JP2000226532A - ゴム補強用変性カーボンブラックの製造方法及びそれを用いたゴム組成物 - Google Patents

ゴム補強用変性カーボンブラックの製造方法及びそれを用いたゴム組成物

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JP2000226532A
JP2000226532A JP11334509A JP33450999A JP2000226532A JP 2000226532 A JP2000226532 A JP 2000226532A JP 11334509 A JP11334509 A JP 11334509A JP 33450999 A JP33450999 A JP 33450999A JP 2000226532 A JP2000226532 A JP 2000226532A
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rubber
carbon black
modified carbon
silica
water
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Tetsuji Kawamo
哲司 川面
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴムに配合してゴム組成物のtanδバラン
スを改良することのできるゴム補強用変性カーボンブラ
ックを製造する。 【解決手段】 ゴム補強用表面変性カーボンブラックを
製造するにあたり、水分散シリカと式(I): R1 n −Si−(OR2)4-n (I) (式中、R1 は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、R
2 は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、
nは1又は2であり、R1 及びR2 はそれぞれ同一でも
異なっていてもよい)で表わされる有機シラン化合物と
をカーボンブラックに添加し、混合分散せしめることか
らなるゴム補強用変性カーボンブラックの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム補強用変性カー
ボンブラック(以下、単に「変性カーボン」と記載する
ことがある)の製造方法に関し、更に詳しくはカーボン
ブラックと水分散シリカからカーボンブラックとシリカ
の複合体の製造に際し、有機アルコキシシラン化合物を
併用して、ゴム補強用変性カーボンブラックを製造する
方法に関する。このようにして得られるゴム補強用変性
カーボンブラックは、タイヤ用ゴム組成物をはじめとし
てベルトコンベア、産業用ロールなどの各種ゴム製品用
ゴム組成物に配合した時の高温雰囲気でのtanδ(6
0℃〜100℃)を低減し、変形による発熱や駆動エネ
ルギーの損失の少ないゴム物性を与えることができる。
本発明の変性カーボンを含むゴム組成物を、特にタイヤ
のトレッド部分などのゴムとして用いることでタイヤの
制動性能に対応する0℃でのtanδを低下させること
なく、転がり抵抗に対応する60℃付近のtanδを低
くすることができるため、制動性能と低燃費性に優れた
タイヤを製造することができる。しかも本発明の変性カ
ーボンは従来のカーボンブラックの製造設備を大きく変
更することなく、低コストで製造することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、カーボンブラックやシリカなどの
補強性充填剤がゴム補強用に使用されてきた。これらの
中でシリカは、カーボンブラックに比べて、高温(60
℃付近)でのtanδが低く、低温(0℃付近)でのt
anδが高いという特性を持つため、例えばタイヤトレ
ッド用ゴム組成物に用いた場合、低転がり抵抗でかつグ
リップ力の高いタイヤが製造できるという利点がある。
しかしながら、シリカはカーボンブラックに比べて耐摩
耗性に劣り、混練加工性に劣り、また電気伝導度が低い
ために、例えばタイヤ用に使用すると走行中にタイヤが
帯電し、ラジオなどの電子機器にノイズを発生させた
り、場合によっては誤動作を生じるなどの種々の問題が
あった。
【0003】このため、顔料などの表面にシリカなどを
被覆してカーボンブラックを変性することが行われてお
り、例えば特公昭50−14254号公報、特公平7−
30269号公報、特開平8−277347号公報など
に提案されている。例えば特公平7−30269号公報
には、カーボンブラックを水中に分散させ、pHを6以上
に調節し、温度を70℃以上に保ちながら珪酸ナトリウ
ムを用いてカーボンブラックの粒子表面に無定形シリカ
を沈積させた粉体塗料用カーボンブラックの表面処理方
法が記載されている。更に特開平8−277347号公
報には、ゴム補強用としてカーボンブラックの表面にシ
リカを付着せしめることが記載されている。しかしなが
ら、ゴムに配合した時にtanδ(0℃及び60℃)の
バランスを改良することができるゴム補強用変性カーボ
ンブラックについてのニーズが依然として存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、他の特性を損なうことなく、優れたtanδ(0℃
及び60℃)のバランスを有するゴム補強用変性カーボ
ンブラックを、簡便かつ廉価に製造できる、ゴム補強用
変性カーボンブラックの製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、ゴム補
強用表面変性カーボンブラックを製造するにあたり、水
分散シリカと式(I): R1 n −Si−(OR2)4-n (I) (式中、R1 は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、R
2 は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、
nは1又は2であり、R1 及びR2 はそれぞれ同一でも
異なっていてもよい)で表わされる有機シラン化合物と
をカーボンブラックに添加し、混合分散せしめることか
らなるゴム補強用変性カーボンブラックの製造方法が提
供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において原料物質として使
用されるゴム補強用カーボンブラックとしては、従来か
らタイヤ用その他のゴム補強用カーボンとして汎用され
ている任意のカーボンブラックを用いることができる。
好ましいカーボンブラックはSRF〜SAFグレードの
ものであり、ゴム組成物の用途により、種々使い分けや
2種以上をブレンドすることが可能である。
【0007】本発明に従って、造粒されたゴム補強用変
性カーボンブラックを製造する一般的な方法について説
明する。先ず水分散シリカとしては、常法に従って、珪
酸金属塩と酸とを混合反応させて製造したものを使用す
ることができる。水分散シリカの形態(ゾルであっても
ゲルであってもかまわない)および水分散シリカ中のシ
リカ濃度にはとくに限定はないが、シリカ粒子が独立に
存在するゾル状シリカである方が好ましく、シリカ濃度
はゾルの安定な50,000ppm 以下が適当である。ま
た、水分散シリカとしては市販のものを使用することも
できる。市販品水分散スラリーとしては含有されるシリ
カ粒子の直径は1nm〜100nmであるのが好ましく(更
に好ましくは5〜80nm)、酸化ナトリウムの含有量
1.0重量%以下であるのが好ましい。この種の水分散
シリカは、シリカの一次粒子又は低次のストラクチャー
を有するシリカが水中に分散した状態のもので、通常、
電解質含量が非常に少ないため高濃度のシリカを含む状
態で塩基性に安定化されている。従って、変性カーボン
中のシリカ含有量を増やす場合には特に好適に使用でき
る。本発明では、変性カーボンブラックの製造に際し、
水分散シリカのpHは特に調整せずに添加することもでき
るが、例えば酸の添加でシリカがゲル化する中性条件に
調整しつつ、または造粒装置が腐食するのを防ぐため中
性条件に調整した後、カーボンブラックと混合すること
によってカーボンブラックを複合化させることができ
る。
【0008】本発明に従えば、ゴム補強用カーボンブラ
ックを製造するにあたり、水分散シリカに加えて、前記
式(I)の有機シラン化合物を添加する。式(I)にお
いて、基R1 は炭素数1〜10の炭化水素基、即ち、炭
素数1〜10、好ましくは1〜6の飽和又は不飽和の脂
肪族炭化水素基、炭素数3〜10、好ましくは3〜8の
脂環族炭化水素基、又は炭素数6〜10、好ましくは6
〜8の芳香族炭化水素基を示し、R2 は水素原子又はR
1 と同様の炭化水素基を示す。
【0009】本発明に従ったゴム補強用変性カーボンブ
ラックの製造にあたっては、水分散シリカ及び有機シラ
ン化合物の添加量は、好ましくは、水分散シリカおよび
有機シラン化合物の合計添加量がSiO2 換算で全変性
カーボンブラック重量の0.1〜50重量%、更に好ま
しくは、0.5〜25重量%である。また有機シラン化
合物の添加量は水分散シリカおよび有機シラン化合物の
合計重量に対してSiO2 換算で好ましくは80重量%
以下、更に好ましくは1〜50重量%である。水分散シ
リカと有機シラン化合物の添加量が少な過ぎるとシラン
カップリング剤との反応性が低下するおそれがあり、逆
に多過ぎると配合ゴムの電気伝導性が高くなってしまう
おそれがある。また有機シラン化合物の添加量が少な過
ぎるとカーボンブラック表面とコロイダルシリカ粒子と
の接着力が低下するおそれがあり、逆に多過ぎると製造
中のアルコール発生量が増加し処理に手間がかかる。な
お、式(I)の有機シラン化合物は公知の化合物であ
り、市販品をそのまま用いることができる。例えば3−
アセトキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシ
ラン、アリルトリメトキシシラン、アミルトリエトキシ
シラン、ベンジルトリエトキシシラン、5−(ビシクロ
ヘプテニル)トリエトキシシラン、t−ブトキシトリメ
チルシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、〔2−
(3−シクロヘキセニル)エチル〕トリメトキシシラ
ン、(3−シクロペンタジエニルプロピル)トリエトキ
シシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジエチ
ルジエトキシシラン、ジエチル(トリエトキシシリルプ
ロピル)マロネート、(3,3−ジメトキシプロピル)
トリメトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシ
シラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、イソブチル
トリメトキシシラン、3−メトキシプロピルトリメトキ
シシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシ
シラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルフェ
ニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリ−n−イソプロポ
キシシラン、オクタ−7−エニルトリメトキシシラン、
n−オクチルメチルジメトキシシラン、n−オクチルト
リエトキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルビニルジエトキシシラン、n−プロピルト
リメトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラ
ン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリアセト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイ
ソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリフェノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシ
シランである。
【0010】本発明の特徴は、前記水分散シリカ及び有
機シラン化合物を密閉型混練装置や連続方式の混練装置
を使ってカーボンブラックに分散させた後、乾燥し、カ
ーボンブラック表面にシリカを付着させた変性カーボン
を製造することにある。従って通常のカーボンブラック
の製造に使用される造粒工程(連続式又はバッチ式のい
ずれでもよい)の前工程、造粒時または造粒中、に水分
散シリカ及び有機シラン化合物を添加することでカーボ
ンブラックの表面にシリカを付着させた変性カーボンを
製造することもできる。水分散シリカは通常水で希釈し
たり、または酸(例えば硫酸、塩酸など)を添加して中
性域にし、カーボンブラックに添加することができる。
【0011】前述のようにして水分散シリカ及び有機シ
ラン化合物が添加されたカーボンブラックは、例えば有
刺型スクリュー式造粒装置などを用いて適当な温度(例
えば60℃〜200℃)で攪拌、造粒するとともに、変
性することができる。
【0012】本発明に係るゴム補強用変性カーボンブラ
ックは架橋可能な任意のゴム成分に配合してtanδバ
ランスを改良することができる。そのような架橋可能な
ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、各種ブタジ
エンゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体
ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチル
ゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニト
リルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン
共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ス
チレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプ
レン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリ
エチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多
硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム
などを用いることができ、これらは単独又は任意のブレ
ンドとして用いることができ、ブレンドを用いる場合に
はそのブレンド比には特に制限はない。
【0013】本発明に従ったゴム補強用変性カーボンブ
ラックは、上記ゴム成分100重量部に対しシリカ変性
カーボンブラックを好ましくは10〜200重量部、更
に好ましくは15〜150重量部配合する。この配合量
が少な過ぎるとゴムを十分に補強できないため、例えば
耐摩耗性などが悪化する。逆に多過ぎると硬度が高くな
り過ぎたり、加工性が低下したりする等、ゴム材料とし
ての実用性が乏しくなるおそれがあるので好ましくな
い。前記ゴム組成物には前記シリカ変性カーボンブラッ
クの他にゴム組成物に通常配合される任意のカーボンブ
ラック又は/及びシリカを併用することができる。
【0014】前記ゴム組成物には、前記ゴム、シリカを
表面に付着させた変性カーボンブラックなどに加えて、
ゴム工業で通常使用される任意の配合剤、例えば硫黄、
有機過酸化物、軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤、充填
剤、可塑剤、シランカップリング剤等を必要に応じて、
通常の配合量の範囲で適宜配合することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。参考例1、実施例1〜4及び比較例1〜2
【0016】変性カーボンブラック1〜5を以下のよう
にして製造した。1)変性カーボン1 カーボンブラック(三菱化学(株)製ダイアブラックN
339未造粒品)1000gをニーダーに入れ、これに
水分散シリカ(日産化学(株)製ST−30:シリカ含
有量30重量%)176gを水道水で希釈して、100
0gとしたものを添加し、ニーダーで条件(温度=90
℃、回転速度(45r.p.m)及び時間15分)で混
合し、熱板上で12時間以上乾燥して製造した。
【0017】2)変性カーボン2 カーボンブラック(N339未造粒品)を1000gを
ニーダーに入れ、これに蒸留水270gにエタノール3
0gを加えてよく攪拌し、これにメチルトリエトキシシ
ラン31.26gを加え攪拌し溶解させた液と、水分散
シリカ140gを水道水で希釈し700gとした水分散
シリカ液とを加えて変性カーボン1の場合と同じ条件で
ニーダーで混合し、熱板上で乾燥して製造した。
【0018】3)変性カーボン3 カーボンブラック(N339未造粒品)を1000gを
ニーダーに入れ、これに蒸留水270gにエタノール3
0gを加えて攪拌し、これにメチルトリエトキシシラン
78.11gを加え攪拌し溶解させた液と、水分散シリ
カ87.7gを水道水で希釈し700gとした液とを加
えて、変性カーボン1の場合と同じ条件でニーダーで混
合し、熱板上で乾燥して製造した。
【0019】4)変性カーボン4 カーボンブラック(N339未造粒品)を1000gを
ニーダーに入れ、これに蒸留水270gにエタノール3
0gを加えて攪拌し、これにジメチルジエトキシシラン
26.0gを加え攪拌し溶解させた液と、水分散シリカ
140gを水道水で希釈し700gとした液とを加え
て、変性カーボン1の場合と同じ条件でニーダーで混合
し、熱板上で乾燥して製造した。
【0020】5)変性カーボン5 カーボンブラック(N339未造粒品)を1000gを
ニーダーに入れ、これに蒸留水270gにエタノール3
0gを加えて攪拌し、これにフェニルトリメトキシシラ
ン34.74gを加え攪拌し溶解させた液と、水分散シ
リカ140gを水道水で希釈し700gとした液とを加
えて、変性カーボン1の場合と同じ条件でニーダーで混
合し、熱板上で乾燥して製造した。
【0021】変性カーボンブラック中のシリカ含量測定
変性カーボンブラック試料を電気炉中で600℃で灰化
し、その灰分を蒸留水でろ過洗浄し塩分を除去したのち
フッ化水素処理しその減量をシリカ分としてもとの変性
カーボンに対する重量分率として示した。結果は以下の
通りである。 変性カーボン1:4.7重量% 変性カーボン2:4.6重量% 変性カーボン3:4.9重量% 変性カーボン4:4.9重量% 変性カーボン5:5.0重量%
【0022】表Iに示す配合に従って各種ゴム組成物を
常法に従ってバンバリーミキサー及びロール機で混練し
て調製した(加硫条件:160℃×30分)。
【0023】
【表1】
【0024】表I脚注 *1:乳化重合SBR:スチレン含有量35重量%、3
7.5phr 油展 *2:溶液重合SBR:スチレン含有量18重量%、ビ
ニル含有量13モル%(ブタジエン量に対し)、20ph
r 油展 *3:Si69(デッグサ社製)
【0025】なお物性は以下の方法で試験した。結果は
表Iに示す。 1)引張り試験 JIS K6251に準拠して測定した。 2)JIS硬度 JIS K6253に準拠して測定した。 3)tanδ (株)東洋精機製作所製、粘弾性スペクトロメータを用
いて、振幅±2%、周波数20Hz、静歪み10%で測定
した。 4)耐摩耗性指数 ランボーン摩耗試験機を使用して荷重5kg、スリップ率
25%、時間4分、室温の条件で測定し摩耗減量を指数
として示した。なお、数字が大きい程耐摩耗性が良好で
あることを示す。
【0026】
【発明の効果】表Iの結果から明らかなように、本発明
に係る方法で製造されたゴム補強用変性カーボンブラッ
クを用いた各実施例では、従来の例である比較例1及び
2に比較して、高温域(60℃)でtanδが低く、低
温域(0℃)でtanδが高いというシリカの特性を備
えながら、耐摩耗性が良好である。即ち、本発明に従え
ば、例えばタイヤのトレッドゴムとして使用した場合、
高グリップでかつ低燃費性にすぐれかつ耐摩耗性が良好
で、電気抵抗が高いことによるラジオノイズや電子機器
への悪影響もないという性能を示すゴム補強用変性カー
ボンブラック含有ゴム組成物を、従来に比較して簡便な
方法でしかも低コストで製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 3/12 C08K 5/54 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム補強用表面変性カーボンブラックを
    製造するにあたり、水分散シリカと式(I): R1 n −Si−(OR2)4-n (I) (式中、R1 は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、R
    2 は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、
    nは1又は2であり、R1 及びR2 はそれぞれ同一でも
    異なっていてもよい)で表わされる有機シラン化合物と
    をカーボンブラックに添加し、混合分散せしめることを
    特徴とするゴム補強用変性カーボンブラックの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 水分散シリカおよび有機シラン化合物の
    合計添加量がSiO 2 換算で全変性カーボンブラック重
    量の0.1〜50重量%である請求項1に記載のゴム補
    強用変性カーボンブラックの製造方法。
  3. 【請求項3】 有機シラン化合物の添加量が水分散シリ
    カおよび有機シラン化合物の合計重量に対してSiO2
    換算で80重量%以下である請求項1又は2に記載のゴ
    ム補強用変性カーボンブラックの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
    法で製造したゴム補強用変性カーボンブラックを架橋可
    能なゴムに配合してなるゴム組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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