JP2000226758A - 補強用複合不織布 - Google Patents

補強用複合不織布

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚に刺激を与えることがなく、しかも表面
における平滑性に優れる複合材料を製造することのでき
る補強用複合不織布を提供すること。 【解決手段】 本発明の補強用複合不織布は、有機繊維
から製造された不織布からなる補強層と、主として接着
性繊維を含む有機繊維から製造され、しかもこの接着性
繊維によって接着された不織布からなる表面層とを有す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は補強用複合不織布に
関する。より具体的には、プラスチックやコンクリート
などを補強するために使用することのできる複合不織布
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、プラスチック単独では強度が弱
く、強度を高めるために厚さを厚くしなければならない
ため、プラスチック単独では強度などの性能と軽量化と
を同時に満足させることができない。そのため、プラス
チックをガラス繊維、炭素繊維或いはボロン繊維などか
ら製造された不織布で補強した複合材料(いわゆる繊維
強化プラスチック、FRP)が使用されている。
【0003】このような複合材料は性能などの点において優
れるものであったが、ハンドレイアップ法などの方法に
より複合材料を製造する際に、上記無機繊維が飛散して
皮膚に刺激を与えるため、製造環境上、あまり好ましい
ものではなかった。また、複合材料を構成するプラスチ
ックが劣化し、上記無機繊維が複合材料の表面に露出
し、無機繊維が飛散して皮膚に刺激を与える場合もある
ため、使用上もあまり好ましいものではなかった。
【0004】そのため、有機繊維から製造された不織布を補
強材料として用いて複合材料を製造すれば、上記のよう
な問題は解決できる。しかしながら、このような有機繊
維から製造された不織布を補強材料として用いて複合材
料を製造しようとすると、有機繊維の比重が小さいため
か、プラスチックを含浸し、脱泡した後に、有機繊維が
立ち上がるような現象が観察され、複合材料の表面にお
ける平滑性が悪くなり、複合材料の品位を著しく低下さ
せる、という問題が発生した。この問題は、補強材料と
して無機繊維から製造された不織布を用いた場合にはな
い問題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの問題を解
決するためになされたものであり、皮膚に刺激を与える
ことがなく、しかも表面における平滑性に優れる複合材
料を製造することのできる補強用複合不織布を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の補強用複合不織
布は、有機繊維から製造された不織布(以下、「補強不
織布」という)からなる補強層と、主として接着性繊維
を含む有機繊維から製造され、しかもこの接着性繊維に
よって接着された不織布(以下、「表面不織布」とい
う)からなる表面層とを有するものである。このように
接着性繊維によって接着された表面不織布を設けること
により、有機繊維が立ち上がることなく、表面における
平滑性に優れる複合材料を製造できることを見い出した
のである。なお、表面不織布の面密度が10g/m2
下であると、プラスチックなどの含浸性を損ねることが
なく、しかも強度特性に悪影響を与えることなく、複合
材料を製造できるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の補強用複合不織布は、主
として接着性繊維を含む有機繊維から製造され、しかも
この接着性繊維によって接着された表面不織布を設ける
ことにより、プラスチック等を含浸し、脱泡した際にお
ける、補強不織布を構成する繊維の立ち上がりを防止し
たのである。
【0008】この接着性繊維としては、単一成分からなるも
のであっても良いし、二種類以上の樹脂成分からなるも
のであっても良いが、後者の二種類以上の樹脂成分から
なると、接着に関与しない樹脂成分によって繊維の強度
を維持できるため好適である。この好適である二種類以
上の樹脂成分からなる接着性繊維の断面形状としては、
例えば、二種類の樹脂成分からなる場合、芯鞘状、偏芯
状、貼り合わせ状、海島状、オレンジ状、多重バイメタ
ル状であることができる。これらの中でも、接着に関与
できる樹脂成分の多い、芯鞘状、偏芯状或いは海島状で
あるのが好ましい。なお、接着性繊維が二種類の樹脂成
分からなる場合の樹脂成分の組み合わせとしては、例え
ば、低融点ポリプロピレンとポリプロピレン、低融点ポ
リエステルとポリエステル、6ナイロンと66ナイロ
ン、低融点ポリアミドと6ナイロン、ポリエチレンとポ
リプロピレン、6ナイロンとポリエステルなどがある。
これらの中でも、不飽和ポリエステル樹脂を補強するよ
うな場合には、不飽和ポリエステル樹脂との馴染みの点
から、低融点ポリエステルとポリエステルとからなる接
着性繊維を使用するのが好ましい。より具体的には、ジ
カルボン酸成分としてイソフタル酸を含む共重合ポリエ
チレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートと
からなる接着性繊維を使用するのが好ましい。なお、こ
のような接着性繊維は市販されているため、容易に入手
することができる。
【0009】なお、本発明で使用する接着性繊維の断面形状
は円形である必要はなく、非円形(例えば、楕円状、長
円状、T状、Y状、+状、多角形状など)であっても良
い。また、本発明で使用する接着性繊維の繊度は特に限
定するものではないが、0.8〜10デニール程度(よ
り好ましくは0.8〜6デニール程度)が適当である。
更に、接着性繊維の繊維長は特に限定するものではない
が、0.5〜160mm程度が適当である。
【0010】本発明の表面層は、上述のような接着性繊維を
主として含む、つまり50mass%以上含み、しかも
この接着性繊維によって接着された表面不織布からな
る。この接着性繊維は補強不織布を構成する繊維の立ち
上がりを抑える働きをしていると考えられるため、接着
性繊維は60mass%以上含まれているのが好まし
く、70mass%以上含まれているのがより好まし
く、80mass%以上含まれているのが更に好まし
い。
【0011】本発明の表面層を構成する表面不織布は、上述
のような接着性繊維以外の繊維を含んでいることができ
る。この接着性繊維以外の繊維としては、有機繊維(有
機化合物からなる繊維)であれば特に限定されるもので
はないが、例えば、絹、羊毛、綿、麻などの天然繊維、
レーヨン繊維などの再生繊維、アセテート繊維などの半
合成繊維、ポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系
繊維、アクリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリ塩化
ビニル系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリウレタ
ン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊
維、ポリメチルペンテン系繊維、芳香族ポリアミド系繊
維、ポリアリレート系繊維などの合成繊維を使用でき
る。これらの中でも、不飽和ポリエステル樹脂を補強す
るような場合には、不飽和ポリエステル樹脂との馴染み
の点から、ポリエステル系繊維を含んでいるのが好まし
い。
【0012】本発明の表面不織布は上述のような接着性繊維
と、場合によって有機繊維から製造され、しかもこの接
着性繊維によって接着されたものである。このような表
面不織布は、例えば、次のようにして製造することがで
きる。まず、上述のような接着性繊維を含む繊維ウエブ
を形成する。この繊維ウエブの形成方法としては、例え
ば、カード法、エアレイ法、スパンボンド法、メルトブ
ロー法などの乾式法や、湿式法などがある。なお、繊維
ウエブの形成方法によって繊維長が異なり、前者の乾式
法により形成する場合(スパンボンド法、メルトブロー
法を除く)には、25〜160mm長程度の繊維を使用
し、後者の湿式法により形成する場合には、0.5〜2
5mm長程度の繊維を使用する。また、カード法により
繊維ウエブを形成する場合、繊維の配向方向は一方向で
あっても良いし、クロスレイヤーなどによって配向させ
た無方向であっても良いが、無方向であると、複合材料
を製造する際(例えば、プラスチックを含浸し、脱泡す
る作業)に、プラスチックの含浸方向を気にすることな
く作業できるため、作業性に優れている。
【0013】次いで、この繊維ウエブを構成する接着性繊維
の接着成分を接着させることによって、本発明の表面不
織布を得ることができる。この接着成分の接着は、加熱
加圧下で実施することもできるし、無圧下で熱風などに
より実施することもできるし、無圧下で加熱した後に加
圧して実施することもできる。なお、加熱温度は接着成
分の融点よりも5℃〜60℃高い温度(より好ましく
は、接着成分の融点よりも30℃〜60℃高い温度)で
実施するのが好ましい。本発明において「融点」は、J
IS K 7121-1987に規定される熱流束示差走差
熱量測定(DSC、昇温温度10℃/分)により得られ
るDSC曲線中に、ガラス転移温度以外のピークを示す
温度をいう。
【0014】本発明の表面不織布は上記のようにして製造す
ることのできるものであるが、表面不織布を構成する接
着性繊維などに油剤が付着していると、プラスチックな
どとの密着性が悪い場合があるため、油剤を除去するの
が好ましい。この油剤を除去する方法としては、例え
ば、表面不織布を水、温水或いは熱水により洗浄する方
法、表面不織布を製造する際に、繊維ウエブに対して水
流を噴出する方法などがある。これらの中でも、後者の
繊維ウエブに対して水流を噴出する方法であると、油剤
を除去できると同時に繊維同士を絡合できるため好適で
ある。
【0015】このような表面層を構成する表面不織布の面密
度は、10g/m2以下であるのが好ましい。面密度が
10g/m2を越えると、プラスチックなどの含浸性を
損ねる場合があり、またプラスチックなどを含浸し、脱
泡した後に皺が発生する場合があるためで、より好まし
くは8g/m2以下であり、更に好ましくは6g/m2
下である。なお、表面不織布としての強度を維持できる
ように、面密度は3g/m2以上であるのが好ましい。
【0016】本発明の補強用複合不織布は上述のような表面
不織布からなる表面層と、有機繊維から製造された補強
不織布からなる補強層とを有するものである。この補強
層は文字通りプラスチックなどを補強する作用をする層
である。この補強層を構成する有機繊維としては、プラ
スチックよりも引張強度及び引張弾性率の高い繊維を使
用するのが好ましく、単繊維強度(JIS L 101
5(化学繊維ステープル試験法)に規定される引張り強
さ)が8g/デニール以上の高強度繊維を使用するのが
好ましい。この高強度繊維としては、例えば、ポリアク
リレート繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリ
レート繊維、高強力ビニロン繊維、パラ−アラミド繊
維、コポリアミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビス
オキサゾール繊維などがある。また、補強不織布に強度
をもたせるため、及び表面不織布と接着一体化できるよ
うに、表面不織布と同様の接着性繊維を含んでいること
ができる。
【0017】なお、補強不織布を構成する繊維は、単繊維か
ら構成されていても良いが、複数本の単繊維が収束状態
で存在していると、より補強作用が向上するため好適で
ある。
【0018】本発明の補強不織布は、例えば、次のようにし
て製造することができる。まず、繊維ウエブを表面不織
布と同様にして製造する。なお、前述のような複数本の
単繊維が収束状態で存在している繊維ウエブは、例え
ば、(1)巻縮のない単繊維を用い、周知のカード法な
どにより開繊不良を生じさせ、複数本の単繊維が収束状
態で存在する繊維ウエブを形成する方法、(2)トウを
接着剤などで固定した後、所定長さに裁断し、次いで、
この収束状態のトウを含む繊維をカード法などにより繊
維ウエブを形成する方法(トウの開繊が不十分で複数本
の単繊維が収束状態で存在)、(3)開繊機のクリアラ
ンスを大きく採るなどして、未開繊状態の繊維(複数本
の単繊維が収束状態で存在)を含む繊維ウエブを形成す
る方法、(4)繊維ウエブ(好適には、接着性繊維を含
む繊維ウエブ)上に収束状態のトウを散布した後、カー
ド法などにより繊維ウエブを形成する方法(トウの開繊
が不十分で複数本の単繊維が収束状態で存在)、により
得ることができる。これらの中でも、(4)の方法であ
ると、繊維ウエブ(接着性繊維を含む繊維ウエブ)とト
ウとを均一に混合できるため好適である。なお、繊維ウ
エブを構成する繊維の配向方向は一方向であっても良い
し、クロスレイヤーなどによって配向させた無方向であ
っても良いが、無方向であると、どの方向に対しても補
強効果に優れているため好適である。
【0019】次いで、繊維ウエブを構成する繊維同士を結合
して、本発明の補強不織布を得ることができる。この結
合方法としては、例えば、ニードルパンチや流体流(特
に水流)により絡合する方法、繊維ウエブ中に含ませた
接着性繊維により接着する方法、エマルジョンやラテッ
クスなどのバインダーにより接着する方法、などを単独
で、或いは併用して得ることができる。これらの中で
も、ニードルパンチにより絡合すると、補強不織布の層
間剥離を防止できるため好適である。この好適であるニ
ードルパンチは、補強不織布の層間剥離を防止すること
ができ、しかも補強用複合不織布の成形性を損なわない
ように、針密度5本/cm2〜10本/cm2で実施する
のが好ましい。
【0020】本発明の補強用複合不織布は上述のような補強
不織布(補強層)と表面不織布(表面層)とを有するも
のである。この補強不織布と表面不織布との一体化は、
例えば、ニードルパンチや流体流(特に水流)により絡
合一体化する方法、表面不織布中(場合により補強不織
布中も)の接着性繊維により接着一体化する方法、エマ
ルジョンやラテックスなどのバインダーにより接着一体
化する方法、などがある。
【0021】なお、本発明の補強用複合不織布は個々の不織
布を製造した後に一体化するのではなく、補強不織布又
は表面不織布の少なくとも一方が繊維ウエブの段階で積
層し、繊維ウエブを結合させて、補強不織布又は表面不
織布を形成させると同時に、補強不織布又は表面不織布
と一体化することもできる。例えば、補強不織布である
ニードルパンチ不織布に、表面層を形成する繊維ウエブ
を積層した後、表面層を構成する接着性繊維を接着させ
て表面不織布を形成するのと同時に、表面不織布と補強
不織布とを接着一体化して、補強用複合不織布を製造す
ることができる。
【0022】本発明の補強用複合不織布は上述のような構成
からなり、複合材料の製造時や使用時に皮膚に刺激を与
えることがなく、しかも表面における平滑性に優れる複
合材料を製造することができるため、プラスチック、コ
ンクリート等を補強するための複合不織布として、好適
に使用することができる。
【0023】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】
【実施例】(実施例1) (1)表面不織布の製造;芯成分がポリエチレンテレフ
タレートからなり、鞘成分がジカルボン酸成分としてイ
ソフタル酸を含む共重合ポリエチレンテレフタレート
(融点:110℃)からなる、繊度4デニール、長さ5
1mmの芯鞘型接着性繊維(ユニチカ製、T−408
0、断面:円形)80mass%と、繊度3デニール、
長さ64mmのポリエチレンテレフタレート繊維20m
ass%とを混合し、カード機により開繊した後、クロ
スレーヤーにより繊維の配向方向を無方向にさせたクロ
スレイウエブを形成した。
【0025】次いで、このクロスレイウエブを、目の開きが
0.175mmの平織ネット上に載置し、ノズル径0.
13mm、ピッチ0.6mmで一列に配列した、内圧1
MPaのノズルプレートから、クロスレイウエブに対し
て4回水流を噴出して、クロスレイウエブを絡合させる
と同時に、クロスレイウエブを構成する繊維の油剤を除
去した。次いで、絡合させたクロスレイウエブを150
℃で乾燥すると同時に、クロスレイウエブを構成する芯
鞘型接着性繊維の鞘成分を接着させて、面密度が5g/
2の表面不織布を製造した。
【0026】(2)補強不織布の製造;繊度が2デニールで
あること以外は表面不織布を構成する芯鞘型接着性繊維
と同じ芯鞘型接着性繊維100%をカード機を用いて開
繊して、次いでクロスレイヤーにより繊維の配向方向を
無方向とした、面密度が60g/m2のクロスレイウエ
ブを形成した。次いで、このクロスレイウエブ上に、複
数本の単繊維(繊度:1.5デニール、単繊維強度:1
1g/デニール)が収束した繊度2250デニール、長
さ50mmの高強度ポリビニルアルコール繊維のトウ
(ユニチカ製、ビニロンAB)を散布して、散布繊維ウ
エブを形成した。次いで、この散布繊維ウエブをカード
機により開繊した後、クロスレイヤーにより繊維の配向
方向を無方向にさせた、散布クロスレイウエブを形成し
た。次いで、この散布クロスレイウエブを針密度5本/
cm2でニードルパンチを実施して、面密度が130g
/m2の補強不織布を製造した。なお、この補強不織布
中には、高強度ポリビニルアルコール繊維複数本が収束
状態で存在していた。
【0027】(3)表面不織布と補強不織布との一体化;上
述の表面不織布を上述の補強不織布上に積層し、温度1
25℃で加熱した後、面圧力2N/cm2で加圧して、
表面不織布を構成する芯鞘型接着性繊維及び補強不織布
を構成する芯鞘型接着性繊維の鞘成分の接着により、表
面不織布と補強不織布とを接着一体化して、補強用複合
不織布を製造した。
【0028】(実施例2)表面不織布の面密度を10g/m
2としたこと以外は、実施例1と全く同様にして補強用
複合不織布を製造した。
【0029】(樹脂含浸性)粘度3ポイズ、温度25℃の不
飽和ポリエステル樹脂(ポリライトFH103、大日本
インキ化学工業(株)製、)上に、3cm角に裁断した
実施例1及び実施例2の補強用複合不織布(1プライ)
をそれぞれ静置し、不飽和ポリエステル樹脂が補強用複
合不織布全体に含浸されるまでの時間を測定し、含浸性
の評価した。この結果は表1に示す通りであった。
【0030】
【表1】
【0031】(仕上がり性)実施例1及び実施例2の補強用
複合不織布にそれぞれ不飽和ポリエステル樹脂を含浸
し、不飽和ポリエステル樹脂を硬化させた後の表面にお
ける状態(凹凸状態及び脱泡状態)を目視で評価した。
この結果は表1に示す通りであった。なお、表面に凹凸
がなく、しかも気泡もない状態である場合は○、表面に
凹凸があるか、気泡がある状態の場合には△、表面に凹
凸があり、しかも気泡もある状態の場合には×と表記し
た。
【0032】(皮膚の刺激性)補強用複合不織布を構成する
繊維の飛散しやすい状態である、補強用複合不織布の切
断時に、切断者の皮膚への刺激性を評価した。この結果
は表1に示す通りであった。なお、刺激性がない場合は
○、刺激性がある場合には×と表記した。
【0033】以上のように、本発明の補強用複合不織布は樹
脂含浸性、仕上がり性に優れ、しかも皮膚への刺激性の
ないものであることがわかった。また、表面不織布の面
密度が10g/m2未満である方が、樹脂の含浸性に優
れていることもわかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の補強用複合不織布は有機繊維か
らなるため、複合材料の製造時や使用時に皮膚に刺激を
与えることがなく、また、プラスチックを含浸し、脱泡
した際に有機繊維が立ち上がることがなく、表面におけ
る平滑性に優れる複合材料を製造できるものである。な
お、表面不織布の面密度が10g/m2以下であると、
プラスチックなどの含浸性を損ねることがなく、しかも
強度特性に悪影響を与えることなく、複合材料を製造で
きるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機繊維から製造された不織布からなる
    補強層と、主として接着性繊維を含む有機繊維から製造
    され、しかもこの接着性繊維によって接着された不織布
    からなる表面層とを有することを特徴とする、補強用複
    合不織布。
  2. 【請求項2】 表面層を構成する不織布の面密度が10
    g/m2以下であることを特徴とする、請求項1記載の
    補強用複合不織布。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011102453A (ja) * 2009-11-11 2011-05-26 Oji Tokushushi Kk Frp補強用不織布
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