JP2000225643A - 真空成形装置用金型構造及び同金型の製造方法 - Google Patents

真空成形装置用金型構造及び同金型の製造方法

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JP2000225643A
JP2000225643A JP11029911A JP2991199A JP2000225643A JP 2000225643 A JP2000225643 A JP 2000225643A JP 11029911 A JP11029911 A JP 11029911A JP 2991199 A JP2991199 A JP 2991199A JP 2000225643 A JP2000225643 A JP 2000225643A
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Itsuki Wakabayashi
一城 若林
Satoshi Yamada
聡 山田
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 成形用材料を真空吸着するための吸引孔
を金型に設けた真空成形装置において、吸引孔11の入
口に、吸引孔11の径dより十分に小径の微細孔27を
備えたベント部材20を嵌合し、ベント部材20を介し
て成形用材料を真空吸着する。ベント部材20は、棒状
部品の外周部22に微細孔としての複数の溝23を設け
たものである。 【効果】 ベント部材を嵌合して微細孔を形成するの
で、金型の構造が簡単であるとともに、微細孔を容易に
形成できる。また、微細孔は十分に小径なので、成形用
材料に微細孔が転写されることはなく、成形品の表面外
観の品質が向上する。さらに、空気の抜けの悪いところ
に自由に微細孔を明けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空成形装置用金型
構造及び真空成形装置用金型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空成形装置用金型の製造方法には、例
えば、特公平1−51554号公報「通気性を有する電
鋳殻の製造方法」が知られている。この通気性を有する
電鋳殻の製造方法は、同公報の第2頁左欄第33行〜同
右欄第34行に示される通りである。これらを要約した
ものを次に示す。 (a)工程:原物より凹凸模様pを有する模型Mを作製
する。 (b)工程:模型Mの凹凸模様pの表面に導電層Coを
形成する。 (c)工程:導電層Coの表面全体に溶出可能なポリス
チレン粒子bの層lを形成し、浮き上がり防止体Wを載
せて導電層Coにポリスチレン粒子bを密着させる。 (d)工程:導電層Coとポリスチレン粒子bとの密着
部を除く導電層Coとポリスチレン粒子b間および相隣
るポリスチレン粒子b間を、析出したニッケルnにより
満たして層lよりも薄い電鋳殻Seを得る。 (e)工程:電鋳殻Seよりポリスチレン粒子bを溶出
(空孔h1)して電鋳殻Seに、その表裏両面に開口部
1,o2を有する無数の微細な通気孔Hを形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造方法では、
各々の工程に手間がかかるため、型の製造工期が長くな
り、生産コストが高くなる。また、電鋳殻Seの生成で
は、ニッケルnを成長させて厚くするのに長時間を要
し、生産性が悪い。
【0004】そこで、本発明の目的は、金型の生産コス
トが低い真空成形装置用金型構造及び同金型の製造方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、成形用材料を真空吸着するための吸引孔
を金型に設けた真空成形装置において、吸引孔の入口
に、この吸引孔の径より十分に小径の微細孔を備えたベ
ント部材を嵌合し、このベント部材を介して成形用材料
を真空吸着することを特徴とする。
【0006】ベント部材を嵌合して微細孔を形成するの
で、金型の構造が簡単である。また、微細孔は小径であ
り、成形の際の押しつける力で成形用材料が微細孔に入
り込むことはない。
【0007】請求項2は、ベント部材が、棒状部品の外
周部に微細孔としての複数の溝を設けたものであること
を特徴とする。棒状部品の溝と孔の壁とで微細孔を形成
する。棒状部品であるから、微細孔の構造が簡単であ
る。
【0008】請求項3は、ベント部材が、管に束ねたワ
イヤを充填し、管を縮径処理したものであって、ワイヤ
間の隙間を微細孔にしたことを特徴とする。ワイヤ間の
隙間を微細孔として利用し、より多くの微細孔を設け
る。
【0009】請求項4は、ベント部材を得るために、素
材を所定寸法の棒状部品に切削する工程と、この棒状部
品に複数の溝を形成する工程と、溝加工後の棒状部品を
0℃より低い所定温度に冷却する工程と、金型表面に有
底の孔を形成し、この底に吸引孔を開ける工程と、孔に
冷却状態の棒状部品を嵌合する工程と、金型表面を仕上
げると同時に、棒状部品の段差を金型表面に一致させる
ための仕上げ工程と、からなる。
【0010】棒状部品に複数の溝を形成する工程では、
棒状部品単品にすることで、加工機への取付け段取りが
容易で、且つ、干渉の心配をすることなく棒状部品に溝
加工ができる。次に、孔に嵌合する工程では、金型表面
に複数の微細孔を容易に形成する。
【0011】請求項5は、棒状部品の外周部に複数の溝
を軸線方向に形成し、さらに、これらの溝に角で繋がる
溝を端面に形成する。棒状部品の外周部及び端面に複数
の溝を形成すると、加工工具にかかる抵抗は小さいか
ら、微細な加工工具を使用することができ、微細な溝加
工が容易である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る真空成形装置用金型構
造(第1実施例)の斜視図であり、金型1は、成形機の
固定盤に取付ける固定金型2と、可動盤に取付けて所定
距離移動する可動金型3とからなる。4は、射出成形機
のノズルである。固定金型2は、ノズル4が接触するノ
ズルシート面5を有する。可動金型3は、型である金型
表面6と、この金型表面6のコーナ部7に設けた真空吸
引部10とを有する。8は、真空吸引するための配管部
材であり、9・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)は、
固定金型2及び可動金型3を固定盤及び可動盤に取付け
るためのクランプ溝である。
【0013】金型1を用いる真空成形は、真空成形と射
出成形とを組合せた成形方法である。真空成形を行うた
め、金型1には真空成形より大きな力がかかる。可動金
型3は射出成形に耐える強度を有するものである。な
お、エジェクタピン(成形品を突き出す)や媒体の流路
(金型の温度調整)等の有無、配置位置及び構造は任意
である。
【0014】図2は図1の2−2線断面図であり、真空
吸引部10は、可動金型3に形成した吸引孔11と、こ
の吸引孔11の入口に形成した底12,12及び孔1
3,13と、この孔13,13に嵌合したベント部材2
0,20とからなる。ベント部材20は、棒状部品であ
るベント本体21の外周部22に複数の溝23・・・を設
けたものであり、一方の端面24を底12に接触させ、
他方の端面25側に金型表面26を形成したものであ
る。溝23・・・と孔13の内面壁とで吸引孔11の径d
より十分に小径の微細孔27を形成する。
【0015】図3は図2の3−3線断面拡大図であり、
ベント部材20の外周部22に複数の溝23・・・を形成
し、一方の端面24に溝23・・・に角で繋がる複数の溝
28・・・を放射状に形成したことを示す。溝23は、幅
寸法がXmm、深さ寸法がYmmで、X=Yであり、こ
れらの寸法は成形条件により異なる。溝28の寸法は、
溝23と同様である。
【0016】図4は本発明に係る真空成形装置用金型
(第1実施例)の製造方法の一例を説明する説明図であ
る。 (a):まず、材質が金型と同等の素材を用意し、適当
な丸棒からNC旋盤で長さがLmm、直径がDmm(例
えば、φ10〜20mm)の円柱を切り出す。機種を変
え、放電加工機(又は切削加工)で円柱の外周部22に
複数の溝23・・・を軸線方向に形成し、さらに、これら
の溝23・・・に角で繋がる溝28(図3参照)を一方の
端面24に形成することで、図示するベント本体21を
完成する。そして、ベント本体21を0℃より低い所定
温度に冷却する。例えば、冷凍装置にベント本体21を
入れ、所定の冷却速度で、−60℃に冷却する。
【0017】(b):次に、NC加工機のテーブルTに
可動金型3を取付け、有底の孔13,13を形成し、孔
13,13の底12,12に吸引孔11を明ける。続け
て、冷却状態のベント本体21の一方の端面24を孔1
3の底12に向け嵌合する。その際、可動金型3は常温
であり、ベント本体21を0℃以下にすると、孔13と
ベント本体21との間に所定の隙間を形成するから、孔
13,13にベント本体21,21を工具で白抜き矢印
の如く容易に嵌めることができる。なお、孔13とベン
ト本体21との関係は、しまりばめであればよく、しめ
しろは任意である。ベント本体21が常温になると、孔
13の壁に外周部22が密着する。
【0018】(c):最後に、金型表面6を仕上げると
同時に、ベント本体21の端面25側の段差を金型表面
6に一致させるための仕上げを実施する。具体的には、
ベント本体21が常温になったら、NC加工機のボール
エンドミルBで矢印の如く曲面加工を行う。その後
で、模様(シボ加工)を所定の表面粗さに磨いて金型表
面6,26を仕上げる。これで、コーナ部7に微細孔2
7・・・を設けた金型は完成する。
【0019】なお、ベント本体21の端面25側の加工
手順は、これに限定するものではなく、金型表面(型の
形状)により任意である。例えば、ベント本体21のみ
で曲面加工を済ませ冷やしばめ後、シボ加工及び磨きを
行ってもよい。
【0020】本発明の真空成形装置用金型の製造方法
は、ベント本体21の外周部に複数の溝を形成し、孔に
嵌合して微細孔を形成するようにしたことを特徴とす
る。極めて細くて深い微細孔27のように、長さLmm
と幅寸法Xmmとの比L/Xが非常に大きい孔、例え
ば、L/X比が200以上であっても、所望の通り(例
えば、曲ることなく、且つ、孔の入口から出口まで一定
の幅(孔径))正確に加工することができ、しかも短時
間で、簡単に加工することができる。また、ドリルを使
用していないので、幅(孔径)を任意に選択することが
できるとともに、小径穴加工の専用機を必要としない。
従って、本発明は極めて細い深孔加工に好適な製造方法
である。
【0021】また、シボ(模様)加工のエッチングに際
し、ベント部材20の材質は金型1と同等なので、エッ
チング性(速度、粗さ等)が同じになり、エッチング面
に段差などの差が生じることはない。
【0022】以上に述べた真空成形装置用金型構造の作
用を次に説明する。図5(a)〜(c)は本発明に係る
真空成形装置用金型構造(第1実施例)の作用図であ
り、上から見た平面図である。(a)において、真空成
形と同時平行的に横形射出成形機40で樹脂を溶かす。
詳細には、成形用材料である樹脂シート31をシート保
持装置32で保持し、樹脂シート31を加熱装置で所定
の温度に加熱し、樹脂シート31を温度調整済の可動金
型3に矢印,の如く寄せる。真空装置(図示せず)
で真空吸引すると、空気は配管部材8を介して吸引孔1
1を矢印の如く流れ、さらに、空気は微細孔27・・・
を通して矢印,の如く流れる。金型表面6,26と
樹脂シート31との間の空気を排気し、真空吸着を開始
する。
【0023】一方、横形射出成形機40では、射出装置
41により樹脂42の溶融が行われる。詳細には、シリ
ンダ43をヒータ44・・・で所定温度に加熱し、スクリ
ュ45を矢印,の如く回転しつつ後退させて粒状化
した材料(ペレット)を混練し、スクリュ45の先端4
6とノズル4との間に可塑化溶融した樹脂48を蓄積す
る。
【0024】(b)において、ベント部材20を介して
樹脂シート31を真空吸着する。詳細には、コーナ部7
に残る空気は、微細孔27・・・を矢印,の如く通
り、排気されるので、樹脂シート31は金型表面6,2
6に密着し、真空成形される。
【0025】微細孔27・・・は十分に小径なので、微細
孔27・・・に密着した樹脂シート31にかかる力は小さ
く、微細孔27・・・が樹脂シート31に転写されること
はない。真空成形の所定時間が経過すると、可動金型3
は可動盤の移動によって白抜き矢印の方向に移動を開
始する。
【0026】一方、スクリュ45は矢印,の如く回
転しつつさらに後退し、樹脂48を所定量だけ計量する
と、回転並びに後退を停止し、白抜き矢印の方向に移動
を開始する。
【0027】(c)において、可動金型3は所定のスト
ロークだけ移動して所定の型締力で金型1を閉じる。一
方、射出装置41は、前進して固定金型2のノズルシー
ト面5にノズル4をノズルタッチし、直後に射出を開始
する。高圧の射出圧力(一般的には油圧)でスクリュ4
5を矢印の如く射出ストロークだけ前進させ、キャビ
ティ49に樹脂48を充填し、樹脂シート31と一体的
に接合する。キャビティ49では、高圧で充填された樹
脂48による樹脂圧力が金型表面6に矢印,の如く
かかり、型開き方向の力が生じる。金型1は、樹脂圧力
とこれに抗する型締力とに耐えるだけの強度を有する。
【0028】可動金型3では、孔13にベント部材20
を嵌合して微細孔27・・・を形成したので、可動金型3
をソリッド(ポーラス状でない)にすることができ、所
定の肉厚を確保することができる。即ち、可動金型3
は、射出成形の高圧の樹脂圧力、例えば、150Kg/
cm2程度に十分耐えることができる。
【0029】また、高圧の樹脂圧力は、樹脂シート31
にも矢印,の如くかかり、金型表面6に樹脂シート
31をさらに押し付け、樹脂シート31に金型表面6の
模様をより鮮明に転写する。本発明では、真空吸着後、
さらに樹脂シート31に樹脂圧力がかかっても、微細孔
27・・・は十分に小径なので、樹脂シート31が微細孔
27・・・に入り込むことはなく、微細孔27・・・が樹脂シ
ート31に転写されることはない。その結果、表面外観
の品質が向上する。
【0030】微細孔27の寸法は樹脂シートの厚さ及び
材質により異なる。例えば、樹脂シート厚さ0.3mm
の溝23(図3参照)の幅寸法Xmm並びに深さ寸法Y
mmは、樹脂シート厚さ0.6mmの溝23の幅寸法X
mm並びに深さ寸法Ymmより小さい。
【0031】また、ベント部材20の材質は金型1と同
等なので、線膨張係数も同じになり、金型表面6に隙間
や隆起が生じることはない。その結果、ベント部材20
の形状を転写することはなく、品質が安定する。さら
に、孔13にベント部材20を嵌合して微細孔27・・・
を形成したので、微細孔27・・・を空気の抜けの悪いと
ころに自由に明けることができる。その結果、金型表面
の複雑な形状を型通りに正確に成形することができると
ともに、模様を精度よく転写することができ、真空成形
の品質が向上する。
【0032】図6は本発明に係る真空成形装置用金型構
造の別実施例を示す図である。図6は本発明に係るベン
ト部材(第2実施例)の斜視図である。ベント部材60
は、可動金型に嵌合する管61と、この管61に通した
複数のワイヤ62・・・とからなり、管61に束ねたワイ
ヤ62・・・を充填し、管61を縮径処理したものであっ
て、ワイヤ62・・・間の隙間を微細孔63・・・にしたもの
である。管61及びワイヤ62はともに、可動金型と同
等の材質である。
【0033】管61に束ねたワイヤ62・・・を充填し、
管61を縮径処理したから、ワイヤ62・・・間の隙間を
微小にして、多数の微細孔63・・・を簡単に形成するこ
とができるとともに、寸法のばらつきの小さい微細孔6
3・・・を簡単に製造することができる。また、可動金型
に多数の微細孔63・・・を設けることができるので、キ
ャビティ内の空気の排気が速くなり、排気の性能が向上
する。
【0034】尚、本発明の実施の形態に示した図3の溝
23(微細孔27)は、幅寸法を端面24まで必ずしも
一定にする必要はなく、要は、金型表面で微細孔であれ
ばよい。従って、排気の速度を上げるために、金型表面
から下のベント部材の構造を変え得ることは当然であ
る。図4に示した真空成形装置用金型の製造方法では、
金型材料の種類により適宜、熱処理を実施し、また、成
形条件により、各種センサ(樹脂圧力計、樹脂温度計
等)や食切り刃、ロケートピン等を取付けてもよい。場
合によっては、表面処理を施行する。
【0035】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1では、吸引孔の入口にベント部材を嵌合
し、入口に吸引孔よりも十分に小径の微細孔を形成す
る。ベント部材を嵌合して微細孔を形成するので、金型
の構造が簡単である。また、従来のポーラス状の通気孔
を有する電鋳型を使用せずに、ソリッドの金型を使用し
て金型の強度を上げることができるので、補強部材の必
要がない。従って、金型の生産コストを低減できる。ま
た、ベント部材で小径の微細孔を形成し、微細孔を通し
て真空吸着し、成形用材料を真空成形する。従来の真空
吸引孔に較べ、微細孔は十分に小径なので、成形用材料
に微細孔が転写されることはなく、成形品の表面外観の
品質が向上する。さらに、ベント部材を嵌合して微細孔
を形成したので、微細孔の配置の自由度が高まる。一般
的に用いられているような、分割型の分割面を利用した
りピンを利用したりして真空吸引孔を併設する必要がな
く、キャビティ内の空気の抜けの悪いところに自由に明
けることができる。その結果、金型表面の複雑な形状を
型通りに正確に成形することができるとともに、模様を
精度よく転写することができ、成形品の品質が向上す
る。
【0036】請求項2では、棒状部品の複数の溝と入口
の壁とで微細孔を形成する。孔に棒状部品を嵌合して孔
を埋める簡単な構造なので、金型の部品点数が少なく、
金型の生産コストを低減できる。
【0037】請求項3では、管に束ねたワイヤを充填
し、管を縮径処理したから、ワイヤ間の隙間を微小にし
て、多数の微細孔を簡単に形成することができる。ま
た、可動金型に多数の微細孔を設けることができるの
で、キャビティ内の空気の排気が速くなり、排気の性能
が向上する。その結果、成形サイクルの時間を短くする
ことができ、品質向上とともに、生産効率の向上をはか
ることができる。
【0038】請求項4では、棒状部品に複数の溝を形成
する。棒状部品であれば、段取り及び加工が容易で、且
つ、干渉の心配をすることなく棒状部品に溝加工ができ
る。また、金型表面の孔に棒状部品を嵌合し、溝と孔の
壁とで微細孔を形成するので、極めて細くて深い孔を正
確に加工でき、しかも短時間で、手間がかからず、容易
に加工できる。従って、金型の生産性が向上するととも
に、金型の生産コストを低減できる。
【0039】請求項5では、棒状部品の外周部及び端面
に複数の溝を形成すると、加工工具にかかる抵抗は小さ
いから、微細な加工工具を使用することができ、微細な
溝加工が容易である。また、ドリルを使用していないの
で、幅(孔径)を任意に選択することができるととも
に、深さ/孔径比が大きい深い孔を容易に加工すること
ができる。従って、微細な孔加工の生産効率を向上させ
ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空成形装置用金型構造(第1実
施例)の斜視図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3−3線断面拡大図
【図4】本発明に係る真空成形装置用金型(第1実施
例)の製造方法の一例を説明する説明図
【図5】本発明に係る真空成形装置用金型構造(第1実
施例)の作用図
【図6】本発明に係るベント部材(第2実施例)の斜視
【符号の説明】
1…金型、3…可動金型、6…金型表面、11…吸引
孔、12…底、13…孔、20,60…ベント部材、2
1…棒状部品(ベント本体)、22…外周部、23,2
8…溝、24,25…端面、27,63…微細孔、31
…成形用材料(樹脂シート)、61…管、62…ワイ
ヤ、d…径。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AJ01 AJ08 CA17 CB01 CK11 CP01 CP03 CP06 4F208 AJ01 AJ08 MA01 MB01 MC03 MJ23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形用材料を真空吸着するための吸引孔
    を金型に設けた真空成形装置において、 前記吸引孔の入口に、この吸引孔の径より十分に小径の
    微細孔を備えたベント部材を嵌合し、このベント部材を
    介して前記成形用材料を真空吸着することを特徴とした
    真空成形装置用金型構造。
  2. 【請求項2】 前記ベント部材は、棒状部品の外周部に
    微細孔としての複数の溝を設けたものであることを特徴
    とした請求項1記載の真空成形装置用金型構造。
  3. 【請求項3】 前記ベント部材は、管に束ねたワイヤを
    充填し、管を縮径処理したものであって、ワイヤ間の隙
    間を微細孔にしたことを特徴とする請求項1記載の真空
    成形装置用金型構造。
  4. 【請求項4】 ベント部材を得るために、素材を所定寸
    法の棒状部品に切削する工程と、 この棒状部品に複数の溝を形成する工程と、 溝加工後の棒状部品を0℃より低い所定温度に冷却する
    工程と、 金型表面に有底の孔を形成し、この底に吸引孔を開ける
    工程と、 孔に冷却状態の棒状部品を嵌合する工程と、 金型表面を仕上げると同時に、棒状部品の段差を金型表
    面に一致させるための仕上げ工程と、からなることを特
    徴とする真空成形装置用金型の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記棒状部品の外周部に複数の溝を軸線
    方向に形成し、さらに、これらの溝に角で繋がる溝を端
    面に形成することを特徴とする請求項4記載の真空成形
    装置用金型の製造方法。
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