JP2000224041A - Δσad変換装置および受信装置 - Google Patents

Δσad変換装置および受信装置

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JP2000224041A
JP2000224041A JP2535499A JP2535499A JP2000224041A JP 2000224041 A JP2000224041 A JP 2000224041A JP 2535499 A JP2535499 A JP 2535499A JP 2535499 A JP2535499 A JP 2535499A JP 2000224041 A JP2000224041 A JP 2000224041A
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band
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JP2535499A
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Shigenori Oota
薫典 太田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 AGC機能を有するバンドパス型ΔΣAD変
換器の出力のデシメーションを行い、さらに、正確なA
GC制御が行えるように、ビット精度の高い信号をAG
C回路に出力するデシメーションバンドパスフィルタを
ハード規模、電流を増大させることなく、簡単な構成で
実現する。 【解決手段】 バンドパス型ΔΣAD変換器1は入力I
F信号をディジタル信号に変換する。デシメーションバ
ンドパスフィルタ2は、直交検波器4の入力部で入力信
号周波数とサンプリング周波数との関係が1:4となる
ように上記AD変換器1の出力のデシメーションを行
う。バンドパスフィルタ8は、デシメーションバンドパ
スフィルタ2の出力信号を帯域制限し、AGC回路3に
出力する。バンドパスフィルタ8は乗算器等を使用せず
に構成できるので、ハード規模、電流を増大させること
なく、簡単な構成で実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル移動体
通信における受信機に関し、特に、受信IF(中間周波
数)信号をAD変換するバンドパス型ΔΣAD変換器の
AGC制御に関する。
【0002】
【従来の技術】ΔΣAD変換器は、1960年初期に登
場以来、低/中速の高精度AD変換に広く応用されてい
る。ΔΣAD変換器はナイキスト周波数より十分高い周
波数でオーバーサンプリングされる1ビットの量子化器
を用いて、「0」、「1」からなる1ビットのディジタ
ル信号列を得ることにより、ナイキスト周波数でサンプ
リングされる高分解能量子化器では実現できない分解能
を得ようとするものである。
【0003】そして、このようなオーバーサンプリング
を行う1ビット量子化器により得たディジタル信号は、
その後のディジタル処理のために、デシメーションフィ
ルタによって、所定のビットのディジタルデータに変換
される。
【0004】このΔΣAD変換器は従来、ベースバンド
信号の変換に使用されていたが、近年、狭帯域のバンド
パス信号を直接A/D変換する試みがなされている。そ
して、このようなバンドパス型ΔΣAD変換器について
は、例えば、アイ・イー・イー・コロクウム・オン・シ
ステム・アスペクツ・アンド・アプリケーションズ・オ
ブ・ADC’s・フォー・レーダー・ソナー・アンド・
コミュニケーションズ(1987年)ダイジェストナンバー
1987/92(IEE Colloquim on System Aspectsand Appli
cations of ADC's for Rader Sonar and Communication
s(1987)DigestNo.1987/92)に発表されている。
【0005】このような、バンドパス型ΔΣAD変換器
をディジタル移動通信等の受信機に用いた場合、希望信
号受信レベルよりも大きな妨害波が存在しても、ベース
バンドの信号処理で妨害波を除去するために、妨害波と
希望波が同時に存在しても処理できる線形性が必要とな
る。想定される受信信号レベルに対して、線形性を確保
するためには、AD変換器の線形性に加え、AD変換器
の出力レベルが、あらかじめ定めたリファレンス信号レ
ベル(基準値)を越えた場合、AD変換器の感度を自動
的に減少させ、その信号レベルがAD変換器のフルスケ
ール値となるように調整する機能が必要となる。即ち、
AGC機能が必要となる。
【0006】このような受信IF信号を直接AD変換す
るバンドパス型ΔΣAD変換器を用いた従来のディジタ
ル移動通信用受信機のAD変換器以降の回路構成を図4
に示し、以下説明する。
【0007】図4に示すように、バンドパス型ΔΣAD
変換器を用いた受信機は、受信IF信号および後述する
AGC回路3の出力が入力されるバンドパス型ΔΣAD
変換器1と、このバンドパス型ΔΣAD変換器1の出力
が入力されるデシメーションバンドパスフィルタ2と、
このデシメーションバンドパスフィルタ2の出力が入力
されるAGC回路3と、前記デシメーションバンドパス
フィルタ2の出力が入力されるディジタル直交検波器
(以下、直交検波器という)4と、この直交検波器4に
よって検波されたI信号が入力される同相信号用のデシ
メーションローパスフィルタ(以下、同相デシメーショ
ンローパスフィルタという)5と、前記直交検波器4に
よって検波されたQ信号が入力される直交信号用のデシ
メーションローパスフィルタ(以下、直交デシメーショ
ンローパスフィルタという)6とを備えている。直交検
波器4には、Lo(ローカル)信号が入力され、I信号
検波用の乗算器にはそのままの位相で供給され、Q信号
検波用の乗算器には位相が90°推移された後に供給さ
れる。
【0008】このように構成されたディジタル移動通信
用の受信機において、受信IF信号は、バンドパス型Δ
ΣAD変換器1で1ビットのディジタル信号に変換さ
れ、デシメーションバンドパスフィルタ2でデシメーシ
ョンされることで、前記AD変換器1によって加えられ
た量子化ノイズがある程度除去され、1ビットディジタ
ル信号から所定のビット精度をもつ多ビットの信号に変
換されて、AGC回路3および直交検波器4へ出力され
る。AGC回路3は、デシメーションバンドパスフィル
タ2の出力から前記AD変換器1の出力レベルを検出
し、その出力レベルに応じて前記AD変換器1の感度を
自動調整することでAGC制御を行う。
【0009】直交検波器4で検波されたI信号およびQ
信号は、それぞれ同相デシメーションローパスフィルタ
5および直交デシメーションローパスフィルタ6によ
り、所定のビット精度をもつ多ビットのディジタルデー
タに変換される。ここで、直交検波器4における、入力
信号周波数f0とサンプリング周波数fsの関係を、
1:4となるように設定すると、入力信号に乗算するL
o信号は、0、1、−1、0、1・・・のデータ系列と
することができるので、直交検波器4は乗算器やROM
等を使用せずに簡単な構成となり、Lo信号の精度が向
上する。
【0010】例えば、前記AD変換器1のサンプリング
周波数を14.4MHzとし、入力IF信号周波数を4
50kHzとし、最終的にサンプリング周波数60kH
zの信号を得たいとする。直交検波器4の入力でサンプ
リング周波数を入力信号周波数の4倍とするため、デシ
メーション比1/8のデシメーションバンドパスフィル
タ2で処理して、サンプリング周波数1.8MHzに落
とす。そして、直交検波器4で入力IF信号を直交検波
し、I、Q信号に変換した後、デシメーション比1/3
0の同相デシメーションローパスフィルタ5および直交
デシメーションローパスフィルタ6でサンプリング周波
数を60kHzに落とし、所定ビット(例えば16ビッ
ト)の信号を得る。
【0011】このように、バンドパス型ΔΣAD変換器
とデシメーションフィルタの組み合わせによって、受信
IF信号を所望の精度でAD変換し、ベースバンド信号
に変換することができる。
【0012】図4において、デシメーションバンドパス
フィルタ2は、一般に、FIRフィルタで構成し、その
伝達関数H(Z)は以下の式[1]となる。
【0013】 H(Z)=a0+a1・Z-1+a2・Z-2+・・・+an-1・Z-(n-1)…[1] この式[1]におけるタップ係数an-1は以下の式
[2]となる。
【0014】 an-1=cos(n・2πfo/fs) …[2] ここで、n=0、1・・・k−1、foは入力信号周波
数、fsはサンプリング周波数、kはフィルタのタップ
数である。
【0015】また、デシメーションバンドパスフィルタ
2の構成は、図5のようになる。
【0016】例えば、上記例のように、サンプリング周
波数fs=14.4MHz、入力IF信号周波数fo=
450kHzとし、サンプリング周波数を1/8(1.
8MHz)にデシメーションする場合、450kHz帯
域に折り返すノイズは、1.35MHzから900kH
z間隔の周波数における量子化ノイズとなる。デシメー
ションバンドパスフィルタ2は、この折り返しノイズを
除去するため、1.35MHzから900kHz間隔に
フィルタのノッチを持つようにする。すなわち、16タ
ップのバンドパスフィルタが必要となる。
【0017】式[1]において、n=16、fo=45
0kHz、fs=14.4MHzとすると、式[2]の
タップ係数an-1は、 an-1=cos(n・π/16) となる。ここでn=1、2・・・15である。
【0018】上述したように、デシメーションバンドパ
スフィルタ2は、帯域通過特性を実現しなければなら
ず、直交検波器の構成を簡略化するため、サンプリング
周波数と入力信号周波数の関係が1:4となるようにデ
シメーションを行わなくてはならない。そのため、タッ
プ係数の値が複雑になり、ハードウエアで構成した場
合、図5に示したように、多ビットの乗算器を複数個使
用するため、ハード規模が増大する。そのため、一般
に、乗算器の演算結果をROMに記憶させておき、入力
信号に対する演算結果をROMから読み出すことでバン
ドパスフィルタを実現する。
【0019】また、デシメーションバンドパスフィルタ
2の入力信号は、まだ、デシメーションを行う前である
ため、サンプリング周波数が高く、デシメーションバン
ドパスフィルタ2の動作周波数は高くなり、消費電力が
大きくなる。このため、ハード規模もしくはROM容量
が最小限となるように、フィルタの減衰量、段数を決定
する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、デシ
メーションバンドパスフィルタ2は、入力IF信号のS
/Nが劣化しないように、デシメーションすることによ
って生じる入力IF信号帯域への折り返しノイズを落と
すことのみを目的として、フィルタの減衰量や段数を決
定する必要がある。そのため、デシメーションバンドパ
スフィルタ2の出力における受信IF信号帯域外には、
量子化ノイズはまだ残っており、ビット精度の高い信号
を得ることができない。
【0021】しかし、バンドパス型ΔΣAD変換器1の
感度を自動調整するAGC回路3は、デシメーションバ
ンドパスフィルタ2出力をモニタすることで、バンドパ
ス型ΔΣAD変換器1の出力レベルを検出し、AGC機
能を実現するため、正確なAGC制御を行うためには、
バンドパス型ΔΣAD変換器1の出力レベルを精度良く
モニタしなければならない。出力のビット精度を上げる
ために、デシメーションバンドパスフィルタ2の段数や
タップ数を増やすと、上述したように、ハード規模ある
いはROM容量が増大し消費電力が増加してしまう。
【0022】この解決策として、図6に示すようにAG
C回路3のモニタ点を変更し、検波後のI、Q信号から
レベル検出回路7で出力レベルを検出することが考えら
れる。しかし、検波後のI、Q信号から受信IF信号レ
ベルを算出するために、乗算器あるいはROMが必要と
なり、ハード規模が大きくなる。また、モニタに使用す
る信号は受信IF信号が直交検波され、さらにデシメー
ションされた後であるので、AGC制御の応答速度が遅
くなるという問題がある。
【0023】従って、本発明は、バンドパス型ΔΣAD
変換器の出力のデシメーションを行い、さらに、正確か
つ高速なAGC制御が行えるΔΣAD変換装置およびそ
れを備えた受信装置を提供するものである。
【0024】また、本発明は、デシメーションバンドパ
スフィルタのハード規模や消費電力を増大させることな
く、簡単な構成で正確かつ高速なAGC制御が行えるΔ
ΣAD変換装置およびそれを備えた受信装置を提供する
ものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、図1に示すように、ΔΣAD変換装置
に、入力アナログ信号をディジタル信号に変換するバン
ドパス型ΔΣAD変換手段と、バンドパス型ΔΣAD変
換手段の出力信号をデシメーションする帯域信号デシメ
ーション手段と、帯域信号デシメーション手段の出力信
号の帯域制限を行う帯域制限手段と、帯域制限手段の出
力を用いてバンドパス型ΔΣAD変換手段の感度を調整
するAGC手段とを設ける構成とした。このように構成
したことにより、帯域信号デシメーション手段のハード
規模や消費電力を大きくすることなく、正確なAGC制
御を行うことができる。
【0026】また、受信機に、入力アナログ信号をディ
ジタル信号に変換するバンドパス型ΔΣAD変換手段
と、前記バンドパス型ΔΣAD変換手段の出力信号をデ
シメーションする帯域信号デシメーション手段と、前記
帯域信号デシメーション手段の出力信号の帯域制限を行
う帯域制限手段と、前記帯域制限手段の出力を用いて前
記バンドパス型AD変換手段の感度を調整するAGC手
段と、前記帯域制限デシメーション手段の出力信号を検
波してベースバンドにおける同相ディジタル信号および
直交ディジタル信号を生成するディジタル直交検波手段
と、前記同相ディジタル信号および直交ディジタル信号
をデシメーションする低域信号デシメーション手段とを
設ける構成とした。このように構成したことにより、帯
域信号デシメーション手段のハード規模や消費電力を大
きくすることなく、正確かつ高速なAGC制御を行うこ
とができ、かつ乗算器やROM等を使用せずに直交検波
手段を構成できるとともに、そのLo信号の精度を向上
させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載した発明
は、アナログ信号をディジタル信号に変換するバンドパ
ス型ΔΣAD変換手段と、前記バンドパス型ΔΣAD変
換手段の出力信号をデシメーションする帯域信号デシメ
ーション手段と、前記帯域信号デシメーション手段の出
力信号の帯域制限を行う帯域制限手段と、前記帯域制限
手段の出力を用いて前記バンドパス型ΔΣAD変換手段
の感度を調整するAGC手段とを備えたΔΣAD変換装
置であり、AGC制御に必要な所定のビット精度をもつ
信号を帯域制限手段からAGC手段に出力するという作
用を有する。
【0028】本発明の請求項2に記載した発明は、請求
項1に記載した発明において、前記帯域信制限手段にお
ける入力信号周波数とサンプリング周波数の比を1:4
に設定したΔΣAD変換装置であり、帯域信号デシメー
ション手段のハード規模や消費電流を大きくすることな
く、乗算器を使用しない簡単な構成の帯域制限手段か
ら、AGC制御に必要な所定のビット精度をもつ信号を
AGC手段に出力するという作用を有する。
【0029】本発明の請求項3に記載した発明は、入力
アナログ信号をディジタル信号に変換するバンドパス型
ΔΣAD変換手段と、前記バンドパス型ΔΣAD変換手
段の出力信号をデシメーションする帯域信号デシメーシ
ョン手段と、前記帯域信号デシメーション手段の出力信
号の帯域制限を行う帯域制限手段と、前記帯域制限手段
の出力を用いて前記バンドパス型AD変換手段の感度を
調整するAGC手段と、前記帯域制限デシメーション手
段の出力信号を検波してベースバンドにおける同相ディ
ジタル信号および直交ディジタル信号を生成するディジ
タル直交検波手段と、前記同相ディジタル信号および直
交ディジタル信号をデシメーションする低域信号デシメ
ーション手段とを備えた受信機であり、AGC制御に必
要な所定のビット精度をもつ信号を帯域制限手段からA
GC手段に出力するとともに、同相ディジタル信号およ
び直交ディジタル信号を検波するという作用を有する。
【0030】本発明の請求項4に記載した発明は、請求
項3に記載した発明において、前記ディジタル直交検波
手段における入力信号周波数とサンプリング周波数の比
を1:4に設定した受信機であり、帯域信号デシメーシ
ョン手段のハード規模や消費電流を大きくすることな
く、乗算器を使用しない簡単な構成の帯域制限手段によ
りAGC制御に必要な所定のビット精度をもつ信号をA
GC手段に出力するとともに、乗算器やROM等を使用
しない簡単な構成のディジタル直交検波手段により同相
ディジタル信号および直交ディジタル信号を検波すると
いう作用を有する。
【0031】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照しながら詳細に説明する。
【0032】図2は本発明を適用したディジタル移動通
信用受信機(以下、単に受信機という)の回路構成を示
すブロック図である。このブロック図において、図4と
対応する部分には図4で使用した符号と同一の符号を付
した。
【0033】この受信機は、入力アナログ信号をディジ
タル信号に変換するバンドパス型ΔΣAD変換器1と、
バンドパス型ΔΣAD変換器1の出力信号をデシメーシ
ョンするデシメーションバンドパスフィルタ2と、デシ
メーションバンドパスフィルタ2の出力信号の帯域制限
を行うバンドパスフィルタ8と、バンドパスフィルタ8
の出力を用いてバンドパス型ΔΣAD変換器1の感度を
自動的に調整するAGC回路3と、デシメーションバン
ドパスフィルタ2の出力信号を検波してベースバンドに
おける同相ディジタル信号および直交ディジタル信号を
生成する直交検波器4と、前記同相ディジタル信号をデ
シメーションする同相デシメーションローパスフィルタ
5と、前記直交ディジタル信号をデシメーションする直
交デシメーションローパスフィルタ6とを備えている。
【0034】このように構成された受信機において、受
信IF信号は、バンドパス型ΔΣAD変換器1で1ビッ
トのディジタル信号に変換される。そして、デシメーシ
ョンバンドパスフィルタ2でデシメーションされ、前記
AD変換器1によって加えられた量子化ノイズがある程
度除去され、1ビットディジタル信号から所定のビット
精度をもつ多ビットのディジタル信号に変換される。こ
のディジタル信号は、直交検波器4とバンドパスフィル
タ8へ出力される。
【0035】直交検波器4に入力されたディジタル信号
は、ここでLo信号およびその位相を90°推移させた
信号と乗算されることでI信号およびQ信号に変換され
る。これらのI信号およびQ信号は、それぞれ同相デシ
メーションローパスフィルタ5および直交デシメーショ
ンローパスフィルタ6により、所定のビット精度をもつ
多ビットのディジタルデータに変換される。
【0036】一方、バンドパスフィルタ8に入力された
ディジタル信号は、ここで帯域制限された後、AGC回
路3へ送られる。AGC回路3は、帯域制限されたディ
ジタル信号のレベルを基準値と比較し、その基準値を越
えた場合、前記AD変換器1の感度を自動的に減少さ
せ、受信IF信号のレベルが前記AD変換器1のフルス
ケール値になるように調整する。
【0037】ここで、上述したように、直交検波器4に
おける入力信号周波数とサンプリング周波数の関係を
1:4となるように設定すると、入力信号に乗算するL
o信号は、0、1、−1、0、1・・・のデータ系列と
することができるので、Lo信号の精度を向上させるこ
とができ、直交検波器4の構成を簡単にすることができ
る。このため、デシメーションバンドパスフィルタ2の
出力で、入力信号foとサンプリング周波数fsの関係
をfo:fs=1:4とする。
【0038】デシメーションバンドパスフィルタ2は、
上述したように、動作周波数(サンプリング周波数)が
高いため、消費電流が大きい。また、帯域通過特性を持
たせる必要があるため、タップ係数が複雑となる。そし
て、出力のビット精度を上げるために、デシメーション
バンドパスフィルタ2段数やタップ数を増やすと、ハー
ド規模あるいはROM容量が増大し消費電力が増加して
しまう。つまり、デシメーションバンドパスフィルタ2
のハード規模等を増大させずに出力のビット精度を上げ
ることが望まれる。
【0039】そこで、本実施の形態では、デシメーショ
ンバンドパスフィルタ2の出力信号とサンプリング周波
数の関係を1:4にするとともに、デシメーションバン
ドパスフィルタ2の出力をバンドパスフィルタ8で帯域
制限し、出力のビット精度を上げるように構成した。
【0040】直交検波器4の入力信号とサンプリング周
波数の関係を1:4にすると、直交検波器4の構成が簡
略化される。また、上記[1]式において、fo/fs
=1/4となるので、FIRバンドパスフィルタのタッ
プ係数anは、下記の式[3]となる。 an =cos(n・π/2) …[3] ここで、nは1、2、3・・・kである。
【0041】すなわち、タップ係数は0、−1、1、0
・・・となり、FIRバンドパスフィルタは、乗算器を
使用せずに構成できる。そして、その伝達関数は下記の
式[4]となる。また、回路構成例を図3に示す。 H(Z)=1−Z-2+Z-4−Z-6+Z-8−・・・Z-2n =(1−Z-2(n+1))/(1+Z-2) …[4] ここで、n=1、2、3・・・(k−2)/2であり、
kはFIRバンドパスフィルタのタップ数である。
【0042】従って、バンドパスフィルタ8は、乗算器
を使用せずに構成できるので、構成が簡単である。
【0043】また、バンドパスフィルタ8の入力信号は
デシメーションバンドパスフィルタ2でデシメーション
し、サンプリング周波数を落とした後の信号であるた
め、消費電流も大きくならない。
【0044】よって、デシメーションバンドパスフィル
タ2の段数、タップ数を増やすことなく、AGC制御に
必要な所定のビット精度をもつ信号をAGC回路に出力
することができるので、ハード規模、電流を増大させる
ことなく、正確なAGC制御を行うことができる。
【0045】このように本発明を適用した受信機では、
デシメーションを行うことのみを目的としたデシメーシ
ョンバンドパスフィルタ2で、直交検波器4の入力信号
周波数とサンプリング周波数との関係が1:4となるよ
うに、バンドパス型ΔΣAD変換器1の出力のデシメー
ションを行った後、乗算器を使用せずに構成したバンド
パスフィルタ8にデシメーションバンドパスフィルタ2
の出力を与え、AGC制御に必要な所定のビット精度を
もつ信号をAGC回路3に出力するので、デシメーショ
ンバンドパスフィルタのハード規模や消費電流を大きく
することなく正確なAGC制御を行うことができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明は、ΔΣAD変換装
置に、入力アナログ信号をディジタル信号に変換するバ
ンドパス型ΔΣAD変換手段と、バンドパス型ΔΣAD
変換手段の出力信号をデシメーションする帯域信号デシ
メーション手段と、帯域信号デシメーション手段の出力
信号の帯域制限を行う帯域制限手段と、帯域制限手段の
出力を用いてバンドパス型ΔΣAD変換手段の感度を調
整するAGC手段とを設けたので、帯域信号デシメーシ
ョン手段のハード規模や消費電力を大きくすることな
く、正確なAGC制御を行うことができるという効果が
得られる。
【0047】また、受信機に、入力アナログ信号をディ
ジタル信号に変換するバンドパス型ΔΣAD変換手段
と、前記バンドパス型ΔΣAD変換手段の出力信号をデ
シメーションする帯域信号デシメーション手段と、前記
帯域信号デシメーション手段の出力信号の帯域制限を行
う帯域制限手段と、前記帯域制限手段の出力を用いて前
記バンドパス型ΔΣAD変換手段の感度を調整するAG
C手段と、前記帯域制限デシメーション手段の出力信号
を検波してベースバンドにおける同相ディジタル信号お
よび直交ディジタル信号を生成するディジタル直交検波
手段と、前記同相ディジタル信号および直交ディジタル
信号をデシメーションする低域信号デシメーション手段
とを設ける構成とした。このように構成したことによ
り、帯域信号デシメーション手段のハード規模や消費電
力を大きくすることなく、正確なAGC制御を行うこと
ができ、かつ乗算器やROM等を使用しない簡単な構成
の直交検波手段を構成できるとともに、そのLo信号の
精度が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るΔΣAD変換手段の構成を示すブ
ロック図、
【図2】本発明を適用した受信機の回路構成を示すブロ
ック図、
【図3】本発明の実施の形態におけるバンドパスフィル
タの構成例を示すブロック図、
【図4】従来のΔΣAD変換器を用いた受信機のAD変
換器以降の構成を示すブロック図、
【図5】デシメーションバンドパスフィルタの構成を示
すブロック図、
【図6】図4においてAGC回路のモニタ点を変更した
場合の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 バンドパス型ΔΣAD変換手段、バンドパス型ΔΣ
AD変換器 2 帯域信号デシメーション手段、デシメーションバン
ドパスフィルタ 3 AGC手段、AGC回路 4 直交検波器 5 同相デシメーションローパスフィルタ 6 直交デシメーションローパスフィルタ 7 レベル検出回路 8 帯域制限手段、バンドパスフィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力アナログ信号をディジタル信号に変
    換するバンドパス型ΔΣAD変換手段と、前記バンドパ
    ス型ΔΣAD変換手段の出力信号をデシメーションする
    帯域信号デシメーション手段と、前記帯域信号デシメー
    ション手段の出力信号の帯域制限を行う帯域制限手段
    と、前記帯域制限手段の出力を用いて前記バンドパス型
    ΔΣAD変換手段の感度を調整するAGC手段とを備え
    ることを特徴とするΔΣAD変換装置。
  2. 【請求項2】 前記帯域制限手段における入力信号周波
    数とサンプリング周波数の比を1:4に設定したことを
    特徴とする請求項1記載のΔΣAD変換装置。
  3. 【請求項3】 入力アナログ信号をディジタル信号に変
    換するバンドパス型ΔΣAD変換手段と、前記バンドパ
    ス型ΔΣAD変換手段の出力信号をデシメーションする
    帯域信号デシメーション手段と、前記帯域信号デシメー
    ション手段の出力信号の帯域制限を行う帯域制限手段
    と、前記帯域制限手段の出力を用いて前記バンドパス型
    ΔΣAD変換手段の感度を自動的調整するAGC手段
    と、前記帯域信号デシメーション手段の出力信号を検波
    してベースバンドにおける同相ディジタル信号および直
    交ディジタル信号を生成するディジタル直交検波手段
    と、前記同相ディジタル信号および直交ディジタル信号
    をデシメーションする低域信号デシメーション手段とを
    備えることを特徴とする受信装置。
  4. 【請求項4】 前記ディジタル直交検波手段における入
    力信号周波数とサンプリング周波数の比を1:4に設定
    したことを特徴とする請求項3記載の受信装置。
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