JP3725721B2 - 補強用複合不織布 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は補強用複合不織布に関する。より具体的には、プラスチックやコンクリートなどを補強するために使用することのできる複合不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、プラスチック単独では強度が弱く、強度を高めるために厚さを厚くしなければならないため、プラスチック単独では強度などの性能と軽量化とを同時に満足させることができない。そのため、プラスチックをガラス繊維、炭素繊維或いはボロン繊維などから製造された不織布で補強した複合材料(いわゆる繊維強化プラスチック、FRP)が使用されている。
【0003】
このような複合材料は性能などの点において優れるものであったが、ハンドレイアップ法などの方法により複合材料を製造する際に、上記無機繊維が飛散して皮膚に刺激を与えるため、製造環境上、あまり好ましいものではなかった。また、複合材料を構成するプラスチックが劣化し、上記無機繊維が複合材料の表面に露出し、無機繊維が飛散して皮膚に刺激を与える場合もあるため、使用上もあまり好ましいものではなかった。
【0004】
そのため、有機繊維から製造された不織布を補強材料として用いて複合材料を製造すれば、上記のような問題は解決できる。しかしながら、このような有機繊維から製造された不織布を補強材料として用いて複合材料を製造しようとすると、有機繊維の比重が小さいためか、プラスチックを含浸し、脱泡した後に、有機繊維が立ち上がるような現象が観察され、複合材料の表面における平滑性が悪くなり、複合材料の品位を著しく低下させる、という問題が発生した。この問題は、補強材料として無機繊維から製造された不織布を用いた場合にはない問題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの問題を解決するためになされたものであり、皮膚に刺激を与えることがなく、しかも表面における平滑性に優れる複合材料を製造することのできる補強用複合不織布を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の補強用複合不織布は、繊維長25〜160mmの有機繊維から乾式法により製造された不織布、或いは繊維長0.5〜25mmの有機繊維から湿式法により製造された有機繊維から製造された不織布(以下、「補強不織布」という)からなる補強層と、主として接着性繊維を含む有機繊維から製造され、しかもこの接着性繊維によって接着された不織布(以下、「表面不織布」という)からなる表面層とを有し、表面層を構成する不織布の面密度が10g/m 2 以下である。このように接着性繊維によって接着された表面不織布を設けることにより、有機繊維が立ち上がることなく、表面における平滑性に優れる複合材料を製造できることを見い出したのである。なお、表面不織布の面密度が10g/m2以下であると、プラスチックなどの含浸性を損ねることがなく、しかも強度特性に悪影響を与えることなく、複合材料を製造できるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の補強用複合不織布は、主として接着性繊維を含む有機繊維から製造され、しかもこの接着性繊維によって接着された表面不織布を設けることにより、プラスチック等を含浸し、脱泡した際における、補強不織布を構成する繊維の立ち上がりを防止したのである。
【0008】
この接着性繊維としては、単一成分からなるものであっても良いし、二種類以上の樹脂成分からなるものであっても良いが、後者の二種類以上の樹脂成分からなると、接着に関与しない樹脂成分によって繊維の強度を維持できるため好適である。この好適である二種類以上の樹脂成分からなる接着性繊維の断面形状としては、例えば、二種類の樹脂成分からなる場合、芯鞘状、偏芯状、貼り合わせ状、海島状、オレンジ状、多重バイメタル状であることができる。これらの中でも、接着に関与できる樹脂成分の多い、芯鞘状、偏芯状或いは海島状であるのが好ましい。なお、接着性繊維が二種類の樹脂成分からなる場合の樹脂成分の組み合わせとしては、例えば、低融点ポリプロピレンとポリプロピレン、低融点ポリエステルとポリエステル、6ナイロンと66ナイロン、低融点ポリアミドと6ナイロン、ポリエチレンとポリプロピレン、6ナイロンとポリエステルなどがある。これらの中でも、不飽和ポリエステル樹脂を補強するような場合には、不飽和ポリエステル樹脂との馴染みの点から、低融点ポリエステルとポリエステルとからなる接着性繊維を使用するのが好ましい。より具体的には、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を含む共重合ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとからなる接着性繊維を使用するのが好ましい。なお、このような接着性繊維は市販されているため、容易に入手することができる。
【0009】
なお、本発明で使用する接着性繊維の断面形状は円形である必要はなく、非円形(例えば、楕円状、長円状、T状、Y状、+状、多角形状など)であっても良い。また、本発明で使用する接着性繊維の繊度は特に限定するものではないが、0.8〜10デニール程度(より好ましくは0.8〜6デニール程度)が適当である。更に、接着性繊維の繊維長は特に限定するものではないが、0.5〜160mm程度が適当である。
【0010】
本発明の表面層は、上述のような接着性繊維を主として含む、つまり50mass%以上含み、しかもこの接着性繊維によって接着された表面不織布からなる。この接着性繊維は補強不織布を構成する繊維の立ち上がりを抑える働きをしていると考えられるため、接着性繊維は60mass%以上含まれているのが好ましく、70mass%以上含まれているのがより好ましく、80mass%以上含まれているのが更に好ましい。
【0011】
本発明の表面層を構成する表面不織布は、上述のような接着性繊維以外の繊維を含んでいることができる。この接着性繊維以外の繊維としては、有機繊維(有機化合物からなる繊維)であれば特に限定されるものではないが、例えば、絹、羊毛、綿、麻などの天然繊維、レーヨン繊維などの再生繊維、アセテート繊維などの半合成繊維、ポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、アクリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリメチルペンテン系繊維、芳香族ポリアミド系繊維、ポリアリレート系繊維などの合成繊維を使用できる。これらの中でも、不飽和ポリエステル樹脂を補強するような場合には、不飽和ポリエステル樹脂との馴染みの点から、ポリエステル系繊維を含んでいるのが好ましい。
【0012】
本発明の表面不織布は上述のような接着性繊維と、場合によって有機繊維から製造され、しかもこの接着性繊維によって接着されたものである。このような表面不織布は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、上述のような接着性繊維を含む繊維ウエブを形成する。この繊維ウエブの形成方法としては、例えば、カード法、エアレイ法、スパンボンド法、メルトブロー法などの乾式法や、湿式法などがある。なお、繊維ウエブの形成方法によって繊維長が異なり、前者の乾式法により形成する場合(スパンボンド法、メルトブロー法を除く)には、25〜160mm長程度の繊維を使用し、後者の湿式法により形成する場合には、0.5〜25mm長程度の繊維を使用する。また、カード法により繊維ウエブを形成する場合、繊維の配向方向は一方向であっても良いし、クロスレイヤーなどによって配向させた無方向であっても良いが、無方向であると、複合材料を製造する際(例えば、プラスチックを含浸し、脱泡する作業)に、プラスチックの含浸方向を気にすることなく作業できるため、作業性に優れている。
【0013】
次いで、この繊維ウエブを構成する接着性繊維の接着成分を接着させることによって、本発明の表面不織布を得ることができる。この接着成分の接着は、加熱加圧下で実施することもできるし、無圧下で熱風などにより実施することもできるし、無圧下で加熱した後に加圧して実施することもできる。なお、加熱温度は接着成分の融点よりも5℃〜60℃高い温度(より好ましくは、接着成分の融点よりも30℃〜60℃高い温度)で実施するのが好ましい。本発明において「融点」は、JIS K 7121-1987に規定される熱流束示差走差熱量測定(DSC、昇温温度10℃/分)により得られるDSC曲線中に、ガラス転移温度以外のピークを示す温度をいう。
【0014】
本発明の表面不織布は上記のようにして製造することのできるものであるが、表面不織布を構成する接着性繊維などに油剤が付着していると、プラスチックなどとの密着性が悪い場合があるため、油剤を除去するのが好ましい。この油剤を除去する方法としては、例えば、表面不織布を水、温水或いは熱水により洗浄する方法、表面不織布を製造する際に、繊維ウエブに対して水流を噴出する方法などがある。これらの中でも、後者の繊維ウエブに対して水流を噴出する方法であると、油剤を除去できると同時に繊維同士を絡合できるため好適である。
【0015】
このような表面層を構成する表面不織布の面密度は、10g/m2以下であるのが好ましい。面密度が10g/m2を越えると、プラスチックなどの含浸性を損ねる場合があり、またプラスチックなどを含浸し、脱泡した後に皺が発生する場合があるためで、より好ましくは8g/m2以下であり、更に好ましくは6g/m2以下である。なお、表面不織布としての強度を維持できるように、面密度は3g/m2以上であるのが好ましい。
【0016】
本発明の補強用複合不織布は上述のような表面不織布からなる表面層と、有機繊維から製造された補強不織布からなる補強層とを有するものである。この補強層は文字通りプラスチックなどを補強する作用をする層である。この補強層を構成する有機繊維としては、プラスチックよりも引張強度及び引張弾性率の高い繊維を使用するのが好ましく、単繊維強度(JIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)に規定される引張り強さ)が8g/デニール以上の高強度繊維を使用するのが好ましい。この高強度繊維としては、例えば、ポリアクリレート繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、高強力ビニロン繊維、パラ−アラミド繊維、コポリアミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維などがある。また、補強不織布に強度をもたせるため、及び表面不織布と接着一体化できるように、表面不織布と同様の接着性繊維を含んでいることができる。
【0017】
なお、補強不織布を構成する繊維は、単繊維から構成されていても良いが、複数本の単繊維が収束状態で存在していると、より補強作用が向上するため好適である。
【0018】
本発明の補強不織布は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、繊維ウエブを表面不織布と同様にして製造する。なお、前述のような複数本の単繊維が収束状態で存在している繊維ウエブは、例えば、(1)巻縮のない単繊維を用い、周知のカード法などにより開繊不良を生じさせ、複数本の単繊維が収束状態で存在する繊維ウエブを形成する方法、(2)トウを接着剤などで固定した後、所定長さに裁断し、次いで、この収束状態のトウを含む繊維をカード法などにより繊維ウエブを形成する方法(トウの開繊が不十分で複数本の単繊維が収束状態で存在)、(3)開繊機のクリアランスを大きく採るなどして、未開繊状態の繊維(複数本の単繊維が収束状態で存在)を含む繊維ウエブを形成する方法、(4)繊維ウエブ(好適には、接着性繊維を含む繊維ウエブ)上に収束状態のトウを散布した後、カード法などにより繊維ウエブを形成する方法(トウの開繊が不十分で複数本の単繊維が収束状態で存在)、により得ることができる。これらの中でも、(4)の方法であると、繊維ウエブ(接着性繊維を含む繊維ウエブ)とトウとを均一に混合できるため好適である。なお、繊維ウエブを構成する繊維の配向方向は一方向であっても良いし、クロスレイヤーなどによって配向させた無方向であっても良いが、無方向であると、どの方向に対しても補強効果に優れているため好適である。
【0019】
次いで、繊維ウエブを構成する繊維同士を結合して、本発明の補強不織布を得ることができる。この結合方法としては、例えば、ニードルパンチや流体流(特に水流)により絡合する方法、繊維ウエブ中に含ませた接着性繊維により接着する方法、エマルジョンやラテックスなどのバインダーにより接着する方法、などを単独で、或いは併用して得ることができる。これらの中でも、ニードルパンチにより絡合すると、補強不織布の層間剥離を防止できるため好適である。この好適であるニードルパンチは、補強不織布の層間剥離を防止することができ、しかも補強用複合不織布の成形性を損なわないように、針密度5本/cm2〜10本/cm2で実施するのが好ましい。
【0020】
本発明の補強用複合不織布は上述のような補強不織布(補強層)と表面不織布(表面層)とを有するものである。この補強不織布と表面不織布との一体化は、例えば、ニードルパンチや流体流(特に水流)により絡合一体化する方法、表面不織布中(場合により補強不織布中も)の接着性繊維により接着一体化する方法、エマルジョンやラテックスなどのバインダーにより接着一体化する方法、などがある。
【0021】
なお、本発明の補強用複合不織布は個々の不織布を製造した後に一体化するのではなく、補強不織布又は表面不織布の少なくとも一方が繊維ウエブの段階で積層し、繊維ウエブを結合させて、補強不織布又は表面不織布を形成させると同時に、補強不織布又は表面不織布と一体化することもできる。例えば、補強不織布であるニードルパンチ不織布に、表面層を形成する繊維ウエブを積層した後、表面層を構成する接着性繊維を接着させて表面不織布を形成するのと同時に、表面不織布と補強不織布とを接着一体化して、補強用複合不織布を製造することができる。
【0022】
本発明の補強用複合不織布は上述のような構成からなり、複合材料の製造時や使用時に皮膚に刺激を与えることがなく、しかも表面における平滑性に優れる複合材料を製造することができるため、プラスチック、コンクリート等を補強するための複合不織布として、好適に使用することができる。
【0023】
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】
【実施例】
(実施例1)
(1)表面不織布の製造;
芯成分がポリエチレンテレフタレートからなり、鞘成分がジカルボン酸成分としてイソフタル酸を含む共重合ポリエチレンテレフタレート(融点:110℃)からなる、繊度4デニール、長さ51mmの芯鞘型接着性繊維(ユニチカ製、T−4080、断面:円形)80mass%と、繊度3デニール、長さ64mmのポリエチレンテレフタレート繊維20mass%とを混合し、カード機により開繊した後、クロスレーヤーにより繊維の配向方向を無方向にさせたクロスレイウエブを形成した。
【0025】
次いで、このクロスレイウエブを、目の開きが0.175mmの平織ネット上に載置し、ノズル径0.13mm、ピッチ0.6mmで一列に配列した、内圧1MPaのノズルプレートから、クロスレイウエブに対して4回水流を噴出して、クロスレイウエブを絡合させると同時に、クロスレイウエブを構成する繊維の油剤を除去した。次いで、絡合させたクロスレイウエブを150℃で乾燥すると同時に、クロスレイウエブを構成する芯鞘型接着性繊維の鞘成分を接着させて、面密度が5g/m2の表面不織布を製造した。
【0026】
(2)補強不織布の製造;
繊度が2デニールであること以外は表面不織布を構成する芯鞘型接着性繊維と同じ芯鞘型接着性繊維100%をカード機を用いて開繊して、次いでクロスレイヤーにより繊維の配向方向を無方向とした、面密度が60g/m2のクロスレイウエブを形成した。次いで、このクロスレイウエブ上に、複数本の単繊維(繊度:1.5デニール、単繊維強度:11g/デニール)が収束した繊度2250デニール、長さ50mmの高強度ポリビニルアルコール繊維のトウ(ユニチカ製、ビニロンAB)を散布して、散布繊維ウエブを形成した。次いで、この散布繊維ウエブをカード機により開繊した後、クロスレイヤーにより繊維の配向方向を無方向にさせた、散布クロスレイウエブを形成した。次いで、この散布クロスレイウエブを針密度5本/cm2でニードルパンチを実施して、面密度が130g/m2の補強不織布を製造した。なお、この補強不織布中には、高強度ポリビニルアルコール繊維複数本が収束状態で存在していた。
【0027】
(3)表面不織布と補強不織布との一体化;
上述の表面不織布を上述の補強不織布上に積層し、温度125℃で加熱した後、面圧力2N/cm2で加圧して、表面不織布を構成する芯鞘型接着性繊維及び補強不織布を構成する芯鞘型接着性繊維の鞘成分の接着により、表面不織布と補強不織布とを接着一体化して、補強用複合不織布を製造した。
【0028】
(実施例2)
表面不織布の面密度を10g/m2としたこと以外は、実施例1と全く同様にして補強用複合不織布を製造した。
【0029】
(樹脂含浸性)
粘度3ポイズ、温度25℃の不飽和ポリエステル樹脂(ポリライトFH103、大日本インキ化学工業(株)製、)上に、3cm角に裁断した実施例1及び実施例2の補強用複合不織布(1プライ)をそれぞれ静置し、不飽和ポリエステル樹脂が補強用複合不織布全体に含浸されるまでの時間を測定し、含浸性の評価した。この結果は表1に示す通りであった。
【0030】
【表1】
Figure 0003725721
【0031】
(仕上がり性)
実施例1及び実施例2の補強用複合不織布にそれぞれ不飽和ポリエステル樹脂を含浸し、不飽和ポリエステル樹脂を硬化させた後の表面における状態(凹凸状態及び脱泡状態)を目視で評価した。この結果は表1に示す通りであった。なお、表面に凹凸がなく、しかも気泡もない状態である場合は○、表面に凹凸があるか、気泡がある状態の場合には△、表面に凹凸があり、しかも気泡もある状態の場合には×と表記した。
【0032】
(皮膚の刺激性)
補強用複合不織布を構成する繊維の飛散しやすい状態である、補強用複合不織布の切断時に、切断者の皮膚への刺激性を評価した。この結果は表1に示す通りであった。なお、刺激性がない場合は○、刺激性がある場合には×と表記した。
【0033】
以上のように、本発明の補強用複合不織布は樹脂含浸性、仕上がり性に優れ、しかも皮膚への刺激性のないものであることがわかった。また、表面不織布の面密度が10g/m2未満である方が、樹脂の含浸性に優れていることもわかった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の補強用複合不織布は有機繊維からなるため、複合材料の製造時や使用時に皮膚に刺激を与えることがなく、また、プラスチックを含浸し、脱泡した際に有機繊維が立ち上がることがなく、表面における平滑性に優れる複合材料を製造できるものである。なお、表面不織布の面密度が10g/m2以下であると、プラスチックなどの含浸性を損ねることがなく、しかも強度特性に悪影響を与えることなく、複合材料を製造できるものである。

Claims (2)

  1. 繊維長25〜160mmの有機繊維から乾式法により製造された不織布、或いは繊維長0.5〜25mmの有機繊維から湿式法により製造された不織布からなる補強層と、主として接着性繊維を含む有機繊維から製造され、しかもこの接着性繊維によって接着された不織布からなる表面層とを有し、表面層を構成する不織布の面密度が10g/m 2 以下であることを特徴とする、補強用複合不織布。
  2. 補強層の不織布を構成する繊維は、複数本の単繊維が収束状態で存在してなることを特徴とする、請求項1記載の補強用複合不織布。
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