当
接位置には、該吸音材に挿入して該吸音材を移動不能に
係止する係止爪が形成されていることが好ましい。これ
により、吸音材の前後左右方向の位置ズレを防止するこ
とができ、下部整流部と上部整流部との間からの吸音材
の抜け出しを確実に防止することができる。
【0014】また、本発明は、前記ダクト整流板の組立
方法において、略矩形状の金属板材の前側半部に該板材
を貫通する開放部を設けて下方整流部を形成し、該板材
の略中央部を上方に向かって円弧状に屈曲させて屈曲整
流部を形成すると同時に、該板材の後側半部を前記下方
整流部の上方側に折り返して該下方整流部に間隔を存し
て対向する上方整流部を形成する折り返し工程と、前記
下方整流部と前記上方整流部とを弾発的に離反させて、
その前方から前記吸音材を前記下方整流部と前記上方整
流部との間に挿入し、前記下方整流部と前記上方整流部
とが互いに接近する方向に有する復元弾性により該吸音
材を前記下方整流部と前記上方整流部との間の前記開放
部を閉塞する位置に圧接挟持させる吸音材挿入工程とを
備えることを特徴とする。
【0015】本発明によれば、前記折り返し工程によっ
て略矩形状の金属板材から下方整流部、屈曲整流部、及
び上方整流部を形成して前記ダクト整流板を得ることが
できる。これにより、下方整流部から上方整流部を持ち
上げるように離反させた場合に、上方整流部と下方整流
部とが互いに接近しようとする復元弾性を得ることがで
き、上方整流部と下方整流部との間隔を一定に保持する
ことができる。
【0016】そして、前記吸音材挿入工程により、下方
整流部と上方整流部とを弾発的に離反させて吸音材を挿
入するといった極めて簡単な作業だけで、下方整流部と
上方整流部との間に容易に吸音材を挿入することができ
る。しかも、下方整流部からの上方整流部の離反状態を
解除したときには、上方整流部と下方整流部とが互いに
接近しようとする復元弾性によって吸音材が押さえつけ
られ、上方整流部と下方整流部との間への吸音材の保持
状態が確実に維持される。
【0017】また、前記下方整流部の前端縁と前記開放
部との間には、内周縁が上方に突出するバーリング孔が
形成されており、前記吸音材挿入工程においては、前記
吸音材を内方に案内する板状の吸音材案内治具を、前記
バーリング孔の上端に当接して前記下方整流部を押さ
え、該吸音材案内治具により前記下方整流部を押さえた
状態で前記上方整流部を弾発的に上方に引き上げて該上
方整流部を前記下方整流部から離反させ、前記吸音材を
該吸音材案内治具に沿って前記下方整流部と前記上方整
流部との間の前記開放部を閉塞する位置に挿入すること
を特徴とする。
【0018】着火時の共鳴音を防止するために前記バー
リング孔が設けられており、該バーリング孔からの雨水
の侵入を防止するために、該バーリング孔が下方整流部
の上方に突出して形成されている場合には、下方整流部
と上方整流部との間に吸音材を挿入するときに、該吸音
材がバーリング孔に引っかかり、円滑な挿入作業が望め
ないおそれがある。そこで本発明によれば、吸音材案内
治具を使用することによって、バーリング孔の上端に当
接して平坦な吸音材の案内路を形成するので、該吸音材
を円滑に挿入することができる。また、上方整流部を下
方整流部から上方に離反させる際に吸音材案内治具によ
って下方整流部を押さえておくことができるので、該吸
音材の挿入作業を容易に行うことができる。
【0019】また、前記吸音材挿入工程において前記下
方整流部と前記上方整流部との間に前記吸音材を挿入す
るとき、シート状の前記吸音材を略中央部から折り返し
て板状の挿入具の先端部に保持させ、該挿入具を前記下
方整流部と前記上方整流部との間に挿入することにより
吸音材を前記開放部を閉塞する位置に押し込むことを特
徴とする。
【0020】例えば、前記吸音材として、グラスファイ
バー製マットを採用することが考えられるが、この種の
吸音材は、比較的柔らかく、前記下方整流部と前記上方
整流部との間に挿入しずらい場合がある。この場合に
は、前記挿入具の先端部に、吸音材を二つ折りして保持
させ、該挿入具を下方整流部と上方整流部との間に押し
込むだけで、容易に吸音材の挿入作業を行うことができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本実施形態の排気ダクトを示す縦
断面説明図、図2はダクト本体を示す説明的斜視図、図
3はダクト整流板の底面図、図4(a)及び(b)はダ
クト整流板の折り返し工程を示す説明図、図5(a)乃
至(c)は吸音材挿入工程を示す説明図である。
【0022】本実施形態の排気ダクト1は、図1に示す
ように、給湯器の熱交換器2の上端開口部3に被冠され
ている。熱交換器2は、図示しないガスバーナ等の燃焼
装置の上部に連設されており、排気ダクト1は、熱交換
器2を経て上昇する燃焼排気を排出する。
【0023】該排気ダクト1は、前方に排出口4が形成
されたダクト本体5と、該ダクト本体5の内部において
燃焼排気を排出口4へ案内する排気経路を形成するダク
ト整流板6とにより構成されている。
【0024】該ダクト本体5は、図1及び図2に示すよ
うに、互いに対向して起立する両側板7と、両側板7の
後側縁に連設された後側板8と、上部を閉塞する天板9
と、熱交換器2に連結する連結枠部10とを備えてい
る。両側板7の前側縁及び天板9の前側縁は開放する前
記排出口4を形成している。該ダクト本体5の両側板7
の内面側には、前記ダクト整流板6の両端縁部がネジx
により連結されており、図2中破線示するように、該ダ
クト整流板6はダクト本体5の内部に固定されている。
【0025】該ダクト整流板6は、図1に示すように、
前記熱交換器2の上端開口部3に臨んで排気を後方に案
内する下方整流部11と、該下方整流部の後方に案内さ
れた排気を上方に案内しつつ前方に屈曲させる屈曲整流
部12と、該屈曲整流部に案内された排気を前記排出口
4に案内する上方整流部13とを備えている。該ダクト
整流板6は、図1及び図2に示すように、後述する金属
製板材wを折り曲げることによって形成されており、こ
れによって下方整流部11、屈曲整流部12、及び上方
整流部13が一体に連続して形成されている。前記下方
整流部11には、図3に示すように、その前端部に複数
のバーリング孔14が形成されている。該バーリング孔
14は、ガスバーナの着火時に小量の排気を排出させて
共鳴音を低減するものである。該バーリング孔14は、
図1に示すように、内周縁が上方に突出するように形成
されており、排気ダクト1の前記排出口4から内部に雨
水が侵入することを防止している。
【0026】前記下方整流部11の該バーリング孔14
と前記屈曲整流部12との間には、図3に示すように、
該下方整流部11を方形状に貫通する複数の開放部15
が形成されている。該開放部15を閉塞する位置におけ
る前記下方整流部11と前記上方整流部13との間に
は、図1に示すように、吸音材16(本実施形態におい
てはグラスファイバーマットを採用した)が設けられて
いる。該吸音材16は、図3に示すように、開放部15
を介して前記下方整流部11の下方に露出され、排気の
流動時に生じる音を吸収して騒音の発生を防止する。該
吸音材16は、図1に示すように、前記下方整流部11
と前記上方整流部13とが互いに接近する方向に有する
弾性力により前記下方整流部11と前記上方整流部13
とに圧接挟持されている。前記下方整流部11と前記上
方整流部13とは一枚の金属製板材wを折り曲げること
によって形成されているので、前記下方整流部11と前
記上方整流部13との間隔寸法よりも厚みのある吸音材
16を設けることにより、前記下方整流部11と前記上
方整流部13とに弾発的に挟持させることができ、例え
ば、吸音材16を固定するための部材等を用いることな
く、確実に前記下方整流部11上に固定することができ
る。なお、本実施形態においては、吸音材16であるグ
ラスファイバーマットを二つ折りにすることによって吸
音材16の厚みを比較的厚く形成して、前記下方整流部
11と前記上方整流部13とによる挟持を確実とした
が、吸音材16の厚みが十分に得られる場合には、二つ
折りにすることなく平坦な状態で設けてもよい。また、
それ以外には、吸音材16であるグラスファイバーマッ
トを複数枚に重ねて、前記下方整流部11と前記上方整
流部13との間に設けてもよい。
【0027】更に、前記下方整流部11と前記上方整流
部13とに挟持された吸音材16は、図1に示すよう
に、前記下方整流部11の上方に突出して設けられた係
止爪17に係止され、前後左右方向に移動不能とされて
いる。該係止爪17は、前記開放部15を打ち抜いて形
成する際に切り残し部分を起立方向に折り曲げて形成さ
れており、吸音材16に食い込んで係止するようになっ
ている。
【0028】また、図1及び図2に示すように、前記下
方整流部11の両側縁には前記ダクト本体5の両側板7
にネジ止め連結するためのネジ孔を有する連結壁18が
形成されており、前記上方整流部13の両側縁には前記
ダクト本体5の両側板7にネジ止め連結するためのネジ
孔を有する連結片19が形成されている。更に、図2及
び図3に示すように、前記下方整流部11の周囲には、
ダクト本体5と熱交換器2との間に挟持されて連結され
る連結枠部20が形成されている。
【0029】次に、前記ダクト整流板6の組立方法を説
明する。本実施形態のダクト整流板6は、図4(a)及
び(b)に示すように略矩形状の金属板材wの一方半部
の上方側に他方半部を折り返す折り返し工程と、図5
(a)乃至(c)に示すように下方整流部11と前記上
方整流部13との間に前記吸音材16を挿入する吸音材
挿入工程とを行うことによって形成される。
【0030】先ず、図4(a)及び(b)を参照して前
記折り返し工程を説明する。図4(a)に示すように、
前記板材wには、予めプレス成形等を施すことによって
前記下方整流部11とされる部位に前記バーリング孔1
4、開放部15、係止爪17、連結壁18、及び連結枠
部20が形成されている。屈曲整流部12と上方整流部
13とは前記下方整流部11の後端縁に連続して平板状
に連なっている。上方整流部13を形成する部位の両端
部には、前記連結片19が打ち抜き形成されており、該
連結片19は、上方整流部13の両端部に起立する方向
に予め折り曲げられている。
【0031】そして、図4(a)示の下方整流部11に
平板状に連なる該板材wの略中央部(屈曲整流部12を
形成する部位)を、図4(b)に示すように上方向に円
弧状に折り曲げ、該板材の後側半部(上方整流部13を
形成する部位)を下方整流部11の上方に折り返す。こ
れにより、下方整流部11、屈曲整流部12、及び上方
整流部13が形成される。このように、下方整流部1
1、屈曲整流部12、及び上方整流部13を前記単一の
板材wから形成することにより、下方整流部11から上
方整流部13を持ち上げるように離反させたときに、上
方整流部13が下方整流部11に向かって接近する方向
に戻ろうとする弾力(スプリングバック)が生じ、上方
整流部13と下方整流部11との間隔を一定に保持する
ことができる。
【0032】次に、図5(a)乃至(c)を参照して前
記吸音材挿入工程を説明する。図5(a)に示すよう
に、ダクト整流板6の下方整流部11と上方整流部13
との間に前方から吸音材案内治具21を挿入して下方整
流部11を所定位置に保持し、上方整流部13を手作業
等によって上方に引き開いて下方整流部11から離反さ
せる。該吸音材案内治具21は基部22と該基部22に
固定された案内板23とによって構成されており、下方
整流部11と上方整流部13との間には該案内板22が
挿入される。該案内板22は下方整流部11の上部に突
出する前記バーリング孔14の上端縁に当接し、該バー
リング孔14上に平滑な案内路を形成する。
【0033】次いで、図5(b)に示すように、開かれ
た下方整流部11と上方整流部13との間に吸音材16
を挿入する。該吸音材16は、挿入具24の先端部に二
つ折りの状態で保持され、該挿入具24を押し込むこと
により、吸音材16を挿入する。該吸音材16は、前記
吸音材案内治具21の案内板23に沿って円滑にダクト
整流板6の内部に押し入れられ、開放部15を閉塞する
位置に挿入される。開放部15を閉塞する位置に挿入さ
れた吸音材16は、係止爪17に係止され、前後左右方
向に移動自在とされる。
【0034】その後、図5(c)に示すように、吸音材
案内治具21と挿入具24とを取り外し、下方整流部1
1からの上方整流部13の離反を解除する。これによ
り、上方整流部13が下方整流部11に向かってスプリ
ングバックによって弾発的に戻り、吸音材16を下方整
流部11に向かって押さえつける。これにより、吸音材
16を固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の排気ダクトを示す縦断面
説明図。
【図2】ダクト本体を示す説明的斜視図。
【図3】ダクト整流板の底面図。
【図4】ダクト整流板の折り返し工程を示す説明図。
【図5】吸音材挿入工程を示す説明図。
【符号の説明】 1…排気ダクト、2…熱交換器、3…上端開口部、4…
排出口、6…ダクト整流板、11…下方整流部、12…
屈曲整流部、13…上方整流部、14…バーリング孔、
15…開放部、16…吸音材、17…係止爪、21…吸
音材案内治具、24…挿入具、w…板材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 大十 愛知県名古屋市中川区福住町2番26号 リ ンナイ株式会社内 Fターム(参考) 3K070 AB03 AB14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱交換器の上端開口部に被冠されて該熱交
    換器を経て上昇する燃焼排気を前方に形成された排出口
    から排出する排気ダクトに設けられ、該排気ダクトの内
    部において前記熱交換器を経て上昇する燃焼排気を、一
    旦後方に屈曲させた後に前方に屈曲させて前記排出口へ
    案内する排気経路を形成するダクト整流板において、 略矩形状の金属板材をその略中央部から円弧状に屈曲さ
    せて折り返すことにより、前記熱交換器の上端開口部に
    臨んで排気を後方に案内する下方整流部と、該下方整流
    部に連続して該下方整流部に案内された排気を上方に案
    内しつつ前方に屈曲させる屈曲整流部と、該屈曲整流部
    に連続して該屈曲整流部に案内された排気を前記排出口
    に案内する上方整流部とが形成されてなり、 前記下方整流部の所定位置に貫通する開放部を設け、 前記下方整流部と前記上方整流部との互いに接近する方
    向への弾性力により該下方整流部と該上方整流部との間
    に圧接挟持されて前記開放部を閉塞する吸音材を設けた
    ことを特徴とするダクト整流板。
  2. 【請求項2】前記下方整流部の前記吸音材との当接位置
    には、該吸音材に挿入して該吸音材を移動不能に係止す
    る係止爪が形成されていることを特徴とする請求項1記
    載のダクト整流板。
  3. 【請求項3】熱交換器の上端開口部に被冠されて該熱交
    換器を経て上昇する燃焼排気を前方に形成された排出口
    から排出する排気ダクトに設けられ、該排気ダクトの内
    部において前記熱交換器を経て上昇する燃焼排気を、一
    旦後方に屈曲させた後に前方に屈曲させて前記排出口へ
    案内する排気経路を形成するダクト整流板の組立方法に
    おいて、 略矩形状の金属板材の前側半部に該板材を貫通する開放
    部を設けて下方整流部を形成し、該板材の略中央部を上
    方に向かって円弧状に屈曲させて屈曲整流部を形成する
    と同時に、該板材の後側半部を前記下方整流部の上方側
    に折り返して該下方整流部に間隔を存して対向する上方
    整流部を形成する折り返し工程と、 前記下方整流部と前記上方整流部とを弾発的に離反させ
    て、その前方から前記吸音材を前記下方整流部と前記上
    方整流部との間に挿入し、前記下方整流部と前記上方整
    流部とが互いに接近する方向に有する復元弾性により該
    吸音材を前記下方整流部と前記上方整流部との間の前記
    開放部を閉塞する位置に圧接挟持させる吸音材挿入工程
    とを備えることを特徴とするダクト整流板の組立方法。
  4. 【請求項4】前記下方整流部の前端縁と前記開放部との
    間には、内周縁が上方に突出するバーリング孔が形成さ
    れており、 前記吸音材挿入工程においては、前記吸音材を内方に案
    内する板状の吸音材案内治具を、前記バーリング孔の上
    端に当接して前記下方整流部を押さえ、該吸音材案内治
    具により前記下方整流部を押さえた状態で前記上方整流
    部を弾発的に上方に引き上げて該上方整流部を前記下方
    整流部から離反させ、前記吸音材を該吸音材案内治具に
    沿って前記下方整流部と前記上方整流部との間の前記開
    放部を閉塞する位置に挿入することを特徴とする請求項
    3記載のダクト整流板の組立方法。
  5. 【請求項5】前記吸音材挿入工程において前記下方整流
    部と前記上方整流部との間に前記吸音材を挿入すると
    き、シート状の前記吸音材を略中央部から折り返して板
    状の挿入具の先端部に保持させ、該挿入具を前記下方整
    流部と前記上方整流部との間に挿入することにより吸音
    材を前記開放部を閉塞する位置に押し込むことを特徴と
    する請求項3又は4記載のダクト整流板の組立方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020003110A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 株式会社ノーリツ 排気集合筒および給湯装置

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